8938 J-グロームHD 2021-05-20 15:10:00
中期経営計画策定に関するお知らせ [pdf]

                                                                         2021 年 5 月 20 日
各 位
                                          上場会社名       グローム・ホールディングス株式会社
                                          代表者         代表取締役社長 宮下 仁
                                                      (JASDAQ・コード 8938)
                                          問合せ先        経営企画管理室 涌井 弘行
                                                      (TEL 03-5545-8101)



                            中期経営計画策定に関するお知らせ

  当社はこの度、2022 年 3 月期から 2026 年 3 月期までの 5 か年度における中期経営計画を策定
 いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。

1.今後 5 か年の中期経営計画


(1) 前事業年度(2021 年 3 月期)の総括


                                                              (単位:百万円)

                                       連結売上高       連結営業利益       連結経常利益

                2021 年 3 月期
               (2020 年 5 月 28 日          2,107         150                2
                  公表時予想)
                2021 年 3 月期
                                         3,968         377               46
                  (実績)
                2020 年 3 月期
                                         8,288        △606           △2,219
                  (実績)


 <医療関連事業>


                         アライアンス先              同左         病床数               同左
                         医療法人純獲得数            (累計)       (純増分)             (累計)
      2021 年 3 月期
      (2020 年 5 月 28 日            10             33          1,500            4,727
        公表時計画)
      2021 年 3 月期
                                  4              27          835              4,062
        (実績)


  コロナ禍という未曽有の試練に直面する中、アライアンス先医療機関(候補先を含む)へ当社
 グループの役職員がウイルスを持ち込まないことを最優先とし、アライアンス先医療機関を含む
 当グループの全役職員の安全を確保しつつ、アライアンス先医療機関の拡大とアライアンス先医
 療機関へのサービス提供を推進しました。



                                             -1-
 戦略を含めた事業の再点検を行い、今後のアライアンス先医療機関獲得手法や、既存のアライ
アンス先医療機関のレビューを行うと共に、債権管理規程を大幅に刷新・強化し、より厳格な債
権・投資管理体制を導入しました。


 アライアンス先医療機関の拡大ですが、コロナ禍の下、候補先へのデューデリジェンス実施の
困難によりアライアンス先医療法人の新規獲得は 8 法人、その病床数は 1,028 床にとどまりまし
た。アライアンス先のレビューの結果、医療関連事業を立ち上げた時期(2017 年)に獲得した 3
医療法人(170 床)について、当社の戦略に合致しないと考え、アライアンスを解消しました。
また、既存のアライアンス先の各医療機関も戦略を再点検する中で、当該地域の医療ニーズに応
える病床転換を進めており、これに伴う設置基準への充足を満たすため、23 床を減床させてい
ます。アライアンス先の 2 医療法人が経営の効率化を狙い合併を行い 1 医療法人に集約しまし
た。
 これらの結果、2021 年 3 月末のアライアンス先医療法人数は 27 法人、その病床数は、4,062
床となりました。2020 年 3 月末の病床数 3,227 床から 835 床の純増となりました。


 当社の公表している「病床数」は、
・有床診療所病床
・病院病床(介護医療院含む)
・介護老人保健施設
・有料老人ホーム(介護付/住宅型/健康型)
・介護老人福祉施設
における認可病床数の合計です。なお、
・透析ベッド
・サービス付高齢者住宅
・グループホーム
・ケアハウス
については、病床数に含めておりません。


 アライアンス先医療機関へのサービス提供ですが、連結子会社であるグローム・マネジメント
株式会社が、
・経営・管理・運営の指導
・他医療法人等との連携支援
・保険・医療・福祉関連の情報提供
・医療機器購入支援
・薬剤購入支援
・在庫管理支援
・給食事業支援
・貸金業全般

