8088 岩谷産 2021-11-10 14:35:00
グリーンボンド発行に関するお知らせ [pdf]

                                        2021 年 11 月 10 日
各    位
                             会 社 名 岩 谷 産 業 株 式 会 社
                             代表者名 代表取締役社長 間 島        寬
                                   (コード:8088 東証第1部)
                             問合せ先 経 理 部 長 松 尾 哲 夫
                                    (TEL.06-7637-3325)


              グリーンボンド発行に関するお知らせ

 当社は、国内市場において公募形式によるグリーンボンドを発行(以下、本発行)するこ
とを予定しており、本日 11 月 10 日に本発行にむけた社債の発行登録書を関東財務局に提
出いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。なお、グリーンボンドとは、調達
資金の使途を環境改善効果のある事業に限定して発行する債券です。
    水素ステーション建設資金としてグリーンボンドを発行するのは、国内初の事例となり
ます。


                        記


1.本発行の目的及び背景


    当社は 1941 年から水素を究極のクリーンエネルギーとして捉え、水素エネルギーの普及
に向けた歩みを進めてまいりました。創業 40 周年を迎えた 1970 年に発表した「住みよい
地球がイワタニの願いです」をスローガンに、水素の利活用を通じてCO2フリー社会を実
現することで、環境問題という社会的課題の解決を目指しています。
    具体的な取組みの1つとして、燃料電池自動車(FCV)の普及に代表される水素エネル
ギー社会の早期実現を目指して、当社は水素の利活用を支える供給インフラ「水素ステーシ
ョン」の整備を全国で進めています。2014 年7月に国内初の商用水素ステーションを尼崎
に開所したのを皮切りに、2019 年には「イワタニ水素ステーション 大阪伊丹空港」、2020
年には「イワタニ水素ステーション 東京葛西」
                     「イワタニ水素ステーション 羽田空港」な
どを開所し、2021 年8月には「イワタニ水素ステーション 仙台空港」など7カ所がオープ
ンしました。さらに、東京都羽村市、和歌山市でも建設を進めており、すべて完成すると当
社が運営する水素ステーションは 53 カ所になります。また、2019 年には米国4カ所で水
素ステーションの運営を開始しています。2023 年度までに、累計で、国内では 83 カ所、米
国では 23 カ所まで建設する計画にしております。
    当社はグリーンボンドの発行による資金を水素ステーション建設に活用し、水素エネル
ギー需要を創出することで、CO2フリー社会への移行を進めてまいります。




                       -1-
2.グリーンボンドの概要


 次に記載の2銘柄、総額 100 億円の発行を予定しております。
銘柄名        岩谷産業株式会社第1回無担            岩谷産業株式会社第2回無担
           保社債(特定社債間限定同順位           保社債(特定社債間限定同順位
           特約付)(グリーンボンド)            特約付)(グリーンボンド)
発行年限       7年                       10 年
発行予定額      50 億円                    50 億円
発行予定時期     2021 年 12 月から 2022 年1月
資金使途       燃料電池を搭載する自動車(FCV)、トラック、バス、フォー
           クリフト等の輸送機器向け水素供給設備(水素ステーション)の
           開発、建設に係る資金及び当該資金のために借り入れた借入金の
           返済資金
主幹事証券会社    三菱UFJモルガン・スタンレ 野村證券株式会社
           ー証券株式会社
ストラクチャリン   三菱UFJモルガン・スタンレ 野村證券株式会社
グ・エージェント   ー証券株式会社
(※1)ストラクチャリング・エージェント
  グリーンボンド・フレームワークの策定及びセカンドパーティ・オピニオン取得に関す
  る助言等の発行支援を行う者。


