8697 JPX 2019-03-28 12:00:00
第三次中期経営計画 [pdf]
第三次中期経営計画
2019年度 2021年度
2019年3月28日
株式会社日本取引所グループ
1
© 2019 JAPAN EXCHANGE GROUP, Inc. All Rights Reserved.
本資料は、株式会社日本取引所グループ(以下「当社」という。)に関する情報提供のみを目的とするものであり、国内外を問わず証券の募集や勧誘を
目的とするものではありません。当社証券は1933年米国証券法に従って登録がなされたものでも、また今後登録がなされるものでもなく、1933年米国証券
法に基づいて証券の登録を行うか又は登録の免除を受ける場合を除き、米国において証券の募集又は販売を行うことは許されません。
本資料には、将来に関する記述が含まれております。こうした記述は、本資料作成時点における入手可能な情報及び将来の業績に影響を与える不確実
な要因に係る仮定を前提としており、かかる記述及び仮定は将来実現する保証はなく、実際の結果と大きく異なる可能性があります。また、事業戦略など、
将来の見通しに関する事項はその時点での当社の認識を反映しており、一定のリスクや不確実性が含まれております。そのため、将来の見通しと実際の結果
は必ずしも一致するものではありません。当社は、これらの将来の見通しに関する事項を常に改定する訳ではなく、またその責任も有しません。
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第二次中期経営計画(2016-2018)の振り返り
最終年度(2018年度)における利益目標を達成する見込み。2017年度も前倒しで達成
指数・情報サービス、コロケーション、国債清算など周辺ビジネスの進展やETF市場拡大などにより
日本株市況に過度に依存しない経営体質への転換が大幅に進展
第二次中期経営計画期間
第二次中期経営計画
2016年度実績 2017年度実績 2018年度予想 最終年度目標
営業収益 1,078億円 1,207億円 1,200億円 1,230億円
当期利益 421億円 504億円 480億円 480億円
(親会社の所有者帰属分)
ROE 16.4% 19.0% 17.2% 17%程度
主な成果
資産形成の活性化 上場会社の価値向上 市場基盤の強化 新たな地平の開拓
• ETF保有者の増加(+12.9万人) • コーポレートガバナンスコード改訂 • 国債決済期間短縮(T+1化) • ブロックチェーン実証実験の進展
• ETFマーケットメイク制度の導入 • 安定的なIPOの実現 80~90社 • 東西相互バックアップ態勢整備 • 売買審査へのAI活用の実現
• グローバル環境指数の開発 • ETF品揃え強化 43銘柄上場 • HFT登録制に基づく監視強化 • サステナビリティ関連商品の上場
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第三次中期経営計画(2019-2021)
基本方針と4つの重点戦略
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第三次中期経営計画(2019-2021)
中長期の将来像を見据えた基本方針
市場への責任 未来への挑戦
Sail to the future. Keep the market secure.
グローバルな環境変化や技術革新の中、ステーク ホルダーとの一層の協力や新たなパ ートナ ーシップを通じ、
誰もがあらゆる商品を安心かつ容易に取引できる取引所への進化を目指す
第三次中期経営計画(2019-2021)
4つの重点戦略
次世代に向けた 総合取引所の実現と
Ⅰ Ⅱ
「市場のカタチ」の追求 その発展
Ⅲ データサービスの多様化の
実現と次世代化への挑戦
Ⅳ 事業と社会の未来を
支えるための基盤作り
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重点戦略Ⅰ
次世代に向けた
「市場のカタチ」の
追求
市場構造の見直しやガバナンスの向上、株式決済のT+2化など、
次世代に向けた「市場のカタチ」を追求することにより、
日本市場の魅力向上に努め、グローバル競争力を強化していく
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第三次中期経営計画(2019-2021)
重点戦略Ⅰ-具体的施策
1 2
環境変化・ニーズに即した 日本市場の魅力向上に向けた
マーケットプラットフォームの構築 市場構造の構築、コーポレートガバナンス向上
現物プラットフォーム arrowhead ・立会外システム・ 上場会社の企業価値と日本市場の投資魅力の向上を図るための
指数算出システムの刷新 市場構造の在り方の見直し
Launch timelyを実現するデリバティブ次世代プラットフォームの構築 コーポレートガバナンスの実質面の一層の向上、
