8002 丸紅 2020-02-27 15:00:00
ブラジルにおける衛生用品メーカーの株式取得(子会社化)に関するお知らせ [pdf]
2020 年 2 月 27 日
各 位
会 社 名 大王製紙株式会社
代表者名 代表取締役社長 佐光 正義
コード番号 3880 東証第一部
問合せ先 執行役員経営企画部長 品川 舟平
TEL 03-6856-7509
会 社 名 丸紅株式会社
代表者名 代表取締役社長 柿木 真澄
コード番号 8002 東証第一部・名証第一部
問合せ先 広報部報道課長 橘 雅門
TEL 03-3282-4803
ブラジルにおける衛生用品メーカーの株式取得(子会社化)に関するお知らせ
大王製紙株式会社(以下、大王)及び丸紅株式会社(以下、丸紅)は、ブラジル連邦共和国(以下、
ブラジル)の Santher - Fábrica de Papel Santa Therezinha S.A.社(以下、Santher 社)の全株式を
共同で間接的に取得すること(以下、本買収)に合意しました。大王は本日開催の取締役会において
Santher 社を大王の間接保有する子会社とすることを決議しましたので、下記の通りお知らせ致します。
なお、Santher 社の株式は、大王及び丸紅がそれぞれ 51.0%及び 49.0%出資するブラジルの共同投資会
社である H&PC BRAZIL PARTICIPAÇÕES S.A.(以下、買収子会社)を通じて 100%取得します。
記
1.本買収の目的
大王は現在、2018 年5月に公表致しました第3次中期事業計画「Move on 革進と飛翔」及び大王の
長期ビジョン(注1)に掲げている、ホーム&パーソナルケア(衛生用品等。以下、H&PC)事業のグ
ローバルな事業拡大と収益強化等の主要施策を中核に成長戦略に積極的に取り組んでおります。
(注1)
「売上高 8,000 億円~1 兆円規模、H&PC の構成比 50%以上、H&PC 海外事業の構成比 30%以上」
大王は、1943 年の設立以降、総合製紙メーカーとして継続的に成長し、なかでも 1979 年以降は衛生
用紙において高いブランド認知度を誇る「エリエール」をはじめ、ベビー用紙おむつ「GOO.N」 、大人
用紙おむつ「アテント」等で確固たる地位を築いてきました。H&PC 事業では現在、市場シェア拡大に
向けて高付加価値商品の販売に注力しており、海外でもベビー用紙おむつを中心に「GOO.N」ブランド
等の H&PC 製品の展開を積極的に行っております。また、高付加価値商品の開発、展開に留まらず地域
特有の消費者ニーズに沿った事業展開を継続させた結果、中国や東南アジア諸国での市場シェアを着
実に伸ばしております。更に、2017 年にトルコ、2019 年にロシアの出張所開設により、トルコ、ロシ
アをはじめ将来的に中東・北アフリカ等の周辺国への投資機会を行える体制を構築しています。
上記施策は大王の長期ビジョンに基づいた戦略であり、目標の達成に向けて M&A を有効な選択肢の
一つとして捉えております。本買収についてもパーソナルケアを始めとした消費財への需要増加が大
いに見込まれるブラジル市場へ進出する絶好の機会と考えております。また、本買収後のビジョンと
しては南米全域、更にはアフリカ南部の経済発展に伴う H&PC 製品の付加価値商品への需要を取り入れ
1
ることを視野に入れており、10 年後も持続的な成長を可能にする事業ポートフォリオの最適化を目指
しております。
丸紅は、衛生用紙及び紙おむつや生理用ナプキン等の H&PC 製品の海外展開を新たな成長機会と捉え、
H&PC 事業を通じて世界中の人々に高品質な商品を提供し、衛生的な環境と安心・快適な生活の実現に
寄与していく考えで、本買収をその第一歩と位置付けております。また、H&PC 製品の販売を通じて消
費者との接点を構築し、丸紅が有する総合商社としての機能・リソース・ネットワークを掛け合わせ
ることによって、多様化する消費者ニーズに沿った商品・サービスを提供するプラットフォームを確
立し、特に新興国において台頭する中間消費者層の需要を取り込むことを目指しています。
世界の H&PC 市場は約 1,800 億米ドル(2018 年)の規模を有し、今後も年率 3%前後の成長が見込ま
れます。新興国においては人口の増加や経済発展・生活水準の向上に伴う普及率上昇により継続的な
成長が期待できることに加え、先進国においても高齢化の進行とともに大人用紙おむつの需要拡大が
期待出来る有望な事業領域であると考えております。
今般、大王、及び丸紅が共同でブラジル市場に新規参入する背景としましては、同国内の人口増加
及び経済発展が著しく、今後もパーソナルケアを始めとした消費財への需要増加が大いに見込まれ、
