8013 ナイガイ 2019-11-29 15:00:00
子会社における不適切な会計処理に係る再発防止策等についてのお知らせ [pdf]
2019 年 11 ⽉ 29 ⽇
各 位
会 社 名 株 式 会 社 ナ イ ガ イ
代表者名 代表取締役社⻑ 今泉 賢治
(コード番号:8013 東証第⼀部)
問合せ先 取締役管理部⾨担当 市原 聡
(Tel 03-6230-1654)
⼦会社における不適切な会計処理に係る再発防⽌策等についてのお知らせ
当社は、2019 年 11 ⽉ 12 ⽇付で公表いたしました「特別調査委員会の調査報告書公表及び今後の対
応に関するお知らせ」に記載の通り、連結⼦会社センティーレワン株式会社及び連結海外⼦会社にお
いて⾏われた過年度にわたる不適切な会計処理問題について、特別調査委員会より事実関係と原因分
析にかかる調査報告書を受領いたしました。
当社は、特別調査委員会が認定した事実と原因分析に基づいた再発防⽌策の提⾔を真摯に受け⽌め、
社内で具体的な再発防⽌策について検討いたしました結果、本⽇の取締役会において、下記の通り再
発防⽌策の具体的な⽅法について決議いたしましたので、お知らせいたします。
株主様をはじめ投資家の皆様、お取引先及び関係者の皆様には、多⼤なるご迷惑とご⼼配をおかけ
しておりますことを深くお詫び申し上げます。
今後は、可能な限り早期に再発防⽌策を実⾏し、 信頼の回復に努めて参りますので、何卒ご理解とご
⽀援を賜りますようお願い申し上げます。
記
A)不適切な会計処理が⾏われ、発⾒できなかった原因と考えられる問題点
特別調査委員会の報告書で指摘された、⼦会社における不適切な会計処理が発⽣した要因を以下の
通り認識いたしました。
1. 当社⼦会社管理における問題点
(1) 当社役職員のコンプライアンス意識に対する問題
本件に関わった⼀部役職員のコンプライアンス意識が希薄であり、重ねて基礎的な経理の
知識も不⾜していたこと及び予算達成への過度の執着により、意図的な売上調整や在庫調整
などの不適切な会計操作⾃体が、重⼤なコンプライアンス違反に該当することであるとの認
識がなかったこと。
(2) ⼦会社担当役員制の実効性の問題
当社は⼦会社の監督体制として、取締役、執⾏役員による⼦会社担当制を導⼊しているも
のの、実質的には、⼦会社の経営は⼦会社社⻑に⼀任されており、現場に対する具体的な監
督やサポートが不⾜していたため、有効に機能していなかったこと。
(3) 経理部⾨における⼦会社経理チェック体制の不備
当社経理部⾨における⼦会社決算チェック体制については、⼈員が慢性的に不⾜しており、
⼦会社の決算チェックに⼗分な体制が整えられていなかったことに加えて、当社経理部員の
⼦会社事業特有の商流に対する理解、認識が不⾜しており、業務フロー上の問題点の発⾒に
1
⾄る可能性が低かったこと、また、⼦会社から提出される在庫内容等の数値に対する実在性
及び証憑書類等の確認作業が不⾜していたこと。
(4) ⼦会社に対する内部監査の不備
内部監査部員の⼈員不⾜により⼦会社監査に対する⼗分な体制が整えられていなかったこ
とで、内部監査機能が⼗分に働いていなかったこと。
(5) ⼦会社社⻑の選任・再任に関する問題
⼦会社社⻑の選解任基準及び任期、再任基準などの明確な規定がなく、⼀部⼦会社では同
⼀⼈物による⻑期にわたる社⻑在任を許す結果となり、⼦会社社⻑への権限の集中と、経営
のブラックボックス化を⽣じさせる可能性を⾒過ごしていたこと。
2. ⼦会社の問題点
(ア) センティーレワン株式会社
(1) ガバナンス体制の不備
社⻑の在任期間が⻑期にわたり、社⻑へ全権限が集中しており、社内牽制作⽤が全く効い
ていなかったことに加え、当社よりアサインされた⾮常勤取締役、監査役による監督機能が
不⼗分だったこと。
(2) 組織・⼈事の問題
管理部⾨機能が不存在で、経理知識に乏しい少⼈数の業務課社員が社⻑の指⽰で決算対応
をしていた結果、全ての経理処理判断は事実上社⻑の⼀任で⾏われおり、さらに、縦割り組
織の弊害で、従業員の他部⾨への関⼼が薄く、問題・疑問を感じても、あえて声を上げる者
がおらず、社員間の相互牽制機能が働かなかったこと。
(3) 管理会計及び会計システムの不備
