第三次中期経営計画
2020年度アップデート
2019年度 2021年度
2020年3月31日
株式会社日本取引所グループ
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本資料には、将来に関する記述が含まれております。こうした記述は、本資料作成時点における入手可能な情報及び将来の業績に影響を与える不確実
な要因に係る仮定を前提としており、かかる記述及び仮定は将来実現する保証はなく、実際の結果と大きく異なる可能性があります。また、事業戦略など、
将来の見通しに関する事項はその時点での当社の認識を反映しており、一定のリスクや不確実性が含まれております。そのため、将来の見通しと実際の結果
は必ずしも一致するものではありません。当社は、これらの将来の見通しに関する事項を常に改定する訳ではなく、またその責任も有しません。
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第三次中期経営計画（2019-2021）
計画1年目（2019年度）の振り返り
計画1年目として、4つの重点戦略に基づく施策を着実に実行
現物プラットフォーム・arrowhead2.5を稼働、株式決済期間短縮（T+2化）を実現
総合取引所の実現に向けて、東京商品取引所（TOCOM）との経営統合を実現
データサービス多様化の実現に向けた新たなパートナーシップの開拓や、日中ETFの同時上場を実現
次世代に向けた「市場のカタチ」の追求 総合取引所の実現とその発展
現物プラットフォーム arrowhead2.5の稼働 東京商品取引所（TOCOM）との経営統合
株式決済期間短縮（T+2化）の実現 商品移管・清算機関統合に係る制度の確定・公表
IPO94社を達成 経営統合シナジー創出に向けた管理部門の統合
日中ETFコネクティビティを活用した日中ETF同時上場 一体化した営業部隊による市場活性化策の推進
データサービスの多様化の実現と次世代化への挑戦 事業と社会の未来を支えるための基盤作り
新たなデータサービス・ユーザ層を創出する実証実験 BCP強化のための関西バックアップセンターの構築を推進
プログラム・データサンドボックスプログラムを立ち上げ ブロックチェーン/DLTを実用化するインフラ構築に向けた
新プログラムにより新たなデータサービスの開発が進捗 新プロジェクトの立上げ
（実用化2件、実験中5件） 人生100年時代を見据えた資産形成の重要性を訴求
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第三次中期経営計画（2019-2021）
計画1年目（2019年度）の進捗状況
重点戦略に係る主要達成指標についても、概ね順調に進捗
• 取引プラットフォーム 現物2019年度稼働 達成 デリバティブ2021年度稼働 開発着手
次世代に向けた • 取引プラットフォーム 性能要件の充足 達成 (現物)
Ⅰ
「市場のカタチ」の追求 • 株式決済期間短縮（T+2化） 2019年度実現 達成
• IPO件数 毎年100社程度 達成
総合取引所の実現と • 経営統合の早期実現 達成 (東京商品取引所の完全子会社化、管理部門・人事制度の統合)
Ⅱ • 清算機関統合の実現 推進中 (商品移管・清算機関統合に向けた売買制度・清算制度要綱公表)
その発展
• 相乗効果の発揮による取引量拡大 推進中 (取引量拡大に向けた営業部隊の一体化を実施)
データサービスの多様化の • API配信などチャネル多様化 2020年度実現 開発着手
Ⅲ 実現と次世代化への挑戦 • 新サービスの創造 10件 新しい顧客数 150社 推進中
(新たなサービス創造・新たな顧客層開拓に向けたプラットフォームを立上げ・活用)
• 関西バックアップセンター 2021年度から順次稼働開始 構築推進中
事業と社会の未来を
Ⅳ 支えるための基盤作り
• 業界共有ブロックチェーン/DLT*インフラ基盤 2021年度構築 推進中
• 金融リテラシー向上 つみたてNISA・iDeCo 利用者 各毎年10%増 達成
つみたてNISA口座数 ：170万口座（2019年９月末時点。2018年度末比34％増）
確定拠出年金加入者数：146万人 （2019年12月末時点。2018年度末比21％増）
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第三次中期経営計画（2019-2021）
アップデート方針と重点戦略
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第三次中期経営計画（2019-2021）
計画2年目以降に向けたアップデート方針
環境の不透明性・不確実性から生じる様々なリスクに的確に対処しながら、
利用者の満足度が高い市場インフラを安定的に提供していくことが最大の経営課題
日本株の市況に左右されがちな 日本の金融・資本市場を支える
収益に過度に依存することがないよう、 責任あるインフラの運営者として、
引き続き、財務面での安定化・強化を 「持続可能な社会の構築」に向けて、
図っていくことが重要 さらに積極的に貢献していくことが重要
第三次中期経営計画の大枠を維持しつつ、
環境変化や進捗状況に応じて、柔軟なコストコントロールを行いながら、具体的に施策を見直す
中でも、総合取引所の活性化や新たなデータサービスの創出をはじめ、
さらに収益の多様化を図るための施策を積極的に展開していく
ESG重視のグローバルな潮流に応じて、ESG投資・開示の普及をはじめ、
JPX自らのESG開示やESGスコアリングの充実など、サステナビリティ推進の取組みを更に強化していく
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第三次中期経営計画（2019-2021）
基本方針と重点戦略
中長期の将来像を見据えた基本方針
市場への責任 未来への挑戦
Sail to the future. Keep the market secure.
