7947 エフピコ 2021-04-28 15:00:00
2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]

 
                                                                                    
 
                       2021年3月期  決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                                                    2021年4月28日
上場会社名      株式会社エフピコ                                                        上場取引所            東
コード番号      7947      URL  https://www.fpco.jp/
代表者        (役職名) 代表取締役社長                        (氏名)佐藤 守正
問合せ先責任者 (役職名) 専務取締役経理財務本部本部長 (氏名)池上 功                               TEL  084-953-1145
定時株主総会開催予定日          2021年6月24日                 配当支払開始予定日 2021年6月7日
有価証券報告書提出予定日 2021年6月25日                                          
決算補足説明資料作成の有無:有  
決算説明会開催の有無      :無  
 
                                                                             (百万円未満切捨て)
1.2021年3月期の連結業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
  (1)連結経営成績                                                                (%表示は対前期増減率)
 
                                                                            親会社株主に帰属する
                    売上高                 営業利益                経常利益
                                                                                 当期純利益
                  百万円         %        百万円           %     百万円          %         百万円          %
  2021年3月期       196,950     5.7       18,763      21.0    19,381     19.1        12,211     13.3
  2020年3月期       186,349     2.9       15,507      11.2    16,274      9.5        10,777      8.9
 
(注)包括利益      2021年3月期 13,021百万円 (24.5%)   2020年3月期 10,461百万円 (12.1%)
 
                  1株当たり              潜在株式調整後             自己資本           総資産            売上高
 
                  当期純利益            1株当たり当期純利益           当期純利益率        経常利益率          営業利益率
                           円 銭                    円 銭            %             %               %
  2021年3月期                147.80                     -         10.0           7.9             9.5
  2020年3月期                130.36                     -          9.4           6.6             8.3
 
(参考)持分法投資損益          2021年3月期        38百万円        2020年3月期        32百万円
(注)当社は、2020年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首
      に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」を算定しております。
 
  (2)連結財政状態
   
                    総資産                  純資産              自己資本比率             1株当たり純資産
                          百万円                   百万円                     %                   円 銭
  2021年3月期               247,234               124,980                50.3               1,520.06
  2020年3月期               242,497               119,301                49.0               1,436.07
 
(参考)自己資本       2021年3月期      124,349百万円       2020年3月期    118,733百万円
(注)当社は、2020年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首
      に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり純資産」を算定しております。
 
  (3)連結キャッシュ・フローの状況
   
                営業活動による              投資活動による             財務活動による             現金及び現金同等物
 
              キャッシュ・フロー             キャッシュ・フロー           キャッシュ・フロー                  期末残高
                          百万円                   百万円                  百万円                   百万円
  2021年3月期                31,814              △19,131              △15,086                 17,884
  2020年3月期                27,770              △10,989              △15,643                 20,288
 
2.配当の状況
 
                                    年間配当金                           配当金総額      配当性向      純資産配当
 
                第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末              期末        合計        (合計)       (連結)         率(連結)
                     円 銭       円 銭        円 銭       円 銭       円 銭        百万円             %        %
2020年3月期               -       40.00        -       41.00     81.00      3,348         31.1      2.9
2021年3月期               -       41.00        -       24.00        -       3,658         30.1      3.0
 2022年3月期(予想)     -    21.50 -  25.50 47.00         29.8  
(注)当社は、2020年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。2021年3月期の1株当
      たり配当予想につきましては、期末は分割後の金額を記載しております。年間の配当予想につきましては、株式分
      割の実施により単純合計ができないため、表示しておりません。なお、株式分割を考慮しない場合の期末配当金は
      48円、年間配当金は89円であります。
 
3.2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)
                                               (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
 
                                                                        親会社株主に帰属          1株当たり
                     売上高             営業利益                経常利益
                                                                        する当期純利益           当期純利益
                  百万円        %     百万円         %      百万円          %     百万円        %            円 銭
  第2四半期(累計)       96,700    5.3     8,780     5.6      9,100      6.3     5,840    3.3           71.39
       通期        195,000    4.0    19,600     4.5     20,200      4.2    12,900    5.6          157.69
(注)2022年3月期の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用するため、上記の連結業
      績予想は当該会計基準等を適用した後の金額となっており、対前期及び対前年同四半期増減率については、2021年
      3月期に当該会計基準等を適用したと仮定して算定した増減率を記載しております。
 
※  注記事項
  (1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動):無
       新規  -社  (社名)                 、除外  -社  (社名)
  (2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
      ①  会計基準等の改正に伴う会計方針の変更:無
      ②  ①以外の会計方針の変更              :無
      ③  会計上の見積りの変更                :無
      ④  修正再表示                          :無
  (3)発行済株式数(普通株式)
      ①  期末発行済株式数(自己株式を含む)                2021年3月期         84,568,424株 2020年3月期           88,568,424株
      ②  期末自己株式数                          2021年3月期           2,762,648株 2020年3月期           5,888,810株
      ③  期中平均株式数                          2021年3月期         82,624,651株 2020年3月期           82,679,722株
     (注)当社は、2020年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度
          の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「期末発行済株式数」、「期末自己株式数」及び「期中平均
          株式数」を算定しております。
 
(参考)個別業績の概要
1.2021年3月期の個別業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
  (1)個別経営成績                                                                      (%表示は対前期増減率)
 
                    売上高                  営業利益                     経常利益                 当期純利益
                  百万円         %         百万円           %          百万円          %        百万円          %
  2021年3月期       159,549     6.4        12,451      19.4         13,873     12.9        9,471      8.7
  2020年3月期       149,995     3.1        10,427      14.9         12,284      5.8        8,710      3.8
 
                  1株当たり               潜在株式調整後
 
                  当期純利益            1株当たり当期純利益
                           円 銭                     円 銭
  2021年3月期                114.63                      -
  2020年3月期                105.36                      -
(注)当社は、2020年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前事業年度の期首に当
      該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」を算定しております。
 
  (2)個別財政状態
   
                    総資産                   純資産                   自己資本比率              1株当たり純資産
                          百万円                     百万円                         %                  円 銭
  2021年3月期               223,343                  98,633                    44.2              1,205.71
  2020年3月期               220,479                  95,899                    43.5              1,159.89
 
(参考)自己資本       2021年3月期       98,633百万円        2020年3月期         95,899百万円
(注)当社は、2020年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前事業年度の期首に当
      該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり純資産」を算定しております。
 
※  決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※  業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
(将来に関する記述等に関するご注意)
本資料に記載されている業績予想は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成しております。実際の業
績は、今後様々な要因により予想数値と異なる可能性があります。なお、業績予想の前提となる条件及び業績予想の利用
に当たっての注意事項等については、添付資料9ページ「1.経営成績等の概況(2)今後の見通し」をご覧ください。

(決算説明会及び決算補足説明資料の入手方法について)
決算説明会資料及び説明動画を2021年5月7日(金)に当社ウェブサイトに掲載する予定です。
                                      (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

○添付資料の目次
 
    1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………      2
     (1)当期の経営成績・財政状態の概況 ………………………………………………………………………………      2
     (2)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………      9
     (3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………………     10
    2.経営方針 …………………………………………………………………………………………………………………     11
     (1)会社の経営の基本方針 ……………………………………………………………………………………………     11
     (2)目標とする経営指標 ………………………………………………………………………………………………     11
     (3)対処すべき課題 ……………………………………………………………………………………………………     11
    3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………     13
    4.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………     14
     (1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………………     14
     (2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………     16
        連結損益計算書 ……………………………………………………………………………………………………     16
        連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………………………………     17
     (3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………………     18
     (4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………     20
     (5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………     22
       (継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………………     22
       (連結貸借対照表関係) ……………………………………………………………………………………………     22
       (連結損益計算書関係) ……………………………………………………………………………………………     23
       (セグメント情報) …………………………………………………………………………………………………     24
       (1株当たり情報) …………………………………………………………………………………………………     25
       (重要な後発事象) …………………………………………………………………………………………………     25
       (注記の省略) ………………………………………………………………………………………………………     25
    5.その他 ……………………………………………………………………………………………………………………     25
     (1)役員の異動 …………………………………………………………………………………………………………     25
 
