8628 松井証 2021-04-27 08:20:00
2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結) [pdf]
2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)
2021年4月27日
上場会社名 松井証券株式会社 上場取引所 東
コード番号 8628 URL https://www.matsui.co.jp/
代表者 (役職名) 代表取締役社長 (氏名) 和里田 聰
問合せ先責任者 (役職名) 常務取締役コーポレート部門担当役員 (氏名) 鵜澤 慎一 TEL 03-5216-0606
定時株主総会開催予定日 2021年6月27日 配当支払開始予定日 2021年6月28日
有価証券報告書提出予定日 2021年6月21日
決算補足説明資料作成の有無 : 有
決算説明会開催の有無 : 有
(百万円未満四捨五入)
1. 2021年3月期の業績(2020年4月1日∼2021年3月31日)
(1) 経営成績 (%表示は対前期増減率)
営業収益 純営業収益 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 30,082 24.6 28,672 28.3 12,827 44.0 12,919 43.3 10,283 67.6
2020年3月期 24,150 △11.6 22,345 △14.1 8,909 △33.8 9,016 △33.7 6,136 △35.8
潜在株式調整後1株当た 自己資本当期純利 営業収益営業利益
1株当たり当期純利益 総資産経常利益率
り当期純利益 益率 率
円銭 円銭 % % %
2021年3月期 40.02 39.96 12.9 1.5 42.6
2020年3月期 23.89 23.86 7.0 1.3 36.9
(参考) 持分法投資損益 2021年3月期 ―百万円 2020年3月期 ―百万円
(2) 財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円銭
2021年3月期 961,791 79,213 8.2 307.23
2020年3月期 708,314 80,285 11.3 311.72
(参考) 自己資本 2021年3月期 78,947百万円 2020年3月期 80,078百万円
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フ 投資活動によるキャッシュ・フ 財務活動によるキャッシュ・フ
現金及び現金同等物期末残高
ロー ロー ロー
百万円 百万円 百万円 百万円
2021年3月期 △111,926 △1,607 117,986 59,798
2020年3月期 60,195 △2,749 △41,209 55,345
2. 配当の状況
年間配当金 配当金総額 純資産配当
配当性向
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計 (合計) 率
円銭 円銭 円銭 円銭 円銭 百万円 % %
2020年3月期 ― 22.50 ― 22.50 45.00 11,559 188.4 13.1
2021年3月期 ― 20.00 ― 20.00 40.00 10,278 100.0 12.9
2022年3月期(予想) ― ― ― ― ― ―
※現時点において配当予想額は未定です。
※ 注記事項
(1) 会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 無
② ①以外の会計方針の変更 : 無
③ 会計上の見積りの変更 : 無
④ 修正再表示 : 無
(2) 発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2021年3月期 259,264,702 株 2020年3月期 259,264,702 株
② 期末自己株式数 2021年3月期 2,304,946 株 2020年3月期 2,373,346 株
③ 期中平均株式数 2021年3月期 256,932,039 株 2020年3月期 256,855,048 株
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
当社の主たる事業である証券業の業績は相場環境に大きく左右され、業績予想を行うことが困難であることから、業績予想は開示しておりません。なお、
業績に重要な影響を及ぼす株式等委託売買代金等の業務数値につきましては、月次で開示しております。
松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績・財政状態の概況 ……………………………………………………………2
(2)今後の見通し ……………………………………………………………………………………5
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 …………………………………………5
2.経営方針 ………………………………………………………………………………………………5
(1)会社の経営の基本方針 …………………………………………………………………………5
(2)目標とする経営指標 ……………………………………………………………………………5
(3)経営環境 …………………………………………………………………………………………5
(4)中長期的な会社の経営戦略 ……………………………………………………………………6
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ………………………………………………7
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………8
4.財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………………………9
(1)貸借対照表 ………………………………………………………………………………………9