グ ロ ー バ ル な 環 境 変 化 や 技 術 革 新 の 中 、 ス テ ー ク ホ ル ダ ー と の 一 層の 協 力 や 新 た な パ ー ト ナ ー シ ッ プ を 通 じ 、
誰 も が あ ら ゆ る 商 品 を 安 心 か つ 容 易に 取 引 で き る 取引 所 へ の 進 化 を 目 指 す と と も に 、
責 任 あ る イ ン フ ラ の 運 営者 と し て 「 持 続 可能 な 社 会の 構 築 」 に 向 け て 、 さ ら に 積 極的 に 貢 献 し て い く UPDATED
４つの重点戦略
Ⅰ 次世代に向けた「市場のカタチ」の追求 Ⅱ 総合取引所の実現・活性化とその発展 UPDATED
次世代に向けた「市場のカタチ」を追求することにより、 経営統合によるシナジーの早期創出を図る中で、
日本市場の魅力向上に努め、グローバル競争力を強化していく 日本のデリバティブ市場を活性化し、グローバルに通用する市場へ発展させる
Ⅲ データサービスの多様化の実現と次世代化への挑戦 Ⅳ 事業と社会の未来を支えるための基盤作り
オープン・イノベーティブなフレームワークの活用により 信頼できるITシステムの構築・運営や的確な自主規制機能の発揮など、
利便性の高いサービスを創生し、次世代に向けた新たな取引所像を模索する 市場インフラとしての基盤固めを進め、
サイバーセキュリティ対策や自然災害リスクへの備えを強化する
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第三次中期経営計画（2019-2021）施策ハイライト
サステナビリティ推進の取組み
2018年7月、CEOを本部長とするサステナビリティ推進本部を設置し、取組みを強化・加速
グローバルな潮流を踏まえ、日本市場の魅力向上の観点から、サステナビリティ推進を最重要項目として取り組み
上場会社におけるESG開示の普及・定着に向けた対応 上場会社JPXとしてのESG情報開示の改善・充実
ESG投資の普及・定着に向けた対応とESG関連商品の活用推進 JPX自らのESGの具体化、スコアリングの検討
上場会社におけるESGの普及 プロモーション、国際的な議論への参画
コーポレートガバナンス・コード（抜粋） ◆金融安定理事会（FSB）のTCFD支持を表明（2018年10月）
原則2-3.社会・環境問題をはじめとするサステナビリティーを巡る課題
上場会社は、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティー（持続可能性）
を巡る課題について、適切な対応を行うべきである。
原則2-4.女性の活躍促進を含む社内の多様性の確保 ◆「TCFD実務ガイド」解説セミナーを開催
上場会社は、社内に異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価値観 2019年10月10日、「TCFD実務ガイド」の日
が存在することは、会社の持続的な成長を確保する上での強みとなり得る、との 本語訳が発行されたことを受けて、サステナビリ
認識に立ち、社内における女性の活躍促進を含む多様性の確保を推進すべき ティ会計基準審議会(SASB)と気候変動開示
である。 基準委員会(CDSB)と解説セミナーを開催
最近の主な取組み ESG関連商品の普及
◆2017年12月：Sustainable Stock Exchanges Initiativeへ参加 ◆ ESG関連インデックスの算出・公表 【10指数】
ガバナンスに焦点を当てたJPX日経インデックス400をはじめ、
◆2018年 1月：TOKYO PRO-BOND MARKETに
S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数を算出、公表
グリーンボンド・ソーシャルボンドプラットフォームを開設
◆ ESG関連ETFの上場 【21銘柄】
◆ 〃 9月：S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数の算出開始
上記のようなESG関連株価指数に加えて、
GPIF*のグローバル環境株式指数に選定
女性活躍指数などに連動する幅広いESG関連ETFが上場
◆2019年 6月：「ESG情報開示に関するモデルガイダンス」日本語訳公表 ◆ インフラファンドの上場 【7銘柄】
◆2020年 1月：インフラファンド指数の算出開始（4月）を公表 太陽光発電などの再生可能エネルギーを対象とするファンドが上場
