8818 京阪神ビ 2020-11-10 15:10:00
株式会社ストラテジックキャピタル及びUGSアセットマネジメント株式会社による当社株券に対する公開買付けに関する意見表明(留保)のお知らせ [pdf]
2020 年 11 月 10 日
各 位
会社名 京阪神ビルディング株式会社
代表者名 代表取締役社長 南 浩一
(コード番号 8818 東証第一部)
問合せ先 常務執行役員管理統括 多田 順一
(TEL06‐6202‐7333)
株式会社ストラテジックキャピタル及び UGS アセットマネジメント株式会社
による当社株券に対する公開買付けに関する意見表明(留保)のお知らせ
当社は、株式会社ストラテジックキャピタル(以下「ストラテジックキャピタル」とい
います。)及び UGS アセットマネジメント株式会社が業務執行組合員を務めるサンシャイン
H号投資事業組合(以下「公開買付者」といいます。)による当社の普通株式(以下「当社
株式」といいます。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)に関して、
本日、当社取締役会において取締役全員の一致により、本公開買付けに対する意見の表明を
留保する旨を決議いたしましたので、お知らせいたします。
当社は、公開買付者から、対質問回答報告書が提出され次第、速やかにその内容を精査
し、公開買付届出書の内容その他の関連情報とあわせて慎重に評価・検討を行った上で、本
公開買付けに対する当社の賛否の意見を最終決定のうえ、表明する予定です。
株主の皆様におかれましては、当社から開示される情報に十分にご留意いただき、慎重
に行動していただきますよう、お願い申し上げます。
1.公開買付者の概要
(1) 名 称 サンシャインH号投資事業組合
(2) 所 在 地 東京都港区赤坂六丁目 5 番 38-807 号
UGS アセットマネジメント内
(3) 設 立 根 拠 等 民法に基づく任意組合
(4) 組 成 目 的 民法の規定に基づき、当社株式を取得及び保有するこ
とを目的に組成
(5) 組 成 日 2020 年 10 月 5 日
(6) 出 資 の 総 額 3,000 万円
(7) 出資者・出資比率 株式会社ストラテジックキャピタル 33.33%
1
・ 出 資 者 の 概 要 UGS アセットマネジメント株式会社 33.33%
フィデス投資事業有限責任組合 33.33%
(8) 業務執行組合員の概要 業務執行組合員①
名 称 株式会社ストラテジックキャピタル
所 在 地 東京都渋谷区東三丁目 14 番 15 号
MO ビル 6 階
代 表 者 の
代表取締役 丸木 強
役職・氏名
事 業 内 容 第二種金融商品取引業、投資助言業、
投資運用業
資 本 金 5,000 万円
業務執行組合員②
名 称 UGS アセットマネジメント株式会社
所 在 地 東京都港区赤坂六丁目 5 番 38-807 号
代 表 者 の
代表取締役 植頭 隆道
役職・氏名
事 業 内 容 有価証券の保有及び売買、投資事業
組合財産の運用及び管理、投資事業
組合の組合員の募集及び出資金の集
金代行業務
資 本 金 2,000 万円
2.買付け等の価格
普通株式1株につき、1,900 円
3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由
(1)意見の内容
当社は、公開買付者より 2020 年 11 月 5 日に開始された当社株式に対する本公開買付
けについて、現時点においては、本公開買付けに対する意見の表明を留保します。
(2)意見の根拠及び理由
当社は、本公開買付けが開始されて以降、本公開買付けの内容を慎重に評価・検討し
てまいりましたが、2020年11月10日、当社取締役会において、取締役全員の一致によ
り、現時点においては、本公開買付けに対する意見の表明を留保する旨を決議しまし
た。
本公開買付けは、当社取締役会に対して具体的な条件等に関して事前に何らの通知や
2
連絡もなく、また、事前協議の機会も無いまま、一方的に開始されたものです。さらに、
公開買付者の業務執行組合員であるストラテジックキャピタルは 2020 年 10 月 7 日に当
社取締役会に対してデューデリジェンス協力の申入れ(以下「本件申入れ」といいます。)
を行ったところ、当社は本件申入れがあったことを受け、当社取締役会は、2020 年 10 月
23 日に、ストラテジックキャピタル又は当社との間に重要な利害関係が存在しないこと