3.グリーンボンド・フレームワーク策定及び外部評価の取得


 当社は、グリーンボンドの発行にあたって、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボ
ンド原則 2021 に定められている4つの要素(1.調達資金の使途、2.プロジェクトの評
価と選定のプロセス、3.調達資金の管理、4.レポーティング)に関する方針を記載した
「岩谷産業グリーンボンド・フレームワーク」を策定いたしました。
 当社グリーンボンド・フレームワークについては、国際資本市場協会(ICMA)による
グリーンボンド原則 2021 及び環境省グリーンボンドガイドライン 2020 年版に適合してい
るとのセカンドパーティ・オピニオンを、第三者機関であるサステイナリティクス社より取
得しております。
 また、第三者機関の評価取得に際し、サステイナリティクス社は一般社団法人グリーンフ
ァイナンス推進機構より環境省の 2021 年度グリーンボンド等促進体制整備支援事業の補
助金交付対象の交付決定通知を受領しております。


(※2)サステイナリティクス社
  サステイナリティクス社は、モーニングスター社の子会社であり、ESGとコーポレー




                         -2-
  ト・ガバナンスに関する調査、評価及び分析を行う独立系機関です。責任投資戦略の策
  定と実施について世界中の投資家をサポートするとともに、世界の主要な発行体に、グ
  リーンボンド、ソーシャルボンド、サステナビリティボンドのフレームワークに対する
  信頼性の高いセカンドパーティ・オピニオンを提供しております。


(※3)セカンドパーティ・オピニオン
  サステイナリティクス社のウェブサイトをご参照ください。
  https://mstar-sustops-cdn-mainwebsite-s3.s3.amazonaws.com/docs/default-
  source/spos/iwatani-corporation-green-bond-framework-second-party-opinion-
  (japanese)9074659a-3001-4f58-83e1-8bd71f21acac.pdf?sfvrsn=878a5bae_1




4.格付の取得


 当社において初めてとなる公募形式による社債発行にあたり、株式会社日本格付研究所
(以下、JCR)より新規に格付を取得しました。


取得した格付の内容
    格付機関                   格付対象                格付               格付の見通し
     JCR                  長期発行体格付               A                  安定的
格付の詳細につきましては、JCRのウェブサイトをご参照ください。
 https://www.jcr.co.jp/




【添付資料】
岩谷産業グリーンボンド・フレームワーク


                                                                            以 上




                                    -3-
             岩谷産業グリーンボンド・フレームワーク
                    2021 年 11 月




1.   はじめに
岩谷産業(以下「当社」
          )は 1930 年の創業時より、
                         「世の中に必要な人間となれ、世の中
に必要なものこそ栄える」といる企業理念のもと、暮らしや産業にエネルギー、産業ガ
ス、マテリアル、食品など幅広い商品やサービスをお届けしています。その根底には、こ
れからの世の中が必要とする新しい価値を創造することで、社会に貢献したいという思い
があり、それが事業推進の大きな原動力になっています。


2.   環境負荷低減への取組み
当社は 1941 年から水素を究極のクリーンエネルギーとして捉え、水素エネルギーの普及
に向けた歩みを進めてまいりました。創業 40 周年を迎えた 1970 年に発表した「住みよい
地球がイワタニの願いです」をスローガンに、水素の利活用を通じてCO2フリー社会を
実現することで、環境問題という社会的課題の解決を目指しています。
水素エネルギー社会の早期実現に向けては、2020 年 12 月に設立された「水素バリューチ
ェーン推進協議会」では共同代表の一員として、また、世界のエネルギー関連企業が中心
となって発足した「Hydrogen Council(水素協議会)
                               」の主要会員として、当社はグローバ
ルで水素利用促進に向けた活動を行っています。
水素の新たな需要創出については、燃料電池自動車(FCV)の普及に向けて水素ステー
ションの整備を進めています。FCVの普及が先行する米国・カリフォルニア州にも整備
を拡大し、将来的には同州での液化水素製造も視野に入れています。
CO2フリー水素の取り組みについては、豪州で製造する液化水素の大量輸送・貯蔵プロ
ジェクトや、再生可能エネルギーによる発電でグリーン水素を製造する「福島新エネ社会
構想」にも参画しているほか、豪州の電力会社や鉄鉱石生産会社とも、それぞれグリーン
液化水素製造に関する事業化の検討を開始しています。また、国内でも北海道で褐炭を利
用した液化水素製造の検討を開始するなど、多角的な実用化検討を行い、水素エネルギー
社会の構築を目指しています。