(2)損益計算書 ……………………………………………………………………………………12
(3)株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………13
(4)キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………15
(5)財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………16
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………16
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………16
(持分法損益等) …………………………………………………………………………………16
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………16
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………16
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績・財政状態の概況
①経営成績の概況及び分析
当期の国内株式市場は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により低迷した日本経済の状況とは異なり、世
界各国の大規模な金融緩和や経済対策等を背景に、株価は堅調に推移しました。期初18,600円台であった日経平
均株価は、欧米における経済活動再開の期待や国内における緊急事態宣言の解除、ワクチン開発の進展期待等か
ら続伸し、6月上旬には23,000円を回復しました。その後は、新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念や米国に
おける追加経済対策の先行き不透明感の強まりなどから、上値の重い展開が続きましたが、11月に入ると、ワク
チン開発の進展や米大統領選におけるバイデン候補優勢の報道を受けて、株価は大きく上昇する展開となりまし
た。1月以降も米政権移行に目途が立ったことや、追加経済政策への期待が高まったこと、ワクチン接種の広がり
開始に伴うコロナ禍終息への期待から株価は上昇し、2月中旬に日経平均株価は約30年半ぶりに30,000円台を記録
しました。その後は、米長期金利の上昇が相場の重しとなるなど、28,000円台から30,000円台で上下を繰り返し、
3月末の日経平均株価は29,100円台で取引を終えました。
このような市場環境の中で、二市場(東京、名古屋の各証券取引所)合計の株式等売買代金は、前期と比較し
て18%増加しました。当社の主たる顧客層である個人投資家についても、株価上昇に伴う買い余力の増加等を背
景に取引が拡大し、二市場全体における個人の株式等委託売買代金は、同48%と大幅に増加しました。その結果、
二市場における個人の株式等委託売買代金の割合は22%と、前期の18%から大きく上昇しました。また、当社の
株式等委託売買代金についても、個人投資家の売買が活発化したことを受け、同48%の増加となりました。
当期における当社の取組みとしては、良好な市場環境を背景に、投資や資産形成に対する関心が高まっている
状況を踏まえ、テレビCMの配信や東京ドームにおける広告の出稿、インターネット広告の強化など、認知度向上
に向けた施策及びプロモーションの強化に取り組みました。商品・サービスについては、株式取引において、新
たに「短期信用取引」を開始し、信用取引の新規売り銘柄の拡充に努めたほか、株主優待の権利取得などを目的
とした「クロス注文」をオンラインで受け付けるサービスを大手ネット証券で初めて導入しました。また、新ス
マートフォンアプリ「松井証券 株アプリ」の提供を開始し、取引の利便性向上に努めました。FXについては、
「初めての方でも少額から簡単に始められる“あんしんFX”」をコンセプトに、新ブランド「松井証券MATSUI
FX」を開始しました。投資信託については、信託報酬の一部をお客様に現金で還元する「投信毎月現金還元サー
ビス」を開始したほか、取扱銘柄を継続的に拡充しました。その他、株式投資の銘柄探しや取引タイミングをサ
ポートする「株の取引相談窓口」の開設や、資産運用が楽しく学べる動画の配信など、顧客向けサービスの拡充
を実施しました。
なお、証券取引システムの開発・運用業務の委託先であるSCSK株式会社の元従業員が、当社のお客様になりす
まして有価証券を売却し、その売却代金や別途お預かりしていた現金を不正に取得した事案を3月に公表しまし
た。被害に遭われたお客様への返金費用は前期においてSCSK社から補償を受けており、本事案が当期の業績に与
える重要な影響はありません。
当事業年度においては、株式等委託売買代金の増加等により受入手数料が18,557百万円(対前事業年度比37.6
%増)となりました。また、信用取引平均買残高の増加等により金融収支も同20.1%増の9,286百万円となりまし
た。
この結果、営業収益は30,082百万円(同24.6%増)、純営業収益は28,672百万円(同28.3%増)となりまし
た。また、営業利益は12,827百万円(同44.0%増)、経常利益は12,919百万円(同43.3%増)、当期純利益は
10,283百万円(同67.6%増)となりました。前期と比較して、営業収益、純営業収益、営業利益、経常利益、当
期純利益は大幅な増加となりました。新型コロナウイルスの感染拡大は株式市場に影響を与えておりますが、市
場の動向そのものを別とすれば、オンライン証券という当社の業態の性質もあり、業績への重要な影響はありま
せんでした。
収益・費用の主な項目については以下の通りです。
(受入手数料)
受入手数料は18,557百万円(同37.6%増)となりました。そのうち、委託手数料は17,812百万円(同38.6%
増)となりました。これは主として、株式等委託売買代金が同48%増となったことによるものです。
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