を確認した上で、当社の(取締役7名のうち)社外取締役兼独立役員である4名及び(監
査役3名のうち)社外監査役兼独立役員である1名から構成される独立諮問委員会を設
置し、当社の株主共同の利益に配慮しつつ、当社の企業価値の維持向上を図る観点から当
社がとるべき対応につき、同委員会に諮問しておりました。独立諮問委員会は、当該諮問
事項の検討にあたり、ストラテジックキャピタルに対し、当社を通じて、本件申入れに関
して 2020 年 11 月6日を回答期限とした質問事項(別紙1)を送付しておりましたが、ス
トラテジックキャピタルからの回答が一切ない状況の下、突然本公開買付けが開始され
ました。
当社は、公開買付者による本公開買付けの公表を受け、本公開買付けに対する当社の意
見を表明することに向け、直ちに公開買付届出書の内容その他の関連情報を精査し、慎重
に評価・検討を進めてまいりました。しかしながら、当社は、当社の株主の皆様に、本公
開買付けに応募するか否かを適切にご判断して頂くことの前提となる意見を形成・表明
するためには、公開買付届出書に記載された内容を含め、現時点までに入手することがで
きた情報のみでは不十分であると考えております。
そこで、当社は、2020 年 11 月 10 日付の当社取締役会において、本公開買付けが当社
の企業価値の向上及び株主の皆様の共同の利益を確保するのに資するものであるかとい
う点について更なる評価・検討を行うべく、公開買付者に対して後記「7 公開買付者に
対する質問」及び別紙2に記載された質問を提示し、現時点では当社の本公開買付けに対
する意見の表明を留保することが適切であると判断しています。
また、独立諮問委員会は、当社の株主共同の利益に配慮しつつ、当社の企業価値の維持
向上を図る観点から当社がとるべき対応につき、当社の諮問に応じて答申を行うものと
されており、当社取締役会は、2020 年 11 月9日、独立諮問委員会に対し、①当社が、公
開買付者に対して、本公開買付けに関連して別紙2の質問事項を提出することの是非に
関する見解、②当社として別紙2の質問事項に対する回答を得られるまでは、本公開買付
けに関して「意見留保」という内容の意見を表明することの是非に関する見解、及び③別
紙2の質問事項に対する公開買付者からの回答を得た後に、本公開買付けに関する当社
取締役会の意見についての見解を示すことを諮問しました。その結果、当社取締役会は、
独立諮問委員会から、本公開買付けに関して慎重に評価・検討を行うべく、下記「7 公
開買付者に対する質問」及び別紙2に記載された質問を公開買付者に提示すること及び
当該質問に対する公開買付者の回答を得られるまでは、本公開買付けに関して「意見留
保」という内容の意見を表明することは妥当であるとの答申を受領しており、当該答申内
3
容を踏まえた上で、上記判断を行っております。
公開買付者は、法第 27 条の 10 第 11 項及び令 13 条の2第2項に従い、当社が提出し
た意見表明報告書の写しの送付を受けた日から5営業日以内に、 「7
後記 公開買付者に
対する質問」及び別紙2に記載された質問に対して、法 27 条の 10 第 11 項に規定される
対質問回答報告書を提出することが予定されております。当社は、公開買付者から、かか
る対質問回答報告書が提出され次第、速やかにその内容を精査し、公開買付届出書の内容
その他の関連情報とあわせて慎重に評価・検討を行った上で、本公開買付けに対する当社
の賛否の意見を最終決定のうえ、表明する予定です。
株主の皆様におかれましては、当社から開示される情報に十分にご留意いただき、慎重
に行動していただきますよう、お願い申し上げます。
(3)上場廃止となる見込み及びその事由
当社株式は、本書提出日現在、東京証券取引所市場第一部に上場されております。公開
買付届出書によれば、本公開買付けは、当社株式の上場廃止を企図するものではなく、公
開買付者は買付予定数の上限を設定の上、本公開買付けを実施し、本公開買付け後、公開
買付者及び不応募株主(注1)が所有する当社株式の数の合計は、15,245,500 株(所有
割合:29.33%(注2))にとどまる予定であるため、当社株式は本公開買付け成立後も、
東京証券取引所市場第一部における上場が維持される見込みとのことです。
(注1)公開買付届出書によれば、
「不応募株主」とは、株式会社ストラテジックキャピタ
ル、INTERTRUST TRUSTEES(CAYMAN) LIMITED SOLELY IN ITS CAPACITY AS TRUSTEE