グローバルな環境変化・技術革新も踏まえた多様なニーズに対応する 投資家と企業の対話環境の整備
現物次世代プラットフォーム構想の取りまとめ
個人投資家との新たなチャネル拡大
3 4
グローバル競争力の強化のための
株式決済期間短縮、清算サービス向上 グローバル投資家サポートの推進
株式等の決済期間短縮(T+2化)の実現 新たなリテールフローの獲得に向けた営業強化、
ETF設定・交換清算サービスの導入によるETF市場活性化 新たな参加者制度などの環境整備
上場デリバティブの証拠金制度の高度化、 グローバル投資家のフロー獲得に向けた営業強化・関係強化
清算サービスの利用拡大 グローバル投資家の日本株投資の拡大に向けたアプローチ強化
制度改善・プロモーションによるETF市場活性化 質的魅力を備えた
5 誰もが投資しやすい市場の創設に向けた取組み 6 上場会社・上場商品の拡充
ETFマーケットメイク制度改善・投資家プロモーションによる 質的魅力を備えた上場会社の拡充
ETF市場活性化 [重点分野:大学発ベンチャー・地銀など地域協業、
幅広い投資家が投資しやすい市場の創設に向けた取組み クロスボーダー、プロマーケット]
マザーズ先物などの準コア商品・フレックスオプションの取引活性化 質的魅力を備えた上場商品の拡充
[多様なETF拡充、プロボンド市場の振興、
裾野の広いREIT・インフラファンド市場を実現する環境整備]
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重点戦略Ⅱ
総合取引所の
実現と
その発展
東京商品取引所との経営統合の早期実現を図り、
日本のデリバティブ市場を活性化し、
グローバルに通用する市場へ発展させる
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第三次中期経営計画(2019-2021)
重点戦略Ⅱ-具体的施策
1 コモディティ・デリバティブ への進出とその発展
東京商品取引所との経営統合の早期実現
コモディティ・デリバティブ進出後のグローバル投資家等のフロー獲得に向けた取組み
2 コモディティ・デリバティブ清算への対応による信頼性の向上
コモディティ清算制度の構築、
コモディティ清算に係るシステム構築・運用整備
JCCH(日本商品清算機構)との統合
3 総合取引所化に対応する監視・審査体制の構築
総合取引所化に対応する適切な市場監視・審査体制の整備
新たなパートナー・ステークホルダーとなる参加者の体制整備サポート
中長期の将来像の実現に向けた対応
“誰もがあらゆる商品を取引できる取引所”への進化を目指した関係強化・調査研究などの取組み
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重点戦略Ⅲ
データサービスの
多様化の実現と
次世代化への挑戦
オープン・イノベーティブなフレームワークの活用により
利便性の高いサービスを創生し、
次世代に向けた新たな取引所像を模索する
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第三次中期経営計画(2019-2021)
重点戦略Ⅲ-具体的施策
1
技術革新とパートナーシップを活用した
新しい情報サービスの創造
スタートアップ企業の情報活用を促すオープン・イノベーティブなフレームワークの整備による新サービスの創出
投資家ニーズのリサーチとそれに即した情報配信コンテンツの提供
2
API*配信・クラウド配信を実現する
次世代情報配信システムの構築
API配信・クラウド配信を実現する次世代情報配信システムの構築
次世代情報配信システムによるサービス多様化を活かした新たな顧客層の獲得
3 環境変化・ニーズに即した指数開発・事業強化
連携・パートナーシップの強化や東証ブランドを活用した指数開発
市場構造の見直しや新しい投資ニーズに対応する指数開発
指数算出システム・基礎データ管理システムの強化による指数算出体制の強化・運用効率化
中長期の将来像の実現に向けた対応
“誰もが安心かつ容易に取引できる取引所”への進化を目指した関係強化・調査研究などの取組み
* API = Application Programming Interfaceの略。第三者がシステムへ直接接続し、機能利用できるプログラムのことをいう
外部企業との安全なデータ連携を可能とする技術であり、オープン・イノベーションを実現していくためのキーテクノロジーの一つ 11
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重点戦略Ⅳ
事業と社会の未来を
支えるための
基盤作り
安心なITシステムの構築・運営や的確な自主規制機能の発揮など、
安心・信頼して利用できるインフラとしての基盤固めを進めながら、
さらに、高齢社会に対応した金融リテラシー向上や
ESG投資の推進などを通じて、持続可能な社会への貢献を図る
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第三次中期経営計画(2019-2021)
