9049 京福電鉄 2019-06-20 16:30:00
中期経営計画の策定に関するお知らせ [pdf]
                                                       2019 年 6 月 20 日
各位
                                        会 社 名 京福電気鉄道株式会社
                                        代表者名 代 表 取 締 役 社 長 大 塚 憲 郎
                                              (コード番号 9049 東証第二部)
                                        問合せ先 取 締 役 管 理 部 長 長 尾 拡 昭
                                              ( TEL075-841-9385)
                     中期経営計画の策定に関するお知らせ
 当社グループでは、持続的な成長を続けていくために、2016 年度に経営ビジョン「沿線深耕~私たちのまちを
さらに楽しくにぎやかに~」を策定し、ビジョン達成のための取組みを行ってきました。
 当社グループは、この経営ビジョンのもと、「沿線深耕」を通じたエリア戦略】
                         【                  【沿線のまちづくり】「安全・
                                                         【
安心」への継続投資】を基本方針に、中期経営計画で策定した取組みを実践し、エリア屈指のなくてはならない
交通事業や住んでよかった・来てよかった沿線の京福ブランドの醸成を目指してきました。
 今般、激変する経営環境においても、  さらなる持続的な成長を促進するため、     これまでの  「沿線」 を広く捉え、
新たなマーケット創出への「沿線拡大」  を成長戦略に加え、     経営ビジョン達成に向けた 2019 年度からの 5 年間に
おける京福グループ中期経営計画 2023(2019~2023 年度)を下記の通り策定しました。
                            記
京福グループ中期経営計画 2023 の概略は、次のとおりです。
1. 基本方針
   「成長戦略」と「成長戦略を支える基盤整備」を明確化し、成長戦略の実現性をより高めます。確固たる土
 台の上に個々の事業 地域セグメントに合った取組みを行うことで、
           ・                    京福グループのさらなる成長を図ります。
2. 成長戦略
   「沿線」を広く捉えることで、新たな収益の源泉を確保し、成長します。これまで、沿線の付加価値向上の
 取組みとして、新駅開業、交通結節改善およびバス・タクシーのシームレス化など、既存事業エリア内への集
 客に注力してきましたが、 これからは新たにマーケットの拡大を目指した施策を加えていきます。京都地区で
 は、交通結節強化と沿線地域・観光拠点の活性化により需要を創出します。また、福井地区では、事業エリア
 の拡大により需要を創出します。
3. 成長戦略を支える基盤整備
    成長戦略を確実に推進する基盤を整備するために、当社グループの基幹である交通事業での安全に対する投
  資と働き方改革等に対応した人材確保と人材活用を最優先で進めます。
 (1) 安全安心の取組み
      安定かつ継続したヒトとモノへの積極的な投資を実施します。京都の鉄軌道業では、
                                           「安全あんしん5ケ
     年計画」を策定し、それに基づきハード・ソフト面の向上を計画的に図ります。福井のバス・タクシーで
     は拠点を集約し、運行管理の一元化を図ります。
 (2) 人材確保と人材活用の取組み
      働き方改革、AI技術の発展等の外部環境の変化に対応すべく人材確保のための施策を実施し、事業の
     安定化を図ります。また、グループ全体で労働条件や労働環境を整備するとともに、安全・接遇教育を充
     実させ、人材育成と効率的な人材活用を図ります。
 (3)財務・資本政策の取組み
      「安全を確保する投資」と「戦略的な投資」の投資ポートフォリオを平準化し、投資効率を最大限に引
     き上げるとともに、内部留保の積極的な活用により有利子負債の削減など企業価値の向上を図ります。
4. 定量目標
    2023 年度   営業収益           140 億円(2018 年度比 13%増)
    2023 年度   ROE              8%以上
    2023 年度   有利子負債/EBITDA倍率   4 倍前後
 詳細につきましては添付資料をご参照ください。                                         以上
  京福グループ
中期経営計画2023
 ( 2019年度~2023年度)
    2019年6月20日
  京福電気鉄道株式会社
京福グループ経営理念
 京福グループは、安全・安心をブランドの礎とし、人と社会に貢献します。
 京福グループ経営姿勢
 私たちは、「経営理念」を実現し、愛され、なくてはならない企業となることを誓います。
