2021 年4月 30 日
各 位
会 社 名 東 武 鉄 道 株 式 会 社
代表者名 取締役社長 根津 嘉澄
(コード番号 9001 東証第 1 部)
問合せ先 経営企画本部課長 金子 悟
(TEL.03 - 5962 – 2057)
東武グループのサステナビリティに対する考え方について
東武グループは、経営方針に掲げている「地域社会とともに持続的に発展」することを目
指し、これまで様々な事業を推進してまいりました。創業時より、両毛地域で産出した生糸
の鉄道輸送により地域産業の発展を支援し、その後は地元関係者との協調による日光・鬼怒
川エリアの観光需要拡大や、通勤・通学需要に応える複々線化事業等により、経済成長の一
翼を担ってまいりました。さらに、東京スカイツリー建設による電波塔の機能を有する社会
インフラの整備と、東京スカイツリータウン開業による活性化などを実現し、社会の発展と
事業の成長を両立してまいりました。
当社グループは、広域な鉄道ネットワークに広がる沿線地域が事業基盤であり、これまで
以上に沿線を中心とした社会の持続的な発展を実現することは、当社グループの最も重要な
課題であると考えております。
当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の影響による社会の変容
とともに、少子高齢化の進展、地球温暖化や廃棄物処理をはじめとした環境問題など、様々
な社会課題に直面しており、新たなビジネスモデルの構築とともに、課題の解決が必要であ
ります。これらの解決に向けて、保有する資産を最大限活用するとともに、これまで培って
きたノウハウやステークホルダーとの信頼関係を結集し、
『つなぐ』力で“やさしい”を提供
し続け、
『住み続けたい・訪れたい地域を創る』ことで、社会に不可欠な企業グループとなり、
社会と当社グループの持続的な発展を実現してまいります。
上記の考えに基づき、当社が特定したマテリアリティ(重要課題)と、課題解決により社
会の発展と企業価値の向上を持続的に創出するプロセス(価値創造プロセス)については、
別紙の通りです。
以 上
マテリアリティ
東武グループは東武鉄道を中核としたグループ会社84社で構成され、その事業は多岐にわたっています。これらの事業と、企 特定したマテリアリティ
業経営において重要なESG(環境・社会・ガバナンス)を踏まえ、リスクや機会を分析し、価値創造プロセスに実質的な影響
を与える事象として5つのマテリアリティ(重要課題)を特定しました。この5項目は、中長期的な視点から、いずれも優先的に 地域社会の持続的な発展
取り組むべき課題ですが、 「地域社会の持続的な発展」 価値創造に最も強く影響するものであると考えています。
特に は、 その
東武グループは、広域にわたる鉄道ネットワークをベースとして事業を営んできました。今後、高齢化・人口減少などによる経済停滞や
ほかの4項目は、持続的な価値創造を実現するためには決して欠くことのできない非常に重要な要素であると位置付けていま 地域間競争の拡大が予想されます。 東武グループは地域社会との連携、共創により多くの事業を創出し、地域の発展とともに成長して
す。なお、当該マテリアリティは、経営会議において審議するとともに、独立社外取締役が議長を務めるガバナンス委員会にお きましたが、地域社会との強固な結びつきが更なる発展の基礎と考えています。今後も地域社会やステークホルダーと協力して「つなぐ」
いて審議、評価を行い、議長からコーポレート・ガバナンスに資する旨、取締役会に報告しました。 取組みを充実させ、地域とともに地域の魅力を発見・発信するとともに、新型コロナウイルス感染症により大きく変容した社会に求めら
れる新たなサービスを含め、ニーズに応える地域づくりを進めます。これにより、全ての世代が住みやすく、更には訪れたい沿線を実現
するなど、お住まいの方が満足できる地域を目指すとともに、交流人口の増加を図り、地域の持続的な発展に貢献していきます。
関連する項目
マテリアリティ特定のプロセス ・ 沿線地域社会の持続的発展 ・ 働き方の多様化とその対応 ・ サプライヤーとの公正な取引
・ 沿線地域社会における人口変動 ・ 観光需要の取り込み ・ 持続可能な商品・サービスの提供
ステップ 検討すべき ステップ ステップ
重要度のマッピング マテリアリティの特定 ・D (デジタルトランスフォーメーション)
X の加速
1 社会課題の整理 2 3
マテリアリティを特定するにあたり、 東 ステップ1で整理した44項目の社会課 ステップ2で抽出したマテリアリティ候 企業価値創造に資するコーポレート・ガバナンス
