7984 コクヨ 2021-10-25 16:00:00
2021年12月期 第3四半期連結業績概要 [pdf]

                                                   2021 年 10 月 25 日



    コクヨ株式会社 2021 年 12 月期 第3四半期連結業績概要

              ~通期業績目標達成に向けて順調に進捗~


当社は、2021 年 12 月期第3四半期の連結業績を発表しました。主な業績数値は以下の通りです。
                                                       (単位:百万円)
                    2020 年 12 月期    2021 年 12 月期         増減率
                     第3四半期           第3四半期               (%)
      売上高                 223,664         241,861               8.1
      営業利益                 12,198          18,423              51.0
      経常利益                 11,787          14,540              23.4
  親会社株主に帰属する
                            8,330          11,505              38.1
    四半期純利益
                            円 銭             円 銭
 1 株当たり四半期純利益                                                  38.1
                            70.42           97.77

1.全体業績概要


新たな需要の取り込みと収益性改善の取り組みを推進

 当第3四半期連結累計期間(2021 年1月1日から 2021 年9月 30 日まで)におけるわが国経
済は、新型コロナウイルス感染拡大影響により、引き続き不透明な状況で推移しております。ワクチン接
種の広がり等により、経済正常化への動きは続いているものの、緊急事態宣言の再発令が繰り返される
など、予断を許さない状況が続いております。このような状況のもと、当社グループは、今年を最終年とし
た中期経営計画「持続的な成長力の獲得 Smart & Sustainable Transformation 2021」とし
て、メリハリを意識したスマートな稼ぐ力の向上と中長期事業成長を前提とした効率的な事業運営に取
り組んでおります。
 新型コロナウイルス感染拡大影響によって、当社グループを取り巻く経営環境は激変し、大きな影響
を受けました。しかしながら、各顧客企業がコロナ禍における新しい働き方を模索する中、当社グループが
これまで行ってきた価値提供を活かし、新たな需要の取り込みができているものと考えております。
 売上高は、前年同期比 8.1%増の 2,418 億円となりました。売上総利益は、前年同期比 10.1%
増の 895 億円となりました。売上総利益率は、0.7 ポイント改善の 37.0%となりました。販売費及び

                              1
一般管理費は、前年同期比 2.9%増の 711 億円となりました。グループ経営を推進し、販管費支出
の効率化や人員等のリソース配分の見直しによる筋肉質化を推し進めた結果、売上高販管費率は
29.4%となり前年同期比での改善が継続しております。
 以上により、営業利益は、前年同期比 51.0%増の 184 億円となりました。経常利益は、第 1 四半
期において持分法適用関連会社であるぺんてる㈱にかかる減損損失 50 億円を営業外損失として計上
したものの、前年同期比 23.4%増の 145 億円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、
第 2 四半期において投資有価証券売却益 35 億円を特別利益として計上したこと等により、前年同期
比 38.1%増の 115 億円となりました。

2.セグメント業績概要


オフィスリニューアル需要による国内ファニチャー事業の好業績が継続

2021 年 12 月期第3四半期のセグメント別業績は以下の通りです。
                                                           (単位:百万円)
                          2020 年 12 月期      2021 年 12 月期    増減率
                           第3四半期             第3四半期          (%)
                売上高            109,591           121,195      10.6
  空間価値ドメイン
                営業利益               11,367         16,243      42.9
                売上高                82,153         85,384       3.9
ビジネスサプライドメイン
                営業利益                1,656          1,897      14.6
グローバルステーショナリー   売上高                53,743         55,291       2.9
     ドメイン       営業利益                3,890          5,087      30.8
                売上高                 1,857          2,041       9.9
     その他
                営業利益                  55             76       38.7
                売上高            △23,681          △22,050          -
     調整額
                営業利益            △4,771           △4,881          -
                売上高            223,664           241,861       8.1
     合計
                営業利益               12,198         18,423      51.0


 空間価値ドメインでは、働き方・空間ニーズの多様化を取り込んだ新たな価値を創りつつ、盤石な収
益基盤の構築に取り組んでおります。国内事業は、顧客に対してニューノーマルな働き方に向けた新しい
オフィスづくりの提案へ注力し、新型コロナウイルス感染拡大防止対策への相談対応やオフィスのリニュー
アル需要の取り込みが期初想定以上に進捗し、過去最高水準で推移しております。海外事業は、非日
系顧客へ向けて、国内で培った知見を活かしたワークスタイル提案に注力しました。中国では今後も成
長が見込める市場へ販売活動を推進しております。㈱アクタスは、インテリア需要の高まりへの対応として



                               2
顧客へのオンライン商談や事前予約制の接客サービス等の営業活動に取り組み、受注が好調に推移し
ております。このような状況のもと、売上高は、前年同期比 10.6%増の 1,211 億円となりました。営業
利益は、前年同期比 42.9%増の 162 億円となりました。