  1.安全・安心・感動を基礎に、社会と一体となって歩みます。
  2.進取・挑戦の歩みを止めず、日々進化し続けます。
  3.人と自然を敬愛します。
 京福グループ経営ビジョン
 < 沿線深耕 ~私たちのまちをさらに楽しくにぎやかに~ >
   1.沿線地域で住む人・働く人・学ぶ人・楽しむ人を増やしていくための、地域ブランドの創出と発信。
   2.エリア屈指の「なくてはならない交通事業」への成長。
   3.住んでよかった・来てよかったと感じていただける沿線づくり。
 京福グループ行動憲章
  1.私たちは、人々に安全・安心と笑顔を提供します。
  2.私たちは、地域を学び、地域と歩み、地域のために尽くします。
  3.私たちは、ルールを守り、すべてのことに迅速に取り組みます。
  4.私たちは、人権を尊重し、人と地球に優しい事業を行います。
  5.私たちは、学び、育て、日々新鮮な気持ちで成長します。
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              「中期経営計画 2016-2018」の検証
 経営ビジョンの達成に向け、
「沿線深耕」を通じたエリア戦略、 沿線のまちづくり、「安全・安心」への継続投資を基本方針とし取組みました。
●数値目標・・・すべて達成しました。
              売 上 高 ・・・・・・・・・・・・・124億円 (目標:120億円以上 +3.3%)
   (2018年度)   営業利益率・・・・・・・・・・・・・・7.4% (目標: 5.0%以上 +2.4%)
              有利子負債/EBITDA・・・・・3.6倍 (目標: 5.0倍以下 -1.4倍)
●主な実施施策
「沿線深耕」を通じたエリア戦略
 交通結節の充実
  嵐電北野線 撮影所前駅設置(2016年4月)
  嵐電嵐山本線 西院駅結節改良・バリアフリー化(2017年3月)
  京都バス・市バス共通IC定期券導入                   西院駅結節・バリア
                                      フリー化完成式典
 地域ブランドの構築
  鹿王院夜間特別拝観、沿線ツアー「めぐるたび新しい京都」実施
 京福バス中心の交通インフラのシェア拡大
  JR福井駅西口広場への京福バス乗り入れ開始(2016年3月~)                           JR福井駅西口広場・バスターミナル
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             「中期経営計画 2016-2018」の検証
沿線のまちづくり                       「安全・安心」への継続投資
 嵐山駅ビル                         安全を確保する投資:投資総額約45億円
  「ファーストキャビン京都嵐山」オープン           ◎嵐山線
  ・・・朝観光・夜観光展開のスタート                PTC・CTC更新、信号保安装置更新、
                                   西院駅下りホーム新設・上りホーム改良、 バリアフリー化が
                                   ATS更新、車両老朽化対策、         完了した妙心寺駅
 沿線居住者増加策                          駅バリアフリー化
  「らんでんすもすもプロジェクト」スタート          ◎貸切・乗合バス車両購入
  (太秦・龍安寺で2棟をリノベーション)           ◎BOAT RACE 三国施設、嵐山駅・帷子ノ辻駅ビル耐震
 新規賃貸物件                        戦略的な投資:投資総額約15億円
                                ◎嵐山線
  「ランフォート西院」新築
                                  撮影所前駅新設、公衆無線LAN環境整備、
  「ランフォート北野白梅町」取得                 多言語案内表示装置新設
  「ホテル京福 福井駅前」開業                ◎収益物件の取得
                                ◎らんでんすもすもプロジェクト推進
                                ◎越前松島水族館「マンボウ・売店棟」「マリンハウス」新築
                    ランフォート西院
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                 予想される経営環境の変化
①人口減少社会への移行が加速、国内市場の飽和による影響が顕在化
②アジア地域を中心とするインバウンド旅行客の堅調な推移
③「働き方改革」、AI技術の進歩、女性・高齢者・外国人の労働参加など、働き方の多様化
①既存マーケットで現状の延長線上でのみ事業を行うことは、事業縮小に直結
②アジア地域とのネットワーク強化、観光と生活の共生実現が不可欠の課題
③ライフスタイルの変化に合わせた人材確保・人材育成が不可避
                   京福グループ中期経営計画2023の策定
