7940 ウェーブロックHD 2019-02-15 16:30:00
海外子会社設立に関するお知らせ [pdf]

                                                            2019 年2月 15 日
各位
                           会 社 名     ウェーブロックホールディングス株式会社
                           代表者名      代表取締役兼執行役員社長                木根渕    純
                                             (コード番号:7940       東証第一部)
                           問合せ先      取締役兼執行役員          管理本部長     石原    智憲
                                                        (TEL:03-6830-6000)


                     海外子会社設立に関するお知らせ


 当社は、2019 年2月 15 日開催の取締役会において、下記の通り、ドイツ連邦共和国に当社グル
ープ全額出資の子会社を設立することを決定しましたのでお知らせいたします。


1.   設立の目的
      当社子会社である(株)ウェーブロック・アドバンスト・テクノロジー(以下、WAT)は、
     従前より自動車業界や家電業界等向けの金属調加飾フィルムの製造販売を行っております。
      WAT の加飾フィルムの一部は金属調の外観を持ちながらも電波透過、光透過の性能を持つと
     いう特徴から、自動車の内外装パーツ、特に自動運転に必要なセンサー部分の加飾や LED 照明
     を使った加飾パーツでの需要が高まっています。
      2018 年6月には、自動運転技術の開発に積極的かつ市場規模の大きい北米自動車市場をター
     ゲットとしてアメリカ合衆国ミシガン州デトロイトに米国現地法人を設立いたしました。
      一方、自動運転や環境問題の先進地域である欧州圏においても、WAT が提供する金属調加飾
     フィルムに対するニーズが高まっており、日本からの販促活動の結果、具体的な案件・プロジ
     ェクトが進行している中で、これまで以上にお客様に密着した迅速な営業活動を行い、刻々と
     変わりゆくニーズや各種規制をいち早く察知し、事業展開をより一層加速することを目的に、
     新たにドイツに現地法人を設立するものです。


2.   子会社の概要
       (1)    商号       Wavelock Advanced Technology GmbH.
       (2)    所在地      ドイツ連邦共和国 ノルトラインヴェストファーレン州
                       デュッセルドルフ市
       (3)    代表者      島田 康太郎
       (4)    事業内容     ドイツ国内を中心としたEU圏内における合成樹脂や各種
                       材料の輸入、販売
       (5)    資本金      2万5千ユーロ
                       ((株)ウェーブロック・アドバンスト・テクノロジー100%)
       (6)     設立予定日           2019 年4月(2019 年5月営業開始予定)
       (7)     決算期             12 月


3.事業拡大の背景
 昨年5月に EU が①セーフモビリティ(安全性への取組) ②クリーンモビリティ
                            、           (環境への取組、
排ガス規制)、③コネクテッド&オートメイテッドモビリティ(次世代自動運転等への取組)の積
極的な推進を発表した(http://europa.eu/rapid/press-release_IP-18-3708_en.htm)ことにより、
欧州自動車メーカーにおいては、各種規制に応じた次世代自動車の開発・製造が必須となっており
ます。
 これを背景に、WAT が製造販売する金属調加飾フィルムの持つ性能が注目されております。


 自動車各社は、WAT の金属調加飾フィルムを活用することによって、以下のとおり EU の各種規制
に対応した次世代の自動車製造が可能になるものと考えております。
 ① セーフモビリティ
       自動ブレーキ、衝突防止技術の推進(高度レーダー技術の推進)
       → 車のフロントエンブレムにレーダーを設置することが必須
       → 車の顔ともいうべきフロントエンブレムに「高い金属感」と「電波透過性」という
           相反する性能を同時に合わせ持つことが必要
       → WAT のフィルムは高い金属感を持ちながら、電波を高いレベルで透過することが可能
 ② クリーンモビリティ
       欧州の一部の主要都市では、大気汚染対策として 2025 年までにディーゼル車の乗り入れ
       を制限する方針で、イギリス、フランス政府が、ガソリン及びディーゼル車の販売を 2040
       年までに終了することを公表
       → ガソリン車、ディーゼル車の削減・規制を推進する一方で、電気自動車の積極的な
           推進が必要不可欠
       → 自動車の軽量化による燃費効率の向上が必要
       → WAT のフィルムを活用することによる軽量化
      【ご参考】2018 年 12 月に EU により、2030 年における自動車(cars) 小型商用車
                                                 ・      (light vans)
            の二酸化炭素(CO2)排出量を 2021 年時点での排出量に比べ「全体で」37.5%削減
            すると発表があり、さらなる推進が確実
           (https://ec.europa.eu/clima/news/europe-accelerates-transition-clean-mobil
             ity-co-legislators-agree-strong-rules-modernisation_en)
 ③ コネクテッド&オートメイテッドモビリティ
       次世代自動運転等に備え、次世代通信規格(5Gなど)と連動させるため、自動車
       の各種パーツの電波透過性向上が有効
       →   高い電波透過性を誇る WAT のフィルムを活用することにより、通信インフラとの連動
           が容易に


 また、主に自動車のメッキ部品に使用されている六価クロムが EU 主導の環境規制の対象となっ
ているため、欧州自動車メーカー各社は「脱メッキ」となり得る代替品の検討を進めております。
 従来は自動車部品のフィルム加飾に対して懐疑的であった欧州の自動車メーカーや部品メーカ
ーの目が一斉にフィルムに向いてきており、WAT にとっても大きなビジネスチャンスが目の前にあ
るものと考えております。


4.今後の見通し
   本件が当社業績に与える影響は軽微の見込みですが、今後、重大な影響を与える事が判明し
  た場合には、速やかにお知らせいたします。
                                        以   上