2021年３月期
決算説明
エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社
Topics
Ⅰ. 2021年3月期 実績
Ⅱ. 変革への取り組み
Ⅲ. 2022年3月期の状況
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 2
Ⅰ. 2021年3月期 実績
１．連結業績
２．セグメント別業績
３．百貨店事業
４．食品事業
５．特別利益・特別損失
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 3
Ⅰ－１. 連結業績
▶ 年明け以降も2度目の緊急事態宣言などコロナ影響が継続し
大幅な減収減益ではあるものの、経費削減取り組みを進め、予想は上回る
▶ コロナ関連54億円、減損損失148億円などの特別損失を計上し、当期赤字
前年比 予想比
金額
（単位：億円） 1・2Q 3・4Q /前年差 /予想差
82.4％ 101.3％
売上高 7,392 3,356 4,036
▲1,581 +92
▲44
営業利益 ▲44 コロナ特損振替前 ▲0 ▲156 +56
▲94
経常利益 ▲29 ▲44 15 ▲147 +71
特別利益 30 24 7
特別損失 242 115 127
親会社株主に
▲248 ▲101 ▲147 ▲116 ▲28
帰属する当期純利益
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 4
Ⅰ－１. 連結業績ー営業利益増減要因
▶ 百貨店中心に大幅粗利減も、堅調な食品スーパー（SM）や販管費削減
取り組みなどにより影響緩和
単位:億円
2020年3月期 2021年3月期
▲156
112 ▲44
+54
+28
+212
コロナ特損振替
＜１・２Q＞ SM
+141 利益増加 粗利増加 8
経費減少 20（人件費、償却費など）
＜3・４Q＞
+71
人件費 83（時間外、賞与）
▲449 広告宣伝費 40（販促抑制）
百貨店等
百貨店等 販管費削減 賃借料 43（歩合賃料減、賃料減額）
粗利減少 他 46（委託作業費、出張費、備品など）
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 5
Ⅰ－２. セグメント別業績
▶ 百貨店事業は大幅な売上高減少に伴う営業赤字
▶ 内食需要の高まりに伴い食品事業は堅調に推移（実質前年対比100.6%）
※ イズミヤ分社化による食品事業への影響額
売上高 ▲748億円、営業利益 ＋52億円
売上高 営業利益
（単位：億円） 金額 対前年 金額 対前年
百貨店 3,478 ▲1,255 73.5％ ▲19 ▲134
実質
42 +67 +15
食品 2,811 ▲730 79.4％ SM３社 47（＋79）
食品製造他 ▲5（▲13）
実質
不動産 633 +545 725.1% ▲1 ▲43 +9
その他 471 ▲142 76.9％ ▲27 ▲56
連結調整 ▲39 +10
合計 7,392 ▲1,581 82.4％ ▲44 ▲156
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 6
Ⅰ－３. 百貨店事業
▶ 年明けのコロナ第3波と緊急事態宣言が客数押し下げるも、
堅調に推移したラグジュアリーがけん引し、予想は上回る
▶ 広告宣伝費や人件費の抑制により大幅な経費削減
（コロナ特損による販管費減は43億円）
阪急阪神百貨店＋神戸・高槻事業（H2Oアセット）
（単位：億円） 金額 前年差 前年比
１Q ２Q 3Q ４Q
売上高 3,455 481 891 1,139 944 ▲1,248 73.5%
売上総利益 786 110 203 265 208 ▲324 70.8%
総利益率 22.74% 23.0％ 22.8％ 23.2％ 22.0％ ▲0.85% －
その他収入 29 5 8 8 8 ▲5 85.3%
販管費 832 144 216 247 225 ▲198 80.8%
営業利益 ▲17 ▲28 ▲5 25 ▲9 ▲131 －
コロナ特損振替前
▲70
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 7
Ⅰ－３. 百貨店事業
▶ 通期予想の前提の第3・4四半期の国内売上前々年比8割に対して、
堅調なラグジュアリー寄与などにより、第3・4四半期累計で85%と上振れ
▶ しかし、感染再拡大の度に、客数と売上が落ち込み、足元は不透明感強い
▶ 免税売上は前年比12%と大幅な減少が継続
既存店の国内外売上高前年比・前々年比の推移
（実線：前年比、点線：前々年比）
臨時休業期間
100%
国内売上
80%
前年度は
60% 増税前駆け込み影響と反動減
2月以降コロナ感染拡大
40%
20% 免税売上
0%
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 8
