9021 JR西 2021-04-30 15:00:00
2021年3月期決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2021年4月30日
上場会社名 西日本旅客鉄道株式会社 上場取引所 東
コード番号 9021 URL https://www.westjr.co.jp
代表者 (役職名) 代表取締役社長 (氏名) 長谷川 一明
問合せ先責任者 (役職名) 広報部長 (氏名) 福島 純 TEL 06-6375-8889
定時株主総会開催予定日 2021年6月23日 配当支払開始予定日 2021年6月24日
有価証券報告書提出予定日 2021年6月24日
決算補足説明資料作成の有無 : 有
決算説明会開催の有無 : 有
(百万円未満切捨て)
1. 2021年3月期の連結業績(2020年4月1日∼2021年3月31日)
(1) 連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
親会社株主に帰属する当期
売上高 営業利益 経常利益
純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 898,172 △40.4 △245,544 ― △257,367 ― △233,214 ―
2020年3月期 1,508,201 △1.4 160,628 △18.4 148,353 △19.1 89,380 △13.0
(注)包括利益 2021年3月期 △240,453百万円 (―%) 2020年3月期 87,050百万円 (△17.0%)
潜在株式調整後1株当たり 自己資本当期純利
1株当たり当期純利益 総資産経常利益率 売上高営業利益率
当期純利益 益率
円銭 円銭 % % %
2021年3月期 △1,219.71 ― ― ― △27.3
2020年3月期 466.88 ― 8.1 4.6 10.7
(参考) 持分法投資損益 2021年3月期 1,909百万円 2020年3月期 1,787百万円
(2) 連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円銭
2021年3月期 3,479,452 956,033 24.5 4,460.73
2020年3月期 3,275,257 1,223,106 34.1 5,847.27
(参考) 自己資本 2021年3月期 852,913百万円 2020年3月期 1,118,026百万円
(3) 連結キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー 現金及び現金同等物期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2021年3月期 △103,295 △211,692 446,749 210,045
2020年3月期 240,152 △268,657 △29,167 78,283
2. 配当の状況
年間配当金 配当金総額 配当性向 純資産配当
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計 (合計) (連結) 率(連結)
円銭 円銭 円銭 円銭 円銭 百万円 % %
2020年3月期 ― 95.00 ― 87.50 182.50 34,918 39.1 3.2
2021年3月期 ― 50.00 ― 50.00 100.00 19,133 ― 1.9
2022年3月期(予想) ― 50.00 ― 50.00 100.00 637.4
3. 2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日∼2022年3月31日)
(%表示は、対前期増減率)
親会社株主に帰属する 1株当たり当期
売上高 営業利益 経常利益
当期純利益 純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円銭
通期 1,257,500 40.0 12,000 ― △5,000 ― 3,000 ― 15.69
※ 注記事項
(1) 期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 無
(2) 会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 無
② ①以外の会計方針の変更 : 無
③ 会計上の見積りの変更 : 無
④ 修正再表示 : 無
(3) 発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2021年3月期 191,334,500 株 2020年3月期 191,334,500 株
② 期末自己株式数 2021年3月期 129,629 株 2020年3月期 129,792 株
③ 期中平均株式数 2021年3月期 191,204,777 株 2020年3月期 191,441,334 株
(参考)個別業績の概要
1. 2021年3月期の個別業績(2020年4月1日∼2021年3月31日)
(1) 個別経営成績 (%表示は対前期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 507,909 △47.2 △233,828 ― △250,779 ― △217,324 ―
2020年3月期 961,905 △1.9 119,738 △20.6 106,953 △21.6 73,596 △8.7
潜在株式調整後1株当たり当期純
1株当たり当期純利益
利益
円銭 円銭
2021年3月期 △1,135.84 ―
2020年3月期 384.17 ―
(2) 個別財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円銭
2021年3月期 3,025,958 580,205 19.2 3,032.42
2020年3月期 2,793,991 823,966 29.5 4,306.43
(参考) 自己資本 2021年3月期 580,205百万円 2020年3月期 823,966百万円
2. 2022年3月期の個別業績予想(2021年4月1日∼2022年3月31日)
(%表示は、対前期増減率)
1株当たり当期
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円銭
通期 736,500 45.0 3,000 ― △14,000 ― 2,500 ― 13.07
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
・本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると思われる一定の前提に基づいており、実際
の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての注意事項等については、添付資
料P.6「次期の見通し」をご覧ください。
・決算短信補足資料は当社ホームページに掲載します。また、2021年5月6日に、アナリスト向けの説明会を開催する予定です。この説明会での資料等について
は、開催後に速やかに当社ホームページへの掲載を予定しております。
西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
○添付資料の目次
1. 当期の経営成績・財政状態の概況
(1) 経営成績の概況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
(2) 財政状態の概況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
2. 今後の見通し
(1) 次期の見通し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
(2) 利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
(3) 経営環境、経営方針及び対処すべき課題等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
3. 会計基準の選択に関する基本的な考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
4. 連結財務諸表及び主な注記
(1) 連結貸借対照表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
(2) 連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
(3) 連結株主資本等変動計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
(4) 連結キャッシュ・フロー計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
(5) 継続企業の前提に関する注記 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
(6) 連結財務諸表に関する注記事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
(セグメント情報) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
(1株当たり情報) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21
(重要な後発事象) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
(追加情報) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
5. 個別財務諸表
