7806 M-MTG 2019-03-29 15:00:00
通期業績予想の修正に関するお知らせ [pdf]

                                                        2019年3月29日
各 位
                                 会 社 名 株 式 会 社 M T G
                                 代表者名 代表取締役社長 松 下             剛
                                    (コード番号:7806 東証マザーズ)
                                       執 行 役 員
                                 問合せ先              渡 邊 将 人
                                       経営推進本部長
                                           ( TEL. 052-307-7890)



                通期業績予想の修正に関するお知らせ


 当社は、2019年3月29日開催の取締役会において、以下のとおり、最近の業績動向を踏まえ、2018
年11月13日に開示しました2019年9月期(2018年10月1日~2019年9月30日)の業績予想を修正する
ことといたしましたので、お知らせ致します。


                             記

1.当期の連結業績予想数値の修正(2018年10月1日~2019年9月30日)

                                                親会社株主       1株当たり
                連結         連結        連結
                                                に帰属する       連結当期
               売上高        営業利益      経常利益
                                                当期純利益        純利益
                 百万円       百万円        百万円         百万円          円 銭
前回発表予想(A)        70,000     9,800     10,000       6,300      158.77
今回発表予想(B)        51,000     1,000      1,200         620       15.60
増減額(B-A)        △19,000    △8,800     △8,800      △5,680          -
増減率(%)           △27.1     △89.8      △88.0       △90.2           -
(参考)前期連結実績
                 60,465     8,887       8,882       5,513      161.03
(2018年9月期)


2.修正の理由
《2019年9月期通期 業績予想との差異》
売上高
 当社では、当期の連結業績予想の発表時以降、以下の経営環境の変化があり、連結売上高の見通し
を前回発表時の700億円から510億円に修正することになりました。

<「ReFa」インバウンド売上高の減少:計画比△155億円>
 「ReFa」全体の売上高の約40%を占める中国人インバウンドの売上高が、新EC法(中国電子商取引
法)の影響を受け、韓国・香港・国内で大きく減少しました。特に、まとめ買いにより売上高規模の
大きい「バイヤー(代購)」が、新EC法の施行前から購買をストップし、現在でも戻る兆しがありま
せん。結果、バイヤーの売上高を通期でゼロとし、国内外のインバウンド売上高を△155億円と見込
んでおります。具体的には、海外において、韓国免税店で計画に対し△70億円、香港で△5億円の計
△75億円を予想しております。国内では、家電量販店で計画に対し△50億円、国内百貨店・免税店で
△30億円の計△80億円を予想しております。




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 なお、「ReFa」通期売上高の見通しにつきまして、主な内訳は次のとおりです。
 国内売上高は、インバウンド比率の高い百貨店・免税店・家電量販店チャネルにおいて、前年度か
ら50%減少する見通しです。国内の全チャネルにおける、「ReFa」のインバウンド比率は前期40%で
ありましたが、新EC法の影響により今期は10%まで低下する見込みです。特にインバウンド売上高が
大きかった百貨店・免税店・量販店では、インバウンド比率が前年度の60%から20%に下がることが
予想され、下期でもインバウンド売上高の低下は続くと想定しております。その結果、下期の売上高
は△55%となる見通しです。結果、通期では57億円(前期比△50%)を見込みます。
 海外売上高は、韓国の売上高減少分(△71億円)を、中国の売上高増加分(46億円)では補完する
ことは難しいと想定しております。韓国は「ReFa」の売上高の大部分を占める免税店においてバイヤ
ー(代購)を中心に中国人インバウンドの売上高が大幅に減少しております。その影響が今後も続く
と予想し、通期の売上高は8億円(前期比△71億円)の見通しです。中国における成長は維持し、EC
を中心に販売が好調に推移しており、通期で118億円(前期比+46億円)を見込んでおります。韓国
と日本での中国人インバウンド売上高の減少分は、将来的に中国国内の正規店での売上高に転換する
と想定していますが、現在はまだその兆しが見られないため、今期の見通しにはその増加分を加味し
ておりません。

<その他売上高の減少:計画比△35億円>
① 国内美容サロン市場で「ReFa」の商流を卸販売から取次販売に変更しました。その結果、売上高
  への影響が想定より大きく、△15億円を予想しております。
② 第1四半期において国内「SIXPAD」のエントリーEMS商品(Abs Fit 2)の売上高が減少しました。
  第3四半期以降はマーケティング強化により回復する見込みではありますが、通期で計画より△
  10億円となる見通しです。
③ 育成ブランドでは、韓国における「PAO」「CAXA UP」の売上高が減少する予想です。また、国内
  百貨店で「MDNA SKIN」の中国人インバウンドの売上高が減少しました。その結果、全体で計画よ
  り△10億円となる見通しです。