◆ 〃 2月：S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数ETFが上場 ◆ グリーンボンド・ソーシャルボンドの上場 【7銘柄】
開示プラットフォームを活用したグリーンボンド、ソーシャルボンドが上場
* GPIF：年金積立金管理運用独立行政法人
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重点戦略Ⅰ
次世代に向けた
「市場のカタチ」の
追求
次世代に向けた「市場のカタチ」を追求することにより、
日本市場の魅力向上に努め、
グローバル競争力を強化していく
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第三次中期経営計画（2019-2021）
重点戦略Ⅰ－具体的施策
市場環境の変化に対応すべく、「現物市場の機能強化に向けたアクションプログラム」を実施
金融審議会専門グループの提言を踏まえ、市場構造の見直しを具体化し、円滑な移行を目指す
現物市場の機能強化、 日本市場の魅力向上に向けた
1 次世代現物プラットフォームの構築推進
UPDATED
UPDAT
2 市場構造の構築、コーポレートガバナンス向上
UPDATED
UPDAT
現物市場の機能強化に向けたアクションプログラムの推進 上場会社の企業価値と日本市場の投資魅力の向上を図るための
(マーケット・アクセス・ルール導入、ダークプール規制対応、呼値の単位の 市場構造の見直しの具体化及び円滑な移行に向けた環境整備
適正化、ToSTNeT市場における多様な取引ニーズへの対応等) コーポレートガバナンスの実質面の一層の向上、
次世代現物プラットフォームの開発着手に向けた構想策定 投資家と企業の対話環境の整備
個人投資家との新たなチャネル拡大、
3 グローバル競争力強化のための清算サービス向上 UPDATED
4 グローバル投資家サポートの推進
ETF設定・交換清算サービスの導入によるETF市場活性化 新たなリテールフローの獲得に向けた営業強化
上場デリバティブの証拠金制度の高度化 グローバル投資家のフロー獲得に向けた営業強化・関係強化
OTC清算サービスの利用拡大に向けた改善 グローバル投資家の日本株投資の拡大に向けたアプローチ強化
国際的な金利指標改革への対応、上場デリバティブ損失補償制度
の見直し、国債店頭取引清算のシステム刷新・利便性向上
ETF市場活性化、 質的魅力を備えた
5 新たな投資家層の受け皿となる環境整備
UPDATED
6 上場会社・上場商品の拡充
UPDATED
UPDAT
ETF市場活性化のためのマーケットメイク制度拡充、 質的魅力を備えた上場会社の拡充
RFQ機能*の検討 市場構造の見直しを踏まえたIPOサポートの推進
取引参加者の多様化や信託を利用した少額投資など 質的魅力を備えたETF・ETNなど上場商品の拡充
新たな投資家層の受け皿となる環境整備の検討
*RFQ : Request For Quote:顧客による価格リクエスト型市場
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第三次中期経営計画（2019-2021）施策ハイライト
日本市場の魅力向上に向けて
現物市場の機能強化に向けたアクションプログラム 市場構造の見直し（2020年2月21日公表）
（2020年1月30日公表）
市場区分の見直し
現物市場を巡る環境変化
売買執行の自動化・高速化、パッシブ化、執行ニーズの多様化、 現在の市場区分を明確なコンセプトに基づいて再編することを通じて、
証券会社のサービス高度化、新たな証券ベンチャーの登場 上場会社の持続的成長と中長期的な企業価値向上を支え、
国内外の多様な投資者から高い支持を得られる
魅力的な現物市場の提供を目指す
魅力あるマーケットであり続けるため、
絶え間ない市場環境の変化に対して、機動的かつ柔軟に対応
市場の信頼性、安全性の向上
(1) マーケット・アクセス・ルールの導入
(2) 自己対当取引防止機能の導入
(3) 売買監理・審査の高度化
(4) ダークプール規制への対応
投資しやすい取引環境の整備
(1) ETF市場の活性化
(2) 個人投資家への個別銘柄投資の魅力訴求等
(3) 新たな投資家層の受け皿となる環境整備 2022年4月の新市場区分への移行を目指して、
(4) 呼値の単位の適正化 本年2月に見直しの骨子を公表
(5) 投資家向け情報の拡充 来年度より段階的かつ着実に制度改正を実施予定
(6) 信用取引の利便性向上
(7) ToSTNeT市場における多様な取引ニーズへの対応 TOPIXの見直し
市場代表性に加え、投資対象としての機能性を兼ね備えたTOPIXへの移行
