9179 川崎近船 2021-04-30 11:30:00
2021年3月期 決算短信[日本基準](連結) [pdf]

                     2021年3月期                 決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                                                                    2021年4月30日
上 場 会 社 名    川崎近海汽船株式会社                    上場取引所                                                          東
コ ー ド 番 号    9179                      URL https://www.kawakin.co.jp
代   表   者  (役職名) 代表取締役社長       (氏名) 久下 豊
問合せ先責任者    (役職名) 経理部長          (氏名) 島田 一郎            (TEL) 050-3821-1345
定時株主総会開催予定日         2021年6月24日    配当支払開始予定日                 2021年6月25日
有価証券報告書提出予定日        2021年6月24日
決算補足説明資料作成の有無          : 有
決算説明会開催の有無             : 有(アナリスト向け)
                                                             
                                                                 (百万円未満切捨て)
1. 2021年3月期の連結業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
(1)連結経営成績                                                    (%表示は対前期増減率)
                                                               親会社株主に帰属する
                  売上高           営業利益          経常利益
                                                                    当期純利益
                     百万円               %       百万円           %          百万円             %          百万円          %
  2021年3月期          37,059 △16.4        404 △78.9        187 △90.2                                 △112      -
  2020年3月期          44,337  △3.1      1,913  △4.6      1,907  △6.8                                 1,370 △19.2
 (注) 包括利益       2021年3月期       △53 百万円 (    -%)   2020年3月期    1,277 百万円                            ( △26.9%)
                                                                  
                              潜在株式調整後
                1株当たり                         自己資本           総資産                                    売上高
                                1株当たり
                当期純利益                        当期純利益率        経常利益率                                   営業利益率
                                当期純利益
                             円    銭           円    銭                  %                      %                  %
  2021年3月期               △38.47                    -           △0.4                     0.4                    1.1
  2020年3月期                466.90                   -            5.2                     4.0                    4.3
 (参考) 持分法投資損益                          2021年3月期           - 百万円                 2020年3月期             - 百万円
                                                                                       
(2)連結財政状態
                     総資産                       純資産                  自己資本比率                   1株当たり純資産
                                   百万円                   百万円                            %                  円    銭
  2021年3月期                        48,936                 27,436                      53.9                8,987.27
  2020年3月期                        47,296                 27,817                      56.2                9,058.06
 (参考) 自己資本                            2021年3月期         26,381 百万円               2020年3月期         26,590 百万円
                                                                                         
(3)連結キャッシュ・フローの状況
           営業活動による                          投資活動による               財務活動による                    現金及び現金同等物
          キャッシュ・フロー                        キャッシュ・フロー             キャッシュ・フロー                      期末残高
                                   百万円                   百万円                       百万円                     百万円
  2021年3月期                         2,480               △3,049                     2,784                   12,366
  2020年3月期                         5,233                    1                    △2,954                   10,166

2.配当の状況
                                           年間配当金                                                         純資産
                                                                               配当金総額         配当性向
                                                                                                         配当率
               第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                    期末        合計             (合計)          (連結)
                                                                                                         (連結)
                  円 銭    円 銭    円 銭                      円   銭      円      銭       百万円              %           %
2020年3月期                 -         60.00       -         60.00      120.00             352        25.7         1.3
2021年3月期                 -         50.00       -         50.00      100.00             293          -          1.1
2022年3月期(予想)             -         50.00       -         50.00      100.00                       293.5
 
3.2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)
                                (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
                                           親会社株主に帰属  1株当たり
              売上高       営業利益        経常利益
                                            する当期純利益  当期純利益
                百万円               %    百万円         %     百万円          %         百万円          %             円    銭
 第2四半期(累計)      19,000           4.7   △300      -       △320         -         △170         -           △57.91
    通 期         38,500           3.9    250   △38.2       200        6.5         150         -            51.10
 
※ 注記事項
 (1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動)                                          : 無
   新規  ―社 (社名)         、除外  ―社 (社名)
                                                                            
 (2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
  ① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更     :                      無
  ② ①以外の会計方針の変更            :                      無
  ③ 会計上の見積りの変更             :                      無
  ④ 修正再表示                  :                      無
                                                                            
 (3)発行済株式数(普通株式)
  ① 期末発行済株式数(自己株式を含む)                     2021年3月期     2,952,500 株    2020年3月期      2,952,500 株
  ② 期末自己株式数                               2021年3月期         17,019 株   2020年3月期           16,978 株
  ③ 期中平均株式数                               2021年3月期     2,935,516 株    2020年3月期      2,935,559 株
 
(参考) 個別業績の概要
1.2021年3月期の個別業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
(1)個別経営成績                                                                  (%表示は対前期増減率)
              売上高           営業利益                           経常利益               当期純利益
                  百万円           %     百万円         %        百万円         %         百万円           %
    2021年3月期      35,486    △15.6       762   △55.3          563   △66.9         △185        -
    2020年3月期      42,025     △3.3     1,703   △13.0        1,705   △16.9         1,123    △17.6
                                                                            
                            潜在株式調整後
               1株当たり当期純利益
                          1株当たり当期純利益
                            円   銭             円   銭
    2021年3月期               △63.24                 -
    2020年3月期                382.63                -
 
(2)個別財政状態
                  総資産                 純資産             自己資本比率                   1株当たり純資産
                            百万円               百万円                      %                   円   銭
    2021年3月期                44,003            24,133               54.8               8,221.31
    2020年3月期                44,702            24,567               55.0               8,368.97
    (参考) 自己資本                     2021年3月期    24,133 百万円        2020年3月期         24,567 百万円
 
 
※    決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
  
※    業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
 ・本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判
     断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の
     前提となる条件等については、添付資料4ページ(4)今後の見通しをご覧ください。
 ・決算補足説明資料は、決算説明会の開催日に合わせ当社Webサイトに掲載します。
 ・決算説明会は、アナリスト向けに開催を予定しておりますが、開催日時は未定です。
                              川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


