8001 伊藤忠 2020-07-08 17:10:00
株式会社ファミリーマート株式(証券コード:8028)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ [pdf]

                                                          2020 年7月8日


各    位

                                    会 社 名 伊 藤 忠 商 事 株 式 会              社
                                    代表者名 代表取締役社長COO 鈴 木          善     久
                                    ( コ ー ド 番 号  8 0 0 1 東 証 第 一 部     )
                                    問合せ先        IR室長       天 野         優
                                    (TEL. 0 3 - 3 4 9 7 - 7 2 9 5      )

                                   会 社 名 リテールインベストメントカンパニー合同会社
                                   代表者名    職 務 執 行 者   細 見 研 介
                                   問合せ先           同 上

    株式会社ファミリーマート株式(証券コード:8028)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ



 伊藤忠商事株式会社(以下「伊藤忠商事」といいます。
                         )及び東京センチュリー株式会社(以下「東京セン
チュリー」といいます。
          )がそれぞれ 99%、1%を出資する合同会社であるリテールインベストメントカンパ
ニー合同会社(本店所在地:東京都港区、職務執行者:細見研介。以下「公開買付者」といいます。
                                            )は、本
日開催の各取締役会において、以下のとおり、公開買付者が、株式会社ファミリーマート(株式会社東京証券
取引所(以下「東京証券取引所」といいます。
                    )市場第一部(以下「東証一部」といいます。、証券コード:
                                         )
8028、以下「対象者」といいます。
                 )の普通株式(以下「対象者株式」といいます。
                                      )を金融商品取引法(昭和
23 年法律第 25 号。その後の改正を含みます。以下「法」といいます。
                                   )による公開買付け(以下「本公開買
付け」といいます。
        )により取得することを決議いたしましたので、お知らせいたします。
 本公開買付けは、昨今、対象者の属する小売り業界を取り巻く競争環境が激化する中、対象者が変化に機動
的に対応し厳しい競争に勝ち残っていくためには、伊藤忠商事と対象者の経営資源等の相互活用をより一層促
進し、且つ伊藤忠商事と対象者がグループ一体となって迅速に意思決定を進めていくことが不可欠であるとの
認識を伊藤忠商事と対象者との間で共有するに至ったため、対象者の非公開化を目的として行うものです。
 なお、本資料は、伊藤忠商事による有価証券上場規程に基づく開示であるとともに、公開買付者が伊藤忠商
事(公開買付者の親会社)に行った要請に基づき、金融商品取引法施行令(昭和 40 年政令第 321 号。その後
の改正を含みます。以下「令」といいます。
                   )第 30 条第1項第4号に基づいて行う公表を兼ねております。


                                       記


1.リテールインベストメントカンパニー合同会社の概要
(1)名                 称   リテールインベストメントカンパニー合同会社
(2)所         在       地   東京都港区北青山二丁目5番1号
(3)代表者の役職・氏名             職務執行者 細見 研介
                         1.小売流通ビジネスに対する投融資
(4)事     業       内   容
                         2.前号に付帯関連する一切の業務
(5)資         本       金   1,000,000 円(本日現在)




                                        1
2.買付け等の目的
(1)本公開買付けの概要
 公開買付者は、本公開買付けを通じて対象者の株券等を取得及び所有することを主な目的として、2020年
3月18日に設立された、伊藤忠商事及び東京センチュリーがそれぞれ99%、1%を出資する合同会社です。
本日現在、公開買付者は東証一部に上場している対象者株式を所有しておりませんが、公開買付者の親会社
である伊藤忠商事は、本日現在、対象者株式210,029,184株(所有割合(注1)
                                        :41.50%(小数点以下第三
位を四捨五入。以下、所有割合の計算において同じとします。
                           )を、また、伊藤忠商事の完全子会社である
伊藤忠リテールインベストメント合同会社(以下「IRI」といい、伊藤忠商事と合わせて「伊藤忠商事ら」
といいます。
     )は、本日現在、対象者株式43,521,600株(所有割合:8.60%)を所有しており、伊藤忠商事
らは対象者株式を合計で253,550,784株(所有割合:50.10%)所有し、対象者を連結子会社としております。
また、東京センチュリーは、本日現在、対象者株式を22,792株(所有割合:0.00%)所有しております。


   (注1)
      「所有割合」とは、対象者が2020年5月29日に提出した第39期有価証券報告書(以下「対象者
       有価証券報告書」といいます。)に記載された2020年2月29日現在の発行済株式総数
       (506,849,252株)から、同日現在の対象者が所有する自己株式数(741,180株)を控除した
       株式数(506,108,072株)に対する割合をいいます。


 公開買付者は、対象者株式(伊藤忠商事らが所有する対象者株式及び対象者が所有する自己株式を除きま
す。
 )の全てを取得するため、本公開買付けにおける対象者株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公
開買付価格」といいます。
           )を対象者株式1株当たり2,300円として、本公開買付けを実施することを決定い
たしました。本公開買付けは、以下に記載のとおり、対象者の株主を伊藤忠商事及び公開買付者の全部又は
一部のみとする非公開化を目的とする一連の取引(以下「本取引」といいます。
                                   )の一環として実施されま
す。なお、IRIは、IRIと伊藤忠商事との間の本日付の出資の払戻し等に関する契約(以下「本出資払
戻契約」といいます。
         )に従い、2020年7月21日、伊藤忠商事からIRIに対する出資の一部(注2)の払
戻しにより、所有する対象者株式の全て(43,521,600株(所有割合:8.60%)
                                         )を伊藤忠商事に交付する予
定です(スキーム概要は後記「本取引のスキーム図」をご参照ください。(注3)(注4)
                                 )  ・   。公開買付者が、
本公開買付けにより対象者株式(伊藤忠商事らが所有する対象者株式及び対象者が所有する自己株式を除き
ます。
  )の全てを取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後に、後記「
                                  (6)本公開買付け後の組織
再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
                      」に記載の対象者の株主を伊藤忠商事及び公開買付者の
みとするための一連の手続を実施することを予定しており、当該手続が実行された場合には、全国農業協同
組合連合会(以下「全農」といいます。
                 )及び農林中央金庫(以下「農中」といいます。(注5)と対象者、
                                       )
東京センチュリーと対象者の関係性を強化すべく、後記「
                         (3)本公開買付け後の経営方針」の「I. 全農・
農中株式譲渡」に記載の取引(以下「全農・農中株式譲渡」といいます。
                                )及び「Ⅱ. 東京センチュリー直
接所有化取引」に記載の取引(以下「東京センチュリー直接所有化取引」といい、
                                    「全農・農中株式譲渡」
と併せて、以下「本取引後対象者株式譲渡等」といいます。
                          )を行うことが予定されており、本取引後対象
者株式譲渡等が行われた後に各当事者が所有する対象者株式の割合は、伊藤忠商事及び公開買付者が合計で
約94.70%、全農及び農中が合計で4.90%(注6)
                          、東京センチュリーが約0.40%となる予定です(本取引の
スキーム概要は後記「本取引のスキーム図」をご参照ください。。
                             )
 なお、本公開買付けに際して、公開買付者は、伊藤忠商事らより、その所有する対象者株式の全てについ
て本公開買付けに応募しない旨の表明を、東京センチュリーより、その所有する対象者株式の全てについて
本公開買付けに応募する旨の表明を、それぞれ受けております。


                           2
(注2)具体的には、IRIから伊藤忠商事に対して、対象者株式43,521,600株を交付いたしますが、当
    該交付を受けることに対して、伊藤忠商事はIRIに対していかなる対価も支払いません。なお、
    合同会社が出資の払戻しにより社員に対して交付する金銭等の帳簿価額は、会社法上、剰余金額
    又は出資の価額の減少額のいずれか少ない額を超えてはならないものとされているため、IRI
    は対象者株式43,521,600株の伊藤忠商事への交付に際して、当該株式の帳簿価額以上の金額に相
    当する額について伊藤忠商事の出資の価額を減少させる必要があることを踏まえ、IRIは出資
    の払戻しの時点(2020年7月21日)における伊藤忠商事の出資の価額120,001百万円を119,970百
    万円(百万円未満を四捨五入。以下、伊藤忠商事の出資の価額の減少額について同じとします。
                                              )
    減少させます。かかる伊藤忠商事の出資の価額の減少額(119,970百万円)は、上記の会社法上
    の規制を踏まえて、IRIが所有する対象者株式43,521,600株の同社における本日現在の帳簿価
    額と同額としているものであり、本日現在における対象者株式の価値を勘案して決定された額で
    はなく、本公開買付価格とは無関係です。
    なお、この出資の価額の減少額をIRIから伊藤忠商事に対して交付されることになる対象者
    株式43,521,600株で除した金額は、2,756.56円(小数点以下第三位を四捨五入)ですが、そもそ
    も出資の価額は、伊藤忠商事がIRIに過去に払い込んだ金銭等の額を意味する数値に過ぎず、
    当該数値を減少させることは、伊藤忠商事がIRIに対して何らかの財産的価値を交付したこと
    を意味せず、伊藤忠商事がIRIに対する何らかの財産的価値を放棄したことも意味しません。
    IRIの社員は伊藤忠商事のみであるため、上記の出資の価額の減少によって、伊藤忠商事のI
    RIに対する持分割合が減少することもありません。このように、出資の価額の減少額は、対象
    者株式43,521,600株の交付を受けることの対価として伊藤忠商事がIRIに対して交付する財産
    的価値を意味するものではなく、上記の会社法上の規制を遵守するために決定される数値に過ぎ
    ないため、出資の価額の減少額をIRIから伊藤忠商事に対して交付されることになる対象者株
    式43,521,600株で除した金額が本公開買付けと合致しないことは、公開買付価格の均一性の趣旨
    に反するものではありません。詳細は、後記「
                        (4)本公開買付けに係る重要な合意に関する事
    項」の「③本出資払戻契約」及び本公開買付けに係る公開買付届出書(以下「本公開買付届出書」
    といいます。
         )の「第3 公開買付者及びその特別関係者による株券等の所有状況及び取引状況」
    の「4 届出書の提出日以後に株券等の買付け等を行う旨の契約」をご参照ください。
(注3)公開買付者が本公開買付けにより伊藤忠商事らが所有する対象者株式及び対象者が所有する自己
    株式以外の対象者株式の全てを取得できなかった場合、本公開買付けの成立後に、後記「
                                           (6)
    本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
                                    」に記載のとおり、対
    象者の株主を伊藤忠商事及び公開買付者のみとするための一連の手続を実施することを予定して
    おりますが、当該手続の時点でIRIが対象者株式を所有している場合、当該手続において、株
    式併合の結果、IRIが所有する対象者株式が1株未満となってしまい、売却を強制される可能
    性があり、その場合には、会計・税務上の影響が伊藤忠商事又はIRIに生じる可能性がありま
    す。しかし、以下に述べるとおり、本取引及び本取引後対象者株式等の実行の前後を通じて、伊
    藤忠商事及び伊藤忠商事がその持分の全てを所有するIRIが合計で253,550,784株(所有割
    合:50.10%)を所有するという実態には変更がないにもかかわらず、会計・税務上の影響が伊
    藤忠商事又はIRIに生じるという事態は避ける必要があることから、IRIから伊藤忠商事に
    対する対象者株式43,521,600株の交付を行います。本取引及び本取引後対象者株式等の実行の前
    後を通じて、伊藤忠商事及び伊藤忠商事がその持分の全てを所有するIRIが合計で

