8267 イオン 2021-04-09 17:30:00
当社株式の大量取得行為に関わる対応方針(買収防衛策)について [pdf]

                                          2021年4月9日
各 位
                       会 社 名   イ   オ   ン 株 式 会 社
                       代表者名 取締役兼代表執行役社長 吉田 昭夫
                            (コード番号8267 東証第一部)
                       問合せ先 財経担当 責任者            宮崎    剛
                               ( 電話番号      043-212–6042 )



      当社株式の大量取得行為に関わる対応方針(買収防衛策)について


 当社は、2018 年 5 月 23 日の第 93 期定時株主総会において、「当社株式の大量取得行為に
関わる対応方針(買収防衛策)(以下、   」     「現防衛策」といいます。)について、株主の皆さま
のご承認をいただき導入しました。現防衛策の有効期間は、2021 年 5 月 26 日に開催予定の
当社定時株主総会(以下、      「本定時株主総会」といいます。   )終結時までであることから、当
社では、経営方針の変更に伴う地域社会への影響、社会・経済情勢の変化、買収防衛策をめ
ぐる種々の議論等を踏まえ、現防衛策の是非を含めその在り方について検討を進めてまい
りました。その結果、2021 年 4 月 9 日開催の当社取締役会において、本定時株主総会にお
いて株主の皆さまのご承認が得られることを条件に、現防衛策を継続することを決議しま
した。
  (以下、継続後の対応方針を「本件方針」といいます。          )
 当該取締役会には社外取締役 4 名を含む当社取締役 7 名全員が出席し、本件方針の内容
および本定時株主総会への付議につき全員一致により決定しました。          なお、現時点におきま
しては、大量株式取得者(以下に定義されます。         )は現れていません。
 今般、本定時株主総会に提案させていただく本件方針は、特定株主グループ(注 1)の議
決権割合(注 2)を 20%以上とすることを目的とする当社株式等(注 3)の買付行為、また
は結果として特定株主グループの議決権割合が 20%以上となる当社株式等の買付行為(い
ずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除き、          また市場取引、公開買付け
等の具体的な買付方法の如何を問いません。以下、このような買付行為を「大量株式取得」
といい、大量株式取得を行いまたは行おうとする者を「大量株式取得者」といいます。          )に
関する対応方針であります。
 当社株式の大量取得にかかわる提案を受け入れるか否かは株主の皆さまの判断によるべ
きものですが、買収提案があった際に、株主の皆さまが、十分かつ正確な情報と十分な時間
のもとにご判断いただけるよう、        また、 明らかに株主一般の利益を害すると判断される大量
取得行為への対応策として、       本件方針は、  極めて重要な意義を有するものと考えております。
 株主の皆さまにおかれましては、是非、本件方針の内容、その趣旨および重要性につきご
理解賜り、今後も本件方針を継続していくことについてご賛同いただきますよう、          お願い申
し上げます。
 本件方針の内容は下記のとおりであります。

                        記




                        1
1.会社の支配に関する基本方針
⑴ 基本方針の内容およびその実現に資する取り組み
   当社およびグループ各社(以下、本項において「イオン」といいます。 )は、お客さまを
 原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献するという不変の理念を堅持しなが
 ら、 「お客さま第一」の実践を通じて企業価値の向上を実現してまいりました。
   グループの基軸となる小売業は平和であってこそ成り立つ平和産業であり、人間産業で
 す。店舗には、日々多くのお客さまが来店され、対応する従業員や多くのお取引先の皆さ
 まなど、人と人との繋がりのなかで事業を行っています。また、小売業は、生活を支える
 インフラ機能を有するとともに、暮らしに根ざし、お客さまをはじめとする地域の皆さま
 に支えていただくことで成り立つ地域産業です。
   新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、世界各地で毎日の暮らしを根本から変
 え、個人の意識や生活は、大きく変化しました。健康への意識が高まるとともに、テレ
 ワークの浸透により、都市部から地方への人の移動が促進され、生活者や地域の価値が
 益々高まっています。くわえて、近年の気候変動による影響など、地球環境の様々な課
 題が以前にも増して拡大しています。お客さまや地域社会が企業に対して抱く期待や企
 業が果たすべき責任の重要性の高まりに応えるために、当社は、利益の追求のみなら
 ず、長期的、持続的な視点に立ち、社会全体の豊かさや幸福感の実現に貢献することが
 これまで以上に求められています。
   イオンは、企業による環境や社会貢献活動が日本において未だ本格化していないな
 か、時代の変化を見据え、1989年にお客さまからいただいた利益を地域社会の発展にお
 役立てする公益財団法人イオンワンパーセントクラブ、1990年に地球環境を守るため国
 内外で植樹活動を含めた環境活動等を行う公益財団法人イオン環境財団を設立し、お客
 さまとともに社会貢献活動に取り組んでまいりました。また、日本各地の自治体と協働
 し、特産品の拡販や防災・健康・福祉・環境保全の推進、イオンのインフラを活用した
 商業・観光の振興などの包括連携協定を現在125の自治体(1道、2府、41県、その他81市
 区町村)と締結しています。さらに、各地域で災害が発生した場合に地域の生活インフ
 ラとしての機能を果たせるように、防災協定を全国約700の自治体と締結しています。
   当社は、小売業を中心に地域の皆さまと密接な関係を築き、営業収益は国内小売業No1
 となる8兆円超、株主数は78万名になりました。また、国内外の上場子会社19社を含む
 315社のグループに成長し、グループの事業は小売業の他、小売業発ならではの柔軟で革
 新的なサービスを提供する銀行業、商業専業ディベロッパー、サービス等の多様な事業
 を、アジアを中心に14ケ国、約2万店舗で展開しています。
   このような長期的な視点での地域や社会と共生する経営、広範かつ複合的な事業展開
 が、グループ全体の企業価値向上に資する一方で、経営方針の著しい変更は、グループ
 へ与える影響が大きく、同時に地域社会への影響も懸念され慎重な対応が求められま
 す。当社グループの経営にあたっては、多くのステークホルダーとの間に築かれた関
 係、財務資本のみならず、長年培った経営資源である人的資本、社会・関係資本、自然
 資本などの価値を十分にご理解いただきたいと考えております。
   こうした観点から当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、その内容や企
 業価値の源泉を十分に理解し、企業価値ひいては株主の皆さまの共同の利益を維持、向
 上することを可能とする者であることが望まれます。
   現在も金融商品取引法によって、濫用的な買収を規制する一定の対応はなされていま
 すが、株主の皆さまへの十分な情報提供や検討期間の確保等の点で有効に機能しないこ
 とも考えられ、短期的な利益追求や企業価値を毀損しかねない大量株式取得行為に対す
 る必要かつ相当な手段として本件方針を継続すべきであると考えております。
                      2
①    当社が目指す企業の在り方
     イオンは、不変の基本理念を貫きながら、「絶えず革新し続ける企業集団」として、
    リスクを恐れず挑戦し自己変革を重ねてまいりました。イオンの規模、事業領域、展開
    国や地域が拡大するなか、イオンの基本理念や革新のDNAを基盤とした長期的な視野に
    立った経営を行うために、以下のコーポレートガバナンスにおける基本姿勢を堅持し、
    「お客さま第一」の実践に努め、企業価値の最大化を追求しています。