○添付資料の目次

  1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………2
   (1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………2
   (2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………3
   (3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………4
   (4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………4
   (5)利益分配に関する基本方針及び当期・次期の配当 …………………………………………6
  2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………6
  3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………7
   (1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………7
   (2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………9
   (3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………11
   (4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………13
   (5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………14
    (継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………14
    (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) …………………………………………14
    (セグメント情報等) ………………………………………………………………………………16
    (1株当たり情報) …………………………………………………………………………………19
    (重要な後発事象) …………………………………………………………………………………19




                          1
                                             川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
      当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感
     染症拡大による2度の緊急事態宣言発令や、宣言解除後も外出を控える動き等による経済活動への影響から、先
     行きの不透明な状況が続きました。
      海運業界を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、外航海運では、主要貨物であるロシア
     炭の国内需要が減少したことなどにより輸送量が減少し、また、内航海運では、貨物の荷動きは下期より回復基
     調となりましたが、旅客フェリーにおいては年間を通じて利用者の低迷が続くなど、内外航ともに厳しい経営環
     境が続きました。
      こうした情勢下、当社グループの当連結会計年度の売上高は、コロナ禍による運賃市況の悪化や輸送量の減少
     に加え、内航部門での運送契約終了による運航隻数の減少や燃料油価格の下落に伴う燃料調整金収入の減少など
     により、前期に比べて16.4%減収の370億59百万円となりました。営業利益は、燃料費や借船料は減少したもの
     の、大幅な減収の影響を受け、前期に比べて78.9%減益の4億4百万円となり、経常利益は前期に比べて90.2%
     減益の1億87百万円となりました。
      また、船隊整備の一環として外航船、内航船およびオフショア支援船の各々1隻を売船し、固定資産売却益の
     計上などの一方、外航の高コスト船の契約解除による用船契約解約金の計上に加え、内航船で減損損失を計上し
     た結果、親会社株主に帰属する当期純損益は前期13億70百万円の利益に対して1億12百万円の損失となりまし
     た。


     事業のセグメント別業績概況は次のとおりです。
     <セグメント別 売上高/営業損益>
                                                                      (単位:百万円)

                     前連結会計期間                当連結会計期間
                    (自 2019年4月1日           (自 2020年4月1日
                     至 2020年3月31日)          至 2021年3月31日)            増減額        増減率


                                                  上期       下期

           売上高               11,935     9,494      4,320     5,174    △2,441     △20.5%
近海部門
           営業損益               △350      △291        △89      △201          59         -
           売上高               30,339    26,140     13,076    13,063    △4,199     △13.8%
内航部門
           営業損益               2,085     1,142        553       588     △943      △45.2%
           売上高                2,059     1,421        755       665     △637      △31.0%
OSV部門(※)
           営業損益                 177     △448       △229      △218      △625           -
           売上高                    3          3         1         1          0     15.5%
その他
           営業損益                   0          1         0         0          0    107.1%
           売上高               44,337    37,059     18,154    18,905    △7,277     △16.4%
合計
           営業損益               1,913       404        235       168    △1,508     △78.9%
     (※)OSVとは「Offshore Support Vessel(オフショア支援船)」の略称です。
      為替レート                 \109.06   \106.03    \107.32   \104.74    △\3.03     △2.8%
      燃料油価格                 \57,675   \48,725    \45,750   \51,700   △\8,950    △15.5%


     「近海部門」
      鋼材輸送では、上期においては鉄鋼メーカーの減産の影響もあり、鉄鋼製品の出荷量が減少しましたが、下期
     においては需要が大幅に回復し、輸送量は前期並みとなりました。
      木材輸送では、輸入合板の輸送量は需要低迷により、前期を下回ったものの、再生可能エネルギーとして需要
     が増加しているバイオマス発電用燃料(ウッドペレットやPKS)の輸送量は前期を大幅に上回りました。


                                         2
                                川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


   バルク輸送では、主要貨物であるロシア炭の国内需要が減少したことなどにより輸送量は前期を大幅に下回り
  ました。
   この結果、同部門全体ではコロナ禍における貨物輸送量の落ち込みや航海数の減少などから、前期を下回る輸
  送量となり、売上高は前期に比べて20.5%減収の94億94百万円となりました。営業損益は、上期の市況低迷など
  の影響はありましたが、新造船の竣工を市況回復に合わせて延期するなど、荷動きに伴う船隊規模の調整を進め
  たことに加え、借船料や燃料費などの費用の減少もあり、前期3億50百万円の損失に対して当期は2億91百万円
  の損失にとどまりました。


  「内航部門」
   定期船輸送では、製紙関連や自動車関連の大宗貨物が減少するなか、食品関連貨物などの取り込みを図りまし
  たが、運送契約終了による運航隻数の減少などもあり、輸送量は前期を下回りました。
   フェリー輸送では、コロナ禍のなか、緊急事態宣言発令の影響のみならず、宣言解除後も不要不急の外出を控
  える動きがあることなどから、旅客と乗用車の輸送量が前期を大幅に下回りました。一方、トラックの輸送量に
  ついては建設用資材や外食産業向けの業務用食品などの荷動きは低下したものの、巣ごもり需要による個人向け
  の食料品や宅配貨物などの荷動きが増加したことなどにより、輸送量は前期から微減にとどまりました。
   不定期船輸送では、貨物輸送需要の減退により、石灰石・石炭の各専用船や一般貨物船ともに稼働は前期を下
  回りました。
   この結果、同部門全体ではコロナ禍の影響が大きく、また運航隻数の減少もあり、前期を下回る輸送量となり、
  売上高は前期に比べて13.8%減収の261億40百万円となりました。営業損益については、減収の影響が大きく、運
  航隻数の減少による借船料や燃料費など費用の減少はありましたが、前期に比べて45.2%減益の11億42百万円の
  利益となりました。