                          3
     253,550,784株(所有割合:50.10%)を所有するという実態に変更がないことを、具体的に説明
     すると以下のとおりです。すなわち、(ⅰ)本日現在、公開買付者らが所有する対象者株式
     (253,550,784株)に係る所有割合は50.10%であるところ、
                                       (ⅱ)
                                         (a)本取引及び本取引後対象
     者株式譲渡等の実施後における伊藤忠商事及び公開買付者(本取引後対象者株式譲渡等の実行後
     においては、伊藤忠商事が公開買付者の持分の全てを所有)が所有することとなる対象者株式の
     割合(約94.70%)から、
                  (b)本取引によって伊藤忠商事が追加的に直接又は間接に取得するこ
     ととなる対象者株式の割合約44.60%を控除すると約50.10%となり、本取引及び本取引後対象者
     株式等の実行の前後を通じて、伊藤忠商事及び伊藤忠商事がその持分の全てを所有するIRIが
     合計で253,550,784株(所有割合:50.10%)を所有するという実態に変更はありません。なお、
     上記(b)における、本取引によって伊藤忠商事が追加的に直接又は間接に取得する対象者株式
     の割合(約44.60%)は、本公開買い付けにおける買付予定数(252,557,288株)に係る所有割合
     (49.90%)から、全農・農中株式譲渡により譲渡する対象者株式の割合(4.90%)及び東京セ
     ンチュリー直接所有化取引において東京センチュリーが所有することとなる対象者株式の割合
     (約0.40%)を減じて計算しております。
 (注4)伊藤忠商事は、2019年7月21日の前日以前からIRIの全ての持分を所有しており、IRIは1
     年以上継続して伊藤忠商事の形式的特別関係者であるため(法第27条の2第7項第1号及び府令
     第3条第1項)
           、法第27条の2第1項但書き及び府令第3条第1項に基づき、伊藤忠商事は、公
     開買付けによらずに、IRIから、2020年7月21日、対象者株式43,521,600株の交付を受けるこ
     とができます。また、伊藤忠商事は、本日、IRIとの間で本出資払戻契約を締結し、公開買付
     けによらないで、伊藤忠商事が、IRIから、2020年7月21日、対象者株式43,521,600株の交付
     を受ける旨合意しておりますので、法第27条の5但書き及び同条第1号に基づき、伊藤忠商事は、
     法第27条の5本文の適用を受けることなく、IRIから、2020年7月21日、対象者株式
     43,521,600株の交付を受けることができます。詳細は、後記「
                                     (4)本公開買付けに係る重要な
     合意に関する事項」の「③本出資払戻契約」及び本公開買付届出書「第3 公開買付者及びその
     特別関係者による株券等の所有状況及び取引状況」の「4 届出書の提出日以後に株券等の買付
     け等を行う旨の契約」をご参照ください。
 (注5)全農及び農中は、本日現在、対象者株式を所有しておりません。
 (注6)後記「
       (3)本公開買付け後の経営方針」の「Ⅰ全農・農中株式譲渡」に記載のとおり、全農及
     び農中がそれぞれ譲り受ける対象者株式の内訳は、全農及び農中が決定し(なお、全農及び農中
     のいずれかかが譲り受ける対象者株式数がゼロとならないように決定されます。、伊藤忠商事に
                                         )
     対して通知することとされており、本書提出日現在、決定しておりません。


 公開買付者は、前記のとおり、対象者の非公開化を目的として本公開買付けを実施いたしますが、それぞ
れ以下の理由により、本公開買付けにおいて、買付予定数の上限を設定せず、また、買付予定数の下限を
50,114,060株(所有割合:9.90%)と設定しております。そのため、本公開買付けに応募された株券等(以
下「応募株券等」といいます。
             )の総数が買付予定数の下限に満たない場合には、応募株券等の全部の買付
け等を行わず、他方、応募株券等の総数が買付予定数の下限以上の場合には、応募株券等の全部の買付け等
を行います。
 なお、買付予定数の下限は、本公開買付けが成立した場合に伊藤忠商事及び公開買付者の所有割合が60%
以上となるよう設定したものであります。



                          4
①買付予定数の上限を設定していない理由
 公開買付者は、対象者を非公開化することを目的として、対象者株式(伊藤忠商事らが所有する対象者株
式及び対象者が所有する自己株式を除きます。
                    )の全てを取得するために本公開買付けを実施いたしますの
で、本公開買付けにおいて買付予定数の上限は設定しておりません。


②買付予定数の下限を50,114,060株と設定している理由
 公開買付者は、前記のとおり、対象者を非公開化することを目的として本公開買付けを実施いたします。
もっとも、公開買付者は以下に述べる理由により、対象者の非公開化という本公開買付けの目的を達成す
る可能性を最大化しつつ、対象者の一般株主の応募判断の結果を一定程度尊重するため、本公開買付けが
成立した場合に伊藤忠商事及び公開買付者の所有割合が60%以上となるように、買付予定数の下限を設定
することといたしました。
 公開買付者は、2019年6月に経済産業省により策定された「公正なM&Aの在り方に関する指針」におい
て「特に近年の我が国の資本市場の動向としてパッシブ・インデックス運用ファンド(注7)の規模が拡
大しているところ、その中には、取引条件の適否にかかわらず、原則として公開買付けへの応募を行わな
い投資家も存在する」と指摘されているとおり、対象者株式を所有するETF(上場投資信託)やその他
のパッシブ・インデックス運用ファンドの中には公開買付けの条件の適否にかかわらず、原則として公開
買付けへの応募を行わない方針の者が存在しているものと考えております。そして、公開買付者は、株価
指数等の指数(インデックス)との連動を目指して運用されるETFのうち東京証券取引所に上場してい
るETF(以下「東証上場ETF」といいます。
                     )が対象者株式の約20.19%(注8)を所有していること
を確認しており、東証上場ETFについては、その性質上、インデックスへの連動性を重視していること
から、取引条件の適否にかかわらず、原則として公開買付けへの応募を行わないことを基本方針としてい
るものと推測しております。また、東証上場ETF以外にも対象者株式を所有するパッシブ・インデック
ス運用ファンド(以下「東証上場ETF以外のパッシブ・インデックス運用ファンド」といいます。
                                            )も存
在しております。東証上場ETF以外のパッシブ・インデックス運用ファンドが所有する直近の対象者株
式の合計数は公開情報からは把握することができません。そこで、公開買付者は、公開買付者のファイナ
ンシャル・アドバイザーである野村證券株式会社(以下「野村證券」といいます。
                                    )に対し、東証上場ET
F以外のパッシブ・インデックス運用ファンドが所有する対象者株式数がどの程度と見込まれるかを、公
表情報及び金融市場等の各種データ提供サービスを行う情報ベンダーによるデータベース情報を踏まえて
推計することを依頼したところ、正確な把握は不可能であり、また厳密な推計は困難であるものの、対象
者株式の約10%程度を東証上場ETF以外のパッシブ・インデックス運用ファンドが所有している可能性
があるとの試算が示されました。そして、公開買付者においては、東証上場ETF以外のパッシブ・イン
デックス運用ファンドも、パッシブ・インデックス運用ファンドである以上、基本的にはインデックスへ
の連動性を重視して運用されるものと推測しており、したがって、取引条件の適否にかかわらず、原則と
して公開買付けへの応募を行わない方針をとるものが多いものと推測しております。
 以上を踏まえ、公開買付者としては、取引条件の適否にかかわらず、原則として公開買付けへの応募を行
わないおそれのある投資家が対象者株式の約30%程度を所有しているおそれがあると分析しております。
そのため、公開買付者は、本公開買付けの条件を含む本取引の条件が適切であるか否かの判断に従って本
公開買付けに応募するか否かを決定する対象者の株主(伊藤忠商事ら及び公開買付者を含みません。
                                            )が所
有する対象者株式は、100%から伊藤忠商事らの所有割合50.10%を減じた約50%から、前記約30%を減じ
た約20%程度に留まると考えており、そのような中で、伊藤忠商事ら及び公開買付者の所有割合が3分の
2となるような下限を設定すると、本公開買付けの条件を含む本取引の条件が適切であると判断する対象

                           5
者の株主(伊藤忠商事ら及び公開買付者を含みます。)の所有割合が3分の2を超える場合であっても、結
果として本取引が成立せずに対象者の株主の皆様に合理的な売却機会を提供することとなる本取引が阻害
されてしまう可能性が十分にあると判断しております。
 他方、公開買付者は、前記の分析をもとに、公開買付者が、本公開買付けの条件を含む本取引の条件が適
切であるか否かの判断に従って本公開買付けに応募するか否かを決定する対象者の株主が所有していると
推測している約20%の対象者株式のうちの半数程度の応募があった場合にのみ、本公開買付けが成立する
ような下限を設定することで、対象者の一般株主の応募判断の結果を一定程度尊重することが望ましいと
考えるに至りました。
 以上のような考えの下、公開買付者は、対象者の非公開化という本公開買付けの目的を達成する可能性を
最大化しつつ、対象者の一般株主の応募判断の結果を一定程度尊重すべく、本公開買付けにおいて買付予
定数の下限を50,114,060株と設定することといたしました。なお、50,114,060株の応募があった場合、本
公開買付け後における伊藤忠商事及び公開買付者が所有する対象者株式数は合計303,664,844株(所有割
合:60.00%)となります。


(注7) パッシブ・インデックス運用ファンドとは、株式をはじめとする投資対象資産の市場のベンチ
    マークとなる株価指数等の指数(インデックス)と投資成果が連動することを目的として運用す
    ることにより、市場平均並みの収益率を確保することを目指すファンドを意味します。
(注8)対象者有価証券報告書に記載された2020年2月29日現在の発行済株式総数(506,849,252株)から、
     同日現在の対象者が所有する自己株式数(741,180株)を控除した株式数(506,108,072株)に対
     する、2020年7月6日現在における東証上場ETFが所有する対象者株式数(102,183千株(千株
     未満を四捨五入。)の割合に基づいております。
             )


 また、対象者が本日公表した「親会社である伊藤忠商事株式会社の子会社であるリテールインベストメン
トカンパニー合同会社による当社株券等に対する公開買付けに係る意見表明に関するお知らせ」
                                          (以下「対
象者開示」といいます。
          )によれば、対象者は本取引及び本取引後対象者株式譲渡等が対象者の企業価値の
向上に資するものであると判断し、同日開催の対象者取締役会において、本公開買付けについて賛同の意
見を表明するとともに、2,300円という本公開買付価格は、本公開買付けの実施についての公表日の前営業
日である2020年7月7日の東証一部における対象者株式の終値1,766円に対して30.24%(小数点以下第三
位を四捨五入。以下、プレミアム率の計算において同じとします。)、2020年7月7日から直近1ヶ月間
(2020年6月8日から2020年7月7日まで)の終値単純平均値1,908円(小数点以下を四捨五入。以下、終
値単純平均値の計算において同じとします。)に対し20.55%、同直近3ヶ月間(2020年4月8日から2020
年7月7日まで)の終値単純平均値1,878円に対して22.47%、同直近6ヶ月間(2020年1月8日から2020
年7月7日まで)の終値単純平均値2,068円に対し11.22%のプレミアムが付されており、対象者の一般株
主に対し投資回収機会を提供する観点では対象者株式の現在の市場価格に対して一定のプレミアムが付さ
れていると考えられることから合理性を欠く水準にあるとはいえないものの、2010年以降に発表された非
公開化を目的とした買付規模が500億円以上の他の公開買付けの事例におけるプレミアムの水準(平均値
は、公表日の前営業日比36.9%、直近1ヶ月間の終値単純平均比39.2%、直近3ヶ月間の終値単純平均比
39.0%、直近6ヶ月間の終値単純平均比36.8%)と比較し十分なプレミアムが付されているとは認められ
ない等、対象者の一般株主の皆様に本公開買付けへの応募を積極的に推奨することができる水準には達し
ていないとの結論に達したため、本公開買付けに応募することを推奨することの是非については中立の立
場をとった上で、最終的に株主の皆様の判断に委ねる旨の決議を行ったとのことです。

