8746 J-第一商品 2021-06-30 15:00:00
財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ [pdf]

                                                  2021年6月30日

各   位

                               会社名    第 一 商 品 株 式 会 社
                               代表者名   代表取締役社長       岡田 義孝
                                      (JASDAQ・コード8746)
                               問合せ先   執行役員 管理本部長 渡邊 誠一
                                       電話番号 03-3462-8011(代表)



        財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ

 当社は、2021年6月30日付で、開示すべき重要な不備を記載する内部統制報告書を関東財務局長に提出い
たしますので、下記の通りお知らせいたします。

                           記

1.開示すべき重要な不備の概要
    当社は、2020年6月29日付で関東財務局長に提出した内部統制報告書の記載にもあるように、2014年
  3月期から2018年3月期の決算に係る会計処理において、回収不能な長期貸付金(12億円)の回収を装
  った不正経理および当該回収に関連した不可解な取引並びに使途不明金発生の可能性があるとの指摘を
  主務官庁より受け、調査の必要性があると判断し、2020年3月10日、当社と利害関係を有しない外部の
  専門家から構成される第三者委員会を設置し、専門的かつ客観的な調査を進めて参りました。
    2020年4月30日に第三者委員会から調査報告書を受領し、2015年3月から2019年10月にかけて役務提
  供の実態を伴わない広告宣伝費名目で当社より支出された資金(約18億円)が、破産更生債権(長期貸
  付金、12億円)の回収に偽装され還流していたこと、また、当該資金の残額(約6億円)は顧客の資金
  である顧客からの預り証拠金口座に入金されていたが、それに先立ち、顧客からの預り証拠金が当社の
  固定化営業債権(委託者未収入金)の回収偽装のために流用されていたことが判明し、当該入金はその
  補填のためであったとの報告を受けました。
    当社は、報告内容を検討の結果、役務提供の実態がない広告宣伝費の取消し、顧客からの預り証拠金
  を用いた固定化営業債権(委託者未収入金)の回収偽装の取消し及び前述の広告宣伝費名目で支出され
  た資金を用いた破産更生債権(長期貸付金)の回収偽装と預り証拠金の補填処理の取消しを行うため、
  2015年3月から2019年3月期の有価証券報告書、並びに2018年3月期の第1四半期から2020年3月期の
  第3四半期までの四半期報告書についての決算訂正を行い、2020年5月1日に訂正報告書を提出いたし
  ました。
    当社といたしましては、第三者委員会から報告された調査結果に基づき、第三者委員会の調査と並行
  して進めていた内部調査の結果を踏まえて、2020年5月1日付で組織改革等を含む改善報告書を発表い
  たしました。本件の原因は、当社経営陣のコンプライアンス意識の欠如と、内部統制およびコーポレー
  ト・ガバナンスの機能不全等、全社的な内部統制が必ずしも十分に機能していなかったことにあると認
  識しております。
    当社は第三者委員会からの指摘を踏まえ、これらの内部統制の不備が、財務報告に重要な影響を及ぼ
  すこととなり、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。

2.事業年度末に是正できなかった理由
   新経営体制の発足が2021年4月14日にずれ込み、当事業年度末日(2021年3月31日)時点ではまだ上
  記の再発防止のための改善措置は実行中であったことから、開示すべき重要な不備については是正を完
  了することができませんでした。
3.開示すべき重要な不備の是正方針
   当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、開示すべき重要な不備を是正するために、
  第三者委員会の指摘・提言を踏まえ、コーポレート・ガバナンス体制の強化、内部管理体制の強化、監
  査役による経営監視の強化、経理業務及び会計処理のチェック体制の強化を再発防止の改善措置とし、
  更に実効性のある再発防止が行えるよう、引き続き内部統制の改善を図っております。

4.財務諸表に与える影響
   修正が必要な事項は財務諸表に既に反映しており、財務諸表監査に及ぼす影響はありませんでした。

5.財務諸表の監査報告における監査意見
   無限定適性意見をいただいております。


                                             以 上