重点戦略Ⅳ-具体的施策
1 安心・信頼して利用できるITシステムの構築・運営 *詳細: ITマスタープラン
2 3
日本市場の信頼性向上のための ITを競争力の源泉とするための
バックアップセンター整備 システム基盤強化・デジタル人材育成
バックアップセンター稼働とバックアップシステムの円滑な構築 フィンテックの事業活用の推進
BCP対応レベルの向上による市場運営の安定性の向上 先端技術の導入
情報系システム刷新・先端技術による業務効率化・高度化
デジタル化教育・専門技術教育の推進を通じたIT人材の育成
高齢社会も踏まえた安定的な資産形成や
4 環境変化に即した的確な自主規制機能の発揮 5 投資未経験者層向けの金融リテラシー向上
市場構造改革、新たなビジネスモデルの登場やコーポレートガバナンス 個人投資家層を拡大するための各種プログラム拡充
重視などの環境変化に即した的確な上場審査、上場管理の遂行 (投資未経験者・投資無関心層向け)
上場会社自身の自覚を促す取組みの推進 「人生100年時代」に対応する
新しい審査手法を具備する新売買審査システムの構築 金融リテラシー向上のサポートや金融経済教育の拡充
不公正取引未然防止能力の向上のための取引参加者サポート 資産形成のためのデリバティブ投資教育の推進
不公正取引に係る管理態勢など環境変化に即した的確な考査
ESG投資の普及・SDGs*1への貢献のための
6 サステナビリティ推進 7 事業基盤の強化
TCFD*2開示ガイダンスやESG投資の普及・定着、 人材育成と働き方改革の推進 広報・PR戦略、IR活動の強化
上場会社・投資家向けESG研修プログラムの展開 グローバルな規制・制度・競合 海外取引所との連携の推進、
ESG関連商品の普及・拡大サポート 動向への調査と戦略的対応 ミャンマー証券取引所支援
(指数、ETF、グリーンボンド・ソーシャルボンド、インフラファンド) 調査研究・情報発信機能の 部門・部室における重要施策
強化 (業務高度化・効率化等)
*1 SDGs = Sustainable Development Goalsの略。2030年に向けた持続可能な開発目標として国連で採択された行動指針
*2 TCFD = Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略。
金融安定理事会(FSB)によって設立された気候変動関連財務情報開示のためのタスクフォース 13
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第三次中期経営計画(2019-2021)
重点戦略に係る主要達成目標
• 取引プラットフォーム 現物2019年度稼働 デリバティブ2021年度稼働
次世代に向けた • 取引プラットフォーム 性能要件の充足
Ⅰ 株式決済期間短縮(T+2化) 2019年度実現
「市場のカタチ」の追求 •
• IPO件数 毎年100社程度
• 経営統合の早期実現
総合取引所の実現と
Ⅱ • 清算機関統合の実現
その発展 • 相乗効果の発揮による取引量拡大
データサービスの多様化の • API配信などチャネル多様化 2020年度実現
Ⅲ 実現と次世代化への挑戦 • 新サービスの創造 10件 新しい顧客数 150社
• 関西バックアップセンター 2021年度から順次稼働開始
事業と社会の未来を
Ⅳ 支えるための基盤作り
• 業界共有ブロックチェーン/DLT*インフラ基盤 2021年度構築
• 金融リテラシー向上 つみたてNISA・iDeCo 利用者 各毎年10%増
* DLT = Distributed Ledger Technology(分散型台帳技術)の略。企業向けのブロックチェーン技術。
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第三次中期経営計画(2019-2021)
グローバル戦略として位置付けられる施策
国際的な資金循環をさらに活性化させ、グローバルレベルでの富の蓄積に資するような、
アジア太平洋地域のタイムゾーンにおける機軸マーケットとして、世界でも枢要な市場の一つであり続けることを目指す
■世界各国の市場において、大きな影響力を保持するようになった ■日中ETFコネクティビティなどアジアを中心とする海外取引所との連携
グローバル投資家の日本株投資・フロー獲得に向けた取組み ■グローバルな環境変化も踏まえた現物次世代プラットフォーム構想の取りまとめ
■コーポレートガバナンス向上、企業と投資家の対話促進による投資家からの評価改善 ■株式決済期間短縮(T+2化)による競争力の強化
■総合取引所の早期実現による
エジンバラ
ストックホルム モスクワ 真に価格形成機能のある商品デリバティブ市場への刷新
ロンドン アムステルダム
ブリュッセル アルマトイ
パリ フランクフルト ウランバートル トロント
チューリッヒ サンフランシスコ
マドリッド 北京 シリコンバレー シカゴ ボストン
ジブラルタル ソウル ニューヨーク
アトランタ
チュニス エルサレム ロサンゼルス