2020年 東京オリンピック   2023年 北陸新幹線福井・敦賀延伸   2025年 大阪・関西万博
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     「中期経営計画2023」 基本方針
 京福グループ経営ビジョン<沿線深耕>の達成
    「沿線を拡大し、さらなる深耕を推進」
            成長戦略
 「沿線拡大」 <新たなマーケット創出戦略への着手・推進>
       成長戦略を支える基盤整備
<人材確保と人材活用> <安全安心、財務・資本政策への取組み>
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               京都地区の成長戦略
           ・嵐電:北野白梅町駅整備(2020年春駅部供用開始予定)
交通結節の強化
               交通結節を最大限に生かした事業推進
           ・京都バス: 京都市交通局とのシームレス戦略推進
           ・「らんでんすもすもプロジェクト」推進による居住人口増加
沿線地域活性化    ・太秦地域の更なる活性化を通じた沿線価値向上
           ・嵐山駅ビルを通じた嵐山観光拠点の機能強化
観光拠点の整備
           ・インバウンド需要の沿線地域、福井地区への展開
          北野白梅町駅
          計画平面図
                     今出川通
                                  バス停
                            ホーム                北野白梅町
                                                交差点
                    今出川通
                                        イズミヤ
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             福井地区の成長戦略
エリア戦略の強化   ・バス・タクシーの拠点集約によるグループ連携営業強化
           ・グループ一括受注による貸切バスの地域シェア拡大
           ・高速バス路線の拡大
事業エリアの拡大
           ・北陸新幹線延伸による沿線拡大                  バス・タクシーの拠点集約
                                 三国            芦原温泉
           ・建売分譲事業、ホテル事業、                              丸岡エリア
事業の拡大・強化    BOAT RACE 三国など       坂井エリア              京福バス・京福リムジンバス・
                               京福バス・ケイカン交通
                                                     福井交通・ケイカン交通
            各事業の強化
                                              丸岡
           ・福井口、JR福井駅付近保有土地の
            有効活用
                                                         大野エリア
                                 福井エリア         福井       京福バス・京福商事
                                京福バス・福井交通
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           成長戦略を支える基盤整備
人材確保と人材活用
◎働き方改革等、外部環境の変化に対応できる人材を確保し事業を安定化
◎安全・接遇教育など人材育成と人材活用の充実
安全安心、財務・資本政策への取組み
◎「安全を確保する投資」の継続
  ・嵐電「安全あんしん5ヶ年計画」の策定と推進
  ・福井地区バス・タクシーでの拠点集約による運行管理の一元化
◎「戦略的な投資」
  ・新たな収益物件の獲得や分譲事業の積極展開による収益拡大
  ・既存保有不動産の活性化による新たな収益源の創出
◎「安全を確保する投資」と「戦略的な投資」の投資ポートフォリオ
  ・5年間投資総額140億円(安全を確保する投資:70億円、戦略的な投資:70億円)
  ・バランスの平準化と投資効率の最大限の推進
  ・有利子負債の積極的な削減による内部留保の活用
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            2023年度の定量目標
●売 上 高・・・・・140億円        (2018年度比13%増)
●R   O   E・・・・・ 8%以上
●有利子負債/EBITDA倍率・・・・・4倍前後
 ※有利子負債/EBITDA倍率=(社債+借入金)÷(営業利益+減価償却費)
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