  以上により、「ReFa」は中国では計画通りの成長を見込む一方、韓国と国内での新EC法の影響によ
るインバウンド売上高の減少を補完することは難しいと予想しております。また、今後も韓国・日本
におけるバイヤー(代購)の売上高は回復せず、「ReFa」の中国国内の購入先が正規店にシフトし、
中国国内売上高に転換するのは来期以降と保守的に予想し、通期売上高は248億円、前年比△27%の
見通しとしております。
 「SIXPAD」は売上高が好調な「Foot Fit」が成長を牽引し、高需要期の春夏(第3四半期・第4四
半期)では、マーケティング投資と新商品のリリースにより新規客を獲得し、ユーザー層を拡大しま
す。海外では、第3四半期以降に中国と韓国での販売を強化し、「Foot Fit」を海外展開することで、
アジアでの売上高を上昇させていき、通期売上高は141億円、前年比+5%の5期連続成長の見通しと
なります。
  また、その他の育成ブランドで121億円を見込んだ結果、通期売上高は510億円となる見通しです。

営業利益
  連結営業利益の見通しにおきましては、前回発表時の98億円から10億円に修正することとなりまし
た。前回予想発表時より、売上高の減少に伴い、粗利益が131億円減少する中で、販管費の期初計画
12%にあたる、43億円の経費削減を実施しました。内訳としては、既存のマーケティング費を13億円、
研究開発費を7億円、人件費を6億円、その他販管費を17億円、削減しております。その結果、営業
利益は10億円となる見通しです。

<マーケティング費>
  通期でマーケティング費は86.4億円(計画比△13億円)となり、売上高比率が16.9%(前年比+
2.3pt)となる見通しです。今後の成長のために、売上高成長の中核である中国の「ReFa」と国内の
「SIXPAD」へのマーケティング投資を継続して実施します。

<研究開発費>
 新商品・新ブランドのリリースは計画通りに実施の上、研究開発費を抑制することになりました。
通期で研究開発費は25億円(計画比△7億円)となり、売上高比率が4.9%(前年比+1.6pt)となる
見通しです。投資計画の再検討を実施し、第1四半期と第2四半期は研究開発費を一部計画より抑
制・後ろ倒ししました。第3四半期と第4四半期は今期末から来期にかけての新ブランド・新商品の
リリースに向けて投資を強化してまいります。
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<人件費>
 通期で人件費は74.7億円(計画比△6億円)となり、売上高比率は14.6%(前年比+3.3pt)とな
る見通しです。成長分野には社内異動により人員を補強し、中途採用を必要最低限に抑制します。期
初の採用計画から170名削減し、今期末の従業員数は約1,650名となる見通しです。前年から増加する
約150名のうち72名は新卒入社であり、中長期的な戦力としての人材は確保しております。

 本発表以降も販管費は随時精査を行うことで、計画の見直しと削減を積極的に実施してまいります。
持続的な成長のための投資は継続して行いながら、経費意識を持って経営に尽力してまいります。

経常利益
 連結経常利益の見通しを前回発表時の100億円から12億円に修正します。88億円減少の要因は上記
の営業利益の減少に伴うものです。営業外損益につきましては前回発表時と同様に、保有不動産の貸
し出しに伴う受取地代家賃2億円を見込んでおります。その結果、連結経常利益は12億円となる見通
しです。

親会社株主に帰属する当期純利益
 親会社株主に帰属する当期純利益の見通しを前回発表時の63億円から6.2億円に修正します。法人
税等につきましては5.8億円を見込んでおります。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は6.2
億円となる見通しです。

3. 今後の重点戦略
 当社では、このような事業環境の下、早期に業績を回復し、売上高・利益を再び成長軌道に乗せる
ために、「成長の3本柱」である「ReFa」「SIXPAD」「NEWPEACE(新ブランド)」への集中を進めて
まいります。

