8938 J-グロームHD 2019-05-29 16:25:00
中期経営計画策定に関するお知らせ [pdf]

                                                           2019 年 5 月 29 日
各   位
                                  上場会社名       LCホールディングス株式会社
                                  代表者         代表取締役社長 金子 修
                                              (JASDAQ・コード 8938)
                                  問合せ先        取締役管理部部長         福島 満則
                                              (TEL 03-4451-8101)



                        中期経営計画策定に関するお知らせ

  当社はこの度、2020 年 3 月期から 2022 年 3 月期までの 3 か年度における中期経営計画を策定
 いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。

1.今後 3 か年の中期経営計画


(1) 前事業年度(2019 年 3 月期)の総括
     前事業年度(2018 年 4 月 1 日~2019 年 3 月 31 日)におけるわが国経済は、緩やかに景気
    の回復が持続しております。 輸出はおおむね横ばいとなっているものの、企業収益が過去最
    高を記録する中で設備投資が増加するとともに、雇用・所得環境の改善により個人消費の持ち
    直しが続くなど、経済の好循環は着実に回りつつあります。失業率は引き続き低水準で推移
    し、個人消費にも底堅さが見られましたが、相次いだ自然災害により、個人消費や輸出を中心
    に経済は一時的に押し下げられました。米中貿易摩擦が長期化する中、国内では人手不足が継
    続しており、景気の先行きは依然として予断を許さない状況が続いています。


     このような環境の中、当社グループは 2018 年 6 月下旬より新たな経営体制が発足し、前事
    業年度は、新たな方針の下で策定した中期経営計画(3 か年)の初年度となりました。
     前事業年度の業績予想と結果及び前々年度との比較は次の通りです。

                               売 上 高         営業利益     経常利益

            2019 年 3 月期
           (2018 年 6 月 28 日公    15,000        1,700     1,200
               表時予想)
            2019 年 3 月期
                                14,829        1,361     1,502
              (実績)
            2018 年 3 月期
                                13,774        1,504     1,049
              (実績)
     なお、親会社株主に帰属する当期純利益は 990 百万円(前々事業年度 263 百万円)となり
    ました。
     連結売上高、連結営業利益及び連結経常利益は、ノンコア(非主要)事業に係る不動産物件
    の売却という方針に基づき、連結 SPC 保有物件(宿泊施設)の売却及び当社及び連結子会社
    による保有物件(いずれも物流施設)の売却が寄与し、ほぼ計画通りの実績を達成いたしまし
    た。
     なお、親会社株主に帰属する当期純利益については、当社が保有していた㈱ロジコムの株式

                                       -1-
 売却による利益が貢献し、前々事業年度と比較して高い利益を達成することができました。
   また、前事業年度よりコア(主要)事業となった病院関連事業に関する計画と実績は次の通
 りです。いずれの指標も未達成となりました。
                   事業継承する オフバランス                      病床数
                    医療法人数 する不動産額                     (増加分)
       2019 年 3 月期
          (2018 年 6 月 28 日公      12         300 億円   1,645 床
              表時予想)
            2019 年 3 月期           7
                                                -     921 床
              (実績)            (うち 1 は個人)


   なお、当社グループにおいて、前事業年度中の主な活動は次に記載する通りです。
   (1) 2018 年 6 月   新代表取締役社長就任、病院関連事業をコア事業とする旨を公表
                    『Simple & Concentrate』をグループの新スローガンとして標榜
   (2) 2018 年 8 月   連結子会社グローム・コネクト株式会社を設立
   (3) 2018 年 9 月   連結子会社グローム・プラス株式会社を設立
   (4) 2018 年 9 月   連結 SPC による保有不動産(2 物件)の売却
   (5) 2018 年 12 月 連結子会社グローム・ステイ株式会社を設立
   (6) 2018 年 12 月 連結子会社株式会社ロジコムの株式を売却
   (7) 2019 年 1 月   当社保有の倉庫を売却


   新設のグローム・コネクト株式会社(以下、GMC)は、2018 年 8 月に設立され、主に医療
 従事者の有料職業紹介事業、健診サービス・人間ドック事業の企画・運営、また海外からの需
 要を取り入れるべく医療ツーリズム事業の企画・運営を行ってまいります。
   新設のグローム・プラス株式会社(以下、GLP)は、2018 年 9 月に設立され、主に病院不
 動産の修繕計画の立案・実施、再開発など病院不動産の価値向上を目指すべく、プロパティマ
 ネジメント事業の企画・運営を行ってまいります。
   新設のグローム・ステイ株式会社(以下、GMS)は、2018 年 12 月に設立され、当社グル
 ープで運営支援しております医療法人の在宅医療部門の収益性を強化すべく、主に訪問看護ス
 テーション事業の企画・運営を行ってまいります。
  2019 年 5 月現在、大阪府古市で 1 ステーションを開設しております。