(トレーディング損益)
トレーディング損益は、主としてFX取引のトレーディング益により、828百万円の利益となりました。
(金融収支)
金融収益から金融費用を差し引いた金融収支は9,286百万円(同20.1%増)となりました。これは主として、信
用取引平均買残高の増加によるものです。
(販売費・一般管理費)
販売費・一般管理費は、同17.9%増の15,845百万円となりました。これは主として、広告宣伝費や取引所費の
増加等による取引関係費の増加(同29.9%増)によるものです。
(営業外損益)
営業外損益は合計で92百万円の利益となりました。これは主として、受取配当金81百万円によるものです。
(特別損益)
特別損益は合計で1,899百万円の利益となりました。これは主として、投資有価証券売却益1,994百万円を計上
したことによるものです。
なお、当社は、株主資本コスト(8%)を上回るROE(自己資本当期純利益率)を中長期的に達成することを経営
目標としておりますが、当事業年度のROEは、株式等委託売買代金の増加や信用取引平均買残高の増加等を背景に
12.9%となりました。上記の目標値を達成しており、今後も中長期的な資本効率の向上に努めてまいります。
②経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の主たる事業は、個人投資家向けの株式等委託売買業務であり、収入項目としては受入手数料、とりわけ
株式等売買に関する委託手数料が当社の業績に重要な影響を及ぼします。また、主として信用取引に起因する金
融収益についても当社の業績に重要な影響を及ぼす要因となります。しかしながら、その水準はともに株式市場
の相場環境に大きく左右されます。
③財政状態の概況及び分析
当社の主な資産は、顧客からの預り金や受入保証金等を信託銀行に預託した顧客分別金信託(預託金に含まれま
す)と、信用取引貸付金を中心とする信用取引資産です。一方、信用取引貸付金に充当することを目的として、短
期借入金等による調達を行っております。当社の主な負債は、預り金、受入保証金及び短期借入金です。
当事業年度末の資産合計は、対前事業年度末比35.8%増の961,791百万円となりました。これは主として、信用
取引貸付金が同79.6%増の277,143百万円となったことや、預り金や受入保証金等の増加に伴い預託金が同25.5%
増の564,012百万円となったことによるものです。
負債合計は、同40.5%増の882,578百万円となりました。これは主として、信用取引貸付金の増加等に伴い短期
借入金が同163.5%増の207,900百万円となったことや、預り金が同24.4%増の335,941百万円となったこと、ま
た、受入保証金が同16.8%増の248,255百万円となったことによるものです。
純資産合計は、同1.3%減の79,213百万円となりました。当事業年度においては、2020年3月期期末配当金及び
2021年3月期中間配当金計10,919百万円を計上する一方、当期純利益10,283百万円を計上しております。
④キャッシュ・フローの状況及び分析
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、111,926百万円のマイナス(前事業年度は60,195百万円のプラス)とな
りました。これは、預託金の増加や信用取引資産及び信用取引負債の増減が主な要因です。
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,607百万円のマイナス(前事業年度は2,749百万円のマイナス)とな
りました。当事業年度においては、無形固定資産の取得による支出2,638百万円を計上する一方、投資有価証券の
売却による収入2,000百万円を計上しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、117,986百万円のプラス(前事業年度は41,209百万円のマイナス)とな
りました。これは、短期借入金の純増加が主な要因です。
以上の結果、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、59,798百万円(前事業年度末は55,345百万
円)となりました。
⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社は、株式ブローキング事業の強化と商品・サービスの拡充を経営戦略として位置付けております。各事業
年度において、オンライン証券取引サービスを継続的に提供するとともに、各種新サービスの追加や取引システ
ムの能力強化あるいは改良等に必要なシステム投資を中心とする設備投資を継続的に行っており、このための成
長資金を必要としております。一方で、日々の業務運営に手元資金を必要としておりますが、ともに当事業年度
末現在では内部留保の範囲で十分カバーできる水準です。
手元資金は、株式等委託売買や株券貸借取引等に伴う決済の他、顧客への出金等に対応するために十分な水準
を確保しておりますが、日々の決済等の状況により、必ずしもその水準は一定しません。
当社が行う資金調達は、主として信用取引貸付金の増加に対応するものですが、経常的な信用取引貸付金の増
減については、銀行等金融機関からの短期借入金の増減を中心に対応しております。信用取引貸付金の水準が大
きく増加する場合に備えて、社債による資金調達を機動的に行えるよう発行登録も行っておりますが、当事業年
度末現在においては、信用取引貸付金と内部留保の水準を踏まえ、資金調達の大部分はコール・マネーを含む短
期借入金によっております。
なお、複数の金融機関と当座貸越契約やコミットメントライン契約を締結することで、資金調達の安全性を確
保しております。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う資金調達への重要な影響はありませんでした。
当社は、中長期的に株主資本コストを上回るROEを達成することを経営目標としており、株主還元は、株主資本
コスト相当額以上を配当として実施する方針です。当事業年度末現在の株主資本コストは、資本資産評価モデル
