9059 カンダ 2020-09-29 15:00:00
社内調査委員会の調査結果報告書受領に関するお知らせ [pdf]
2020 年 9 月 29 日
各 位
会 社 名 カンダホールディングス株式会社
代表者名 代表取締役社長 原 島 藤壽
(コード:9059、東証第 2 部)
問合せ先 総 務 部 長 土 屋 洋一
(TEL.03-6327-1811)
社内調査委員会の調査結果報告書受領に関するお知らせ
当社は、2020 年 8 月 21 日付「当社連結子会社の元使用人兼務役員による業務上横領の
疑いについて」にてお知らせいたしましたとおり、当社の連結子会社である株式会社レキ
ストにおいて元使用人兼務役員が前年度までの経理財務に関する職務を担当していた期間
を通じて、同社の金銭を横領していた疑いのある事実が判明したため、社内調査委員会を
設置し事実関係解明に努めてまいりました。このたび、社内調査委員会による調査が終了
し、本日同委員会から調査報告書が当社取締役会に提出されましたので、下記のとおりお
知らせいたします。
株主、投資家の皆さまをはじめ関係者の皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけいた
しましたこと、深くお詫び申し上げます。
記
1. 調査結果について
社内調査委員会の調査結果につきましては、別添「調査報告書(要約版)」をご参照くだ
さい。なお、調査報告書(要約版)では個人情報、機密情報保護等の観点から、個人名、会
社名等につきましては、一部を除き匿名化や要約する等の処理をしておりますことをご了
承ください。
2. 決算への影響について
社内調査委員会の調査結果に基づき、当社は過年度の業績を訂正し、2020 年 9 月 30 日付
で過年度の有価証券報告書及び四半期報告書の訂正報告書を関東財務局に提出する予定で
あります。また、過年度に開示いたしました決算短信および四半期決算短信につきましては
本日付で訂正いたします。業績訂正の範囲と影響額につきましては、本日別途開示を行いま
す「過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度の決算短信等の訂正に関す
るお知らせ」をご参照下さい。
なお、本件が今期業績に与える影響は軽微であり、2020 年 7 月 31 日付で開示しておりま
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す「連結業績予想に関するお知らせ」につきましては修正等ございません。
3. 役員報酬の返納について
当社は、本日の取締役会において、代表取締役社長原島藤壽氏の役員報酬月額の 30%(3
ヵ月間)返納の申出を承認いたしました。
4. 今後の対応について
当社は、社内調査委員会の調査結果及び再発防止策の提言を真摯に受け止め、具体的な再
発防止策を策定し、本件のように過年度の修正が必要となる事態を二度と招くことのない
よう実行してまいります。なお、具体的な再発防止策につきましては、それが確定次第改め
てお知らせいたします。
改めまして、この度は、株主、投資家の皆さまをはじめ関係者の皆さまに多大なるご迷
惑とご心配をおかけいたしましたこと、重ねて深くお詫び申し上げます。
以上
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調査報告書(要約版)
1 社内調査委員会による調査の概要
(1) 社内調査委員会を設置した経緯
当社は、当社の連結子会社株式会社レキストにおいて、同社設立以来 27 年間に亘る、経
理財務の職務を一人で担当していた使用人兼務役員(以下「調査対象者」という。)が定年
を間近に控えていることから後任人事を決定し、2020 年 7 月より事務の引継を行っていた。
8 月に入り、後任者が、毎月の給与振込を依頼している取引銀行から、振込事務完了の都度
郵送される「総合振込・給与振込集中処理明細表」
(調査対象者が他者に見せないようにし
ていた書類。以下「処理明細表」という。
)の中に、給与振込先として調査対象者名義の複
