7777 J-3Dマトリックス 2020-07-02 15:00:00
米国における「PuraSinus」臨床試用開始のお知らせ [pdf]

                                                                         2020 年7月2日

各      位
                                 東 京 都 千 代 田 区 麹 町 三 丁 目 2 番 4 号
                                 会  社  名 株式会社スリー・ディー・マトリックス
                                 代 表 者 名         代 表 取 締 役 社 長       岡    田        淳
                                                                (コード番号:7777)
                                 問 合 せ 先         取       締      役    新    井 友 行
                                 電 話 番 号                                 03 (3511)3440




                  米国における「PuraSinus」臨床試用開始のお知らせ

    米国 FDA より承認を受けておりました耳鼻咽喉科向け癒着防止兼止血材「PuraSinus」の臨床
試用を開始しましたのでお知らせいたします。


    「PuraSinus」 は、当社グループが米国マサチューセッツ工科大学(MIT)よりライセンスを
受けた自己組織化ペプチド技術を用いて開発されました。本領域で初めて癒着防止、止血、創傷
治癒の3つの性能を有し、その効果を同時に発揮できる唯一の医療機器であり、主に鼻甲介切除
術や鼻中隔矯正術等の手術への適用となります。


    今回の初臨床試用では、米国ペンシルバニア州、イリノイ州の下記2施設にて「PuraSinus」
が使用され、試用した各医師からは「PuraSinus」の継続利用の意向を頂いております。


    1)The Center For Specialized Surgery (Bethlehem, Philadelphia)
      Dr. David Yen


    2)Chicago Nasal & Sinus Center (Chicago, Illinois)
      Dr. Jordan Pritikin


    Dr. Yen と Dr. Pritikin は各々病院や手術センターなど複数施設にて施術を行う、米国耳鼻咽喉
科のコミュニティに於いて大きな影響力を持つ医師であります。これらの医師から高い評価がい
ただけた事で、今後の各地域に於ける「PuraSinus」の導入を加速できるものと考えております。


    近年まで同分野の手術においては、主に術中止血や術後出血予防の目的でガーゼ等のパッキン
グ材が用いられてきましたが、鼻に詰め物をする不快感や除去する際の痛みから患者の負担が重
く、術後の Quality of Life が悪いことから、米国及びオーストラリアでは、既にパッキング材に
代わりその他の止血材が用いられています。しかしながら、既存の止血材は、癒着を促進してし
まい、再手術が増えるという問題がある為、止血効果に加えて、癒着防止及び創傷治癒効果もあ
る新たな製品の開発が臨床現場より求められていました。そのような中、
                                「PuraSinus」は前述の
3つの効果(癒着防止、止血、創傷治癒)を同時に達成する唯一の製品となることが見込まれて
おります。


 オーストラリアでは、当社の吸収性局所止血材「PuraStat」を市場に投入してから約2年で耳
鼻咽喉科領域のマーケットシェアの約 11%を獲得しております。米国とオーストラリアの同領域
での市場環境は近似しているため、米国においても当該製品が早期に普及していくことが想定さ
れます。当社としましても、直販の営業体制により有力施設への導入・使用拡大を進め、約 100
‐200 億円(*)と推計する当市場の開拓を素早く進めていきたいと考えております。


 なお、世界の癒着防止材市場は約 1,000 億円の顕在市場があり、さらに大きなアンメットニー
ズが存在していると考えられており、将来的には当社では、リハビリ時の痛みを軽減するべく整
形外科手術での適用、繰り返し手術が必要となる小児心臓外科手術や不整脈のアブレーション治
療での適用、また妊孕力を維持するための産婦人科手術での適用等、癒着防止兼止血材としての
当社開発品の活用にも展開したいと考えており、国内外の大学病院や研究室で検討を実施中です。
こちらも早期の承認取得を目指し販売が開始できるよう引き続き開発を進めてまいります。


 本件は、現在公表中の通期業績予想には影響ありません。


(*)年間症例数×癒着防止材等適用率×1 症例当たり使用数×単価で当社にて推計。



                                            以   上