7777 J-3Dマトリックス 2020-09-24 15:30:00
米国における「PuraSinus」販売開始のお知らせ [pdf]

                                                            2020 年9月 24 日

各     位
                           東 京 都 千 代 田 区 麹 町 三 丁 目 2 番 4 号
                           会  社  名 株式会社スリー・ディー・マトリックス
                           代 表 者 名      代 表 取 締 役 社 長   岡    田        淳
                                                   (コード番号:7777)
                           問 合 せ 先      取    締     役    新    井 友 行
                           電 話 番 号                          03 (3511)3440




                米国における「PuraSinus」販売開始のお知らせ

    当社米国子会社 3-D Matrix Inc.は、米国 FDA より承認を受けておりました耳鼻咽喉科向け癒
着防止兼止血材「PuraSinus」につきまして、この度、販売を開始しましたのでお知らせいたし
ます。


    「PuraSinus」 は、当社グループが米国マサチューセッツ工科大学(MIT)よりライセンスを
受けた自己組織化ペプチド技術を用いて開発されました。本領域で初めて癒着防止、止血、創傷
治癒の3つの性能を有し、その効果を同時に発揮できる唯一の医療機器であり、主に鼻甲介切除
術や鼻中隔矯正術等の手術への適用となります。


    今年に入り新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、病院・ドクター訪問が長期間
出来なかったことから販売活動が計画よりも大きく遅れていましたが、本年 6 月末より複数の医
療機関・医師による臨床試用を開始しておりました。未だ平常時よりも臨床件数が少ない中、試
用いただいた医師からは高い評価を得ておりましたが、この度、米国ウィスコンシン州の下記施
設より「PuraSinus」の初回の発注を受領致しました。


施設名:Advent Surgery Center (Milwaukee, WI)
主に「PuraSinus」を使用している医師:Dr. David Lee


    Advent Surgery Center はウィスコンシン州とイリノイ州にて十数箇所の医療施設を運営する
医療グループであり、PuraSinus を先行使用している Dr. Lee に続き他の医師へも順次使用を拡
大してゆく所存です。また当初より臨床試用を実施している St.Joseph Hospital/River North
Surgery Center の Dr. Pritikin からも近日中に受注が得られる見通しでおります。Dr.Pritikin は
大学病院や手術センターなど複数施設にて施術を行う、米国耳鼻咽喉科のコミュニティに於いて
大きな影響力を持つ医師であります。Dr. Lee や Dr. Pritikin から高い評価を頂いている事は、今
後の他センターにおける「PuraSinus」の導入加速に寄与するものと考えております。
 近年まで鼻領域の手術においては主に術中止血や術後出血予防の目的でガーゼ等のパッキング
材が用いられてきましたが、鼻に詰め物をする不快感や除去する際の痛みから患者の負担が重く、
術後の Quality of Life 改善が課題となっておりました。既に弊社製品が市場に浸透しているオー
ストラリアなどと同様に米国では一部パッキング材を代替する形でその他の止血材が用いられて
いますが、既存の止血材には癒着を促進してしまい再手術が増えるという課題があり、止血効果
に加えて癒着防止及び創傷治癒効果もある新たな製品の開発が臨床現場より求められていました。
そのような中、
      「PuraSinus」は前述の3つの効果(癒着防止、止血、創傷治癒)を同時に達成す
る唯一の製品として FDA の承認を受けております。


 オーストラリアでは、当社の吸収性局所止血材「PuraStat」を市場に投入してから約2年で耳
鼻咽喉科領域のマーケットシェアの約 11%を獲得しております。米国とオーストラリアの同領域
での市場環境は近似しているため、米国においても当該製品が早期に普及していくことが想定さ
れます。当社としましても、直販の営業体制により有力施設への導入・使用拡大を進め、約 100
‐200 億円(*)と推計する当市場の開拓を素早く進めていきたいと考えております。


 なお、世界の癒着防止材市場は約 1,000 億円の顕在市場があり、さらに大きなアンメットニー
ズが存在していると考えられており、将来的には当社では、リハビリ時の痛みを軽減するべく整
形外科手術での適用、繰り返し手術が必要となる小児心臓外科手術や不整脈のアブレーション治
療での適用、また妊孕力を維持するための産婦人科手術での適用等、癒着防止兼止血材としての
当社開発品の活用にも展開したいと考えており、国内外の大学病院や研究室で検討を実施中です。
こちらも早期の承認取得を目指し販売が開始できるよう引き続き開発を進めてまいります。


 本件は、現在公表中の通期業績予想には影響ありません。


(*)年間症例数×癒着防止材等適用率×1 症例当たり使用数×単価で当社にて推計。



                                                以   上