                           6
 伊藤忠商事及び対象者は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響について対象者との議論を重
 ねる中で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が過去に類例のない事象ということもあり、具体的な影
 響額に関する双方の見立てが異なっていたため、本公開買付価格について合意に至らなかったものの(詳
 細は、(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」の「
    「                                    (ⅰ)本公開買
 付けの背景及び理由」をご参照ください。、伊藤忠商事及び公開買付者としては、本公開買付価格が対象
                    )
 者の事業に照らして合理的な価格であり、かつ対象者の一般株主にも合理的な売却機会を提供することと
 なると考えております。また、伊藤忠商事及び公開買付者は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によ
 り対象者の足元の業績が落ち込む中で、一刻も早く対象者を非公開化し、伊藤忠商事グループ(伊藤忠商
 事並びに対象者を含むその連結子会社204社及び持分法適用関連会社85社(2020年6月30日現在)から成る
 企業グループ。以下同じとします。
                )として全体最適の観点で、制約のない経営資源の再配分を行わなけれ
 ば、対象者の企業価値がますます毀損されることが懸念されると考えております。以上の理由により、伊
 藤忠商事及び公開買付者は、対象者の応募推奨を得られなくても、早急に対象者の非公開化の実現に向け
 た取引を開始することが必要だと考え、2020年7月9日より、本公開買付けを本公開買付価格により実施
 することといたしました。
 対象者開示によれば、前記対象者取締役会決議は、後記「3. 買付け等の概要」の「
                                       (4) 買付け等の価
 格の算定根拠等」の「②算定の経緯」の「
                   (本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を
 回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)
                                」の「
                                  (ⅶ)対象者における利害関
 係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見」に記載の方法
 により決議されているとのことです。


(本取引のスキーム図)


  ■   現状
       伊藤忠商事とIRIは、本日現在、対象者株式をそれぞれ210,029,184株(所有割合:41.50%)
                                                         、
      43,521,600株(所有割合:8.60%)所有。また、東京センチュリーは、本日現在、対象者株式を
      22,792株(所有割合:0.00%)所有。なお、東京センチュリーは伊藤忠商事の持分法適用関連会社
      (伊藤忠商事は、2020年7月7日現在、東京センチュリーの普通株式を35,733,900株(東京セン
      チュリーの総株主の議決権に対する割合:29.30%(小数点以下第三位四捨五入。以下総株主の議決
      権の数に対する割合の計算において同じとします。)所有)
                             )  。




                            7
■   公開買付者の設立及び本公開買付けの実施
     伊藤忠商事及び東京センチュリーがそれぞれ99%、1%を出資して2020年3月18日付で設立した
    公開買付者が、対象者株式(伊藤忠商事らが所有する対象者株式及び対象者が所有する自己株式を
    除きます。
        )の全てを取得するため、本公開買付けを実施。




■   IRIから伊藤忠商事に対する出資の払戻し
     IRIは、IRIと伊藤忠商事との間の本日付の本出資払戻契約に従い、2020年7月21日、伊藤
    忠商事からIRIに対する出資の一部の払戻しによりIRIが所有する対象者株式43,521,600株
    (所有割合:8.60%)を伊藤忠商事に交付。




■   本公開買付けの決済並びに対象者の株主を伊藤忠商事及び公開買付者のみとするための手続(公開
    買付者が本公開買付けにより伊藤忠商事らが所有する対象者株式及び対象者が所有する自己株式以
    外の対象者株式の全てを取得できなかった場合)
     本公開買付けの成立後、本公開買付けの決済開始日までの間に、本公開買付けの決済資金として、
    公開買付者は(ⅰ)伊藤忠商事からの出資、
                       (ⅱ)伊藤忠商事の完全子会社である伊藤忠トレジャ
    リー株式会社からの融資、
               (ⅲ)東京センチュリーからの出資、
                               (ⅳ)農中からの融資により資金調
    達を実施。
     また、公開買付者が本公開買付けにより伊藤忠商事らが所有する対象者株式及び対象者が所有す
    る自己株式以外の対象者株式の全てを取得できなかった場合、公開買付者は、本公開買付けの決済
    の完了後速やかに、対象者の株主を伊藤忠商事及び公開買付者のみとするために、対象者株式につ

                          8
    き株式併合を行うこと及び株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款
    変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。
                                          )を招集する
    ことを、会社法第297条第1項に基づき、対象者に請求する予定。また、公開買付者は、かかる請求
    の後遅滞なく招集の手続が行われると見込まれない場合には、会社法第297条第4項第1号に基づき、
    株主総会の招集の許可を得るため裁判所に対して申立てを行う予定。なお、対象者は、前記請求を
    受けた場合、公開買付者からの本臨時株主総会の招集請求及び株式併合議案の株主提案に応じて本
    臨時株主総会の招集の手続を実施することを予定しているとのこと。
     本臨時株主総会における当該議案が可決された場合、当該株式併合に伴う任意売却(1株に満た
    ない端数の合計数に相当する対象者株式の買取り)後における対象者の資本構成等は下記のとおり
    となる予定。




■   戦略パートナーへの対象者株式の譲渡
     公開買付者から、全農及び農中に対し、当該時点における対象者株式の総数の4.90%に相当する
    数の対象者株式を譲渡(全農・農中株式譲渡)
                        。また、東京センチュリーが、当該時点において所有
    する公開買付者の持分に代えて、当該時点における対象者株式の総数の約0.40%に相当する数の対
    象者株式を取得するための取引(東京センチュリー直接所有化取引)を実行。なお、全農は農中の
    会員(出資者)でありますが、その出資割合は2%未満、その所有する議決権割合は1%未満であ
    り、全農と農中との間に支配関係は存在しません。全農及び農中並びに東京センチュリーに関する、
    (ⅰ)各者の状況(継続開示会社たる各者に関する事項)(ⅱ)公開買付者との関係、
                             、            (ⅲ)譲受け
    の目的、及び(ⅳ)本日現在において所有する対象者株式の数については、後記「
                                        (8)その他」を
    ご参照ください。




                        9
(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程
(ⅰ)本公開買付けの背景及び理由
 公開買付者の親会社である伊藤忠商事は、1950年7月に株式会社大阪証券取引所及び東京証券取引所に株
式を上場しております。伊藤忠商事は、伊藤忠商事グループを構成しており、国内外のネットワークを通じ
て、繊維カンパニー、機械カンパニー、金属カンパニー、エネルギー・化学品カンパニー、食料カンパニー、
住生活カンパニー、情報・金融カンパニー、第8カンパニー(注1)がそれぞれ人々の暮らしを支える様々
な商品やサービスを提供するため、原料等の川上から川下のコンシューマービジネスまでを包括的に事業領
域とし、多角的なビジネスを展開しております。伊藤忠商事は、2019年7月に「第8カンパニー」を新設し、
コンビニエンスストア「ファミリーマート」を中心とした、生活消費分野に強みを持つ伊藤忠商事の様々な
ビジネス基盤を最大限活用しながら、異業種融合・カンパニー横断の取り組みを加速させ、市場や消費者の
ニーズに対応した「マーケットインの発想」による新たなビジネスの創出・客先開拓を行っております。


  (注1)カンパニーとは伊藤忠商事内にある事業部門を、独立性を高めた一つの会社とみなした組織で
     す。それぞれのカンパニーに経営資源と権限を委譲することで、カンパニーが責任を持って迅速
     かつ柔軟な経営を行い、それぞれの分野のニーズに対応した事業を展開しております。


 他方、対象者(当時の商号は、株式会社ファミリーマート)は、1987年12月に東京証券取引所に株式を上
場しております。1978年3月に株式会社西友ストアー(現・合同会社西友)が、フランチャイズ・システム
によるコンビニエンスストア事業を開始し、1981年9月に株式会社ジョナスが、株式会社西友ストアーから
営業と資産の譲渡を受け、商号を株式会社ファミリーマートに変更し事業を開始いたしました。対象者は、
1987年12月に東京証券取引所の市場第二部に株式上場し、1989年8月に東証一部銘柄に指定されました。対
象者(当時の商号は、株式会社ファミリーマート)は、2016年9月に、ユニーグループ・ホールディングス
株式会社との間で、対象者を存続会社とする吸収合併による経営統合(以下「本経営統合」といいます。
                                              )
を行い、対象者の子会社であった株式会社サークルKサンクス(当時の商号)との間で、対象者(本経営統
合に伴い、2016年9月に、ユニー・ファミリーマートホールディングス株式会社に商号変更)を吸収分割会

                         10
社とする吸収分割(以下「本吸収分割」といいます。
                       )を行い、対象者のコンビニエンスストア事業を株式
会社サークルKサンクス(本吸収分割に伴い、2016年9月に、株式会社ファミリーマートに商号変更)に承
継させたことにより、対象者を持株会社とする純粋持株会社体制へ移行しました。ユニー・ファミリーマー
トホールディングス株式会社は、総合スーパー「アピタ」「ピアゴ」を主力とした総合小売業と「ファミ
リーマート」
     「サークルK・サンクス」のコンビニエンスストア事業を展開するとともに、2016年9月に株
式会社名古屋証券取引所第一部に株式上場(2019年11月に上場廃止)しました。その後、対象者は、2019年
9月に、対象者の子会社であった株式会社ファミリーマート(本吸収分割前の商号は株式会社サークルK・
サンクス)との間で、対象者を存続会社とする吸収合併を行い、それに伴い対象者は株式会社ファミリー
マートに商号変更しております。現在の対象者は、
                      「ファミリーマート」を主力としたコンビニエンススト
ア事業及びその周辺事業を展開しております。