武グループ経営理念などの企業行動指 題について、横軸に「東武グループの企 補群について、ステークホルダーとの対 東武グループ経営理念のもと、東武グループが持続的成長と中長期的な企業価値向上を図るためには、 機動的かつ公正なコーポレー
針や東武グループの各事業を踏まえ、 業価値創造にとっての影響」縦軸に
、 「社 話などから得られた東武グループに対
ト・ガバナンスを確立することが不可欠であると考えています。
GRIスタンダードやISO26000、ESG評 会(ステークホルダー) に与える影響」 する期待・要請や社会的影響などの観
当社の取締役会では、経営の意思決定及び業務執行の監督を主な役割とし、 代表取締役の指揮監督のもと、執行役員が業務執行を行う
価機関がセクターごとに重視するESG を置いた「マテリアリティマップ」 上に、 点から検討メンバーが確認を行い、最重
体制とし、経営の機動性を高めています。また、豊富な経験と見識を有する独立社外取締役複数名を選任することで、取締役会の多様性、
項目などの客観的基準との関係性など 各項目をプロットしました。 その中で、 要視すべきマテリアリティ5項目を特定
知識・経験・能力がバランスよく構成されるよう努めております。 さらに、
「指名・報酬委員会」「ガバナンス委員会」の設置による取締
を考慮し、 検討すべき社会課題として、 右上の象限に位置する項目を、 東武グ するとともに、各項目について、なぜそ
44項目に整理しました。 ループにとって重要な社会課題 (マテリ れがマテリアリティに該当すると考える 役会の機能強化に加え、東武グループコンプライアンス基本方針を行動原則としたコンプライアンス経営の推進や危機管理体制の構築
アリティ候補群)として抽出しました。 のかについて説明を加えました。 を行うとともに、当社及びグループ会社に対するモニタリング機能の強化・充実を図ることで、 公正性を確保しています。
関連する項目
・ グループ コーポレート・ガバナンス ・リスクマネジメント
・ コンプライアンス ・ 情報セキュリティとプライバシーの確保
多様な社員の「能力と可能性」向上
東武グループにおいて、人材は重要な資産であり、長期経営ビジョンにおける「つなぐ」取組みの推進役であると考えています。その
ため、現在から将来の企業環境の変化に対応し、自ら考え自ら行動する人材の育成を目的とした社員の資質と技術の向上を図るとと
もに、ダイバーシティの取組みを加速、推進していきます。また、社員一人ひとりが個人の属性やライフステージにかかわらず、活躍
マテリアリティ候補群マッピング
特 できる環境を整備していきます。更に、社員の健康維持・増進の取組みを行い、 働きがい向上を通じたお客様への更なる価値の提供
大 技術革新 気候変動 沿線地域社会の持続的発展 を目指していきます。
GHGの排出量の削減・抑制 沿線地域社会における人口変動
関連する項目
再生可能エネルギーの利活用 パンデミック
・ 人的資本の確保、人材の育成 ・ 労働安全衛生 ・ 人権
自然環境の保護 D (デジタルトランスフォーメーション)
X の加速
エネルギー消費量の削減 働き方の多様化とその対応 ・ 従業員のワークライフバランス ・ 従業員の心身の健康増進 ・ 障がい者の雇用、女性活躍推進
人権 顧客サービス、 サポートの充実
情報セキュリティとプライバシーの確保 持続可能な商品・サービスの提供 環境優位性の更なる向上などによる環境負荷の低減
社 サプライヤーとの公正な取引 グループ コーポレート・ガバナンス
会 障がい者の雇用、女性活躍推進 コンプライアンス 地球環境保全への対応は世界規模で急速に進められており、 我が国においても、地球温暖化防止や持続可能な循環型社会などの構築
︵ 製品・サービスの安全・安心の確保
ス に向けた積極的な取組みが求められています。
テ 東武グループでは、鉄道事業を中心とした高い環境優位性を更に向上させ、 環境負荷・気候変動リスクの低減につなげるほか、あらゆ
ー 沿線地域社会への貢献 グリーンビルディング 有害廃棄物排出量の抑制
ク 新規雇用の創出 外国人労働者の雇用 観光需要の取込み る事業分野において、廃棄物の排出抑制をはじめとした環境保全活動や自然災害によるリスクを低減させる取組みを推進して、 持続可
ホ 福利厚生の充実 人的資本の確保、人材の育成 能な社会の構築に寄与し、企業の成長との両立を図ります。
ル 強制労働の禁止 従業員のワークライフバランス
ダ 関連する項目