Ⅰ－４. 食品事業
▶ 食品製造が苦戦するものの、食品スーパー３社が堅調に推移し、大幅増益
▶ 食品スーパーは分社化効果と内食需要の高まりが継続し、増収増益
▶ 食品製造は総菜やベーカリーなど即食需要落ち込みにより減収減益
売上高 営業利益
（単位：億円） 前年比（既存店） 前年差
イズミヤ 101.7％
食品スーパー +79
2,817 阪急オアシス 100.6％ 47
3社 うち分社化影響 +52
カナート 100.2％
食品製造
323 96.6％ ▲5 ▲5
4社
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 9
Ⅰ－５. 特別利益・特別損失
▶ 新型コロナウイルス感染症による損失54億円（対応する助成金収入27億円）
▶ 148億円の減損損失を計上
２Qで計上済みの神戸阪急・高槻阪急に加えて、
イズミヤのGMS、ショッピングセンターなど将来計画を精査して計上
⇒各事業における減損処理実施は一巡
項目 金額 内訳
阪急阪神百貨店 19億円
特別利益 助成金収入 27億円 その他28社 8億円
百貨店事業 60億円
特別損失 減損損失 148億円 食品事業 24億円
不動産事業 50億円
新型コロナウイルス 阪急阪神百貨店 43億円
54億円
感染症による損失 その他32社 11億円
不動産事業 14億円
店舗等閉鎖損失 21億円 食品事業 4億円
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 10
Ⅱ. 変革への取り組み
１．構造改革
２．資本効率化
３．事業・組織再編
４．新たな取り組み
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 11
Ⅱ－１. 構造改革
各事業の課題に対する抜本的な取り組みを推進
➤ グループ全体：収益見通しの厳しい店舗・事業の整理・撤退
⇒ 減損損失計上（20年度計上済み）、21年度コスト改善
● 20年度に神戸阪急、高槻阪急、大型GMSやショッピングセンターなどの店舗、
不採算子会社・事業からの撤退に伴う減損損失計上
● 20年度にSM 5店舗閉店
21年度は三田阪急・旧GMS・SMなど不採算店の整理継続
➤ 百貨店事業：コスト構造改革
● 業務委託、人材派遣、アルバイトの抑制、宣伝費、出張費、時間外手当等の
継続的見直しにより 対19年度 ▲25億円
● 上記に加え、21年度に、緊急事態宣言を受けた全館休業に伴う
緊急のコスト圧縮を検討 ▲25億円
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 12
Ⅱ－１. 構造改革
各事業の課題に対する抜本的な取り組みを推進
➤ 食品事業：運営機能統合の推進
● ＳＭ3社の運営機能統合によるコスト効率化、収益強化
● 競争に打勝つＳＭ事業モデル確立
● 製造・販売の一元的運営による営業力、収益力強化
● 「チェーンオペレーション運営力」の再構築 (標準化、規律化、徹底化)
⇒ 22年度以降に収益改善を実現
➤ 不動産事業：イズミヤGMSのSC化推進
● 直営売場を縮小効率化、CFIZ他テナント導入を推進し、全36店舗の対応完了
20年度－直営21店舗、CFIZ 20店舗
21年度－SC化改装、コロナ影響を受けた一部空床へのテナント誘致を継続
⇒ 2年間でSCへの転換と不採算店整理により利益改善 対19年度 ＋20億円
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 13
Ⅱ－２. 資本効率化
バランスシートのスリム化、資金化により財務体質の改善・安定を図る
➤ 不動産売却
● 非店舗を中心に利用効率の低い物件の売却を推進中
・21年3月開示 大阪・中津 賃貸不動産 売却益47億円
・21年4月開示 大阪・大淀 賃貸不動産 売却益39億円
➤ 株式売却
● 政策保有株式を縮減
・21年4月開示 東宝株式売却 売却額57億円、売却益45億円（予定）
・6銘柄（4月 5銘柄、5月 1銘柄）売却
⇒ 売却益を21年度に計上予定
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 14
Ⅱ－３. 事業・組織再編
2021年度以降の価値創造実現に向けた事業・組織再編を実施
➤ 百貨店事業：顧客起点の価値創造、新たなビジネススタイル推進
● IT/DX推進およびBPR推進機能をH2Oリテイリングと一元化
● 主要店舗の商品部と販売部の統合推進
● OMO推進室およびOMO販売推進部の設立
➤ 食品事業：一体的な運営と標準化を強力に推進
● オアシス・イズミヤ両社の運営機能統合（仕入、オペレーション、本部組織）
● 標準化、チェーンオペレーション運営力の再構築による
生産性向上と収益力アップ
● デリカ・ベーカリー・プロセスセンターなど製造と販売の一元化
