8952 R-ジャパン 2020-10-29 16:30:00
資産運用報酬体系の変更提案に関するお知らせ [pdf]
NEWS RELEASE
2020 年 10 ⽉ 29 ⽇
各 位
<不動産投資信託証券発⾏者名>
ジャパンリアルエステイト投資法⼈
代表者名 執⾏役員 柳澤 裕
(コード番号 8952)
<資産運⽤会社名>
ジャパンリアルエステイトアセットマネジメント株 式 会 社
代表者名 代 表 取 締 役 社 ⻑ 梅⽥ 直樹
問合せ先 執 ⾏ 役 員 企 画 部 ⻑ 元岡 將
TEL.03-3211-7951
資産運⽤報酬体系の変更提案に関するお知らせ
当投資法⼈は、2020 年 10 ⽉ 29 ⽇開催の役員会において、資産運⽤会社であるジャパンリア
ルエステイトアセットマネジメント株式会社(以下、「資産運⽤会社」といいます。)へ⽀払う資
産運⽤報酬に関し、ポートフォリオ⼊替の重要性が⾼まりつつあることを踏まえ、投資主利益と
資産運⽤会社のインセンティブの連動性をより強めることを⽬的として、下記のとおり資産運⽤
報酬体系を変更(以下、 「本変更」といいます。)することを、2020 年 12 ⽉ 10 ⽇に開催予定で
ある当投資法⼈の第 12 回投資主総会に付議することを決議しましたので、 お知らせいたします。
記
1.当投資法⼈の現状
・ 当投資法⼈は、2001 年 9 ⽉に J-REIT のパイオニアとして⽇本で初めて上場して以来、
順調に資産規模を拡⼤しながら、着実な運⽤により安定的に成⻑してまいりました。
・ 内部成⻑・外部成⻑・財務戦略の 3 つのエンジンを活⽤し、好調な不動産賃貸市場の追
い⾵も受けて、直近の決算期である 2020 年 3 ⽉期まで 12 期連続の増配を達成してお
ります。
・ また、この間、新規取得により資産規模拡⼤を図るだけではなく、物件の⼊替も交えな
がら、収益⼒の源泉であるポートフォリオの競争⼒を維持・向上させてまいりました。
2.ポートフォリオ⼊替の重要性
・ 現状、当投資法⼈保有物件は⼗分な競争⼒を有しておりますが、近年、
「IT の進歩」「環
、
境意識の⾼まり」「働き⽅の多様化」等を背景に、オフィスに求められる役割、機能は
、
変化しており、⽬下のコロナ禍がその変化を加速させています。
・ 単純な働く場に留まらず、⼈が集まり、交流し、ビジネスを⽣み出す場として、時代と
ともに、求められるオフィスも変化していくものと予想しています。
・ 近年は、環境意識の⾼まりも、⼤きな要素となりつつあり、当投資法⼈では 2030 年ま
1
での CO2 削減⽬標などを公表しております。様々な観点からオフィスビルのクオリティ
が評価されるようになってきており、テナントからの環境性能や快適性の⾼いビルを求
める声は、より強くなっていくことと思われます。
・ 当投資法⼈のポートフォリオにおける平均築年数は上場から約 20 年を経ているにも関
わらず、上場時の 17.9 年から 18.4 年(2020 年 3 ⽉時点)と概ね同⽔準を維持してい
ますが、個別物件を⾒た場合には、相応に築年数を経た物件も増加しています。今後は
各ビルの中⻑期的な競争⼒に着⽬し、修繕・改修投資とリターンのバランスをより慎重
に判断することも必要になってまいります。
・ 新しい潮流による事業環境の変化を⾒据え、選ばれるオフィス、選ばれるポートフォリ
オを⽬指していくには、プロアクティブな視点で、ポートフォリオの⼊替をより戦略的
に進めていくことが重要と考えております。
3.ポートフォリオ⼊替に伴う不動産売却益の還元
・ ポートフォリオ⼊替は、⼀義的にはポートフォリオの競争⼒強化を⽬的として取り組む
ものでありますが、同時に投資主利益の最⼤化を図る上で、不動産売却損益のマネジメ
ントが重要となります。
・ 物件の売却時には不動産売却益を最⼤化するとともに、分配⾦安定化の観点から内部留
保を活⽤しつつ、毎期継続的に還元していく⽅針とします。