<コーポレートガバナンスにおける基本姿勢>
1)お客さま基点、現場主義による価値創造
   お客さまの幸福感の実現を最大の企業使命とし
  て、お客さまとの接点である現場主義を貫き、常に
  お客さま基点で考えることで、変化するお客さまの
  ニーズに対応した最適な価値創造を追求します。
2)最大の経営資源である人間の尊重
   人間こそが最大の経営資源であるとの信念に基づ
  き、従業員を尊重し、多様性を重視し、教育機会を
  積極的に提供することで従業員が自己成長に努め、
  強い絆で結ばれ、お客さまへの貢献を至上の喜びと
  する従業員で構成された企業を目指します。
3)地域社会とともに発展する姿勢
   地域社会の一員、心を持った企業市民として、同
  じ地域社会の参加者であるお客さま、従業員、株
  主、取引先とともに発展し、地域社会の豊かさ、自
  然環境の持続性、平和に貢献することを目指しま
  す。
4)長期的な視野と絶えざる革新に基づく持続的な成長
   お客さま、地域社会の期待に応え続けるために、
  変化する経営環境に対応するための絶えざる革新に
  挑戦することで、長期的な視野に立った価値創造を
  伴う持続的な成長と、グループ全体の継続的な価値
  向上を志向する経営に努めます。
5)透明性があり、規律ある経営の追求
   お客さま、ステークホルダーとの積極的な対話に努め、評価を真摯に受け止め、常
  に自らを律することで、透明性と規律がある経営を追求します。

②    成長戦略
     イオンは、アジア各地でバリューチェーンの構築を進め、アジアトップクラスのスー
    パーリージョナルリテイラーへと成長してまいりました。2025年度に向けたイオングル
    ープ中期経営計画においては、持続可能な成長を可能にする事業基盤の構築に向け、グ




                       3
    ループ共通戦略として「5つの変革」(デジタ
    ルシフトの加速と進化、サプライチェーン発
    想での独自価値の創造、新たな時代に対応し
    たヘルス&ウエルネスの進化、イオン生活圏
    の創造、アジアシフトの更なる加速)に取り
    組むことで、グループの事業構造を大きく変
    え、高い収益性を実現する企業グループへと
    変革を図ってまいります。同時に、総合スー
    パーやスーパーマーケット等、小売業を中心
    に各事業が有機的に連携し、それぞれの地
    域・領域におけるNo.1企業の集合体を目指し
    ています。

③    サステナブル経営
     イオンは企業市民としての社会的責任を果たし、企業価値を継続的に高めるために、
    「持続可能な社会の実現」と「グループの成長」を両立するサステナブル経営を推進し
    ています。「イオン サステナビリティ基本方針」のもと、環境課題である「脱炭素社
    会の実現」「生物多様性の保全」「資源循環の促進」や、社会課題である「社会の期待
    に応える商品・店舗づくり」「人権を尊重した公正な事業活動の実践」「コミュニティ
    との協働」を優先課題と位置付け、店舗における省エネ・創エネや廃棄物の削減、お客
    さまとともに行う植樹活動や買物袋持参運動、サプライチェーンにおける持続可能な調
    達、東北復興支援などの取り組みを進めています。また、公益財団法人イオンワンパー
    セントクラブによる次世代育成や諸外国との友好親善事業、公益財団法人イオン環境財
    団による植樹活動や環境活動助成事業など、多方面で環境・社会貢献活動に取り組んで
    います。

④    コーポレートガバナンス体制
     当社は、世界水準の開かれた経営を目指し2003年の商法改正を機に、国内企業ではい
    ち早く指名委員会等設置会社へ移行し、経営の監督と執行の機能を各々取締役と執行役
    に明確に分離するガバナンス体制を構築しました。取締役会においては、各界から広く
    社外取締役を招聘し、メンバー7名のうち過半数の4名を社外取締役とするとともに、指
    名・報酬・監査の各委員会の議長をすべて社外取締役とすることで、より一層の透明
    性・公正性の維持・向上と株主利益向上に努めています。また、2008年には、グループ
    マネジメント改革の一環として「グループの新たな成長モデルの構築」「事業構造の再
    構築」「集中と分権のさらなる強化」を実現するため、純粋持株会社へ移行するなど、
    継続的に企業価値向上を図る基盤づくりに努めています。2016年には、「コーポレート
    ガバナンス基本方針」を定め、イオンの基本理念や革新のDNAを基盤とし、長期的な視
    野に立った経営を、時代を超えて実践しています。




                        4
⑵    大量株式取得に関わる対応方針と大量株式取得に際して守るべきルール
     当社の株式に対する買収提案がなされた場合、これを受け入れるか否かは、最終的に
    は当社株主の皆さまの判断によるべきものと考えますが、株主の皆さまが当該買収によ
    る株主価値への影響を、法律等に定められた時間内で正確に且つ適切に判断されること
    が容易でない場合もあると想定されます。当社取締役会としましては、買収提案に対
    し、当社株主の皆さまが判断に必要とされる十分な情報と時間を確保できるよう、以下
    の内容による大量株式取得者による情報提供および当社による対抗措置の発動に関する
    ルール(以下、「本件ルール」といいます。)を引き続き設定することとしました。

2.本件ルールの内容
 当社取締役会が設定する本件ルールとは、①大量株式取得者は当社取締役会に対して大
量株式取得に先立ち必要かつ十分な情報を提供しなければならず、②当社取締役会が当該
情報を検討するために必要である一定の評価期間が経過した後にのみ、大量株式取得者は
大量株式取得を開始することができるというものです。



