7912 大日印 2021-05-13 15:00:00
2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
決算短信 日本基準 連結)
2021年5月13日
上場会社名 大日本印刷株式会社 上場取引所 東
コード番号 7912 URL https://www.dnp.co.jp/
代表者 (役職名) 代表取締役社長 (氏名) 北島 義斉
問合せ先責任者 (役職名) IR・広報本部長 (氏名) 佐々木 大輔 TEL 03‐6735‐0124
定時株主総会開催予定日 2021年6月29日 配当支払開始予定日 2021年6月30日
有価証券報告書提出予定日 2021年6月29日
決算補足説明資料作成の有無 : 有
決算説明会開催の有無 : 有 ( 機関投資家・アナリスト向け )
(百万円未満切捨て)
1.2021年3月期の連結業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
親会社株主に帰属する
売上高 営業利益 経常利益
当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 1,335,439 △4.7 49,529 △12.0 59,907 △6.1 25,088 △63.9
2020年3月期 1,401,894 0.0 56,274 12.8 63,786 9.5 69,497 -
(注) 包括利益 2021年3月期 148,228百万円( -%) 2020年3月期 2,536百万円( -%)
潜在株式調整後
1株当たり 自己資本 総資産 売上高
1株当たり
当期純利益 当期純利益率 経常利益率 営業利益率
当期純利益
円 銭 円 銭 % % %
2021年3月期 89.32 89.28 2.6 3.4 3.7
2020年3月期 235.18 235.08 7.3 3.6 4.0
(参考) 持分法投資損益 2021年3月期 6,742百万円 2020年3月期 6,050百万円
(注) 2021年3月期の包括利益の対前期増減率は、 1,000%を超えるため、 「-」と記載しております。
(2)連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2021年3月期 1,825,019 1,098,613 57.2 3,716.85
2020年3月期 1,721,724 968,574 53.2 3,260.38
(参考) 自己資本 2021年3月期 1,043,977百万円 2020年3月期 915,779百万円
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動による 投資活動による 財務活動による 現金及び現金同等物
キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー 期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2021年3月期 61,681 △56,284 △78,268 304,223
2020年3月期 93,937 191,057 △41,280 377,367
2.配当の状況
年間配当金 純資産
配当金総額 配当性向
配当率
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計 (合計) (連結)
(連結)
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 百万円 % %
2020年3月期 - 32.00 - 32.00 64.00 18,609 27.2 2.0
2021年3月期 - 32.00 - 32.00 64.00 17,976 71.7 1.8
2022年3月期(予想) - 32.00 - 32.00 64.00 33.9
3.2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)
(%表示は、対前期増減率)
親会社株主に帰属 1株当たり
売上高 営業利益 経常利益
する当期純利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭
通 期 1,350,000 1.1 57,000 15.1 65,000 8.5 53,000 111.3 188.69
※ 注記事項
(1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 無
(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 無
② ①以外の会計方針の変更 : 無
③ 会計上の見積りの変更 : 無
④ 修正再表示 : 無
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2021年3月期 324,240,346株 2020年3月期 324,240,346株
② 期末自己株式数 2021年3月期 43,363,670株 2020年3月期 43,359,344株
③ 期中平均株式数 2021年3月期 280,879,143株 2020年3月期 295,506,271株
(参考) 個別業績の概要
2021年3月期の個別業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
(1)個別経営成績 (%表示は対前期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 925,259 △6.1 △1,155 - 27,709 80.4 12,644 △57.9
2020年3月期 984,888 0.2 △6,507 - 15,359 △16.7 29,998 -
1株当たり 潜在株式調整後
当期純利益 1株当たり当期純利益
円 銭 円 銭
2021年3月期 45.02 -
2020年3月期 101.51 -
(2)個別財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2021年3月期 1,417,801 646,612 45.6 2,302.03
2020年3月期 1,359,719 560,334 41.2 1,994.84
(参考) 自己資本 2021年3月期 646,612百万円 2020年3月期 560,334百万円
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、 その他特記事項
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、 本資料発表日現在において想定できる経済情勢、 市場の動向などを前提と
して作成したものであり、 実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
業績予想に関する事項は、 添付資料5ページから6ページ「1.経営成績等の概況(4)今後の見通し」をご参照ください。
当社は、 2021年5月17日(月)に機関投資家・アナリスト向け決算・中期経営計画説明会(電話会議)を開催いたします。また、 当日使用する説
明資料は、 当日の14時頃に当社ウェブサイトへ掲載する予定です。
大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………… 2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………… 2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………… 4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………… 4
(4)今後の見通し ………………………………………………………………… 5
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………… 6
(6)事業等のリスク ……………………………………………………………… 6
2.企業集団の状況 ………………………………………………………………… 10
3.経営方針 ………………………………………………………………………… 13
(1)会社の経営の基本方針 ……………………………………………………… 13
(2)目標とする経営指標 ………………………………………………………… 13
(3)中長期的な会社の経営戦略 ………………………………………………… 14
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………… 16
5.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………… 17
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………… 17
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………… 19
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………… 21
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………… 23
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………… 25
(継続企業の前提に関する注記)…………………………………………… 25
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)…………………… 25
(連結貸借対照表関係)……………………………………………………… 27
(連結損益計算書関係)……………………………………………………… 28
(連結株主資本等変動計算書関係)………………………………………… 29
(セグメント情報等)………………………………………………………… 30
(1株当たり情報)…………………………………………………………… 34
(重要な後発事象)…………………………………………………………… 34
6.個別財務諸表及び主な注記 …………………………………………………… 35
(1)貸借対照表 …………………………………………………………………… 35
(2)損益計算書 …………………………………………………………………… 37
(3)株主資本等変動計算書 ……………………………………………………… 38
(4)個別財務諸表に関する注記事項 …………………………………………… 40
(継続企業の前提に関する注記)…………………………………………… 40
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
当連結会計年度におけるDNPグループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の影響によ
り、人や物の移動が制限され、個人消費や企業活動が大きな影響を受けるなど、厳しい状況となりま