(1) 貸借対照表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
(2) 損益計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
(3) 株主資本等変動計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
(参考)2020年度期末決算について
1
西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
1.当期の経営成績・財政状態の概況
(1)経営成績の概況
① 全般の状況
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大により、わが国をはじめ世界におけ
る社会経済活動全般が大きな影響を受けました。当社グループの事業についても、昨年4月の緊急事
態宣言以降、観光のご利用減、出張の抑制等の出控えや消費の減退等、非常に厳しい状況下におかれ
ました。
さらに、新型コロナウイルス感染症の再拡大等により、当連結会計年度を通じてご利用回復は見通
せない状況で推移しました。
このような状況下において、当社グループとしては、
「社会インフラ企業としての使命を守る」
「お
客様、社員の安全を守る」
「社員の雇用を守る」
「サプライチェーンを守る」の4つを基本方針として
対応しています。
当連結会計年度においては、
上記の通り、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴うご利用減により、
運輸業を中心に大幅な減収となったことを受け、営業収益は前期比40.4%減の8,981億円、営業損失
は2,455億円、経常損失は2,573億円、法人税等を控除した親会社株主に帰属する当期純損失は2,332
億円となりました。
このような極めて厳しい状況の中、鉄道の安全確保及びお客様・社員の新型コロナウイルス感染防
止対策の着実な実施をはじめ、リスク管理体制の整備・運用に継続して努める一方、徹底した経費節
減と設備投資の抑制によりキャッシュアウトの縮減を行っています。
引き続き、お客様に安全に、安心してご利用いただくための取り組みをグループ全体で推進すると
ともに、新たなお客様ニーズを踏まえた価値の提供等によるご利用促進や新たな需要創出を図って
いきます。
② セグメント別の状況
<運輸業>
当社グループは、2005年4月25日に福知山線列車事故を発生させたことを踏まえ、引き続き被害に
遭われた方々への真摯な対応、安全性向上への弛まぬ努力を積み重ねるとともに、このような重大な
事故を二度と発生させないとの決意のもと、「JR 西日本グループ鉄道安全考動計画2022」(以下、
「安全考動計画2022」
)を策定し、ハード、ソフト両面から安全性向上の取り組みや安全マネジメン
トの仕組みづくりを進めました。
また、3月には、福知山線列車事故の反省と教訓を継承し、将来にわたって安全な鉄道を実現して
いくことを目的として「将来にわたる鉄道の安全の実現に向けて」を策定しました。
新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況下においても、最重要課題である鉄道の安全
については、
「安全考動計画2022」を着実に推進し、より高いレベルの安全をめざしていきます。
ホームの安全対策として、山陽新幹線の主要駅及び在来線のご利用の多い駅等におけるホーム柵
の整備等を引き続き進め、岡山駅、広島駅、神戸駅の一部ホームで、また、鶴橋駅、高槻駅は全ホー
ムで使用を開始しました。また、激甚化する自然災害への対策として、引き続き斜面防災対策や降雨
時運転規制へのレーダー雨量活用をはじめとした豪雨対策、山陽新幹線における逸脱防止ガードの
整備、建物・高架橋等の耐震補強等の地震対策等を進めました。
2
西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
新型コロナウイルス感染症の拡大防止については、お客様の安全を最優先に、より安心してご利用
いただくためのさまざまな取り組みを行いました。
(新型コロナウイルス感染予防に関する主な具体的取り組み)
マスク着用や時差出勤等への協力を依頼
在来線車両、駅のエレベーター、券売機等への抗ウイルス・抗菌加工の実施
新幹線駅や在来線の主要駅におけるお客様用消毒液の設置
列車内換気に関するご案内及び窓開けの実施
駅及び車両の消毒や入念な清掃の実施
時間帯別の混雑状況のホームページ等での告知(主な線区・区間の列車及び主な駅)
インターネット列車予約サービスやみどりの券売機におけるシートマップ機能のご利用促進
「期間限定 定期券併用チケットレス特急券」の発売(昨年6~9月)
社員の感染予防策、体調管理の徹底
これらの対策を行うとともに、ご利用状況や緊急事態宣言の発出等の状況を踏まえて、一部の定期
列車の運休、臨時列車の運休・設定本数見直しを行い、あわせて、社員の一時帰休を実施してきまし
た。また、ご利用変動に合わせて柔軟な対応が可能となるよう、3月のダイヤ改正で一部の定期列車
の臨時列車化等を実施しました。
今後も安全・安心に十分留意しつつ、政府等の方針、社会情勢、お客様のご利用状況等を見極めな
がら、各エリアの状況に応じた需要回復策を段階的に講じていくとともに、個人旅行、若年層等の属
性や移動目的に対応した施策を実施していきます。さらに、行動様式やお客様の意識の変化をとら
え、
「NEW WAY of RAILWAY」のコンセプトワードのもと、ビジネス、旅行等、さまざまなニーズに応
じた新たな施策を展開していきます。
(需要回復に向けた主な具体的取り組み)
「WEST EXPRESS 銀河」運転開始(昨年9月~山陰方面、同 12 月~山陽方面)
「山陽新幹線直前割 50」や北陸新幹線での「e チケット早特 21/14」等の割引きっぷの発売
MaaS アプリ「WESTER」
「setowa」のリリース(同9月)
「『どこでもドアで、どこいこう。
』キャンペーン」の実施(「どこでもドアきっぷ」の発売等)
(同 10 月~1月)
「せとうち広島デスティネーションキャンペーン」の実施(同 10 月~12 月)
山陽・九州新幹線相互直通運転開始 10 周年を記念した「スーパー早特 21」の発売(1月~)
ICOCA エリア拡大(北近畿エリア、きのくに線、伯備線、関西本線、七尾線)
(3月)
IC 定期券サービスの拡充(新幹線定期券の発売等)
(3月)
e5489「チケットレスサービス」(在来線)の拡充(3月)
時差通勤ポイントサービス「ICOCA でジサポ」
(4月サービス開始)
(新たな価値創造へ向けた主な具体的な取り組み)
「JR 西日本×住まい・ワーケーションサブスク」サービス実証実験の実施(昨年9月~11 月)
せとうちエリアにおける「グランピング事業」実証実験の実施(同9月~1月)
荷物輸送の実証実験の実施(1月~伯備線、2月~山陽新幹線)
これらの取り組みを行いましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による外出や移動の自粛等
により、観光、ビジネスともにご利用が大幅に減少したこと等から、運輸業セグメントの営業収益は
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
前期比48.9%減の4,768億円、営業損失は2,521億円となりました。
<流通業>
流通業については、各業界団体において作成されたガイドライン(以下、「ガイドライン」)を踏
まえ、感染症対策を十分に実施し、安心してご利用いただけるように努めています。
3月には、新たな商業施設として、新大阪駅改札外に「エキマルシェ新大阪 Sotoe」を開業しました。
また、デジタル活用の推進を図る取り組みの一環として、昨年7月には当社グループの商業施設・
飲食店にモバイルオーダープラットフォーム「O:der(オーダー)」の導入を開始しました。
さらに、3月には、高槻駅と尼崎駅で、個室型ワークブース「テレキューブ」の営業を開始しました。
流通業セグメントに区分される宿泊特化型ホテルについては、昨年6月に「ヴィアイン広島新幹線
口」を開業、「ヴィアイン下関」のリニューアルを実施し、同12月には「ヴィアイン大阪京橋」を開
業しました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、物販飲食業や百貨店等で大幅な減収とな
ったこと等により、流通業セグメントの営業収益は前期比37.1%減の1,422億円、営業損失は150億円
となりました。
<不動産業>
不動産業についても、流通業と同様に、「ガイドライン」を踏まえ、感染症対策を十分に実施し、
安心してご利用いただけるように努めています。
ショッピングセンターでは、昨年6月に「金沢百番街」の一部エリアにおけるリニューアル開業を
実施したほか、同9月には「さんすて岡山」のリニューアルを完了しました。さらに、同9月にアウ
トドア用品の専門店10店を集めた「LUCUA OUTDOOR from ALBi」をルクア大阪にオープンしました。
また、同11月にはシェアオフィス「ワークスペース阿倍野松崎町」をトライアルオープンしました。
しかしながら、不動産業セグメントでは、不動産販売等の減やショッピングセンターにおける新型
コロナウイルス感染症の影響等により、
営業収益は前期比11.7%減の1,457億円、
営業利益は同16.2%
減の292億円となりました。
<建設事業>
建設事業においては、鉄道関連工事のほか、マンションや公共施設等の各種工事の受注に努めました。
建設事業セグメントの営業収益は前期比11.6%増の524億円、営業利益は同2.5%減の68億円とな
りました。
<その他>
ホテル業及び旅行業についても、
「ガイドライン」を踏まえ、感染症対策を十分に実施し、安心し
てご利用いただけるように努めています。昨年10月には新ブランドホテル「梅小路ポテル京都」を開
業しました。
引き続き厳しい状況にありますが、行政の施策等も活用し、ご利用の回復に努めていきます。