  「OSV部門」
   OSV部門は、連結子会社である株式会社オフショア・オペレーションが事業遂行を担っており、同社は主にCCS
  (二酸化炭素の回収・海底貯蔵)関連の調査業務及び海洋資源開発の分野におけるサプライ業務等に加え、サル
  ベージ業務などに従事しております。
   当期は海洋調査業務については増加したものの、サルベージ業務については前期より大きく減少したことなど
  で稼働率が大幅に低下したことなどにより、同部門の売上高は前期から31.0%減収の14億21百万円となりまし
  た。営業損益は、稼働率の低下による減収の影響を賄うことができず、前期1億77百万円の利益から4億48百万
  円の損失となりました。


(2)当期の財政状態の概況
   当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ16億40百万円増加し489億36百万円となりました。流動
  資産は、海運業未収金を主とする受取手形及び営業未収入金や関係会社への短期貸付金等の減少があったものの、
  現金及び預金の増加により14億44百万円増加し189億48百万円となりました。固定資産は、船舶の売船や減価償却
  による減少があったものの、船舶建造に係る建設仮勘定の増加により、1億95百万円増加し299億87百万円となり
  ました。
   負債は、前連結会計年度末に比べ20億21百万円増加し214億99百万円となりました。
   流動負債は、海運業未払金を主とする支払手形や未払法人税等の減少があったものの、短期借入金の増加によ
  り、10億89百万円増加し91億46百万円となりました。固定負債は、主に長期借入金の増加により、9億31百万円
  増加し123億52百万円となりました。
   純資産は、配当金の支払いに加え、親会社株主に帰属する当期純損失による利益剰余金の減少により、前連結
  会計年度末に比べ3億81百万円減少し274億36百万円となりました。




                            3
                                               川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信




(3)当期のキャッシュ・フローの概況
      当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動及び財務活動による収入が、投資活動による支出
     を上回ったため、当連結会計年度期首に比べ22億円増加し、123億66百万円となりました。
     (営業活動によるキャッシュ・フロー)
      営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の税金等調整前当期純利益が20億95百万円であったの
     に対し、当連結会計年度は2億29百万円の損失となったほか、仕入債務の減少などにより、前連結会計年度に比
     べ27億53百万円減少し、24億80百万円の収入となりました。
     (投資活動によるキャッシュ・フロー)
      投資活動によるキャッシュ・フローは、船舶や投資有価証券の売却などを行った一方、船舶の取得などにより、
     前連結会計年度の1百万円の収入に対し、30億49百万円の支出となりました。
     (財務活動によるキャッシュ・フロー)
      財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済や配当金の支払いなどを行った一方、船舶設備資金
     および事業を安全かつ安定的に行っていくための運転資金を調達した結果、前連結会計年度の29億54百万円の支
     出に対し、27億84百万円の収入となりました。


    (参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

                                        2019年3月期            2020年3月期              2021年3月期

     自己資本比率(%)                                     53.2              56.2                  53.9

     時価ベースの自己資本比率(%)                               19.7              15.6                  16.4

     キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)                             3.4             2.3                   6.0

     インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)                           32.7              56.8                  32.3


     自己資本比率                  : 自己資本/総資産
     時価ベースの自己資本比率            : 株式時価総額(期末株価終値×期末発行済株式数)/総資産
     キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
     インタレスト・カバレッジ・レシオ        : 営業キャッシュ・フロー/利払い


(4)今後の見通し
     ①次期の見通し                                                           (単位:百万円)


                   当連結会計期間                 翌連結会計期間
                  (自 2020年4月1日            (自 2021年4月1日
                   至 2021年3月31日)           至 2022年3月31日)             増減額             増減率


                                                 上期         下期

    売上高(百万円)                37,059    38,500     19,000     19,500      1,440           3.9%
    営業利益(百万円)                  404       250      △300         550      △154          △38.2%
    経常利益(百万円)                  187       200      △320         520           12        6.5%
    親会社株主に帰属す
    る当期純利益又は親
    会社株主に帰属する                △112        150      △170         320          262              -
    当期純損失(△)



    為替レート                  \106.03   \108.00
    燃料油価格(国内価
                           \48,725   \58,800
    格)


                                          4
                                            川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


      日本経済は収束時期がみえない新型コロナウイルス感染症の影響により、景気は依然として厳しい状況が予想
     されるなか、当社グループを取り巻く経営環境は、外航海運の市況は回復基調にあるものの、内航海運の荷動き
     についてはコロナ禍の影響は依然として継続すると見込んでいます。このような状況下、次期の業績は売上高385
     億円、営業利益は2億50百万円、経常利益は2億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1億50百万円を見込ん
     でおります。


     セグメント別の見通しは次のとおりです。
     <セグメント別   売上高/営業損益>                                               (単位:百万円)


                       当連結会計期間                翌連結会計期間
                      (自 2020年4月1日           (自 2021年4月1日
                       至 2021年3月31日)          至 2022年3月31日)           増減額        増減率


                                                  上期        下期

              売上高               9,494   10,000     5,150      4,850      505       5.3%
近海部門
              営業損益              △291     △200       △70       △130          91         -

内航部門          売上高              26,140   27,000    13,350    13,650       859       3.3%
(その他含む)       営業損益              1,142       600        30       570    △542      △47.5%
              売上高               1,421    1,500       500      1,000         78     5.5%
OSV部門(※)
              営業損益              △448     △150      △260         110      298           -
              売上高              37,059   38,500    19,000    19,500     1,440       3.9%
合計
              営業損益               404        250    △300         550    △154      △38.2%
      (※)OSVとは「Offshore Support Vessel(オフショア支援船)」の略称です。