 公開買付者の親会社である伊藤忠商事は、その連結子会社であったファミリーコーポレーション株式会社
(以下「ファミリーコーポレーション」といいます。(注2)が、1998年2月に本経営統合前の対象者(当
                        )
時の商号は株式会社ファミリーマート)の株式28,620,000株(当時の総株主の議決権の数に対する割合:
29.74%)を株式会社西友より取得して対象者の筆頭株主となり、対象者が伊藤忠商事の持分法適用関連会
社となって以来、効率的な物流運営・商品開発等、様々な分野で対象者との取り組みを推進してきました。
ファミリーコーポレーションは、その後、1999年3月に伊藤忠商事より871,200株(当時の総株主の議決権
に対する割合:0.91%)を、2000年4月に市場取得の方法により450,000株(当時の総株主の議決権に対す
る割合:0.46%)を、それぞれ取得したことにより対象者株式29,941,200株(当時の総株主の議決権の数に
対する割合:31.46%)を所有するに至り、2009年9月には、伊藤忠商事が対象者との連携を密にすること
を目的として、ファミリーコーポレーションより、ファミリーコーポレーションの所有する対象者株式の全
て(29,941,200株(当時の総株主の議決権の数に対する割合:31.46%)
                                       )を取得し、対象者株式を直接に所
有することとし、その結果、伊藤忠商事が対象者の筆頭株主となりました。2009年9月時点で、伊藤忠商事
及びその子会社(伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(38,332株。当時の総株主の議決権に対する割
合:0.04%)
       、株式会社日本アクセス(以下「日本アクセス」といいます。(42,976株。当時の総株主の議
                                   )
決権に対する割合:0.05%)
              )が所有する対象者株式の合計は、30,022,508株(当時の総株主の議決権の数
に対する割合:31.55%)となりました。その後も、伊藤忠商事は、主に市場買付けにより対象者株式
(2016年9月までの商号は株式会社ファミリーマート、2016年9月以降の商号はユニー・ファミリーマート
ホールディングス株式会社)を取得し(注3)
                    、2018年4月には、対象者株式52,507,296株(当時の総株主
の議決権の数に対する割合:41.50%)を所有するに至りました。
 さらに、2018年8月には、我が国の小売業界における、総人口の減少による市場規模の縮小や、Eコマー
スの市場規模の拡大を含めた業態を超えた競争環境の激化、消費者の低価格志向の継続、店舗や物流におけ
る人手不足等の厳しい経営環境と、消費者ニーズの多様化や選別消費の傾向といった市場の変化に対応し、
対象者の持続的成長を実現するために、経営の高度化により対象者の事業基盤をより一層強化し、伊藤忠商
事と対象者がより強固かつ一体的な関係を構築し、両者の経営資源やノウハウをより緊密に相互補完・有効
活用することを目的に、IRIによる対象者株式に対する公開買付け(1株当たりの公開買付価格は、
11,000円。なお、後記の株式分割前の価格になります。
                           )を実施し、対象者株式10,880,400株(当時の総株
主の議決権の数に対する割合:8.60%)を取得しており、これに伴い伊藤忠商事は対象者を連結子会社化い
たしました。
 なお、対象者において、2019年2月に普通株式1株につき4株の割合での株式分割(以下「本株式分割」
といいます。
     )を実施しており、その結果、伊藤忠商事の所有する対象者株式が210,029,184株(所有割合:

                          11
41.50%)
      、IRIの所有する対象者株式が43,521,600株(所有割合:8.60%)
                                           、伊藤忠テクノソリューショ
ンズ株式会社の所有する対象者株式が153,328株(所有割合:0.03%)
                                    、日本アクセスの所有する対象者株式
が402,498株(所有割合:0.08%)、伊藤忠食品株式会社の所有する対象者株式が370,636株(所有割合:
0.07%)、伊藤忠リーテイルリンク株式会社の所有する対象者株式が5,182株(所有割合:0.00%)、株式会社
ドルチェの所有する対象者株式が42,939株(所有割合:0.01%)となり、現在に至っております。


 (注2)ファミリーコーポレーションは、当時伊藤忠商事の連結子会社であった西野商事株式会社(以下
      「西野商事」といいます。)の子会社として1988年3月31日に設立された食品関連の物流業務受
      託及びセンター運営業を営む会社であり、1998年2月、株式会社西友及びそのグループ会社から
      対象者株式28,620,000株(当時の総株主の議決権の数に対する割合:29.74%)を相対譲渡によ
      り取得いたしました。伊藤忠商事は、2002年9月18日付で、西野商事が所有していたファミリー
      コーポレーションの株式(同社の発行済株式総数の約95%)を取得し、同社を直接保有の子会社
      としております。ファミリーコーポレーションは、前記のとおり1998年2月に対象者株式(当時
      の商号は株式会社ファミリーマート)を取得して以降、伊藤忠商事の連結子会社として、対象者
      (当時の商号は株式会社ファミリーマート)より物流業務を受託しておりましたが、2011年3月
      に、伊藤忠商事の連結子会社であった日本アクセスを吸収合併存続会社、ファミリーコーポレー
      ションを吸収合併消滅会社とする吸収合併を行ったことにより解散しております。
 (注3)伊藤忠商事は、2014年7月7日から同年12月19日の間に5,070,300株(当時の総株主の議決権に
      対する割合:5.42%相当)
                   、2016年2月5日から同年5月24日の間に6,400,000株(当時の総株主
      の議決権に対する割合:6.74%相当)、2016年10月20日から2017年5月25日の間に4,700,000株
      (当時の総株主の議決権に対する割合:3.72%相当)、2017年10月13日から2018年2月6日の間
      及び2018年2月7日から同年4月19日の間に5,430,900株(当時の総株主の議決権に対する割
      合:4.33%相当)
               、市場内で対象者株式を取得しております。市場買付けによる取得の他、伊藤
      忠商事は、2016年9月に本経営統合に係る吸収合併に際して、ユニーグループ・ホールディング
      スの株主として、対象者株式964,896株(2016年11月当時の所有割合:0.76%)の割当てを受け
      ております。なお、2016年11月当時の所有割合とは、対象者が2017年1月13日に提出した四半期
      報告書に記載された2016年11月30日現在の発行済株式総数(126,712,313株)から、対象者が
      2017年1月10日に公表した「平成29年2月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕
                                             (連結)
                                                」に記載
      された2016年11月30日現在の対象者が所有する自己株式数(68,506株)を控除した株式数
      (126,643,807株)に対する割合をいいます。


 また、対象者は再建の途上にあったGMS事業(注4)を営むユニー株式会社の株式の全てを、2019年1
月、株式会社ドンキホーテホールディングス(現・株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホー
ルディングス)に譲渡することで、経営資源をコンビニエンスストア事業に集中し、コンビニエンスストア
事業を展開している株式会社セブン-イレブン・ジャパン(以下「セブンイレブン」といいます。
                                           )や株式会
社ローソン(以下「ローソン」といいます。
                   )のホームページにおいて公表されている資料によれば、2020
年2月期末時点の国内店舗数、全店売上規模(セブンイレブン:20,955店(全店売上高:50,102億円)、
ファミリーマート:16,611店(全店売上高:29,650億円)
                               、ローソン:14,444店(全店売上高:25,069億円)
                                                           )
において、コンビニエンスストア業界2位となっており、その地位を盤石にするとともにさらなる成長を実
現すべく様々な施策を実行して参りました。



                             12
 (注4)GMSとは、ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア(General Merchandise Store)の略で、日
     用的な食料品、衣料品、雑貨等を幅広く品揃えした大規模小売店・量販店を意味します。


 こうした中、伊藤忠商事は対象者を連結子会社化した後も、引き続き対象者株式の上場を維持することに
より、対象者の業界におけるステータスや中立的立場による商権維持、優秀な人材確保等の上場会社として
のメリットを享受し続けられるようにする一方で、伊藤忠商事からの人的支援や伊藤忠商事グループが保有
するサプライチェーンの機能を積極的に提供することにより、対象者が多様化する消費者ニーズに対応し小
売業界における厳しい競争に勝ち残り、持続的成長を実現するべく、伊藤忠商事グループと対象者との事業
シナジーの顕在化に向けた取り組みを進めて参りました。


 他方、伊藤忠商事は商社という業態の特性上、事業領域が多岐にわたり、必ずしもそれぞれの事業領域に
おいて対象者と利益が一致するわけではなく、伊藤忠商事及び対象者がともに上場会社として独立した事業
運営を行っている現状では、対象者を除く伊藤忠商事グループ各社と対象者との間における、経営資源やノ
ウハウの緊密な相互補完・有効活用に際し、その有用性、取引としての客観的な公正性について対象者の少
数株主の利益をも考慮した慎重な検討を要することから、双方のコスト構造等の十分な情報共有や人的・物
的な経営資源の再配分が行われない事等の一定の制約が生じ、伊藤忠商事グループ一体となって迅速な意思
決定を推し進めていくことが十分に実行できていないと認識しております。具体的な事例の一つとして、伊
藤忠商事の完全子会社である日本アクセスが対象者の取扱いの大部分を受託している物流業務の合理化とそ
れによる物流コスト削減の取り組みがあります。
 伊藤忠商事は、対象者事業のコスト構造において物流・製造というサプライチェーンの占める割合は極め
て大きい一方、昨今のドライバー不足やEコマース需要拡大による人件費増等の上昇圧力により物流費が高
騰・高止まりしていると認識しております。伊藤忠商事は、この物流コストの問題は、対象者及び伊藤忠商
事グループが一体となって解決に向けて取り組むべき重要な経営課題と捉え、日本アクセスとともに物流効
率の改善による物流コスト削減の取り組みを進めて参りました。その過程において、伊藤忠商事は、対象者
の物流コストを本質的に削減するには、原材料調達から製造、在庫、店舗への配送に至るまでの物流に関わ
る各段階において、無駄を排除するサプライチェーンの全体最適の実現が必要であり、そのためには、対象
者の発注情報や、物流製造各社のヒト・配送車のシフト、在庫情報等の取得が不可欠との認識を有しており
ます。しかしながら、対象者が上場会社である現状においては、上場会社としての「部分最適」と、対象者
を含む伊藤忠商事グループの「全体最適」が緊張関係にあるため、伊藤忠商事及び日本アクセスが対象者か
ら物流コスト等に関する充分な情報を取得するには制約があり、同時に、伊藤忠商事が上場子会社である対
象者に対して、伊藤忠商事グループとして事業ポートフォリオ戦略の実行や経営資源の再配分を行うことは、
伊藤忠商事グループの資本コストを踏まえた全体最適の観点に立てば、それによる利益の一部は伊藤忠商事
グループ外に流出してしまうことになるといった問題が指摘される可能性があり、機動的・効率的なグルー
プ経営を実現することで伊藤忠商事グループとしての企業価値の最大化を図ることが困難な状況にあります。
その結果として、伊藤忠商事は、対象者における物流合理化とそれによる物流コスト削減の取り組みは、未
だ十分な成果を出すには至っていないと考えております。


 伊藤忠商事が対象者を連結子会社化して以降現在までの間、国内のコンビニエンスストア業界を取り巻く
環境は、後記Ⅰ.及びⅡ.記載のとおり変化しております。また、日本フランチャイズチェーン協会によれば、
2019年12月末の全国のコンビニエンスストア店舗数は前年末差123店舗減り、比較可能な2005年以降初めて
年末の店舗数が減少に転じました。コンビニエンスストア業界における売上高の上位3社による店舗の売上

                            13
高でみると2011年度の全店平均日商(1店舗・1日当たりの売上高)はセブンイレブンで66万9000円、ファ
ミリーマートで53万1000円、ローソンで54万7000円であったのが、2018年度にはそれぞれ65万6000円、53万
円、53万1000円に減少していることに加え、コンビニエンスストア業界における売上高の上位3社の2020年
2月期末の店舗の純増数の合計が前期比45店増にとどまり、記録のある1980年2月期以降で最低となり、業
界として厳しい状況に直面しております。対象者においてもサークルK・サンクスとのブランド統合により
想定していた店舗総数の増加や転換店の日商(コンビニエンスストア1店舗・1日当たりの売上高)向上効
果は一定程度得られたものの、ますます厳しくなる小売業界で勝ち抜くためには、先んじて組織のスリム
化・業務効率化を進め、チェーン全体の競争力を高める必要があると判断し、2019年11月には組織運営上支
障のない範囲で早期希望退職者募集を行うこととし、2020年2月期末に対象者の全社員の約7%に当たる
1,025名の社員が早期退職することとなりました。