センティーレワンには管理会計制度がなく、事業進捗 K P I もないため、業績管理は社⻑
のみが知る体制となっており、他の役職員によるチェック機能が⽋落していたこと。
また会計 I T システム⾯では、在庫管理のシステムと、販売管理のシステムが別々に存在し
ており、⾃動連携機能がなかったため、仕⼊〜販売〜在庫の⼀連の商流を⼀元で捉える仕組
みとなっていないこと、さらにはシステム操作責任者の権限が曖昧で在庫管理のシステムデ
ータを容易に改竄できる環境にあったことも複合的に重なり、不適切な会計処理を容易に⾏
える環境となっていたこと。
(4) 役職員のコンプライアンス感度が低かったこと
社⻑⾃⾝の予算達成へのコミット意識が強すぎ、独断で予算利益達成のための在庫操作を
実⾏していたことが判明しており、従業員がこうした操作に気付いていても意⾒具申をしに
くい⾵⼟があったことに加え、併せて役職員のコンプライアンス感度も低かったこと。
(イ) 海外⼦会社
(1) ローカルスタッフの適正、適法会計に対する認識不⾜
ローカルスタッフの適正・適法な会計処理に対する認識不⾜もあり、上⻑の指⽰に従い不
適切な会計操作をせざるをえなかったこと。
(2) 予算達成に対する過度な執着
あらゆる⼿段を駆使しても予算を達成することを使命とする⾵⼟が定着しており、期末時
における不適切な会計操作を⾏う動機付けが働いていたこと。
2
B)再発防⽌策
1. 当社における再発防⽌策
(1) コンプライアンス意識の醸成と企業⾵⼟改⾰
• 今回の事案の反省を踏まえ、ナイガイグループ・コンプライアンスマニュアルを改定すると
ともに、新たにナイガイ憲章・⾏動指針を策定し、これらをトップメッセージとして明確に発
信し、全役職員に健全な企業⼈としての⾏動規範を浸透させるための、継続的なナイガイマ
ン教育、コンプライアンス教育を⾏ってまいります。
(具体的⽅策)
- 全従業員に対するコンプライアンスが予算達成に優先するという意識付けの徹底
- コンプライアンスマニュアルの周知徹底及び違反事例研究等によるコンプライアンス意識
の醸成と定着のための、定期的、継続的なコンプライアンス研修の実施
- 外部講師(弁護⼠等)を交えた、全社的なコンプライアンス教育の実施
- 部組織単位で定期的に対話会を実施し、部内コミュニケーションの促進を図るとともに、
相互牽制効果を醸成する
- ⾝近な疑問に答える「コンプライアンス相談室(仮称)」をイントラ上に設置
- 経営トップによる定期的な浸透度モニタリングラウンドの実施(定着化への牽制)
• コンプライアンス違反による処罰規定の⾒直しと周知を図り、不正⾏為に対する抑⽌効果を
醸成してまいります。
• コンプライアンス違反の早期発⾒策として、内部通報制度の利⽤⽅法等について、あらため
て全役職員へ周知徹底を図るとともに、海外⼦会社においても内部通報制度を利⽤できる仕
組みを構築いたします。
(2) ナイガイ執⾏役員、⼦会社社⻑の選任、再任⽅法の⾒直し
• ナイガイ執⾏役員、⼦会社社⻑の選任、再任については、ナイガイ代表取締役社⻑の指名する
候補者を、監査等委員である取締役により、資質、業績成果、任期期間等の妥当性について厳
正に⾯談審査を⾏い、監査等委員会の同意を得た者に限り取締役会において決定することと
いたします。
(3) ナイガイ執⾏役員、⼦会社社⻑及び⼦会社常勤役員に対する教育
• ナイガイ執⾏役員、⼦会社常勤役員に就任する者に対しては、コンプライアンス教育、経営管
理教育を⼗分に⾏い、ナイガイ取締役会において、定期的な経営管理状況のモニタリング(ヒ
アリング等)を⾏い、適宜継続的な指導を⾏ってまいります。
(4) 当社管理部⾨による⼦会社管理機能強化
• 当社経理部による⼦会社決算監督の精度アップのため、経理部員を増員し、⼦会社担当者を
明確に定めた上で、決算報告書内容の正確性のチェックを必ず⾏う体制といたします。
• 海外⼦会社については事業監督を務める事業担当役員とは別に、⼦会社の決算を監督する経
理担当役員を任命し、⼦会社決算のプロセス及び適正性のチェック、指導を⾏います。
• 国内⼦会社の監査役はナイガイの常勤監査等委員である取締役が全社とも務めることといた
します。