<ReFa>
  「ReFa」は当社の売上高の約半分を占める旗艦ブランドであり、全社の業績回復においては、
「ReFa」の売上高回復が最優先課題であります。そのための重点戦略が「商品カテゴリーの進化」
「中国での戦略提携と販路拡大」「グローバル展開」です。
① 商品カテゴリーの進化
  「ReFa」からは、前年を上回る新商品の継続的な投入により、既存の商品カテゴリーをさらに充
実・強化すると共に、新カテゴリーも積極的に拡大し、「オムニ・ビューティー」ブランドとしての
拡張を図ります。
  コアカテゴリーである「美容ローラー」「美容カッサ」においては、第3・第4四半期において
   新商品を導入し、シリーズ化を強化します。
  売上高・利益の「質」を変革するために、従来の「売り切り型」からサブスクリプション(定期
   販売)を中心とした「消耗型」の商品群を強化し、ストック型の売上高構成比を向上します。第
   一弾として、当社が美容サロン向け商品で10年に渡り磨き上げた「炭酸美容」テクノロジーを駆
   使した「ReFa MIST」にサブスクリプション型モデルを導入する予定です。同商品の定期継続利
   用率の高さは美容サロン向けの前商品で実証済みであるため、安定的な売上高と利益の拡大が見
   込めます。
  当社の強みである「BEAUTY TECH」を活用した複数の新商品を2019年秋以降、順次リリースする
   予定です。特に美容機器市場の拡大が見込まれる中国市場においては早期の展開を計画中です。
   また、美容ローラーにIoT技術を融合させることで、携帯電話のアプリを通してReFaユーザーの
   「肌データ」を管理・蓄積し、今後の新商品や新サービスの開発に活用する予定です。
  新カテゴリーの積極的な拡大として、2019年秋にはヘアドライヤーとヘアアイロン市場に参入し
   ます。「ReFa」のブランディングとデザイン性、そして当社独自の技術により差別化された商品
   は、市場規模の大きな国内市場と中国EC市場に優先して注力します。ドライヤー商品は平均寿命
   が3〜4年のため、買い替えのリピート需要も期待されます。

② 中国での戦略提携と販路拡大
 中国は、ReFaブランドにおいて国内に次いで大きな売上高を見込む重要市場です。国内や韓国の中
国人インバウンドの売上高を含めると、中国人売上高構成比は「ReFa」全体の約60%を占めると推測
されるため、中国におけるマーケティングと販路強化は重要戦略の一つです。
 最重要のECチャネルでは、従来のTMALL(アリババ)に加え、2019年春から他のECプラットフォー
ムである「JD(京東)」「KAOLA」「VIP」「RED」とも戦略提携を開始し、ReFa正規旗艦店を開設し
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ます。また、体験・購入の場として重要な店舗においては、従来の沿岸部一級都市の百貨店・直営店
に加え、世界的な有名ブランドを取り扱う大手代理商「EA」と提携することで、内陸部二級・三級都
市での取扱店舗数を大幅に拡大します。成長著しい国内免税店においては、最大手である「CDFG」と
戦略提携し、中国国内の空港・市中免税店でのReFaカウンター展開を拡大します。
 一方で、アリババ・グループとの戦略提携におきましては、TMALLから「ReFa」の優れた実績によ
り「TMALL Beauty Device Award of the Year 2018」の表彰を受け、さらに2019年3月28日には
「TMALL Beauty JBP(Joint Business Plan Partner)」に選出され、EC最大手のTMALLの戦略パートナ
ーとして認識されることとなりました。今後も提携の強化に努めてまいります。

③ グローバル展開
 日本発の「美容ローラー文化」を世界に発信するために、「ReFa」を引き続きグローバルで展開を
進めてまいります。アメリカでは、従来のECチャネルの販路に加え、ニーマン・マーカスなどの高級
百貨店やセフォラなどの化粧品専門店、さらにサンフランシスコやハワイなどの空港免税店へ今期内
の展開が決定しております。また中東地域では、大手リテールグループと提携し、今夏にドバイに進
出する予定です。

<SIXPAD>
 SIXPADは当社の売上高の25%以上を占める旗艦ブランドであり、今後の重点戦略として「国内マー
ケティングの強化」「新商品によるユーザー層の拡大」「SIXPAD STATIONの国内・海外展開」「メデ
ィカル分野での取り組み」「海外売上高比率のアップ」を掲げています。

① 国内マーケティングの強化
  EMS機器の需要が高まる春夏(第3・第4四半期)において、国内マーケティングを強化します。
ロナウド選手の新CM・ビジュアルを活用してブランド認知のアップに努め、コアユーザーである30〜
40代男性のEMS機器需要の喚起を図ってまいります。

