8032 紙パル商 2019-02-22 11:00:00
当社子会社による産業廃棄物の不適正処理について [pdf]
2019 年2月 22 日
各 位
会 社 名 日本紙パルプ商事株式会社
代表者名 代表取締役社長 渡辺 昭彦
(コード番号 8032 東証一部)
問合せ先 広報室 室長 藤嶋 章人
TEL:03-3534-8522
当社子会社による産業廃棄物の不適正処理について
当社連結子会社である株式会社野田バイオパワーJP(本社:岩手県九戸郡野田村、代表取締役社長:大
田直久、以下「野田バイオ」という。
)は、木質バイオマスボイラーによる発電事業を行っております。発
電の際に発生する灰の一部を原料とした造粒固化物(販売名:地盤改良材など。以下「造粒固化物」とい
う。)の製造・販売も行ない、その過程において、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃掃法」と
いう。)上、適正な処理を行っていなかったことが判明しました。すでに、関係する自治体(宮城県・岩手
県・山形県・福島県)及び販売先等の関係者へ報告を行い、本件発生の経緯を解明するための社内調査を
開始しております。
当社及び野田バイオは、各自治体のご指導を仰ぎながら、販売した造粒固化物による環境への影響を最
小化することを最優先事項とする所存です。
このたびは、造粒固化物が使用された施設の周辺住民の皆様、造粒固化物を購入いただいた企業様、関
係する自治体をはじめ、関係者の皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけすることを心から深くお詫び申
し上げます。
1. 造粒固化物について
野田バイオは、木質バイオマス発電所として、岩手県の近隣森林組合から納入される未利用材、バーク、
剪定枝及びアブラヤシの実の種殻(PKS)を主たる燃料として、流動層ボイラーを使って 2016 年 7 月より
営業運転を開始、発電を行っております。そして、燃焼の際に発生する焼却灰であるフライアッシュ(以
下「FA」という。、2・3 パスアッシュ(以下「2・3PA」という。、ボトムアッシュ(以下「BA」という。
) ) )
を流動層ボイラーから排出し、処理しております。
野田バイオは、2013 年に環境省から発出された、 「規制改革実施計画」
“ (平成 25 年 6 月 14 日閣議決
定)において平成 25 年 6 月中に講ずることとされた措置(バイオマス資源の焼却灰関係)について(通
知)
”を踏まえて、灰の有効活用について、発電所がある岩手県及び近隣各県と個別に相談をしておりまし
た。
2. 判明した事実の経緯と内容について
(1)宮城県における不適正な事実について
野田バイオはこの造粒固化物を、福島県に事前にご相談の上、福島県内に所在する事業者に販売し、
当該業者がさらに複数の企業に販売していました。しかし、2018 年 12 月 3 日に野田バイオに宮城県
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の立ち入り調査が入り、上記の造粒固化物が宮城県への事前相談なく宮城県で使用されていることを
野田バイオが初めて認識致しました。その後、野田バイオの造粒固化物は、2018 年 12 月 20 日に宮城
県庁から「産業廃棄物」としての認定通知を受けました。尚、宮城県向けに販売したものは、福島県へ
のご説明時と異なる仕様のものでした。
(2)これまでの調査で判明した不適正な事実について
野田バイオは、上記(1)の事実を当社に報告し、宮城県からのご指摘を踏まえて、当社の指導の
下、造粒固化物の製造・販売全般について事実確認を行った結果、以下の不適正な事実が判明致しま
した。
① 山形県における不適正な事実
2016 年 6 月から 7 月に、野田バイオが山形県への事前確認をすることなく、造粒固化物を山形県
内に所在する事業者に販売していました。その際、製品とは認められない一部については、山形
県から産業廃棄物であるとの指摘を受け、該当する造粒固化物を事業者が既に撤去しております。
なお、当該品を販売するにあたり、分析を行った結果、土壌環境基準値を遵守したことを確認し
ておりました。しかし、今般、調査した結果、基準を超過する造粒固化物が混入している可能性も
あり、山形県にご報告の上、自主撤去について協議をしております。
② 販売先及び納入先管理に関する不備
野田バイオは、販売先が造粒固化物を岩手県から福島県に持ち出すにあたり、最終納入先の管理
の徹底を行うことが必要でした。野田バイオは販売先に対して最終納入先の管理を行うよう、指