                          -2-
・IT化支援
・不動産管理支援
・医療法人等の事業承継にかかる助言及び指導
を担っています。


 また、連結子会社であるグローム・ワークサポート株式会社が、
・人事・労務を中心とした研修
・人事制度の構築支援
・諸規定の制定支援
・有料職業紹介
・事務部門への労働者派遣
・事務業務の請負
を担うべく、2021 年 1 月から稼働を開始しています。


 サービス提供については、各メニューにおいて進捗の差が有ります。コロナ禍でサービス提供
の開始に遅れがでておりますが、既存アライアンス先へのサービス提供を深化させるとともに、
新規アライアンス先獲得による拡大を推進しています。


 以上の結果、医療関連事業については、2021 年 3 月期の売上高は 1,498 百万円、セグメント
利益は 587 百万円となりました。


 また、2021 年 3 月末の医療関連事業に投下している連結ベースの主な資産は、次の通りで
す。
・営業貸付金:413 百万円
・短期貸付金:228 百万円
・一年内回収予定の長期貸付金:211 百万円
・長期貸付金:942 百万円
・その他:323 百万円


<不動産関連事業>


 既に大幅に縮小し、今後、完全に撤退する方針ですが、2021 年 3 月末現在、以下の不動産の
賃貸事業を行なっております。


・埼玉県ふじみ野市所在の商業施設(当社にて保有)
・北海道釧路市所在の商業施設(連結子会社である合同会社 LCRF12 にて保有)
・北海道留萌市所在の商業施設(連結子会社である合同会社 LCRF13 にて保有)
・三重県多気郡所在の商業施設(連結子会社である合同会社 PBTF1 にて保有)

                         -3-
 これらの資産からの賃料および売却した販売用不動産を中心に、不動産関連事業については、
2021 年 3 月期の売上高は 2,475 百万円、セグメント利益は 40 百万円の損失となりました。な
お、連結子会社 Clay Street Capital,Inc.の清算に伴い、関係会社清算損 257 百万円を特別損失
に計上しております。


 また、2021 年 3 月末のこれらの連結ベースの資産残高は、次の通りです。
・販売用不動産:1,899 百万円
・有形固定資産(純額):102 百万円


<持分法適用関連会社である株式会社 DA ホールディングス>


 持分法適用関連会社である株式会社 DA ホールディングスは、医療関連不動産への投資に関わ
る損失処理及び医療関連事業への出資金の評価損を主たる要因に、2020 年 12 月期に親会社株主
に帰属する当期純損失 975 百万円を計上しています。これに伴い、当社の所有割合 29.5%に相当
する 287 百万円を持分法投資損失として、当社は 2021 年 3 月期に計上しております。
 これを反映して 2021 年 3 月末の当社の連結財務諸表上、株式会社 DA ホールディングスに対す
る投資有価証券残高は 670 百万円、その連結子会社である株式会社 DA インベストメンツに対す
る長期貸付金残高は 285 百万円となっています。


<負債純資産の状況>


 匿名組合出資預り金の償還の為に、2020 年 3 月期に、
・Beijing Beida Jade Bird Investments Limited から 3,000 百万円
・株式会社西京銀行から 2,000 百万円
の借入を行いました。


 2021 年 3 月期は、3,700 百万円の第三者割当増資を実施し、これにより Beijing Beida Jade
Bird Investments Limited からの借入を完済しています。また、主に資産売却によって確保し
た資金による返済により、2021 年 3 月末の株式会社西京銀行からの借入残高は 200 百万円とな
りました。


 この結果、2021 年 3 月末の残高は、
・匿名組合出資預り金:ゼロ
・有利子負債:587 百万円
・純資産:7,341 百万円
となりました。



                                     -4-
 <その他>


  当社は 2020 年 9 月 11 日に金融庁より 43,950,000 円の課徴金の納付命令を受けました。
  これに至った一連の事態を深く反省し、過去から明確に決別し、このようなことを二度と発生
 させないよう、内部統制体制の強化に努めます。