OF JAPAN-UP、サンシャインF号投資事業組合及びサンシャインG号投資事業組合
のことを指すとのことです。
(注2)公開買付届出書によれば、
「所有割合」とは、当社が 2020 年 10 月 30 日に提出した
第 98 期第2四半期報告書に記載された 2020 年9月 30 日現在の発行済株式総数
(52,184,498 株)から当社が 2020 年 10 月 23 日に公表した「2021 年3月期 第2
四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
」に記載された 2020 年9月 30 日現在の当社
が所有する自己株式数(205,428 株)を控除した株式数(51,979,070 株)に対する
割合を指し、小数点以下第三位を四捨五入しているとのことです。以下同様です。
(4)いわゆる二段階買収に関する事項
公開買付届出書によれば、公開買付者は、本公開買付けの買付期間の終了後に、本公開
買付成立後に当社の現経営陣と協議を行った上で、株主価値向上の実現を図ることを予
定しているとのことです。当社株式の取得を目的とした追加での株式取得策について、現
時点で決定した事実はないとのことです。
(5)公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等
4
上記「(2)意見の根拠及び理由」に記載のとおり、当社は、当社経営陣から独立した
立場での本公開買付けの検討結果を当社の意思決定に反映させ、もって当社の意思決定
過程の公正性及び客観性を確保する観点から、公開買付者又は当社との間に重要な利害
関係が存在しないことを確認した上で、当社の(取締役7名のうち)社外取締役兼独立役
員である4名及び(監査役3名のうち)社外監査役兼独立役員である1名から構成される
独立諮問委員会を設置しております。当社は、独立諮問委員会の答申内容をふまえた上で、
本公開買付けに関する対応を決定いたします。
4.公開買付者と自社株主・取締役等との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意
に関する事項
公開買付届出書によれば、公開買付者は、2020 年 11 月4日、不応募株主との間で、不
応募株主が所有する当社株式(所有株式数の合計 5,039,400 株、所有割合の合計 9.70%)
について、本公開買付けに応募しない旨を口頭で合意しているとのことです。
5.公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容
該当事項はありません。
6.会社の支配に関する基本方針に係る対応方針
該当事項はありません。
7.公開買付者に対する質問
添付別紙2をご参照ください。
8.公開買付期間の延長請求
該当事項はありません。
以 上
5
別紙1
2020 年 10 月 23 日
東京都渋谷区東 3-14-15 MO ビル 6F
株式会社ストラテジックキャピタル 御中
京阪神ビルディング株式会社
代表取締役社長 南 浩一
謹啓 貴社益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたび、当社は、貴社の 2020 年 10 月 7 日付「貴社普通株式に対する公開買付けを検討する
ためのデューデリジェンスへのご協力のお願い」 (以下、「貴社書簡」といいます。 )にてご依頼い
ただいた当社に対するデューデリジェンス(以下、 「本件 DD 提案」といいます。
)について、当
社としての方針を決定するにあたり、経営陣から独立したメンバーによる検討結果を踏まえたも
のとするため、当社の社外取締役 4 名及び社外監査役 1 名によって構成される独立諮問委員会を
設置いたしました。今後、本件 DD 提案に対する回答方針は、まずは同委員会を通じて審議・検
討される想定です。
当該審議・検討を進めるにあたり、当社は、独立諮問委員会より別添の貴社に対する質問事項
を受領しております。つきましては、2020 年 11 月 6 日までに質問事項に対するご回答を書面に
てお送り頂きますようお願いいたします。
なお、貴社との対話・協議については、引き続き会社が窓口となります。お電話を通じたご連
絡は、従前同様当社の多田常務執行役員までお願いいたします。
謹白
(別添)
ご質問事項
1 株主価値向上策
貴社は、10 月 7 日付「貴社普通株式に対する公開買付けを検討するためのデューデリジェンス