<水素バリューチェーン推進協議会>
2020 年、水素社会の構築・拡大に取り組む民間企業 88 社で「水素バリューチェーン推進
協議会」を設立、当社は共同代表3者の一員として参画しております。2021 年8月には水
素バリューチェーン推進協議会の会員数は 253 社・団体となり、水素分野におけるグロー
バルな連携や水素サプライチェーンの形成を推進し、需要創出と市場規模拡大に業界の垣




                       -4-
根を越えて取り組んでいます。


<Hydrogen Council(水素協議会)>
世界のエネルギー・運輸・製造業のリーディングカンパニー129 社※で構成する「水素協
議会」は、各国の政策立案者、水素利用企業、国際組織、市民団体などと協働して水素利
用の推奨策や効果的な実行計画を策定し、共同目標の達成を目指しています。当社も水素
協議会のメンバーとして世界の水素ビジョンを共有、日本の水素利用拡大に力を注いでい
ます。 ※2021 年9月時点


<日本水素ステーションネットワーク合同会社(JHyM)>
JHyM(ジェイハイム)は、FCV向け水素ステーションの整備や効率的な運営、FC
Vの普及促進を目的に、2018 年に設立され、当社をはじめ国内の自動車、エネルギー、金
融関連企業 26 社※が参画しています。当社は水素ステーションの建設・運営、機器・シ
ステムの標準化などに取り組み、水素ステーションの拡充に貢献しています。※2021 年9
月時点


<水素エネルギー需要の創出>
燃料電池自動車(FCV)の普及に代表される水素エネルギー社会の早期実現を目指し
て、当社は水素の利活用を支える供給インフラ「水素ステーション」の整備を全国で進め
ています。2019 年には「イワタニ水素ステーション 大阪伊丹空港」、2020 年には「イワ
タニ水素ステーション 東京葛西」「イワタニ水素ステーション 羽田空港」などが開所
し、2021 年8月には「イワタニ水素ステーション 仙台空港」など7カ所がオープンしま
した。さらに、東京都羽村市、和歌山市でも建設を進めており、すべて完成すると当社が
運営する水素ステーションは 53 カ所になります。また、2019 年には米国4カ所で水素ス
テーションの運営を開始しています。2023 年度までに、累計で、国内では 83 カ所、米国
では 23 カ所まで建設する計画にしております。
当社は、コンビニ併設型や移動式など立地条件に合わせたステーションの仕様開発や、主
要機器類のユニット化による建設コストの削減にも取り組んでいます。2018 年には当社中
央研究所に国内最高レベルの水素研究設備を導入し、保安技術やエンジニアリング力の強
化にも力を入れています。
2025 年の「大阪万博」へ向けて「水素船」構想も動き始めています。これは水素で発電し
モーターで駆動する 50~100 人乗りの船を建造し、万博会場となる大阪湾の夢洲と関西各
地を結ぶ構想で、国内外に水素エネルギーの可能性を示す絶好の機会になると考えていま
す。




                            -5-
<CO2フリー水素サプライチェーン推進機構(HySTRA)>
2016 年、当社および川崎重工業(株)、シェルジャパン(株)、電源開発(株)により設立された
「HySTRA(ハイストラ)
             」は、オーストラリアに眠る未利用資源「褐炭(=低品位
な石炭)」を現地でガス化して水素を製造し、液化して大量輸送する技術実証を行ってい
ます。製造・輸送時もCO2の排出がない「CO2フリー水素」の商用化を目指し、当社
は液化水素荷揚基地の運用評価を担当しています。


<福島新エネ社会構想>
当社は、国と福島県が進める「福島新エネ社会構想」に参画。太陽光で発電した電力を水
素に変換して貯蔵し、地域で活用する実証に取り組んでいます。2018 年、福島県浪江町に
おいて、当社は国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
                                      、東
芝エネルギーシステムズ(株)、東北電力(株)とともに、太陽光を利用して1万 kW 級の水素
製造が可能な「福島水素エネルギー研究フィールド」を建設。2020 年2月末から水素の製
造と実証運用を開始しました。2020 年9月には、東北電力ネットワーク(株)、旭化成(株)
を加えた5社体制となり、燃料電池による発電やFCV・燃料電池バスへの供給を行い、
実用化に向けた取り組みを進めています。