 




                            - 1 -
                                      (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

1.経営成績等の概況
(1) 当期の経営成績・財政状態の概況
 ① 当期の経営成績の概況
  当社グループは、創業以来の原点である「現場主義」「顧客第一主義」を徹底し、製造業としての基本3本柱で
 ある「もっとも高品質で環境に配慮した製品を」「どこよりも競争力のある価格で」「必要なときに確実にお届け
 する」を実践しております。2021年は「共振」をテーマにあらゆる部門がお互いを理解し、協力し合うことで大きな
 シナジー効果を生み出し、さらなる成長を目指してまいります。
   
 (新型コロナウイルスの影響について)
  当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)は、2020年4月から5月にかけての緊急事態宣言下に
 おいて外出自粛により生まれる「巣ごもり消費」が活発となり、緊急事態宣言解除後は、新型コロナウイルスとの
 共存を前提とした「新しい生活様式」が浸透するなど、消費者の購買行動に変化が見られました。
  スーパーマーケット向け容器については、家庭での食事をする機会が増加したことに伴い、精肉・鮮魚など生鮮
 食品向け容器等の出荷が大幅に増加しました。加えて、お客様による当社のエコ製品(エコトレー、エコAPET、エコ
 OPET)への切り替えが進んでいることもあり、出荷増の傾向が続いております。
   コンビニエンスストア向け容器については、オフィス街・繁華街・観光地における店舗の売上が低迷したことによ
 り出荷が減少いたしました。
  飲食店向けのテイクアウト・デリバリー容器については、緊急事態宣言下の5月に出荷が急増いたしました。緊急
 事態宣言解除後は一時的な需要増加が落ち着きを見せた一方、大手外食チェーンが戦略的な取り組みを開始したこと
 により、テイクアウト・デリバリーが新たなマーケットとして拡大しつつあります。
  駅弁・行楽・イベント向け容器については、都道府県をまたぐ出張、観光及びイベントの自粛等の影響が続いたこ
 とにより出荷が大幅に減少しており、需要回復には至っておりません。
  このような新型コロナ下における消費者の購買行動の変化により製品販売構成が大きく変化する中、当社グループ
 は、全国の需要予測・生産・物流をタイムリーに一元管理するサプライチェーンマネジメントシステムにより、適正
 な在庫水準を維持しつつ製品を安定的に供給できた点をお取引先様より評価いただいております。安全・安心な
 食生活を支えるため、必要な感染防止対策を徹底し、引き続き安定供給に努めてまいります。
   
 (積水ヒノマル株式会社からの事業譲受について)
  当社グループは、2020年10月1日をもって積水ヒノマル株式会社からプラスチック製食品容器の製造・販売を行う
 成形品事業の譲受を完了し、139名の従業員を新たに迎えました。本件は株式取得ではなく事業譲受の形式を取り、
 エフピコシステムへの登録などに綿密な準備を要する難易度の高いM&Aでしたが、ほとんどトラブルなく完了する
 ことができました。この結果、練物・塩干・明太子など水産物向け製品ラインナップの拡充や、新規のお客様との
 取引による販売ネットワーク拡大に加え、サプライチェーンマネジメントシステムの統合による安定供給の実現、
 スケールメリットを活かした原材料の調達コスト削減、製品軽量化による省資源化、工場スペースの有効利用による
 生産能力向上、路線便から自社便への移行による物流コスト削減など多くのシナジー効果が発生し、想定以上の利益
 を生み出しております。
   
 (当社中部第一工場における火災事故について)
  2020年11月30日、当社中部第一工場(岐阜県輪之内町)において火災事故が発生いたしました。近隣住民の皆様を
 はじめ、お取引先様並びに関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げま
 す。
  この火災による人的被害および近隣への被害はございませんでした。建物及び成形機については損傷を受けたもの
 の、金型については被害を免れました。当該工場で生産しておりました製品については、関東地区・福山地区での
 代替生産を実施しており、お取引先様へ問題なく製品供給を継続できております。
  再発防止策として、中部第一工場の出火原因となった高圧交流負荷開閉器について、全国の工場で各機器の交換を
 進めるとともに、点検方法の見直しを進めております。
  なお、当該工場は築28年の古い工場でもあることから、今後の中部地区での需要増に対応するため、新たに拡張の
 うえ建て替えることとし、2022年5月までの新工場完成を目指してまいります。
   




                            - 2 -
                                            (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

    (売上高の状況)
     当連結会計年度の売上高は1,969億50百万円となり、前期に比べ106億円の増収(前期比105.7%)、過去最高となり
    ました。当社グループにおいて生産する製品の売上高は1,521億58百万円(前期比106.5%)、当社グループが仕入
    販売する商品の売上高は447億91百万円(前期比102.9%)となりました。
     製品売上数量については、第1四半期連結会計期間(2020年4月1日から2020年6月30日まで)は前年同期比
    106.8%、第2四半期連結会計期間(2020年7月1日から2020年9月30日まで)は前年同期比104.9%、第3四半期
    連結会計期間(2020年10月1日から2020年12月31日まで)は前年同期比109.4%、第4四半期連結会計期間(2021年
    1月1日から2021年3月31日まで)は前年同期比108.7%となり、当連結会計年度では前期比107.5%となりました。
    なお、下半期については、積水ヒノマル株式会社からの事業譲受に伴い3.5%の増加影響がありました。
      
    (利益の状況)
     当連結会計年度の営業利益は、前期に比べ32億55百万円の増益となる187億63百万円(前期比121.0%)、経常利益
    は前期に比べ31億7百万円の増益(※1)となる193億81百万円(前期比119.1%)、償却前経常利益は329億91百万円
    (前期比110.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は122億11百万円(前期比113.3%)となり、いずれも過去最高
    益を更新いたしました。利益増加要因として、原材料価格の影響、「巣ごもり消費」に伴う製品販売量の増加、飲食
    店におけるテイクアウト・デリバリーの市場拡大、積水ヒノマル株式会社からの事業譲受や、販売数量増加に伴う各
    部門における改善効果等があった一方、減少要因として、人件費及び労務費等の増加がありました。なお、中部第一
    工場の火災事故に伴い、火災損失21億4百万円を特別損失として計上した一方、受取保険金20億12百万円を特別利益
    として計上しております。その他、スクラップアンドビルドの一環として、老朽化した設備の除却等を行ったことに
    よる特別損失を計上しております。
      
        (※1)経常利益   利益増減要因
 




     




                                 - 3 -
                                      (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

(営業活動の状況)
 当社グループは、消費者のライフスタイルに合わせた付加価値の高い新製品の開発と品揃えのスピードを加速さ
せ、売上高の増加と利益率の向上を図っております。
 テイクアウト・デリバリー市場が拡大する中、2019年10月に上市した専用の麺容器に加え、2020年7月より、漏れ
にくく、かつ積み重ねても輸送時に荷崩れしにくい「連結かん合」(※2)を採用した容器や、蓋と本体を切り離せ
る仕様とすることで食べやすさを向上させた折り蓋式のランチBOXを上市いたしました。新たな需要の取り込みに
向け、当社グループは包装資材のECサイト「パックマーケット」の品揃え充実、SEO対策、ラジオCMや、Instagram・
YouTube・LINEなどSNSによる情報発信を通じた認知度向上への取り組みを進めております。
  2021年3月16日から18日にかけて開催したエフピコフェア2021では、会場内における感染防止対策を万全に行い、
また参加する当社グループ従業員及び運営スタッフが事前のPCR検査で全員陰性であることを確認したうえで開催いた
しました。「やっぱりこのお店だね グルッと“いいね”に変えていく」をテーマに、小売店における消費者の購買
行動の変化に対する解決策や作業効率化の要望など、お客様の収益拡大やコスト削減に貢献する提案に加え、当社グ
ループの環境への取り組み、物流ネットワーク、SCMシステムによる安定供給など、お客様にとっての価値を創造し
続けるバリューチェーン(※3)について展示を行いました。
  