市場環境の変化を踏まえた売買制度の検討 指数ガバナンスの更なる強化に係る諸施策の実施
(1) パッシブ化の進展による売買制度の検証等 （指数コンサルテーション機能の導入、指数アドバイザリー・パネルの設置）
(2) 次世代マーケットに係る検討 → 市場区分の見直しを受け、新算出ルールへの変更を開始
（市場影響等を考慮し、段階的に変更）
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重点戦略Ⅱ
総合取引所の
実現・活性化と UPDATED
その発展
経営統合によるシナジーの早期創出を図る中で、
日本のデリバティブ市場を活性化し、
グローバルに通用する市場へ発展させる
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第三次中期経営計画（2019-2021）
重点戦略Ⅱ－具体的施策
一体的な運営により多様なフロー獲得や新システム開発を進め、デリバティブ市場活性化を推進
デリバティブ祝日取引の実現やエネルギー市場の育成など市場の発展に向けた新しい施策を展開
次期デリバティブプラットフォーム
1 総合取引所の実現 UPDATED
2 J-GATE3.0の構築推進
UPDATED
商品移管による総合取引所の実現 J-GATE3.0における制度整備・新商品検討
清算機関統合、JSCCによるコモディティ清算機能の提供 Launch timely・新商品の早期展開を可能とするシステム構築
経営統合シナジーの早期創出 情報配信サービスの拡充推進
総合取引所に対応する市場管理の充実、東西BCP体制の強化 J-NETポータルの活用・拡充によるOTCフローの獲得
多様なフローの獲得による デリバティブ市場の発展に向けた
3 デリバティブ市場活性化
UPDATED
4 新しい施策の推進
NEW
営業・プロモーション強化による市場活性化の推進 デリバティブ祝日取引に関する制度整備
◆ 新たなリテールフロー獲得、グローバル投資家のフロー獲得 電力先物市場の裾野拡大に向けた取組み、 当業者の参入促進
◆ マザーズ先物などの準コア商品・フレックスオプションの取引活性化 LNG先物上場に向けた制度整備
◆ コモディティ市場への金融系フロー獲得と既存フローの維持
中長期の将来像の実現に向けた対応
“誰もがあらゆる商品を取引できる取引所”への進化を目指した
関係強化・調査研究などの取組み
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第三次中期経営計画（2019-2021）施策ハイライト
総合取引所の実現・活性化に向けて
円滑な商品移管・清算機関統合による総合取引所の実現に注力（2020年7月27日予定）
大阪取引所・東京商品取引所をデリバティブ市場として一体運営し、市場活性化を推進
デリバティブ市場として一体運営
（市場運営・企画/営業・取引プラットフォーム）
商品移管により規制が一元化された
総合取引所が実現（2020年7月27日）
東京商品取引所 大阪取引所
貴金属
日経225先物
ゴム
電力 TOPIX先物
原油・石油、LNG(予定) 農作物 JGB先物 等
▼2019年3月：経営統合の基本合意
JSCCによるコモディティ清算機能の提供
▼7月：商品移管・清算機関統合に係る制度要綱公表
▼8月～：TOCOM株式の公開買付け（TOB） グローバル投資家や
当業者などのフロー 個人投資家などの金融フロー
▼11月：TOCOMの完全子会社化
金融系フロー（海外マーケットメイカー・個人投資家層）の獲得
▼12月：管理部門の一体化
当業者など国内外の実需フローの拡大
◆2020年4月：業務部門の一体化、人事制度の統合 祝日取引やLNG先物等、市場の発展に向けた取組みの強化
総合取引所実現を契機としたプロモーションの強化 14
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重点戦略Ⅲ
データサービスの
多様化の実現と
次世代化への挑戦
オープン・イノベーティブなフレームワークの活用により
利便性の高いサービスを創生し、
次世代に向けた新たな取引所像を模索する
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第三次中期経営計画（2019-2021）
重点戦略Ⅲ－具体的施策
新たなパートナーシップを実現する2つのプログラムを活用し、データサービスの多様化・次世代化を推進
金融審議会専門グループの提言を踏まえ、投資対象としての機能性を備えたTOPIXに移行
技術革新とパートナーシップを活用した API*配信・クラウド配信を実現する
