7777 J-3Dマトリックス 2020-10-12 15:30:00
次世代止血材(TDM-623)の治験計画届提出のお知らせ [pdf]

                                                     2020 年 10 月 12 日

各     位
                       東 京 都 千 代 田 区 麹 町 三 丁 目 2 番 4 号
                       会  社  名 株式会社スリー・ディー・マトリックス
                       代 表 者 名    代 表 取 締 役 社 長     岡    田        淳
                                               (コード番号:7777)
                       問 合 せ 先    取      締     役    新    井 友 行
                       電 話 番 号                          03 (3511)3440




           次世代止血材(TDM-623)の治験計画届提出のお知らせ

    当社が開発を進めている次世代止血材(以下、
                        「TDM-623」)について、当社欧州子会社の 3-D
Matrix Europe SAS.が、2020 年 10 月 10 日付でベルギーの監督当局(Federal Agency for
Medicines and Health Products)に治験計画届を提出いたしましたので、お知らせいたします。


    今回の欧州での治験は、脳神経外科領域を対象とし、当初ベルギーの医療施設にて開始し、安
全性を評価します。その後、フランス及びイギリスの医療施設を追加し、有効性を評価する計画
です。


    TDM-623 は、既に上市済みの当社吸収性局所止血材「PuraStat」のペプチド配列とは異なる
当社が単独で特許を保有する新規ペプチド配列を用いた開発品です。現行の「PuraStat」と比べ
て、ペプチド原価が低く抑えられることや流通経路における冷蔵管理が必要無いことからコスト
の低減が見込まれます。また、製造につきましては、ヨーロッパの製造委託先においてコマーシ
ャルスケールによる治験品を製造済みであり、製造方法は既に確立しておりますので、承認取得
後は速やかに製品を供給することが可能です。


    TDM-623 の製品特性は、
                  「PuraStat」と共通しており、人体の構成成分である3種のアミノ酸
から成るペプチドを原材料とした透明な液体で、血液に触れると瞬時にハイドロゲルを形成する
特性(自己組織化)により、血管面を物理的に塞いで止血を行うものです。このペプチドは化学
合成により製造されており、動物由来の物資を完全に排除できることから、動物由来品から生じ
る C 型肝炎ウイルス等の感染や未知の成分の混入によるリスクがありません。


    そのほか、TDM-623 もプレフィルドシリンジ製品(注射器に水溶液が充填されている)で、使
用が簡便であり、使用後は洗い流しが可能なこと、体内に残ったものもアミノ酸に分解されて速
やかに体外に排出されること、透明で手術中の患部がよく見えることなども「PuraStat」と共通
の特徴です。
 当社としましては、段階的に次世代止血材の対象領域を外科手術全般へ拡大していく予定です。
また、将来的には止血材製品は現行の「PuraStat」から次世代止血材に置き換え、
                                        「PuraStat」
は後出血予防材や癒着防止材としての開発にフォーカスするなど、それぞれの製品特性をより活
かした製品開発を計画し、医療現場のニーズに合致した製品群を提供して参りたいと考えており
ます。


 なお、現段階においては、本件による本年度以降の業績予想への影響はありません。


                                             以   上