 I. コンビニエンスストア事業のビジネスモデルの見直しが迫られていること
 これまで対象者を含むコンビニエンスストア業界は新規出店とサービスの拡大により成長を持続し、国内
の小売業界における勝ち組と称されてきました。しかしながら近年は、出店数を維持するために加盟店との
契約形態は多様化し、サービスの拡大は店舗オペレーションをより一層複雑化いたしました。その結果、コ
ンビニエンスストアの利便性は高まり、生活インフラとして欠かせない存在となる一方、チェーンを跨ぐ競
争は激化し加盟店の負荷は相対的に増しました。こうした状況に長引くデフレや深刻な人手不足等が相まっ
て、今日の24時間営業問題、フードロス問題、さらには加盟店従業員の社会保険未加入問題等コンビニエン
スストアの抱える様々な経営課題が、業界内だけにとどまらない社会問題としてクローズアップされること
となっており、コンビニエンスストア事業のビジネスモデルそのものが見直しを迫られている状態にありま
す。
 さらに、2020年1月中国湖北省武漢で発生しその後日本を含む世界中に感染が拡大、伊藤忠商事の見立て
として未だ終息の見通しが立っていないと思われる新型コロナウイルス感染症の感染拡大により生じた消費
者の生活様式と購買に関わる行動変容は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響が収まった後も完全
に元に戻ることはなく、ある程度常態化することが推測されます。具体的には、テレワークの定着、非接触
型の接客、及び目的別の購買チャネルの使い分け等です。こうした行動変容はコンビニエンスストア事業が
これまで前提としていた出店立地、決済手段、及び商品構成等の大幅な変更を迫ることにもなりつつありま
す。


 Ⅱ. Eコマースの急拡大により事業領域が侵食されつつあること
 他方、Eコマースは着実に市場規模を拡大し、次々と新しいサービスを提供することでその利便性を増し
ております。2019年は消費税増税のタイミングに合わせた国によるキャッシュレス決済導入推奨の施策もあ
り、様々な事業体がモバイルペイメントのサービスをスタートし、モバイルペイメントサービスである
PayPayやLINE Payが、それぞれヤフー株式会社及びLINE株式会社のWebサイトで公表されておりますとおり、
100億円から300億円規模の販促費をかけたキャンペーンを行う等によりそのエコシステムに利用者の囲い込
みを図る等、コンビニエンスストア業界を含む小売業界における競合はもはやリアルとデジタルの垣根を超
え、対象者の親会社の所有者に帰属する当期純利益(以下「連結純利益」といいます。(2020年2月期435
                                       )
億円)に相当する投資も伴わなければ勝ち残りが容易でない程に熾烈さを増していると、伊藤忠商事は認識
しております。さらに国外を見れば、アマゾン社に代表されるプラットフォーマーは、食品スーパー等のリ
アル店舗と次々に資本・業務提携を行い、幅広い取引先とEコマースにより得た顧客データ(例えば、アマ
ゾン社の開示資料によれば、顧客数は、アマゾンプライム会員に限っても、2018年4月時点で全世界で1億

                            14
人を超えており、Consumer Intelligence Research Partners, LLCの調査によれば、2019年12月末時点で、
米国のみのアマゾンプライム会員は約1.12億人であると推計されております。
                                    )に基づくマーケティング戦
略に惜しみなく経営資源を投入し、対象者の事業領域を侵食しつつあります。また、こうしたプラット
フォーマーと呼ばれるインターネット勢は、自社のプラットフォームを訪れた消費者に対し、その消費者の
過去の閲覧履歴や購買履歴に基づき、
                「ターゲティング広告」と呼ばれる手法で、その消費者に向けたピン
ポイントの購買推奨を行うことで、消費者のいわゆる「ついで買い」を促しております。消費者は、イン
ターネット勢のプラットフォームを活用することで、リアルの実店舗に足を運ぶことなく、気になった商品
があればインターネット上で価格の比較を行ったり、遠方でしか手に入らない商品を購入すること等が可能
となっております。伊藤忠商事としては、このようなプラットフォーマーと呼ばれるインターネット勢の取
り組みは、1980年~2000年の間に生まれたいわゆる「ミレニアル世代」と呼ばれる最初のデジタル世代が消
費者層の中心となること等による消費者の嗜好の多様化とも相まって、Eコマースの急拡大につながってい
るものと認識しております。


 このように、消費者の嗜好や購買チャネルが多様化し、対面業界が過去に例を見ないスピードで変化する
経営環境の下、従来からの企業主体で商品の企画・開発・提供を行い、
                               「良いものであれば売れる」の発想
で、自社の強みや技術を活かした商品展開を行う「プロダクトアウト」による商品・縦割り組織だけでは適
切な対応が困難との判断から、伊藤忠商事は、2019年7月に「第8カンパニー」を新設し、生活消費分野に
強みを有する伊藤忠商事の様々なビジネス基盤を最大限活用して市場や消費者のニーズに応える「マーケッ
トインの発想」により、新たなビジネスへの転換を図って参りました。具体的には、訪日中国人富裕層を
ターゲットとしたインバウンド観光事業に関連する業務提携、ゲームAI(ファイナルファンタジー、マジ
モン等のトップゲームの開発メンバーが所属)
                    ・ブロックチェーン(日本人チーム初の「Ethereum」世界大
会世界トップ10に選出)
           ・画像認識AI(Facebook主催の画像認識コンペで世界3位受賞)において世界最
高レベルの技術を結集した人型AIエージェントを手掛けるクーガー株式会社(以下、
                                      「クーガー社」とい
います。
   )への出資等を行いましたが、従来の「プロダクトアウト」型商社ビジネスを大きく転換していく
にはまだまだスピード感が足りないと考えております。


 今後、業態を超えた小売りビジネスの大きな変化はさらに加速するものと思われ、将来予測が益々困難と
なってきております。


 他方、対象者によれば、対象者の属する小売業界を取り巻く環境は、業態を超えた競争環境の激化や根強
い節約志向による消費マインドの低下及び新型コロナウイルス感染症拡大の影響等によって、先行きは依然
として不透明な状況が続くものと見込まれ、消費者ニーズも多様化しており、新たな発想による商品・サー
ビスの創造が求められていることに加え、安全で安心な食の提供や環境問題への対応等、企業の社会的責任
が増大していることから、こうした難局を乗り越えて厳しい競争環境を勝ち抜くため、対象者グループの経
営資源を結集し、独自の価値を提供することで成長の機会を模索していたとのことです。具体的には、対象
者グループにおいては、
          「加盟店支援の着実な実行」
                      「収益力の強化」
                             「新型コロナウイルス感染症拡大への
対応」
  「金融・デジタル戦略の推進」
               「株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
との協業推進」の各取り組みについて実行しているとのことです。このように、対象者の属する小売業では
限られた市場の中で質を高めるビジネスモデルに変わってきており、環境の変化に対して大胆かつスピード
感を持って対応することが求められるようになってきてているなか、対象者は、対象者の既存の事業領域に
加えて、管理部門、デジタル、海外展開の分野に関して、伊藤忠商事グループをはじめ、対象者グループ外

                                  15
の企業との連携により、多様な経営資源等を活用することが対象者の成長の源泉になると考えているとのこ
とです。そのような中で、対象者と伊藤忠商事がともに上場会社として独立した事業運営を行っている現状
では、対象者を除く伊藤忠商事グループ各社と対象者との間における、経営資源やノウハウの緊密な相互補
完・有効活用に際し、その有用性、取引としての客観的な公正性について対象者の少数株主の利益をも考慮
した慎重な検討を要することから、迅速な意思決定を行うことが困難な状況にあり、また、双方のコスト構
造等の情報の共有に一定の制約がある中での意思決定となることから、人的・物的経営資源の再配分による
最適化が達成されない可能性があるとの認識を有していたとのことです。


 また、伊藤忠商事は、経済産業省が2019年6月28日付で公表した「グループ・ガバナンス・システムに関
する実務指針」も踏まえ、その保有する各上場子会社につき、上場子会社として維持することが最適なもの
であるか否かを取締役を含めた全社の重要会議の際に検討するとともに、グループ全体の企業統治の健全
性・公正性担保に向けて真摯に取り組んでおります。そのような取り組みの中で、伊藤忠商事は、対象者に
関する前記のような事業環境に鑑み、対象者が熾烈な競争を勝ち残り持続的な成長を実現するには、対象者
を上場子会社として維持するのではなく、今こそ対象者に伊藤忠商事グループの経営資源をさらに再配分し、
対象者と伊藤忠商事とがより一体となった上で、従来のビジネスモデルの継続にとどまらず新たなビジネス
モデルへの転換にも果敢に挑み、市場環境の急激な変化に機動的かつ迅速に対応していくことが不可欠であ
り、同時に、伊藤忠商事グループの生活消費分野最大の消費者接点を持つ対象者の全国に広がる16,500店の
店舗網と1日当たり約1,500万人の来店客を元にデジタルプラットフォームを作り、新たなサービスの提供
やビジネスモデルの確立をするとともに、強みである消費者接点をさらに活用すべく、伊藤忠商事グループ
の次世代・新技術導入の実践の場として、2019年7月に新設した「第8カンパニー」を通じ、伊藤忠商事の
様々なビジネス基盤を最大限活用し、対象者のサプライチェーンの最適化・効率化、電子決済に代表される
ITを駆使した次世代化に取り組み、対象者を中心に伊藤忠商事グループの生活消費分野ビジネスのいわゆ
るデジタルトランスフォーメーションを実現することが、伊藤忠商事の強みとしてきた生活消費分野をより
強固なものにすると考えます。また、このような考えは、前述のとおり対象者における課題認識とも一致し
ており、対象者及び対象者を含む伊藤忠商事グループ全体としての中長期的な企業価値の向上にとって最適
な選択であると考えるに至っております。もっとも、伊藤忠商事としては、中長期的な成長の観点に立てば、
伊藤忠商事グループの経営資源を対象者にさらに再配分し、対象者のビジネスモデルの果敢な転換を図るこ
とは、対象者を含む伊藤忠商事グループ全体の企業価値の向上に資するものと考えるものの、短期的には、
対象者のビジネスモデル転換に伴う対象者の負担が、対象者の既存ビジネスから得られる収益を大きく圧迫
することにもなりかねず、対象者の一般株主の皆様の利益にそぐわない可能性があると考えております。


 そのため、伊藤忠商事としては、2019年9月上旬に、対象者を非公開化することで、対象者の一般株主の
皆様に対して適切かつ合理的な対象者株式の売却機会を提供することにより、こうした抜本的な施策により
対象者の一般株主の皆様の利益が損なわれないようにする一方、伊藤忠商事及び対象者が現在の親会社と上
場子会社としての相互に独立した経営体制を超えて、グループ一体となって両者の経営資源やノウハウの相
互活用を一層促進し、迅速に意思決定を進めていくことで、対象者の短期的利益に直結せずとも対象者を含
む伊藤忠商事グループ全体を中長期的に成長させることにつながる抜本的な施策を行い、より大きく踏み込
んだ提携関係を構築することが、対象者を含めた伊藤忠商事グループ全体の企業価値の向上のために必要で
あると考えるに至り、対象者の非公開化の初期的検討を開始いたしました。2020年1月上旬には、対象者か
ら独立した第三者評価機関としてファイナンシャル・アドバイザーである野村證券を、対象者から独立した
リーガル・アドバイザーとして西村あさひ法律事務所を選任し、対象者の非公開化に係る協議・交渉を行う