へのご協力のお願い」 (以下、「10 月 7 日付書簡」といいます。
)において、当社の株主価値向上策
として、①当社が REIT を運営する子会社を設立し、賃貸等不動産を当該 REIT に公正な価格で譲
渡すること、 ②当社が子会社を通じた REIT の管理・運営に専念するという方策 (以下、
「本方策」
といいます。)をあげています。この点に関し、以下の事項について具体的にご説明ください。
(1) 本方策は、当社の第 97 回定時株主総会において貴社が行った株主提案(第6号議案「目
的の変更に係る定款変更の件」及び第7号議案「重要な資産の譲渡の件」 )に係る提案内
容と同一のものか、重要な相違点があるか。同一の内容であれば、株主総会で約 9 割の反
対で否決された施策が、株主の共同の利益にどのように資すると考えるのか。
(2) 当社の REIT 成りによる企業価値向上の実現可能性に関する考えがあればその内容(例え
ば、当社の資産規模で、かつ、母体企業の資金調達力がなくなる状態で REIT の成長が遂
げられるのか、 築年数経過物件や借地物件が多い当社の資産で REIT 成りが可能か等) 当
。
社が、REIT 成りすることによる外部流出(租税公課)はどう考えるのか。
(3) 本方策及び第 97 回定時株主総会において株主提案として提出された政策保有株式の売却
以外に、具体的に想定している株主価値向上のための施策があればその内容。
(4) 当社の属する業界における企業経営の実績、その他貴社の経営能力・事業運営能力を示す
事実があればその内容。
2 貴社ご検討中の公開買付け(以下、「本公開買付け」といいます。)の詳細
(1) 本公開買付けの目的・意図を具体的にご説明ください。
(2) 買付資金の調達方法・出所・調達の現実的可能性を具体的にご説明ください。
(3) 本公開買付けに係る買付条件の想定(公開買付価格、買付予定数の上限・下限等)を具体
的にご説明ください。
3 公開買付け後の方針等
(1) 貴社は、かねてより、「当社の事業そのものへの提案には関心がない」とおっしゃってい
たと伺っておりますが、公開買付け後における貴社による当社の経営への関与を具体的に
ご説明ください。
(2) 公開買付け後において、貴社が現時点で想定されている当社の事業計画、 ・
財務 資金計画、
投資計画、資本政策及び配当政策等があれば、その内容を具体的にご説明ください。
(3) 当社株式の追加取得予定の有無を具体的にご説明ください。
(4) 当社株式の保有方針、処分(投資回収)方針を具体的にご説明ください。
4 その他
(1) 貴社とその大量保有報告書上の共同保有者である UGS アセットマネジメント株式会社と
の関係、同社の概要及び 10 月 7 日付書簡送付に当たっての連携の有無を具体的にご説明
ください。
以上
別紙2
公開買付者に対する質問
第1 公開買付者グループの詳細
(1) 公開買付者、株式会社ストラテジックキャピタル(以下、
「ストラテジックキャピタル」と
いいます。、株式会社フィデス会計社(以下、
) 「フィデス会計社」といいます。、フィデス
)
投資事業有限責任組合及び UGS アセットマネジメント株式会社(以下、
「UGSAM」といい
)及びサンシャイン K 号投資事業有限責任組合につき、以下の事項をご教示くださ
ます。
い。
① 組織概要
② 事業内容
③ 当社以外の投資先、投資方針の詳細、過去 10 年間における投資活動の詳細
④ 公開買付者グループ(公開買付者並びにストラテジックキャピタル、フィデス会計
社、フィデス投資事業有限責任組合、UGSAM、サンシャイン E 号投資事業組合、サ
ンシャイン F 号投資事業組合、サンシャイン G 号投資事業組合及びサンシャイン K
号投資事業有限責任組合を意味します。以下同じ。
)相互間及びストラテジックキャ
ピタル代表取締役である丸木強氏との関係性
(2) 公開買付者グループにおいて、当社の属する業界における企業経営の実績、その他公開買
付者グループの経営能力及び事業運営能力を示す事実があればご教示ください。
(3) 公開買付者グループがそれぞれ保有する当社株券等(エクイティ・スワップその他のデリ
バティブ等を通じて実質的に保有している当社株券等を含みます。以下、
「保有株券等」と
いいます。
)の数、保有株券等のうちエクイティ・スワップその他のデリバティブ等を通じ
て実質的に保有している当社株券等がある場合には、当該株券等の数、当該デリバティブ