(1) 意向表明書の提出
    大量株式取得者が大量株式取得を行おうとする場合には、事前に、当社宛に、本件ル
  ールに従う旨の意向表明書を日本語の書面により提出していただきます(注4)。当該
  意向表明書には、大量株式取得者の名称、住所、設立準拠法、代表者の氏名、国内連絡
  先(注5)、および提案する大量株式取得の概要(大量株式取得者が現に保有する株式
  数、取得予定の株式数を含みます。)を示していただきます。



                      5
(2) 情報提供の要請
   当社取締役会は、株主の皆さまの判断および当社取締役会としての意見形成のために
  必要かつ十分な情報(以下、「本必要情報」といいます。)を大量株式取得者から提供し
  ていただくため、上記⑴の意向表明書を受領した後 5 営業日(初日不算入)以内に、回答
  期限を定めて、当初提供いただくべき情報のリストを大量株式取得者に交付します。  本必
  要情報の具体的内容は、大量株式取得者の属性または大量株式取得の内容によって異な
  りますが、原則として次の項目を含むものとします。

  ①   大量株式取得者に関する詳細な情報(大量株式取得者の全メンバーの資本構成、財
      務内容、事業内容、役員の氏名および略歴・他の会社役員兼務状況、当社の事業と
      同種の事業についての経験、他の会社の経営権もしくは事業の取得時に実施した営
      業上、経営上、労務上の施策等に関する情報を含みます。)
  ②   大量株式取得に至る経緯
  ③   大量株式取得の目的および内容(取得対価の価額・種類、関連する取引の仕組み、
      取得方法の適法性等を含みます。)
  ④   当社株式の取得対価の算定根拠(算定の前提となる事実・仮定条件、予想されるシ
      ナジーの額およびその算定根拠等を含みます。)
  ⑤   当社株式の取得資金の詳細な説明(資金の調達方法、関連する取引の仕組み、資金
      を直接または間接に提供する者もしくは提供する予定の者の名称または氏名を含み
      ます。)
  ⑥   大量株式取得後において、当社および当社のグループ会社に期待し、または大量株
      式取得者において計画する経営方針(イオンの理念に対する態度表明を含みま
      す。)、ガバナンス、経営戦略、事業計画、財務計画、資本政策、配当政策、資産
      活用策、CSRへの取り組み方針等(以下、「買付後経営方針等」といいます。)
  ⑦   当社およびグループ各社のお客さま、取引先、従業員、地域関係者およびその他の
      ステークホルダーへの対応方針
  ⑧   その他大量株式取得の妥当性、適法性等を当社取締役会および独立委員会が評価・
      検討するために合理的に必要と判断する情報

   当社取締役会は、当初提供していただいた情報を精査した結果、それだけでは不十分
  と認める場合には、合理的な範囲で、期限を定めて追加的に情報提供を求めます(ただ
  し、最終回答期限は必要かつ十分な情報が提出されない場合においても、意向表明書を
  受領した日から起算して60日を超えないものとします。)。当社取締役会は、大量株式
  取得の提案があった事実については速やかに開示します。また、当社取締役会に提出さ
  れた本必要情報について当社株主の皆さまの判断のために必要であると認める場合に
  は、適切と判断する時点で、その全部または一部を開示します。
   当社取締役会は、本件ルールの透明・公平な運用のために、上記⑴の意向表明書を受
  領し次第、独立委員会を設置します。
   独立委員会は、 ①当社の社外取締役全員(この中から互選により本委員会の議長を選任
  します。)および、②当社の社外取締役によって意向表明書を受領後原則として 10 営業
  日(初日不算入)以内に推薦され取締役会により選任される専門家委員 1 名以上(原則と
  して弁護士 1 名および大学教授等の社外の学識経験者 1 名。ただし、専門家委員選任前
  であっても、独立委員会としての活動は開始されるものとします。)によって構成される
  ものとします。
   次項⑶に規定される取締役会評価期間が開始する前の独立委員会の主なミッション
                      6
    は、①大量株式取得者から受領した資料が本必要情報として十分なものであるかどう
    か、②大量株式取得者に対して追加提出を要請すべき資料の有無・項目および提出期
    限、③大量株式取得者の提出資料が不足しているなどの理由から、「大量株式取得者が
    本件ルールを遵守しない場合」に該当するかどうか、ならびに、新株予約権無償割当て
    等の対抗措置の内容・要否、その中止の要否、④その他取締役会から意見を求められた
    事項につき、その意見および理由を当社取締役会に対して提出することであります。
     当社取締役会は、これらの資料提出状況等を自らも十分に評価・検討するとともに、
    独立委員会の意見を最大限尊重して、当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、
    決定します。当社取締役会は、この意見とりまとめにあたっては、さらに弁護士、公認
    会計士を含む外部専門家等の助言を受けることができるものとします。また、当社株主
    の皆さまの判断のために必要であると認める場合には、適切と判断する時点でその間の
    状況、決定の内容および理由等の全部または、一部を開示します。

⑶    取締役会による検討期間
     大量株式取得者は、上記⑵に従った大量株式取得者による当社取締役会に対する本必
    要情報の提出の完了後、大量株式取得の提案が以下のものに該当する場合には90日間、
    それ以外の場合には60日間(初日不算入。以下、「取締役会評価期間」といいます。)
    は、大量株式取得を開始することはできません。
      ① 大量株式取得の対価に株式など、金員以外のものが含まれる場合。
      ② 大量株式取得の対価の支払いが日本円以外の金員により行われる場合。
      ③ 大量株式取得後において、大量株式取得者において計画する経営方針にグループ
        会社構成・事業構成に関する大幅な変更が含まれている場合。