      近海部門では、当期末までに投入した新造船を中心に更なる配船効率化により、収支改善に努めてまいりま
     す。次期の業績は売上高100億円、営業損益は2億円の損失となり、市況の回復基調にあることもあり、当期より
     若干改善する見通しです。
      内航部門では、荷動きが回復基調にあるもののコロナ禍の影響は依然として継続することが見込まれます。定
     期船輸送においては、引き続き製紙関連などの大宗貨物の減少が見込まれますが、食品関連貨物などの取り込み
     を図ってまいります。フェリー輸送では、巣ごもり需要による個人向けの食料品や宅配貨物の需要が堅調に推移
     すると見込まれる一方で、引き続き建設用資材や外食産業用食品などの荷動きの低迷が懸念されます。旅客・乗
     用車の利用はコロナ禍のなか、低調に推移することが見込まれますが、八戸/苫小牧航路では、6月に個室を大幅
     に増やした新造船を就航させ、乗用車・旅客の集客に努め、収支の改善に努めてまいります。不定期船輸送では、
     石灰石および石炭の各専用船は安定した貨物が見込まれており、小型貨物船では回復基調にある当期下期並みの
     荷動きが見込まれることから新規案件の獲得にも取り組んでまいります。次期の業績は、コロナ禍の影響が続き、
     上期で燃料油価格の大幅な上昇が見込まれることもあり、売上高は270億円、営業利益は6億円を見込んでおりま
     す。
      オフショア支援船事業では、新造船“かいこう”の竣工による船隊整備によりSEP船(自昇式台船)の支援業務
     や、予算化されているわが国の資源探査への支援業務や安定的な洋上基地へのサプライ業務を見込んでおります
     が、コロナ禍で先送りになる案件が出るなど、次期については厳しい収支が予想されるため、稼働率の向上に努
     め、収支改善を図ってまいります。次期の業績は、下期に向けて稼働率が改善するものと見込まれますが、通期
     では売上高は15億円、営業損益は1億50百万円の損失を見込んでおります。


     ②中長期的な会社の経営戦略
      新型コロナウイルス感染症の収束時期が不透明ななか、当社グループを取り巻く経営環境については、外航海
     運の市況は回復基調にあるものの、内航海運ではコロナ禍の影響は今しばらく残るものと予想され、特に旅客フ
     ェリーの旅客・乗用車の利用は、人の動きが制限されることで、低調に推移することが見込まれます。こうした



                                        5
                               川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


  状況下、安全運航を第一に、顧客ニーズと中長期的な市場動向を見極めた効率的な配船によるコスト削減に努め、
  収支の改善に努めてまいります。
  各事業セグメントの今後の課題と取り組みについては次のとおりであります。
  「近海部門」
   近海部門では、市況が回復基調にあるなか、市況動向と顧客のニーズをしっかりと把握したうえで、市況にあ
  った船隊整備を継続し、商権の維持とコストの削減に努め収支の改善を図ってまいります。
   鋼材輸送では、ツインデッカーの往航は従来の輸送に加え、アジア向け車両などの有利貨物の取り込みを継続
  してまいります。
   木材輸送では、バイオマス発電用燃料の輸送について、近海地域に留まらず遠隔地からの輸送案件も含め、長
  期契約の獲得に向け取り組んでまいります。
   バルク輸送では、主要貨物であるロシア炭の輸送について、顧客のニーズに合った船隊を維持・増強しながら、
  シェアの確保を図るとともに、その他の新規貨物の輸送需要の取り込みも目指してまいります。


  「内航部門」
   内航部門では、RORO 船および旅客フェリーによる定時性の高い輸送サービスを引き続き提供することで、陸上
  輸送から海上輸送への転換を図るモーダルシフトを促進し、海上輸送需要の掘り起こしに取り組んでまいりま
  す。
   定期船輸送では、北海道航路、九州航路ともに、紙製品などの大宗貨物が減少するなか、新規貨物の獲得に取
  り組むとともにコストの更なる削減に取り組んでまいります。
   不定期船輸送では、石灰石および石炭の各専用船の安全運航に努め、商権の維持に努めるとともに新規案件の
  獲得にも取り組んでまいります。
   フェリー輸送では、八戸/苫小牧航路においては、新型コロナウイルスの感染防止に適切に対応するため旅客
  定員の制限等を行い、また個室を大幅に増やした新造船を投入し、乗用車・旅客の集客に努めるとともに、新造
  船の積載能力を活かした貨物の開拓に取り組み、効率的な航路運営に取り組んでまいります。


  「OSV部門」
   エネルギー資源の乏しい我が国にとって海洋資源開発への期待はますます高まる傾向にありますが、OSV 部門
  では、こうした状況を捉え、実績のあるCCS(二酸化炭素の回収・海底貯蔵)調査や国の資源探査への支援業務や
  安定的な洋上基地へのサプライ業務などに取り組むとともに、今後発展が期待される洋上風力事業の支援業務に
  ついても積極的な参画を目指してまいります。


(5)利益分配に関する基本方針及び当期・次期の配当
   当社は、業績に応じて経営基盤の強化、今後の事業展開に備えた内部留保の充実、収益環境などを総合的に勘
  案し、株主の皆様への利益還元のために安定した配当を継続していくことを基本方針としております。
   当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、
  中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
   当期の配当金につきましては、1株当たり50円の中間配当を実施致しました。期末配当は50円とし、年間配当
  金は100円を予定しております。
   次期(2022年3月期)の配当金につきましても、当社の財政状態及び通期の業績見通し等を勘案し、1株当た
  り中間配当金を50円、1株当たり期末配当金を50円と見込んでおります。


2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
   当社グループは、利害関係者の多くが国内の株主、債権者、取引先であり、また、海外からの資金調達の必要
  性も乏しいため、会計基準につきましては日本基準を適用しております。
   なお、IFRS(国際財務報告基準)の適用につきましては、その適用環境を勘案しながら検討を進めていく方針
  です。