(※2)連結かん合:蓋付き状態の容器を積み重ねた際、本体底面と蓋天面がかん合し、連結する仕様
    テイクアウト・デリバリーの輸送時に荷崩れしにくいという利点があります。




 
(※3)エフピコのバリューチェーン




 
(生産部門の状況)
 当社グループの生産部門において、オペレーターの技術向上、段取り時間の短縮、生産設備の性能アップ、金型
抜型の改善などを行った結果、時間当たりショット数の推移が2008年3月期と比較して15%改善しております。全国
の成形工場では、2021年3月末時点で生産工程54ラインに自動化設備83台が稼働し201人相当の省人化を達成してお
り、2022年3月末には234人相当まで省人化を達成する見込みです。




                           - 4 -
                                          (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

 また生産工場では、食品安全管理の認証であるFSSC22000認証を、2021年3月末時点で22工場において取得しており
ます。さらに、サプライチェーンマネジメントシステムにおいて、約11,000品目の製品のうち、約5,000品目を対象と
してAIを活用した販売予測を行っており、今後更なる精度向上と効率化を図ってまいります。
 当社グループは2020年5月、ひょうご小野産業団地(兵庫県小野市)に工場用地(敷地面積約48,000㎡)を取得
し、近年需要が高まるエコ製品を中心とした生産能力増強及び生産拠点の最適化を図るため、新たな生産工場を建設
いたします。併設する物流拠点も含め、投資総額は約253億円を予定しており、2022年9月の完成を目指してまいりま
す。加えて、小野市役所の近隣に独身寮であるピコハウス5号館(敷地面積5,936㎡、140戸)を建設し、人材確保に
努めてまいります。詳細は2021年4月28日公表のプレスリリース「固定資産の取得(新工場・新拠点配送センター
建設)に関するお知らせ」をご参照ください。
 
(物流部門の状況)
 当社グループは、物流コスト抑制のため、自社便比率を高め、かつトラック1台当たりの積載効率の向上に努めて
おります。
 物流倉庫内作業においては、省人化を目的に、2021年3月末時点で無人搬送車(Automated Guided Vehicle)を
全国7拠点29台、無人搬送フォークリフト(Automated Guided Forklift)2台を導入しており、省人化に向けた取り
組みを一層強化してまいります。加えて、音声ピッキングシステムによるピッキング作業の生産性を高めるなど、
繁忙期の安定供給に向けた取り組みを進めてまいります。
 当社製品の拠点間輸送においては、従来、トラックへの製品の積込みや荷下ろし等の荷役作業をすべて手作業で
行っておりましたが、製品をパレットに載せたままトラックへ積込む「パレット輸送」を組み込むことで、荷役時間
の大幅な短縮が可能になりました。2021年3月末時点で5路線において実施しております。
 その他、当社グループは、BCP(事業継続計画)の一環として、災害などにより停電が発生した際にも入出荷業務を
継続するため、全国の主要物流拠点すべてに非常用自家発電設備の設置と、72時間(3日間)の電力を確保するため
の燃料の備蓄をしております。
  なお、今後の需要増加への対応及び製品の安定供給を目的として、九州配送センター(2020年9月完成、延床面積
3,554㎡)、福山配送センター(2020年11月完成、延床面積23,722㎡)に加え、中部クロスドックセンター(2021年
9月完成予定、延床面積27,575㎡)をそれぞれ既存の物流施設に隣接する形で増築いたします。中部クロスドック
センターには製品の納品エリアに応じて仕分を行う自動ソーター出荷システムを導入いたします。
 今後、兵庫県小野市の新拠点配送センター(2022年9月完成予定)の稼働により、これまで福山配送センター
(広島県)から配送を行っていた大都市圏である近畿エリアを分割し、配送時間短縮及び物流コスト抑制を見込む
とともに、自然災害時の事業継続と安定供給の強化が可能となるものと考えております。この結果、日本全国の当社
拠点配送センター(北海道、東北、関東、八王子、東海、中部、福山、九州及び本新拠点配送センター)から半径
150㎞圏内で、主要都市を含む全人口の7割をカバーできる物流ネットワークが完成いたします。また、新拠点配送
センターの在庫保管能力は26万ケースである他、自動ソーター出荷システムの設置を予定しております。これに
より、新拠点配送センター稼働後には、全国の出荷量の76%が自動ソーター出荷システムによる仕分けとなる見込み
です(中部クロスドックセンターへの導入予定分を含む)。
 
(働き方改革への取り組み)
 当社は活力のある職場づくりを推進するため、2019年3月期より5日間の連続有給休暇(スマイル休暇)の取得を
義務化し、2021年3月期より時間単位の年次有給休暇制度を導入いたしました。さらに、従業員が災害復旧活動及び
エフピコ環境基金助成対象活動へ参加する場合に付与する特別休暇制度を導入し、従業員のボランティア活動を
サポートしております。
 また、女性の職域拡大、継続就業支援、管理職の増加を目指す取り組みに関して「女性活躍推進法に基づく一般
事業主行動計画」を厚生労働省の女性の活躍推進企業データベースに掲載し、女性総合職の採用比率を30%以上、
2022年までに女性管理職50名の登用を目標として定め、様々な取り組みを推進しております。従業員の働く環境の
整備として、給与水準向上の他、全国各地に家具家電付のワンルームマンションタイプ独身寮であるピコハウスや
障がい者向けグループホーム(20戸、2020年4月完成)を建設しており、今後も積極的な人材への投資を継続するこ
とで、企業価値向上を図ってまいります。
 
(循環型社会実現に向けた取り組み)
 当社グループは、気候変動問題及び海洋プラスチックごみ問題を対処すべき重要な課題と考えており、課題解決に
向けて以下の取り組みを推進しております。
  




                              - 5 -
                                                            (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

(a) リサイクルの推進
 当社グループ一丸となって、リサイクルに本気で取り組んでおります。1990年に6ヶ所のスーパーマーケットの
使用済み容器回収ボックスからスタートしたエフピコ方式のリサイクルは、消費者の皆様のご理解・ご協力をいた
だき、2021年3月末時点で回収拠点が9,800ヶ所を超えました。この当社グループの自主的な取り組みは、1997年
に施行された容器包装リサイクル法に基づく分別・収集の仕組みと合わせて、使用済み容器を資源として有効利用
する社会インフラとして定着しております。
 使用済み容器の回収量増加を図るため、タレントのLiLiCoさんを起用した「STOP!温暖化 GO!トレーto
トレー」などのメッセージを記載したリサイクル推進ポスター(※4)を作成し、2021年3月末時点でスーパー
マーケット215企業7,379店舗にて掲示いただいております。また、全国各地のリサイクル拠点において、工場見学
を積極的に実施しており、消費者の皆様をはじめ、お取引先様、教育機関、行政機関など、毎年約2万人の方々を
お迎えしております。当連結会計年度においては、新型コロナウイルス対策として工場見学を中止・縮小したもの
の、引き続き、食品容器は使い捨てではなく貴重な資源として再利用できることをより多くの消費者の皆様にお伝
えしてまいります。
 当連結会計年度において、使用済みトレー及び使用済みPETボトルを原料としたエコ製品が製品売上枚数に占め
る割合は45%となりました。なお、APET容器及びOPET容器についてはすべてエコ製品への切り替えが完了しており
ます。
 エコAPET容器及びエコOPET容器の販売拡大に向け、再生PET原料の生産能力増強の取り組みを実施した結果、
2021年3月期の再生PET原料の生産能力は年間約6万トン(2019年3月期:5万トン、2020年3月期:5.7万ト
ン)まで増強いたしました。
  
