7971 東リ 2021-04-20 10:30:00
新中期経営計画の策定に関するお知らせ [pdf]
2021 年 4 月 20 日
各 位
会 社 名 東 リ 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 永嶋 元博
(コード番号 7971 東証第1部)
問合せ先 経営企画部長 加藤 晃朗
(TEL:06-6494-6637)
新中期経営計画の策定に関するお知らせ
この度、当社グループは長期ビジョン「TOLI VISION 2030」の実現に向けた 2021 年度
から 2023 年度までの新中期経営計画「SHINKA Plus ONE」を策定しましたので、下記の
とおりお知らせいたします。
記
1.長期ビジョンならびに新中期経営計画策定の背景
当社グループは前中期経営計画「SHINKA-100」
(フェーズⅠ:2015~17 年度、フェーズ
Ⅱ:2018~20 年度)において、重点戦略“3 つの「SHINKA」(進化・深化・真価)をキ
”
ーワードとする具体的施策を推進してまいりました。その最終年度となる 2020 年度はコ
ロナ禍で大幅な減収となり、目標とした経営指標には届かなかったものの、単層ビニル
床シート「ヒトエ」やタイルカーペット「GA-100T」など、次代を担う基幹商品を開発し
商品力の強化を図りつつ、技術力のさらなる向上に努めてまいりました。また、国内グ
ループ営業体制のより一層のレベルアップを推進するとともに、中国(江蘇省)におけ
る台湾企業グループとのビニル床タイル合弁事業計画の立ち上げなど、海外事業の強化
にも取り組んでまいりました。
当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルスの感染拡大により世界レベルで
先行きに対する混迷の度合いが深まる中、新たな生活様式の定着や人手不足によるコス
トの上昇、デジタル化社会への変革、SDGs に対する意識の高まりなど、事業環境は加速
度的に変化するものと考えます。
節目の『創業百年』から「百年の先」へと新たなステージを迎え、次のターゲットを
「創業 110 年目(2029 年度)」に定め、その長期ビジョン実現に向けた 2021 年度からの 3
ヶ年を第Ⅰフェーズとする新中期経営計画を策定いたしました。
2.長期ビジョン<TOLI VISION 2030>概要
(1)当社グループが目指すビジョン
<TOLI VISION 2030> ~ライフスタイルをデザインする企業へ~
百年の歴史で積み上げたモノづくりのレガシーを礎に、新たな価値を創造し、
あらゆるシーンにおいて人々のライフスタイルをデザインする企業グループへ
の進化を目指す。
(2)基本方針
進化:たゆまぬ進化で、事業基盤をより強固なものとする。
深化:あらゆる課題に対して、あくなき向上心をもって深掘りする。
真価:社会貢献に適う事業活動を推進し、「人」を中心とする企業価値を高める。
(3)期間
<TOLI VISION 2030>実現に向けた経営戦略プランは、第Ⅰフェーズ(2021~
23 年度)、第Ⅱフェーズ(2024~26 年度)、第Ⅲフェーズ(2027~29 年度)の 3
クールに分けて、3 ヶ年単位の中期的な経営戦略と経営指標を策定する。
3. 中期経営計画「SHINKA Plus ONE」概要
(1)
「SHINKA Plus ONE」の目指す姿
・コア事業の強靭化による収益の拡大
・次代に向かう新たな事業の“タネ”の創造
・社会貢献目標への取組みと事業活動の一体化推進
・全ステークホルダーとのエンゲージメント向上
(2)重点戦略と取組みテーマ
A.コア事業の強靭化
1)“モノづくり力”の強化
2)“企画・提案力”の強化
3)“販売力”の強化
B.伸びしろ事業の成長拡大
4)グローバル事業の質的量的拡大
5)BtoB(特販)事業の開拓
6)BtoC 事業の開拓
C.第5事業の創造
7)シーズ・協業からの創造
D.グループ横断機能の強化
8)社会的課題の解決と事業活動の一体化
9)デジタルコミュニケーションの推進強化
E.成長を支える経営基盤の構築
10)人と組織の活性化
11)企業価値を高める
4.重点目標指標
<「SHINKA Plus ONE」経営指標>
項目 連結経営指標
売上高 950 億円以上
海外 28 億円以上
営業利益 30 億円以上
ROE 5.0%以上
リサイクル率(※1) 85%以上
産業廃棄物排出量 40%以上削減(2019 年度比)
※1 東リグループ工場及び伊丹事業所の排出物に占めるリサイクル物の割合
<長期経営指標> 2024~2029 年度 期間内達成目標
項目 連結経営指標
売上高 1,000 億円以上
海外 55 億円以上
営業利益 60 億円以上
ROE 10.0%以上
上記に加え、CO₂排出量削減目標等の社会的目標を 2021 年度中に設定いたします。
※ 詳細につきましては添付資料をご参照ください。
以 上
2021年4月20日
目次
1
2
3
1
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
1
2
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
長期ビジョン
3
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
長期ビジョン
東リのコーポレートシンボル4色には、「青→誠実」「黄→明るさ」 「ピンク→情熱」「緑→環境」
の意味があります。