労働組合と団体交渉 労働安全衛生
ー ・ 有害廃棄物排出量の抑制 ・自然環境の保護 ・ エネルギー消費量の削減
︶ 公正なマーケティング 従業員の心身の健康増進
に リスクマネジメント ・ 再生可能エネルギーの利活用 ・ GHGの排出量の削減・抑制
与
え
る グループ全ての事業の根幹である安全・安心の確保
影
響 フードロス 知的財産マネジメント 路線、地域間競争 東武グループでは、お客様に多種多様な商品やサービスを提供していますが、近年は自然災害の多発・甚大化や感染症の流行等、
腐敗防止 原材料費の変動
お客様の生活における、安全・安心への関心が高まっています。
事業の選択と集中
東武グループでは、「安全は東武グループ全ての事業の根幹である」との信念のもと、安全・安心な商品やサービスの提供に努めて
物価の変動
行政による支援 います。今後も、事業運営上決して欠けてはならない基盤として、従業員一人ひとりが気付きの感度を高め、自ら考え自ら行動する
グループ会社間の連携 教育をさらに充実させることにより安全・安心を確保するとともに、安全投資や感染症対策等の各種施策を推進し、より一層お客様
に安心してご利用いただける商品やサービスの提供をはかってまいります。
関連する項目
・ 顧客サービス、サポートの充実 ・ 製品・サービスの安全・安心の確保
大 特大 ・ パンデミック ・ 気候変動
東武グループの企業価値創造にとっての影響
価値創造プロセス
向け資本へ
さらなる価 値 創 造に
住み続けたい 訪れたい地域の創造
・
「つなぐ」
〜 力で“やさしい”を提供し続ける〜
気候変動と お客様
DXの拡大 自然災害増加
日常の商品・サービス提供
観光をはじめとした 快適性・利便性の
新しい生活様式を受けた リアル体験需要の 高い暮らしの享受と
女性・高齢者の 生活ニーズの 拡大 そのために必要な
・安全・安心・快適で利便性の高い輸送サービス モノ、コト
少子化、 就業者数拡大 多様化
労働人口減 ・電波塔をはじめとした高度な社会インフラの提供
外部環境 ・地域に新たなにぎわいと活力を創出する商業施設
▶ 人的資本
東武グループ経営理念を
・お客様の価値観やライフステージに合わせた住まい 株主・投資家
行動原理とする多様な人材 お客様のニーズ・ ・若年層世代が暮らしやすい子育て支援サービス
資本コストを上回る
社会環境の変化の把握 ・分析 ・多様なライフスタイルに応える流通サービス
利益の実現による
・沿線で利便性 No.1 のポイントサービス 株主還元の充実
▶ 設備資本 ・新しい生活様式に即した生活サポートサービス
・環境負荷の少ない商品・サービス
広範な交通ネットワークと
好立地を活かした拠点施設
人を 世代を
地域社会
▶ 財務資本 それぞれの
特性に応じた
・多様な働き方を支える 地域社会の健全な
安定した財務基盤と
多彩な事業ポートフォリオ サテライトオフィス・ワーケーションサービス 発展・活性化
インプット ・「浅草∼東京スカイツリータウンエリア」による
東京イーストエリアの活性化
アウトカム
(活用する資本) ビジネスを 時代を ・地域と連携したまちづくりによる沿線の活性化 (提供する価値)
▶ 知的資本
・
「池袋駅西口再開発」による「駅からまちへ」
高度な専門ノウハウと
グループ内連携による
人の流れを拡大する駅まち空間の創出 社員
シナジー機能
つ なぐ 誇りを持って
活躍できる職場と
ワークライフ
▶ 社会・関係資本 バランス
123年の歴史に基づく 新商品・サービスの 世界を 空間を 中長期的展望との照合・ ・質の高い魅力的な観光輸送サービス
ステークホルダーとの
信頼関係 開発・提供 短期的課題の特定 ・観光地の高い回遊性と多様なニーズをとらえた
充実した観光コンテンツ
お取引先
・多様なニーズに応える宿泊サービス
▶ 自然資本 ・生活に潤いを与えるレジャー体験の提供 公正かつ適正な
取引を通じた
沿線に広がる観光資源と ・ハレの日を楽しめる上質なサービス 健全な事業の成長
豊かな自然環境
・沿線地域と連携した新たな魅力の発掘・発信
環境
非日常の商品・サービス提供 気候変動の緩和
資源の有効活用
良好な自然環境の
維持
地域社会の持続的な発展
マテリアリティ
企業価値創造に資する 多様な社員の 環境優位性の更なる
(重要課題) コーポレート・ガバナンス 「能力と可能性」の向上 向上などによる環境負荷の低減
グループ全ての事業の根幹である安全・安心の確保
04 東武鉄道株式会社 統合報告書2019 東武鉄道株式会社 統合報告書2019 05