(※4)リサイクル推進ポスター




(b) リサイクルでカーボンオフセット宣言(※5)
   エフピコ方式のリサイクルにより生産されるエコ製品は、石化由来のバージン製品と比較し、製品ライフサイク
ルにおけるCO2排出量がマイナス30%となることから、2020年3月期において年間約16万トンのCO2排出削減効果が
得られております。2023年3月期にはエコ製品の販売によるCO2排出削減量を生産部門におけるCO2排出量とバラン
ス さ せ 、 さ ら に2 0 2 5 年 3 月 期 に は 同 削 減 量 を 全 社 ( 生 産 、 物 流 、 オ フ ィ ス 部 門 ) に お け る C O 2 排 出 量 と
バランスさせる「リサイクルでカーボンオフセット宣言」を2021年2月1日に公表いたしました。
 上記目標の達成に向けた取り組みとして、エコ製品の販売量増加に加え、リサイクル工場で使用する電力相当量
の再生可能エネルギーの調達、エコAPET製品及びエコOPET製品に使用する回収原料の使用比率向上により、CO2
排出削減効果の増大を図ってまいります。




                                          - 6 -
                                     (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

(※5)リサイクルでカーボンオフセット宣言




(c) エフピコ環境基金(※6)を通じた取り組み
 近年の地球規模の環境問題については、様々な要因が複雑に絡み合い一企業の取り組みのみでは解決できないこ
とから、当社は環境問題に対してさまざまな角度から活動をされている団体を助成すべく、2020年3月にエフピコ
環境基金を創設いたしました。2021年3月期については、2020年10月1日から2021年3月31日までの半年間の活動
を対象に募集を行い、72件のご応募を頂いた中から、審査の結果10団体への助成を実施いたしました。2022年3月
期については、2021年4月1日から2022年3月31日までの活動を対象に1案件当たりの助成金を年間最大200万円
として募集を行い、53件のご応募を頂いた中から、審査の結果14団体への助成を決定いたしました。
 また、当社グループ従業員が、助成先団体と共に海岸清掃活動などに取り組んでおり、2021年3月期は6団体に
延べ87名がボランティアとして参加するなど、環境問題の解決に向けた取り組みを加速してまいります。
  
(※6)エフピコ環境基金ロゴマーク




                           - 7 -
                                                 (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

    (d) 各種リサイクル手法及び代替素材の研究開発
     当社グループは、リサイクルの拡大推進が気候変動問題及び海洋プラスチックごみ問題の有効な対策の一つと
    考え、単一素材におけるリサイクルの技術と仕組みが確立しているエフピコ方式のリサイクル「トレーtoトレー」
    「ボトルtoトレー」を着実に実行してまいります。さらに、発泡PS容器の完全循環型リサイクルを目指し、
    DIC株式会社(本社:東京都中央区)と協業しケミカルリサイクルの検討を開始いたしました。従来、日用品雑貨
    等にリサイクルされていた色柄付き発泡PS容器を、ポリスチレンの原料であるスチレンモノマーへ再生し、最終的
    に当社製品へのリサイクルを目指してまいります。
     製品ラインナップ拡大の一環として、2020年6月に植物由来原料を25%配合したバイオHIPS容器4アイテム及び
    バイオPPF容器3アイテムを上市しております。これらは日本バイオプラスチック協会が定める識別表示基準に
    適合しており、バイオマスプラスチック製品として認証されております。また、当社関東つくば工場へ紙トレー
    及び紙容器の生産ラインを導入しており、2021年4月には紙トレーを上市し、同5月にはエフピコチューパ㈱にて
    折り蓋式の紙容器の上市を予定しております。なお、当社及びエフピコチューパ㈱、エフピコ商事㈱はFSC®認証
    (FSC®C163782)を全営業所及び紙製品製造工場で取得しております。これら代替素材の特徴や環境に与える影響
    等について、お取引先様をはじめとするステークホルダーの皆様への正確な情報発信に努めてまいります。
     引き続き、技術は進歩するという前提のもと、石油由来のプラスチックに代わる選択肢として、各種リサイクル
    手法の調査研究や紙・バイオマス等新素材の情報収集を進めるとともに、環境負荷の低い容器の開発を通して、
    循環型社会の実現と持続可能な社会の構築を目指してまいります。
  
(ESG・SDGs への取り組み)
 当社グループは、エフピコ方式のリサイクル、障がい者雇用に加え、人権やガバナンスに関する取り組みの強化並
びに情報開示の充実化等を図っております。
  これらの取り組みの結果、当社は、FTSE Russell社の「FTSE4Good Index Series」及び「FTSE Blossom Japan
Index」の2020年6月時点の構成銘柄に2年連続で選定されております。なお、当社は、MSCI社の「MSCI日本株女性活
躍指数(WIN)」についても、2020年6月時点の構成銘柄に継続選定されております。
 加えて、2021年1月19日に経済産業省及び環境省が公表した「サーキュラー・エコノミーに係るサステナブル・
ファイナンス促進のための開示・対話ガイダンス」において、「価値観」「ビジネスモデル」を開示している好事例
として、当社の環境方針や社会課題の解決に貢献するためのバリューチェーンが掲載されました。
 また、お取引先様である株式会社神戸物産(本社:兵庫県加古郡)、はごろもフーズ株式会社(本社:静岡市駿河
区)及びネスレ日本株式会社(本社:神戸市中央区)とともに、「NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」
がサポートする全国のこども食堂を支援するため、弁当容器・汁物容器を、2020年5月以降、計384,000セット提供い
たしました。また、2020年12月以降、当社グループより全国の子ども食堂(200団体)へ三層マスクを計40万枚寄贈い
たしました。
 引き続き、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けた取り組みを実施してまいります。
 
② 当期の財政状態の概況
 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて47億36百万円増加し、2,472億34百万円となりま
した。主な増減は、売上高の増加を主因とする受取手形及び売掛金の増加25億37百万円、福山配送センター及び中部
クロスドックセンターの倉庫増築工事などによる有形固定資産の増加33億26百万円であります。
 負債合計は、前連結会計年度末に比べて9億42百万円減少し、1,222億53百万円となりました。主な増減は、返済に
よる短期借入金の減少56億12百万円、仕入高の増加を主因とする買掛金の増加18億75百万円、増益に伴う課税所得の
増加による未払法人税等の増加12億97百万円であります。
 純資産合計は、前連結会計年度末に比べて56億79百万円増加し、1,249億80百万円となりました。これは、親会社株
主に帰属する当期純利益122億11百万円及び剰余金の配当33億90百万円によるものであります。なお、自己株式の消却
により、資本剰余金が4億40百万円、利益剰余金が30億19百万円、自己株式が34億60百万円それぞれ減少しておりま
す。また、自己株式の取得により自己株式が40億円増加しております。
 




                                   - 8 -
                                      (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

③ 当期のキャッシュ・フローの概況
 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より24億3百万円
減少し、178億84百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動により獲得した資金は、318億14百万円(前期に比べ40億44百万円の増加)となりました。
 これは主に、税金等調整前当期純利益180億60百万円、減価償却費136億9百万円、仕入債務の増加18億75百万円、
保険金の受取額20億12百万円などによる資金の増加、他方、売上債権の増加25億57百万円、法人税等の支払額51億43
百万円などによる資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動により支出した資金は、191億31百万円(前期に比べ81億42百万円の支出増加)となりました。
 これは主に、福山配送センターの倉庫増築及び生産設備等に関する有形固定資産の取得による支出173億19百万円に
よるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動により支出した資金は、150億86百万円(前期に比べ5億57百万円の支出減少)となりました。
 これは主に、長期借入れによる収入175億67百万円、長期借入金の返済による支出229億74百万円、自己株式の取得
による支出40億68百万円、リース債務の返済による支出21億86百万円及び配当金の支払額33億90百万円などによるも
のであります。
 