                           6
                       川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
                                                  (単位:千円)
                        前連結会計年度              当連結会計年度
                       (2020年3月31日)         (2021年3月31日)
資産の部
 流動資産
   現金及び預金                       6,737,925           10,611,078
   受取手形及び営業未収入金                 5,456,030            4,632,524
   原材料及び貯蔵品                       934,465              746,679
   短期貸付金                        3,456,000            1,754,000
   未収還付法人税等                         6,979              264,796
   その他                            923,254              946,607
   貸倒引当金                         △11,111               △7,434
   流動資産合計                      17,503,543           18,948,251
 固定資産
   有形固定資産
     船舶(純額)                    24,703,449           24,353,518
     建物及び構築物(純額)                  310,371              287,088
     土地                         1,002,041            1,002,041
     建設仮勘定                        447,636            1,091,332
     その他(純額)                      582,837              477,553
     有形固定資産合計                  27,046,336           27,211,535
   無形固定資産                          75,623               98,680
   投資その他の資産
     投資有価証券                       748,704              726,292
     長期貸付金                         55,259               37,178
     退職給付に係る資産                    201,009              369,423
     繰延税金資産                       715,236              684,875
     敷金及び保証金                      451,739              446,403
     その他                          517,287              432,830
     貸倒引当金                       △18,592              △19,269
     投資その他の資産合計                 2,670,643            2,677,734
   固定資産合計                      29,792,603           29,987,950
 資産合計                          47,296,146           48,936,201




                   7
                       川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


                                                  (単位:千円)
                        前連結会計年度              当連結会計年度
                       (2020年3月31日)         (2021年3月31日)
負債の部
 流動負債
   支払手形及び営業未払金                  3,775,547            3,451,989
   短期借入金                        2,033,056            3,921,408
   未払法人税等                         515,890               60,665
   賞与引当金                          268,630              270,529
   役員賞与引当金                         32,000               16,000
   その他                          1,431,849            1,426,206
   流動負債合計                       8,056,973            9,146,799
 固定負債
   長期借入金                        9,401,528           10,705,120
   長期未払金                          473,661              304,581
   再評価に係る繰延税金負債                    53,569               53,569
   役員退職慰労引当金                      171,378              148,225
   特別修繕引当金                        623,921              528,914
   退職給付に係る負債                      314,962              330,019
   その他                            382,509              282,490
   固定負債合計                      11,421,529           12,352,920
 負債合計                          19,478,502           21,499,720
純資産の部
 株主資本
   資本金                          2,368,650            2,368,650
   資本剰余金                        1,252,800            1,252,800
   利益剰余金                       22,719,874           22,284,041
   自己株式                          △28,828              △28,932
   株主資本合計                      26,312,496           25,876,559
 その他の包括利益累計額
   その他有価証券評価差額金                   140,071              214,925
   土地再評価差額金                       123,543              123,543
   為替換算調整勘定                        91,330              114,440
   退職給付に係る調整累計額                  △77,317                52,481
   その他の包括利益累計額合計                  277,627              505,391
 非支配株主持分                        1,227,518            1,054,530
 純資産合計                         27,817,643           27,436,481
負債純資産合計                        47,296,146           48,936,201




                   8
                              川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
連結損益計算書
                                                          (単位:千円)
                             前連結会計年度                当連結会計年度
                           (自 2019年4月1日           (自 2020年4月1日
                           至 2020年3月31日)          至 2021年3月31日)
売上高
 海運業収益及びその他の営業収益                    44,337,187            37,059,434
売上原価
 海運業費用及びその他の営業費用                    38,049,045            32,492,570
売上総利益                                6,288,142             4,566,863
販売費及び一般管理費                           4,375,027             4,162,559
営業利益                                 1,913,115               404,303
営業外収益
 受取利息                                   19,712                21,099
 受取配当金                                  41,761                19,386
 受取保険金                                  34,877                    -
 違約金収入                                  38,760                    -
 その他                                     7,455                 9,189
 営業外収益合計                               142,565                49,674
営業外費用
 支払利息                                   89,230                78,253
 為替差損                                   29,796                19,169
 支払補償費                                      -                 99,909
 減価償却費                                      -                 56,138
 解約違約金                                  24,000                    -
 その他                                     5,270                12,742
 営業外費用合計                               148,298               266,214
経常利益                                 1,907,382               187,764
特別利益
 固定資産売却益                               433,288               455,598
 投資有価証券売却益                                  -                101,553
 違約金収入                                      -                130,000
 特別利益合計                                433,288               687,151
特別損失
 減損損失                                       -                727,000
 用船契約解約金                                    -                376,979
 投資有価証券評価損                             245,301                    -
 特別損失合計                                245,301             1,103,979
税金等調整前当期純利益又は税金等調整前当期純損
                                     2,095,370             △229,063
失(△)
法人税、住民税及び事業税                           714,656               102,279
法人税等調整額                               △50,675               △50,190
法人税等合計                                 663,980                52,089
当期純利益又は当期純損失(△)                      1,431,389             △281,153
非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に
                                        60,769             △168,227
帰属する当期純損失(△)
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に
                                     1,370,620             △112,925
帰属する当期純損失(△)




                          9
                       川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


連結包括利益計算書
                                                  (単位:千円)
                     前連結会計年度                当連結会計年度
                   (自 2019年4月1日           (自 2020年4月1日
                   至 2020年3月31日)          至 2021年3月31日)
当期純利益又は当期純損失(△)             1,431,389               △281,153
その他の包括利益
 その他有価証券評価差額金                 △83,957                  74,854
 為替換算調整勘定                     △29,059                  23,109
 退職給付に係る調整額                   △40,377                 129,799
 その他の包括利益合計                  △153,395                 227,763
包括利益                         1,277,994               △53,390
(内訳)
 親会社株主に係る包括利益                1,217,225               114,837
 非支配株主に係る包括利益                   60,769              △168,227




                  10
                                                     川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


(3)連結株主資本等変動計算書
 前連結会計年度(自 2019年4月1日        至 2020年3月31日)
                                                              (単位:千円)
                                        株主資本

               資本金         資本剰余金        利益剰余金         自己株式       株主資本合計

当期首残高          2,368,650    1,250,124   21,701,523     △28,609    25,291,688

当期変動額

 剰余金の配当                                  △352,269                  △352,269
 親会社株主に帰属す
                                         1,370,620                 1,370,620
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                 △218          △218
 非支配株主との取引
 に係る親会社の持分                      2,675                                  2,675
 変動
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純
 額)
当期変動額合計              -          2,675    1,018,351       △218      1,020,808