その他セグメントでは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、ホテル業や旅行業等で大幅な減
収となったこと等により、営業収益は前期比40.8%減の809億円、営業損失は118億円となりました。
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(2)財政状態の概況
① 資産、負債及び純資産の状況
当期末の総資産額は、3兆4,794億円となり、前期末と比較し、2,041億円増加しました。これは主
に、現金及び預金の増加によるものです。
負債総額は、2兆5,234億円となり、前期末と比較し、4,712億円増加しました。これは主に、社債
及び借入金の増加によるものです。
純資産総額は、9,560億円となり、前期末と比較し、2,670億円減少しました。これは主に、利益剰
余金の減少によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が減少したことなどから、営業活
動において支出した資金は1,032億円(前年同期は2,401億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出が減少したことなどから、投資
活動において支出した資金は前年同期に比べ569億円少ない2,116億円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債や借入などの長期資金の調達を実施したことなどから、
財務活動において得た資金は4,467億円(前年同期は291億円の支出)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末に比べ1,317億円増の2,100億円となりま
した。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
3月期 3月期 3月期 3月期 3月期
自己資本比率 (%) 31.3 33.2 33.3 34.1 24.5
時価ベースの自己 比資本 率 (%) 46.6 46.8 49.5 43.2 33.7
キャッシュ・フロー対
有利 債 率
子負 倍 (倍) 4.4 3.7 3.6 4.2 -
インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍) 7.9 9.2 9.9 8.3 -
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債倍率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:(営業利益+受取利息・配当金)/支払利息
※ 各指標の算出は、連結ベースの財務数値によっております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
※ 有利子負債は、長期債務の有利子負債を使用しております。
※ 2021年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債倍率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業キャッシュ・
フロー及び営業利益がマイナスのため記載しておりません。
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
2.今後の見通し
(1)次期の見通し
2021年度につきましては、一定の前提を基に新型コロナウイルス感染症の影響縮小による増収を
見込むものの、感染症の収束時期は依然不透明であり、引き続き非常に厳しい経営環境にあります。
そのため、2020年10月公表の「JR 西日本グループ中期経営計画2022見直し」に掲げた社会の変化に
適応する事業・組織構造改革、抜本的な生産性向上を推進するとともに、事態が好転するまでは需要
に応じたダイヤの見直しや、一時帰休の実施など緊急的な対策も徹底して実行し、利益の確保に全力
で取り組んでまいります。
以上を踏まえた現時点での2022年3月期の業績見通しは次のとおりです。
売 上 高 12,575億円(前期比 40.0%増)
営 業 利 益 120億円(前期比 -)
経 常 損 失 ( △ ) △ 50億円(前期比 -)
親会社株主に帰属する当期純利益 30億円(前期比 -)
(注)上記の業績見通しは、現時点で合理的であると思われる一定の前提に基づいており、変動
する可能性があります。
(2)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、長期安定的な株主還元を行うことが重要と考えております。
2020年10月に公表した「JR 西日本グループ中期経営計画2022見直し」においては、長期安定的な
配当を基本方針とし、2022年度において配当性向35%程度をめざすこととしております。
この方針に基づき、当期の配当金については、1株当たり年間100円の配当を実施する予定であり、
中間配当金として既に1株当たり50円を実施したことから、期末配当金については、1株当たり50円
とすることを予定しております。
また、次期の配当金については、1株当たり年間100円の配当とすることを予定しております。
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(3)経営環境、経営方針及び対処すべき課題等
① 当社グループを取り巻く経営環境
当社グループを取り巻く経営環境は、自然災害の激甚化、人口減少に伴う市場の縮小や労働力の減
少に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大により、社会経済活動全般が大きな影響を受け、当社グ
ループにおいても、観光のご利用減、出張の抑制等の出控えや消費の減退等、ご利用が大きく減少す
るとともに、回復の見通しは不透明であり、かつてない厳しい環境に置かれています。
また、コロナ禍を契機に、ICT ツールの活用によるデジタル空間の拡がり、働き方を含めた暮らし
の多様化、価値観の変化等、お客様のニーズの変化が加速し、想像していた未来の姿が一気に到来す
るとともに、これからの変化を想像することが難しい状況になってきています。
② 経営の基本方針
当社グループは、
「福知山線列車事故のような事故を二度と発生させない」という確固たる決意の
もと、事故の反省と教訓を重く受け止め、被害に遭われた方々への真摯な対応、安全性向上の取り組
み、変革の推進という「経営の3本柱」を今後も経営の最重要課題として取り組んでいきます。
変化の予測が難しい社会だからこそ、暮らしを支える企業グループとして、
「人々が出会い、笑顔
が生まれる、安全で豊かな社会」という「めざす未来」の実現に向けて地域と共に歩み続けます。
経営の根幹は基幹事業としての鉄道の安全であり、
「安全考動計画 2022」を堅持し、
「組織全体で
安全を確保する仕組み」と「安全最優先の風土」の構築に取り組むとともに、ハード・ソフトの組
み合わせによる安全対策を進め、さらなる安全性向上に努めます。
人と人との出会いやつながり、地域同士の結びつきで生まれる「笑顔」は、社会が変化しても変
わらない価値であり、出会い、つながることによりイノベーションも生まれます。だからこそ、
当社グループは人と人、地域をつなぎ、暮らしを支える地域共生企業として成長し続けます。そ
のために、新たな移動の創出や暮らしの提案に取り組み、
「訪れたい、住みたいまちづくり」を進
めていきます。
一方で、繰り返し起こる災禍や、お客様・社会の行動変容によるご利用水準の低下を考えれば、
鉄道の高コストな事業構造の改革が必要不可欠です。
地域交通については、線区によっては大量輸送機関としての鉄道の特性が発揮できず、地域にお
住まいの方々のニーズに必ずしもお応えできるものとはなっていないことから、様々なご利用に
適した輸送の形や新しい交通体系を地域と共に模索していきます。
加えて、予測困難な未来に適応する変化対応力を高めるため、イノベーションを生み出す文化の
醸成、人財の多様化、グループ経営組織改革、グループデジタル戦略の推進に取り組みます。
③ 中長期的経営戦略
当社グループは、
「JR 西日本グループ中期経営計画2022」
(以下、
「中計2022」
)に基づき、
「めざす
未来~ありたい姿」の実現に向け、グループ一体で取り組みを推進してきましたが、急激な業績の悪
化により、大規模な資金調達を行うとともに、経費節減や設備投資の抑制に注力しています。
2020年10月には、経営環境の変化を踏まえ、中長期的な財務基盤の回復、社会変化を捉えた変革、
安全と成長への道筋を示すべく、次期中期経営計画期間となる2027年度までを見通したうえでの方
針策定と2022年度までの経営指標の見直しを行いました。
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
この見直しにおいては、コロナ禍からの経営再建と事業構造改革の行程を、
「変革・復興期(第Ⅰ
期)(~2022年度)「変革・復興期(第Ⅱ期)(2023~2027年度)「進化・成長期」
」 、 」 、 (2028年度~)
の三期で捉え、各期に応じた優先順位付けを行います。全期を通じて安全性の向上と地域共生に取り
組みつつ、
「変革・復興期」においては構造改革と財務基盤の立て直しによる経営の強靭化に取り組
みます。特に「変革・復興期(第Ⅰ期)
」では変化対応力を高めるべく、企業改革に集中的に取り組
み、その後の「進化・成長期」におけるさらなる発展につなげていきます。
なお、本見直し計画では、
「変革・復興期」全般にわたる経営の方向性と、そのための「変革・復
興期(第Ⅰ期)
」の取り組み・経営指標を示しています。
「変革・復興期(第Ⅱ期)
」の具体的計画は、
今後の社会変化を踏まえ次期中期経営計画で改めて策定します。
以上を踏まえた中長期戦略は、限られた資源で最大限の効果を発揮させるため、以下4つを軸に再
構築します。
ア.
