8334 群馬銀 2021-05-19 15:30:00
グリーン/ソーシャル/サステナビリティボンドフレームワークの策定について [pdf]

                                                  2021 年 5 月 19 日
各 位
                    会 社 名       株 式 会 社           群 馬 銀 行
                    代表者名        代 表 取 締 役 頭 取 深 井 彰 彦
                                      (コード番号 8334 東証第1部)
                    問合せ先        常務執行役員総合企画部長 内 堀 剛 夫
                                         (TEL 027 - 252 - 1111)


      グリーン/ソーシャル/サステナビリティボンドフレームワークの策定について

 株式会社群馬銀行(頭取 深井 彰彦)は、環境・社会課題等のSDGs達成に向けた取組みを強
化するため、「群馬銀行グループ グリーン/ソーシャル/サステナビリティボンドフレームワ
ーク(以下、本フレームワーク)」を策定しましたのでお知らせします。

                            記

1.背景・目的
 当行は、2019年2月に制定した「群馬銀行グループSDGs宣言」に基づき、事業活動を通じて
環境・社会課題等のSDGs達成に取り組むことで、持続可能な社会の実現と経済的価値の創造に
努めております。また、地域のお客さまにも広くSDGsの啓蒙・普及を図るとともに、SDGs達成
に貢献するお客さまを支援することにより、地域全体で持続可能な社会の実現に向けて取り組
んでおります。
 2019年11月には、SDGs達成への取組みとして、再生可能エネルギー、エネルギー効率および
クリーンな輸送などのグリーンプロジェクトを資金使途とするグリーンボンドフレームワー
クを策定し、他の地方銀行に先駆けてグリーンボンドを発行しました。グリーンボンドの発行
を通じて、CO2削減に寄与する事業への融資等に群馬銀行グループ全体で積極的に取り組むこ
とで、環境課題に貢献してきました。
 今般、当行はSDGs達成に向けた取組みを更に強化するため、環境課題に加え社会課題への貢
献を視野に、本フレームワークを策定しました。

2.本フレームワークの概要
 本フレームワークでは、グリーンボンドフレームワークにおけるグリーンプロジェクトに加
え、社会課題に寄与するソーシャルプロジェクトを資金使途に追加しております。ソーシャル
プロジェクトは、①雇用の維持・創出 ②災害からの復興・復旧支援 ③地域経済の再生・持続
支援 ④医療、福祉サービス支援の4つのプロジェクトにより構成されており、幅広い社会課題
に取り組むものとなっております。
 また、本フレームワークは、第三者評価機関である株式会社格付投資情報センター(R&I)
からセカンドパーティー・オピニオンを取得しており、国際資本市場協会(ICMA)が公表する
「グリーンボンド原則2018」「ソーシャルボンド原則2020」「サステナビリティボンドガイド
ライン2018」の基準に適合するものと認められております。
                                           以 上

                 本件に関するお問合せ先
                総合企画部 経営管理室 西村
                   TEL 027-254-7055

ご注意:この文書は、フレームワーク策定とオピニオン取得に関して一般に公表するための発表文であり、投資勧誘を
    目的として作成されたものではありません。
<ご参考:本フレームワークにおける適格プロジェクト>




 グリーンプロジェクト

                   対象発電設備の資産の賃貸、取得、建設、運転、施
 a.   再生可能エネルギー    設拡張を含む、当該発電事業向け融資
                   (太陽光、バイオマス、水力発電事業)
                   LED照明や空調設備の更新、建築物の改修等、エネル
 b. エネルギー効率        ギー効率の向上に資する設備導入・改修向けの融資
                   および支出
                   電気自動車(EV)および燃料電池自動車(FCV)並びに
 c. クリーンな輸送        それを支えるインフラの購入・維持のための融資お
                   よび支出
                   国内において認知されたグリーンビルディングの第
 d. グリーンビルディング     三者認証を取得済みの建築物等の建設、購入または
                   修繕のための融資

 ソーシャルプロジェクト


                   感染症(COVID-19等)流行による社会経済的影響の軽
 a. 雇用の維持・創出
                   減、感染症拡大防止等に資する融資

                   震災や台風・豪雨等の災害による社会経済的被害か
 b. 災害からの復興・復旧支援
                   らの復興、復旧に資する融資

                   事業承継支援等の地域経済の再生・持続に資する融
 c. 地域経済の再生・持続支援
                   資等

                   地域医療サービスの充実に資する医療関連融資や、
 d. 医療、福祉サービス支援
                   障がい者支援・高齢化社会対応に係る福祉関連融資
群馬銀行グループ
グリーン/ソーシャル/サステナビリティボンド フレームワーク