     当社取締役会は、取締役会評価期間中、まず独立委員会による大量株式取得の評価を
    求めます。当該独立委員会は、本必要情報の提出を受け、①当該大量株式取得が当社株
    主全体の利益を損なうかどうかの評価、②大量株式取得者に対して追加提出を求める情
    報の有無、項目および提出期限、③新株予約権無償割当て等の対抗措置の内容・要否、
    その中止の要否、④その他取締役会から意見を求められた事項につき、本必要情報をは
    じめとする資料等に基づき総合的に評価・判断し、その意見および理由を当社取締役会
    に対して提出することとします。
     当社取締役会は、提出された本必要情報を自らも十分に評価・検討するとともに、独
    立委員会の意見を最大限尊重して、当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、公
    表します。当社取締役会は、この意見とりまとめにあたっては、さらに弁護士、公認会
    計士を含む外部専門家等の助言を受けるものとします。また、必要に応じ、大量株式取
    得者との間で大量株式取得に関する条件改善について交渉し、当社取締役会として当社
    株主の皆さまに対し代替案を提示することもあります。そして、取締役会評価期間の開
    始について速やかに開示するとともに、当社株主の皆さまの判断のために必要であると
    認める場合には、適切と判断する時点で、その間の状況、決定の内容および理由等の全
    部または一部を開示します。

3.大量株式取得が行われた場合の対応方針
(1) 大量株式取得者が本件ルールを遵守した場合
    大量株式取得者が本件ルールを遵守した場合には、原則として当該大量株式取得に対
  する対抗措置はとりません。上記2.⑶に記載のとおり、取締役会は、提出された本必
  要情報を十分に評価・検討し、当該買付提案の評価、代替案の有無・内容等についての
                       7
 独立委員会の意見を最大限尊重して、取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、公表
 します。この場合には、大量株式取得者の買付提案に応じるか否かは、当社株主の皆さ
 まにおいて、当該買付提案および当社が提示する当該買付提案に対する意見、代替案等
 をご考慮の上、ご判断いただくことになります。
   ただし、取締役会が当該大量株式取得が当社株主全体の利益を著しく損なうもの(注
 6)と評価した場合、または独立委員会において当該大量株式取得が当社株主全体の利
 益を著しく損なうものと評価された場合には当該評価を最大限尊重した上で、当社取締
 役会は、取締役としての善管注意義務に従い、当社株主の皆さまの利益を守るために適
 切と考える方策をとることがあります(注7)。
   なお、この場合の対抗措置については、次項⑵に準じる内容・手続となります。

(2) 大量株式取得者が本件ルールを遵守しない場合
    大量株式取得者が本件ルールを遵守しない場合には、具体的な買付方法の如何にかか
  わらず、当社取締役会は、当社および当社株主全体の利益を守ることを目的として、新
  株予約権の発行等、会社法その他の法律および当社定款により認められる対抗措置をと
  り、当該大量株式取得に対抗する場合があります。具体的にいかなる手段を講じるかに
  ついては、その時点で最も適切と当社取締役会が判断したものを選択することとしま
  す。具体的対抗措置として、現状では、その実施が相当と認められる限り、原則とし
  て、株主割当てにより別紙3に記載のような新株予約権を無償発行することを考えてい
  ますが、これに限定するものではありません。なお、実際に新株予約権を発行する場合
  には、議決権割合が一定割合以上の特定株主グループに属さないことを新株予約権の行
  使条件とするなど、対抗措置としての効果を勘案した行使条件および行使期間を設ける
  ことがあります。また、当社は、機動的に新株予約権の発行を行うことができるよう
  に、引き続き新株予約権の発行登録を行います。
    次に、株主共同の利益が害されるおそれが大きいと判断される場合に、        大量株式取得者
  の権利行使が制限される行使条件差別型新株予約権を発行するときは、         新株予約権は、会
  社による取得条項付とさせていただきます。会社による取得条項が付されていない新株
  予約権の行使に際しては、新株予約権者となった株主の皆さまに行使価額の払込み等の
  手続をとっていただくことになり、約 78 万人(2021 年 2 月 28 日現在)の株主の皆さま
  にとって、大変わずらわしいことになります。つきましては、そのようなお手数をお掛け
  しなくても済むように、当社取締役会決議により大量株式取得者以外の株主の皆さまの
  新株予約権を取得しその対価として新株を株主の皆さまにお届けすることができるよう
  にするものであります。

  なお、かかる方策の内容・採否は、取締役としての善管注意義務に従い取締役会が決
 定すべき事項であると考えますので、原則として当社取締役会が決定・実施してまいり
 ます。ただし、例外的には、その内容・効果等に鑑みて株主の皆さまのご判断を仰ぐべ
 きであるとして、当社株主総会においてその採否をご決議いただくことがあります。そ
 の場合にも、基本的には取締役会の責任事項であると考えますので、株主総会において
 十分なご説明を申し上げたいと存じます。

(3)新株予約権の無償割当て決議後の中止等
   当社取締役会が新株予約権の無償割当ての決議を行った後に、大量株式取得者が大量
  株式取得の撤回または変更を行った場合等、当社取締役会において対抗措置の発動が適
  切でないと判断するに至った場合には、当社取締役会は、新株予約権の無償割当ての中
                         8
 止を行うことができるものとします。ただし、原則として、本新株予約権の無償割当て
 の「割当基準日(以下の5.⑵において定義します。)」の3営業日前(証券取引所にお
 ける現行の3日目決済を前提としており、これが変更されればそれにスライドして変更
 されます。以下同じとします。)以降の中止は行わず、3営業日前の日以後に対抗措置
 を中止すべき事情が発生したと当社取締役会が判断した場合には、実質的に中止と同様
 の効果を持たせるために、原則として大量株式取得者を含む全株主の新株予約権を当社
 が当社株式と交換に取得するものとします(注8)。また、その他の対抗措置について
 も、当社取締役会は適宜同様の中止や見直しをすることができるものとします。

4.透明性・公平性の確保のための措置
 本件ルールにおきましては、次のような透明性・公平性の確保のための措置を講じてい
ます。
(1)買収防衛策に関する企業価値研究会等の指針の要件を充足していること
  本件方針は、経済産業省および法務省が2005年5月27日に公表した「企業価値・株主共
  同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則「①企業
  価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要
  性・相当性確保の原則」を充足しています。
   また、本件方針は、経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年6月30日に発表
  した報告書「近時の諸環境を踏まえた買収防衛策の在り方」その他の買収防衛策に関
  する議論等を踏まえた内容となっています。
   さらに、本件方針は、東京証券取引所の定める買収防衛策に関する諸原則等の趣旨
  に合致するものであります。

(2)株主意思を重視するものであること
   今般の本件ルールの効力発生のためには、本定時株主総会において株主の皆さまに
  ご承認いただくことを条件としており、また、ご承認いただいた後も、法令改正等に
  伴う形式的な変更が必要となった場合を除き、当社株主の皆さまに実質的に影響を与
  えるような変更を行う場合には、改めて株主総会に付議し株主の皆さまのご判断を仰
  ぐこととしています。そういう変更を行わない場合も、有効期間は3年間に限定する
  こととこととしており、本件ルールの改廃および継続には、株主の皆さまの意思が十
  分反映される仕組みとなっています。