1 新しい情報サービスの創造
UPDATED
2 次世代情報配信システムの構築
オープン・イノベーティブなフレームワークの活用による API配信・クラウド配信を実現する次世代情報配信システムの構築
新サービスの創出と新しい顧客層の開拓 次世代システムによるサービス多様化を活かした新たな顧客層の獲得
◆新たなコンテンツの配信に向けた実証実験プログラム [2019年4月～] * API = Application Programming Interfaceの略。第三者がシステムへ直接接続し、
◆新たな顧客層の開拓に向けたデータサンドボックスプログラム [2019年8月～] 機能利用できるプログラムのことをいう。外部企業との安全なデータ連携を可能とす
投資家ニーズのリサーチとそれに即した情報配信コンテンツの提供 る技術であり、オープン・イノベーションを実現していくためのキーテクノロジーの一つ
3 環境変化・ニーズに即した指数開発・事業強化 4 投資対象としての機能性を備えたTOPIXへの移行 NEW
連携・パートナーシップの強化や東証ブランドを活用した指数開発 市場代表性に加え、投資対象としての機能性を兼ね備えたTOPIX
指数算出システム・基礎データ管理システムの強化による への移行
指数算出体制の強化・運用効率化
中長期の将来像の実現に向けた対応
“誰もが安心かつ容易に取引できる取引所”への進化を目指した
関係強化・調査研究などの取組み
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第三次中期経営計画（2019-2021）施策ハイライト
データサービスの多様化・次世代化に向けて
新たなデータやサービスの創出に向けて、幅広いパートナーとの連携
新しいパートナーの持つ知見や技術、データ、ネットワークを組み合わせて、新たなデータサービスを共創
データサービス多様化・次世代化への対応 新たなコンテンツの配信に向けた取組み
洗練されたデータサービスの創造・提供による # 案件
プロジェクト
時期
オーナー
マーケットの持続的発展
J-GATEデリバティブ 2019年7月
1 (株)大阪取引所
技術的課題の解消、投資機会の創出、 取引関連情報 本番サービス化
オペレーションの効率化、コストの削減 J-GATEデリバティブ 2019年7月
2 (株)大阪取引所
システム情報 本番サービス化
新 2020年4月
3 売買内訳データ (株)東京証券取引所
た 本番サービス化
膨大なデータ資産 な マーケットに革新を 決算説明会・ SCRIPTS 2019年10月
価 新しい 4
投資家・金融機関を繋ぐ もたらす知見・技術・ 英文トランスクリプト情報 Asia Inc. 実証実験開始
ネットワークインフラ 値 パートナー
創 データ・ネットワーク 5
無形資産情報(知財／
(株)アスタミューゼ
2019年4月
造 技術、人材、ネットワーク等) 実証実験開始
英文中小型株 2019年10月
6 (株)ナウキャスト
アナリストレポート 実証実験開始
スタートアップを支援する データ資産を持つ Symphonyを通じた 2020年3月
7 (株)東京証券取引所
適時開示情報の配信 実証実験開始
イノベーションパートナー データパートナー
新たなパートナーをオープンに募るプラットフォーム データサンドボックス・パートナー
◆新たなコンテンツの配信に向けた取組み
－証券データの利活用に向けた実証実験プログラム [2019年4月～]－
－JPXやパートナーのデータ資産をユーザーが無償で利用・活用
－ユーザーのニーズに応じてデータの内容や配信の仕組みを設計し実用化を推進
◆新たな情報利用者層の拡大に向けた取組み
－データサンドボックスプログラム [2019年8月～]－
－JPX・情報ベンダー・金融機関などのデータをスタートアップ企業に提供
－インキュベーション機関・業界団体と連携し、スタートアップ企業のマーケットサービス創造を支援 17
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UPDAT UPDAT
重点戦略Ⅳ
事業と社会の未来を
支えるための
基盤作り
信頼できるITシステムの構築・運営や的確な自主規制機能の発揮など、
市場インフラとしての基盤固めを進めるとともに、
サイバーセキュリティ対策や自然災害リスクへの備えを強化する
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第三次中期経営計画（2019-2021）
重点戦略Ⅳ－具体的施策