1. 発行体概要
  群馬銀行(本店所在地:群馬県前橋市)は1932年に群馬大同銀行として創立、1955年に
 現在の行名である群馬銀行に改称しました。群馬県を主要な営業基盤とする地域金融機関
 として、銀行業務を中心にリース業務などの金融サービスを提供しています。群馬銀行は
 企業理念に「地域社会の発展を常に考え行動すること これが私たちの事業です」と掲げ
 ており、この理念に沿う形で2019年2月に制定した「群馬銀行グループSDGs宣言」に基づ
 き、事業活動を通じた社会・環境課題等への取組みを更に強化し、持続可能な社会の実現
 と経済的価値の創造に努めています。また、地域のお客さまにも広くSDGsの啓蒙・普及を
 図るとともに、SDGs達成に貢献するお客さま等を支援することにより、地域全体で持続可
 能な社会の実現に向けて取り組んでいます。


2. 調達資金の使途
  群馬銀行は、グリーン/ソーシャル/サステナビリティボンドの発行によって調達した資
 金を、以下の適格グリーン/ソーシャルプロジェクトに係る新規および既存の融資または
 新規の支出に充当します。

  既存の融資の場合、該当するグリーン/ソーシャル/サステナビリティボンドの発行日か
 ら遡って3年以内に合意された融資および事業開始が決定された事業を対象とします。




 【 適格グリーンプロジェクト 】




  a. 再生可能エネルギー
  対象発電設備の資産の賃貸、取得、建設、運転、施設拡張を含む、当該発電事業向け
  融資

    i.    太陽光発電事業(群馬銀行グループのぐんぎんリース株式会社が行うリース
          事業に関連する支出を含む)

   ii.    バイオマス発電事業
          ※ただし、廃棄物由来のバイオマス資源である発電事業に限定する
   iii.   水力発電事業
          ※ただし、発電容量が25MW未満の発電事業に限定する


  b. エネルギー効率
  LED照明や空調設備の更新、建築物の改修等、エネルギー効率の向上に資する設備導
  入・改修向けの融資および支出。以下のカテゴリー(d)に該当する融資は、カテゴ
  リー(b)から除外
c. クリーンな輸送
 以下の事業または取組みを含む、電気自動車(EV)および燃料電池自動車(FCV)並び
 にそれを支えるインフラの購入・維持のための融資および支出

  i.    群馬銀行で実施する融資
 ii.    群馬銀行グループのぐんぎんリースにおける自動車リース事業
 iii.   その他グループ会社において取組む社用車のエコカー導入の推進


d. グリーンビルディング
 国内において認知されたグリーンビルディングの第三者認証を取得済みまたは取得予
 定、もしくは以下の基準相当を満たす建築物の建設、購入または修繕のための融資

  i.    CASBEE: S、A
 ii.    DBJ Green Building認証: 5つ星、4つ星
 iii.   BELS: 5つ星、4つ星




【 適格ソーシャルプロジェクト 】




a. 雇用の維持・創出
 感染症(COVID-19等)流行による社会経済的影響の軽減、感染症拡大防止等に資する
 融資

  i.    感染症の影響を受けたお客さまへの融資
  ii.   その他、感染症拡大防止等の感染症流行に対応する融資


b. 災害からの復興・復旧支援
 震災や台風・豪雨等の災害による社会経済的被害からの復興、復旧に資する融資
  i.    震災時元本免除特約付き融資

 ii.    その他、災害による社会経済的被害からの復興、復旧に対応する融資


c. 地域経済の再生・持続支援
 事業承継支援等の地域経済の再生・持続に資する融資(群馬銀行グループのぐんま地
 域共創パートナーズ株式会社の事業承継・事業再生に係るファンドを通じた出資等を
 含む)
 d. 医療、福祉サービス支援
  地域医療サービスの充実に資する医療関連融資や、障がい者支援・高齢化社会対応に
  係る福祉関連融資

   i.   病院等の医療施設の建設、設備投資のための融資(開業支援のための融資
        を含む)
  ii.   福祉施設(障がい者施設、サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホーム、
        グループホーム等)の建設、運営のための融資


【 除外プロジェクト 】
  環境、社会的リスク低減の観点から、化石燃料、武器に関連する事業に携わる企業へ
 の融資は適格グリーン/ソーシャルプロジェクトから除外します。



3. 評価・選定プロセス

プロジェクトの選定における適格プロジェクトの適用
 適格プロジェクトの設定は、グリーン/ソーシャル/サステナビリティボンドの発行を起
案する総合企画部経営管理室(以下「経営管理室」)が行いました。また、適格プロジェ
クトと群馬銀行グループSDGs宣言で掲げる重点課題と取組方針との整合性については、経
営管理室と総合企画部SDGs & ESG統括室が協議の上、確認しました。適格プロジェクトの
選定にあたっては、審査部が融資審査を実施の上、経営管理室がプロジェクトの適格性を
確認します。

 群馬銀行グループ SDGs宣言
 地域社会の発展を常に考えた事業活動の推進を通じて、SDGs(持続可能な開発目標)の達
成に貢献し、持続可能な社会の実現と経済的価値の創造に努めていくため、以下の4つの
重点課題と取組方針を策定しております。