「福知山線列車事故を原点とした安全性向上」…「全期」
イ.
「地域共生の深耕と新たな価値創造への挑戦」…「全期」
ウ.
「経営の強靭化」…「変革・復興期(第Ⅰ期)「変革・復興期(第Ⅱ期)
」 」
エ.
「変化対応力を高める企業改革」…「変革・復興期(第Ⅰ期)」
ア.福知山線列車事故を原点とした安全性向上
(ア)
「組織全体で安全を確保する仕組み」と「安全最優先の風土」の構築
福知山線列車事故後の安全の取り組みを教訓に照らして振り返り、組織として継承してい
くとともに、一人ひとりの考動に結びつける取り組みを推進
ルールや仕組みを定めて、それを守ることによる安全確保に加え、一人ひとり及び組織がよ
り能動的に考動することによる安全確保を推進
(イ)踏切・ホームの安全対策の充実
お客様との接点である踏切・ホームにおける安全対策をさらに推進
(ウ)鉄道労災対策
労働災害防止に向けて、過去の事象を踏まえた対策を実施するとともに、労災につながる
作業自体の削減に向けた検査の車上化等を推進
(エ)自然災害対策(防災・減災)
自然災害の激甚化に備え、重要施設への浸水等を想定した対策等も推進
(オ)新型コロナウイルス感染防止
お客様の感染拡大防止に向けて、駅・車内での消毒や設備の抗ウイルス・抗菌化等を推進
混雑回避に資するリアルタイムかつ詳細な情報提供
イ.地域共生の深耕と新たな価値創造への挑戦
(ア)地域共生の深耕
当社グループがこれまで築いてきた、新幹線を基軸とした各エリアの鉄道ネットワークの充
実と地域に根差した生活サービスとの融合により「訪れたい、住みたいまちづくり」につなげ
るスパイラルアップの展開にさらに磨きをかけ、地域の中核都市の発展への寄与と分散型社会
への適応につなげます。
そのためにも、デジタル技術も活用し、さらに便利で魅力的な移動・生活サービスを創造・
8
西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
提供します。
広域鉄道ネットワーク充実のための山陽新幹線の利便性向上と北陸新幹線の新大阪への早
期全線開業
大阪・関西万博を契機とする関西都市圏ブランドの確立(鉄道ネットワークの利便性向上、
重点線区でのまちづくりに向けた拠点駅開発推進)
「せとうちパレットプロジェクト」をはじめとした、鉄道・創造事業、地域が一体となった
西日本各エリアの魅力創出
ICOCA、MaaS、ネット予約サービスのシームレスな連携及び会員・ポイント共通化、データ利活
用を通じた個々のお客様に合わせた便利で魅力ある移動・生活サービスの提供
事業スキームの多様化、他社協業や再開発事業への参画によるサステナブルなまちづくり、
地域のコミュニティを創出する生活密着型商業施設の展開
(イ)最適な地域交通体系の模索・実現
引き続き全ての線区を対象に、ご利用に応じた列車ダイヤの適正化に取り組むとともに、鉄
道の特性が発揮できないと考えられる線区については、イノベーションの力も活用しながら、
地域のニーズにより適した持続可能な新しい交通体系を、積極的に地域と共に模索し早期に実
現していきます。
(ウ)新たな価値創造への挑戦
既存資源の最大活用や社会変化に対応した多様な暮らし方や働き方の提案につながる新た
な価値を提供します。
多拠点生活者向けの「住まいのサブスク」
、不動産・ホテルにおける既存施設を柔軟に活用
したサービス(シェアオフィス等)によるテレワーク・ワーケーション拠点の市場開拓や、
新たな移動ニーズに対応するサービス創造
データ分析を通じて得られたソリューション技術の外部展開、既存の事業資産を新たな用
途で活用した事業展開への挑戦
ウ.経営の強靭化
(ア)財務基盤の早期回復による財務健全性の確保
今後新たな感染症や自然災害といった災禍が起こった場合でも、社会インフラを担う企業グ
ループとしての使命を果たし続けていくために、また、変化対応力を向上させ、さらなる発展
につなげるためにも、早期に財務基盤の回復を図ります。
資金使途の優先順位は、①安全投資、②債務削減・成長投資・株主還元とし、基幹事業であ
る鉄道の安全投資を最優先に、早期の債務削減に重点を置くとともに、より効果の高い成長投
資と長期安定的な株主還元を実行します。
(イ)構造改革
予測困難な未来に対応しながら価値を提供し続けるとともに、行動変容によりご利用減少が
継続したとしても安定した利益が創出できる事業構造への改革を進めます。
生産性向上(CBM※確立を軸とするメンテナンスのシステムチェンジ、駅での販売のあり方
見直し等)
※Condition Based Maintenance:設備状態の常時監視による品質と効率性を両立させる予防
保全
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
鉄道輸送におけるご利用ピーク時間帯や時期の平準化に応じた列車ダイヤの適正化
創造系各事業における市場変化に柔軟に対応したスピーディな事業ポートフォリオの見直
しやアライアンス強化、業務プロセス見直しによる高効率化の実現
組織構造改革、働き方改革による本社・支社機能の見直しと間接部門の生産性向上
エ.変化対応力を高める企業改革
(ア)企業風土改革、人財、組織
変化の予測が難しい社会において成長し続けるためには、既存事業のオペレーション改善や
強みの深掘りといった既存分野と、環境変化に対応した新たな機会獲得や事業領域の開拓とい
った新規分野の両面において、果敢に挑戦し、さまざまな人やパートナーと出会い、試行錯誤
を積み重ね、イノベーションを起こすことが重要です。それを実現していくのは人財であり、
人の可能性を最大限引き出し、成長できる場づくりを重視して、組織と人財が共に変化に対応
し成長していくための基盤づくりに取り組みます。
不確かなものへの挑戦を促す企業風土への改革
多様な人財が活躍し、それぞれが認め合い、能力を高め合う組織風土構築とさらなる成長支援
グループ経営強化を実現する実行力と変化対応力を兼ね備えた組織と仕組みの構築
(イ)JR 西日本グループデジタル戦略の推進
デジタル技術により当社グループが持つ豊富で多彩なデータの利活用を促進し、駅や店舗、
地域のリアルな体験へとつなげることで、新しい価値を生み、提供し続け、西日本エリアの活
性化に貢献、さらにそのプロセスを通じた業務変革を進めます。
【デジタル戦略の軸 ~3つの「再構築」~】
① 顧客体験の再構築(お客様ニーズに応じたサービスのあり方の追求)
② 鉄道システムの再構築(技術ビジョンの実現)
③ 従業員体験の再構築(働き方改革)
④ 対処すべき課題
「中計2022」の見直しにおいては、お客様の行動変容による市場構造の変化に対応するために、鉄
道の高コストな事業構造を改革すること、新たな価値を創造すること、ならびにグループ全体で予測
困難な未来への変化対応力を向上させることが重要な経営課題です。
2020年度に引き続き、ご利用回復の見通しを立てることが困難な状況に変わりはなく、財務基盤が
大きく損なわれたことで、
「中計2022」の取り組みにも今後もさまざまな影響が見込まれます。また、
コロナ禍の収束後も、お客様の志向や通勤、出張のご利用等、質・量双方において、従来どおりに戻
ることはないと考えています。
しかしながら、社会の変化を変革の契機と捉え、当社グループの存在意義、変わらぬ価値観を改め
て確認し、安全性の向上に取り組むとともに、雇用とサプライチェーンを守るためにも困難を乗り越
え、大阪・関西万博開催といった機会も活かし、地域と共に成長し続け、持続可能な社会づくりに貢
献していきます。
あわせて、当社グループが取り組む SDGs 重点分野のひとつである地球環境について、脱炭素社会
の実現に向け、4月には、環境長期目標「JR 西日本グループ ゼロカーボン2050」を策定しました。
2050年に当社グループ全体の CO2排出量「実質ゼロ」をめざすとともに、その達成に向け、2030年
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
度に CO2排出量46%削減(2013年度比)をめざします。また、気候関連財務情報開示タスクフォース
(TCFD)の提言へ賛同を表明し、提言に基づく情報開示を行いました。鉄道事業を核に、お客様の暮
らしを支え、地域社会、経済の発展に貢献する SDGs の達成に向けて取り組んでいきます。
なお、当面の将来予測も難しい状況であることから、
「中計2022」はコロナ禍の収束状況を見なが
ら、随時修正していきます。
○「JR 西日本グループ中期経営計画2022」の詳細につきましては、当社ホームページをご参照くだ
さい。
当社 HP(「企業・IR・採用」ページ)URL(https://www.westjr.co.jp/company/)
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、日本基準を採用しており当面 IFRS の適用を予定しておりませんが、今後の我が
国における会計基準の動向等を勘案し対応を検討していきます。
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
4.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 78,530 210,291
受取手形及び売掛金 28,198 37,347
未収運賃 34,699 25,107
未収金 71,671 61,543
有価証券 127 24
棚卸資産 117,088 118,899
その他 77,298 81,103
貸倒引当金 △634 △638