 ビジネスサプライドメインでは、流通基盤の統合とお客様にとって最適な販売体制の構築を図るマイグ
レーション戦略が順調に進捗しており、収益改善が進んでおります。カウネット事業は、繰り返される緊急
事態宣言の発令によるオフィス出社率低下や在宅勤務拡大の影響を受けましたが、伸長するEC市場
における成長機会を獲得するために、新規顧客数獲得施策の実行や非オフィス市場での売上拡大等の
取り組みを推進しております。代理店販売事業は、顧客の購買行動のEC等への切り替えが継続して
いる現状に鑑み、販売面及び物流面の効率化を推進しております。このような状況のもと、売上高は、
前年同期比 3.9%増の 853 億円となりました。営業利益は、前年同期比 14.6%増の 18 億円とな
りました。


 グローバルステーショナリードメインでは、国内市場における事業環境の大きな変化に向けて体制整備
を含む柔軟な対応を行うことによって収益の維持を目指すとともに、今後も成長が見込める海外市場の
収益確保に取り組んでおります。国内事業は、新型コロナウイルス感染拡大影響によってBtoB市場と
BtoC市場がそれぞれ影響を受けておりますが、BtoC市場におけるシェアの拡大、顧客ニーズに合わ
せたノートや文具を中心とした付加価値の高い学び商材の販売強化へ取り組みました。海外事業は、イ
ンド等において新型コロナウイルス感染拡大影響による需要回復の遅れが見られるものの、経済環境が
いち早く回復しつつある中国においては、女子中高生をターゲットとした文具売上が好調に推移しました。
このような状況のもと、売上高は、前年同期比 2.9%増の 552 億円となりました。営業利益は、前年
同期比 30.8%増の 50 億円となりました。依然として事業環境は厳しい状況が続いておりますが、国
内事業における販管費支出効率化等による筋肉質化や海外事業の成長によって、営業利益はコロナ
前の 2019 年を上回る水準で推移しています。

3.2021 年通期の見通し


引き続き業績が好調に推移し、営業利益率は第 2 次中計目標数値を上回る見込み

 足元では新型コロナウイルス感染拡大影響により事業環境の不透明感が継続しているものの、各顧
客企業がコロナ禍における新しい働き方を模索する中、当社グループがこれまで行ってきた価値提供を活
かし、新たな需要の取り込みができているものと考えております。更に、グループ経営を推進し、販管費支
出の見直しや人員等のリソース配分の見直しを行った結果、収益性が大幅に向上しております。
 売上高が 2 期ぶりの増収、営業利益が 3 期ぶりの増益となり、いずれも 2019 年の水準を上回る見
込みです。それに伴い、営業利益率が 6.3%と第 2 次中期経営計画において当初掲げていた 6.2%を
も超える見通しですが、これは第 1 次中期経営計画より続けてまいりました収益性改善の取り組みの成
果が表れているものと認識しております。


                           3
  2021 年 12 月期の業績予想につきましては、2021 年 7 月 30 日付「2021 年 12 月期 第2四
半期決算短信〔日本基準〕」に記載の業績予想から変更はありません。

4.株主還元


配当性向 40%及び増配予定を据え置く

  当社は、引き続き株主の皆様への利益還元に努めます。配当額につきましては、第2次中期経営計
画において当初掲げていた配当性向 40%及び前期比での増配を達成すべく、足元の業績動向に鑑み
決定してまいります。
  2021 年 12 月期通期配当予想につきましては、2021 年 7 月 30 日付「剰余金の配当(第2四
半期末配当)及び配当予想の修正に関するお知らせ」記載の配当予想から変更ございません。

5.トピックス

THE CAMPUS が GOOD DESIGN AWARD 2021 年度グッドデザイン賞「金賞」受賞

  当社は、品川の自社ビルをリニューアルし、働き方の実験・実践する場所として THE CAMPUS を本
年2月 15 日にオープン致しましたが、今般発表されました GOOD DESIGN AWARD において 2021
年度グッドデザイン賞「金賞」を受賞しました。
  このことは、「人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・
顕彰」する同賞の選考において、多様な価値が混ざり合い、新しい化学反応を生み出し続ける実験・実
践の場となることを目指し、様々な活動を展開する THE CAMPUS における取り組みが高く評価された
ものと考えております。審査の中では、都市空間とも巧みに混じり合った刺激的な空間性が、都市には憩
いの居場所を、オフィスには都市ならではの多様な刺激を与えるものになっており、今後のストック活用型
社 会 へ の 新 し い 方 法 論 を 示 す も の で あ る と し て 高 く 評 価 し て 頂 き ま し た 。 そ の 他 に も 、 FRAME
AWARD(オランダ)といった著名な賞も受賞する等、海外においても高い評価を頂いています。
  現在、THE CAMPUS は、コロナ対策に万全を期して運営しておりますが、今後の働き方について検
討を進める法人顧客の来場者数はコロナ前と比べても大きく増加しており、多くのお客様が THE
CAMPUS 来場を大きなきっかけとしてコクヨとの取り組みを決めて頂いている状況です。
今後も、THE CAMPUS を積極的に活用して足元で活況が続くオフィスリニューアル案件の獲得を推進
するとともに、多くのお客様にご評価頂いている当社の高いクリエイティビティを存分に発揮して更なる価値
創造に取り組んでまいります。
                                                                              以上
<業績予想の適切な利用に関する説明>
 本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社グループが現在入手している情報及び合理的で

あると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社グループとして約束する趣旨のものではありません。また、実際

の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
 連結業績の詳細は、決算短信をご参照ください。


                                        4