 1)地域経済の持続的発展
   - 地域の事業者の皆さまの成長支援や、地域活性化に向けた取組みを充実させると
     ともに、お客さまの多様なニーズに応じた金融サービスの提供により、地域経済
     の持続的な発展をサポートします。
   - 次世代の担い手を育成するための多様な教育機会の提供・拡充に努めるとともに、
     地域の皆さまの金融リテラシー向上に向けて、金融経済教育の充実に取り組みます。
 2)地球環境の保全と創造
   - 群馬銀行環境方針に基づき、環境保全や美しい環境の創造に取り組むお客さまを
     支援するとともに、私たちの事業における環境負荷の低減に取り組みます。
 3)多様な人材の活躍推進
   - 女性や若年層、シニア層などすべての職員が生き生きと活躍できる職場づくりに
     向けて、役職員の多様性を高め、その活躍に向けた育成や柔軟な働き方の実現に
     取り組みます。
 4)パートナーシップの推進
   - 地方公共団体や法人、個人のお客さまなどとのパートナーシップにより、地域全
     体で持続可能な社会の実現に向けて取り組みます。
 環境方針・環境行動基準
  以下の「環境方針」および4つの柱から構成される「環境行動基準」に基づき、環境保
 全や美しい環境の創造に取り組むお客さまを支援するとともに、群馬銀行の事業における
 環境負荷の低減に取り組んでいます。


  < 環境方針 >
   群馬銀行は、環境と産業が両立する真に豊かな地域社会の実現をめざしふるさとの
  自然環境を大切にしていきたいと考えています。環境保全に積極的に取組み市民とし
  て責任ある役割を果たしていきます。

  < 環境行動基準 >
  1)省資源、省エネルギー、リサイクル活動を推進し、環境への負荷の低減に努めます。
  2)金融商品・サービスの提供などを通じて、環境保全に取組むお客さまを支援します。
  3)役職員に対する環境教育を推進し、役職員の環境保全活動を支援します。
  4)地域における環境保全活動を支援します。



 環境リスク・社会リスクを低減するためのプロセス
  群馬銀行では、対象となる投融資案件に関し、環境リスク・社会リスクを低減するため
 に、適格プロジェクトのカテゴリー毎に必要に応じて、環境リスク・社会リスク関連情報
 を評価します。具体的には、審査部にて対象事業の事業開始検討段階における融資先での
 環境影響評価の実施の有無を確認し、必要環境関連法案等を遵守していることを確認しま
 す。環境影響評価の結果が重大と判断される場合には、投融資を見送ります。



4. 調達資金の管理
  群馬銀行は、グリーン/ソーシャル/サステナビリティボンドの発行によって調達した資
 金を、適格プロジェクトに係る新規および既存の融資または新規の支出に充当予定です。
 また、経営管理室は、継続的に内部管理システムを用いて充当状況をモニタリングします。
 適格プロジェクトに充当するまでの間や未充当資金が発生した場合は、現金または現金同
 等物として管理する方針です。



5. レポーティング
資金充当状況レポーティング
  群馬銀行は資金充当状況につき、グリーン/ソーシャル/サステナビリティボンドの残高
 が存在する限り、以下の項目を年1回ホームページで開示予定です。
  ・   適格プロジェクトのカテゴリー毎の充当額
  ・   未充当金額
  ・   グリーン/ソーシャル/サステナビリティボンド残高

  また、充当完了後も、充当状況に重大な変化があった場合には、その旨開示する予定で
 す。
インパクトレポーティング
 群馬銀行はグリーン/ソーシャル/サステナビリティボンドの残高が存在する限り、以
下の指標を年1回ホームページで開示予定です。



適格プロジェクトカテゴリー     インパクトレポーティング指標

グリーンプロジェクト

a.   再生可能エネルギー    CO2削減量合計値(I)+(II)+(III)

     太陽光発電事業      CO2削減量 (I)

     バイオマス発電事業    CO2削減量 (II)

     水力発電事業       CO2削減量 (III)

b. エネルギー効率        CO2削減量

c. クリーンな輸送        CO2削減量

                  ・対象物件数
d. グリーンビルディング     ・取得認証の種類
                  ・取得認証水準

ソーシャルプロジェクト

                  ・融資件数および融資金額
a. 雇用の維持・創出
                  ・対象となる企業数、概算の従業員数

b. 災害からの復興・復旧支援   ・融資件数および融資金額

                  ・融資件数および融資金額
c. 地域経済の再生・持続支援
                  ・出資件数および出資金額

                  <医療サービス支援>
                  ・融資件数および融資金額
                  ・(病院建設の場合)病床数
d. 医療、福祉サービス支援
                  <福祉サービス支援>
                  ・融資件数および融資金額
                  ・(居住型福祉施設建設の場合)居室数