② 新商品によるユーザー層の拡大
  シニアのユーザー層拡大を狙って2018年10月にリリースした「Foot Fit」の販売が好調で、60代以
上のユーザー比率を短期間で5%から15%に増加させることに成功しました。4月に生産を倍増した
後には、シニア顧客が多い百貨店の出店数を30店から200店規模にまで拡大するとともに、待ち望ま
れていた海外販売も中国を中心にスタートします。さらに今夏(第4四半期)には新商品を導入する
ことで「Foot Fit」をシリーズ化し、足裏筋をトレーニングするEMS機器の地位確立を図り、シニア
のユーザー層をさらに開拓します。
  また、女性のユーザー層の拡大も引き続き行ってまいります。「Bottom Belt」に続き、胸筋用の
EMS機器である「Chest Fit」の発売を2019年7月に予定しています。「Chest Fit」については、男
性からのニーズも期待され、他の「SIXPAD」EMS機器とのセット販売により、客単価アップが予想さ
れます。

③ SIXPAD STATIONの国内・海外展開
 近未来型EMSジムとして2018年7月、東京・代官山に第一号店をオープンした「SIXPAD STATION」
においては、半年でオープンから単月黒字化を果たすなど好調なスタートを切りました。2019年4月
には東京・六本木に二号店がオープンし、2019年夏には中国に4店舗、香港に1店舗がフランチャイ
ズパートナーから出店する予定です。全世界5,000店舗構想に向けて、着々と歩みを進めてまいりま
す。

④ メディカル分野での取り組み
 「SIXPAD」のEMS技術を活かしてリハビリや高齢者介護、手術後のサルコペニアの予防やDVT・腰痛
予防などに活用する共同研究を、全国の大学・病院・役場と進めております。これらの研究から得ら
れた知見とエビデンスを生かした医療向け商品の開発も進行中です。

⑤ 海外売上高比率のアップ
 「SIXPAD」の海外売上高比率は2018年9月期において「SIXPAD」の売上高全体の6%であり、課題
となっておりました。海外売上高の拡大に向けて、中国では従来のTMALL(アリババ)に加えて、JD
(京東)、KAOLA、VIP、REDとの戦略提携を2019年春から開始し、ECでの販路を充実させていきます。
さらに大手代理商「EA」との提携で、中国内陸部での取扱店舗数を大幅に拡大します。韓国ではロー
カル顧客を対象とした調査研究で得られたエビデンスを元に、2019年6月からテレビ通販による販売
                                 - 4 -
を実施する予定です。アメリカでは、EMS機器が医療機器とみなされるため、同国内での販売に向け
2020年内を目処にFDAの認可の取得を進めております。
  今後のグローバル展開においては、各国の消費嗜好・文化・風土を考慮し、家庭用EMS機器とEMSジ
ム業態それぞれの事業ポテンシャルを勘案した戦略を検討しています。

<新ブランド NEWPEACE>
 「ReFa」、「SIXPAD」に次ぐ「第3の柱」として、新ブランドの「NEWPEACE」を2019年秋にリリー
スする予定です。当社の強みである「WELLNESS TECH」を駆使した“AI モーションマットレス”の新
ブランド「NEWPEACE」は、「睡眠負債」に悩む顧客など、睡眠への意識の高い層をターゲットとした
「スリープテック」商品として、約2,600億円規模と言われる国内のマットレス市場に対し当社の既
存販路をフルに活かしてローンチを行ってまいります。日本に限らず、中国や欧米でも市場規模は大
きく、ターゲットとなる顧客は多く見込め、海外でのポテンシャルも大きいと期待できます。

<その他の新ブランド>
 長崎県五島列島原産の椿を原料としたスキンケアブランド「五島の椿」を含め、全4ブランドの開
発を順調に進めております。当社のストック型ビジネスの売上高比率を高めるため、これらのブラン
ドではサブスクリプション型モデルの起用を予定しています。


(注)本資料に記載されている計画、見通し、戦略及びその他の歴史的事実でないものは、作成時点
   において入手可能な情報に基づく将来に関する見通しであり、さまざまなリスクおよび不確実
   性が内在しています。経済情勢の変動等により、予測が実際の業績と異なる可能性があります。
   また、本資料に記載されている情報は公開情報等から引用したものであり、情報の正確性等に
   ついて保証するものではありません。また、公認会計士又は監査法人の監査の対象外です。


                                                    以   上




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