した。2020年の夏頃には各国・地域で経済活動が徐々に再開されたものの、秋から冬にかけて全世界
で感染者の増加が見られました。2021年に入って、国内でも緊急事態宣言が発令されるなど、コロナ
禍の収束までの見通しは不透明感を増しました。
こうした状況のなか、DNPグループは、持続可能なより良い社会とより快適な暮らしの実現に向
けて、社会の課題を解決するとともに、人々の期待に応える新しい価値の創出に努めました。独自の
「P&I」(印刷と情報)の強みを掛け合わせるとともに、多くのパートナーとの連携を深め、特
に、高い収益性と市場成長性を見込む「データ流通」「IoT・次世代通信」「モビリティ」「環
境」関連の「注力事業」に経営資源を最適配分しました。また、競争力強化のための構造改革にも取
り組み、強い事業ポートフォリオの構築を推進しました。
当期はイベントや展示会、各種販促活動の自粛などにより、印刷物等の需要は落ち込んだものの、
テレワークの進展、オンライン教育やオンライン診療の広がり、各種ネットサービスの普及加速にと
もない、DNPグループの高度な情報セキュリティ基盤を活かした情報サービスや情報機器関連製品
などが拡大しました。また、地球環境への負荷低減に関する意識が世界的に高まるなか、環境に配慮
した製品・サービスの需要が拡大しました。
さらに、DNPグループ全体の長期的な成長を支える経営基盤を強化するため、デジタルトランス
フォーメーション(DX)などの大きな潮流(メガトレンド)を捉え、ICT活用による生産性の向
上や社内情報システム基盤の強化、「環境」及び「人財・人権」の取り組みの加速などに努めまし
た。
当期の主な事業展開としては、世界トップシェアを獲得しているリチウムイオン電池用バッテリー
パウチ、有機ELディスプレイ製造用のメタルマスク、ディスプレイ用光学フィルムなどに注力する
とともに、国内市場トップシェアのICカードのほか、人手不足の解消や働き方の改革につながる、
企業等の業務を代行するBPO(Business Process Outsourcing)関連の事業の強化を図りました。
「注力事業」においては、「モビリティ」関連の事業では、環境負荷の低減やエネルギー効率の向
上、より高い情報セキュリティや安全性・快適性が求められる「次世代のモビリティ社会」に向けた
製品・サービスの開発に努めました。具体的には、電気自動車(EV)等に使用されるリチウムイオ
ン電池用バッテリーパウチや、内外装材のデザイン性と機能をともに高める加飾フィルムとパネル、
暗号化技術等を活かしたセキュリティソリューションなどを開発・提供しました。
「IoT・次世代通信」及び「データ流通」関連の事業では、より快適で安全な情報社会を支える
ため、2020年3月に国内でサービスが始まった第5世代通信規格(5G)対応の透明アンテナフィル
ムや、スマートフォン用放熱部品であるベイパーチャンバー等の開発を進めました。また、全国の自
治体や施設管理者と連携し、現実(リアル)の街・施設と並列(パラレル)で仮想(バーチャル)空
間を開発・運用する「XR(eXtended Reality)コミュニケーション事業」を開始しました。これ
は、VR(仮想現実)/AR(拡張現実)/MR(複合現実)等によってリアルとバーチャルを融合
し、現実のエリアの価値や機能を拡張して生活者に新しい体験価値を提供し、地域創生などにつなげ
る「地域共創型XRまちづくりPARALLEL CITY(パラレルシティ)」を構築していく取り組みです。
「環境」関連の事業では、ドイツの真空断熱パネルメーカーであるva-Q-tec AG社の医薬品専用の
高品質な断熱ボックス「va-Q-tec(バキュテック)」ボックス製品シリーズの本格販売を開始しまし
た。本製品は、電源を必要とせず、マイナス20℃やマイナス70℃の超低温を長時間保持した状態での
輸送を実現することができ、新型コロナウイルス用のワクチンの輸送でも利用可能です。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
これらの結果、当連結会計年度のDNPグループの売上高は1兆3,354億円(前期比4.7%減)、営
業利益は495億円(前期比12.0%減)、経常利益は599億円(前期比6.1%減)、親会社株主に帰属す
る当期純利益は250億円(前期比63.9%減)となりました。また、DNPグループが収益性指標とし
て採用する自己資本利益率(ROE)は2.6%となりました。
当連結会計年度の部門別の状況は、以下のとおりです。
【印刷事業】
・情報コミュニケーション部門
情報イノベーション事業は、国内の経済対策関連の需要増加もあって、マイナンバーカード等のI
DカードやBPO関連事業が順調に拡大したものの、全国のイベントやキャンペーンの中止や減少に
ともない、パンフレットやカタログ等の需要が減少した影響が大きく、当事業全体では減収となりま
した。
イメージングコミュニケーション事業は、感染防止対策を講じながらイベントやアミューズメント
施設の営業が徐々に再開され、写真の撮影・プリントのサービスの需要も戻りつつあるものの、全体
では減収となりました。
出版関連事業は、外出自粛等によって自宅で過ごす時間が増えるなか、紙と電子の両方に対応した
ハイブリッド型総合書店「honto」の電子書籍販売が順調に推移したほか、電子図書館サービス
や図書館運営業務の受託も増加しましたが、書籍・雑誌等の印刷受注の減少が続き、当事業全体では
減収となりました。
その結果、部門全体の売上高は7,218億円(前期比6.6%減)となり、営業利益は売上の減少によっ
て191億円(前期比36.9%減)になりました。
・生活・産業部門
包装関連事業は、環境関連の市場において「DNP環境配慮パッケージング GREEN PACKAGING」の
開発・販売に努めたほか、製造や業務の効率化などの構造改革が一定の成果を挙げたものの、外出自
粛等によって土産品や飲食店向け等の業務用包材が減少して、当事業全体では減収となりました。
生活空間関連事業は、感染防止対策として、抗菌・抗ウイルスの機能を付与した製品のラインアッ
プを拡充し、新たな需要の創出に努めました。第3四半期以降は国内外の自動車市場や国内の住宅市
場に回復の兆しが見られ、加飾フィルムや住宅用内外装材などの引き合いも復調してきましたが、第
2四半期までの住宅建築やリフォームの延期・休止による需要減の影響が大きく、当事業全体で減収
となりました。
産業用高機能材関連事業は、リチウムイオン電池用バッテリーパウチが、環境負荷低減につながる
電気自動車向けの需要が世界的に拡大していることに加え、テレワークの広がりなどによってタブレ
ット端末やスマートフォン向けなども増加し、当事業全体で増収となりました。
その結果、部門全体の売上高は3,680億円(前期比6.0%減)となりました。営業利益は、産業用高
機能材関連事業の伸びや原材料価格の下落などもあり、139億円(前期比25.3%増)となりました。
・エレクトロニクス部門
ディスプレイ関連製品事業は、光学フィルム関連が、テレワークやオンライン授業の普及、自宅で
過ごす時間の増加などによって、タブレット端末やモニター向け、テレビ向けとも好調に推移しまし
た。また、スマートフォン向けの有機ELディスプレイの需要増によって、有機EL製造用メタルマ
スクも安定して推移しました。一方、液晶ディスプレイ用カラーフィルターは、事業構造を転換し、
事業整理を進めたことにより減収となったものの、当事業全体では増収となりました。
電子デバイス事業は、テレワークやオンラインサービスの拡大、5Gの開始などを背景に需要が全
般的に増加し、増収となりました。
その結果、部門全体の売上高は1,970億円(前期比5.6%増)となり、営業利益は、売上の増加や事
業構造改革の成果により、366億円(前期比7.5%増)となりました。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
【飲料事業】
・飲料部門
外出自粛の影響から、観光地や飲食店等での需要が減少しましたが、「家飲み」需要の増加や、飲食店
等でのテイクアウト需要の拡大など、コロナ禍による生活様式の変化に対応するよう努めました。
部門全体の売上高は、アルコール飲料「檸檬堂」の販売が増加したものの、外出自粛の影響や観光
客・宿泊客の減少、外食産業を中心とした店舗の休業にともなう飲料需要の減少などにより、514億円
(前期比7.0%減)となりました。営業利益は、販売数量減少などにより、8億円(前期比59.0%減)とな
りました。
なお、2019年10月に発売したアルコール飲料の販売増加にともない、前期まで「清涼飲料事業」及
び「清涼飲料部門」としていた名称を、当期はそれぞれ「飲料事業」及び「飲料部門」に変更してお
ります。
(2)当期の財政状態の概況
当連結会計年度末の資産、負債、純資産については、総資産は、投資有価証券の増加などにより、
前連結会計年度末に比べ1,032億円増加し、1兆8,250億円となりました。
負債は、社債の減少などにより、前連結会計年度末に比べ267億円減少し、7,264億円となりました。
純資産は、その他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,300億円増加
し、1兆986億円となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ731億円減少し、3,042億円と
なりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益464億円、減価償却費508億円など
により616億円の収入(前連結会計年度は939億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出509億円などにより562億円
の支出(前連結会計年度は1,910億円の収入)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による支出524億円、配当金の支払額185億円な
どにより782億円の支出(前連結会計年度は412億円の支出)となりました。
なお、DNPグループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
2017年3月期 2018年3月期 2019年3月期 2020年3月期 2021年3月期
自己資本比率 (%) 59.4 58.7 56.1 53.2 57.2
時価ベースの自己資本比率 (%) 42.4 36.9 45.0 37.5 35.7
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (年) 2.4 3.5 2.4 2.3 2.6
インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍) 32.6 21.9 33.4 59.8 42.6
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しており
ます。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象と