• 当社の⼦会社担当役員は、⼦会社社⻑の監督並びにガバナンス体制の監督に責務を追うこと
を明確にして、当社取締役会において定期的に報告するものといたします。
(5) 内部監査機能の強化
• 内部監査部員の増員による⼦会社監査専任者の任命と⼦会社監査のルーティン化を⾏いグル
ープ内部統制監査の実効性を強化してまいります。
3
2. センティーレワンにおける再発防⽌策
(1) 経営ガバナンス体制の刷新
• 取締役会の実効性改善のために、取締役会を四半期ごと開催から⽉次開催に改めるとともに、
取締役のほか、オブザーバーとして管理職を出席させ、現場実態の報告をさせることで情報
共有を促進し、事業進捗のモニタリング体制を整えて実⾏してまいります。
• ⼦会社担当役員によるサポート・監督の実効性を担保するため、当社⼦会社担当役員が⼦会
社の営業会議等へ出席し現場実態を定期的にモニタリングするようにいたします。
(2) 管理部⾨機能の設置と⼈員強化
• 当社経理部所属部員を経理担当者として現地に配置することで、管理会計資料の作成及び決
算帳簿の作成管理を⾏わせる組織体制といたします。
• 経理担当者は、⾃ら⽉次で取締役会及び親会社経理部への報告を⾏う責務を担う仕組みとい
たします。
(3) 管理会計制度の導⼊による相互牽制体制の構築
• 管理会計フォーマットを作成し、⽉次決算進捗を全役職員と社内共有し、営業会議で相互モ
ニタリングができる仕組みを構築してまいります。
• 経理処理の業務フローを明⽂化し、決算チェックポイントを管理職以上で共有させ、明確に
してまいります。
• 全役職員に経理処理のルール教育を実施し、無知、無理解による不適切な経理処理の⾒逃し
を予防できる組織知⾒の醸成に努めてまいります。
(4) 会計管理 I T システムの再構築
• 仕⼊・販売・在庫の⼀元管理システムを構築し、⼈為的な操作及びミスが起こらない I T 環境
を整えてまいります。
• 当社システム部⾨において、 ⼦会社の I T 統制監視を⾏うルールを定め、データアクセス権限
等セキュリティー管理を徹底してまいります。
(5) 職場環境・⾵⼟改⾰
• 定期的な計画⼈事ローテーションを⾏い、組織・⼈事の硬直化、属⼈化を回避し、活性化を図
ることで社内の⾵通しをよくし、相互協⼒及び牽制機能を回復させる⾵⼟改⾰に取り組んで
まいります。
• 全役職員のコンプライアンスに対する感応性を⾼めるよう、体系的なコンプライアンス教育
を継続的に実施してまいります。(グループ企業全社対象)
3. 海外⼦会社における再発防⽌策
(1) ローカル役職員の再教育
• 現地語によるコンプライアンスマニュアル、ナイガイ憲章、⾏動指針を作成、配布し、ローカ
ル役職員に対する、コンプライアンス教育及び会計ルールに関する教育及び指導を徹底して
まいります。
4
C)経営責任及び関係者処分について
本事案の当事者である、前センティーレワン株式会社の代表取締役社⻑につきましては取締役を解
任、当社執⾏役員職は辞任いたしました。
また、本事案に係る経営責任を重く受け⽌め、管理監督責任を負う当社取締役及び関係執⾏役員に
つきましては、次のとおり役員報酬を 2019 年 12 ⽉度より減額することといたしました。
また、監査等委員である取締役については、⼀部報酬を⾃主返納することといたしました。
当社監査等委員ではない取締役及び執⾏役員の⼀部報酬減額の内容
• 代表取締役社⻑ ⽉額報酬の 30%を減額(3 ヶ⽉)
• 取締役常務執⾏役員国内⼦会社担当 ⽉額報酬の 10%を減額(3 ヶ⽉)
• 取締役常務執⾏役員管理部⾨担当 ⽉額報酬の 10%を減額(3 ヶ⽉)
• 執⾏役員経理部⻑兼センティーレワン株式会社監査役 ⽉額報酬の 10%を減額(3 ヶ⽉)
• 執⾏役員海外⼦会社担当 ⽉額報酬の 20%を減額(3 ヶ⽉)
当社監査等委員である取締役の⼀部報酬⾃主返納の内容
• 常勤取締役監査等委員 ⽉額報酬の 10%を減額(3 ヶ⽉)
• 社外取締役監査等委員 ⽉額報酬の 10%を減額(3 ヶ⽉)
• 社外取締役監査等委員 ⽉額報酬の 10%を減額(3 ヶ⽉)
また、本事案に関係した当社従業員につきましては、当社就業規則に則り、厳正に処分いたしま
す。
以 上
5