流動資産合計 406,981 533,678
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物(純額) 1,215,032 1,219,124
機械装置及び運搬具(純額) 385,669 384,067
土地 780,886 783,246
建設仮勘定 86,437 118,904
その他(純額) 64,062 62,713
有形固定資産合計 2,532,088 2,568,055
無形固定資産 34,229 34,054
投資その他の資産
投資有価証券 116,690 103,105
退職給付に係る資産 1,919 2,595
繰延税金資産 136,954 191,769
その他 51,085 51,192
貸倒引当金 △4,692 △5,000
投資その他の資産合計 301,956 343,662
固定資産合計 2,868,275 2,945,773
資産合計 3,275,257 3,479,452
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 70,037 60,255
短期借入金 24,711 19,474
コマーシャル・ペーパー 60,000 -
1年内償還予定の社債 35,000 25,000
1年内返済予定の長期借入金 36,422 36,952
鉄道施設購入未払金 1,567 1,309
未払金 133,582 149,889
未払消費税等 9,367 6,225
未払法人税等 20,953 18,142
預り連絡運賃 6,700 6,388
預り金 98,282 120,403
前受運賃 31,999 30,202
前受金 40,532 52,603
賞与引当金 37,410 23,473
災害損失引当金 5,131 2,230
ポイント引当金 2,431 2,077
その他 44,398 35,997
流動負債合計 658,530 590,627
固定負債
社債 509,986 814,988
長期借入金 334,846 581,408
鉄道施設購入長期未払金 101,158 99,848
繰延税金負債 655 1,846
新幹線鉄道大規模改修引当金 16,666 20,833
環境安全対策引当金 8,912 6,898
線区整理損失引当金 8,887 8,809
未引換商品券等引当金 2,343 2,797
退職給付に係る負債 269,328 254,830
その他 140,834 140,528
固定負債合計 1,393,620 1,932,790
負債合計 2,052,150 2,523,418
純資産の部
株主資本
資本金 100,000 100,000
資本剰余金 56,567 57,454
利益剰余金 956,227 696,703
自己株式 △483 △482
株主資本合計 1,112,311 853,676
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 △430 △780
繰延ヘッジ損益 29 0
退職給付に係る調整累計額 6,114 17
その他の包括利益累計額合計 5,714 △762
非支配株主持分 105,080 103,119
純資産合計 1,223,106 956,033
負債純資産合計 3,275,257 3,479,452
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
【連結損益計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
営業収益 1,508,201 898,172
営業費
運輸業等営業費及び売上原価 1,130,143 975,595
販売費及び一般管理費 217,430 168,121
営業費合計 1,347,573 1,143,717
営業利益又は営業損失(△) 160,628 △245,544
営業外収益
受取利息 38 27
受取配当金 1,164 908
保険配当金 1,880 1,593
受託工事事務費戻入 1,770 1,710
持分法による投資利益 1,787 1,909
雇用調整助成金 - 3,316
その他 2,222 3,595
営業外収益合計 8,864 13,062
営業外費用
支払利息 19,465 20,455
その他 1,674 4,430
営業外費用合計 21,139 24,885
経常利益又は経常損失(△) 148,353 △257,367
特別利益
固定資産売却益 961 10,407
工事負担金等受入額 12,191 11,841
収用補償金 2,658 1,586
雇用調整助成金 - 4,991
その他 7,286 3,109
特別利益合計 23,097 31,936
特別損失
固定資産売却損 148 109
工事負担金等圧縮額 11,606 10,666
収用等圧縮損 2,642 398
新型コロナ関連損失 - 11,879
投資有価証券評価損 1,804 15,721
その他 14,586 10,532
特別損失合計 30,788 49,309
税金等調整前当期純利益又は
140,662 △274,740
税金等調整前当期純損失(△)
法人税、住民税及び事業税 40,703 9,990
法人税等調整額 6,130 △50,812
法人税等合計 46,833 △40,822
当期純利益又は当期純損失(△) 93,828 △233,918
非支配株主に帰属する当期純利益又は
4,447 △703
非支配株主に帰属する当期純損失(△)
親会社株主に帰属する当期純利益又は
89,380 △233,214
親会社株主に帰属する当期純損失(△)
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
【連結包括利益計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
当期純利益又は当期純損失(△) 93,828 △233,918
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △4,572 △362
繰延ヘッジ損益 105 △37
退職給付に係る調整額 △2,519 △6,174
持分法適用会社に対する持分相当額 208 38
その他の包括利益合計 △6,778 △6,535
包括利益 87,050 △240,453
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 82,716 △239,691
非支配株主に係る包括利益 4,333 △762
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 100,000 56,171 911,532 △483 1,067,220
当期変動額
剰余金の配当 △35,018 △35,018
親会社株主に帰属する
当期純利益又は
親会社株主に帰属する
89,380 89,380
当期純損失(△)
連結範囲の変動 379 △186 192
合併による増加 518 518
自己株式の取得 △9,999 △9,999
自己株式の処分 - - -
自己株式の消却 △9,999 9,999 -
持分法適用会社に
対する持分変動に 0 0
伴う自己株式の増減
連結子会社の増資
による持分の増減
17 17
連結子会社株式の取得
による持分の増減
- -
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 - 396 44,694 △0 45,091
当期末残高 100,000 56,567 956,227 △483 1,112,311
その他の包括利益累計額
非支配株主持分 純資産合計
その他有価証券 退職給付に係る その他の包括
評価差額金
繰延ヘッジ損益
調整累計額 利益累計額合計
当期首残高 3,837 △54 8,594 12,378 100,262 1,179,861
当期変動額
剰余金の配当 △35,018
親会社株主に帰属する
当期純利益又は
親会社株主に帰属する
89,380
当期純損失(△)
連結範囲の変動 192
合併による増加 518
自己株式の取得 △9,999
自己株式の処分 -
自己株式の消却 -
持分法適用会社に
対する持分変動に 0
伴う自己株式の増減
連結子会社の増資
による持分の増減
17
連結子会社株式の取得
による持分の増減
-
株主資本以外の項目の
△4,268 83 △2,479 △6,663 4,817 △1,846
当期変動額(純額)
当期変動額合計 △4,268 83 △2,479 △6,663 4,817 43,244
当期末残高 △430 29 6,114 5,714 105,080 1,223,106
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 100,000 56,567 956,227 △483 1,112,311
当期変動額
剰余金の配当 △26,308 △26,308
親会社株主に帰属する
当期純利益又は
親会社株主に帰属する
△233,214 △233,214
当期純損失(△)
連結範囲の変動 - - -
合併による増加 - -
自己株式の取得 - -
自己株式の処分 △0 1 0
自己株式の消却 - - -
持分法適用会社に
対する持分変動に - -
伴う自己株式の増減
連結子会社の増資
による持分の増減
- -
連結子会社株式の取得
による持分の増減
886 886