しております。利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
(4)今後の見通し
世界的に新型コロナウイルスの収束には時間がかかる見通しであり、国内外の経済・社会・環境の
大きな変化も続いていくなかで、ニューノーマル(新常態)の構築が求められています。また、世界
経済の復興施策としてグリーンリカバリーが注目されており、日本でも脱炭素社会を目指して、経済
産業省が「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を2020年12月に発表するなど、環
境に配慮した企業活動へのニーズがますます高まっています。
印刷業界においても、新型コロナウイルスの感染防止に努めながら、経済活動や生活様式の変化に
対応していく必要があります。DNPグループでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の
潮流も捉え、紙の印刷物とデジタルのコンテンツや各種サービスを掛け合わせるなど、厳しい経営環
境のなかでも、新しい価値を創出していくように努めていきます。例えば、デジタルマーケティング
や電子書籍、教育ICT、次世代のヘルスケア関連やモビリティ関連、環境に配慮した製品・サービ
スや抗菌・抗ウイルス製品など、新たな需要の増大を捉え、事業の拡大に注力していきます。
DNPグループは、「人と社会をつなぎ、新しい価値を提供する。」ことを企業理念として掲げ、
「人と社会とのつながり」を生み出していくために、長期を見据えて、継続的に価値の創出に取り組
んでいきます。人と教育、人と医療、人と衣食住などをつなげていくため、独自の「P&I」(印刷
と情報)の強みを掛け合わせ、社外のパートナーとの連携を深めてイノべーションを起こし、人々の
期待に応えるとともに、社会課題を解決する価値の創出に注力していきます。
また、DNPグループならではの強みを活かすことで事業を拡大する「4つの成長領域」を設定
し、実現していきたい未来を以下のように掲げています。
「知とコミュニケーション」の領域では、「世界の人々が安全・安心にコミュニケーションの機会を
拡大し、知を継承・発展できる未来」を、
「食とヘルスケア」の領域では、「世界の人々の生命への不安が解消され、生涯にわたって、安全・
安心で質の高い生活を全うできる未来」を、
「住まいとモビリティ」の領域では、「世界の人々が暮らし、移動するあらゆる生活空間が快適で安
全・安心に保たれている未来」を、
「環境とエネルギー」の領域では、「地球環境への負荷を減らし、世界の人々と地球が共生できる持
続可能な未来」を、DNPグループがつくり出す価値によって、それぞれ実現していきます。
具体的には、独自の強みによってつくり出す価値について、収益性と市場成長性の軸で適切に評価
して、「注力事業」を設定しています。「データ流通関連」「IoT・次世代通信関連」「モビリテ
ィ関連」「環境関連」という「注力事業」を中心に経営資源を最適に配分し、バランスの取れた強靭
な事業ポートフォリオの構築を推進しています。
また、社会は多様な人々で構成されており、常にそうした人々に待ち望まれる価値を提供していく
ために、「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包摂)」を徹底して推進していきます。D
NPグループは、さまざまなリスク(変動要素)を的確に把握・分析し、変化に対応するだけでな
く、自らが変化を起こしていくことによって、持続可能なより良い社会、より快適な暮らしの実現に
貢献していきます。
各事業部門の取り組みとして、まず情報コミュニケーション部門では、社会的な需要が拡大してい
るBPO事業や、キャッシュレス決済の普及を追い風とする決済サービス関連事業に注力していきま
す。また、リアルとデジタルの販売チャネルを掛け合わせるハイブリッドマーケティングの拡大、
「地域共創型XRまちづくりPARALLEL CITY(パラレルシティ)」の構築など、デジタルトランスフ
ォーメーション(DX)を活かした情報メディア事業を拡大するとともに、デジタル社会に欠かせな
い認証・セキュリティ事業にも注力していきます。出版関連事業では、書店・ネット通販・電子書籍
販売を連動させた「honto」事業や電子図書館事業、コンテンツ関連ビジネスを推進するととも
に、減少傾向が続く紙の印刷物については、引き続き生産体制の見直しなどの構造改革を実施してい
きます。
生活・産業部門では、電気自動車(EV)の普及にともない車載用のリチウムイオン電池用バッテ
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
リーパウチの事業を拡大させるほか、抗菌・抗ウイルスの機能を付与した製品の開発・提供に努めま
す。また、「DNP環境配慮パッケージシリーズ GREEN PACKAGING」や高機能バリアフィルムなど、
高付加価値製品へのシフトをさらに進めることにより、収益性を高めていきます。
エレクトロニクス部門では、スマートフォンに加え、ノートパソコンやタブレット端末での有機E
Lディスプレイの採用増加に対応し、世界トップシェアの強みを生かして有機ELディスプレイ製造
用のメタルマスクを安定的に成長させていきます。また、反射防止用の表面フィルム等で世界トップ
シェアを獲得している光学フィルムでも、三原工場に増設した超広幅の製造ラインを活用して、数量
の増加とシェアの拡大を図っていきます。有機ELディスプレイ向けを増やすほか、折り畳み可能な
フォルダブル製品向けなど、新しい製品ラインアップを拡充していきます。
また、グループ全体で固定資産及び投資有価証券の保有見直しを進めるなど、引き続き資産の有効
活用と効率性の向上を推進します。
2022年3月期の連結業績の計画については、売上高は1兆3,500億円、営業利益は570億円、経常利
益は650億円、親会社株主に帰属する当期純利益は530億円を予定しています。
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
DNPグループは、株主の皆様の期待に応え、持続可能な社会の実現に向けて長期的な成長を図る
とともに、安定的に利益還元を実施していくことを経営の重要施策と位置づけています。
利益の配分については、株主の皆様へ安定配当を行うことを基本とし、業績と配当性向などを勘案
して実行していきます。
また、将来の事業展開に備えて、内部留保を確保し、経営基盤の強化を図ります。内部留保資金
は、今後の新製品・新技術の研究開発にかかわる投資、新規事業展開のための設備投資、戦略的提携
やM&A、それらを支える人財投資などに充当するとともに、資金需要や市場動向を見ながら、弾力
的に資本政策を実施していきます。
こうした施策は将来にわたる利益の増大に寄与し、株主の皆様への利益還元に寄与するものと考え
ています。
この基本方針に基づき、当期の配当金については、期末配当金を1株当たり32円とし、中間配当金
(1株当たり32円)とあわせて、64円とさせていただく予定です。これにより、当期の連結配当性向
は、71.7%になります。
2022年3月期の配当金については、中間配当金32円、期末配当金32円とさせていただき、年間配当
金は64円となる見込みです。
(6)事業等のリスク
DNPグループは、「価値の創造」「誠実な行動」「高い透明性(説明責任)」の3つを企業と
して果たすべき責任(CSR)としており、その達成に向けた重点テーマを設定し、PDCAの観点
で常に改善を行っています。また、企業理念に基づいて新しい価値を提供し続けていくために、環境
(E=Environment)・経済及び社会(S=Social)に関する課題と、変動要素としてのリスクを正
しく認識し、統合的なリスクマネジメントの取り組みを推進しています。さらに、企業統治(G=
Governance)の強化に努め、迅速かつ的確な経営の意思決定や業務執行及び監督・監査の体制構築を
進めています。
このようにCSRやESGを重視し、持続可能な社会の実現に向けた経営を通じて、リスクによる
マイナスの影響を抑制するとともに、事業機会(チャンス)の拡大につなげていきます。DNPグル
ープ独自の「P&I」の強みを掛け合わせ、社外のパートナーとも連携を深めて、事業環境の急激な
変化に対応するだけでなく、より良い未来に向けて自らが主体となって変化を起こしながら、新しい
価値の創出に取り組んでいきます。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
直近では、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行が、国内外の経済・社会に大きな影響を与え
るなか、「DNPグループ安全衛生憲章」に基づいて、社員と家族の健康と安全を最優先として、企
業活動を推進しています。引き続き、政府・自治体の方針やDNPグループの対応方針に基づき、社
内外での感染の抑止に努め、ニューノーマル(新常態)に即した働き方の推進など、必要な対応を迅
速かつ的確に実施していきます。
1)環境関連のリスク
○脱炭素社会/循環型社会/自然共生社会の実現に関する変化及び施策の加速
・地球環境の変動/気候の変動への対策の変化(規制・緩和・適応など)
・異常気象や自然災害による被害の顕在化・増大
・温室効果ガスの排出量削減の加速
・エネルギー関連施策の見直し、再生可能エネルギー使用の拡大、エネルギー価格の急激な変動
・各種感染症等の世界的な流行
・プラスチックによる海洋汚染や土壌等の汚染の悪化、水リスクの増大
・生物多様性の喪失/生態系の劣化/天然資源の枯渇の加速 (その他)
DNPグループは、事業活動と地球環境の共生に絶えず取り組んでいます。2020年3月には、長期
を見据えた“2050年のありたい姿”を示すものとして、「DNPグループ環境ビジョン2050」を策定
し、「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に向けた取り組みを加速させています。
社員一人ひとりが、環境との関わりを強く意識して、あらゆる企業活動を行うことで、「環境の保全
と持続可能な社会の実現」に取り組んでいきます。
自然災害等への対応としては、製造設備その他の主要施設に防火・耐震・水害対策等を施すととも
に、製造拠点や原材料調達先の分散を図り、生産活動の停止や製品供給の混乱を最小化する事業継続
計画(BCP)を策定し、その適切なマネジメント(BCM)を推進しています。また、各種保険に
よるリスク移転も図っています。しかしながら、甚大な自然災害や各種感染症の流行など、社会イン
フラの大規模な損壊や機能低下、生産活動の停止にもつながるような予想を超える事態が発生した場
合は、業績に大きな影響を与える可能性があります。
またDNPグループは、印刷用紙など森林資源からの原材料調達や、水・エネルギーを使用する製
造工程など、事業活動のさまざまな場面で自然からの恩恵を受けています。さらに、多様な人財や資
源の確保、グローバルなサプライチェーンの構築など、社会と密接に関係しながら事業活動を展開し
ています。こうした状況をグループ全体で明確に認識し、環境の持続性を確保しつつ、社会とともに
持続的に成長するための取り組みを進めています。