                        16
体制を構築した上で、2020年2月上旬に対象者に対し、対象者の非公開化に関する検討を開始したい旨の初
期的な打診を行いました。その後、伊藤忠商事は、2020年2月上旬以降、想定されるシナジーに関する検討
を進め、2020年2月17日に対象者に対し、伊藤忠商事が本取引を申し入れた背景や非公開化後に実現したい
と考える事業戦略等を記載した本取引に関する初期的提案書を提出いたしました。2020年2月上旬の初期的
打診及び同年2月17日の初期的提案の際は、伊藤忠商事グループのみが株主となる選択肢も含めて検討を
行った上で、伊藤忠商事は、対象者とのビジネスを通じた企業価値の向上に資するスキームとして、伊藤忠
商事のみが出資し、又は状況に応じて対象者とのビジネス関係を構築できる伊藤忠商事グループ外の者が少
数株主として出資する可能性のあるSPCが対象者株式の公開買付けを実行した後、株式併合によるスク
イーズ・アウト手続により対象者を非公開化するスキームを提案しておりました。なお、当該提案に際し、
伊藤忠商事は、対象者に対し、伊藤忠商事グループ外の第三者が少数株主として当該SPCに出資する可能
性があり、第三者の出資により対象者の非公開化のための伊藤忠商事の資金負担を抑制できる一方で、非公
開化後における伊藤忠商事グループの対象者株式の所有割合が低くなること等の伊藤忠商事にとってのメ
リット及びデメリット、第三者の出資及びそれに伴う提携等により対象者の企業価値の向上に資するかどう
か等も踏まえて、伊藤忠商事が第三者と協議し、伊藤忠商事及び第三者の意向が合致した場合には、第三者
が少数株主として当該SPCに出資することを前提とした提案を再度行うことも、併せて伝えておりました。
伊藤忠商事は、対象者に対してかかる提案を行う一方で、並行して、非公開化後の対象者における事業戦略
を速やかにかつ着実に実現する上で必要な戦略パートナーとして対象者と既存の取引関係があり、かつシナ
ジー創出の蓋然性が高いという観点において全農及び農中並びに東京センチュリーと接触し、これら3者と
本公開買付けのスキーム及び非公開化後の対象者における経営方針について協議して参りました。


 伊藤忠商事並びに全農及び農中は、営業面では全農並びに伊藤忠商事が食料カンパニーにおける北米穀物
集荷の共同事業(CGB Enterprises, Inc.)を行っているほか、対象者の中食・惣菜の原材料を含め伊藤忠
商事グループと多岐に渡って協業関係にあり、ファイナンス面では農中が伊藤忠商事グループのメインバン
クの1社であるという関係にあります。こうした従来からの取り組みを背景に、伊藤忠商事が対象者の非公
開化の検討を開始した後、2020年1月下旬に、本取引に要する資金に係る資金調達の候補先の一つであり、
また同じグループ内に食料カンパニーとの取引関係のある全農を持ち、商品供給等で対象者のビジネス面で
のシナジーを創出できる戦略パートナーに発展する可能性を目論み、まずは本取引に要する資金に係る資金
提供の可能性について農中に打診をしたところ、全農を含める形で、ファイナンシャルスポンサーとしてで
はなく、戦略パートナーとして対象者に資本参加することにより対象者の非公開化に参画したいという旨の
意向を示されました。全農及び農中のかかる意向を踏まえ、伊藤忠商事は、2020年2月上旬、全農及び農中
が戦略パートナーとして対象者に資本参加することの可否及び方法について検討並びに全農及び農中との協
議を開始いたしました。かかる検討及び協議を通じて、2020年2月下旬までに、伊藤忠商事並びに全農及び
農中は、全農及び農中が対象者に戦略パートナーとして資本参加することにより、①商品供給、②地域活性
及び③海外戦略の面において対象者とのシナジー創出が可能であるとの考えに至りました。そのため、伊藤
忠商事並びに全農及び農中は、全農及び農中が、対象者株式の公開買付けを行う伊藤忠商事のSPCに出資
する方法により、対象者に資本参加するスキームを第1候補として、対象者に対して、対象者の非公開化に
関する提案を改めて行うこととし、当該提案以降も、最終的な出資比率等の条件や、資本提携によるシナ
ジーに関して、継続して検討及び協議を行うことといたしました。


 東京センチュリーは、対象者の店舗や付帯設備に対するリース等の取引を通じて、伊藤忠商事が対象者を
持分法適用関連会社とした1998年2月当時より対象者を重要な事業パートナーと位置づけ、伊藤忠商事グ

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ループとの取引の拡大や伊藤忠商事の国内及び海外ネットワークを活用した協業等の取り組みを行ってこら
れました。伊藤忠商事は、伊藤忠商事グループと東京センチュリーとの間に取引及び資本関係があり、伊藤
忠商事グループの国内及び海外ネットワークを活用した協業を伊藤忠商事グループと東京センチュリーの間
で行っていることに加え、東京センチュリーが提供する情報通信機器を筆頭とする国内リース事業分野、法
人・個人向けオートリースにレンタカーを加えた国内オート事業分野等、多岐にわたる事業領域と金融の枠
を超えた「金融×サービス×事業」の3軸融合による経験値と既成概念にとらわれない多様なサービスが、
本取引の実行後に対象者のビジネスモデルを転換する各施策において重要な役割を果たすとの考えから、
2020年2月中旬に東京センチュリーの経営陣に対象者の非公開化にあたり伊藤忠商事が既に対象者との取引
関係があり、かつ将来的に東京センチュリーの「金融×サービス×事業」の3軸融合による経験値と既成
概念にとらわれない多様なサービスが対象者におけるビジネス強化につながることの説明を行ったところ、
伊藤忠商事の考えに賛同いただき、対象者に資本参加することにより対象者の非公開化に参画したい旨の意
向を示されましたので、2020年2月中旬、伊藤忠商事及び東京センチュリーは、東京センチュリーが対象者
に資本参加することについて検討及び協議を開始いたしました。東京センチュリーは、リース事業に限らず、
様々な新しい金融サービスの提供により、パートナー企業とともに「循環型経済社会の実現への貢献」を目
指されており、伊藤忠商事としては、地域社会において欠かせない「インフラ」となっている対象者が目指
す、地域から必要とされ、かつ人や地域に寄り添うことで進化し続ける地域密着型の事業において、東京セ
ンチュリーが店舗ごとにおける付帯設備の最適配分を行う仕組みを構築する等の様々なソリューションをも
たらすことにより、コストの削減を含めた新しい価値を生み出すシナジーが期待できると考えております。


 以上のとおり、伊藤忠商事は、2020年2月下旬、全農及び農中は国産のサプライソースを生かした生鮮品
の供給、東京センチュリーが、対象者の店舗付帯設備の配分を最適化することによるコスト削減等を行うこ
とを可能とし、非公開化後の対象者における事業戦略を速やかにかつ着実に実現する上で必要な戦略パート
ナーとして適切であると考えるに至り、また資本提携を行うことで、全農及び農中並びに東京センチュリー
がより踏み込んだ形で対象者に対して人的リソース等の経営資源の投入を図り、シナジーの実現を図れるも
のと考えております。なお、全農及び農中が対象者に資本参加することで、全農及び農中におけるそれぞれ
の所有割合の大小にかかわらず、全農は主に商品供給面、農中は金融サービスの提供等で対象者と踏み込ん
だ形で戦略的なビジネス構築ができるものと考えております。なお、伊藤忠商事、全農及び農中並びに東京
センチュリーは、①公開買付けの手続コストを抑制し、②公開買付け後のスクイーズ・アウトにおいて全農、
農中又は東京センチュリーがスクイーズ・アウトの対象となる可能性を小さくするため、伊藤忠商事、全農
及び農中並びに東京センチュリーが共同でSPCに出資し、SPCが直接の公開買付けの主体となるスキー
ムを第1候補として検討しておりました。


 伊藤忠商事は、このような全農及び農中並びに東京センチュリーとの間での検討及び協議の結果を踏まえ
て、本取引の諸条件についてさらに具体的な検討を進め、2020年3月2日、対象者の非公開化に関する正式
提案書(当該提案書に基づく正式提案を以下「3月2日付正式提案」といいます。
                                    )を対象者に対して提出
し、本公開買付価格を2,600円とすること、本公開買付けの買付け等の期間(以下「公開買付期間」といい
ます。
  )を2020年4月13日から2020年5月26日とすることを対象者に対して提案いたしました。なお、3月
2日付正式提案においては、対象者株式の本公開買付けを行う伊藤忠商事のSPCに全農及び農中が出資す
る方法により全農及び農中が対象者に資本参加するスキームを前提としておりましたが、当該時点において
は東京センチュリーとの検討及び協議を開始したばかりであり、東京センチュリーが対象者に資本参加する
ことの確度が高くなかったため、東京センチュリーが対象者に資本参加することは前提としておりませんで

                         18
した。
 伊藤忠商事は、3月2日付正式提案以降も、全農及び農中との間で、全農及び農中が対象者に資本参加す
る方法及び条件や資本提携によるシナジー等について検討及び協議を行っておりましたが、2020年3月上旬、
全農及び農中から、①対象者の非公開化後における全農及び農中の対象者に対する出資割合を5%未満とす
ること、②全農における正式機関決定後(注5)(注6)に対象者に資本参加するために、全農及び農中は、
                     ・
対象者の非公開化が完了する前に伊藤忠商事のSPCに出資は行わず、非公開化が完了した後に対象者株式
を譲り受けるスキームとすること、③全農及び農中の最終的な出資割合に相当する金銭を農中から伊藤忠商
事のSPCへ融資することが可能であることについて意向の表明を受けました。また、伊藤忠商事は、3月
2日付正式提案以降も、東京センチュリーとの間で、東京センチュリーが対象者に資本参加することについ
て引き続き検討及び協議を行っておりましたが、東京センチュリーが、リース事業に限らず、様々な新しい
金融サービスの提供により、パートナー企業とともに「循環型経済社会の実現への貢献」を目指しているこ
とも踏まえ、伊藤忠商事及び東京センチュリーは、地域社会において欠かせない「インフラ」となっている
対象者が目指す事業においても、東京センチュリーが様々なソリューションをもたらすことにより、対象者
への資本参加を行うことで単なる取引関係から踏み込んだ、対象者と一体となった新たなサービスの創造等、
新しい価値を生み出すシナジーが期待できると考えるに至りました。その後、伊藤忠商事は、2020年3月上
旬、東京センチュリーから、①対象者の非公開化のために投資可能な資金は50億円であること、②対象者へ
の資本参加の方法として伊藤忠商事のSPCに対して出資することでよいこと、③非公開化後においては対
象者株式の直接所有を希望することを内容とする意向表明を受けました。


 (注5)全農は、本日、経営管理委員会を開催し、伊藤忠商事並びに全農及び農中との間で締結している
      本日付「基本契約書」(以下「本基本契約」といいます。
                               )の締結について承認しておりますの
      で、本日現在、全農・農中株式譲渡における全農の譲受け比率(内訳)を除き、全農・農中株
      式譲渡について正式な機関決定を行っております。また、全農は、2020年7月29日、総代会を
      開催し、全農・農中株式譲渡における全農の譲受け比率(内訳)を決議する予定です。なお、
      総代会において、全農・農中株式譲渡における全農の譲受け比率(内訳)が決議されなかった
      場合であっても、全農・農中株式譲渡における全農の譲受け比率(内訳)に対応する対価の額
      が、全農の経営管理委員会に対して権限委譲されている100億円以下の範囲内となるように、全
      農の経営管理委員会において全農・農中株式譲渡における全農の譲受け比率(内訳)を決議す
      ることにより全農・農中株式譲渡は実行可能です。
 (注6)なお、農中は、2020年7月6日、理事会を開催し、全農の総代会において全農・農中株式譲渡に
      おける全農の譲受け比率(内訳)が決議された場合、それに応じて全農・農中株式譲渡におけ
      る農中の譲受け比率(内訳)を決定する旨決議しており、全農・農中株式譲渡について正式な
      機関決定を行っております。