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 - 886 △259,523 1 △258,635
当期末残高 100,000 57,454 696,703 △482 853,676
その他の包括利益累計額
非支配株主持分 純資産合計
その他有価証券 退職給付に係る その他の包括利益
評価差額金
繰延ヘッジ損益
調整累計額 累計額合計
当期首残高 △430 29 6,114 5,714 105,080 1,223,106
当期変動額
剰余金の配当 △26,308
親会社株主に帰属する
当期純利益又は
親会社株主に帰属する
△233,214
当期純損失(△)
連結範囲の変動 -
合併による増加 -
自己株式の取得 -
自己株式の処分 0
自己株式の消却 -
持分法適用会社に
対する持分変動に -
伴う自己株式の増減
連結子会社の増資
による持分の増減
-
連結子会社株式の取得
による持分の増減
886
株主資本以外の項目の
△350 △29 △6,096 △6,476 △1,961 △8,437
当期変動額(純額)
当期変動額合計 △350 △29 △6,096 △6,476 △1,961 △267,073
当期末残高 △780 0 17 △762 103,119 956,033
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益又は
140,662 △274,740
税金等調整前当期純損失(△)
減価償却費 170,448 173,468
工事負担金等圧縮額 11,606 10,666
固定資産除却損 11,934 5,982
投資有価証券評価損益(△は益) 1,804 15,721
退職給付に係る負債の増減額(△は減少) △20,190 △23,911
貸倒引当金の増減額(△は減少) 728 311
賞与引当金の増減額(△は減少) △190 △13,937
新幹線鉄道大規模改修引当金の
4,166 4,166
増減額(△は減少)
その他の引当金の増減額(△は減少) △8,706 △5,307
受取利息及び受取配当金 △1,203 △936
支払利息 19,465 20,455
持分法による投資損益(△は益) △1,787 △1,909
工事負担金等受入額 △12,191 △11,841
売上債権の増減額(△は増加) 15,527 10,681
棚卸資産の増減額(△は増加) △9,184 3,874
仕入債務の増減額(△は減少) △16,487 30,642
未払又は未収消費税等の増減額 2,739 △11,197
その他 △4,044 △2,118
小計 305,097 △69,930
利息及び配当金の受取額 1,201 939
利息の支払額 △19,217 △20,191
法人税等の支払額 △46,928 △14,113
営業活動によるキャッシュ・フロー 240,152 △103,295
投資活動によるキャッシュ・フロー
固定資産の取得による支出 △265,152 △242,047
固定資産の売却による収入 1,564 12,850
工事負担金等受入による収入 21,742 22,793
投資有価証券の取得による支出 △25,507 △3,020
投資有価証券の売却による収入 1,923 812
貸付金の純増減額(△は増加) △34 △927
その他 △3,193 △2,153
投資活動によるキャッシュ・フロー △268,657 △211,692
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) 3,791 △5,448
コマーシャル・ペーパーの純増減額(△は減少) 60,000 △60,000
長期借入れによる収入 20,000 283,600
長期借入金の返済による支出 △39,205 △36,507
社債の発行による収入 10,000 330,000
社債の償還による支出 △35,000 △35,000
鉄道施設購入長期未払金の支払による支出 △1,645 △1,567
自己株式の取得による支出 △9,999 -
自己株式の売却による収入 - 0
配当金の支払額 △34,999 △24,870
非支配株主への配当金の支払額 △333 △311
その他 △1,774 △3,144
財務活動によるキャッシュ・フロー △29,167 446,749
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) △57,671 131,761
現金及び現金同等物の期首残高 136,581 78,283
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 1,110 -
連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額 △1,736 -
現金及び現金同等物の期末残高 78,283 210,045
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
(5)継続企業の前提に関する注記
該当事項はありません。
(6)連結財務諸表に関する注記事項
(セグメント情報)
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可
能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象
となっているものであります。
当社グループは、主に「運輸業」「流通業」「不動産業」「建設事業」の事業活動を展開しており、
当社及びグループ会社が構成するこれら事業の種類別の区分により、当社及びグループ会社ごとに
経営を管理しております。
したがって、当社グループは、事業別のセグメントから構成されており、 「運輸業」
「流通業」「不
動産業」
「建設事業」の4つを報告セグメントとしております。 「運輸業」は、鉄道事業、旅客自動車
運送事業、船舶事業を行っております。「流通業」は、百貨店業、物販・飲食業、各種物品等卸売業
を行っております。「不動産業」は、不動産販売・賃貸業、ショッピングセンター運営業を行ってお
ります。「建設事業」は建築工事や軌道工事等を行っております。
なお、当連結会計年度から、「その他」に含まれていた「建設事業」について量的基準を満たした
ため、報告セグメントとして記載する方法に変更しております。
前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成した
ものを開示しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される
会計処理の原則及び手続に準拠した方法であります。なお、報告セグメント間の取引は、連結会社間
の取引であり、市場価格等に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日) (単位:百万円)
連結財務
建設 その他 調整額 諸表計上
運輸業 流通業 不動産業 合計
事業 (注 1) (注 2) 額
(注 3)
売 上 高
外部顧客への売上高 933,416 226,051 165,100 46,970 136,662 1,508,201 - 1,508,201
セグメント間の内部売上高
又 は 振 替 高 16,394 10,290 20,340 87,845 218,207 353,077 △353,077 -
計 949,811 236,341 185,440 134,815 354,869 1,861,279 △353,077 1,508,201
セグメント利益 105,313 3,855 34,909 6,979 13,149 164,208 △3,580 160,628
セグメント資産 2,140,857 111,857 717,241 116,036 428,094 3,514,089 △238,832 3,275,257
そ の 他 の 項 目
減 価 償 却 費 138,574 5,768 22,881 500 8,539 176,263 △5,814 170,448
持分法適用会社への
28,397 - - 7,594 6,191 42,184 - 42,184
投資額
有形固定資産及び
188,979 14,214 63,751 1,215 10,546 278,707 - 278,707
無形固定資産の増加額
(注) 1. 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、ホテル業及び旅行業等を含んでお
ります。
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
2. 調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額△3,580百万円は、セグメント間取引消去であります。
(2)セグメント資産の調整額△238,832百万円には、セグメントに配分していない全社資産193,689百万円、セ
グメント間債権債務消去等△432,521百万円が含まれております。
(3)減価償却費の調整額△5,814百万円は、セグメント間取引消去であります。
3. セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日) (単位:百万円)
連結財務
建設 その他 調整額 諸表計上
運輸業 流通業 不動産業 合計
事業 (注 1) (注 2) 額