(3)当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること
   本件ルールは、上記1.および2.⑶に記載のとおり、当社の株式に対する買収提案
  がなされた場合に、これに応じるべきか否かを株主の皆さまが判断されるために必要
  とされる十分な情報と時間を確保し、また、当社取締役会が代替案を提示するために
  必要な情報や期間を確保すること等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主
  共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されるもので、この目的以
  外の目的、すなわち、当社経営陣の保身等のために利用されることはありません。

(4) 独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
   当社は、企業統治体制として指名委員会等設置会社を選択しており、平素より、経営
 の透明性・公正性の確保に努めています。加えて、当社は、大量株式取得者から提出さ
 れた資料が十分なものか否かや、大量株式取得への対抗措置の発動等に関する取締役会
 の恣意的判断を排し、取締役会の判断および対応の客観性および合理性を確保すること
                     9
 を目的として、独立委員会を設置します。独立委員会は、当社の業務執行を行う経営陣
 から独立している、当社社外取締役全員とその推薦に基づき当社取締役会が都度選任す
 る専門家委員1名以上(原則として弁護士1名および大学教授等の社外の学識経験者1
 名)によって構成され、かつ、その意見の形成にあたってはさらに適宜の専門家の意見
 を当社の費用により聴取することができることとしています。
  また、当社取締役会は、意見とりまとめにあたっては、さらに弁護士、公認会計士を
 含む外部専門家等の助言を受けるものとしています。
  情報開示については、株主の皆さまのご判断にとってミスリーディングとなる情報を
 除き、早期開示に努めてまいります。また、当社取締役会の意見の公表に際しては、判
 断理由を含めて、できるだけ具体的にご説明するように努めてまいります。
  これらにより、当社取締役会の決定が当社の企業価値・株主共同の利益に資するもの
 となるよう本件ルールの透明な運営が行われる仕組みを確保しています。

(5) 大量株式取得者以外の株主・投資家に不測の損害を与えるものではないこと
    本件ルールが遵守されなかった場合に対抗措置として発行される新株予約権について
  は、大量株式取得者だけが行使を制限される行使条件差別型を原則として想定してお
  り、これ以外の対抗措置を採用する場合にも、大量株式取得者以外の株主・投資家に不
  測の損害を与えないものを選択します。
    また、この新株予約権についても、会社による取得条項付として、大量株式取得者以
  外の株主の皆さまにできるだけお手数をお掛けしないようにすることとしています。

 その他、本件方針の廃止につき特段の制約を設けていませんので、本件方針は、取締役
 会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策には該当しま
 せん。また、当社取締役の任期は全員が1年であり、本件方針は、取締役会の構成員の
 交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛
 策にも該当しません。

5.株主・投資家に与える影響等
(1) 本件ルールが株主・投資家に与える影響等
    本件ルールは、当社株主の皆さまが大量株式取得に応じるか否かを判断するために必
  要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を当社株主の皆さまに開
  示し、さらには、当社株主の皆さまが代替案の提示を受ける機会を確保することを目的
  としています。これにより、当社株主の皆さまは、適切な情報のもとで大量株式取得に
  応じるか否かについての適切な判断をすることが可能となり、そのことが当社株主全体
  の利益の保護につながるものと考えます。
    なお、上記3.において述べたとおり、大量株式取得者が本件ルールを遵守するか否
  かにより大量株式取得に対する当社の対応方針が異なりますので、当社株主および投資
  家の皆さまにおかれましては、大量株式取得者の動向にご注意ください。

(2) 対抗措置発動時に株主・投資家に与える影響等
    大量株式取得者が本件ルールを遵守しなかった場合には、当社取締役会は、当社およ
  び当社株主全体の利益を守ることを目的として、会社法その他の法律および当社定款に
  より認められる対抗措置をとることがありますが、当該対抗措置の仕組上、当社株主の
  皆さま(本件ルールに違反した大量株式取得者を除きます。)が法的権利または経済的
  側面において格別の損失を被るような事態が生じることは想定していません。当社取締
                    10
 役会が具体的対抗措置をとることを決定した場合には、法令および証券取引所規則に従
 って適時適切な開示を行います。
  なお、対抗措置として考えられるもののうち、新株予約権の発行につきましては、新
 株予約権は、原則として会社による取得条項付とさせていただきます。会社による取得
 条項が付されていない新株予約権の行使に際して必要となる行使価額の払込手続のよう
 なお手数をお掛けしなくても済むようにするために、当社取締役会決議により新株予約
 権を取得しその対価として新株を株主の皆さまにお届けすることができるようにするも
 のであります。かかる手続の詳細につきましては、実際に新株予約権を発行することと
 なった際に、法令に基づき別途お知らせします。この場合において、新株予約権を取得
 するためには、振替株式の株主は、別途当社取締役会が決定し公告する新株予約権の割
 当対象となる株主の確定基準日(以下、「割当基準日」といいます。)における当社の
 最終の株主名簿に株主として記録されるよう、当該割当基準日における証券会社等の口
 座に当社普通株式が記録されている必要があり、また、特別口座の失念株主は失念救済
 手続が完了されている必要があります。

6.本件ルールの適用開始と有効期限
  定期的に対応方針の見直しをするために、本件方針の有効期間を3年間(本年3月1日
 から起算して3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに係る定時株主総会の終結
 時まで)としています。
  今後につきましては、会社法を含めた関係法令や今後の司法判断の動向、東京証券取
 引所が定める上場制度の整備等を踏まえ、上記対応方針のうち法令改正等に伴う形式的
 な変更が必要となった場合には随時取締役会にて見直しを行い、その内容を速やかにお
 知らせします。当社取締役会において本件方針の廃止を相当と判断した場合は、取締役
 会決議によって廃止しその旨および理由を開示することとしますが、本件方針の内容に
 ついて当社株主の皆さまに実質的に影響を与えるような変更を行う場合には、改めて株
 主総会に付議し株主の皆さまのご判断を仰ぐこととします。なお、当社の取締役の任期
 は1年であり、毎年、定時株主総会において改選されます。
  また、現防衛策は、本定時株主総会における本件方針の承認を求める議案の決議時点
 で廃止されるものとします。ただし、当該時点において大量株式取得者が登場してお
 り、現防衛策に基づく意向表明書の提出、情報の提供等の手続が開始されている場合、
 本定時株主総会における本件方針承認後には本件方針に基づく手続として引き継ぐこと
 とします。
                                      以 上