数の銀行口座と金額の記載を発見し、調査対象者が不正に自己名義の銀行口座に送金して
いたとの可能性を認識した。本件疑義に関する情報は同社社長から、8 月 5 日当社コンプラ
イアンス委員会に報告があり、同委員会が 8 月 12 日及び 8 月 18 日に調査対象者に直接事
実確認のインタビューを行った。調査対象者は、会計システムに人件費(給与)を水増し計
上し、銀行の給与振込システムに登録した調査対象者名義の複数の銀行口座に振り分けて
送金する方法で、長期に亘り金銭を着服していたことを認めた。これを受け、同委員会は他
に共犯者や協力者の有無、使途、回収可能性を中心に調査する一方で本件疑義の証拠となる
過去の「処理明細表」を銀行に依頼し取り揃えるなど、被害額の早期算定作業を開始した。
当社は、8 月 21 日に臨時に開催した取締役会において、事実関係の解明に向け、本件の
これまでの調査体制を基に「社内調査委員会」
(以下「当委員会」という。
)として引き続き
調査していくことを承認した。
当委員会は、以下の各項目について調査を実施した。
① 本件疑義に関する事実関係の調査
② 本件疑義に類似する問題の有無及び事実関係の調査
③ ①及び②を踏まえた再発防止策の提言
(2) 当委員会の構成
本件疑義の対象者が当社の孫会社の使用人兼務役員であり、既に金銭着服の事実を認め、
当初の調査により他の共謀者が存在する可能性が希薄であることから、当初調査に当たっ
たコンプライアンス委員会のメンバーを中心とした下記の構成にて調査を実施した。
委員長 原島 藤壽 (当社代表取締役社長)
委 員(事務局長)江文 順一 (当社取締役管理本部長)
委 員 土屋 洋一 (当社総務部長)
委 員 田中 隆雄 (当社経理部長)
委 員 村田 雅夫 (当社顧問弁護士 村田・若槻法律事務所)
オブザーバー 土屋 ミチ子(当社常勤監査役)
〃 守谷 光明 (当社品質安全管理室顧問)
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作業補助者 当社監査室
(3) 調査対象(期間・会社)
当委員会は、取り揃えた「処理明細表」
(1999 年 5 月度分から 2020 年 6 月度分)を分析
し、調査対象者が自己名義の振込先を複数登録した月から複数登録が無くなった月の前月
までの間、すなわち 2000 年 4 月から 2020 年 3 月までの 20 年間を調査対象期間とした。
調査対象範囲となる会社は、調査対象者が経理財務の担当責任者として毎月の給与振込
及び年 2 回の賞与振込作業を行っており、その他に調査対象者が影響力を行使し得るグル
ープ会社はないことから株式会社レキストとした。
(4) 実施した主な調査手続
① 対象期間における、毎月の「処理明細表」の調査対象者名義の不正口座への送金額を
合計して被害総額を算定すると共に、調査対象者による給与水増し額である毎月の給
与システムデータ及び会計システムデータの差額を算定して、不正口座への送金額と
が一致すること、また、
「処理明細表」の送金額合計と会計システムデータの送金額合
計が一致することの検証、調査対象者名義の 8 行の銀行の口座の入出金取引明細、ク
レジットカード(8 社発行)の使用履歴、証券会社等の口座の残高明細等の関係資料
の確認・精査
② 調査対象者を含む関係者に対するインタビュー
③ デジタル・フォレンジック調査(調査対象者が使用していたデスクトップ PC 、ノー
ト PC 、携帯電話(フューチャーフォン)、メールサーバー、グループウェアを対象
とした。)
本フォレンジック調査については、外部の弁護士、公認会計士で構成される専門会社
を調査補助者として活用した。
2 調査の結果
(1) 本件調査の結果
調査対象者が、株式会社レキストにおいて経理財務の担当責任者としての地位を利用し
て、毎月の人件費(給与)を数百万円水増しし、自己名義の複数の銀行口座に金銭を振り
分けて振込み、それを着服していた事実が判明した。その行為は調査対象者が単独で行っ
ており、2000 年 4 月から 2020 年 3 月までの 20 年間に及んだ。その間に不正に領得
した金額の合計は、719,212,273 円であった。