国内外では、気候変動への対応や生物多様性の保全などに関する法的規制や国際規範の強化が進
み、社会課題の解決に取り組む企業の姿勢を重視して企業価値を判断する傾向が高まっています。特
に「脱炭素社会」への移行は、世界的な緊急課題となっており、各種インフラや事業構造の変革が求
められています。こうした変化に遅れないようにするだけでなく、持続可能な社会・環境の実現に向
けて主体的に変化を起こすことによって、業績や企業活動により良い影響を与えるように努めていき
ます。
2)社会関連のリスク
○企業の社会的責任の遂行とレピュテーションリスクの回避
・コンプライアンス違反、大規模なデータの不正利用や漏えい、製品・サービスの品質不備の発生な
ど
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
○人的資本の確保及び拡大
・ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包摂)の推進:人財の多様性を強みとして活かす施
策、女性の社会進出、多様な国や地域・シニア・障がい者等の雇用促進ほか
・社員の健康管理・安全衛生の確保
・人財の流出・人財獲得状況の悪化などによる人財不足
・不適切な労働環境・労働条件などの発生
○社会やメガトレンドの大幅な変化にともなう課題の拡大
・社会的・政治的混乱、カントリーリスクの増大
・人口動態の変化(先進国等の少子化・高齢化、新興国の人口増大など)
・都市と地方、国や地域などにおける格差の拡大
・フードロス、安全・安心な食の確保
・情報化社会や共有経済(シェアリングエコノミー)などの社会変化の加速
・公衆衛生の確保の重要性拡大 (その他)
DNPグループは、社会を構成する多様な人々に望まれる多様な価値を開発・提供していくため、
社員一人ひとりの多様性を強みとしていく「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包摂)」
を推進しています。個々の多様性を尊重して価値創造の基盤づくりを進めるとともに、人財の確保・
育成に向けて、組織風土や人事諸制度の改革に取り組んでいます。
またDNPグループは常に、国連の「国際人権章典」「グローバル・コンパクト」「ビジネスと人
権に関する指導原則」及び国際労働機関(ILO)の「労働の基本原則および権利に関する宣言」に
基づいた企業活動を推進しています。2020年3月には、こうした取り組みをあらためて周知・徹底し
ていくため、「DNPグループ人権方針」を策定しました。人類の尊厳を何よりも大切なものと考
え、あらゆる人が固有に持つ文化・国籍・人種・民族・言語・宗教・価値観・性別・年齢・性自認・
性的指向・障がいの有無などの多様性を尊重し、規律ある行動を取るという前提に立ち、社員の多様
性に配慮した働き方と、健康で安全な活力ある職場の実現を目指します。しかしながら、雇用情勢の
急激な変化にともない、高い専門性を有する人財や、変化に柔軟に対応しながら業務を遂行できる人
財の確保・育成ができない場合、競争優位性の高い組織体制の構築が難しくなる可能性があります。
海外での事業活動については特に、多様な社会的・政治的・経済的変動要素が存在します。環境・
社会関連等の法律や規制の予期しない変更、カントリーリスク、人財の採用や確保の困難さのほか、
人権や紛争などにも関連する多様なリスクが顕在化することによって、欧米や東南アジア等を中心と
したDNPグループの海外での事業活動に支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。
また、グループ全体で企業倫理の浸透、徹底を図り、すべての企業活動において社員一人ひとりが
法令を守るだけでなく、社会の期待に応える高い倫理観を持ち、常に公正・公平な態度で、秩序ある
自由な競争市場の維持・発展に寄与することで、社会からの信頼を得るべく努めています。しかしな
がら、国内外で訴訟が提起され、その結果罰金などを科される場合やレピュテーションが低下した場
合などにおいては、業績に影響を与える可能性があります。
3)経済関連のリスク
○ニューノーマル(新常態)構築への取り組み:デジタルトランスフォーメーション(DX)の加
速、働き方・消費行動・教育環境・グローバルサプライチェーン等の変化の加速
○国内外の景気・消費動向・為替等の変化
・情報インフラ/社会インフラの老朽化、物流問題
・原材料調達の需給バランスの変化など
○技術革新の迅速化・多様化への対応、開発競争の激化
・知的財産の流出や侵害
・提携先における業績低下や内部統制の不備
・サイバー攻撃の増大 (その他)
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
国内外の景気と消費動向に関連し、DNPグループは、多様な業種の数万社に及ぶ企業等と取引を
行っており、特定の業種や企業に偏らない事業基盤のもとで安定的な事業活動を展開しています。世
界経済の動向とも連動して国内外の景気が変動し、個人消費などの内需が想定以上に低迷した場合に
は、生産量の減少や単価の下落など、業績等に影響を与える可能性があります。特に、エレクトロニ
クス関連の業界では、新興国での生産や需要の変化、世界規模での単価の下落などが起きやすく、大
幅な市場動向の変化によってDNPグループの業績に影響を与える可能性があります。
世界各地での事業を推進していくなかで、為替の影響は、次第にその比重が増大していきます。現
地生産化や為替予約などにより、相場の変動リスクをヘッジしていますが、急激な為替変動があった
場合には、業績に影響を与える可能性があります。
DNPグループは、印刷技術や情報技術を応用・発展させ、社外のパートナーの強みとも組み合わ
せることで、新しい製品・サービスを提供しています。その開発においては、ニーズが多様化するな
かで、今後、国内外でのさらなる開発競争の激化や新常態への対応の遅れ、予想を上回る商品サイク
ルの短期化、市場動向の変化などが業績に影響を与える可能性があります。
また、戦略的な事業・資本提携や企業買収については、提携先や買収先の企業、対象事業などを取
り巻く事業環境が悪化し、当初想定していたような相乗効果が得られない場合、業績に影響を与える
可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけの一つとして、デジタルトランスフォーメーション
(DX)がさらに進展し、人々の働き方や消費行動、教育や医療、グローバルサプライチェーンなど
の変化が加速しており、これらへの対応が遅れた場合には、業績に影響を与える可能性があります。
原材料等の調達については、国内外の複数のメーカーから印刷用紙やフィルム材料を購入して安定
的な数量の確保と最適な調達価格の維持に努めています。しかしながら、石油価格の大幅な変動や新
興国市場での急激な需要の増加、天然資源の枯渇、気候変動の影響、サプライチェーンの労働環境に
おける人権の問題などにより、需給バランスが崩れる懸念もあります。その際は、DNPグループの
顧客企業や取引先との交渉を通じて対応していきますが、原材料等の調達が極めて困難になった場合
や購入価格が著しく上昇した場合などは、業績に影響を与える可能性があります。
また、事業活動において、世界規模のコンピュータネットワークや情報システムを活用するなか
で、ソフトウェアやハードウェアの不具合のほか、日々変化していくサイバー攻撃やコンピュータウ
イルスへの感染、個人情報の漏えいなどの発生リスクが高まっています。DNPグループは、情報セ
キュリティ及び個人情報を含む重要情報の保護を経営の最重要課題のひとつとして捉え、体制の強化
や社員教育などを通じてシステムとデータの保守・管理に万全を尽くしていますが、万一、悪意のあ
るサイバー攻撃や重要情報に関連する事故などが発生した場合には、事業活動に影響を与える可能性
があります。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
2.企業集団の状況
DNPグループは、当社及び子会社151社、関連会社23社で構成され、印刷事業及び飲料事業にお
いて情報コミュニケーション、生活・産業、エレクトロニクス、飲料に関連する事業活動を行ってお
ります。
DNPグループの事業における位置づけ等は、おおむね次のとおりです。なお、次の4部門は、
セグメントの区分と同一であります。
また、当連結会計年度より、従来「清涼飲料事業」及び「清涼飲料部門」としていた名称を、それ
ぞれ「飲料事業」及び「飲料部門」に変更しております。
【印刷事業】
≪情報コミュニケーション部門≫
教科書、一般書籍、週刊・月刊・季刊等の雑誌類、広告宣伝物、有価証券類、事務用帳票類、
カード類、決済関連サービス、写真用資材、事務用機器及びシステム等の製造・販売、店舗及び広告
宣伝媒体の企画、設計、施工、監理など
[主な関係会社]
(製 造) 大口製本印刷㈱、㈱DNPイメージングコム、
㈱DNPエスピーソリューションズ、㈱DNPグラフィカ、
㈱DNPコミュニケーションデザイン、㈱DNP書籍ファクトリー、
㈱DNPデータテクノ、㈱DNPメディア・アート、
㈱DNPメディアサポート
(製 造・販 売) DNP Imagingcomm Asia Sdn. Bhd.、DNP Imagingcomm Europe B.V.、
DNP Imagingcomm America Corporation、Tien Wah Press(Pte.)Ltd.、
※MK Smart Joint Stock Company
(販売・サービス) 丸善CHIホールディングス㈱、㈱インテリジェント ウェイブ、
Kフォトイメージ㈱、㈱サイバーナレッジアカデミー、
㈱DNPアイディーシステム、㈱DNPアートコミュニケーションズ、
㈱DNPソーシャルリンク、㈱DNPデジタルソリューションズ、
㈱DNPハイパーテック、㈱DNPフォトイメージングジャパン、
㈱DNPプランニングネットワーク、
㈱DNPホリーホック、㈱トゥ・ディファクト、
㈱DNPメトロシステムズ、㈱モバイルブック・ジェーピー、
丸善雄松堂㈱、丸善出版㈱、㈱丸善ジュンク堂書店、
㈱図書館流通センター、㈱hontoブックサービス、
Colorvision International, Inc.、DNP Photo Imaging Europe SAS、
DNP Photo Imaging Russia, LLC、Sharingbox SA、
※日本ユニシス㈱、ブックオフグループホールディングス㈱、教育出版㈱
なお、丸善CHIホールディングス㈱、㈱インテリジェント ウェイブ、日本
ユニシス㈱及びブックオフグループホールディングス㈱は東京証券取引所に
上場しております。
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≪生活・産業部門≫
容器及び包装資材、包装用機器及びシステム、建築内外装資材、産業用高機能材等の製造・販売
[主な関係会社]
(製 造) ㈱DNPテクノパック、㈲エヌテック、相模容器㈱、㈱DNPエリオ、
㈱DNP高機能マテリアル、㈱DNP生活空間、㈱DNP包装
(製 造・販 売) DNP田村プラスチック㈱、㈱アセプティック・システム、
㈱DNPファインケミカル宇都宮、
PT DNP Indonesia、DNP Vietnam Co.,Ltd.