注1:特定株主グループとは、
(ⅰ) 当社の株式等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第3
項に基づき保有者に含まれる者を含みます。以下同じとします。)およびその共同保有者(同法第27条の23第5項に規
定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含みます。以下同じとします。)または、
(ⅱ)当社の株式等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付け等(同法第27条の2第1項に規定する
買付け等をいい、取引所金融商品市場において行われるものを含みます。)を行う者およびその特別関係者(同法第27
条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。)を意味します。


注2:議決権割合とは、
(ⅰ)特定株主グループが、注1の⒤記載の場合は、当該保有者の株式等保有割合(金融商品取引法第27条の23第4項に

                             11
規定する株券等保有割合をいいます。この場合においては、当該保有者の共同保有者の保有株式等の数(同項に規定す
る保有株券等の数をいいます。)も加算するものとします。)または、
(ⅱ)特定株主グループが、注1のⅱ記載の場合は、当該大量株式取得者および当該特別関係者の株式等保有割合(同法
第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。)の合計をいいます。各株式等保有割合の算出にあたっては、
総議決権(同法第27条の2第8項に規定するものをいいます。)および発行済株式の総数(同法第27条の23第4項に規定
するものをいいます。)は、有価証券報告書、半期報告書、四半期報告書および自己株券買付状況報告書のうち直近に
提出されたものを参照することができるものとします。


注3:金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等を意味します。以下同じとします。


注4: 当社は日本の金融商品取引市場に株式を上場しており、日本人である株主・投資家に適時開示をする義務を負っ
ていますので、当社が交付するリスト、大量株式取得者が作成する本必要情報を記載した書面、当社のこれに対する意
見・追加資料提出要請等のいずれについても、日本語の書面によるものを正式とします。書面とは、紙に印刷された文
書だけでなく、電子メールもしくはファクシミリにより送信された文書を含むものとします。書面は、A4サイズまたは
A3サイズとし、これらのサイズに印刷された文字の大きさが10ポイント(JIS Z 8305によります。)以上であることを
要するものとします。書面は、作成名義人が自ら日本語で作成するものとし、また、当社はいずれの書面についてもこ
れを外国語に翻訳する義務を負わないものとします。また、受信した当社において、ファクシミリ用紙からのはみ出し
や当社のシステムに登録されていない文字・記号が用いられているなどの合理的な理由に基づき紙に印刷されない
文字や記号は、記載されていないものとみなします。以下同じとします。


注5:ここに記載された日本国内連絡先を、当社の本件ルールに基づく書面送付先・連絡先とします。


注6: 大量株式取得者が、①真に会社経営に参加する意思がないにもかかわらず、ただ株価をつり上げて高値で株式を
会社関係者に引き取らせる目的で当社株式の買収を行っている場合、②会社経営を一時的に支配して当社の事業経営上
必要な知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先や顧客等を当該大量株式取得者等に移譲させるなど、いわゆ
る焦土化経営を行う目的で当社株式の買収を行っている場合、③会社経営を支配した後に、当社の資産を当該大量株式
取得者等の債務の担保や弁済原資として流用する予定で当社株式の買収を行っている場合、④会社経営を一時的に支配
して当社の事業に当面関係していない不動産、有価証券など高額資産等を売却等処分させ、その処分利益をもって一時
的な高配当をさせるかあるいは一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って株式の高価売り抜けをする目的で当社
株式の買収を行っている場合、⑤大量株式取得者の提示する当社株式買取方法が、2段階目の株式買取条件を1段階目よ
りも不利に設定する態様の2段階買取方式である場合、その他、株主の判断の機会または自由を制約し、事実上、株主
に当社株式等の不利な売却を強要するおそれがあると判断される場合、⑥大量株式取得者の提示する対価が株主にとっ
て著しく不利益またはハイリスクとなりうるオプション権であるなど、当社株式買付に関連する取引の仕組み、取得方
法が株主共同の利益の観点から著しく不当である場合、⑦大量株式取得者の経営陣または主要株主に「暴力団員による
不当な行為の防止等に関する法律」第2条の定める暴力団、暴力団員等の反社会的勢力と関係を有する者が含まれてい
る場合等、大量株式取得者が公序良俗の観点から当社の支配株主として不適切であると客観的かつ合理的な根拠をもっ
て判断される場合を想定しています。


注7: 本件方針の採用の有無にかかわらず、注6に示したような大量株式取得によって株主全体の利益が著しく損なわ
れる場合には、当社株主全体の利益を保護するために、取締役の善管注意義務に基づき当社取締役会が判断して緊急避
難的に対応することが可能なものです。その際の判断の客観性および合理性を担保するため、大量株式取得者の提出す
る買付後経営方針等を含む本必要情報に基づいて、弁護士、公認会計士を含む外部専門家等の助言を得ながら当該大量
株式取得者および大量株式取得の具体的内容(目的、方法、対象、取得対価の種類・金額等)や、当該大量株式取得が
当社株主全体の利益に与える影響を検討し、当社独立委員会の意見を尊重した上で決定することとします。



                             12
注8: 新株予約権割当基準日の3営業日前の日の翌日以降は、金融商品市場は、権利落ち(その後に売買される株式に
は新株予約権が付されません。)を前提とし、新株予約権の株式への転換を先取した理論株価は、直前株価の例えば5
~6割程度に下がると予想されます。にもかかわらず、その後に新株予約権を当社が無償取得して防衛策発動全体を中
止することになりますと、株式数はこれにより権利落日当日の数に復帰することになり、一旦下落した株価が理論的に
は直前株価まで戻ることになってしまいます。このような結果は、いたずらに市場に混乱を生じかねないことになるの
ではないかと考えられますので、権利落日以後は原則としてそれらの新株予約権に対して株式を割り当てることとする
ものであります。




                                当社の株式に関する事項(2021年2月28日現在)