当期末残高          2,368,650    1,252,800   22,719,874     △28,828    26,312,496



                                  その他の包括利益累計額
             その他有価証券 土地再評価差額 為替換算調整勘 退職給付に係る その他の包括利 非支配株主持分                               純資産合計
              評価差額金     金       定     調整累計額   益累計額合計
当期首残高            224,028      123,543      120,389     △36,939       431,022   1,180,262   26,902,973

当期変動額

 剰余金の配当                                                                                    △352,269
 親会社株主に帰属す
                                                                                           1,370,620
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                                                       △218
 非支配株主との取引
 に係る親会社の持分                                                                                     2,675
 変動
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純      △83,957            -       △29,059      △40,377     △153,395       47,256   △106,138
 額)
当期変動額合計        △83,957            -       △29,059      △40,377     △153,395       47,256     914,669
当期末残高            140,071      123,543       91,330     △77,317       277,627   1,227,518   27,817,643




                                               11
                                                     川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


 当連結会計年度(自 2020年4月1日        至 2021年3月31日)
                                                               (単位:千円)
                                        株主資本

               資本金         資本剰余金        利益剰余金         自己株式        株主資本合計

当期首残高          2,368,650    1,252,800   22,719,874     △28,828     26,312,496

当期変動額

 剰余金の配当                                  △322,907                   △322,907
 親会社株主に帰属す
                                         △112,925                   △112,925
 る当期純損失(△)
 自己株式の取得                                                  △104          △104
 非支配株主との取引
 に係る親会社の持分                                                                 -
 変動
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純
 額)
当期変動額合計              -            -      △435,833         △104      △435,937

当期末残高          2,368,650    1,252,800   22,284,041     △28,932     25,876,559



                                  その他の包括利益累計額
             その他有価証券 土地再評価差額 為替換算調整勘 退職給付に係る その他の包括利 非支配株主持分                                純資産合計
              評価差額金     金       定     調整累計額   益累計額合計
当期首残高            140,071      123,543       91,330     △77,317        277,627   1,227,518   27,817,643

当期変動額

 剰余金の配当                                                                                     △322,907
 親会社株主に帰属す
                                                                                            △112,925
 る当期純損失(△)
 自己株式の取得                                                                                        △104
 非支配株主との取引
 に係る親会社の持分                                                                                         -
 変動
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純        74,854           -         23,109      129,799       227,763   △172,987       54,775
 額)
当期変動額合計          74,854           -         23,109      129,799       227,763   △172,987    △381,162

当期末残高            214,925      123,543      114,440       52,481       505,391   1,054,530   27,436,481




                                               12
                              川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


(4)連結キャッシュ・フロー計算書
                                                          (単位:千円)
                            前連結会計年度                 当連結会計年度
                          (自 2019年4月1日            (自 2020年4月1日
                          至 2020年3月31日)           至 2021年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
 税金等調整前当期純利益又は税金等調整前当期
                                     2,095,370             △229,063
 純損失(△)
 減価償却費                               3,109,951             2,870,748
 減損損失                                       -                727,000
 貸倒引当金の増減額(△は減少)                           621               △3,000
 賞与引当金の増減額(△は減少)                       △1,598                  1,899
 役員賞与引当金の増減額(△は減少)                     △8,000               △16,000
 役員退職慰労引当金の増減額(△は減少)                    12,683              △23,153
 特別修繕引当金の増減額(△は減少)                     165,426              △95,006
 退職給付に係る負債の増減額(△は減少)                     5,952                32,335
 受取利息及び受取配当金                          △61,473               △40,485
 支払利息                                   89,230                78,253
 為替差損益(△は益)                                477                24,895
 有形固定資産売却損益(△は益)                     △433,288              △455,598
 投資有価証券売却損益(△は益)                            -              △101,553
 投資有価証券評価損益(△は益)                       245,301                    -
 売上債権の増減額(△は増加)                        335,009               826,745
 たな卸資産の増減額(△は増加)                     △193,422                190,924
 未払又は未収消費税等の増減額                        368,465             △131,846
 仕入債務の増減額(△は減少)                        502,638             △340,890
 その他                                 △135,717                △6,682
 小計                                  6,097,626             3,309,522
 利息及び配当金の受取額                            59,161                45,247
 利息の支払額                               △92,213               △76,853
 法人税等の支払額                            △830,871              △804,404
 法人税等の還付額                                   -                  7,069
 営業活動によるキャッシュ・フロー                    5,233,702             2,480,582
投資活動によるキャッシュ・フロー
 有形固定資産の取得による支出                      △956,232            △3,877,467
 有形固定資産の売却による収入                        670,999              613,904
 無形固定資産の取得による支出                       △29,542              △46,840
 補助金の受取額                               364,205                   -
 投資有価証券の売却による収入                             -               222,349
 貸付金の回収による収入                             7,285               11,950
 その他                                  △55,551                26,615
 投資活動によるキャッシュ・フロー                        1,163           △3,049,488
財務活動によるキャッシュ・フロー
 短期借入金の純増減額(△は減少)                           -              1,475,000
 長期借入れによる収入                                 -              3,675,000
 長期借入金の返済による支出                     △2,519,163            △1,958,056
 配当金の支払額                             △352,278              △322,833
 非支配株主への配当金の支払額                        △5,237                △4,760
 リース債務の返済による支出                        △71,672               △79,282
 その他                                   △5,818                  △104
 財務活動によるキャッシュ・フロー                  △2,954,169              2,784,963
現金及び現金同等物に係る換算差額                         3,982              △15,827
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                  2,284,679             2,200,230
現金及び現金同等物の期首残高                       7,881,537            10,166,216
現金及び現金同等物の期末残高                      10,166,216            12,366,446




                         13
                                                     川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