 このような全農及び農中の意向並びに東京センチュリーの意向も踏まえ、伊藤忠商事は、全農及び農中並
びに東京センチュリーとの間で、全農及び農中並びに東京センチュリーが対象者に資本参加する方法及び条
件や、資本提携によるシナジーについて検討及び協議を行い、伊藤忠商事は、2020年3月中旬、全農及び農
中並びに東京センチュリーによる資本参加が非公開化後の対象者における事業戦略を速やかにかつ着実に実
現する上で適切であるとの考えに至りました。すなわち、伊藤忠商事、全農及び農中並びに東京センチュ
リーは、資本提携を行うことで、全農及び農中並びに東京センチュリーがより踏み込んだ形で人的リソース
等の経営資源を対象者に投入することが可能となる一方で、全農及び農中並びに東京センチュリーがビジネ

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ス面での対象者とのシナジー創出を資本参加の主な目的としていることから、伊藤忠商事が主体性をもって
対象者との密な相互補完・有効活用を実現する上での情報共有や人的・物的な経営資源の再配分を行うこと
に注力することができ、また、全農及び農中がそれぞれの所有割合の大小にかかわらず、資本参加を行い対
象者との関係を強化することでシナジーの実現を図れるとの考えに至りました。そのため、伊藤忠商事は、
前記「
  (1)本公開買付けの概要」の「
                (本取引のスキーム図)
                          」に記載の内容のスキームを対象者に提案す
ることといたしました。なお、伊藤忠商事は、資金調達に関しては、東京センチュリーからの出資及び農中
からの融資以外にもその他対象者と資本関係を有することでビジネス面でのシナジー創出のポテンシャルを
持つと見られる企業が他にいないか、市場調査を行う等、様々な選択肢を検討いたしましたが、対象者に資
本参加する戦略パートナーとしては、全農及び農中並びに東京センチュリーとの間でそれぞれ検討及び協議
を開始した時点で、対象者において扱っていない商品のサプライソースを確保している全農及び融資のみな
らず、対象者と親和性があると見られる金融窓口サービス等を展開する農中並びに既に取引関係を有し、対
象者におけるビジネスの土台となる設備や車両をリースし、かつ新たな金融サービスを手掛ける東京セン
チュリーがそれぞれ適切であるのではないかという想定の下、全農及び農中並びに東京センチュリーを第1
候補としており、結果として合意に至ったため、全農及び農中並びに東京センチュリー以外の伊藤忠商事グ
ループ外の第三者との間で、戦略パートナーとしての対象者に資本参加することに関し、協議等は行ってお
りません。


 伊藤忠商事は、2020年3月17日、前記「
                     (1)本公開買付けの概要」の「
                                   (本取引のスキーム図)
                                             」に記載
の内容のスキームに前提を変更することを内容とする提案書を対象者に対して提出するとともに、対象者が
設置した特別委員会を通じて、2020年3月上旬から同年4月上旬にかけて対象者と協議を重ねる過程の中で
全農及び農中との資本提携により、①商品供給、②地域活性及び③海外戦略の面において対象者とのシナ
ジー創出が可能であり、また東京センチュリーの、金融の枠を超えた「金融×サービス×事業」の3軸融
合による経験値と既成概念にとらわれない多様なサービスが、対象者のビジネスモデルを転換する各施策に
おいて重要な役割を果たすという伊藤忠商事、全農及び農中並びに東京センチュリーの考えを説明しており
ます。


 そして2020年4月上旬には、伊藤忠商事及び公開買付者並びに対象者は、本取引による伊藤忠商事グルー
プ及び対象者の関係強化によって、以下のような取り組みや効果を期待することができ、対象者の成長力と
収益力のさらなる強化により一体となって取り組み、対象者の中長期的な企業価値の向上を図ることが可能
となるのみならず、伊藤忠商事グループの事業領域である生活消費分野における従来型のバリューチェーン
に変革をもたらすことができる可能性があることから、伊藤忠商事グループの企業価値の向上をも図ること
が可能であるとの認識を共有するに至りました。なお、本公開買付けが成立した場合であっても、本臨時株
主総会で株式併合議案が否決されたときには、対象者の非公開化が達成されない可能性がございますが、伊
藤忠商事及び公開買付者は、対象者の一般株主の皆様においても、本取引による対象者の非公開化が対象者
の中長期的な企業価値の向上をもたらすことをご理解いただき、その趣旨にご賛同いただけるものと考えて
おりますので、対象者の非公開化がなされない場合の伊藤忠商事グループ及び対象者が既存で取り組んでい
るビジネス以外でのシナジー等に関する検討は行っておりません。なお、対象者の非公開化が達成されない
場合であっても、引き続き対象者との間で対象者の企業価値の向上に向けた施策を、両社が独立した上場会
社として実行可能な範囲で講じていく所存です。




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 Ⅰ. 伊藤忠商事グループの総合力を活用した対象者のさらなる事業基盤の強化
  伊藤忠商事は従来、対象者を伊藤忠商事の強みである生活消費分野における最重要基盤と位置づけ、
 伊藤忠商事グループのネットワーク、リソースの積極活用による対象者の事業基盤強化に注力して参り
 ました。さらには、対象者を含む伊藤忠商事グループの全体最適の観点から、2019年7月に新設した
 「第8カンパニー」を通じ、伊藤忠商事の様々なビジネス基盤を最大限活用し、市場や消費者のニーズ
 に応える「マーケットインの発想」により、対象者の事業根幹であるサプライチェーンの最適化・効率
 化、電子決済に代表されるITを駆使した次世代化の取り組み等に、一層コミットし取り組んでおりま
 す。他方、24時間営業問題、深刻な人手不足、フードロス問題等、対象者を取り巻く環境は厳しさを増
 し、それらへの対応は予断を許さない状況にあります。伊藤忠商事は従来の取り組みからさらに踏み込
 み、これまで以上に伊藤忠商事グループと対象者のそれぞれの経営資源等の相互活用を一層促進すると
 ともに、伊藤忠商事グループ一体となって迅速に意思決定を進めていくことによって、先進的な次世代
 技術を取り入れた既存オペレーションの効率化や消費者接点の最大活用を実現し、社会問題化しつつあ
 るこれらの課題ひとつひとつに伊藤忠商事グループ全体として真摯に向き合い、解決を図ります。さら
 に、2018年度より取り組んできた「ビジネスの次世代化」の一環として、伊藤忠商事グループの生活消
 費バリューチェーンのデジタル化とデータ活用を目的に構想し構築してきた伊藤忠商事グループ横断の
 「データ・マネージメント・プラットフォーム(DMP)(注7)を活用し、対象者の豊富な消費者接
                           」
 点から得られる様々なデータと、対象者の収益において中心的な位置づけにある中食商品の製造から配
 送に至る各段階に関わるデータを有機的に統合することで、需要予測に基づく最適なサプライチェーン
 を再構築し、物流合理化による物流コストの削減や次世代技術の活用による対象会社のフランチャイズ
 加盟者のオペレーションの省力化等対象者の既存のビジネスモデルをより高効率で収益性の高いものへ
 と進化させて参ります。


(注7)DMPとは、
         「Data Management Platform」の略称です。伊藤忠商事グループにおいては、サプ
    ライチェーンにおける発注・在庫・物流データ、顧客の購買データ・行動データなど、グルー
    プ企業が持つデータを横断的に連携・分析する仕組みのことをいいます。伊藤忠商事は、生活
    消費関連を中心に多数のグループ企業を抱え、サプライチェーン全体に関与する事業を展開し
    ており、DMPを構築・活用し、発注・在庫・物流の最適化、対象者の店舗網を活用した広
    告・金融、次世代店舗などの消費者接点の強化といった領域でのグループ間のデータ連携を実
    現しております。


 Ⅱ.伊藤忠商事グループの総合力を活用した対象者の新しいビジネスモデルの創出
  伊藤忠商事は、Eコマースの台頭、コンビニエンスストア市場の飽和等が謳われている中、対象者が
 持つファミリーマート約16,500店舗に日々約1,500万人もの消費者が訪れる消費者接点の強みに改めて
 着目し、対象者のビジネスモデルを再定義すると同時に、非公開化により一体となることで伊藤忠商事
 の持つ経営資源や次世代技術を持つスタートアップを含めた企業とのネットワークを最大限に活用し、
 リアルとデジタルの融合による新たなビジネスモデルを創出いたします。具体的には、伊藤忠商事が対
 象者の一部店舗を実証実験の場とし、伊藤忠商事のネットワークの中からクーガー社が開発した人型A
 I技術等のAIやブロックチェーン等を活用した世界中の先進的次世代技術を積極的に取り入れた効率
 的かつ機動的を意味するリーン・アンド・アジャイルな検証を絶えず繰り返すことで、人型AIによる
 店舗接客等により店舗既存業務のさらなる合理化・効率化を図り加盟店負担を軽減しつつ、店舗での荷
 物受け取りロッカーや最寄りの店舗から消費者のもとへ商品を届けるラストワンマイル配送等消費者に

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  より利便性の高いサービスのご提供を実現いたします。1日に約1,500万人もの消費者が訪れる全国約
  16,500の店舗網には、Eコマースにはない地域に密着したリアル店舗ならではの購買に関わる消費者接
  点が存在いたします。このリアル店舗の強みと、デジタルプラットフォーマーが得意とするデジタルの
  汎用性を融合することで、店舗の枠を超えた新しいマーケットプレイスを提供して参ります。さらに、
  将来的には国内外の戦略パートナーと対象者を含む「デジタルJV」を組成することで、従来の物販・
  サービスという枠に捉われない新たな付加価値を創造し、小売業界における従来の労働集約型ビジネス
  モデルからの大胆な転換を図っていく構想も検討して参ります。


  Ⅲ.伊藤忠商事グループの総合力を活用した対象者の新たな海外事業展開
   伊藤忠商事は、対象者が、従来の発想や常識に捉われず、国ごとの小売市場の成長過程に即してその
  国に適応するモデルを構築し導入する必要があるものと考えております。その実現のために、対象者の
  経営資源やノウハウに加えて伊藤忠商事グループのネットワークの中から、小売といった枠組みに縛ら
  れずデジタルや新技術といった領域で強みを発揮するパートナーとも提携していくことが不可欠になっ
  てくるものと考えております。具体的には、伊藤忠商事の戦略提携先である海外パートナーを通じ、次
  の成長市場と当該市場における成長の鍵となるテクノロジーを見極め、各国においてそれぞれ適切な
  パートナーと提携できるように支援することにより、海外での事業展開を対象者の新たな成長のドライ
  バーとすることが可能になると考えております。対象者の非公開化を行うことで伊藤忠商事グループの
  持つグローバルなネットワークをシームレスに対象者と融合し、海外における先進的な技術を取り入れ
  た新たな形態の小売業であるニューリテールの技術やテクノロジーを対象者のビジネスに取り入れるこ
  とが可能となります。