①    発行可能株式総数                                                                                        2,400,000,000株
② 発行済株式の総数(自己株式を含む)                                                                                   871,924,572株
③ 単元株式数                                                                                                       100株
④ 当期末株主数                                                                                                  780,295名
⑤ 大株主(上位10名)
    株                               主                                       名       持   株      数        持株比率
                                                                                               千株                %
    日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)                                                                 71,764            8.44
    株 式 会 社 日 本 カ ス ト デ ィ 銀 行 ( 信 託 口 )                                                     39,374            4.63
    株       式           会       社       み           ず           ほ       銀       行           33,292            3.92
    公   益       財       団   法       人   イ       オ       ン   環       境       財   団           21,781            2.56
    公   益       財       団   法       人       岡       田       文       化       財   団           21,292            2.50
    農               林           中               央                   金           庫           18,133            2.13
    株 式 会 社 日 本 カ ス ト デ ィ 銀 行 ( 信 託 口 7 )                                                   15,830            1.86
    株 式 会 社 日 本 カ ス ト デ ィ 銀 行 ( 信 託 口 5 )                                                   12,030            1.42
    イ       オ           ン           社       員               持           株       会           11,981            1.41
    イ   オ       ン       共   栄       会   (   野           村       證       券   口   )           11,921            1.40
    (注1) 持株比率は自己株式(21,900,603株)を控除して計算し、四捨五入して表示しています。なお、自己株式には、従業員持株

    ESOP信託口が保有する当社株式(4,388,100株)は含んでおりません。

    (注2) 株式会社みずほ銀行の持株数には、同社が退職給付信託に係る株式として拠出している株式9,378千株(株主名簿上の名義

    は、「みずほ信託銀行株式会社 退職給付信託 みずほ銀行口 再信託受託者 株式会社日本カストディ銀行」)を含めています。




                                                                    13
     別紙1




14
                                        別紙2
             独立委員会の概要および委員候補者

1.独立委員会の概要
(1) 設置
    独立委員会は、当社取締役会により設置・廃止される。

(2) 構成
  ① 独立委員会の委員は、3名以上とする。
  ② 独立委員会の委員は、当社の社外取締役全員、ならびに、当社の社外取締役によって
     意向表明書を受領後原則として10営業日(初日不算入)以内に推薦され取締役会によ
     り選任される専門家委員1名以上(原則として弁護士1名および大学教授等の社外の学
     識経験者1名)によって構成される。ただし、専門家委員選任前であっても、独立委
     員会としての活動は開始されるものとし、また、社外取締役全員一致の意見に基づく
     当社取締役会の決議により、社外取締役でない委員の数・構成を変更することができ
     る。
  ③ 当社の社外取締役でない委員の選任にあたっては、独立委員会委員の役割に鑑み、
     企業経営、会社法または取引所金融商品取引市場に関する知見、当社の理念に関す
     る見識、実務経験等を総合的に勘案して決定する。
  ④ 当社の社外取締役でない委員の場合は、当社に対する善管注意義務を含む委任契約
     を当社との間で締結するものとする。

(3) 議長
     独立委員会の議長は、当社の社外取締役の中から互選により選任する。

(4) 任期
   ① 独立委員会の委員の任期は、当社取締役会により独立委員会が設置されてから、当
     社取締役会により独立委員会が廃止されるまでの期間とする。
   ② 前項の規定にかかわらず、前項に定める期間中に当社社外取締役の全部または一部
     が任期満了に伴い退任したときは、当社の社外取締役でない委員の任期は同時に満
     了するものとする。この場合、改選後の当社社外取締役は改めて遅滞無く社外取締
     役でない委員を推薦し、当社取締役会に選任を求めるものとする。ただし、再任を
     妨げない。

(5) ミッション
    独立委員会は、当社取締役会が大量株式取得者から提出を受けた本必要情報の交付を
  受け、原則として下記に規定する事項につき、当社取締役会の諮問に基づき評価・検
  討・審議を行い、その内容および結果を当社取締役会に対して提出するものとする。
    a) 大量株式取得者から受領した資料が本必要情報として十分なものであるかどうか
       についての意見
    b) 大量株式取得者に対して追加提出すべき資料の有無・項目および提出期限
    c) 大量株式取得者の提出資料が不足しているなどの理由から、「大量株式取得者が
       本件ルールを遵守しない場合」に該当するかどうか、ならびに、新株予約権無償
       割当て等の対抗措置の内容・要否、その中止の要否についての意見
    d) 当該大量株式取得が当社株主全体の利益を損なうかどうかについての評価・検
                     15
     討、大量株式取得者に対して追加提出を求める情報の有無、項目および提出期限
  e) 行使条件差別型新株予約権の無償割当て、その中止、消却のための取得の是非
     等、新株予約権その他の対抗措置に関する事項
  f) その他本件方針または新株予約権その他の対抗措置に関連し当社取締役会が諮問
     する事項

(6) 評価等の内容の決定
    ① 独立委員会が取締役会に提出する評価等の内容については、原則として独立委員
      会の委員全員が出席する委員会において、その過半数の賛成をもって決定する。
      ただし、独立委員会の委員全員が書面または電磁的方法により特に急を要すると
      して同意した場合には、その定足数を過半数の委員の出席に引き下げることがで
      きる。
    ② 独立委員会は、前項に基づく評価等の提出に際しては、その評価等に至った理由
      も示すものとする。

(7) 事務局等
    ① 独立委員会の検討に際して必要な資料の提出等を行うため、当社内に事務局を設
      置する。
    ② 独立委員会は、当社の費用負担により、弁護士、公認会計士を含む外部専門家等
      の助言を受けることができる。