等の詳細及び当該デリバティブに係る契約の相手方その他関与者の概要、保有株券等のう
ち担保等に供されている株券等の数及び担保権等を有している者の概要並びに公開買付者
グループによる直近 60 日間における保有株券等を含む当社株券等の取引状況について具
体的にご教示ください。
(4) 公開買付者グループの保有株券等の株主名簿上の株主の名義、これらの者の株主名簿上の
株式の数、これらの者がいかなる契約その他の関係に基づき株主名簿上の株主となってい
るか及び株主名簿上の株主の名義を変更する予定がある場合は変更予定先の名称について
具体的にご教示ください。
(5) 公開買付届出書 3 頁によれば、サンシャイン E 号投資事業組合に対しても応援買いの要請
がなされているということですが、サンシャイン E 号投資事業組合は、当社株券等は保有
していないという理解でよろしいでしょうか。
第2 公開買付けに至った経緯について
(1) 2020 年 10 月 7 日、ストラテジックキャピタルが、当社取締役会に対してデューデリジェ
ンス協力の申入れ(以下、
「本件申入れ」といいます。
)を行ったため、当社取締役会は、
当社経営陣から独立した立場にある社外取締役及び社外監査役から構成される独立諮問委
員会を設置し、本件申入れへの当社としての対応について諮問しておりました。独立諮問
委員会は、当該諮問事項の検討にあたり、ストラテジックキャピタルに対し、当社を通じ
て本件申入れに関して 10 月 23 日付で回答期限を 11 月 6 日として質問状を送付しました
が、同社からの回答が一切なかった状況において、突然本公開買付けが開始されておりま
す。当社が本件申入れを具体的に検討している途中であり、公開買付者はそのことを認識
していたにもかかわらず、本公開買付けを開始するに至った理由を具体的にご説明下さい。
特に、公開買付者は公開買付届出書 6 頁において「対象者からデューデリジェンスの機会
を得ることは叶いませんでした」と記載していますが、当社が独立諮問委員会を設置して
検討を進めていることをストラテジックキャピタルに伝達済みにもかかわらず、自らが申
し入れたデューデリジェンスの要請を一方的に放棄する判断をした理由をご説明ください。
(2) 本公開買付けの期間・時期が適切と判断された理由を具体的にご説明ください。
(3) 本 公 開 買 付 け を 実 施 す る に 際 し て 、 ス ト ラ テ ジ ッ ク キ ャ ピ タ ル 、 INTERTRUST
TRUSTEES(CAYMAN) LIMITED SOLELY IN ITS CAPACITY AS TRUSTEE OF JAPAN-UP、
サンシャイン F 号投資事業組合及びサンシャイン G 号投資事業組合以外の当社の株主、そ
の他のステークホルダーの皆様(他の株主様や、当社の従業員及び取引先様を含みます。
以下同じです。 との事前の接触又は協議を行っていますでしょうか。
) 行っている場合には
その具体的な内容をご説明ください。
(4) 事前に当社に対して通知・連絡することなく、突然本公開買付けを開始することが当社の
ステークホルダーの皆様にもたらす混乱等の影響、ひいては当社の企業価値に及ぼす影響
について、いかなる評価・検討を行った結果、本公開買付けの開始に踏み切られたのかに
つき、具体的にご説明ください。
(5) 公開買付届出書 3 頁によれば、ストラテジックキャピタル・フィデス会計社・UGSAM が
本公開買付けの主体となる公開買付者を組成した後に、UGSAM に投資判断を一任してい
るサンシャイン E 号投資事業組合、サンシャイン F 号投資事業組合及びサンシャイン G 号
投資事業組合に応援買いの要請を行ったと記載されていますが、なぜ本公開買付けを実施
するための主体として公開買付者を組成した後に、公開買付者の出資者である UGSAM が
投資ビークルを通じて個別に当社株券等の買付けをする必要があったのでしょうか。また、
当該応援買いで買付けた当社株券等については、公開買付者に売付ける予定であったとさ
れていますが、なぜサンシャイン F 号投資事業組合及びサンシャイン G 号投資事業組合は
その保有する当社株券等を本公開買付けに応募することにより公開買付者に譲渡しないの
でしょうか。
第3 株主価値向上策について
公開買付者は、公開買付届出書 7 頁において、
「対象者が REIT を運営する子会社を設立し、賃
貸用不動産をその REIT に公正な価格で譲渡し、その後は、対象者が子会社を通じた REIT の管理・