また、当委員会は、本件疑義が今日まで発覚しなかった原因として、①調査対象者が、
株式会社レキスト設立以来異動がなく、取締役管理本部長として給与振り込みや会計事務
に関して実務を含め唯一の担当者であり、他者はそれに関与してはいけないとの認識がで
きあがっていた。②グループ各社に統一の給与システムへの変更を進めていたところ、調
査対象者が事務効率の低下を主張し同社が強硬に反対したため、同社のシステム変更は見
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送りとなり、給与システムのデータが銀行の給与振込システムや会計システムに連動して
おらず、調査対象者によりデータの修正ができる環境となっていた。③本件不正発見の端
緒となった「処理明細表」が調査対象者により容易に隠匿できる職場の環境であったこ
と、さらに当社の内部監査においてもその点検までが監査項目になっていなかった等が挙
げられる。
調査対象者の供述と各銀行口座等による客観的な入出金取引明細の調査によれば、毎月
領得した金銭の使途は、遊興費、投資資金及びその損失の穴埋めであり、被害額の回収可
能性は極めて低いと言わざるを得ない。
今後の刑事告訴の準備に関することや被害額の回収については、当社管理本部長を責任
者として当社総務部および経理部が連携しながら取り組むこととする。
(2)類似事案調査の結果
当委員会は、給与振込の不正を調査対象とした本件調査以外にも、総合振込やその他の
業務に関する不正の存在等をも含め、その類似事案として連結子会社の中から対象会社を
特定し下記により件外調査を実施した。また、調査対象者については給与振込以外の総合振
込において不自然な振込がなかったかについて調査を実施した。
各調査項目の調査の結果、不正の事実、不正疑惑の認識、不正を示唆する情報は確認され
なかった。
① 給与システムの振込金額と会計システムの振込との差異について
② 給与支給状況その他の不正情報の有無についての緊急調査(自主点検)について
③ 前項の緊急調査(自主点検)が適正に行われたことの検証について
3 再発防止策の骨子
本件調査の過程を通じて認識した当委員会が認識した再発防止策の骨子は以下のとおりで
ある。
① 人事の固定化を防ぐ方策の強化
10 年以上異動のない役職員(特に経理処理担当者)については、リストアップしスケ
ジュール感を持って人事異動を行う。また業務のローテーションを行い、他の業務を
理解する機会を増やし、他者の業務に対して無関心でいられる職場環境を改善する。
② 当社管理部門・内部監査部門等による一層の関与
グループ各社は勤怠システムや給与システム、会計システム等を統一し、システム間
のデータ受け渡しは当社管理部門が関与して自動化を進める。給与振込口座の登録は
一人1口座とする。グループ内の事務代行会社への委託を検討する。内部監査部門は、
社員マスターファイルの保守管理の状況、給与データと会計データ、銀行振込データ
との照合、事務の作業プロセスにおけるダブルチェック等牽制機能の有効性について
監査を強化する。
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③ ルール・態勢の周知及び不正に関する社内への啓発
当社社長から全グループ会社にトップメッセージを再発信する等、不正を許さない当
社の姿勢を明示し、コンプライアンスに関して全グループ会社の全階層に対し社内研
修を定期的に実施していく。
④ 内部通報制度の活性化
通常のレポートラインで報告されない、子会社経営層の不適切行為に対処するため、
内部通報制度のさらなる活性化(規程類見直し、周知徹底)に取り組む。上位者であ
っても一切の不正は許されないという企業風土の醸成を徹底する。
⑤ 類似する業務内容のグループ会社統合の検討
同一の得意先の業務を主に行っているグループ会社や類似する業務内容のグループ
会社については、コンプライアンスや指揮命令系統の強化のため、今後、企業統合等
を検討していく。
以上
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