  また、以下の連結子会社については、売却済です。
 ・株式会社 LC パートナーズ
 ・株式会社 LC レンディング


  なお、以下の連結子会社については、今後、休眠もしくは清算する予定です。
 ・グローム・プラス株式会社
 ・合同会社シアトル 525
 ・LC West Coast, Inc
 ・LC Seattle 1, LLC


  以上の結果、当社の 2021 年 3 月期の連結売上高は 3,968 百万円、連結営業利益は 377 百万
 円、連結経常利益は 46 百万円、となりました。


(2) 中期経営計画の概要・前提条件・背景・今後の見通し・進捗状況


  当社グループは、我々の経営指導を含む医療機関へのサービス提供を通じて医療機関の持続性
 を確かなものとし患者様の幸せに貢献するとともに、医療機関を含む当グループの全役職員が誇
 りを持って働ける職場環境を創出・提供し、この成果を市場を通して社会に還元することを、当
 社グループの「Purpose and Mission」として掲げております。


  当社グループの成長戦略としては、
(アライアンス先医療機関が有する病床数の増加)X(提供するサービスメニューの拡大・深化)
を掲げます。


  2022 年 3 月期以降、毎年度、アライアンス先医療機関の病床数を 2,250 床純増させることを
 目標に、アライアンス先医療機関の新規獲得を推進します。


                                      病床数      同左
                                     (純増分)    (累計)
                       2022 年 3 月期
                                      2,250   6,312
                         (計画)
                       2023 年 3 月期
                                      2,250   8,562
                         (計画)
                       2024 年 3 月期
                                      2,250   10,812
                         (計画)
                       2025 年 3 月期
                                      2,250   13,062
                         (計画)
                       2026 年 3 月期
                                      2,250   15,312
                         (計画)

                                      -5-
 当社グループは 2016 年 12 月より医療機関へのサービス提供を開始しています。我が国には
150 万を超える病床があり、民間グループ最大手で約 18,000 病床規模を有すると推察される
中、当社グループにおいては、アライアンス先医療機関の保有病床数を着実に拡大させ、我々の
経営指導によりアライアンス先医療機関の経営安定に寄与します。全国に所在する後継者問題を
抱える民間医療機関や経営難に陥っている公立・公的医療機関等、当社グループがアライアンス
先医療機関を拡大させる余地は大きいと考えます。サービスを提供するアライアンス先医療機関
を拡大することにより業務委託報酬等(当社グループの売上)を増大させると同時に、スケール
メリットを活かしながらアライアンス先の全医療機関の経営改善に貢献し、各アライアンス先医
療機関へのサービス提供のメニューを拡大、各メニューの深化を推進します。
 上述の「前事業年度(2021 年 3 月期)の総括」に記載した通り、アライアンス先医療機関の
拡大については、コロナ禍の下、候補先へのデューデリジェンス実施の困難により遅れが見られ
ました。アライアンス先医療機関への多層的なサービス提供については、各メニューにおいて進
捗の差が有りますが、コロナ禍でサービス提供の開始に総じて遅れが出ました。
 国内のワクチン接種スケジュールを鑑みると、この状況は残念ながら今年度中は続くと想定し
た上で、今期の業績予想及び今後の業績目標を以下のように設定いたします。


2.今期の業績予想及び今後の業績目標


                                             (単位:百万円)

                    売 上 高           営業利益      経常利益

      2022 年 3 月期
                      3,100           600        700
        (予想)
      2023 年 3 月期
                      3,800          1,100      1,200
        (目標)
      2024 年 3 月期
                      5,000          1,800      1,900
        (目標)
      2025 年 3 月期
                      5,800          2,300      2,400
        (目標)
      2026 年 3 月期
                      6,800          2,900      3,000
        (目標)
    ※上記の予想は本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したもので
    あり、その達成を約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績は、今後の
    さまざまな要因によって予想数値と異なる可能性があります。


                                                        以上




                              -6-