運営に専念するという施策によって、対象者の保有する賃貸用不動産の潜在価値の実現等を通じ、
株主価値の向上を目指します」と記載しています。他方、当社の第 97 回定時株主総会(以下、
「本
)において、INTERTRUST TRUSTEES (CAYMAN) LIMITED SOLELY IN ITS
株主総会」といいます。
CAPACITY AS TRUSTEE OF JAPAN-UP 及びストラテジックキャピタル(以下、
「本株主提案者」
といいます。 が行った株主提案のうち、
) 「投資法人資産運用業を営む会社の株式を所有することに
よる当該会社の事業活動の支配・管理」等を当社の定款の目的事項に入れること等に関する提案で
ある第 6 号議案、当社が保有する全ての賃貸用不動産を、1,985 億円以上の価格で譲渡することに
関する提案である第 7 号議案、及び政策保有株式の売却に係る定款変更に関する提案である第 8
号議案は、すべて出席議決権の 89%以上に相当する反対票により否決されております。この点に
関し、以下の事項について具体的にご説明ください。
(1) 公開買付届出書に記載された前述の方策と、本株主総会において本株主提案者が行った株
主提案(第 6 号議案「目的の変更に係る定款変更の件」及び第 7 号議案「重要な資産の譲
渡の件」 において示された提案内容とは同一のものか、
) あるいは重要な相違点があるのか
についてご説明ください。
(2) 同一のものであれば、本株主総会の決議により示された当社株主の意思に関し、いかなる
評価・検討を行った結果、本公開買付けの開始に踏み切られたのかにつき、具体的にご説
明ください。
(3) 重要な相違点があれば、その具体的な相違点についてご説明ください。
(4) 当該方策並びに本株主総会において株主提案として提出された政策保有株式の売却(第 8
号議案)及び社外取締役の選任(第 5 号議案)以外に、具体的に想定している株主価値向
上のための施策があれば、その内容をご説明ください。
第4 公開買付けの条件について
1. 公開買付価格について
公開買付者は、公開買付価格を 1,900 円としているところ、公開買付届出書 8 頁及び 9 頁におい
て、公開買付価格の算定根拠を、
「本公開買付けを実施することについての決定日の前営業日であ
る 2020 年 11 月2日における対象者株式の東証一部における終値が年初来(2019 年 12 月 30 日終
値 1,433 円対比)で 30.70%(小数点以下第三位を四捨五入しております。
)上昇したものの、対象
者株式の株価が 1,900 円を超えた期間は、それぞれ、取引時間内では6日、終値では4日を超えて
おらず長期間とは言えないこと、及び、対象者株式の流動性が低いため一定規模の売却を 1,900 円
と同水準の価格で行うことは困難であることに鑑み 1,900 円で対象者株式を取得するのであれば、
対象者株主に価格及び流動性の観点から合理的な売却機会を提供でき、かつ、公開買付者の経済合
理性にも適う」と説明しています。この点に関し、以下の事項についてご説明下さい。
(1) 公開買付者が本公開買付けを公表した 2020 年 11 月 4 日時点における当社株式の終値は
1,879 円となっております。公開買付価格である 1,900 円と比較した場合、市場価格に追加
されたプレミアムは約 1.11%に過ぎません。直近の当社株式の市場価格に照らし、公開買
付者が当該プレミアムの水準を妥当と考える根拠を具体的にご説明下さい。
(2) 公開買付者は、当社が所有する賃貸用不動産の公正な価格が、当社が有価証券報告書の注
記で開示している賃貸用不動産の時価又はそれ以上の価格であると想定しているとしてい
ますが、そのように想定した根拠を具体的にご説明ください。
2. 買付予定数の上限及び下限について
公開買付者は、買付予定数、買付予定数の上限及び下限について、いずれも 10,206,100 株として
おります。公開買付届出書 4 頁の記載によれば、買付予定数の上限を付した理由として「本公開買
付けにおける買付予定数の上限の決定に際しては、公開買付者は、株主としての対象者への発言権
を強化し、対象者の現経営陣に経営方針を転換していただくことを本公開買付けの目的とするこ
と、対象者の過去の株主総会における議決権行使状況等に鑑みて、公開買付者と不応募株主の本公
開買付け後の所有割合にして 30%前後の対象者株式を保有すれば、本公開買付けの目的を達成す