魅力的な市場であると判断したものです。ブラジルの H&PC 市場は世界第 4 位の市場規模で過去 5 年間
で衛生用紙が年率 5.6%、紙おむつが同 5.4%の成長を遂げており、人口の増加や経済発展・生活水準
の向上に伴う普及率上昇により今後も継続的な市場拡大が見込まれます。かかる成長市場で当該事業
に参入するには、グリーンフィールドから一定のシェアを獲得して利益を上げるには相当な年数がか
かることが予想されるため、有望なローカル企業を友好的に取り込むことが有効な手法であるとの判
断から Santher 社買収の決断に至りました。
Santher 社は、1938 年に設立され、ブラジルにおいて衛生用紙及びベビー用おむつや生理用ナプキ
ン等のパーソナルケア商品の製造・販売を行っており、創業 80 年以上の歴史があります。同社商品の
ブラジル全土におけるブランド認知度は非常に高く、なかでも現地消費者から高く評価されている
「Personal(ペルソナル)」ブランドにより、H&PC 市場のリーダーとしての確固たる地位を築いています。
特に、衛生用紙においてはマーケット・リーダーとしての確固たる地位を築いており、紙おむつ、生
理用品においてはローカルメーカーの中ではトップシェアを有しています。
Santher 社は、生産体制の効率化・高付加価値化により更なる収益力強化の可能性を十分に有して
おります。大王・丸紅による買収を機に、かかる生産体制の再構築を加速化するとともに、ブラジル
国内にて、大王が強みを有する大人用おむつの製造・販売への参入、プレミアム製品ラインの拡充、
成長が著しい病院・クリニック向けの B2B 製品強化、保湿・可溶性向上等の新技術の導入により
Santher 社の更なる成長を促進させます。また、丸紅の同国における豊富な事業運営の知見やグロー
バルネットワークを活用して Santher 社の企業価値向上を図るとともに、将来的にはブラジルのみな
らず、南米全域、更にはアフリカまでを見据えた H&PC 事業の展開を企図しております。
2.本買収の概要
(1)本買収ストラクチャー
本買収は、大王が 51%、丸紅グループが 49%を出資する H&PC BRAZIL PARTICIPAÇÕES S.A.が
Santher 社の全株式を取得致します。
(2)買収子会社の概要
(1) 名 称 H&PC BRAZIL PARTICIPAÇÕES S.A.
Av. Paulista, 854, part 1, 12th floor, Bela Vista, City of
(2) 所 在 地
São Paulo, State of São Paulo, Brazil
2
Director、Alessandro Orizzo Franco de Souza
(3) 代表者の役職・氏名
Director、Fábio Margiela de Favari Marques
南米にて主に家庭用衛生用紙、紙おむつ、生理用品業務に従事する
(4) 事 業 内 容 会社を買収し、南米にて家庭用衛生用紙の関連業務を展開する予定
である
(5) 資 本 金 294,189 レアル
(3)取得株式数、取得価額及び取得前後の所有株式の状況
0株
異動前の所有株式数
(議決権の数:0 個、議決権所有割合:0%)
取得株式数:16,918 株
(議決権の数:16,918 個)
取 得 株 式 数
大王、及び丸紅がそれぞれ 51.0%及び 49.0%出資する買収子会社による取得株
式数の合計
2,303 百万レアル(約 584 億円)(概算)(注2)
※ 1 レアル= 25.3859 円にて計算
取 得 価 額
(注2) 株式取得完了日の運転資本・負債・現預金の増減に伴い取得価額の
調整が行われます。
16,918 株
(議決権の数:16,918 個、議決権所有割合:100.0%)
異動後の所有株式数
大王、及び丸紅がそれぞれ 51.0%及び 49.0%出資する買収子会社による取得株
式数の合計
(4)資金調達方法
大王では、本買収に要する資金は、手元資金により充当した後、金融機関からの長期借入金等に
よる調達を予定しております。
また、財務健全性維持のため、ハイブリッドファイナンス(注3)等の実施も検討していきます。
丸紅は、全額手元資金で行う方法を含め、現在様々なオプションを検討しております。
(注3)負債でありながら、利息の任意繰延、超長期の返済期限、清算手続き及び倒産手続きにおける
劣後性等の資本に類似した特徴を有しているファイナンス形態であり、株式の希薄化を生じさ
せることなく、格付機関から当該ファイナンスによる調達額の一定の割合に対して資本性の認
定を受けられることを想定しております。
3.異動する子会社(Santher 社)の概要
(1) 名 称 Santher - Fábrica de Papel Santa Therezinha S.A.