(販売・サービス) DNP住空間マテリアル販売㈱、㈱ライフスケープマーケティング、
㈱DNP・SIG Combibloc
≪エレクトロニクス部門≫
電子精密部品等の製造・販売
[主な関係会社]
(製 造) ㈱DNPエル・エス・アイ・デザイン、㈱DNPファインオプトロニクス、
㈱DNPプレシジョンデバイス姫路
(製 造・販 売) ディー・ティー・ファインエレクトロニクス㈱、
DNP Denmark A/S、DNP Photomask Europe S.p.A.
※Photronics DNP Mask Corporation、
Photronics DNP Mask Corporation Xiamen
(販 売) DNP Taiwan Co.,Ltd.
<複数の事業を行う関係会社>
(製 造・販 売) ㈱DNPファインケミカル、㈱DNPエンジニアリング、㈱DNP四国
※DICグラフィックス㈱
(販売・サービス) ㈱DNPロジスティクス、大日本商事㈱、
㈱DNPアカウンティングサービス、㈱DNP情報システム、
㈱DNPヒューマンサービス、㈱DNPファシリティサービス、
ディー・エー・ピー・テクノロジー㈱、㈱DNP北海道、
㈱DNP東北、㈱DNP中部、㈱DNP西日本、
DNP Asia Pacific Pte. Ltd.、DNP Corporation USA、
DNP America, LLC、DNP Holding USA Corporation
【飲料事業】
≪飲料部門≫
北海道コカ・コーラボトリング㈱を中心として炭酸飲料、ミネラルウォーター等の製造・販売を
行っております。
なお、北海道コカ・コーラボトリング㈱は、東京証券取引所、札幌証券取引所に上場しておりま
す。
(注)※:持分法適用関連会社
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
【事 業 系 統 図】
以上、述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
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3.経営方針
(1)会社の経営の基本方針
DNPグループは、経営の基本方針として、「DNPグループは、人と社会をつなぎ、新しい価値
を提供する。」という企業理念を掲げ、長期を見据えて主体的な事業活動を展開し、企業価値を安定
的に拡大していくよう努めています。事業ビジョンには、「P&Iイノベーションにより、4つの成
長領域を軸に事業を拡げていく」ことを掲げ、独自の「P&I」(印刷と情報)の強みの掛け合わせ
とパートナーとの連携を通じた価値創出に努めています。こうした取り組みを通じてDNPグループ
は、持続可能なより良い社会と、より快適な人々の暮らしの実現に向けて、たゆまぬ歩みで「未来の
あたりまえ」をつくり続けていきます。
DNPグループが開発・提供する価値は、社会課題を解決するものであり、また人々の期待に応え
るものとして、人々の身近に常に存在する「あたりまえ」のものにしていきたいと考えています。こ
うした「欠かせない価値」を生み出し続けていく志を「未来のあたりまえをつくる。」というブラン
ドステートメントに込めて、社内外に表明しています。そして、その実現のために、「価値の創造」
「誠実な行動」「高い透明性(説明責任)」の3つを企業が果たすべき責任と捉え、その実践に注力
しています。
例えば、近年特に注目されている環境に対する取り組みとして、2020年3月に策定した「DNPグ
ループ環境ビジョン2050」に掲げる「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に向け
て、新しい価値の創出を加速させていきます。喫緊の重要課題のひとつである気候変動への対応につ
いては、事業に関するリスクと機会の抽出、シナリオ分析による財務への影響評価を実施していま
す。また、省エネルギー活動、高効率機器の導入・更新、再生可能エネルギーの導入などにより、自
社拠点での事業活動にともなう温室効果ガス排出量を2050年までに実質ゼロにすることを目指すとと
もに、製品・サービスを通じて脱炭素社会の構築に貢献していきます。これらの取り組みについて、
「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial
Disclosures)」の提言に沿った情報開示を進めていきます。
(2)目標とする経営指標
DNPグループは、経済・社会・環境が大きく変化し、人々の価値観なども変化していくなか、企
業理念に基づき、自らが主体となって、新しい価値の開発・提供に取り組んでいます。DNPグルー
プの強みを活かすことで事業を拡大していく「4つの成長領域」を設定し、長期を見据えた戦略を展
開するとともに、いつまでに・何を・どの程度達成するかといった中間目標(マイルストーン)を具
体的に設定しながら、成果を積み上げていきます。
2025年3月期の経営指標として「営業利益750億円、営業利益率5.2%の達成、ROE5.0%以上」
を設定し、その達成に向けて、まず2020年度から2022年度までの3か年の中期経営計画を推進してい
ます。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
(3)中長期的な会社の経営戦略
DNPグループは、2023年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画において、「P&Iイノ
ベーションによる価値の創造」と「成長を支える経営基盤の強化」の2つを基本方針として、目標の
達成に努めていきます。
【基本方針1】P&Iイノベーションによる価値の創造
〔1-1:成長領域を中心とした価値の創出〕
DNPグループは、社会の課題や大きな潮流(メガトレンド)、人々の価値観の変化などを分析
し、ステークホルダーの関心、DNPグループにおける重要度などを考慮して重要課題を設定してい
ます。メガトレンドとしては、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」をはじめ、「データ
経済化」「国内の人口減少と世界の人口増」「人類の長寿命化」「都市のスマート化」「脱炭素社会
の構築」などが続いていくと捉えています。
こうした動向に対して、DNPグループ独自の強みによって創出できる価値を想定し、収益性と市
場成長性の軸でそれらの価値を適切に評価して、「注力事業」を設定しています。「データ流通」
「IoT・次世代通信」「モビリティ」「環境」関連の「注力事業」を中心に経営資源を最適に配分
することで、バランスの取れた強靭な事業ポートフォリオを構築していきます。
〔1-2:各国・地域への最適な価値の提供〕
DNPグループは、それぞれの国・地域の特性や、そこで暮らす人々の課題・ニーズを的確に捉
え、DNPグループの製品・サービスの価値をきめ細かく見極めながら、グローバルな事業展開を推
進しています。リチウムイオン電池用バッテリーパウチ、有機ELディスプレイ製造用メタルマス
ク、ディスプレイ用光学フィルム、写真プリント用昇華型熱転写記録材など、世界トップシェアを獲
得している事業のさらなる拡大に努めるほか、新規事業の創出にも取り組み、グローバル市場に対応
していきます。
〔1-3:あらゆる構造改革による価値の拡大〕
強い事業ポートフォリオの構築に向けて、DNPグループ全体で多様な構造改革を推進していきま
す。例えば、情報コミュニケーション部門での紙メディア製造拠点の縮小、生活・産業部門での低付
加価値製品の見直しと拠点の縮小、エレクトロニクス部門でのカラーフィルター事業の縮小などを進
めるとともに、これによって生み出した人的資源や土地・設備等を「注力事業」の開発・製造に振り
向けることで、事業構造の転換を進め、事業競争力を強化していきます。
【基本方針2】成長を支える経営基盤の強化
〔2-1:財務・非財務資本の強化〕
ⅮNPグループは、中長期的な成長に向けて、財務資本と非財務資本を統合的に活かすことで経営
基盤を強化していきます。事業の成長を支える資本政策を進めるほか、人的・知的・製造・自然・社
会関係の各非財務資本の強化・拡大に努め、具体的な行動計画を策定・実行していきます。
資本政策については、 【基本方針1】と連動させて、成長領域を中心とした「注力事業」への投資
を進めています。これらの事業投資の財源として、自己資金だけでなく、他人資本の活用による成長
資金の調達や、遊休資産の圧縮、政策保有株式の売却などを進めていきます。そのほか、資本効率の
向上、財務基盤の安定化と株主還元の実施など、さまざまな資本政策を総合的に勘案して推進してい
きます。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
人財・人権に関する取り組みとしては、グループ社員一人ひとりのあらゆる違いを尊重し、その多
様性を強みとして掛け合わせ、新たな価値を創出するために、「多様な人材の育成」「多様な働き方
の実現」「多様な人材が活躍できる風土醸成」を基本方針に掲げ、「ダイバーシティ&インクルージ
ョン(多様性と包摂)」を推進しています。DNPグループは2000年代の初めから女性活躍推進に力
を入れており、女性社員のキャリア形成支援、働き方改革及び組織全体のマネジメント改革を進め、
2021年度末までに女性管理職比率を7.0%以上、女性の管理職層・リーダークラスの人数を2016年2
月時点の2倍とする目標を掲げています。
そのほか、社員の健康管理を経営の重要課題と捉え、戦略的に健康づくりを推進するとともに、活
力の向上や組織の活性化につなげる「健康経営」を実践するため、2021年4月1日に「DNPグルー
プ健康宣言」を策定しました。
〔2-2:コーポレート・ガバナンスの強化〕
DNPは経営の重要課題のひとつとして、コーポレート・ガバナンスの強化に努めています。迅速
かつ的確な経営の意思決定や業務執行、及びそれらを監督・監査する強固な体制を構築して運用して
います。
2021年6月の株主総会では、取締役12名のうち1名を女性とし、全体の3分の1となる4名を社外
取締役とする議案を上程する予定で、今後も取締役会の多様性の確保に努めていきます。また、取締
役会の実効性の分析・評価は年1回実施しており、分析結果を社外役員で議論するとともに、取締役
会で共有しています。
社員一人ひとりについても、企業の社会的責任を果たしていくため、「DNPグループ行動規範」
に基づいた行動を促進するとともに、さまざまな研修・教育を実施してコンプライアンス意識の醸成
を図っています。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の作成にあたり、日本基準を適用しております。IFRSの適用に
つきましては、今後も検討のうえ、国内外の諸情勢を踏まえて適切に対応していく方針であります。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
5.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 373,013 301,162
受取手形及び売掛金 330,798 324,625
有価証券 18,000 19,000
商品及び製品 78,199 75,540
仕掛品 32,231 27,810
原材料及び貯蔵品 23,849 23,420
その他 29,279 34,975
貸倒引当金 △1,361 △716
流動資産合計 884,010 805,817
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物 520,307 533,513