(2) 課題に対する事業の進捗状況と今後の見通し等について
   当社グループは、前事業年度から『Simple & Concentrate』をグループのスローガンとし
 て次の課題に取り組んでおります。また、その進捗状況と今後の方向性について述べておきま
 す。
   病院関連事業につきましては、病院施設及びその関連施設に関して、2019 年 3 月末現在で
  16 医療法人、2,276 床の事業継承を実施いたしましたが、今後は新たな事業継承を実現してい
  くことは勿論のこと、新設会社の GMC、GLP 及び GMS と協力し、事業継承後の医療法人に
  対する運営支援や周辺業務への様々なサポートにも一層注力し、医療法人の収益力向上に寄与
  してまいります。
   本事業年度(2020 年 3 月期)には、12 医療法人の事業継承、300 億円の病院不動産のオフ

                                      -2-
  バランス、2,000 床の増加を目標としております。


   当社グループが保有する物流・商業施設不動産の物件売却につきましては、既に本事業年度
  には、米国子会社が保有していた 11 物件中 7 物件は既に売却が完了しており、残存する物件
  も本事業年度中に売却される予定です。また、当社が保有する倉庫は 6 月下旬に売却が予定さ
  れております。本事業年度中にほぼ全ての物流・商業施設不動産の売却を完了する予定です。


(3) 中期経営計画の概要
   2020 年 3 月期からの中期経営計画を策定するにあたり、2018 年 6 月 28 日に公表した
  中期経営計画を安易に変更せず(但し本事業年度を除く)
                           、かつ、次事業年度以降の数値の
  見直しは行わず、2022 年 3 月期へのローリングは行いません。


(4) 当該中期経営計画の背景予想
   2020 年 3 月期以降の 3 か年につきましては、引き続き現政権による経済政策(アベノミ
  クス)が、わが国の経済活動を活発化させることができるか、が大きなポイントとなるだ
  ろうと考えております。特に、消費税率 10%への引き上げ及び東京オリンピックの開催が
  経済にどのような影響を与えるか、が重要だと考えます。
   病院関連事業としては、社会的な意義がある一方で、様々な解決すべき問題を抱えてお
  ります。特に、事業継承及び社会的ニーズを背景とした「地域包括ケアシステム」の構築
  については、重大かつ差し迫った課題として挙げられております。また、建物の老朽化、
  適正な設備投資、IT 化への速やかかつ適切な対応が必要とされております。
   当社グループは、病院関連事業については、医療法人によるオフバランスや病院周辺事
  業及び病院建物の適正な管理など、長年のノウハウを有し、社会的な役割を果たせると考
  えております。今後病院関連事業については、成長が見込める有望な分野であり、当社グ
  ループとしては、引き続き主たる事業として発展させたいと考えております。




2.今期の業績予想及び今後の業績目標


  前事業年度の総括、本事業年度以降の環境予想を踏まえ、今後 3 か年の連結業績に関し、次
 の通り予想及び目標を検討いたしました。検討した前提条件は以下の通りです。


  2020 年 3 月期(予想)
       病院関連事業における事業継承のニーズは引き続き高水準にあるため、継続的な実現
     を見込んでおります。
       本事業年度は、新たに 12 医療法人の事業継承を予想しており、本事業年度末には累
     計で 28 医療法人の事業継承を完了すると予想しております。また、病院アセットのオ
     フバランス化につきましては、本事業年度中に実現できる見通しを持って準備しており
     ます。


                          -3-
    当社グループが保有する物流・商業不動産の売却につきましては、本事業年度中に全
   物件の売却を完了させる予定です。
    その結果、本事業年度の業績予想は、売上高 8,700 百万円、営業利益 2,400 百万円、
   経常利益 1,900 百万円、親会社に帰属する当期純利益 900 百万円としております。


2021 年 3 月期以降の業績目標
    2021 年 3 月期以降の業績目標は、当社グループの収益構造の変化により、その前事
   業年度まで大きな比率を占めていた不動産賃貸収入や物件売却による売上高の比率が低
   くなり、その一方で、病院関連事業による利益率の高いフィー収入の比率が高まる結
   果、2020 年 3 月期は減収増益となると予想しております。その次年度以降では、病院
   関連事業による継続的なフィー収入が拡大し、売上高、利益ともに増収増益基調になる
   と予想しております。
    なお、2020 年 3 月期から 2021 年 3 月期までの病院関連事業における新規事業継承の
   予想及び目標を次の通り設定しております。
                   2019 年 3 月期     2020 年 3 月期    2021 年 3 月期
                    (実       績)         (予   想)    (目   標)
     新規事業継承
                         7               12           12
     医療法人数
             累計        16                28           40


前事業年度の実績と今期及び来期の業績予想と目標は次の通りです。
                                                   (単位:百万円)

                     売 上 高              営業利益        経常利益

     2019 年 3 月期
                       14,829            1,361          1,502
       (実績)
     2020 年 3 月期
                         8,700           2,400          1,900
       (予想)
     2021 年 3 月期
                       11,000            2,500          2,000
       (目標)
                                                                以上




                                  -4-