上海・深セン
ドバイ
■arrownet グローバルコネクトによる
リヤド
香港 台北 投資家のコネクティビティ向上 メキシコ・シティ
ヤンゴン
ムンバイ ベトナム
バンコク マニラ
クアラルンプール
シンガポール
ナイロビ
ジャカルタ
■流動性向上・決済効率改善によるETF市場活性化 ■海外アセットを対象とする上場ファンドの品揃え
■海外発行体による日本市場の活用サポート リオデジャネイロ
(プロボンドマーケット、クロスボーダー上場) サンティアゴ
シドニー
■海外拠点における営業推進、香港拠点の充実 ■国際金融規制への万全な対応
(清算機関・指数算出機関に対するIOSCO規制・EU規制等への対応)
■規制・制度・競合動向への調査と戦略的対応 ウェリントン
■ミャンマー資本市場の発展に向けた活性化支援
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経営財務方針
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第三次中期経営計画(2019-2021)
経営財務数値・資本政策
• 市場への責任を果たすためのシステム投資・BCP投資を実施しつつ、未来へ挑戦していくための取組みを推進
• 重点戦略を着実に遂行することにより、収益基盤である取引量などの中長期的な増大を図っていく
最終年度における経営財務数値 資本政策
安定的な市場運営のための財務の安全性と
営業収益 1,300億円 株主還元のバランスをとりつつ、
継続的な投資により、市場の持続的な発展・進化を支える
当期利益 500億円
(親会社の所有者帰属分) 市況にかかわらず資本コストを上回るROE10%を中長期的に維持
株主還元
ROE 15%以上 • 配当性向60%程度
• 更なる株主還元については、今後の投資等を
考慮しつつ機動的に実施
想定前提条件
現物1日平均売買代金 3.45兆円 <参考>総還元性向と株主還元総額の推移
デリバティブ年間取引高 4億枚 (%) 総還元性向 普通配当 記念配当 自己株取得 (億円)
※ 市況等の外部環境によっては当水準から乖離することにご留意ください。 100 600
90.4% 85.9%
80 500
61.2%
設備投資 60
400
39.6% 39.9% 300
40
基幹システムの刷新、関西バックアップセンターの構築、 200
未来への挑戦に向けた取組みなどにより、 20 100
設備投資3か年合計 450億円 程度 0 0
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2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度
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ITマスタープラン
2019年度 2021年度
2019年3月28日
株式会社日本取引所グループ
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本資料は、株式会社日本取引所グループ(以下「当社」という)に関する情報提供のみを目的とするものであり、国内外を問わず証券の募集や勧誘を
目的とするものではありません。当社証券は1933年米国証券法に従って登録がなされたものでも、また今後登録がなされるものでもなく、1933年米国証券
法に基づいて証券の登録を行うか又は登録の免除を受ける場合を除き、米国において証券の募集又は販売を行うことは許されません。
本資料には、将来に関する記述が含まれております。こうした記述は、本資料作成時点における入手可能な情報及び将来の業績に影響を与える不確実
な要因に係る仮定を前提としており、かかる記述及び仮定は将来実現する保証はなく、実際の結果と大きく異なる可能性があります。また、事業戦略など、
将来の見通しに関する事項はその時点での当社の認識を反映しており、一定のリスクや不確実性が含まれております。そのため、将来の見通しと実際の結果
は必ずしも一致するものではありません。当社は、これらの将来の見通しに関する事項を常に改定する訳ではなく、またその責任も有しません。
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ITマスタープランの目的
ITマスタープランは、中期経営計画に付随するものとして、日本
取引所グループのITにかかる方向性や戦略を社内外に明確に発
信し、中期経営計画達成のため、経営がITと一体となってビジネ
スを推進していくことを目的に策定している。
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ITマスタープランの基本的な考え方
JPXのIT部門として、10年後の目指すべき姿を設定したうえで、中長期的な視点も踏まえ、第三次中期経
営計画の達成に資する施策を策定・推進する。
10年後の目指すべき姿
1.