(注 3)
売 上 高
外部顧客への売上高 476,891 142,228 145,732 52,400 80,919 898,172 - 898,172
セグメント間の内部売上高
又 は 振 替 高 12,718 8,263 19,960 79,349 190,138 310,430 △310,430 -
計 489,609 150,492 165,692 131,750 271,057 1,208,603 △310,430 898,172
セグメント利益又は損失(△ )△252,168 △15,082 29,258 6,803 △11,818 △243,007 △2,537 △245,544
セグメント資産 2,162,450 110,161 734,809 116,572 383,817 3,507,810 △28,358 3,479,452
そ の 他 の 項 目
減 価 償 却 費 141,524 5,487 24,191 490 8,455 180,148 △6,679 173,468
持分法適用会社への
30,425 - - 7,988 6,674 45,089 - 45,089
投資額
有形固定資産及び
178,640 6,079 46,283 1,116 11,040 243,160 - 243,160
無形固定資産の増加額
(注) 1. 「その他」 の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、 ホテル業及び旅行業等を含んでお
ります。
2. 調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益又は損失(△)の調整額△2,537百万円は、セグメント間取引消去であります。
(2)セグメント資産の調整額△28,358百万円には、セグメントに配分していない全社資産382,618百万円、セ
グメント間債権債務消去等△410,976百万円が含まれております。
(3)減価償却費の調整額△6,679百万円は、セグメント間取引消去であります。
3. セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。
(1株当たり情報)
1株当たり純資産額
(前連結会計年度) (当連結会計年度)
5,847円27銭 4,460円73銭
1株当たり当期純利益又は
1株当たり当期純損失(△) (前連結会計年度) (当連結会計年度)
466円88銭 △1,219円71銭
(注)1.当連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失
であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。なお、前連結会計年度の潜
在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりま
せん。
2.1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上の基礎は、以下のとおりであり
ます。
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
前連結会計年度 当連結会計年度
2019年4月1日から 2020年4月1日から
2020年3月31日まで 2021年3月31日まで
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社
89,380 △233,214
株主に帰属する当期純損失(△)
(百万円)
普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純
利益又は親会社株主に帰属する当期純損失 89,380 △233,214
(△)
(百万円)
期中平均株式数(千株) 191,441 191,204
(重要な後発事象)
社債の発行
当社は、以下の条件で普通社債を発行いたしました。
(単位:百万円)
第 72 回債 第 73 回債 第 74 回債 第 75 回債 第 76 回債 第 77 回債 第 78 回債
発 行
50,000 30,000 10,000 15,000 15,000 20,000 20,000
総 額
発 行
各社債の金額 100 円につき金 100 円
価 額
利 率 0.001% 0.050% 0.230% 0.582% 0.829% 0.961% 1.133%
償 還 2024 年 2026 年 2031 年 2041 年 2051 年 2061 年 2071 年
期 限 4 月 22 日 4 月 22 日 4 月 22 日 4 月 22 日 4 月 21 日 4 月 22 日 4 月 22 日
発行日 2021 年4月 22 日
担 保 無担保
資 金
社債償還、長期債務返済及び設備投資
使 途
(追加情報)
1.新型コロナウイルス感染症による損失の発生
新型コロナウイルス感染症への対策費や、当社グループの商業施設等において臨時休業期間中に
発生した固定費等を
「新型コロナ関連損失」
として連結損益計算書の特別損失に計上しております。
2. 新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積り
当連結会計年度の繰延税金資産の回収可能性の判断等の会計上の見積りにおいては、基幹事業で
ある鉄道事業のご利用状況が 2021 年度内に漸次回復すると仮定しているほか、当社グループ各社
の業績も概ね同様に回復すると仮定しております。しかしながら、実際の消費動向等については不
確定要素が多く、翌連結会計年度以降の業績に影響を及ぼす可能性があります。
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5.個別財務諸表
(1)貸借対照表
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 63,262 197,146
未収運賃 34,373 25,210
未収金 35,788 37,185
未収収益 5,155 5,497
未収消費税等 - 8,055
短期貸付金 31,056 48,691
貯蔵品 20,764 22,479
前払費用 2,942 3,404
その他の流動資産 48,841 36,566
貸倒引当金 △313 △287
流動資産合計 241,870 383,951
固定資産
鉄道事業固定資産
有形固定資産 4,890,975 4,993,389
減価償却累計額 △3,131,714 △3,229,753
有形固定資産(純額) 1,759,261 1,763,636
無形固定資産 15,800 19,307
計 1,775,061 1,782,943
関連事業固定資産
有形固定資産 95,700 94,425
減価償却累計額 △26,338 △27,436
有形固定資産(純額) 69,362 66,989
無形固定資産 5 4
計 69,367 66,994
各事業関連固定資産
有形固定資産 125,375 136,490
減価償却累計額 △65,234 △66,946
有形固定資産(純額) 60,140 69,543
無形固定資産 9,871 7,738
計 70,011 77,282
建設仮勘定
鉄道事業 71,464 84,146
関連事業 283 3,747
各事業関連 3,696 6,575
計 75,445 94,469
投資その他の資産
投資有価証券 26,743 26,359
関係会社株式 277,001 276,011
長期貸付金 12,278 12,263
関係会社長期貸付金 129,453 131,832
長期前払費用 13,198 11,763
繰延税金資産 106,848 164,085
その他の投資等 6,218 5,925
貸倒引当金 △9,506 △7,922
投資その他の資産合計 562,235 620,318
固定資産合計 2,552,121 2,642,007
資産合計 2,793,991 3,025,958
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(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
負債の部
流動負債
短期借入金 228,979 236,056
コマーシャル・ペーパー 60,000 -
1年内償還予定の社債 35,000 25,000
1年内返済予定の長期借入金 35,800 36,500
鉄道施設購入未払金 1,567 1,309
未払金 187,959 192,383
未払費用 19,519 14,560
未払消費税等 4,977 -
未払法人税等 10,656 10,775
預り連絡運賃 6,546 6,213
預り金 36,538 57,540
前受運賃 31,932 30,130
前受金 33,704 46,778
前受収益 831 676
賞与引当金 25,086 12,583
災害損失引当金 5,131 2,230
ポイント引当金 1,289 1,091
その他の流動負債 587 1,069
流動負債合計 726,107 674,900
固定負債
社債 509,986 814,988
長期借入金 334,175 581,275
鉄道施設購入長期未払金 101,158 99,848
新幹線鉄道大規模改修引当金 16,666 20,833
退職給付引当金 250,308 225,189
環境安全対策引当金 8,911 6,898