 また、伊藤忠商事は、前記の議論と並行して本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件や本取引のス
キーム、本公開買付けから非公開化までのスケジュールについても対象者が設置した特別委員会を通じて複
数回の協議・交渉を重ね、さらに、全農及び農中並びに東京センチュリーとも本取引の諸条件及び非公開化
後の対象者における経営方針について引き続き協議して参りました。
 具体的には、伊藤忠商事は、2020年3月6日、対象者から事業計画を受領し、同日以降、その分析を行っ
ておりました。しかしながら、2020年3月2日には18人であった国内の新型コロナウイルス感染症の新規感
染者(1日当たり)が、2020年3月20日には54人、2020年3月28日には202人になる等、3月下旬以降、新
型コロナウイルス感染症の感染者数が急速に増加したことを受けて、伊藤忠商事及び公開買付者は、2020年
3月28日、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が対象者の業績の短期的な悪化につながるのみならず、中
長期的にも対象者の業績に悪影響を与え、対象者の前記事業計画の達成可能性にも重大な影響を与える可能
性があるため、本公開買付価格を含む取引条件を再検討する必要があると考えるに至りました。これらの結
果を総合的に勘案した上で、2020年3月28日、伊藤忠商事及び公開買付者は、ファイナンシャル・アドバイ
ザーである野村證券を通じて、対象者に対し、本公開買付価格の水準を2,000円程度とする旨の提案(以下
「3月28日付提案」といいます。
               )を行いつつ、引き続き新型コロナウイルス感染症の感染拡大が対象者の
事業に与える影響の分析等を行うことといたしました。3月28日付提案に対し、公開買付者は、対象者から、
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による株価の騰落は一時的なものである可能性もあり、そのよ
うな提案は承服できないとして、提案内容の再検討の要請を受け、その後も対象者との間で協議を重ねまし
た。しかしながら、その後も新型コロナウイルス感染症の感染域は拡大を続け、国内の感染者数も減少に転
じる兆しが見えず、マクロ経済に関する様々な指標も悪化する等、新型コロナウイルス感染症による事業へ
の影響の規模やそれが及ぶ期間、ひいては対象者の本源的価値にもたらすインパクトについての将来的な見

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通しが困難な状況となりました。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による本公開買付価格の前提
となる対象者の事業への影響、すなわち新型コロナウイルス感染症の影響が及ぶ期間や対象者の店舗の売上
にもたらすインパクト、及び在宅時間が長引くことによるコンビニエンスストアからEコマース等への消費
者行動の構造的なシフトによる対象者のビジネスモデルにもたらす影響等に関して、これが一時的な影響に
すぎない可能性があるとする対象者と、中長期的な影響を及ぼすおそれがあるとする伊藤忠商事及び公開買
付者の双方の考え方に乖離があったことから、伊藤忠商事及び公開買付者は、2020年4月3日、3月2日付
正式提案で提示した2020年4月13日に本公開買付けを開始することを見送り、協議を継続することを希望す
る旨、及びその後の協議において3月2日付正式提案で提示した本公開買付価格である2,600円の維持を前
提とすることが難しいことを対象者へ通知いたしました。
 その後、対象者は2020年4月13日に2021年2月期の業績予想を発表しましたが、当該業績予想では、新型
コロナウイルス感染症の感染拡大の影響について発表時点で想定しうる売上影響を織り込んでいるものの、
その後の動向次第では大きく変動する可能性があるとされており、その影響が十分に検討されたものではな
いと伊藤忠商事及び公開買付者は考えております。他方、2020年4月7日に新型コロナウイルス感染症の感
染拡大に伴う緊急事態宣言が発令され、それに伴う外出自粛要請の影響もあり、対象者の店舗における日商
や来店客数が対前年比で大幅に下回る状況が継続し、対象者の足下の業績への悪影響が明確に確認されるこ
ととなりました。これらの事情も踏まえ、伊藤忠商事及び公開買付者としては、対象者の2021年2月期の業
績に悪影響が生じることも確実になり、また新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響下において起こっ
たコンビニエンスストアからEコマース等異業種への消費者のシフトが構造的なものであり、中長期的に対
象者における店舗売上の減少等、事業に悪影響を及ぼすおそれがあり、対象者の企業価値が毀損する可能性
があることも踏まえ、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響が今後長期化するおそれもある中で、一
刻も早い段階で本取引を実行し、伊藤忠商事グループ及び対象者の関係強化によって、前記ⅠないしⅢで述
べたような諸施策に早急に取り組む必要があると判断いたしました。また、新型コロナウイルス感染症の患
者数の増加ペースも減少傾向となり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が対象者の事業に与える短期的
な影響のみならず、中長期的に与える影響についても従前よりは精緻に見込める状況となったため、伊藤忠
商事及び公開買付者は、2020年5月14日、本公開買付価格を2,200円とすること、及び公開買付けの開始日
を2020年6月の可能な限り早いタイミングとすることを対象者との面談で提案(以下「5月14日付提案」と
いいます。
    )いたしました。これに対して、伊藤忠商事及び公開買付者は、2020年5月26日に対象者の要請
により面談を行い、主に新型コロナウイルス感染症の感染拡大が対象者の事業に与える影響に関する対象者
の考え方についてヒアリングを受け、2020年6月5日に対象者から、ファイナンシャル・アドバイザーによ
る評価結果の報告及びそれに基づく協議に加え、直近株価に対するプレミアム水準及び新型コロナウイルス
感染症の感染拡大の影響が出る前の株価水準等を総合的に勘案した結果、5月14日付提案における提案価格
である2,200円は承服できず、本公開買付価格の引き上げを要請するとの回答を受けました。その後、時間
の経過に伴い対象者の業績に対する新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響が顕在化したことを受け、
対象者において事業計画の更新の検討がなされ、2020年6月10日、伊藤忠商事及び公開買付者は対象者より
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を織り込んだ事業計画の提示を受けました。これを受け、伊藤
忠商事及び公開買付者は、当該事業計画の妥当性及び実現可能性について改めて検証を行うとともに、新型
コロナウイルス感染症の感染拡大が日商や来店客数等を通じて対象者の事業に及ぼす影響の度合いやそれが
及ぶ期間等に係る伊藤忠商事及び公開買付者としての独自の見通しを事業計画の数値に反映いたしました。
伊藤忠商事及び公開買付者は、それに基づいて改めて本公開買付価格の検討を行い、ファイナンシャル・ア
ドバイザーからの対象者の価値評価に関するアドバイス及びそれに関する議論も踏まえて、2020年6月26日、
本公開買付価格を2,300円とすることを対象者に対して提案(以下「6月26日付提案」といいます。
                                               )いたし

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ました。なお、6月26日付提案においては、本公開買付けにおける買付予定数の下限を設定しないことを前
提としておりました。
 6月26日付提案に対し、伊藤忠商事及び公開買付者は、対象者から本公開買付価格を引き上げること、及
び一般株主の意向を可能な限り反映するため買付予定数の下限を「マジョリティ・オブ・マイノリティ
(majority of minority)
                     」の水準(100%から伊藤忠商事らの所有割合50.10%を減じた49.90%の半数であ
る所有割合24.95%)に設定することについて要請を受けました。伊藤忠商事及び公開買付者は、かかる要
請を受けて、2020年6月26日、対象者に対して、買付予定数の下限を50,114,060株(所有割合:9.90%)と
設定することを提案し、買付予定数の下限を50,114,060株(所有割合:9.90%)と設定する根拠について説
明いたしました。これに対して、伊藤忠商事及び公開買付者は、2020年6月30日、対象者から、当該下限の
設定により、買収者と重要な利害関係を共通にしない株主の過半数が取引条件に満足しているかといういわ
ゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(majority of minority)
                                        」の趣旨が反映されているといえるか
に関して合理的に確信することができないとして、本公開買付価格の引上げ及び買付予定数の下限を伊藤忠
商事グループの所有割合を含めて3分の2を超える水準に設定することを要請され、本公開買付価格
(2,300円)及び買付予定数の下限(50,114,060株)の下では、対象者として株主の皆様にスクイーズ・ア
ウトの条件やその理由を合理的に説明することができないとして、対象者以外の者の請求又は要請なく、対
象者が、株式併合を行うこと及び株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款変
更を行うことを会社提案議案として付議する臨時株主総会を招集し、その他スクイーズ・アウトに必要な手
続を実行することは難しい旨の連絡を受けました。その後も、伊藤忠商事及び公開買付者は対象者との間で
協議・交渉を重ね、2020年7月2日、本公開買付価格及び買付予定数の下限を引き上げず、本公開買付けが
成立した場合には、公開買付者が会社法第180条に基づき対象者株式の株式併合を行うこと及び株式併合の
効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款変更を行うことを付議議案に含む本臨時株主総
会を招集することを、会社法第297条第1項に基づき、本公開買付けの決済の完了後速やかに対象者の取締
役に請求し、本公開買付けの決済の開始日後の近接する日が本臨時株主総会の基準日となるように、基準日
設定公告を行うことを要請することを最終的に提案(以下「最終提案」といいます。
                                     )いたしました。最終
提案に対し、伊藤忠商事及び公開買付者は、2020年7月3日、対象者から、本取引により対象者が非公開化
されることによって、対象者の企業価値が中長期的には向上すると考えているが、2,300円という本公開買
付価格は、対象者の一般株主に対し投資回収機会を提供する観点では、対象者株式の現在の市場価格に対し
て一定のプレミアムが付されていると考えられることから合理性を欠く水準にあるとはいえないものの、
2010年以降に発表された非公開化を目的とした買付規模が500億円以上の他の公開買付けの事例におけるプ
レミアムの水準(平均値は、公表日の前営業日比36.9%、直近1ヶ月間の終値単純平均比39.2%、直近3ヶ
月間の終値単純平均比39.0%、直近6ヶ月間の終値単純平均比36.8%)と比較し十分なプレミアムが付され
ているとは認められない等、対象者の一般株主の皆様に本公開買付けへの応募を積極的に推奨することがで
きる水準には達していないとの結論に達したため、本公開買付けに応募することを推奨することの是非につ
いては中立の立場をとった上で、最終的に株主の皆様の判断に委ねるのが相当であると判断した旨の回答を
得ました。そこで、伊藤忠商事及び公開買付者は、本取引を早急に実行する必要がある点を考慮しつつ、対
象者による対象者の株主への応募推奨を得ていないものの、対象者も本取引による対象者の非公開化の意義
に賛同している点を踏まえ、本日開催の取締役会において、本公開買付けを含む本取引を実施することを決
議いたしました。


 従来、伊藤忠商事は「店舗オペレーションといった小売業の本質部分は商社の発想では難しい」という観
点から、店舗オペレーションといった小売業の本質部分についてはファミリーマートという「小売業のプロ

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フェッショナル」に任せ、経営の独立性を尊重する考え方を表明して参りました。この考え方は根本的には
変わっておりませんが、昨今の対象者を含む国内コンビニエンスストア業界やEコマース等の小売業界全体
におけるグローバルで非連続的な変化に対し、より多角的な観点で柔軟性と機動性を持ちつつ、時には人型
AI技術や荷物受け取りロッカー等を対象者の約16,500店舗に導入する等の対象者の連結純利益に相当する
規模の先行投資を行うといった痛みも伴う変革にも躊躇なく対応できるよう、本公開買付けによる対象者の
非公開化を実施することにより対象者の経営により深くコミットして参ります。また、財務指標等に関して
は、全社ベース・ターゲットを遵守して管理していくとともに、グループ事業ポートフォリオの最適化と対
象者を中心とした生活消費