を参考に8%と想定していることから、経営目標として中長期的に8%を上回るROEを達成するとともに、配当政策
として各期8%以上の純資産配当率(DOE)を実現することとしております。併せて、各期の配当性向については
60%以上とすることとしております。
当社は当事業年度末現在で十分な水準の自己資本規制比率を維持しておりますが、株主還元の結果内部留保が
増加する場合においては、信用取引貸付金の原資や設備投資資金等として有効に活用いたします。
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
(2)今後の見通し
当社の経営戦略としましては、引き続き経営資源をオンラインベースのブローキング事業に集中し、今後も顧
客満足度の向上に資する付加価値の高い商品・サービスの開発・提供に取り組み、顧客基盤の強化を図ります。
また同時に、オンラインベースでの商品・サービスの拡充を積極的に進め、新たな顧客層の獲得にも注力しま
す。
なお、当社の主たる事業である証券業の業績は、株式市場の動向に大きく左右され、業績予想を行うことが困
難であるため、業績予想は開示しておりません。業績に重要な影響を及ぼす株式等委託売買代金等の業務実績に
ついては別途、月次で開示しております。
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、株主への利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付けております。業績に応じた株主利益還元策
の実施を基本方針とし、新たな成長に資する戦略的な投資による企業価値拡大の追求と併せて、株主の期待に応
えます。配当政策については、業績、主たる業務である信用取引を支える最適な自己資本水準、戦略的な投資の
環境等を総合的に勘案した上で、配当性向60%以上且つ純資産配当率(DOE)8%以上を基準に、毎期配当するこ
とを基本方針としております。
当期は1株当たり20円の中間配当を実施しておりますので、1株当たり20円の期末配当(予定)を合わせた年間
の予定配当金額は1株当たり40円です。その結果、配当性向は100.0%、DOEは12.9%となり、基本方針に沿った水
準となる予定です。
次期の配当は未定です。
2.経営方針
(1)会社の経営の基本方針
当社は、「個人投資家にとって価値のある金融商品・サービスの提供を通じて、お客様の豊かな人生をサポー
トすること」を企業理念として掲げております。企業理念を実現するうえでは、優位性のある顧客体験価値を提
供することが何より重要だと考えており、お客様の投資や資産形成をサポートするべく、個人投資家の様々なニ
ーズを満たすための金融商品・サービスを提供することに努めます。
(2)目標とする経営指標
当社は、限られた経営資源を有効活用することで、利益の最大化・株主価値の極大化を図ることを経営目標と
して掲げており、目標とする経営指標としては、資本の効率性(経営資源の有効活用度)を示すROE(自己資本当
期純利益率)が最適と考えております。また、当社は、ROEを持続的な株主価値の創造に関わる重要な指標と位置
付けており、中長期的に株主資本コスト(現状8%)を上回るROEを達成することを経営目標としております。
当期のROEは12.9%となり、株式等委託売買代金や信用取引残高の増加等を背景に、前期の7.0%から上昇しま
した。上記の目標値を達成しており、今後も中長期的な資本効率の向上に努めます。
(3)経営環境
当社は、経営資源をオンラインベースのブローキング事業に集中し、効率的なオペレーション体制を維持して
おります。また、①オンライン証券会社のパイオニアとしてのブランド・知名度及びそれに基づく信頼性、②お
得感のある分かりやすい手数料体系、③シンプルで使い勝手を追求した取引ツール、④店舗を有しないオペレー
ションの特殊性を踏まえて構築された充実のサポート体制を背景として、顧客からの安定した支持を受けている
と考えております。コロナ禍において、オンライン中心のコミュニケーションが広がっており、オンラインベー
スの事業については、そのオペレーションの効率性のみならず、事業としての優位性は高まっていると認識して
おります。この傾向は加速化されるものと考え、オンラインベースのビジネスモデルに集中する方針を堅持し、
そのサービスを磨いていく方針です。
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
株式のオンライン取引サービスは、1998年に当社が国内で初めて開始しました。それ以降、個人の株式等委託
売買代金に占めるオンライン証券会社顧客の比率は年々上昇を続け、現在では9割を超えております。一方、個人
の株式保有額に占めるオンライン証券会社顧客の割合は、未だ3割程度に留まっておりますが、その比率は年々拡
大しております。対面型の証券会社からオンライン証券会社への株式資産の流入は継続しており、今後も、オン
ライン証券会社を通じた個人株式等委託売買代金の拡大余地があるものと考えます。
オンライン証券業界においては、個人の株式等委託売買代金は当社を含む主要7社(当社、SBI証券、楽天証
券、auカブコム証券、マネックス証券、GMOクリック証券、岡三オンライン証券)による寡占状態が続いており、
個人の株式等委託売買代金における各社のシェアは、取引手数料の水準に応じて固定化されつつあります。業界
における取引手数料は、最低水準にまで低下しているため、この数年、顧客の争奪に係る取引手数料の引き下げ
競争は落ちついておりました。しかし、2019年9月下旬以降、米国のオンライン証券業界において、大手各社が株
式委託手数料の無料化を相次いで発表したことを受けて、日本のオンライン証券業界においても、株式委託手数
料の一部を無料とする動きや、既に無料としている取引の対象を拡大する動き等が広がりました。ただし、米国
のオンライン証券会社とは事業環境や収益構造が大きく異なることから、日本では、信用取引金利の引き上げを
組み合わせた信用取引手数料の無料化や収益への影響が小さい部分的な手数料の引き下げに留まっており、主要
各社の市場シェアにもほとんど変化は見られません。