減価償却累計額 △362,218 △369,464
建物及び構築物(純額) 158,089 164,049
機械装置及び運搬具 696,459 699,897
減価償却累計額 △631,443 △626,186
機械装置及び運搬具(純額) 65,016 73,710
土地 141,423 141,808
建設仮勘定 16,428 13,238
その他 131,663 128,735
減価償却累計額 △103,254 △101,513
その他(純額) 28,409 27,221
有形固定資産合計 409,367 420,029
無形固定資産
のれん 1,187 2,426
ソフトウエア 20,237 21,048
その他 1,291 1,732
無形固定資産合計 22,716 25,207
投資その他の資産
投資有価証券 298,894 422,799
退職給付に係る資産 64,689 111,933
繰延税金資産 13,888 9,977
その他 30,443 31,995
貸倒引当金 △2,286 △2,741
投資その他の資産合計 405,629 573,964
固定資産合計 837,713 1,019,201
資産合計 1,721,724 1,825,019
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 238,066 226,606
短期借入金 39,051 37,321
1年内償還予定の社債 52,490 3,570
1年内返済予定の長期借入金 7,008 2,545
未払法人税等 16,621 7,123
賞与引当金 18,945 19,284
補修対策引当金 20,636 17,688
その他 87,831 93,985
流動負債合計 480,651 408,125
固定負債
社債 107,120 103,550
長期借入金 5,977 11,569
補修対策引当金 54,660 49,491
退職給付に係る負債 35,687 35,174
繰延税金負債 42,821 95,997
その他 26,230 22,496
固定負債合計 272,497 318,279
負債合計 753,149 726,405
純資産の部
株主資本
資本金 114,464 114,464
資本剰余金 145,024 145,024
利益剰余金 676,346 683,784
自己株式 △122,911 △122,920
株主資本合計 812,923 820,352
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 110,051 202,017
繰延ヘッジ損益 5 11
為替換算調整勘定 △3,448 △5,082
退職給付に係る調整累計額 △3,751 26,678
その他の包括利益累計額合計 102,856 223,624
非支配株主持分 52,794 54,636
純資産合計 968,574 1,098,613
負債純資産合計 1,721,724 1,825,019
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(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
連結損益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
売上高 1,401,894 1,335,439
売上原価 1,109,051 1,058,525
売上総利益 292,842 276,914
販売費及び一般管理費 236,568 227,384
営業利益 56,274 49,529
営業外収益
受取利息及び配当金 5,586 4,341
持分法による投資利益 6,050 6,742
その他 4,024 4,539
営業外収益合計 15,662 15,623
営業外費用
支払利息 1,466 1,255
寄付金 2,784 1,736
その他 3,898 2,253
営業外費用合計 8,150 5,245
経常利益 63,786 59,907
特別利益
固定資産売却益 30,248 588
投資有価証券売却益 51,450 1,874
受取補償金 - 365
その他 30 126
特別利益合計 81,728 2,954
特別損失
固定資産除売却損 5,820 2,919
減損損失 26,516 4,102
投資有価証券売却損 1,363 4,878
投資有価証券評価損 7,082 2,905
その他 2,013 1,657
特別損失合計 42,795 16,462
税金等調整前当期純利益 102,719 46,400
法人税、住民税及び事業税 26,063 14,874
法人税等調整額 4,560 3,753
法人税等合計 30,624 18,627
当期純利益 72,094 27,772
非支配株主に帰属する当期純利益 2,597 2,684
親会社株主に帰属する当期純利益 69,497 25,088
- 19 -
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連結包括利益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
当期純利益 72,094 27,772
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △60,054 91,947
繰延ヘッジ損益 10 8
為替換算調整勘定 △445 △2,324
退職給付に係る調整額 △8,894 31,272
持分法適用会社に対する持分相当額 △174 △448
その他の包括利益合計 △69,558 120,455
包括利益 2,536 148,228
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 △527 145,856
非支配株主に係る包括利益 3,064 2,372
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(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 114,464 144,765 626,949 △62,898 823,281
会計方針の変更による
△821 △821
累積的影響額
会計方針の変更を反映した
114,464 144,765 626,127 △62,898 822,459
当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △19,279 △19,279
親会社株主に帰属する
69,497 69,497
当期純利益
非支配株主との取引に
258 258
係る親会社の持分変動
持分法適用会社に対する
持分変動に伴う自己株式 0 0
の増減
自己株式の取得 △60,013 △60,013
自己株式の処分 0 0 0
株主資本以外の項目の
-
当期変動額(純額)
当期変動額合計 - 258 50,218 △60,013 △9,536
当期末残高 114,464 145,024 676,346 △122,911 812,923
その他の包括利益累計額
その他 退職給付に その他の 非支配
繰延ヘッジ 為替換算 純資産合計
有価証券 係る調整 包括利益 株主持分
損益 調整勘定
評価差額金 累計額 累計額合計
当期首残高 170,073 △1 △2,398 5,208 172,881 50,459 1,046,622
会計方針の変更による
△54 △54 △875
累積的影響額
会計方針の変更を反映した
170,019 △1 △2,398 5,208 172,827 50,459 1,045,746
当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △19,279
親会社株主に帰属する
69,497
当期純利益
非支配株主との取引に
258
係る親会社の持分変動
持分法適用会社に対する
持分変動に伴う自己株式 0
の増減
自己株式の取得 △60,013
自己株式の処分 0
株主資本以外の項目の
△59,968 7 △1,049 △8,960 △69,971 2,335 △67,635
当期変動額(純額)
当期変動額合計 △59,968 7 △1,049 △8,960 △69,971 2,335 △77,172
当期末残高 110,051 5 △3,448 △3,751 102,856 52,794 968,574
- 21 -
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当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 114,464 145,024 676,346 △122,911 812,923
当期変動額
剰余金の配当 △17,977 △17,977
親会社株主に帰属する
25,088 25,088
当期純利益
持分法の適用範囲の変動 327 327
非支配株主との取引に
0 0
係る親会社の持分変動
自己株式の取得 △9 △9
自己株式の処分 △0 △0 0 0
株主資本以外の項目の
-
当期変動額(純額)
当期変動額合計 - 0 7,438 △9 7,429
当期末残高 114,464 145,024 683,784 △122,920 820,352
その他の包括利益累計額
その他 退職給付に その他の 非支配
繰延ヘッジ 為替換算 純資産合計
有価証券 係る調整 包括利益 株主持分
損益 調整勘定
評価差額金 累計額 累計額合計
当期首残高 110,051 5 △3,448 △3,751 102,856 52,794 968,574
当期変動額
剰余金の配当 △17,977
親会社株主に帰属する
25,088
当期純利益
持分法の適用範囲の変動 327
非支配株主との取引に
0
係る親会社の持分変動
自己株式の取得 △9
自己株式の処分 0
株主資本以外の項目の
91,966 6 △1,633 30,429 120,768 1,841 122,609
当期変動額(純額)
当期変動額合計 91,966 6 △1,633 30,429 120,768 1,841 130,039
当期末残高 202,017 11 △5,082 26,678 223,624 54,636 1,098,613
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(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益 102,719 46,400
減価償却費 54,474 50,893
減損損失 26,516 4,102
貸倒引当金の増減額(△は減少) △186 △235
退職給付に係る資産の増減額(△は増加) △7,441 △3,380
退職給付に係る負債の増減額(△は減少) 2,169 363
持分法による投資損益(△は益) △6,050 △6,742
のれん償却額 1,659 994
受取利息及び受取配当金 △5,586 △4,341
支払利息 1,466 1,255
投資有価証券売却損益(△は益) △50,086 3,003
投資有価証券評価損益(△は益) 7,232 2,905
固定資産除売却損益(△は益) △24,367 2,411
売上債権の増減額(△は増加) 22,195 6,252
たな卸資産の増減額(△は増加) △1,286 7,065
仕入債務の増減額(△は減少) △9,011 △11,530
その他 10,235 △110
小計 124,652 99,306