(5)連結財務諸表に関する注記事項
 (継続企業の前提に関する注記)
        該当事項はありません。


 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1   連結の範囲に関する事項
     すべての子会社を連結しております。
     連結子会社の数       12社
     連結子会社の名称
         旭 汽 船 ㈱、 シ ル バ ー フ ェ リ ー サ ー ビ ス ㈱、 川 近 シ ッ プ マ ネ ー ジ メ ン ト ㈱、 春 陽 汽 船 ㈱、“ K ” LINE
         KINKAI(SINGAPORE)PTE LTD、TROPICAL LINE S.A.、POLAR STAR LINE S.A.、GALLEON LINE S.A.、BINTANG
         LINE S.A.、SENTOSA LINE S.A.、CARAVEL LINE S.A.、㈱オフショア・オペレーション
     CARAVEL LINE S.A.については、当連結会計年度において新たに設立したことにより、連結子会社に含めておりま
     す。


2   持分法の適用に関する事項
      持分法を適用していない関連会社は“K” LINE KINKAI (MALAYSIA) SDN.BHD.1社で、当期純損益(持分に見合う
    額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等に及ぼす影響が軽微であり、かつ全体としても重要性がないため、持分
    法適用の範囲から除外しております。


3   連結子会社の事業年度等に関する事項
      連 結 子 会 社 の う ち、 シ ル バ ー フ ェ リ ー サ ー ビ ス ㈱、 ㈱ オ フ シ ョ ア ・ オ ペ レ ー シ ョ ン、“ K ” LINE
    KINKAI(SINGAPORE)PTE LTDの決算日は12月31日であります。連結財務諸表の作成に当たっては、同日現在の財務諸
    表を使用し、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。


4   会計方針に関する事項
 (1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
    ① 有価証券       : その他有価証券

                              時価のあるもの‥‥               連結決算日前1ヶ月の市場価格等の平均に基づく
                                                      時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理
                                                      し、売却原価は移動平均法により算定)によって
                                                      おります。
                              時価のないもの‥‥               移動平均法に基づく原価法によっております。

    ②   たな卸資産              : 主として先入先出法に基づく原価法(収益性の低下による簿価切下げの方
                             法)によっております。

 (2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
    ① 有形固定資産     : 定率法によっております。ただし、一部の船舶及び1998年4月1日以降に取
     (リース資産を除く)    得した建物(附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附
                   属設備及び構築物については定額法を採用しております。なお、耐用年数及
                   び残存価額については主として法人税法に規定する方法と同一の基準によっ
                   ております。
    ② 無形固定資産               : 定額法によっております。なお、自社利用のソフトウェアは、社内における
     (リース資産を除く)              利用可能期間(5年)に基づく定額法によっております。
    ③   リース資産              : 所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
                             リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとする定額法を採用しておりま
                             す。




                                                14
                                   川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


(3) 重要な引当金の計上基準
   ① 貸倒引当金        : 債権の貸倒れに備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸
                    念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額
                    を計上しております。

 ②   賞与引当金        : 従業員の賞与の支払いに充てるため、将来の支給見込額のうち当連結会計年
                    度の負担額を計上しております。

 ③   役員賞与引当金      : 役員の賞与の支払いに充てるため、将来の支給見込額のうち当連結会計年度
                    の負担額を計上しております。

 ④   役員退職慰労引当金    : 一部の連結子会社は役員の退職慰労金の支払いに備えるため、内規に基づく
                    期末要支給額を計上しております。

 ⑤   特別修繕引当金      : 船舶の定期検査に要する修繕費の支払いに備えるため、将来の修繕見積額の
                    うち当連結会計年度の負担額を計上しております。

 ⑥   契約損失引当金      : 外部取引先との契約の残存期間に発生する損失に備えるため、将来負担する
                    と見込まれる損失額を見積計上しております。

(4) 退職給付に係る会計処理の方法
 ① 退職給付見込額の期間帰属方法
    退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法について
   は、給付算定式基準によっております。
 ② 数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
    過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(12年)による定額法により費
   用処理することとしております。
    数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(12
   年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理することとしておりま
   す。
 ③ 小規模企業等における簡便法の採用
    一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給
   額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。


(5) 重要な収益及び費用の計上基準
    海運業収益及び海運業費用の計上基準は航海完了基準によっております。ただし、フェリーについては積切出帆
  基準によっております。

(6) 重要なヘッジ会計の方法
   ① ヘッジ会計の方法     : 繰延ヘッジ処理によっております。ただし、金利スワップのうち特例処理の
                    要件を満たしているものについては、特例処理を採用しております。
 ②   ヘッジ手段とヘッジ    : ヘッジ手段…為替予約取引、金利スワップ取引
     対象
                   ヘッジ対象…外貨建予定取引、借入金の利息
 ③   ヘッジ方針        : 財務上のリスク管理対策の一環として外貨建予定取引の為替変動リスク及び
                    借入金の金利変動リスク軽減のためにデリバティブ取引を行っております。
 ④   ヘッジの有効性評価    : ヘッジの開始時から有効性判定までの期間において、ヘッジ対象の相場変動
     の方法            又はキャッシュ・フロー変動の累計と、ヘッジ手段のそれとを比較し、両者
                    の変動額等を基礎にして判定しております。なお、為替予約取引は為替予約
                    と外貨建予定取引に関する重要な条件が同一であるため、ヘッジの有効性の
                    判定を省略しております。また、金利スワップ取引については、特例処理の
                    要件を満たしているものは、ヘッジの有効性の判定を省略しております。


(7) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
  手許現金、要求払預金及び取得日から3ヶ月以内に満期日の到来する流動性の高い、容易に換金可能であり、か
 つ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期的な投資からなっております。


(8) その他連結財務諸表作成のための重要な事項
  消費税及び地方消費税の会計処理は、税抜方式によっております。




                              15
                                  川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


 (セグメント情報等)
    (セグメント情報)
1   報告セグメントの概要
      当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資
     源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
      当社は、組織構造に基づく事業部門を、経済的特徴の類似性などから勘案して「近海部門」、「内航部門」、
     「OSV部門」の3つに分類し、報告セグメントとしております。
      報告セグメントにおける各事業区分の内容は、以下のとおりであります。
        近海部門………国際海上貨物輸送を行っております。
        内航部門………国内海上貨物輸送を行っております。
        OSV部門 ………オフショア支援船事業を行っております。


2   報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
      報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に
     おける記載と概ね同一であります。