Rua Arcati, No. 275, Penha, City of Sao Paulo, State of Sao
(2) 所 在 地
Paulo, Brazil
(3) 代表者の役職・氏名 CEO, José Rubens de La Rosa
(4) 事 業 内 容 衛生用紙及び紙おむつ等の H&PC 製品及び特殊紙の製造・販売
(5) 資 本 金 52.7 百万レアル
(6) 設 立 年 1938 年
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SOL - Fundo de Investimento em Partipações
(7) 大株主及び持株比率 Multiestratégia(99.97%)
RFPLCA Participações Ltda.(0.03%)
資 本 関 係 記載すべき該当事項はありません。
上場会社と当該会社
(8) 人 的 関 係 記載すべき該当事項はありません。
と の 間 の 関 係
取 引 関 係 記載すべき該当事項はありません。
(9) 当該会社の最近3年間の連結経営成績及び連結財政状態
2017 年 12 月期 2018 年 12 月期 2019 年 12 月期
決 算 期
(未監査)
連 結 純 資 産 11.8 百万レアル 6.6 百万レアル 36.6 百万レアル
連 結 総 資 産 920.6 百万レアル 1,054.0 百万レアル 1,175.1 百万レアル
1株当たり連結純資産 699.9 レアル 391.2 レアル 2,200 レアル
連 結 売 上 高 1,323.0 百万レアル 1,481.0 百万レアル 1,563.0 百万レアル
連 結 E B I T 86.4 百万レアル 67.0 百万レアル 108.9 百万レアル
連 結 E B I T D A 140.0 百万レアル 120.0 百万レアル 179.8 百万レアル
親会社株主に帰属する ▲9.9 百万レアル ▲5.2 百万レアル 30.0 百万レアル
当 期 純 利 益
1株当たり連結当期純利益 ▲587.2 レアル ▲308.7 レアル 1,800 レアル
1 株 当 た り 配 当 金 0 レアル 0 レアル 0 レアル
4.株式取得の相手先の概要
(1)SOL - Fundo de Investimento em Partipações Multiestratégia 社
(1) 名 称 SOL - Fundo de Investimento em Partipações Multiestratégia
Avenida das Américas, 3434, block 07, room 201, Barra da Tijuca,
(2) 所 在 地
Rio de Janeiro, Brazil
(3) 代 表 者 Oliveira Trust Servicer S.A.
(4) 事 業 内 容 株式保有を目的とした創業家保有投資ファンド
(5) 資 本 金 6.6 百万レアル
(6) 設 立 年 2016 年
資 本 関 係 記載すべき該当事項はありません。
人 的 関 係 記載すべき該当事項はありません。
上 場 会 社 と
(7) 取 引 関 係 記載すべき該当事項はありません。
当該会社の関係
関連当事者へ
記載すべき該当事項はありません。
の該当状況
※株式取得の相手先純資産、総資産、大株主及び持ち分比率については、秘密保持契約を締結している
相手先の意向により非公表とさせて頂きます。
(2)RFPLCA Participações Ltda.社
(1) 名 称 RFPLCA Participações Ltda.
Avenida Eusébio Matoso, 1375, Andar 9 Conj 92 - Parte
(2) 所 在 地
Butanta, Sao Paulo, Brazil
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(3) 事 業 内 容 株式保有を目的とした創業家保有有限責任会社
(4) 株 主 資 本 120 レアル
(5) 設 立 年 2016 年
資 本 関 係 記載すべき該当事項はありません。
人 的 関 係 記載すべき該当事項はありません。
上 場 会 社 と
(6) 取 引 関 係 記載すべき該当事項はありません。
当該会社の関係
関連当事者へ
記載すべき該当事項はありません。
の該当状況
※株式取得の相手先代表者の役職・氏名、純資産、総資産、大株主及び持ち分比率については、秘密保
持契約を締結している相手先の意向により非公表とさせて頂きます。
5.日 程
(1) 取締役会決議日
2020 年 2 月 27 日(本日)
(大王)
(2) 株式譲渡契約締結日 2020 年 2 月 27 日(予定)
(3) 株 式 譲 渡 実 行 日 2020 年 6 月 30 日(予定)
6.今後の見通し
本買収はブラジル競争法当局のクリアランスを得た後に実行するため、上記の譲渡実行日は現時点
における目処であります。
本買収に伴う大王、及び丸紅の連結業績に与える影響につきましては、今後、開示すべき事由が生
じた場合には、速やかにお知らせします。
以 上
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