(2) 今後の見通し
   新型コロナウイルスについて、ワクチンの接種が開始されたものの依然収束が見通せない中、当社グループは需要
動向の変化を引き続き注視してまいります。
 新たなマーケットとして、テイクアウト・デリバリー市場においては、外食業界からの参入に加え、宅配専門店
(ゴーストレストラン)を展開する動きが急速に広がっており、今後さらに市場が拡大・定着していくものと見込ま
れます。
 今後成長が見込まれるマーケットとして、病院介護食市場や冷凍食品市場への事業展開を図っております。冷凍
食品市場においては、-40℃~+110℃の耐寒・耐熱性及び断熱性を備えたマルチFP容器を使用することで、従来容器
と比較し軽量化が可能である点を冷凍食品メーカー様よりご評価いただき採用が始まっております。事例として、
2021年1月26日公表のプレスリリース「エフピコオリジナル製品のマルチFP容器  ニッスイの家庭用冷凍食品に
採用」をご参照ください。
 原料面については、2021年3月期第3四半期より、当社製品の主原料であるポリスチレン価格及びPET価格が上昇
傾向にあり、引き続き動向を注視してまいります。
 法規制動向として、2021年1月よりバーゼル条約の改正附属書が発効され、一部の廃プラスチックを輸出する場合
には相手国からの同意が必要となりました。また、2021年3月9日には「プラスチックに係る資源循環戦略の促進等
に関する法律案」が閣議決定され、今後、主務大臣が認定した事業者は廃棄物処理法の業許可が不要となる見込みで
す。当社グループは、こうした国内外の法規制の変化をプラスチックの国内循環が加速する契機と位置付け、引き
続き循環型社会の実現に向けて取り組んでまいります。
 2022年3月期の連結業績予想につきましては、売上高1,950億円、営業利益196億円、経常利益202億円、親会社株主
に帰属する当期純利益129億円としております。当社グループは、2022年3月期期首より「収益認識に関する会計
基準」(企業会計基準第29号)等を適用するため、上記の連結業績予想は当該会計基準等を適用した後の金額となっ
ております。2021年3月期に当該会計基準等を適用したと仮定して算定した対前期比は、売上高104.0%、営業利益
104.5%、経常利益104.2%、親会社株主に帰属する当期純利益105.6%となります。当該会計基準等の適用により、
従来と比較し売上高が減少するものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益に与える影響はござ
いません。上記の見通しにつきましては、当社グループが現時点で入手可能な情報に基づき判断したものであり、
今後、新型コロナウイルスの感染拡大等の様々な要因によって業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります
が、開示すべき事項が生じた場合には、速やかにお知らせいたします。
  




                           - 9 -
                                                  (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

  
 (用語説明)
     マルチFP容器     :-40℃~+110℃の耐寒・耐熱性及び断熱性に優れた発泡PS(ポリスチレン)容器
                 (2010年販売開始)
     エコトレー       :スーパーマーケットの店頭などから回収されたPS容器と工場内端材を原料とするリサイクル
                  発泡PS容器(1992年販売開始)
     エコAPET容器    :スーパーマーケットの店頭などから回収されたPET透明容器、PETボトル及び工場内端材を原料
                  とするリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート)透明容器
                  耐熱温度+60℃(2012年販売開始)
     エコOPET容器    :エコAPET容器と同じ原料を使用する二軸延伸PETシートから成形したリサイクルOPET透明容器
                  耐油性に優れ、透明度も高くOPS容器(従来からの二軸延伸PSシートから成形した透明容器)
                  と同等の耐熱性を実現
                  耐熱温度+80℃(2016年販売開始)
     バイオHIPS容器   :植物由来原料を25%含んだHIPS(非発泡ポリスチレン)容器
                 (2020年販売開始)
     バイオPPF容器    :植物由来原料を25%含んだPPF(フィラー入りポリプロピレン)容器
                 (2020年販売開始)
     FSC®        :Forest Stewardship Council®(FSC®)は、責任ある森林管理を世界に普及させることを目的と
                  する国際的な非営利団体。FSCは、環境、社会、経済分野の利害関係者の合意によって支持さ
                  れた、責任ある森林管理の原則に基づく規格を定める。
  
    
(3) 利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
 当社グループは、株主の皆様への利益向上に見合った利益還元を最重要課題の一つと考え、収益力の向上と財務
体質の強化を図るとともに、継続的かつ安定的に配当を実施いたします。内部留保につきましては、経営体質の充実
強化とともに事業拡大に向けての戦略投資等の機動的な実施に備えてまいります。株主還元方針として、当社
グループの親会社株主に帰属する当期純利益に対して、連結配当性向30%を目途としております。
 当社は株式の投資単位当たりの金額を引き下げ、流動性を高めるとともに、投資家層のさらなる拡大を図ることを
目的として、2020年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行いました。当期の1株当たりの中間
配当金は41円とし、株式分割後となる期末配当金は24円を予定しております。株式分割を考慮しない場合、1株当た
りの期末配当金は48円、年間配当金は89円となり、この結果、連結配当性向は30.1%となります。次期の年間配当
予想額につきましては、安定した配当を継続的に実現するため、1株当たり47円の配当を予定しており、連結配当
性向は29.8%を予定しております。
 また、当社は2021年2月22日から同3月17日にかけて、累計893,700株、3,999,711,492円の自己株式を取得いたし
ました。引き続き、資本効率の向上及び株主還元の充実を目指した取り組みを継続してまいります。
  




                                     - 10 -
                                         (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

2.経営方針
(1) 会社の経営の基本方針
     当社グループは、「現場主義」「顧客第一主義」を経営理念に掲げ、常に「環境、安全、安心、健康」を追求し、
    お客様の立場に立った製品づくり、お客様のご期待にお応えする提案とサービスの提供を実践しております。企業と
    しての社会的責任を果たすべく、環境マネジメントシステムを推進し、循環型社会の構築に向けて「エフピコ方式
    リサイクル(トレーtoトレー)(ボトルtoトレー)」の普及に努めております。
     当社グループの中長期的な経営戦略は、企業価値の最大化を追求することにあり、そのための積極的な戦略投資を
    推進してまいります。そしてこの戦略投資により、「食品トレー容器を通じて、お客様の快適な食生活を創造する企
    業グループ」を目指し、メーカーとして「もっとも高品質で環境に配慮した製品を」「どこよりも競争力のある価格
    で」「必要なときに確実にお届けする」という基本3本柱を追求してまいります。
     具体的な取り組みとして、マーケティング・製品開発力・提案力・生産技術力・物流ネットワーク・SCMによる安定
    供給・リサイクル・ITシステムが互いに補完するバリューチェーンをより強化し、お客様の価値を創造し続けること
    で、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指した経営に努めてまいります。
 
(2) 目標とする経営指標
   当社グループは連結経営目標として、売上高3,000億円、経常利益300億円の達成を目指しております。株主本位の
    経営を実践するために、グループ経営計画の諸施策を着実に実行することにより企業価値を高め、目標とする経営
    状況の指標を連結売上高経常利益率10%以上、目標とする連結経営指標を1株当たり当期純利益250円とし、株主還元
    方針としては、当社グループの親会社株主に帰属する当期純利益に対して、連結配当性向30%を目途としておりま
    す。
 
(3) 対処すべき課題
    ① 技術革新と製品開発
     最新鋭の生産設備の導入と更新を行うとともに、製品の軽量化、新機能開発、新素材開発など、総合的な技術革新
    を推し進め、高品質で高付加価値な製品、機能性を高めた製品等、お客様のニーズに対応した製品を開発しておりま
    す。
      
    ② 提案型企業(問題解決型企業)の実現
     新型コロナウイルスの感染拡大に伴い消費者の購買行動が大きく変化し、生鮮食品を中心とした内食需要の拡大
    や、外食業界によるテイクアウト・デリバリー市場への参入が見られる中、当社グループはこれらの変化に対し、
    お客様のニーズや課題を把握し最適な提案を行うとともに、新製品の開発に繋げております。
     また、CO2削減による環境への取り組みや人手不足に対応した作業生産性向上のための改善提案、流通コストの削減
    に対してエフピコのもつ物流ネットワークの提供等、小売業界が抱える問題に対しトータルで提案しております。
      