このような動きを受けて、競合各社においては、収益構造の見直しを掲げており、FX(外国為替証拠金取
引)・投資信託、ホールセール事業、運用業等への事業拡大に注力するとともに、預かり資産からの収益拡大に
向けたサービスの強化、株式委託手数料の収益に対する依存度を低下させるべく、これまで以上の収益源の多様
化が進められるものと考えます。
業界における新たな潮流としては、近年、異業種やフィンテックベンチャーによる新規参入が相次いでおりま
す。現在のオンライン証券会社のビジネスモデルは、口座数ベースでは幅広い顧客基盤を有しているように見え
るものの、取引頻度が高い一部の顧客に収益の大半を依存している状況にあります。新規参入の動きは、顧客一
人ひとりの資産規模は小さいながらも、数多くの顧客にアプローチすることで収益をあげるという、ロングテー
ルのビジネスモデルを目指すものです。こうした新たなビジネスモデルへの挑戦は、新規参入業者に限らず、当
社のような既存証券会社も含めた業界全体として取り組まれている共通の課題となっています。
(4)中長期的な会社の経営戦略
(a)株式ブローキング事業の強化
当社は、オンラインベースの株式ブローキング事業を主たる事業として注力しております。オンライン証券業
界における個人の株式等委託売買代金シェアを維持・拡大するため、今後も顧客満足度の向上に資する付加価値
の高い商品・サービスの開発・提供に取り組み、顧客基盤の強化を図ります。
当期においては、「短期信用取引」を開始し、無期限信用取引では売建できない株主優待関連の銘柄の取引を
可能としました。また、株主優待の権利取得や信用取引の返済期限の繰り越しを目的とした取引に利用される
「クロス注文」をオンラインで受け付けるサービスを大手ネット証券で初めて導入したほか、「松井証券 株アプ
リ」の提供を開始し、取引の利便性向上に努めました。その他、個人投資家に人気のあるIPO銘柄においては、法
人営業部門の組織を強化して引受件数の向上に努めた結果、前期の2倍の銘柄を取り扱いました。
(b)商品・サービスの拡充
当社の主たる収益源である株式ブローキング事業は、取引頻度が高い一部の顧客に依存しており、その結果、
株式市況と業績との連動性が高い状況にあります。長期的な事業環境の変化に対応するためには、業容の広がり
が不可欠となっており、オンラインベースでの商品・サービスの拡充を積極的に進める方針です。また、当社に
はない技術やノウハウを必要とする事業については、フィンテックベンチャー等の外部企業との提携を積極的に
進める方針です。
具体的には、2016年11月より開始した投資信託事業について、継続的にサービスの拡充及び預かり資産残高の
拡大に取り組んでおります。当期においては、信託報酬の一部をお客様に現金で還元する日本初のサービス「投
信毎月現金還元サービス」を開始し、投資信託の保有に伴うお客様のコスト負担削減に取り組みました。また、
取扱銘柄を継続的に拡充し、近年注目を集めるESG・SDGs関連の銘柄も追加しました。投資信託事業への取り組み
は、将来的なアセットサービス拡大に向けた布石と考えております。
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
FX事業では、2019年5月にサービスの全面的なリニューアルを行い、パソコン及びスマートフォンの取引チャネ
ルを刷新すると共に、取引通貨ペアの拡充、取引通貨単位の引き下げ等を実施しました。当期においては、「初
めての方でも少額から簡単に始められる“あんしんFX”」をコンセプトとする新ブランド「松井証券MATSUI FX」
を開始しました。また、全取引通貨ペアのスプレッドを業界最狭水準に縮小したほか、最低取引単位を1通貨単位
に引き下げました。今後も、取引規模の拡大に向けて、継続的に事業の強化を図ります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(1)及び(4)に記載の、経営方針及び中長期経営戦略を実行していくうえで、当社が優先的に対処すべき事業
上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
(a)認知度の向上
当社のコアとなる顧客層は50歳以上の個人投資家であり、口座数全体の半数、顧客の預かり資産残高全体の8割
近くを占めております。このような状況は、オンライン証券業界のみならず、個人向けの金融サービスを提供す
る業界全体に共通する傾向と考えております。一方、当社における新規口座開設者の内訳をみると、30代以下の
顧客が全体の4割超を占めており、若年層の流入もありますが、長期的な顧客層の維持・拡大のためには、特に現
在の若年層における認知度の向上は重要な課題であり、継続的に当社のブランド・知名度の向上に取り組んでま
いります。
当期においては、テレビCMの配信や東京ドームのベンチ内に社名広告を掲出するなど、認知度向上に向けた取
り組みを強化しました。また、引き続き、就職、転職、結婚、出産、育児、定年といったライフイベントを迎え
る顧客層に向け、プロモーションを強化しました。『不安はぜんぶ、松井にぶつけろ』をコンセプトとした「ラ
イフと松井」特設サイトのコンテンツを拡充したほか、広告動画の配信、SNSを活用したキャンペーン等を実施し
ました。新たな取り組みとして、結婚式準備の総合ポータルサイト『マイナビウエディング』や中高年の暮らし
とキャリアを豊かにする情報サイト『ミドルシニアマガジン』と連携し、資産形成のヒントとなる情報を発信し
ました。
(b)顧客基盤の拡大
当社を含むオンライン証券会社は、口座数ベースでは幅広い顧客基盤を有しているように見えますが、口座数
全体に対する稼働口座数の比率は低く、取引頻度が高い一部の顧客に収益の大半を依存しております。そのため、
顧客の裾野拡大に継続して取り組むことが今後の課題となっております。
当期においては、松井証券ポイントの交換対象にNTTドコモが提供する「dポイント」を追加しました。会員数
7,900万人超、店舗やネットで利用できる提携店が約9万(店・サイト)にも上る異業種のサービスと連携するこ
とで、顧客の裾野拡大に取り組んでおります。