2.独立委員会の委員候補者
 独立委員会は臨時に設置されるものであり、また、一部の委員については設置に際して
選任されることとしています。つきましては、ここで、本定時株主総会で社外取締役に選
任された場合に独立委員会委員になる社外取締役候補者を紹介いたします。
【氏名】塚本 隆史
【略歴】
  1974 年 4 月 株式会社第一勧業銀行(現 株式会社みずほ銀行)入行
  2002 年 4 月 株式会社みずほコーポレート銀行(現株式会社みずほ銀行)執行役員
  2003 年 3 月 株式会社みずほフィナンシャルグループ 常務執行役員
  2004 年 4 月 株式会社みずほコーポレート銀行 常務執行役員
  2006 年 3 月 同行常務取締役
  2007 年 4 月 同行取締役副頭取
  2008 年 4 月 株式会社みずほフィナンシャルグループ 副社長執行役員
  2008 年 6 月 同社取締役副社長
  2009 年 4 月 同社取締役社長
  2011 年 6 月 同社取締役会長、株式会社みずほ銀行 取締役頭取
  2013 年 7 月 株式会社みずほ銀行 取締役会長
  2014 年 4 月 みずほフィナンシャルグループ 常任顧問
  2016 年 6 月 一般社団法人日英協会 理事長(現任)
  2016 年 7 月 朝日生命保険相互会社 社外取締役(現任)
  2017 年 4 月 みずほフィナンシャルグループ 名誉顧問(現任)
  2017 年 5 月 当社社外取締役(現任)
  2017 年 6 月 古河電気工業株式会社 社外監査役(現任)
  2017 年 6 月 株式会社インターネットイニシアティブ 社外取締役(現任)
                     16
【氏名】大野 恒太朗
【略歴】
  1976 年 4 月 東京地方検察庁 検事任官
  2001 年 12 月 内閣司法制度改革推進本部 事務局次長
  2005 年 8 月 最高検察庁 総務部長
  2007 年 7 月 法務省 刑事局長
  2009 年 7 月 法務事務次官
  2011 年 8 月 仙台高等検察庁 検事長
  2012 年 7 月 東京高等検察庁 検事長
  2014 年 7 月 検事総長
  2016 年 9 月 退官
  2016 年 11 月 森・濱田松本法律事務所 客員弁護士(現任)
  2017 年 5 月 当社社外取締役(現任)
  2017 年 6 月 公益財団法人国際民商事法センター 理事長(現任)
  2017 年 6 月 株式会社小松製作所 社外監査役(現任)
  2017 年 6 月 伊藤忠商事株式会社 社外監査役(現任)

【氏名】ピーター        チャイルド
【略歴】
  1976 年 9 月    英国原子力公社入社
  1980 年 6 月    ミシュラン入社
  1984 年 1 月    マッキンゼー・アンド・カンパニー入社 ロンドン支社
  1987 年 8 月    同社ロサンゼルス支社マネージャー
  1988 年 8 月    同社ロンドン支社パートナー
  1990 年 8 月    同社パリ支社シニアパートナー
  2007 年 4 月    同社ロンドン支社シニアパートナー
  2015 年 3 月    同社香港支社シニアパートナー
  2018 年 5 月    当社社外取締役(現任)
  2020 年 3 月    メゾンデュモンド 社外取締役 兼 取締役会議長(現任)

【氏名】キャリー        ユー
【略歴】
  1982 年 7 月    Levy Gee 公認会計士事務所入社(ロンドン)
  1987 年 1 月    Coopers & Lybrand(現 PwC)入社(香港)
  1991 年 9 月    PwC バンクーバー マネージャー
  1996 年 11 月   PwC 香港 パートナー
  1996 年 12 月   PwC 香港 新卒採用パートナー
  2002 年 7 月    PwC 中国・香港 小売・消費者リーダー
  2004 年 7 月    PwC 中国・香港 「We care」プログラム代表
  2006 年 1 月    PwC グローバル 小売・消費者リーダー
  2008 年 3 月    PwC グローバル ガバナンス委員会メンバー
  2009 年 7 月    PwC 中国・アジア太平洋 小売・消費者リーダー
  2019 年 7 月    PwC 香港 シニアアドバイザー(現任)
  2020 年 5 月    当社社外取締役(現任)
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                                        別紙3

                 新株予約権概要

1.新株予約権付与の対象となる株主およびその発行条件
  当社取締役会で定める割当基準日における最終の株主名簿に記録された株主に対し、
 その所有する当社普通株式(ただし、当社の保有する当社普通株式を除く。)1株につ
 き1個の割合で新株予約権を割り当てる。

2.新株予約権の目的となる株式の種類および数
  新株予約権の目的となる株式の種類は当社普通株式とし、新株予約権の目的となる株
 式の総数は、12億株を上限とする。新株予約権1個当たりの目的となる株式の数は当社
 取締役会が別途定める数(以下、「対象株式数」という。)とする。ただし、当社が株
 式分割または株式併合等を行う場合は、所要の調整を行うものとする。

3.発行する新株予約権の総数
  新株予約権の割当総数は、当社取締役会が別途定める数とする。

4.新株予約権の発行価額
  無償とする。

5.各新株予約権の行使に際して出資される財産の内容および価額
  各新株予約権の行使に際して出資される財産の内容および価額は1円以上で当社取締
 役会が定める額の金銭とする。

6.新株予約権の譲渡制限
  新株予約権の譲渡については、当社取締役会の承認を要する。

7.新株予約権の行使条件
  議決権割合が20%以上となる特定株主グループに属する者(以下、「大量株式取得
 者」という。)に行使を認めないこと等を行使の条件として定めることがある。詳細に
 ついては、当社取締役会において別途定めるものとする。

8.当社による新株予約権の取得
(1) 当社は、当社取締役会が別に定める取得日において、大量株式取得者以外の者が有す
    る新株予約権のうち、当社取締役会が定める当該取得日の前営業日までに未行使の新
    株予約権の全てを取得し、これと引換えに、新株予約権1個につき対象株式数の当社
    株式を交付することができる。
(2) 当社は、本件方針による対抗措置を中止することが相当であると判断した場合には、
    当該中止のために、割当基準日の4営業日(証券取引所における現行の3日目決済を前
    提としており、これが変更されればそれにスライドして変更される。以下同じ。)前
    までに当社取締役会において決議することにより、新株予約権の割当を中止すること
    ができる。
(3) 本新株予約権の割当基準日の3営業日前の日以降に対抗措置を中止すべき事情が発生
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    したと当社取締役会が判断した場合には、実質的に中止と同様の効果を持たせるため
    に、当社は、当社取締役会が別に定める取得日において、大量株式取得者を含む全株
    主の有する新株予約権のうち、当社取締役会が定める当該取得日の前営業日までに未
    行使の新株予約権の全てを取得し、これと引換えに、新株予約権1個につき対象株式
    数の当社株式を交付することができる。
(4) その他当社が新株予約権を取得できる場合およびその条件等の詳細については、当社
    取締役会において別途定めるものとする。

9.新株予約権証券の不発行
 新株予約権証券は発行しないものとする。

10.新株予約権の行使期間
  新株予約権の行使期間については、当社取締役会が別途定めるものとする。

11.新株予約権の消滅事由等
  新株予約権の消滅事由その他必要な事項については、当社取締役会が別途定めるものと
する。
                                      以 上




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