システム装置産業である取引所においては、ITは市場運営をはじめとした取引
ITを日本取引所グルー
所ビジネスを推進し、新たに創造していくうえでの基盤であることから、ITを競争
プの競争力の源泉・武
力の源泉・武器として位置付け、信頼性・利便性の高いマーケットインフラの構
器とする
築、サービスの提供を推進する。
2.
安定的な市場運営と環境変化への対応の両立に向け、加速度的に進化する
加速度的に進化する
技術を最大限活用し、マーケットインフラの提供主体として、業務・ITが一体と
技術を最大限活用する
なった市場運営をテクノロジーから支える。
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IT部門に求められる対応
第三次中期経営計画の基本方針に沿い、IT部門としても「安定的な市場運営」と「変化への対応」との両立
が求められる。
第三次中期経営計画の基本方針 IT部門に求められる対応
JPXにおいて様々なシステムやビジネスがある中で、
“市場への責任 未来への挑戦” IT部門として変化に対応できる態勢を構築していく
足元の施策の確実な推進
着実な推進を
Ⅰ 信頼性・効率性・可用性
次世代に向けた「市場のカタチ」の追求 求められる領域
重視のシステム構築
Ⅱ
総合取引所の実現とその発展
Ⅲ データサービスの多様化の実現と 外部環境の劇的な変化へ
次世代化への挑戦 変化にいち早く の対応
対応する領域 技術の多様化/
Ⅳ コモディティ化への対応
事業と社会の未来を支えるための基盤作り
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IT部門の具体的対応
中期経営計画 着実な推進を求められる領域 変化にいち早く対応する領域
Ⅰ Ⅰ- ① Ⅰ- ②
次世代に向けた システムリニューアルの 新たなプラット
「市場のカタチ」の 完遂による フォーム構築による
追求 信頼性・利便性の向上 トップラインの伸長
Ⅱ Ⅱ- ①
総合取引所の 機動的な
実現とその発展 商品・機能追加の実現
Ⅲ Ⅲ- ① Ⅲ- ②
データサービスの 柔軟な情報配信を
蓄積される
多様化の実現と 可能とする
情報資源の利活用
次世代化への挑戦 チャネルの多様化
Ⅳ Ⅳ- ①
新セカンダリセンタの
Ⅳ- ②
新たな技術を Ⅳ- ⑤ Ⅳ- ⑥
事業と社会の 構築によるBCP対策レベル向上 活用した安定性の向上
先端技術の 技術活用に向けた
未来を支えるための
Ⅳ- ③ Ⅳ- ④ 積極的な導入推進 人材の育成
基盤作り クラウドへの運用適合と 高度化する
自動化による運用の高度化 サイバー攻撃への対策強化
6
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JPXシステムの概要 ~2019年4月時点~
証券会社等利用者 プライマリセンタ
売買系システム
AP
1 清算系システム
その他システム
AP arrownet セカンダリセンタ
2 光リング網
売買系システム
大阪取引所
(北浜)
東京証券取引所 清算系システム
(兜町)
AP その他システム
バックアップオフィス
3
7
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ITシステムプラン
2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度~
2019.11
arrowhead 2015.9 ※
(現物) リニューアル
リスク管理機能の拡充/売買制度の改善 等
2021年度想定
売 J-GATE 2016.7
(先物/オプション) リニューアル
買 (新セカンダリ対応含む)
系 2019.11
ToSTNeTシステム 2017.3 ※
(現物立会外) リニューアル
ハードウェアRP
2019.11
ISCシステム 2015.9 ※
(指数算出) リニューアル
2019.7
2018.2
現物清算システム 部分RP
※
リニューアル/決済期間短縮対応
清 2018.2
派生清算システム 稼働
※
算
系 2018.5
国債清算システム 機能追加 ※
決済期間短縮対応
2018.2
OTC清算システム リニューアル
※
※ 新セカンダリセンタへのシステム構築については、各システムのリニューアルのタイミング等を考慮し、詳細スケジュールを今後検討。 8
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