社員それぞれの想いが混ざり合いに向けて一丸となるイメージを4
色のマーブリングで表現しました。
ライフスタイルをデザインする企業へ
百年の歴史で積み上げたモノづくりのレガシーを礎に、人々の生活になくてはならない価値を
創造できる企業でありたいという思いが込められています。東リグループは無限の可能性を追
求し、未来へ、次の百年へ歩み続けてまいります。
4
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
経営理念・バリューと
東リグループ経営理念
私たちは「信頼」を糧として新たな価値を創造し、
経営理念 世界の人々の心豊かな空間環境づくりに貢献します。
ライフスタイルをデザインする企業へ
東リグループバリュー
バリュー
1.「確かな品質と技術」を信頼に繋げる。
2.「お客様目線のモノづくり」で共創の精神を貫く。
3.「グローバルな進化」を目指す。
5
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
長期ビジョン達成に向けた成長イメージ
経済的価値の拡大に加え、持続可能な社会の実現に向けた社会的価値の拡大を図り、
東リグループ企業価値の最大化を目指します。
長期ビジョン達成に向けた成長イメージ
基本方針
段 2024年〜 第Ⅲ 2027年〜
第Ⅱ
階 フェーズ 26年 フェーズ
29年
進化
たゆまぬ進化で、事業基盤 事業領域の拡大
をより強固なものとする。
企 経済的価値
業 提供価値の拡大
価
深化 値
経営基盤の強化
の
あらゆる課題に対して、あくな
向
き向上心をもって深堀りする。 社会との調和
上
社会的課題の
社会的価値 解決・貢献
真価
社会貢献に適う事業活動 K SHINKA Plus ONE達成目標 第Ⅱフェーズ~第Ⅲフェーズ期間中の達成目標
を推進し、「人」を中心と P 連結売上高: 950億円以上 連結売上高: 1,000億円以上
する企業価値を高める。 I 連結営業利益: 30億円以上 連結営業利益: 60億円以上
6
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
2
7
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
前中期経営計画「SHINKA-100」フェーズⅡの振り返り
■連結定量実績 2019年度にて増収増益基調へと軌道修正したが、コロナ禍による
影響を受けて目標とした最終年度経営指標は未達となった。
売上高 (億円) 経常利益 (億円)
1000 60
980
50
947 50
950
903 40
900
859(見込) 30 26
850 22
20(見込)
20
800
10
750 0
2018年度 2019年度 2020年度 フェーズⅡ目標 2018年度 2019年度 2020年度 フェーズⅡ目標
※2020年度は4月20日付業績予想修正に基づく見込み数値 8
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
前中期経営計画「SHINKA-100」フェーズⅡの振り返り
■連結定量実績 資産の効率化に努めたが、利益の減少により目標とした
経営効率性指標は未達となった。
ROA/ROE
9.0%
8.5%
7.0%
6.0%
5.7%
5.0%
3.8% 3.8%(見込)
3.0%
2.9% 3.4% 2.6%(見込)
1.0%
2018年度 2019年度 2020年度 フェーズⅡ目標
ROA ROE
※2020年度は4月20日付業績予想修正に基づく見込み数値 9
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
前中期経営計画「SHINKA-100」フェーズⅡの振り返り
■主な成果と積み残し課題
〇技術研究・製品開発の強化
→後染めカーペットの堅牢度・防汚性の向上 〇川上技術(紡糸・糸加工)の一部内製化
→タイルカーペットリサイクル技術の確立
→設備導入は終えるもコロナ禍による稼働遅れ発生
→産学官連携による研究テーマを推進
進化 〇商品力のレベルアップ
→国内初の単層ビニル床シート「ヒトエ」発売 〇生産拠点・物流体制の最適化実現
〇業際事業探索活動の推進 →慢性的な物流コストの上昇
→浴室やスポーツ市場への床材展開
〇10億円プロジェクトの推進※
→スコープ商品の拡販
〇海外事業のさらなる拡大
〇CR(コーポレート・リレーション)活動の強化
深化 →Web新製品発表会の実施やオンライン販促活動
〇カーテン事業の再建
〇江蘇長隆プロジェクトの始動
→独自性の高い商品開発に着手
〇さらなるIT化への対応
〇業務改善の実現とIT進化への対応 →あらゆる分野におけるデジタル対応のスピードアップ
→新基幹システムの安定稼働
〇SCM対策
真価 〇製造原価率圧縮への挑戦
→製造工場での効率化を実施
→在庫回転率の改善
〇主要生産拠点のBCP対策の推進 〇企業価値の向上
→資本効率の改善
※10億円プロジェクトとは、年間売上高10億円超の次世代中核商品育成への取組み 10
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
「SHINKA Plus ONE」戦略イメージ(5つの重点戦略)
A「コア事業の強靭化」、B「伸びしろ事業の成長拡大」、C「第5事業の創造」を進め、D「グループ横断機能の強化」
で横串機能を高めるとともに、E「成長を支える経営基盤の構築」でグループ事業全体の基盤整備を進めます。
長期ビジョンの達成
D グループ