線区整理損失引当金 8,887 8,809
資産除去債務 5,383 4,987
その他の固定負債 8,439 8,021
固定負債合計 1,243,917 1,770,852
負債合計 1,970,025 2,445,753
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
純資産の部
株主資本
資本金 100,000 100,000
資本剰余金
資本準備金 55,000 55,000
資本剰余金合計 55,000 55,000
利益剰余金
利益準備金 11,327 11,327
その他利益剰余金
固定資産圧縮積立金 23,700 25,262
別途積立金 480,000 480,000
繰越利益剰余金 155,600 △89,594
利益剰余金合計 670,628 426,994
自己株式 △5 △4
株主資本合計 825,622 581,990
評価・換算差額等
その他有価証券評価差額金 △1,656 △1,784
評価・換算差額等合計 △1,656 △1,784
純資産合計 823,966 580,205
負債純資産合計 2,793,991 3,025,958
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(2)損益計算書
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
鉄道事業営業利益
営業収益
旅客運輸収入 856,864 419,460
鉄道線路使用料収入 5,360 5,307
運輸雑収 69,617 55,972
鉄道事業営業収益合計 931,842 480,740
営業費
運送営業費 614,025 526,593
一般管理費 42,389 31,836
諸税 33,248 30,252
減価償却費 136,767 139,691
鉄道事業営業費合計 826,430 728,374
鉄道事業営業利益又は鉄道事業営業損失(△) 105,412 △247,633
関連事業営業利益
営業収益
不動産賃貸事業収入 19,061 19,174
商品等売上高 180 255
雑収入 10,820 7,739
関連事業営業収益合計 30,062 27,168
営業費
売上原価 254 318
販売費及び一般管理費 10,835 8,272
諸税 3,186 3,444
減価償却費 1,459 1,327
関連事業営業費合計 15,735 13,363
関連事業営業利益 14,326 13,805
全事業営業利益又は全事業営業損失(△) 119,738 △233,828
営業外収益
受取利息 395 433
受取配当金 2,226 1,976
保険配当金 1,880 1,593
受託工事事務費戻入 1,770 1,710
直接売却品収入 744 506
雇用調整助成金 - 617
雑収入 532 1,581
営業外収益合計 7,549 8,421
営業外費用
支払利息 11,064 11,357
社債利息 8,279 8,903
社債発行費 52 1,275
雑支出 937 3,835
営業外費用合計 20,334 25,372
経常利益又は経常損失(△) 106,953 △250,779
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
特別利益
固定資産売却益 1,860 9,199
工事負担金等受入額 12,191 11,841
収用補償金 2,047 1,187
雇用調整助成金 - 1,552
その他 4,878 1,314
特別利益合計 20,978 25,094
特別損失
固定資産売却損 131 59
工事負担金等圧縮額 11,954 11,174
収用等圧縮損 2,031 -
減損損失 33 -
新型コロナ関連損失 - 4,566
関係会社株式評価損 36 30,965
その他 7,940 2,311
特別損失合計 22,128 49,076
税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) 105,803 △274,761
法人税、住民税及び事業税 25,196 △307
法人税等調整額 7,011 △57,129
法人税等合計 32,207 △57,437
当期純利益又は当期純損失(△) 73,596 △217,324
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(3)株主資本等変動計算書
前事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
資本金 その他利益剰余金
利益剰余金
資本準備金 利益準備金 固定資産 繰越利益
別途積立金 合計
圧縮積立金 剰余金
当期首残高 100,000 55,000 11,327 23,956 450,000 156,765 642,050
当期変動額
剰余金の配当 △35,018 △35,018
当期純利益又は
当期純損失(△)
73,596 73,596
固定資産圧縮積立金の
積立
1,028 △1,028 -
固定資産圧縮積立金の
取崩
△1,284 1,284 -
別途積立金の積立 30,000 △30,000 -
自己株式の取得
自己株式の処分 - -
自己株式の消却 △9,999 △9,999
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 - - - △256 30,000 △1,165 28,578
当期末残高 100,000 55,000 11,327 23,700 480,000 155,600 670,628
評価・換算
株主資本
差額等
その他 純資産合計
株主資本
自己株式
合計
有価証券
評価差額金
当期首残高 △5 797,044 2,734 799,779
当期変動額
剰余金の配当 △35,018 △35,018
当期純利益又は
当期純損失(△)
73,596 73,596
固定資産圧縮積立金の
積立
- -
固定資産圧縮積立金の
取崩
- -
別途積立金の積立 - -
自己株式の取得 △9,999 △9,999 △9,999
自己株式の処分 - - -
自己株式の消却 9,999 - -
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
△4,390 △4,390
当期変動額合計 △0 28,577 △4,390 24,187
当期末残高 △5 825,622 △1,656 823,966
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西日本旅客鉄道株式会社(9021) 2021年3月期 決算短信
当事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
資本金 その他利益剰余金
利益剰余金
資本準備金 利益準備金 固定資産 繰越利益
別途積立金 合計
圧縮積立金 剰余金
当期首残高 100,000 55,000 11,327 23,700 480,000 155,600 670,628
当期変動額
剰余金の配当 △26,308 △26,308
当期純利益又は
当期純損失(△)
△217,324 △217,324
固定資産圧縮積立金の
積立
2,529 △2,529 -
固定資産圧縮積立金の
取崩
△967 967 -
別途積立金の積立 - - -
自己株式の取得
自己株式の処分 △0 △0
自己株式の消却 - -
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 - - - 1,561 - △245,195 △243,633
当期末残高 100,000 55,000 11,327 25,262 480,000 △89,594 426,994
評価・換算
株主資本
差額等
その他 純資産合計
株主資本
自己株式
合計
有価証券
評価差額金
当期首残高 △5 825,622 △1,656 823,966
当期変動額
剰余金の配当 △26,308 △26,308
当期純利益又は
当期純損失(△)
△217,324 △217,324
固定資産圧縮積立金の
積立
- -
固定資産圧縮積立金の
取崩
- -
別途積立金の積立 - -
自己株式の取得 - - -
自己株式の処分 1 0 0
自己株式の消却 - - -
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
△128 △128
当期変動額合計 1 △243,632 △128 △243,761
当期末残高 △4 581,990 △1,784 580,205
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参 考
2020年度 期末決算について
2 0 2 1 年 4 月 30 日
西日本旅客鉄道株式会社
1 決算概要
【損益計算書】 (単位:億円、%)
通期実績 通期業績予想
対前年 対前年
2019年度 2020年度 増減 比率 2021年度 増減 比率
A B B-A B/A C C-B C/B
<1.57> <1.77> <1.71>
営 業 収 益 15,082 8,981 △ 6,100 59.6 12,575 3,593 140.0
(12,095) (3,113) (134.7)
連
営 業 損 益 1,606 △ 2,455 △ 4,061 - 120 2,575 -
結 経 常 損 益