・ 今後は、内部留保の取扱いに関するガイドラインを定め、2021 年 3 ⽉期(2020 年 10
⽉ 1 ⽇〜2021 年 3 ⽉ 31 ⽇)より原則として、各期末時点における内部留保残額の⼀
定部分について毎期分配することといたします。(詳細は別添資料をご参照ください)
当投資法⼈におけるポートフォリオ⼊替の重要性がより⾼まる中、今後は「ポートフォリオの
競争⼒向上」と「不動産売却益の最⼤化と還元」を両⽴させ、より⾼度なアセットマネジメン
トを⾏ってまいります。
本提案は上記⽬的のため、資産運⽤報酬体系におけるインセンティブの対象を再整理し、投資
主利益の最⼤化を図るものです。
4.資産運⽤報酬体系の変更
(1)本変更の内容
現報酬体系
≪NOI連動報酬≫ NOI × 4.0%
≪分配⾦連動報酬≫ 税引前当期利益 × 2.5% ×(当期DPU/直近 6 期平均DPU)
新報酬体系(案)
≪NOI連動報酬≫ NOI × 4.0%
<変更なし>
≪分配⾦連動報酬Ⅰ≫ (税引前当期利益-当期不動産売却損益) × 2.5% × (不動産売却
損益控除後当期DPU/不動産売却損益控除後直近 6 期平均DPU)
<主として定常的分配原資である賃貸事業利益に連動>
≪分配⾦連動報酬Ⅱ≫ 当期不動産売却損益 × 12.5%(但し、負値の場合は0とする)
<⼀過性の分配原資である不動産売却益(不動産売却損益通算後の
正値)に連動>
(計算式の詳細については、本⽇付け「規約変更及び役員選任に関するお知らせ」をご参照ください。
)
2
・ 現⾏の分配⾦連動報酬から不動産売却損益を区分し、⼀過性の分配原資である不動産売
却益(不動産売却損益通算後の正値)に連動した報酬(分配⾦連動報酬Ⅱ)を設定する
ものです。
・ 不動産売却益は、これまでの運⽤により蓄積された価値の実現としての側⾯と、将来期
待される利益の現在価値としての側⾯を併せ持ち、それらが⼀時に計上されるため、短
期的な側⾯のみならず、中⻑期的な収益性を計るうえでも⾮常に重要です。
・ 「2.ポートフォリオ⼊替の重要性」に記載の通り、今後はより戦略的にポートフォリ
オの⼊替を検討すべきと考えており、資産運⽤報酬体系におけるインセンティブの対象
として不動産売却益を明確に位置付けることにより、不動産売却益の最⼤化及びその還
元を通じて、投資主利益の最⼤化に繋がるものと考えております。
(2)本変更による影響等
・ 本変更の対象は不動産売却損益に係るものであり、不動産売却損益が発⽣しない期につ
いては、影響は軽微です。
・ 現在の J-REIT において、年間の資産運⽤報酬額(取得、譲渡等に係る報酬を除く)を総
資産に対する⽐率で⽐較した場合、J-REIT 全体の平均が 0.48%程度であるのに対し、
当投資法⼈における実績は 0.28%程度と相対的に低位な⽔準にあります。
・ 本変更を過去の実績に当てはめた場合、不動産売却益発⽣期を中⼼に報酬額は若⼲の増
加となりますが、概ね現⾏と同様の低位な⽔準となる⾒込みです。
(別添資料をご確認く
ださい)
5.今後の⾒通し
・ 本変更が 2020 年 12 ⽉ 10 ⽇に開催予定である当投資法⼈の第 12 回投資主総会で承認
可決された場合は、2021 年 9 ⽉期(2021 年 4 ⽉ 1 ⽇〜2021 年 9 ⽉ 30 ⽇)より新し
い資産運⽤報酬体系が適⽤されます。
・ 従いまして、現在公表済みの当投資法⼈の 2021 年 3 ⽉期(2020 年 10 ⽉ 1 ⽇〜2021
年 3 ⽉ 31 ⽇)の運⽤状況に対する影響はありません。
・ また、「3.ポートフォリオ⼊替に伴う不動産売却益の還元」に記載の通り 2021 年 3 ⽉
期(2020 年 10 ⽉ 1 ⽇〜2021 年 3 ⽉ 31 ⽇)より内部留保残額の⼀定部分について毎
期分配を⾏う予定ですが、業績予想への影響は軽微です。
以 上
3
当投資法⼈の現状とポートフォリオ⼊替の重要性
資産規模と1⼝当たり分配⾦ ʼ20/03期末
近年の物件取得・売却