    ③ 供給体制の強化
     新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、安全安心な食を支えるインフラとして、食品容器の安定供給へのニーズが
    高まっております。当社グループは、サプライチェーンマネジメント(SCM)の強化を目指し、販売予測におけるAIの
    導入、生産部門における産業用ロボットの導入、物流部門における音声ピッキングシステムの導入、無人搬送車
    (AGV)・無人フォークリフト(AGF)の導入や自動ソーター出荷システムの配置など、省人化を図るとともに作業生
    産性を向上させております。また、全国を網羅する生産・物流体制の整備に取り組み、安定供給及びトータルコスト
    の最適化を目指しております。
      
    ④ 環境経営の推進
     業界のリーディングカンパニーとして、エフピコ方式のリサイクル「トレーtoトレー」「ボトルtoトレー」を柱に
    した事業活動により、循環型社会の実現による持続可能な社会の構築を目指し、リサイクル原料を使ったエコ製品を
    積極的に拡販してCO2削減に貢献してまいります。
     エフピコ方式のリサイクルにより生産されるエコ製品は、石化由来のバージン製品と比較し、製品ライフサイクル
    におけるCO2排出量がマイナス30%となることから、2020年3月期において年間約16万トンのCO2排出削減効果が得ら
    れております。2023年3月期にはエコ製品の販売によるCO2排出削減量を生産部門におけるCO2排出量とバランスさ
    せ、さらに2025年3月期には同削減量を全社(生産、物流、オフィス部門)におけるCO2排出量とバランスさせる
    「リサイクルでカーボンオフセット宣言」を2021年2月1日に公表いたしました。上記目標の達成に向けた取り組み
    として、エコ製品の販売量増加に加え、リサイクル工場で使用する電力相当量の再生可能エネルギーの調達、エコ
    APET製品及びエコOPET製品に使用する回収原料の使用比率向上により、CO2排出削減効果の増大を図ってまいります。




                              - 11 -
                                  (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

 さらに、環境配慮設計による業界トップクラスの環境負荷の低い容器の開発を通し、事業活動に伴う廃棄物の発生
抑制及び再資源化の取り組みなど、各種施策を実施してまいります。また、2020年3月以降、エフピコ環境基金を
通じて、環境保全等をテーマに活動するNPO団体等への助成を行うことで、より一層循環型社会の実現を目指しており
ます。




  
⑤ 社会的責任を重視した経営
 障がい者就労支援に積極的に参画し、地域社会からの信頼を得ることも企業価値の向上を目指した経営の一つと
考えております。
 また、お客様の事業活動の継続に寄与するため、災害などにより停電が発生した際に物流業務を継続するため、
全国の主要21拠点すべてに非常用発電設備を設置し、72時間(3日間)の電力を確保できる体制を整えております。
  




                        - 12 -
                                              (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

    ⑥ 知的財産権の強化
     当社グループの独自性・差別化を市場においてより確実なものとするため、特許や実用新案・意匠登録などの申請
    を進め、知的財産権の取得により企業価値を高めております。
      
    ⑦ 「中食」マーケット拡大への備え
     製品開発力・生産技術力・物流ネットワーク・提案力・リサイクル・SCMシステム、これらエフピコの培ってきた
    リソースとインフラを有機的に結合し、「中食」マーケットの拡大に備えてまいります。
     また、外食産業のテイクアウト・デリバリーをはじめとする新たな需要の取り込みに向け、当社グループは包装
    資材のECサイト「パックマーケット」の品揃え充実、SEO対策、ラジオCMや、Instagram・YouTube・LINEなどSNSによ
    る情報発信を通じた認知度向上への取り組みを進めております。
      
    ⑧ 働き方改革への取り組み
     当社グループの社員一人ひとりが個々の能力や特性を最大限に発揮してその役割を果たし、やりがいや充実感を
    持ちながらいきいきと働ける環境を作ることが、企業価値の向上につながる経営課題の一つであると考えておりま
    す。このような考え方の下、各部署において、生産性向上を図るとともに、時差出勤制度の導入、5日間の連続有給
    休暇取得の義務化、時間単位の有給休暇制度導入などにより、労働時間配分を主体的に考え行動し労働時間の最適化
    を図る取り組みを加速しております。
      
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
     当社グループは、当面は日本基準を採用することとしておりますが、IFRS(国際会計基準)につきましては、
    国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針であります。
 




                                  - 13 -
                                            (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

4.連結財務諸表及び主な注記
    (1)連結貸借対照表
                                                           (単位:百万円)
                                  前連結会計年度              当連結会計年度
                                 (2020年3月31日)         (2021年3月31日)
    資産の部                                                               
     流動資産                                                              
       現金及び預金                                20,288              17,884
       受取手形及び売掛金                             34,223              36,761
       商品及び製品                                18,667              19,500
       仕掛品                                      107                  93
       原材料及び貯蔵品                               3,641               2,802
       未収入金                                   2,869               2,987
       その他                                      545                 640
       貸倒引当金                                   △19                 △29
       流動資産合計                                80,322              80,641
     固定資産                                                              
       有形固定資産                                                          
         建物及び構築物                            136,053             140,321
          減価償却累計額                          △61,317              △63,735
          建物及び構築物(純額)                        74,735              76,585
         機械装置及び運搬具                           74,433              75,820
          減価償却累計額                          △41,087              △43,823
          機械装置及び運搬具(純額)                      33,345              31,996
         土地                                  33,327              36,221
         リース資産                               13,758               9,254
          減価償却累計額                          △10,404              △7,276
          リース資産(純額)                           3,353               1,977
         建設仮勘定                                1,815               3,291
         その他                                 21,319              21,339
          減価償却累計額                          △16,608              △16,797
          その他(純額)                             4,710               4,542
         有形固定資産合計                           151,289             154,615
       無形固定資産                                                          
         のれん                                    974                 694
         その他                                  1,482               1,364
         無形固定資産合計                             2,456               2,059
       投資その他の資産                                                        
         投資有価証券                               3,703               4,699
         繰延税金資産                               3,650               3,992
         その他                                  1,140               1,312
         貸倒引当金                                 △66                 △86
         投資その他の資産合計                           8,428               9,918
       固定資産合計                               162,174             166,592
     資産合計                                   242,497             247,234
 




                              - 14 -
                                         (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

 
                                                       (単位:百万円)
                               前連結会計年度             当連結会計年度
                              (2020年3月31日)        (2021年3月31日)
    負債の部                                                           
     流動負債                                                          
       買掛金                               19,309              21,184
       短期借入金                             21,939              16,326
       コマーシャル・ペーパー                       18,000              18,000
       リース債務                              2,057               1,289
       未払金                                7,552               8,102
       未払法人税等                             3,011               4,308
       未払消費税等                             1,470               1,308
       賞与引当金                              2,368               2,911
       役員賞与引当金                              104                 152
       火災損失引当金                               -                  220
       その他                                3,756               4,722
       流動負債合計                            79,569              78,527
     固定負債                                                          
       長期借入金                             36,760              36,966
       リース債務                              1,584                 877
       役員退職慰労引当金                            558                 640
       執行役員退職慰労引当金                           37                  51
       退職給付に係る負債                          4,396               4,635
       その他                                  289                 555
       固定負債合計                            43,626              43,726
     負債合計                               123,196             122,253
    純資産の部                                                          
     株主資本                                                          
       資本金                               13,150              13,150
       資本剰余金                             15,864              15,487
       利益剰余金                             94,157              99,959
       自己株式                             △5,095              △5,617
       株主資本合計                           118,077             122,980
     その他の包括利益累計額                                                   
       その他有価証券評価差額金                         762               1,412
       退職給付に係る調整累計額                       △106                 △42
       その他の包括利益累計額合計                        656               1,369
     非支配株主持分                                567                 630
     純資産合計                              119,301             124,980
    負債純資産合計                             242,497             247,234
 




                           - 15 -
                                                 (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