デジタル・トランスフォーメーション(DX) による新たな価値創出への挑戦を一層加速
サイバーセキュリティ対策の強化や、自然災害リスクに備える関西バックアップセンターの構築を着実に推進
1 ITシステム基盤強化、デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進、デジタル人材育成 UPDATED
UPDAT
信頼できるITシステムの構築・運営【ITマスタープラン】 デジタル化教育・専門技術教育の推進を通じたIT人材の育成
デジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進、フィンテックの事業活用 情報系システム刷新・先端技術による業務効率化・高度化
サイバーセキュリティ対策の強化と
2 3
UPDATED
環境変化に即した的確な自主規制機能の発揮
自然災害リスクに備える関西バックアップセンター整備
サイバーセキュリティ対策の強化 環境変化に即した的確な上場審査、審査レベルの維持・向上
関西バックアップセンターの構築推進 上場管理業務の着実な実施と不祥事予防の意識向上
BCP対応レベルの向上による市場運営の安定性の向上 環境変化に即した考査機能の発揮
システム機能強化や新しい審査手法導入による売買審査の高度化
総合取引所に対応する考査業務、売買審査業務の推進
安定的な資産形成や市場機能強化のための
4 金融リテラシー向上
UPDATED
5 事業基盤の強化 UPDAT
個人投資家層へ株式投資の魅力を訴求する取組みの推進 人材育成と働き方改革の推進 広報・PR戦略、IR活動の強化
高齢社会に対応する金融リテラシー向上や金融経済教育の拡充 グローバル動向調査と対応 海外取引所との連携の推進
資産形成のためのデリバティブ投資教育の推進 調査研究・情報発信機能の強化 ミャンマー証券取引所支援
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第三次中期経営計画（2019-2021）施策ハイライト
デジタル技術活用と新たな価値創出への挑戦
変化する環境に対応するため、デジタルを媒介としてビジネスを変革（DX:デジタル・トランスフォーメーション）
新たなサービスの創造・変革を実現するため、デジタル技術の導入とITシステムの変革を推進
お客様へ新しい価値を提供する新たなサービスの創出 経営がコミットしたDXの推進体制
安定的な市場運営とDXによる新たな価値提供の両立 DXの取組みは経営層が直接コミット
デジタル技術
CEOほか
既存ビジネスへの デジタル技術を用いた 経営層
デジタル技術の適用 新たな価値の創出
DX本部
ビジネス部門 IT部門
既存技術
安定的な ビジネス変革による
取引所ビジネスの運営 新たな顧客層の開拓
ビジネスとITが積極的に対話・活動
既存ビジネスモデル 新規ビジネスモデル
JPXビジネスのデジタル化に向けたさらなる挑戦
DXによる新たな価値創出への挑戦を一層加速
利用者体験の向上を目指すためのビジネス・ITが一体となったサービス提供体制
迅速なシステム開発を支援するアジャイル開発やテスト自動化の適用
デジタル技術とデジタル・ビジネスに精通したデジタル人材の育成 20
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第三次中期経営計画（2019-2021）
グローバル戦略としての取組み
事業領域のあらゆる面で、グローバル競争力の強化と日本市場の魅力向上を意識した施策を推進
アジア太平洋地域のタイムゾーンにおける機軸マーケットとして、世界でも枢要な市場の一つであり続けることを目指す
■世界各国の市場において、大きな影響力を保持するようになった ■日中ETFコネクティビティなどアジアを中心とする海外取引所との連携
グローバル投資家の日本株投資・フロー獲得に向けた取組み ■グローバルな環境変化も踏まえた現物次世代プラットフォームの構築推進
■コーポレートガバナンス向上、対話促進による投資家からの評価改善 ■グローバル競争力強化のための清算サービス向上
■総合取引所の実現・活性化による
エジンバラ
ストックホルム モスクワ グローバルに通用するデリバティブ市場への発展
ロンドン アムステルダム
ブリュッセル アルマトイ
パリ フランクフルト ウランバートル トロント
チューリッヒ サンフランシスコ
マドリッド 北京 シリコンバレー シカゴ ボストン
ジブラルタル ソウル ニューヨーク
アトランタ
チュニス エルサレム ロサンゼルス
上海・深セン
ドバイ
■arrownet グローバルコネクトによる
リヤド