▶ 1⼝当たり分配⾦は、12期連続の増配を達成 73物件 10,532億円 ▶ ポートフォリオの⼊替を⾏いながら継続的な成⻑を実現
(億円) 平均築年数 18.4年
12,000 (円) (億円)
取得価格合計(左軸) 14,000 500 取得
10,000
1⼝当たり分配⾦(右軸) 400 売却
8,000 12,000
300
上場時
6,000 20物件 928億円 200
平均築年数 17.9年 10,000
100
4,000
8,000 0
2,000
100
0 6,000 200
⾼齢化 環境意識の
BCP
社会 ITの進歩 ⾼まり
対応
求められる 安⼼
⼈⼝減少 オフィスも変化 Health 安全
働き⽅ &
の多様化 Wellbeing
選ばれるオフィス、選ばれるポートフォリオを⽬指し、より戦略的な⼊替を進める。 1
内部留保の取扱いに関するガイドライン
不動産売却益については、将来に亘る⻑期安定分配のために内部留保を⾏った上で、
投資主への積極的な還元を実施する。
不動産売却益の内部留保と還元のイメージ
不動産売却益を⻑期安定分配
期末内部留保残額※1の
1/20※2
を⽬安に毎期分配
期末内部留保残額※1
【参考】 2020年3⽉期末 還元されるまでの間、
内部留保残額 37億円
⼀時的な収益減・費⽤増への対応原資
外部成⻑の原資
等に活⽤
※1 当期貸借対照表上の「圧縮積⽴⾦」とこれに伴う「繰延税⾦負債」に、当期⾦銭の分配に係る計算書上の「圧縮積⽴⾦繰⼊額」「圧縮積⽴⾦取崩額(上記内部留保の還元を⽬的と
した分配にかかる取崩額を含まない)」等を加除した⾦額を⾔います。
※2 当期において不動産売却益が発⽣し、当該不動産売却益による分配⾦が⾒込まれる場合の他、経済情勢が⼤きく変動した場合など、期末内部留保残額からの分配を1/20よりも減額
する⼜は⾏わない場合があります。 2
資産運⽤報酬体系の変更内容と影響
変更の内容 変更後の報酬体系(案)
現⾏の報酬体系 ① NOI連動報酬 NOI × 4.0%
② 分配⾦連動報酬Ⅰ 税引前当期利益※ × 2.5% ×
① NOI連動報酬 NOI × 4.0% (主として賃貸事業利益に連動)
(当期DPU※/直近6期平均DPU※)
② 分配⾦連動報酬 税引前当期利益※ × 2.5% × ※当期不動産売却損益を含まない
(当期DPU※/直近6期平均DPU※) ③ 分配⾦連動報酬Ⅱ 当期不動産売却損益×12.5%
※不動産売却損益を含む (不動産売却損益に連動) (負値の場合は0とする)
⼀過性の損益を区分し、売却益最⼤化のインセンティブを明確化
総資産と資産運⽤報酬(年換算)
(対総資産⽐率)
0.90%
平均総資産︓3,380億円
0.80%
0.70% 平均資産運⽤報酬(年換算)︓0.48%
0.60%
0.50%
0.40%
0.30%
0.20% JRE
変更前 変更後
0.10%
0.28% 0.29%
0.00%
0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000
⼩数点以下第3位を四捨五⼊。JREについては変更前後とも、現報酬体系に変更された2017年9⽉期以降の6期平均年換算による。 (総資産︓億円)
3
他投資法⼈の事例については、2020年10⽉21⽇までの公表データに記載のある直近2期分の資産運⽤報酬実績を基に、資産運⽤会社にて試算。(2018年までに上場した58投資法⼈を対象)
各⽤語の定義
NOI 不動産賃貸事業収益-不動産賃貸事業費⽤(減価償却費及び固定資産除却損を除く)
税引前当期利益 運⽤報酬※・控除対象外消費税等控除前の税引前当期純利益
(前期繰越損失がある場合はその全額を填補した後の⾦額)
※現報酬体系においてはNOI連動報酬・分配⾦連動報酬、
変更後報酬体系においてはNOI連動報酬・分配⾦連動報酬Ⅰ・分配⾦連動報酬Ⅱ
DPU 税引前当期利益÷当期末発⾏済み投資⼝数
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