                             16
                                                川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信




3   報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
    前連結会計年度(自   2019年4月1日   至      2020年3月31日)
                                                                                  (単位:千円)
                                        報告セグメント                            その他
                                                                                       合計
                      近海部門           内航部門         OSV部門          計         (注)

売上高

 外部顧客への売上高            11,935,532     30,339,576   2,059,015   44,334,124     3,063   44,337,187
 セグメント間の内部売上高
                              ―              ―           ―            ―         ―            ―
 又は振替高
            計         11,935,532     30,339,576   2,059,015   44,334,124     3,063   44,337,187

セグメント利益又は損失(△)         △350,371       2,085,556     177,271    1,912,456       658    1,913,115

セグメント資産                3,174,482     34,532,400   5,976,141   43,683,024   137,440   43,820,464

その他の項目

    減価償却費                190,561      2,663,942     255,368    3,109,872        79    3,109,951
  有形固定資産及び
                  381,670 436,796 104,307 922,774 ― 922,774
  無形固定資産の増加額
 (注) 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、不動産賃貸業を含んでおります。


    当連結会計年度(自   2020年4月1日   至      2021年3月31日)
                                                                                 (単位:千円)
                                        報告セグメント                            その他
                                                                                       合計
                      近海部門           内航部門         OSV部門          計         (注)

売上高

 外部顧客への売上高             9,494,190     26,140,031   1,421,673   37,055,895     3,539   37,059,434
 セグメント間の内部売上高
                              ―              ―           ―            ―         ―           ―
 又は振替高
            計          9,494,190     26,140,031   1,421,673   37,055,895     3,539   37,059,434

セグメント利益又は損失(△)         △291,032       1,142,275   △448,303       402,940     1,363      404,303

セグメント資産                6,160,207     34,417,102   6,448,230   47,025,540   137,392   47,162,932

その他の項目

    減価償却費                212,143      2,419,933     238,622    2,870,699        48    2,870,748
  有形固定資産及び
                 2,808,868 100,654 1,019,555 3,929,078 ― 3,929,078
  無形固定資産の増加額
 (注) 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、不動産賃貸業を含んでおります。




                                           17
                                                       川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信




4   報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)


                                                                                           (単位:千円)
        売上高                          前連結会計年度                                 当連結会計年度

報告セグメント計                                               44,334,124                                37,055,895

「その他」の区分の売上高                                                 3,063                                   3,539

連結財務諸表の売上高                                             44,337,187                                37,059,434


                                                                                           (単位:千円)
         利益                          前連結会計年度                                 当連結会計年度

報告セグメント計                                                1,912,456                                  402,940

「その他」の区分の利益                                                     658                                  1,363

連結財務諸表の営業利益                                             1,913,115                                  404,303


                                                                                           (単位:千円)
         資産                          前連結会計年度                                 当連結会計年度

報告セグメント計                                               43,683,024                                47,025,540

「その他」の区分の資産                                                137,440                                 137,392

全社資産(注)                                                 3,475,681                                1,773,269

連結財務諸表の資産合計                                            47,296,146                                48,936,201
 (注)全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない、提出会社の余資運用資金(短期貸付金)及び長期投資資金
    (投資有価証券)等であります。

                                                                                           (単位:千円)
                  報告セグメント計                  その他       調整額                             連結財務諸表計上額
    その他の項目       前連結    当連結               前連結  当連結  前連結  当連結                          前連結    当連結
                会計年度   会計年度              会計年度 会計年度 会計年度 会計年度                         会計年度   会計年度
減価償却費           3,109,872   2,870,699        79            48         ―      ―       3,109,951     2,870,748
有形固定資産及び
無形固定資産の           922,774   3,929,078        ―             ―          ―      ―         922,774     3,929,078
増加額


5   報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報
    前連結会計年度(自 2019年4月1日          至      2020年3月31日)
      該当事項はありません。
 
    当連結会計年度(自    2020年4月1日       至      2021年3月31日)
                                                                                                  (単位:千円)
                              報告セグメント
                                                                            その他       全社・消去           合計
              近海部門          内航部門   OSV部門                          計
減損損失                 ―        727,000                  ―          727,000        ―           ―         727,000




                                                  18
                                      川崎近海汽船株式会社(9179) 2021年3月期 決算短信


 (1株当たり情報)
                           前連結会計年度                        当連結会計年度
                         (自 2019年4月1日                   (自 2020年4月1日
                         至 2020年3月31日)                  至 2021年3月31日)
1株当たり純資産額                             9,058円06銭                      8,987円27銭
1株当たり当期純利益又は
                               466円90銭           △38円47銭
1株当たり当期純損失(△)
 (注)1.前連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載して
       おりません。当連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失で
       あり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
     2.1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
    
                                           前連結会計年度              当連結会計年度
                                         (自 2019年4月1日         (自 2020年4月1日
                                          至 2020年3月31日)        至 2021年3月31日)
 1株当たり当期純利益又は
 1株当たり当期純損失(△)
  親会社株主に帰属する当期純利益又は
                                                  1,370,620           △112,925
  親会社株主に帰属する当期純損失(△)(千円)
     普通株主に帰属しない金額(千円)                                    ―                   ―
     普通株式に係る親会社株主に帰属する
     当期純利益又は親会社株主に帰属する                            1,370,620           △112,925
     当期純損失(△)(千円)
     普通株式の期中平均株式数(千株)                                 2,935               2,935


      3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
      

                                              前連結会計年度末          当連結会計年度末
                                              (2020年3月31日)      (2021年3月31日)

 純資産の部の合計額(千円)                                     27,817,643        27,436,481

 純資産の部の合計額から控除する金額(千円)                              1,227,518        1,054,530

 (うち非支配株主持分(千円))                                  (1,227,518)       (1,054,530)

 普通株式に係る期末の純資産(千円)                                 26,590,124        26,381,950

 1株当たり純資産額の算定に用いられた期末の普通株式の数(千株)                        2,935            2,935

      


 (重要な後発事象)
     該当事項はありません。




                                 19