香港 台北 投資家のコネクティビティ向上 メキシコ・シティ
ヤンゴン
ムンバイ ベトナム
バンコク マニラ
クアラルンプール
シンガポール
ナイロビ
ジャカルタ
■流動性向上・決済効率改善によるETF市場活性化 ■海外アセットを対象とする上場ファンドの品揃え
■海外発行体による日本市場の活用サポート リオデジャネイロ
（プロボンドマーケット、クロスボーダー上場） サンティアゴ
シドニー
■海外拠点における営業推進、香港拠点の充実 ■国際金融規制への万全な対応
（清算機関・指数算出機関に対するIOSCO規制・EU規制等への対応）
■規制・制度・競合動向への調査と戦略的対応 ウェリントン
■ミャンマー資本市場の発展に向けた活性化支援
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主要達成目標
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第三次中期経営計画（2019-2021）
重点戦略に係る主要達成目標（計画2年目以降）
新たに、次世代現物プラットフォームの構築、市場構造の見直しの具体化に関する達成目標を新たに設定
総合取引所の実現・活性化に注力。まずは、コモディティの黒字化を実現する取引量の拡大を目指す
• 次世代現物プラットフォーム 2020年度構想の取りまとめ NEW
次世代に向けた 2021年度開発着手
Ⅰ • 市場構造の見直しの具体化 2020年度段階的実施 NEW
「市場のカタチ」の追求 • IPO件数 毎年100社程度
UPDATED
• 円滑な商品移管・清算機関統合による総合取引所 2020年度実現
総合取引所の実現・ • 相乗効果の発揮によるコモディティ市場活性化 取引量拡大
Ⅱ
活性化とその発展 • 次期デリバティブプラットフォーム J-GATE3.0 2021年度稼働
データサービスの多様化の • API配信などチャネル多様化 2020年度実現
Ⅲ 実現と次世代化への挑戦 • 新サービスの創造 10件 新しい顧客数 150社 （2021年度まで）
• 関西バックアップセンター 2021年度から順次稼働開始
事業と社会の未来を • 業界共有ブロックチェーン/DLT*インフラ基盤 2021年度構築
Ⅳ 支えるための基盤作り • 金融リテラシー向上 つみたてNISA・iDeCo 利用者 毎年10%増
* DLT = Distributed Ledger Technology（分散型台帳技術）の略。企業向けのブロックチェーン技術。
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第三次中期経営計画（2019-2021）
経営財務方針
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第三次中期経営計画（2019-2021）
経営財務数値・資本政策
計画初年度として、経営財務数値は維持。市況の業績に与える影響を注視しつつ、柔軟なコストコントロールを実施
総合取引所の活性化などにより、日本株市況に過度に依存しない経営体質の更なる強化を目指す
最終年度における経営財務数値 資本政策
安定的な市場運営のための財務の安全性と
株主還元のバランスをとりつつ、
営業収益 1,300億円 継続的な投資により、市場の持続的な発展・進化を支える
当期利益 500億円
（親会社の所有者帰属分） 市況にかかわらず資本コストを上回るROE10％を中長期的に維持
株主還元
ROE 15%以上 • 配当性向60％程度
• 更なる株主還元については、今後の投資等を
考慮しつつ機動的に実施
想定前提条件
現物1日平均売買代金 3.45兆円 ＜参考＞総還元性向と株主還元総額の推移
デリバティブ年間取引高 4億枚 (%) 総還元性向 普通配当 記念配当等 自己株取得 （億円）
※ 市況等の外部環境によっては当水準から乖離することにご留意ください。 100
90.4% 600
85.9% 76.4％
80 500
61.2%
400
設備投資 60
39.6% 39.9% 300
基幹システムの刷新、関西バックアップセンターの構築、 40
200
未来への挑戦に向けた取組みなどにより、 20 100
設備投資3か年合計 450億円 程度 0 0
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2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度
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