導を行っておりましたが、野田バイオ自身が最終納入先での現地確認を行っていなかったため、
宮城県に出荷されていたことを含め、最終納入先の把握ができていませんでした。
③ 予定していなかった原材料の使用
野田バイオは、FA のみを原材料として造粒固化剤を混ぜた「造粒固化物」を製造することを計画
しました。しかし、福島県へその前提でご相談していたにもかかわらず、実際には FA だけでなく、
2・3PA、BA を原材料として 10~20%の割合で混ぜた製品を販売していました。
④ 一部重金属等の土壌環境基準値超過
造粒固化物において、一部重金属等が土壌環境基準値を超過して検出されていました。
野田バイオにおける造粒固化物の出荷前検査の実測値と土壌環境基準値との比較は下記の通り。
構成:造粒固化物(FA+造粒固化剤)
検査期間 2016 年 7 月~2018 年 11 月(検査回数:27 回)
(溶出)
土壌環境基準を超過
土壌環境基準値 基準超過回数
した測定値の範囲
六価クロム 0.05mg/L 以下 0.051~0.23mg/L 11 回
セレン 0.01mg/L 以下 0.011~0.038mg/L 6回
鉛 0.01mg/L 以下 0.015mg/L 1回
フッ素 0.8mg/L 以下 0.91~1.1mg/L 4回
ほう素 1mg/L 以下 1.5mg/L 1回
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3. 今後の対応・対策について
野田バイオといたしましては、木質バイオマスボイラーによる発電事業を今後も継続してまいりますが、
焼却灰については、現在はすべて産業廃棄物として処理しております。今後も、各自治体のご指導、ご支
援を頂きながら、土壌調査を進めつつ、撤去可能な箇所は自主回収を進めるなど、販売した造粒固化物に
よる環境への影響の最小化に注力してまいります。尚、宮城県内の 1 事業所では検査が終了しましたが、
検査数値に基準超過はありませんでした。
また、発生の原因等については、1 月 29 日開催の当社取締役会において設置された、社内調査委員会で
の調査結果が判明次第、随時開示致します。また、社内調査委員会は外部専門家として松田綜合法律事務
所を補助者として選任しております。
4. 業績への影響について
本件が今期の連結業績に与える影響につきましては、現在精査中であり、修正が必要と判断された場合
には速やかに公表致します。
5. 本件に関するお問合せ先
日本紙パルプ商事株式会社 広報室 TEL.03-5548-4026
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補助資料
野田バイオパワーJP の概要
事業内容 木質バイオマス発電(使用燃料:近隣の森林組合から納入される未利用材、バーク、
剪定枝及びアブラヤシの実の種殻/PKS)
固定価格買取制度(FIT)の下、2016 年 7 月より 20 年間にわたり発電事業を行う予定。
所在地 岩手県九戸郡野田村
代表者 代表取締役社長 大田 直久
従業員数 23 名
売上高 2,956 百万円(2017 年度実績)
発電出力 14,000kW(14MW)
設立 2013 年 2 月 22 日
営業運転開始日 2016 年7月1日
株主構成 日本紙パルプ商事㈱70% 沼田資源㈱18% 日本生活協同組合連合会9% シ
ンエネルギー開発㈱2% いわて生活協同組合0.5% みやぎ生活協同組合0.
4% コープ東北サンネット事業連合0.1%
流動層ボイラーと排出される焼却灰について
流動層ボイラー 珪砂などの流動媒体を燃焼空気で吹き上げ、燃料とともに流動化
し、効率よく固気混合し燃焼させるボイラー
フライアッシュ(FA) 燃焼排ガスに含まれるばいじん(すす及び灰の類)をろ過式集塵装
置(バグフィルター)で回収したもの。飛灰ともいう。
2・3パスアッシュ(2・3PA) 燃焼排ガスに含まれる珪砂などの流動媒体、燃料の未燃分及びばい
じん(すす及び灰の類)であり、ろ過式集塵装置手前で回収したも
の。
ボトムアッシュ(BA) 炉の底部から排出される燃殻。燃料に混入していた不燃性の異物
(砂利等)及び珪砂などの流動媒体。炉底灰ともいう。
社内調査委員会の構成
委員長 小林 光 (当社社外取締役/慶応義塾大学特任教授・東京大学客員教授
博士(工学) 元環境事務次官)
委 員 酒井 諭 (当社常勤監査役)
委 員 喜多村勝德 (当社社外監査役/丸の内法律事務所弁護士 元裁判官)
補助者 岩月 泰頼 (松田綜合法律事務所弁護士 元検察官)ほか
以上
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