他方、対面型の証券会社に預けられている個人投資家の金融資産は継続的にオンライン証券業界に流入し、個
人株式保有額に占めるオンライン証券会社顧客の割合は年々拡大しております。そこで当社としては、取引頻度
が高い顧客向けのトレーディングサービスとして株式、先物、FXを継続して強化するとともに、取引頻度は低い
ものの将来に向けて資産形成を目指す顧客に向けたアセットサービスである投資信託にも注力します。当期にサ
ービスを開始した投信毎月現金還元サービスを通じて、投資信託の分野においても、対面型の証券会社からオン
ライン証券会社への顧客及び資産の流入推進に取り組み、新たな顧客層の獲得を図ります。
(c)サービスクオリティの向上
オンライン証券各社が提供する金融商品には大きな差がないため、より利便性が高い取引ツールや有益な投資
情報により、お客様にとって価値の高い証券会社と感じられる取組みが重要だと考えております。
当期においては、「松井証券 株アプリ」の提供を開始し、よりシンプルで操作しやすい画面と充実した情報検
索により、情報収集から取引まで一つのアプリで完結できるようにしました。また、新たな投資情報ツールとし
て、アクティビストを含む大口投資家の取引動向を把握し、株価チャートと組み合わせて利用できる「アクティ
ビスト追跡ツール」の提供を開始しました。他にも、投資情報メディア「マネーサテライト」を新設し、これか
ら投資を始める初心者から上級者まで、資産運用をサポートする投資情報の提供を強化しました。
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
(d)取引システムの安定性の確保及びセキュリティの強化
取引システムの安定性の確保は、オンライン証券会社の生命線です。顧客が安心して取引することができるよ
う、システム障害やサイバー攻撃、自然災害といった想定されるリスクへの対策を講じるとともに、取引量の増
加に備えたキャパシティを確保し、取引システムの安定的な稼働に努めます。
当期においては、セキュリティ強化を目的として、パスワードや取引暗証番号の設定をより複雑な条件とした
ほか、出金先銀行の登録・変更手続き時におけるSMS認証を導入しました。
SCSK社の元従業員による不正行為に関しては、当社の監視態勢が十分でなかったことが原因であると認識して
おります。再発防止策として権限管理とモニタリングの強化を実行いたしました。今後においては、通信ネット
ワーク管理の強化等を通じて、委託先の管理態勢をさらに強化し、引き続き信頼回復に努めていく所存です。
(e)コンプライアンス体制の強化及び顧客サポート体制の充実
当社は、金融機関としての信頼性の維持・向上に資するコンプライアンス体制について、より一層の強化に努
めます。また、商品・サービスの拡充に伴う業容拡大に対応するため、店舗を有しないオペレーションの特殊性
を踏まえ、コールセンターを通じた顧客サポート体制についても更なる充実を図ります。
当期においては、お客様一人ひとりのご希望や投資スタンスに寄り添い、銘柄探しや取引タイミング等の意思
決定をサポートする「株の取引相談窓口」を開設しました。また、FXでは夜間も利用可能な無料の電話相談窓口
「MATSUI FX あんしんサポート」を開設し、安心して取引いただける顧客サポート体制を整備しました。なお、
当社のコールセンターは、第三者評価機関であるHDI-Japan(ヘルプデスク協会)が主催する「2020年度問合せ窓
口格付け(証券業界)」において、最高評価の「三つ星」を10年連続で獲得しております。
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社は、日本国内における証券業を中心にした業務を営んでいることから、当面は日本基準を採用することとしてお
ります。
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
4.財務諸表及び主な注記
(1)貸借対照表
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
資産の部
流動資産
現金・預金 52,501 56,952
預託金 449,312 564,012
金銭の信託 2,844 2,846
トレーディング商品 1,877 2,146
商品有価証券等 0 24
デリバティブ取引 1,877 2,121
約定見返勘定 3 ―
信用取引資産 161,594 282,931
信用取引貸付金 154,302 277,143
信用取引借証券担保金 7,292 5,788
有価証券担保貸付金 21,188 30,353
借入有価証券担保金 21,188 30,353
立替金 148 65
顧客への立替金 148 65
その他の立替金 0 0
募集等払込金 354 764
短期差入保証金 3,378 4,510
前払金 11 3
前払費用 271 177
未収入金 78 89
未収収益 3,678 4,480
その他 83 ―
貸倒引当金 △49 △107
流動資産計 697,272 949,221
固定資産
有形固定資産 1,410 1,608
建物 285 273
器具備品 691 901
土地 434 434
無形固定資産 4,410 5,618
ソフトウエア 4,410 5,618
その他 0 0
投資その他の資産 5,222 5,345
投資有価証券 3,874 3,490
出資金 8 8
長期貸付金 453 427
長期差入保証金 337 464
長期前払費用 39 65
繰延税金資産 623 1,011
長期立替金 1,204 1,143
その他 90 89
貸倒引当金 △1,405 △1,353
固定資産計 11,042 12,571
資産合計 708,314 961,791
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(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
負債の部
流動負債
トレーディング商品 120 219
デリバティブ取引 120 219
約定見返勘定 ― 39
信用取引負債 44,846 57,226
