8803 平和不 2019-12-13 15:30:00
社内調査委員会の調査報告書受領に伴う再発防止策等に関するお知らせ [pdf]

                                                2019 年 12 月 13 日
各         位
                                  東京都中央区日本橋兜町1番10号
                                  平 和 不 動 産 株 式 会 社
                                  代 表 取 締 役        土 本 清 幸
                                  (コード番号 8803)東京・名古屋市場第一部・福岡・札幌
                                  問合せ先 取締役常務執行役員 岩崎範郎
                                  TEL    03-3666-0182



          社内調査委員会の調査報告書受領に伴う再発防止策等に関するお知らせ



 当社は、2019 年 12 月 12 日付「社内調査委員会の調査報告書受領等に関するお知らせ」におい
て公表いたしましたとおり、当社従業員による会社資産の不正流用の疑義(以下「本件」といい
ます。
  )を認識したことを受け、外部専門家を委員に加えた社内調査委員会(以下「当委員会」と
いいます。
    )を設置し、全容の解明及び原因究明並びに同種の事案の有無について調査を進め、調
査の結果として、2019 年 12 月 12 日付で当委員会より調査報告書(以下「本報告書」といいま
す。
 )を受領いたしました。その後、当社において、本報告書における再発防止策の提言を真摯に
受け止め、本日開催の取締役会において、下記の再発防止策について決定しましたので、その概
要をお知らせいたします。


                          記


1.   本件不正行為の発生原因
     本件不正行為の発生原因については、当委員会の本報告書における指摘にあるように、以下
 のとおりであると認識しております。
     (1) 本件不正の動機
      ①   個人的な経済的利得目的
      ②   上長への追従


     (2) 本件不正を行う機会の存在
      ①   業務のたこつぼ化
      ②   情報の抱え込み等による不透明さの増大
      ③   仲介業者等の起用・監視に関する明確なルール・基準の不存在
      ④   再委託先の管理の欠如
      ⑤   工事発注に関する明確なルール・基準の不存在
      ⑥   不動産ソリューション部の管理体制に係る機能不全

                          1
      ⑦    上長からの監視・監督の実効性不足、社内決裁プロセスの形骸化
      ⑧    他部署と協働する際の引継ぎ・役割分担の不明確さ
      ⑨    内部通報制度の不浸透


     (3) 自己正当化の事由
      ①    収益獲得の自負と待遇への不満等による当社に対するロイヤリティーの低下
      ②    仲介手数料の業界慣行を楯にとった当社の「損害」がないという思い込みの醸成
      ③    直属の上長が主導している行為であるという意識




2.   再発防止策の概要
     役職員の意識改革、管理体制の強化・充実等、内部通報制度の充実、本件不正行為に対する
 厳格な対応等により、再発防止策に取り組むものといたします。




3.   具体的な再発防止策
     (1) 役職員の意識改革
      ①    トップメッセージの発信
          社長による不正の根絶及びコンプライアンス強化宣言
          社長によるコンプライアンスの状況を評価するメッセージの定期的な発信


      ②    コンプライアンスの意識向上及び徹底
          平和不動産グループ行動規範の周知徹底
          不正に焦点を当てた企業倫理・コンプライアンス社内研修
          二重就業をしていない旨の確約書の取得等による定期的な二重就業の禁止規定に違
           反していないことの確認の実施


      ③    風通しの良い職場環境の整備
          管理者の従業員に対する定期的な面談の実施による円滑な意思疎通
          内部通報窓口とは別の社内相談窓口の設置
          定期的なアンケート調査の実施


     (2) 管理体制の強化・充実等
      ①    取引先の担当等の見直し
          適切な人事ローテーションの実施
          取引先への複数担当者による対応の徹底及び担当取引先の定期的な変更


      ②    情報の登録・管理の徹底
          持込物件管理表及び取引先リストの登録義務化を徹底するための規則制定と定期的
           な当該義務の履行状況の確認


                             2
      ③    仲介業者等の選定時及び工事発注時におけるルール・基準の明確化
          媒介契約の締結前に、仲介業者の選定理由、契約内容の確認、業務内容の確認、仲
           介手数料が適切であるかの確認、複数の仲介業者に委託する場合の理由等に関する
           チェックリスト・取引スキーム図・仲介業者等の活動記録の作成
          新規の仲介業者の場合には取引先として適切であるかの監視
          工事発注時における複数業者による相見積りの取得の徹底


      ④    再委託先の管理方法の見直し
          再委託が必要な場合の再委託先情報の事前申告の義務化


      ⑤    不動産ソリューション部に対する管理体制の改善
          定期的な人事異動の実施
          投資リスク等検討ワーキングにおける仲介業者等の選定等を重要な検討項目に追加
           及び担当役員を含めた当ワーキング事前部内会議の実施による牽制機能の強化


      ⑥    上長による監視・監督及び社内決裁プロセスの改善・強化
          業務フローの明確化等による社内決裁プロセスの改善
          リスク管理委員会による社内決裁プロセス等のモニタリング


      ⑦ 他部署との協働に際しての引継ぎ・役割分担の明確化
          組織体制の再構築及び事務分掌規程改正による不動産売買体制の明確化


     (3) 内部通報制度の充実
      ①    内部通報制度の周知徹底
      ②    匿名性確保、通報した場合の不利益処分や報復の禁止についての信頼性向上
      ③    取引先等の社外からの通報窓口の設置




4.   不正行為に対する厳格な対応
     当社は、今回の事態の重大性を厳粛かつ真摯に受け止め、本件不正行為に対する関係者の処
 分について以下のとおり決定いたしました。


     (1) 従業員の処分
          本件不正行為に関与した従業員については、当社の社内規程に則り、懲戒解雇等により、
      厳正に処分いたしました。あわせて、法的責任の追及も検討してまいります。


     (2) 経営責任の明確化
       本件は当社従業員による不正行為であるものの、本件不正行為に伴う特別損失の発生及
      び 2020 年3月期第2四半期報告書の提出期限延長等に関し、この度の事態を重く受け止め、


                           3
経営責任を明確化するため、2019 年 12 月から、以下のとおり役員報酬を減額いたします。
また、併せて、常勤監査役も報酬の自主返上をいたします。


代表取締役社長 社長執行役員      月額報酬の 30%を減額     3ヶ月
代表取締役 専務執行役員        月額報酬の 20%を減額     3ヶ月
取締役 常務執行役員          月額報酬の 10%を減額     3ヶ月
取締役 執行役員
                    月額報酬の 20%を減額     3ヶ月
(不動産ソリューション部管掌)


常勤監査役               月額報酬の 10%を自主返上   1ヶ月




                                           以上




                     4