    (2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
    (連結損益計算書)
                                                                (単位:百万円)
                                    前連結会計年度                 当連結会計年度
                                  (自 2019年4月1日            (自 2020年4月1日
                                   至 2020年3月31日)           至 2021年3月31日)
    売上高                                        186,349                 196,950
    売上原価                                  ※2   123,235            ※2   127,245
    売上総利益                                        63,114                  69,705
    販売費及び一般管理費                           ※1,※2   47,606          ※1,※2   50,942
    営業利益                                         15,507               18,763
    営業外収益                                                                   
     受取利息                                             1                    2
     受取配当金                                          118                  107
     持分法による投資利益                                      32                   38
     補助金収入                                          276                  142
     受取賃貸料                                           86                   99
     スクラップ売却益                                       155                  122
     その他                                            372                  361
     営業外収益合計                                      1,042                  875
    営業外費用                                                                   
     支払利息                                            95                   82
     自己株式取得手数料                                       -                    68
     その他                                            180                  105
     営業外費用合計                                        276                  256
    経常利益                                         16,274               19,381
    特別利益                                                                    
     受取保険金                                           -              ※4 2,012

     特別利益合計                                          -                 2,012
    特別損失                                                                    
     固定資産除売却損                                    ※3 209               ※3 995

     火災損失                                            -              ※4 2,104

     投資有価証券評価損                                       91                   -
     減損損失                                            -                ※5 233

     特別損失合計                                         301                   3,333
    税金等調整前当期純利益                                  15,972                  18,060
    法人税、住民税及び事業税                                  5,291                   6,405
    法人税等調整額                                       △229                    △652
    法人税等合計                                        5,061                   5,752
    当期純利益                                        10,911                  12,308
    非支配株主に帰属する当期純利益                                 133                      96
    親会社株主に帰属する当期純利益                              10,777                  12,211
 




                                - 16 -
                                         (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

    (連結包括利益計算書)
                                                        (単位:百万円)
                                前連結会計年度              当連結会計年度
                              (自 2019年4月1日         (自 2020年4月1日
                               至 2020年3月31日)        至 2021年3月31日)
    当期純利益                                10,911               12,308
    その他の包括利益                                                        
     その他有価証券評価差額金                         △498                   649
     退職給付に係る調整額                              47                   63
     持分法適用会社に対する持分相当額                       △0                     0
     その他の包括利益合計                           △450                   713
    包括利益                                 10,461               13,021
    (内訳)                                                            
     親会社株主に係る包括利益                        10,327               12,924
     非支配株主に係る包括利益                           133                   96
 




                            - 17 -
                                                                (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

    (3)連結株主資本等変動計算書
            前連結会計年度(自   2019年4月1日        至   2020年3月31日)
                                                                                     (単位:百万円)

                                                        株主資本

                        資本金              資本剰余金          利益剰余金          自己株式         株主資本合計

    当期首残高                  13,150             15,864        86,728        △5,094        110,648

    当期変動額                                                                                     
    剰余金の配当                                                 △3,348                       △3,348

    親会社株主に帰属する当期
    純利益
                                                            10,777                       10,777

    自己株式の取得                                                                   △0            △0

    株主資本以外の項目の
    当期変動額(純額)
                                                                                              

    当期変動額合計                      -                -         7,429             △0          7,428

    当期末残高                  13,150             15,864        94,157        △5,095        118,077

 
                                                                                               
                                      その他の包括利益累計額
                                                                      非支配株主持分       純資産合計
                       その他有価証券          退職給付に係る        その他の包括利益
                        評価差額金            調整累計額           累計額合計

    当期首残高                     1,260           △154          1,106             443       112,198

    当期変動額                                                                                     
    剰余金の配当                                                                              △3,348

    親会社株主に帰属する当期
    純利益
                                                                                         10,777

    自己株式の取得                                                                                 △0

    株主資本以外の項目の
                              △498                47        △450              124         △326
    当期変動額(純額)

    当期変動額合計                   △498                47        △450              124         7,102

    当期末残高                      762            △106              656           567       119,301

 




                                             - 18 -
                                                                (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

            当連結会計年度(自   2020年4月1日        至   2021年3月31日)
                                                                                     (単位:百万円)

                                                        株主資本

                        資本金              資本剰余金          利益剰余金          自己株式         株主資本合計

    当期首残高                  13,150             15,864        94,157        △5,095        118,077

    当期変動額                                                                                     
    剰余金の配当                                                 △3,390                       △3,390

    親会社株主に帰属する当期
    純利益
                                                            12,211                       12,211

    自己株式の取得                                                               △4,000        △4,000

    自己株式の処分                                       64                           17            81

    自己株式の消却                                   △440         △3,019          3,460             -

    株主資本以外の項目の
    当期変動額(純額)
                                                                                              

    当期変動額合計                      -            △376          5,801          △522           4,902

    当期末残高                  13,150             15,487        99,959        △5,617        122,980

 
                                                                                               
                                      その他の包括利益累計額
                                                                      非支配株主持分       純資産合計
                       その他有価証券          退職給付に係る        その他の包括利益
                        評価差額金            調整累計額           累計額合計

    当期首残高                      762            △106              656           567       119,301

    当期変動額                                                                                     
    剰余金の配当                                                                              △3,390

    親会社株主に帰属する当期
    純利益
                                                                                         12,211

    自己株式の取得                                                                             △4,000

    自己株式の処分                                                                                  81

    自己株式の消却                                                                                  -

    株主資本以外の項目の
                               649                63            713            63           776
    当期変動額(純額)

    当期変動額合計                    649                63            713            63         5,679

    当期末残高                     1,412            △42          1,369             630       124,980

 




                                             - 19 -
                                              (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

    (4)連結キャッシュ・フロー計算書
                                                              (単位:百万円)
                                     前連結会計年度              当連結会計年度
                                   (自 2019年4月1日         (自 2020年4月1日
                                    至 2020年3月31日)        至 2021年3月31日)
    営業活動によるキャッシュ・フロー                                                     
     税金等調整前当期純利益                              15,972               18,060
     減価償却費                                    13,532               13,609
     減損損失                                         -                   233
     賞与引当金の増減額(△は減少)                             177                  543
     役員賞与引当金の増減額(△は減少)                             7                   47
     貸倒引当金の増減額(△は減少)                              15                   29
     役員退職慰労引当金の増減額(△は減少)                        △65                    82
     執行役員退職慰労引当金の増減額(△は減少)                         6                   13
     退職給付に係る負債の増減額(△は減少)                         111                  239
     投資有価証券評価損益(△は益)                              91                   -
     受取利息及び受取配当金                               △120                 △109
     支払利息                                         95                   82
     持分法による投資損益(△は益)                            △32                  △38
     固定資産除売却損益(△は益)                              201                  985
     受取保険金                                        -               △2,012
     火災損失                                         -                 2,104
     売上債権の増減額(△は増加)                            4,272              △2,557
     たな卸資産の増減額(△は増加)                             122                  498
     未収入金の増減額(△は増加)                              575                 △95
     仕入債務の増減額(△は減少)                           △1,644                1,875
     その他の資産・負債の増減額                              △70                 1,139
     未払消費税等の増減額(△は減少)                          △361                 △165
     その他                                         449                  471
     小計                                       33,339               35,039
     利息及び配当金の受取額                                 120                  109
     利息の支払額                                    △100                  △82
     保険金の受取額                                      -                 2,012
     火災損失の支払額                                     -                 △120
     法人税等の支払額                                 △5,588              △5,143
     営業活動によるキャッシュ・フロー                         27,770               31,814
    投資活動によるキャッシュ・フロー                                                     
     有形固定資産の取得による支出                          △10,654              △17,319
     有形固定資産の売却による収入                              162                   43
     無形固定資産の取得による支出                            △529                 △390
     事業譲受による支出                                    -               △1,273
     その他                                          31                △191
     投資活動によるキャッシュ・フロー                        △10,989              △19,131
 




                                 - 20 -
                                           (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