信用取引借入金 6,369 9,406
信用取引貸証券受入金 38,477 47,819
有価証券担保借入金 14,782 23,160
有価証券貸借取引受入金 14,782 23,160
預り金 270,003 335,941
顧客からの預り金 266,096 326,112
その他の預り金 3,906 9,829
受入保証金 212,539 248,255
有価証券等受入未了勘定 27 2
短期借入金 78,900 207,900
前受収益 18 18
未払金 238 981
未払費用 1,324 1,373
未払法人税等 1,707 3,658
賞与引当金 125 253
その他 ― 368
流動負債計 624,628 879,393
固定負債
長期借入金 150 50
未払役員退職慰労金 204 ―
その他 202 201
固定負債計 556 251
特別法上の準備金
金融商品取引責任準備金 2,845 2,933
特別法上の準備金計 2,845 2,933
負債合計 628,029 882,578
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(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
純資産の部
株主資本
資本金 11,945 11,945
資本剰余金
資本準備金 9,793 9,793
その他資本剰余金 4 6
資本剰余金合計 9,797 9,799
利益剰余金
利益準備金 159 159
その他利益剰余金
繰越利益剰余金 57,682 57,046
利益剰余金合計 57,841 57,205
自己株式 △1,794 △1,743
株主資本合計 77,789 77,205
評価・換算差額等
その他有価証券評価差額金 2,290 1,741
評価・換算差額等合計 2,290 1,741
新株予約権 206 267
純資産合計 80,285 79,213
負債・純資産合計 708,314 961,791
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
(2)損益計算書
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
営業収益
受入手数料 13,490 18,557
委託手数料 12,850 17,812
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘
10 63
等の手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等
36 0
の取扱手数料
その他の受入手数料 593 681
トレーディング損益 1,120 828
金融収益 9,539 10,696
その他の営業収益 2 2
営業収益計 24,150 30,082
金融費用 1,805 1,410
純営業収益 22,345 28,672
販売費・一般管理費
取引関係費 4,566 5,930
人件費 2,607 2,833
不動産関係費 1,134 1,010
事務費 2,747 3,176
減価償却費 1,923 2,121
租税公課 296 492
貸倒引当金繰入れ △28 94
その他 192 189
販売費・一般管理費計 13,436 15,845
営業利益 8,909 12,827
営業外収益
受取配当金 121 81
投資事業組合運用益 ― 44
その他 12 18
営業外収益計 133 144
営業外費用
投資事業組合運用損 23 48
その他 2 4
営業外費用計 25 52
経常利益 9,016 12,919
特別利益
投資有価証券売却益 ― 1,994
特別利益計 ― 1,994
特別損失
固定資産除売却損 11 7
投資有価証券評価損 160 ―
金融商品取引責任準備金繰入れ 2 88
特別損失計 173 95
税引前当期純利益 8,843 14,818
法人税、住民税及び事業税 2,735 4,682
法人税等調整額 △28 △147
法人税等合計 2,707 4,535
当期純利益 6,136 10,283
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
(3)株主資本等変動計算書
前事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
資本金 その他資本 資本剰余金 その他利益剰余金
資本準備金 利益準備金 利益剰余金合計
剰余金 合計 繰越利益剰余金
当期首残高 11,945 9,793 3 9,796 159 74,019 74,177
当期変動額
剰余金の配当 △22,472 △22,472
当期純利益 6,136 6,136
自己株式の取得
自己株式の処分 1 1
株主資本以外の項目
の当期変動額(純
額)
当期変動額合計 ― ― 1 1 ― △16,336 △16,336
当期末残高 11,945 9,793 4 9,797 159 57,682 57,841
株主資本 評価・換算差額等
その他有価証券 評価・換算 新株予約権 純資産合計
自己株式 株主資本合計
評価差額金 差額等合計
当期首残高 △1,856 94,061 2,358 2,358 160 96,579
当期変動額
剰余金の配当 △22,472 △22,472
当期純利益 6,136 6,136
自己株式の取得 △0 △0 △0
自己株式の処分 62 64 64
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 △69 △69 47 △22
額)
当期変動額合計 62 △16,273 △69 △69 47 △16,294
当期末残高 △1,794 77,789 2,290 2,290 206 80,285
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
当事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
資本金 その他資本 資本剰余金 その他利益剰余金
資本準備金 利益準備金 利益剰余金合計