補修対策費用の支払額 △14,076 △8,116
特別退職金の支払額 △335 △450
法人税等の支払額 △16,302 △29,058
営業活動によるキャッシュ・フロー 93,937 61,681
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の純増減額(△は増加) 135,777 △2,255
有形固定資産の取得による支出 △39,932 △50,992
有形固定資産の売却による収入 46,104 2,024
投資有価証券の取得による支出 △1,028 △944
投資有価証券の売却による収入 58,112 5,503
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得
△1,154 △2,551
による支出
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得
38 20
による収入
無形固定資産の取得による支出 △9,775 △10,992
利息及び配当金の受取額 9,196 8,260
その他 △6,281 △4,357
投資活動によるキャッシュ・フロー 191,057 △56,284
- 23 -
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(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) △3,424 △1,929
長期借入れによる収入 2,700 4,295
長期借入金の返済による支出 △2,521 △3,404
社債の発行による収入 99,496 -
社債の償還による支出 △51,490 △52,490
自己株式の取得による支出 △60,060 △9
子会社の自己株式の取得による支出 △152 △1
利息の支払額 △1,570 △1,447
配当金の支払額 △19,283 △17,976
非支配株主への配当金の支払額 △509 △551
その他 △4,466 △4,753
財務活動によるキャッシュ・フロー △41,280 △78,268
現金及び現金同等物に係る換算差額 △118 △416
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) 243,595 △73,287
現金及び現金同等物の期首残高 133,771 377,367
非連結子会社との合併に伴う現金及び現金同等物の
- 143
増加額
現金及び現金同等物の期末残高 377,367 304,223
- 24 -
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(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
① 連結の範囲及び持分法の適用に関する事項
・連結子会社 119社
主要会社名 丸善CHIホールディングス㈱、北海道コカ・コーラボトリング㈱、
㈱インテリジェント ウェイブ、㈱DNPファインケミカル、
㈱DNPロジスティクス
・持分法適用の関連会社 17社
主要会社名 日本ユニシス㈱、ブックオフグループホールディングス㈱、
教育出版㈱、DICグラフィックス㈱、
Photronics DNP Mask Corporation、MK Smart Joint Stock Company、
Photronics DNP Mask Corporation Xiamen
② 連結の範囲及び持分法適用の範囲の異動状況
【連結の範囲】
新 規 14社 Sharingbox SA(持分法適用会社より変更) 他13社
除 外 3社 ㈱DNPマルチプリント 他2社
【持分法適用の範囲】
新 規 2社 ライフラ(同) 他1社
除 外 4社 ㈱文教堂グループホールディングス 他3社
③ 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、北海道コカ・コーラボトリング㈱他35社の期末決算日は12月31日、丸善CHI
ホールディングス㈱他26社の期末決算日は1月31日でありますが、連結財務諸表の作成にあたっては
それぞれ同日現在の財務諸表を使用しております。
また、㈱インテリジェント ウェイブの期末決算日は6月30日、㈱モバイルブック・ジェーピー他
1社の期末決算日は9月30日、DNP田村プラスチック㈱の期末決算日は10月31日、㈱DNP・SIG
Combiblocの期末決算日は12月31日であり、それぞれ仮決算に基づく財務諸表を使用しております。
上記の決算日または仮決算日と連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な
調整を行っております。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
④ 会計方針に関する事項
ア.重要な資産の評価基準及び評価方法
・有価証券
その他有価証券
時価のあるもの 決算期末日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として
移動平均法により算定しております。)
時価のないもの 主として移動平均法による原価法
・デリバティブ 主として時価法
・たな卸資産 貸借対照表価額については、収益性の低下による簿価切下げの方法
により算定しております。
商品 主として個別法による原価法
製品、仕掛品 主として売価還元法による原価法
原材料 主として移動平均法による原価法
貯蔵品 主として最終仕入原価法による原価法
イ.重要な減価償却資産の減価償却の方法
・有形固定資産 当社及び国内連結子会社は、主として定率法を採用しております。
(リース資産及び ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除
使用権資産を除く) く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物
については、定額法を採用しております。
また、取得価額が10万円以上20万円未満の資産については、主とし
て3年間で均等償却する方法を採用しております。
在外連結子会社は、主として定額法を採用しております。
・無形固定資産 主として定額法を採用しております。
(リース資産及び なお、自社利用のソフトウェアについては、主として社内における
使用権資産を除く) 利用可能期間(5年)に基づく定額法を採用しております。
・リース資産 (所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産)
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用し
ております。
(所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産)
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用して
おります。
・使用権資産 リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用して
おります。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
ウ.重要な引当金の計上基準
・貸倒引当金 売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については
貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回
収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
・賞与引当金 従業員に対して翌連結会計年度に支給する賞与のうち、当連結会計
年度に負担すべき支給見込額を計上しております。
・補修対策引当金 一部の製品に生じた不具合に対して、今後必要と見込まれる補修対
策費用を合理的に見積り、支払見込額を計上しております。
エ.退職給付に係る会計処理の方法
・退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる
方法については、給付算定式基準によっております。
・数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定年数(主として6年)
による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の
一定年数(主として9年)による定率法により計算した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度か
ら費用処理しております。
オ.消費税等の会計処理
消費税及び地方消費税の会計処理は、税抜方式によっております。
カ.のれんの償却に関する事項
のれんについては、20年以内のその効果の発現する期間にわたって定額法により償却するこ
ととしております。当連結会計年度においては、主として5年間の均等償却を行っておりま
す。
キ.連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能で
あり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限
の到来する短期投資からなっております。
(連結貸借対照表関係)
前連結会計年度 当連結会計年度
受取手形割引高 534 百万円 387 百万円
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(連結損益計算書関係)
前連結会計年度 当連結会計年度
1.研究開発費 33,603 百万円 32,623 百万円
(販売費及び一般管理費)
2.減損損失
当連結会計年度において、当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上し
ております。
場 所 用 途 種 類
千葉県柏市 他 システム関連資産 ソフトウェア、その他
埼玉県久喜市 建物及び構築物、機械装置及び運搬具、
出版関連事業用資産
埼玉県白岡市 他 ソフトウェア、その他
建物及び構築物、機械装置及び運搬具、
その他 事業用資産
のれん、その他
当社グループは、減損損失の算定にあたり、主として損益の単位となる事業グループを基準
に資産のグルーピングを行っております。また、遊休資産については個別物件ごとに減損の検
討を行っております。
この結果、収益性が低下した事業用資産グループについて、帳簿価額を回収可能価額まで減
額し、当該減少額を減損損失(4,102百万円)として特別損失に計上しております。
その内訳は、建物及び構築物168百万円、機械装置及び運搬具614百万円、のれん154百万円、
ソフトウェア2,609百万円、その他555百万円であります。
なお、システム関連資産、出版関連事業用資産の回収可能価額は使用価値により測定してお
り、今後の営業活動から生じるキャッシュ・フローが見込めないため、零として評価しており
ます。
その他の事業用資産の回収可能価額は、使用価値又は正味売却可能価額により測定しており
ます。使用価値により測定している資産については、主として将来キャッシュ・フローが見込
めないため零として評価しております。正味売却可能価額により測定している資産については、
売却予定価額等により算定しております。
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(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(単位:株)