阪急ベーカリー、阪急B&Cプランニング、阪急フレッズの3社を統合
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 15
Ⅱ－４. 新たな取り組みー既存事業
各事業における新規取り組み・トライアル推進
百貨店 ➤ OMOモデル推進
● リアルとデジタルを融合した新たな購入プロセスの開発と提供
✔ ECのラインナップ拡充と会員数増加 －売上高84億円（前年比186％）
✔「Remo Order」（Web決済）－20年12月、21年1月は月間1億円を突破
⇒ EC・リモオーダー売上 3年後に3倍を目指す
✔ SNS情報発信、Webカタログサイト、Web接客の充実強化
✔「阪急のケーキ宅配」「CAKE LINK」（冷蔵・冷凍のケーキ宅配）
－21年3月に累計2万台突破、21年4月から東京で「TOKYO CAKE DIARY」開始
● リアルコンテンツ×デジタルコンテンツの相乗効果
✔ 阪急・阪神両本店の大型催事にWebセミナーやECを組み合わせて実施
食品 ➤ スマートショッピングと店舗運営効率化の取り組み推進
画像認識AIカート実用化に向けた実証実験開始（21年4月）
（ニュージーランドのImagr Limited、東芝テック（株）との共同開発）
不動産 ➤「人」と「地域」がつながる近隣型商業施設へ
公民連携による地域コミュニティ拠点「イズミヤ ゆいテラス 河内長野」オープン
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 16
Ⅱ－４. 新たな取り組みー新規事業
2021年4月 中国・寧波阪急開業
高い経済力・購買力を持つ浙江省の富裕層・アッパー層に向けたビジネス展開
寧波阪急
百貨店の強みとSCの強みを併せ持つ中国初の
体験型 “デパートメントモール”
４つの柱 ①ハイエンド＆高感度ファッション
②上質で楽しい食スタイル・・「泉屋超市」
③体験とエンターテインメント
④ジャパンコンテンツ
阪急うめだ本店との連携で
プロモーションコンテンツや顧客サービスの充実・強化
開業後、富裕層やファッション感度の高い層の来店により、
特にラグジュアリーブランドが好調に推移、
ジャパンコンテンツも好評を博す
⇒ 開業1ヶ月（本格営業から実質3週間）
来店客数約170万人、売上4億元
目標を5割 上回る順調な滑り出し
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 17
Ⅲ. 2022年3月期の状況
➤ コロナ感染拡大状況と売上高の推移
● 阪急本店 売上高前々年比5日間移動平均と大阪府コロナ新規陽性者数の推移
1/13-2/28 4/25-
大阪府緊急事態宣言 大阪府緊急事態宣言
150% 1500
140% 大阪府コロナ
新規陽性者数 1000
130%
（右軸：人）
120%
500
110%
100% 0
90%
-500
80%
緊急事態宣言前の
70% 駆け込み需要
-1000
（ブライダルなど）
60% 阪急本店
売上高前々年比
50% 5日間移動平均 -1500
⋮
0％
2020年 2021年
12月 1月 2月 3月 4月 5月
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 18
Ⅲ. 2022年3月期の状況
➤ 緊急事態宣言を受けた営業状況
● 阪急阪神百貨店 休業（食品売場のみ営業）※博多阪急は営業
売上高（既存店2019年度比） 4/1～4/24 74％、4/25～4/30 26％
⇒大幅な売上減少への緊急対応として、販促費等を中心に経費削減実施
● イズミヤ、阪急オアシス、コンビニエンスストア、専門店など
営業時間短縮、休業
➤ 5/7 緊急事態宣言が5月末まで延長 百貨店休業の継続 ※一部店舗は時短営業
緊急事態が延長され感染抑制の有効策が見当たらない中、今後の百貨店営業に対する
制約要請が継続中で、消費動向・販売動向の見通しが極めて不透明な状況
⇒21年度業績の合理的な予測は困難であり、業績予想開示延期
同時に発表・始動予定であった中期経営計画についても延期
新型コロナウイルス感染再拡大による当社の事業活動への影響を
合理的に想定することが可能となった段階で、通期見通し・中期経営計画を開示予定
Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 19
本資料に記載された情報については、資料作成時点での当社の判断であり、その情報の正確性を
保証するものではなく、今後予告なしに変更されることがあります。
万が一、この情報に基づいて被ったいかなる損害に関しても、当社及び情報提供者は一切の責任
を負いませんので、ご承知おき下さい。
また、本資料の著作権は全て当社に帰属し、著作権法に定める私的利用の範囲を超えて無断で、
複写・転載等することを禁じます。
エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社