剰余金 合計 繰越利益剰余金
当期首残高 11,945 9,793 4 9,797 159 57,682 57,841
当期変動額
剰余金の配当 △10,919 △10,919
当期純利益 10,283 10,283
自己株式の処分 1 1
株主資本以外の項目
の当期変動額(純
額)
当期変動額合計 ― ― 1 1 ― △636 △636
当期末残高 11,945 9,793 6 9,799 159 57,046 57,205
株主資本 評価・換算差額等
その他有価証券 評価・換算 新株予約権 純資産合計
自己株式 株主資本合計
評価差額金 差額等合計
当期首残高 △1,794 77,789 2,290 2,290 206 80,285
当期変動額
剰余金の配当 △10,919 △10,919
当期純利益 10,283 10,283
自己株式の処分 52 53 53
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 △549 △549 60 △488
額)
当期変動額合計 52 △583 △549 △549 60 △1,071
当期末残高 △1,743 77,205 1,741 1,741 267 79,213
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
(4)キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前当期純利益 8,843 14,818
減価償却費 1,923 2,121
貸倒引当金の増減額(△は減少) △56 6
賞与引当金の増減額(△は減少) △53 128
金融商品取引責任準備金の増減額(△は減少) 2 88
受取利息及び受取配当金 △9,602 △10,705
支払利息 1,748 1,336
固定資産除売却損益(△は益) 11 7
投資有価証券売却損益(△は益) ― △1,994
投資有価証券評価損益(△は益) 160 ―
預託金の増減額(△は増加) △24,800 △114,700
トレーディング商品の増減額 △661 △170
約定見返勘定の増減額 2 43
信用取引資産及び信用取引負債の増減額 40,254 △108,957
有価証券担保貸付金の増減額(△は増加) △11,681 △9,164
立替金及び預り金の増減額 31,104 66,021
有価証券担保借入金の増減額(△は減少) 6,904 8,377
受入保証金の増減額(△は減少) 10,210 35,716
短期差入保証金の増減額(△は増加) △49 △1,131
その他 191 351
小計 54,450 △117,808
利息及び配当金の受取額 10,410 10,074
利息の支払額 △1,808 △1,397
法人税等の支払額 △2,857 △2,794
営業活動によるキャッシュ・フロー 60,195 △111,926
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出 △276 △429
無形固定資産の取得による支出 △2,028 △2,638
投資有価証券の取得による支出 △449 △468
投資有価証券の売却による収入 ― 2,000
その他 4 △72
投資活動によるキャッシュ・フロー △2,749 △1,607
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) △18,950 129,000
長期借入れによる収入 300 ―
長期借入金の返済による支出 △100 △100
自己株式の取得による支出 △0 ―
ストックオプションの行使による収入 0 0
配当金の支払額 △22,459 △10,914
財務活動によるキャッシュ・フロー △41,209 117,986
現金及び現金同等物に係る換算差額 △0 △0
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) 16,237 4,453
現金及び現金同等物の期首残高 39,108 55,345
現金及び現金同等物の期末残高 55,345 59,798
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松井証券株式会社(8628) 2021年3月期 決算短信
(5)財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(セグメント情報等)
(セグメント情報)
当社は、オンライン証券取引サービスの単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(持分法損益等)
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
1株当たり純資産額 307.23円
1株当たり当期純利益 40.02円
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 39.96円
(注) 算定上の基礎
1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益
当事業年度
項目 (自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
1株当たり当期純利益
当期純利益(百万円) 10,283
普通株主に帰属しない金額(百万円) ―
普通株式に係る当期純利益(百万円) 10,283
普通株式の期中平均株式数(株) 256,932,039
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
普通株式増加数(株) 381,089
(うち新株予約権(株)) (381,089)
希薄化効果を有しないため、潜在株式調整後1株当たり
―
当期純利益の算定に含めなかった潜在株式の概要
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
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