ることができる可能性が十分にあると判断」したことが挙げられており、また買付予定数の上限及
び下限を同一株数に設定した理由として「公開買付者は必要に応じて特別決議を阻止することが
実質的にほぼ可能となる水準に達しなければ、発言権の強化につながらず、本公開買付けの目的を
達成することができないと判断したため、実質的な拒否権を取得できる水準を見据えて必要とな
る所有割合を」算定した結果であることが説明されております。また、公開買付届出書 10 頁の記
載によれば、本公開買付けを行った後における当社株券等の所有割合は 29.33%になることが見込
まれております。これらの点に関し、以下の事項についてご説明ください。
(1) 株主としての発言権を強化する目的であれば、より高い水準の上限の設定もあり得たとこ
ろと考えられますが、29.33%の上限にとどめた理由を改めてご説明ください。
(2) 特別決議を阻止することが可能な議決権を保有する必要がある理由を具体的にご説明くだ
さい。
第5 公開買付け後の方針について
1. 経営方針について
(1) 本公開買付け後における公開買付者による当社への経営関与の方針を具体的にご説明くだ
さい。
(2) 本公開買付け後において、公開買付者が現時点で想定されている当社の事業計画、財務・
資金計画、投資計画等があれば、その内容を具体的にご説明ください。
(3) 公開買付届出書 7 頁によれば、
「社外取締役を追加するために臨時株主総会の招集を請求
することは現時点で予定していません」とのことですが、本公開買付けによって、将来的
な可能性も含めて当社の支配権獲得を企図しておらず、役員の派遣も想定されていないと
いう理解でよろしいでしょうか。
2.当社の資本政策に関する方針について
(1) 本公開買付け後の、当社の資本政策及び配当政策の方針並びにそのような資本政策及び配
当政策を採用した場合に当社の中長期的な企業価値に与える影響について、具体的にご説
明ください。
(2) 公開買付届出書 6 頁によれば、公開買付者は「賃貸用不動産を REIT に公正な価格で譲渡
し、その譲渡金額の税引き後の手取額を特別配当として株主に還元することで、株主価値
が向上すると考えている」とのことですが、上記が実現した場合には、譲渡金額の税引き
後の手取額の全額を特別配当することを公開買付者として要望する意図であるという理解
でよろしいでしょうか。
3.当社株券等の追加取得・継続保有に関する方針について
(1) 公開買付届出書 7 頁によれば、当社株券等の追加取得の予定に関して「追加での株式取得
策について、現時点で決定した事実はありません。
」とされていますが、いかなる事由が発
生し、又はどのような条件が成就した場合に、当社株券等の追加取得を行う可能性がある
のかにつき具体的にご説明ください。
(2) 当社株券等の保有方針、処分(投資回収)方針(具体的な方法、内容及び条件並びに投資
回収を予定している時期)を具体的にご説明ください。
(3) 公開買付者グループが、本公開買付けにおいて取得を予定する当社株券等に関して締結す
る予定の担保契約等がある場合には、担保契約等の相手方の概要、担保契約等の対象とな
る当社株券等の数、担保契約等の具体的内容をご説明ください。
第6 公開買付けに要する資金の裏付け
公開買付者は、公開買付届出書 15 頁において、本公開買付けに要する資金につき、サンシャイ
ン K 号投資事業有限責任組合から現金 194 億円を借り入れているようですが、この点に関し、以
下の事項について具体的にご説明ください。
(1) サンシャイン K 号投資事業有限責任組合は、UGSAM を無限責任組合員とする投資事業有
限責任組合のようですが、公開買付者がフィデス投資事業有限責任組合、ストラテジック
キャピタル及び UGSAM の三者が均等に出資する投資ビークルであるにもかかわらず、買
付資金の全額を UGSAM が組成した投資事業有限責任組合から調達した理由をご説明くだ
さい。
(2) サンシャイン K 号投資事業有限責任組合について、手元資金と外部調達資金の割合、外部
調達資金の詳細(当該資金の提供者の具体的名称及び資本構成、当該資金提供者を実質的
に支配する主体が存在する場合には、当該主体の概要、調達方法、調達金額、資金提供後
の担保ないし誓約事項の有無及び内容並びに関連する具体的取引の内容を含みます。)に
ついて具体的にご説明ください。さらに、外部調達資金の返済原資及びその返済計画につ
いて具体的にご説明ください。
以上