3.        グリーンボンド・フレームワーク
岩谷産業は、当社の目指す水素の利活用を通してCO2フリー社会を実現するための取り
組みに充当する資金をグリーンボンドにて調達するために、グリーンボンド・フレームワ
ークを策定しました。
本フレームワークは、国際資本市場協会(ICMA)が定めるグリーンボンド原則 2021、
及び日本の環境省によるグリーンボンドガイドライン 2020 年版に基づき策定されてお
り、以下の4つの要素により構成されています。
     1.   調達資金の使途
     2.   プロジェクトの評価と選定のプロセス
     3.   調達資金の管理
     4.   レポーティング


3.1 調達資金の使途
当社により発行されるグリーンボンドの発行総額と同額が新規ファイナンスまたはリファ
イナンスとして、新規または既存の適格事業へ充当されます。なお、既存事業への充当の
場合は、グリーンボンドの発行から遡って5年以内に実施された事業とします。




                            -6-
<適格事業>
・燃料電池を搭載する又は水素を燃料とする自動車(FCV等)、トラック、バス、フォ
 ークリフト、船等の輸送機器向けの水素供給施設の開発、建設に係る支出
・ICMAグリーンボンド原則カテゴリー:クリーン輸送




3.2 プロジェクトの評価と選定のプロセス
適格候補事業である輸送機器向けの水素供給施設の開発及び建設は、担当事業部門が事業
計画を策定し、経営企画部や経理部等のメンバーから構成される検討委員会にて事前検討
を行い、当社の業務意思決定機関である取締役会において決定します。その上で、適格事
業の要件に適合するか経理部が担当事業部門と協議・確認を経て選定し、経理担当役員が
最終決定します。
なお、すべての適格候補事業は、環境・社会的リスク低減のために以下について対応して
いることを確認します。
    事業実施の所在地の国・地方自治体にて求められる環境関連法令等の遵守
  事業実施の所在地の国・地方自治体にて求められる水素取扱いや水素供給施設の建
     設・運営に関する安全面に関する法令等の遵守
    事業実施にあたり地域住民への十分な説明の実施


3.3 調達資金の管理
当社の経理部がグリーンボンドによって調達した資金について、適格事業への充当及び管
理を行います。なお、本フレームワークにて発行されたグリーンボンドの発行額と同額が
適格事業に充当されるよう、償還までの間、定期的に内部管理システムを用いて、追跡、
管理します。
グリーンボンドによる調達資金が適格事業に充当されるまでの間、または、適格事業の売
却等により未充当資金が発生した場合は、現金または現金同等物にて運用し、発行から2
年の間に充当を完了する予定です。


3.4 レポーティング
当社は適格事業への充当状況ならびに環境への効果および社会へのインパクトを年次にて
当社ウェブサイトまたはコーポレートレポートにて報告します。




                     -7-
3.4.1 資金充当状況レポーティング
当社はグリーンボンドにて調達された資金が全額充当されるまでの間、年次にて、調達資
金の適格事業への充当状況に関する以下の項目ついて、実務上可能な範囲でレポーティン
グする予定です。
  調達資金の適格事業への充当額と未充当額
  未充当額がある場合は、充当予定時期
  新規ファイナンスとリファイナンスの割合
 資金充当状況に関する初回レポートは、グリーンボンド発行から1年以内に行う予定で
 す。なお、調達資金が充当された後に大きな資金状況の変化が生じた場合は、適時に開
 示します。


3.4.2 インパクトレポーティング
 当社はグリーンボンドの償還までの間、年次にて、適格事業による環境・社会への効果
 を報告します。
 レポーティング項目は以下を予定しています。
    設置した水素供給施設の概要
    建設した水素供給施設全体の水素供給能力合計




                      -8-