 
                                                           (単位:百万円)
                                  前連結会計年度              当連結会計年度
                                (自 2019年4月1日         (自 2020年4月1日
                                 至 2020年3月31日)        至 2021年3月31日)
    財務活動によるキャッシュ・フロー                                                  
     長期借入れによる収入                             6,099               17,567
     長期借入金の返済による支出                        △15,738              △22,974
     自己株式の取得による支出                             △0               △4,068
     リース債務の返済による支出                         △2,645              △2,186
     配当金の支払額                               △3,349              △3,390
     非支配株主への配当金の支払額                           △9                  △33
     財務活動によるキャッシュ・フロー                     △15,643              △15,086
    現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                     1,136              △2,403
    現金及び現金同等物の期首残高                         19,151               20,288
    現金及び現金同等物の期末残高                         20,288               17,884
 




                              - 21 -
                                              (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

    (5)連結財務諸表に関する注記事項
    (継続企業の前提に関する注記)
     該当事項はありません。
     
     
    (連結貸借対照表関係)
           当座貸越契約及び貸出コミットメント契約
          当社及び連結子会社は、運転資金の効率的な調達を行うため、当座貸越契約及び貸出コミットメント契
         約を締結しております。これらの契約に基づく連結会計年度末の借入未実行残高は、次のとおりでありま
         す。
                                  前連結会計年度           当連結会計年度
                       
                                 (2020年3月31日)      (2021年3月31日)
          当座貸越極度額及び貸出コミットメント契
                                     55,150百万円          55,150百万円
          約の総額
          借入実行残高                        364                364
                   差引額               54,786             54,786
 




                            - 22 -
                                                        (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

    (連結損益計算書関係)
       ※1   販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
                                      前連結会計年度                当連結会計年度
                                     (自 2019年4月1日           (自 2020年4月1日
                                      至 2020年3月31日)          至 2021年3月31日)
            販売促進費                               4,855百万円           5,556百万円
            運搬及び保管費                            17,254             18,512
            役員報酬                                 513                 644
            従業員給与                              7,733               8,264
            役員賞与引当金繰入額                           102                 152
            賞与引当金繰入額                           1,114               1,447
            退職給付費用                               431                 475
            役員退職慰労引当金繰入額                         116                 141
            執行役員退職慰労引当金繰入額                        13                  18
            減価償却費                              3,370               3,506
            貸倒引当金繰入額                              15                    38
 
       ※2   一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費の総額
                     前連結会計年度                             当連結会計年度
                    (自 2019年4月1日                       (自 2020年4月1日
                     至 2020年3月31日)                      至 2021年3月31日)
                                1,229百万円                           1,195百万円
 
       ※3   固定資産除売却損の内訳は、次のとおりであります。
                                      前連結会計年度                当連結会計年度
                                     (自 2019年4月1日           (自 2020年4月1日
                                      至 2020年3月31日)          至 2021年3月31日)
            (除却損)                                                             
            建物及び構築物                                8百万円              478百万円
            機械装置及び運搬具                             44                 261
            リース資産                                 -                     45
            建設仮勘定                                 -                     55
            その他                                   82                 152
                     小計                          136                 994
            (売却損)                                                             
            建物及び構築物                               17百万円                 -百万円
            機械装置及び運搬具                              0                     1
            土地                                    52                    -
            その他                                    3                     0
                     小計                           73                     1
                     合計                          209                 995
        
        




                                      - 23 -
                                                       (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

        
       ※4  火災損失及び受取保険金
         2020年11月に発生した当社中部第一工場の火災による損失であり、その内訳は以下のとおりであります。
             
                                                前連結会計年度            当連結会計年度
                                              (自 2019年4月1日       (自 2020年4月1日
                                               至 2020年3月31日)      至 2021年3月31日)

                たな卸資産の滅失損失                              -百万円                 49百万円
                固定資産の滅失損失                               -                 1,653
                資産撤去の費用にかかる引当金繰入額                       -                   220
                その他関連項目                                 -                   180
                計                                       -                 2,104
        
           また、中部第一工場の火災に関わる受取保険金2,012百万円を計上しております。
        
       ※5       減損損失
            前連結会計年度(自 2019年4月1日      至   2020年3月31日)
            該当事項はありません。
             
            当連結会計年度(自    2020年4月1日   至   2021年3月31日)
            当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上しております。
                                                               減損損失
                    場所       用途                種類
                                                               (百万円)
                                     建物及び構築物                       118
                千葉県船橋市   倉庫設備        機械装置及び運搬具                     14
                                     その他                              9
                                     建物及び構築物                       87
                広島県福山市   倉庫設備        機械装置及び運搬具                        4
                                     その他                              0
             
                当社グループは、原則として、事業用資産については地域別工場単位を基準としてグルーピングを行っ
            ており、遊休資産および賃貸資産については物件ごとにグルーピングを行っております。
             当連結会計年度において、上表の倉庫設備について閉鎖の意思決定を行いました。これに伴い、倉庫設
            備の帳簿価額を備忘価額まで減額し、当該減少額を減損損失(233百万円)として特別損失に計上してお
            ります。その内訳は上表に記載のとおりであります。
         
    (セグメント情報)
      前連結会計年度(自  2019年4月1日  至  2020年3月31日)及び当連結会計年度(自              2020年4月1日      至
      2021年3月31日)
           当社グループは、簡易食品容器関連事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
 




                                     - 24 -
                                                   (株)エフピコ (7947) 2021年3月期 決算短信

    (1株当たり情報)
                                          前連結会計年度            当連結会計年度
                                        (自  2019年4月1日      (自  2020年4月1日
                                         至  2020年3月31日)     至  2021年3月31日)
              1株当たり純資産額                        1,436.07円          1,520.06円
              1株当たり当期純利益                         130.36円            147.80円
      (注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
         2.当社は、2020年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結会計
                 年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり純資産額」及び「1株当たり当期純利
                 益」を算定しております。
               3.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
                                          前連結会計年度            当連結会計年度
                                        (自  2019年4月1日      (自  2020年4月1日
                                         至  2020年3月31日)     至  2021年3月31日)
              親会社株主に帰属する
                                                 10,777             12,211
              当期純利益(百万円)
              普通株主に帰属しない金額(百万円)                     -                  -
              普通株式に係る親会社株主に帰属する
                                                 10,777             12,211
              当期純利益(百万円)
              普通株式の期中平均株式数(千株)                   82,679             82,624
 
    (重要な後発事象)
     (重要な設備投資)
       当社は、2021年4月28日開催の取締役会において、新工場・新拠点配送センターの建設工事を行うことを決議い
      たしました。
      1.設備投資の目的
       新工場を建設することにより、近年需要が高まっているエコ製品を中心とした製品の生産能力の増強及び生産拠
      点の最適化を図ります。また、新拠点配送センターを併設し、大都市圏である近畿エリアの新たな物流拠点とする
      ことで、同エリアへの配送時間の短縮及び物流コストの抑制を図るとともに、自然災害時においても事業を継続
      し、安定供給を維持できる体制を強化してまいります。
        
      2.設備投資の内容
          名称       株式会社エフピコ     (仮称)兵庫工場・配送センター
          所在地      兵庫県小野市
          用途       生産工場・倉庫
          敷地面積     48,001.70㎡
          延床面積     約78,900㎡
          構造       鉄骨造 地上4階建て
          投資総額     約253億円(2020年5月取得の土地取得価額を含む)
           
      3.設備の導入時期
       着工予定  2021年5月
          竣工予定     2022年9月
           
      4.当該設備が営業・生産活動に及ぼす重要な影響
       2022年3月期の連結業績に与える影響は軽微であります。
        
    (注記の省略)
       連結財務諸表に関するその他の注記事項につきましては、決算短信における開示の必要性が大きくないと考え
      られるため、開示を省略しております。
       
5.その他
    (1) 役員の異動
     2021年4月28日に公表いたしました「役員人事に関するお知らせ」をご覧ください。


                                      - 25 -