当連結会計年度期首 当連結会計年度 当連結会計年度 当連結会計年度末
株式の種類
株式数 増加株式数 減少株式数 株式数
発行済株式 普通株式 324,240,346 - - 324,240,346
自己株式 普通株式 22,420,745 20,938,721 122 43,359,344
(注)1.普通株式の自己株式数の増加20,938,721株は、取締役会決議による自己株式の取得による増加
20,933,700株、単元未満株式の買取りによる増加5,021株であります。
2.普通株式の自己株式数の減少122株は、単元未満株式の売渡しによる減少116株、持分法適用関連会社に
対する持分率の変動による減少6株であります。
2.配当に関する事項
(1)配当金支払額
配当金の総額 1株当たり配当額
決議 株式の種類 基準日 効力発生日
(百万円) (円)
2019年6月27日
普通株式 9,658 32 2019年3月31日 2019年6月28日
定時株主総会
2019年11月12日
普通株式 9,620 32 2019年9月30日 2019年12月10日
取締役会
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となる
もの
配当金の総額 1株当たり
決議 株式の種類 配当の原資 基準日 効力発生日
(百万円) 配当額(円)
2020年6月26日
普通株式 8,988 利益剰余金 32 2020年3月31日 2020年6月29日
定時株主総会
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(単位:株)
当連結会計年度期首 当連結会計年度 当連結会計年度 当連結会計年度末
株式の種類
株式数 増加株式数 減少株式数 株式数
発行済株式 普通株式 324,240,346 - - 324,240,346
自己株式 普通株式 43,359,344 4,444 118 43,363,670
(注)1.普通株式の自己株式数の増加4,444株は、単元未満株式の買取りによる増加であります。
2.普通株式の自己株式数の減少118株は、単元未満株式の売渡しによる減少であります。
2.配当に関する事項
(1)配当金支払額
配当金の総額 1株当たり配当額
決議 株式の種類 基準日 効力発生日
(百万円) (円)
2020年6月26日
普通株式 8,988 32 2020年3月31日 2020年6月29日
定時株主総会
2020年11月10日
普通株式 8,988 32 2020年9月30日 2020年12月10日
取締役会
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となる
もの
配当金の総額 1株当たり
決議 株式の種類 配当の原資 基準日 効力発生日
(百万円) 配当額(円)
2021年6月29日
普通株式 8,988 利益剰余金 32 2021年3月31日 2021年6月30日
定時株主総会
(セグメント情報等)
(セグメント情報)
1.報告セグメントの概要
(1)報告セグメントの決定方法
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役
会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっておりま
す。
当社グループは、提供する製品やサービス別に事業部門を構成し、各事業部門単位で国内及び海
外の包括的な戦略を立案し事業活動を展開しており、「情報コミュニケーション部門」「生活・産
業部門」「エレクトロニクス部門」「飲料部門」の4部門を報告セグメントとしております。
(2)各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「情報コミュニケーション部門」は、出版・商業印刷物及びビジネスフォーム類、写真用資材の
製造・販売、教育・出版流通事業等を、「生活・産業部門」は、包装資材、建築内外装資材、産業
用高機能材等の製造・販売を、「エレクトロニクス部門」は、電子精密部品等の製造・販売を、
「飲料部門」は、炭酸飲料、ミネラルウォーター等の製造・販売を行っております。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
(3)報告セグメントの変更等に関する事項
2019年10月に発売したアルコール飲料の販売増加にともない、当連結会計年度より、従来「清
涼飲料」としていた報告セグメントの名称を、「飲料」に変更しております。当該変更は報告セ
グメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。なお、前連結会計
年度のセグメント情報についても、変更後の名称で記載しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重
要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部売上高及び振
替高は、第三者間取引価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
連結財務諸表
調整額
情報コミュニ エレクトロ 計上額
生活・産業 飲料 合 計 (注)1
ケーション ニクス (注)2
売上高
外部顧客への売上高 769,749 390,271 186,602 55,270 1,401,894 - 1,401,894
セグメント間の内部売上高
又は振替高
3,329 1,086 - 21 4,437 △4,437 -
計 773,079 391,357 186,602 55,292 1,406,331 △4,437 1,401,894
セグメント利益 30,416 11,144 34,135 2,047 77,742 △21,468 56,274
セグメント資産 796,797 423,906 208,396 49,955 1,479,055 242,668 1,721,724
その他の項目
減価償却費 23,547 16,022 9,654 2,788 52,013 2,461 54,474
のれんの償却額 446 1,213 - - 1,659 - 1,659
減損損失 16,187 2,545 5,205 1 23,940 2,575 26,516
持分法適用会社への投資額 1,679 652 16,161 - 18,493 41,471 59,965
有形固定資産及び
無形固定資産の増加額
20,008 21,265 11,802 2,666 55,742 1,419 57,162
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額は、報告セグメントに帰属しない基礎研究並びに各セグメント共有の研究等に
係る費用であります。
(2)セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産及びセグメント間取引消去等
であります。
(3)減損損失の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。
(4)持分法適用会社への投資額の調整額は、各報告セグメントに属していないものであります。
(5)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、本社建物等の設備投資額であります。
2.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
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当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
連結財務諸表
調整額
情報コミュニ エレクトロ 計上額
生活・産業 飲料 合 計 (注)1
ケーション ニクス (注)2
売上高
外部顧客への売上高 719,476 367,517 197,020 51,425 1,335,439 - 1,335,439
セグメント間の内部売上高
又は振替高
2,338 489 - 17 2,845 △2,845 -
計 721,814 368,006 197,020 51,443 1,338,285 △2,845 1,335,439
セグメント利益 19,185 13,965 36,690 840 70,681 △21,151 49,529
セグメント資産 898,781 443,375 212,456 49,012 1,603,626 221,392 1,825,019
その他の項目
減価償却費 20,101 16,517 9,416 2,890 48,926 1,967 50,893
のれんの償却額 382 606 - 4 994 - 994
減損損失 3,810 - - - 3,810 291 4,102
持分法適用会社への投資額 1,377 561 16,946 - 18,885 44,091 62,976
有形固定資産及び
無形固定資産の増加額
26,067 30,024 11,987 1,931 70,011 1,638 71,649
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額は、報告セグメントに帰属しない基礎研究並びに各セグメント共有の研究等に
係る費用であります。
(2)セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産及びセグメント間取引消去等
であります。
(3)減損損失の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。
(4)持分法適用会社への投資額の調整額は、各報告セグメントに属していないものであります。
(5)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、本社建物等の設備投資額であります。
2.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
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大日本印刷株式会社(7912) 2021年3月期 決算短信
(関連情報)
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
(単位:百万円)
日本 アジア その他の地域 合計
1,155,716 169,658 76,519 1,401,894
(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.国又は地域の区分の方法は、地理的近接度によっております。
3.各区分に属する主な国又は地域は以下のとおりであります。
アジア : 中国、韓国、インドネシア、台湾
その他の地域 : アメリカ、フランス、ドイツ、イギリス
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が、連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超
えているため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記
載事項はありません。
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。