横断機能の強化 A コア事業の B 伸びしろ事業の C 第5事業の
強靭化 成長拡大 創造
1)“モノづくり力” 4)グローバル事業の 推
8)社会的課題の解決 の強化 質的量的拡大 進
と事業活動の一体化
力
2)“企画・提案力” 5)BtoB(特販) 7)シーズ・協業 の
の強化 事業の開拓 からの創造 強
9)デジタルコミュニ 化
ケーションの推進強化 3)“販売力” 6)BtoC事業
の強化 の開拓
A~E : 5つの重点戦略
10)人と組織の活性化
11)企業価値を高める 1)~11) : 11の取組みテーマ
E 成長を支える経営基盤の構築
11
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
5つの重点戦略
A コア事業の強靭化
床材、カーペット、壁装材、カーテンの4つの事業を核とした
“モノづくり力”“企画・提案力”“販売力”の強化によって、コア事業の強靭化を図ります。
1)“モノづくり力”の強化
→要素技術研究の拡張
→独自品開発と製造原価低減を目的とした大型設備投資
→川上技術内製化への取り組み
→環境負荷低減技術の確立 など
2)“企画・提案力”の強化
→10億円プロジェクトの推進
→デジタル化推進によるプロモーション強化 など
3)“販売力”の強化
→デジタルを活用した営業体制の推進
→グループ販売会社との連携強化 など
12
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
5つの重点戦略
B 伸びしろ事業の成長拡大
グローバル事業のさらなる強化に加え、特販事業※やエンドユーザーとの
コミュニケーション強化を図り、伸びしろ事業の成長拡大を目指します。
※特販事業とは、一般流通チャネル以外への販売を担う事業
4)グローバル事業の質的量的拡大
→東璃(上海)貿易有限公司の事業拡大
→シンガポール Branch Officeを核とするASEAN地域の事業拡大
→江蘇長隆プロジェクト推進によるグローバル生産拠点の確立 など
5)BtoB(特販)事業の開拓
→業際探索活動による新たなチャネル開拓
など
6)BtoC事業の開拓
→エンドユーザー向け商品の開発と拡充
→量販店・ネット販売チャネル拡販のための供給体制構築 など
13
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
5つの重点戦略
C 第5事業の創造
要素技術研究活動のみならず、未知なる領域に向けてのオープンイノベーション
等、様々な取り組みにより、新たな事業領域への展開を図ります。
7)シーズ・協業からの創造
→要素技術研究活動の強化
→産学官連携による探索活動
→オープンイノベーションによる技術やノウハウの獲得
など
※第5事業とは、床材・カーペット・壁装材・カーテンに次ぐ、複数の新規事業のことを指します。
14
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
5つの重点戦略
D グループ横断機能の強化
SDGsやデジタル化推進等の全社課題解決に向けて、横串機能強化による
グループ全体最適を図り、推進力を高めることで新たな価値の創造を目指します。
8)社会課題の解決と事業活動の一体化
→CSR活動の推進力向上
→SDGsへの取組み強化
など
9)デジタルコミュニケーションの推進強化
→デジタルマーケティング強化
→社内業務のプロセス改善
→情報データ活用の高度化
など
15
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
5つの重点戦略
E 成長を支える経営基盤の構築
「TOLIワークスタイル」を実現する環境づくりや長期的視点での人材育成を図
るとともに、IR戦略やブランド力強化など、事業基盤の構築を図ります。
10)人と組織の活性化
→当社らしい働き方を追求する「TOLI ワークスタイル」の推進
→社員のキャリアプランを実現する人事制度の再構築
→共通価値観の醸成によるエンゲージメント向上
など
11)企業価値を高める
→広報戦略によるブランド浸透
→安定供給と効率化を目指すSCM強化
→IR戦略の強化
など
16
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
3
17
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
重点目標指標
< 「SHINKA Plus ONE」経営指標 > < 長期経営指標> 2024~2029年度 期間内達成目標
項目 連結経営指標 項目 連結経営指標
売上高 950億円以上 売上高 1,000億円以上
海外 28億円以上 海外 55億円以上
営業利益 30億円以上 営業利益 60億円以上
ROE 5.0%以上 ROE 10.0%以上
リサイクル率※ 85%以上 CO₂排出量
産業廃棄物排出量 40%以上削減 リサイクル率※ 2021年度中に目標を設定
(2019年度比)
産業廃棄物排出量
※東リグループ工場及び伊丹事業所の排出物に占めるリサイクル物の割合
18
©TOLI CORPORATION All Rights Reserved.
本資料に関する注意事項
本資料に記載されている東リグループの計画・戦略・見通しのうち、歴史的事実でないものは将来の業績
に関する見通しです。これらは、現時点で入手可能な情報に基づいた東リグループの仮定および判断による
ものであり、実際の業績等は、さまざまな要因により、これらの見通しと異なる可能性があります。