7776 J-セルシード 2020-02-14 16:00:00
中期経営計画(2020年12月期~2022年12月期) [pdf]

                          中期経営計画
                (2020 年 12 月期~2022 年 12 月期)
                                                  2020 年2月 14 日
                          会 社 名    株式会社セルシード
                          代表者氏名    代表取締役社長 橋本 せつ子
                                   (コード番号:7776)
                          問合せ先     取締役 最高財務責任者 小野寺 純
                          電話番号     03-6380-7490

1.今後の3ヶ年の中期計画
(1)当中期経営計画提出時点における前連結会計年度の総括
  当連結会計年度におけるわが国経済は、前半は企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな
 回復基調で推移しました。しかしながら後半は国内においては 10 月の消費増税や大型台風が内需を
 下押しし、海外においては米中貿易摩擦、日韓関係、英国の EU 離脱、新型肺炎の流行拡大など依然
 として先行き不透明な状況が継続しております。
  当社グループを取り巻く再生医療分野におきましては、平成 26 年 11 月 25 日に「再生医療等の安全
 性の確保等に関する法律」
            (再生医療等安全性確保法)が施行された以降、新規参入は大手企業を含め
 て増加しており、今後巨大市場に成長することが見込まれております。また最近では、山中伸弥教授
 によるヒト iPS 細胞の発明以降、iPS 細胞の再生医療への応用など実用的な研究開発が数多く行われ
 るようになり、将来における再生医療分野への期待度、関心度はますます高まっております。
  このような環境のもと、当社は細胞シート再生医療事業では、食道再生上皮シート、軟骨再生シー
 トの細胞シート再生医療製品パイプラインの自社開発を中心とした研究開発の推進、食道再生上皮シ
 ート、軟骨再生シートに続く第三品目の歯根膜再生シートの開発の検討を開始いたしました。
  再生医療支援事業では更なる器材事業拡充を目指し、顧客の要望を踏まえた新規器材及び特注品の
 研究開発に取り組みました。国内の販売面では温度応答性細胞培養器材を中心とした器材製品の拡販
 に向けた主要販売代理店からの売上情報等の収集分析、共同での営業活動を実施、2019 年 3 月に第
 18 回再生医療学会総会への付設展示会に当社器材を展示するブースを出展するなど、当社器材製品の
 積極的な販売促進活動の結果、特に海外売上が前年比大幅に増加し器材事業としては過去最高の売上
 を計上することが出来ました。
  前期より開始した当社細胞培養センターを活かした再生医療を支援する新たな事業、再生医療受託
 事業については、2018 年に東京女子医科大学より受注した歯根膜細胞シートの医師主導治験で用い
 る細胞シートの再生医療受託サービスの第1号案件を 2019 年第1四半期に売上計上し、その後 4 号
 案件まで受注し売上計上しました。また、当社の知名度及び再生医療事業の潜在的成長可能性の認知
       当社主催の第1回細胞シート工学イノベーションフォーラムを 2019 年7月に開催し、
 度向上に向け、
 160 名弱のアカデミア及び企業からの多数の参加があり、細胞シート工学の研究と臨床応用について
 活発な議論が展開され、好評を博すことができました。また、提携、協業、製造受託などの新たな取
 引先の開拓に寄与したこともあり、引き続き 2020 年 10 月に第 2 回目の細胞シート工学イノベーショ
 ンフォーラムを開催する予定であります。
  海外事業展開については、当社は台湾の三顧股份有限公司(MetaTech(AP)Inc.、 「MetaTech 社」
                                              以下



                            -1-
といいます。)と細胞シート再生医療事業に関する台湾での独占的事業提携契約を 2017 年4月に締結
いたしました。本契約で当社は MetaTech 社に対して細胞シート再生医療事業(食道再生上皮シート・
軟骨再生シート)の台湾での独占的な開発・製造・販売権を付与し、これにより台湾での細胞シート
再生医療事業の開発・事業化は、当社支援のもとで MetaTech 社が主体となって推進しております。本
契約に基づく売上高は、2019 年 12 月期においてマイルストーン売上を 150,000 千円計上し、このう
ち 20,000 千円については、MetaTech 社の提携先病院である義大医療財団法人義大病院(台湾高雄市)
が申請した「自己軟骨細胞移植」が、2019 年 12 月 18 日付で、台湾衛生福利部(日本の厚生労働省
に相当)から、細胞治療技術施行計画(日本における先進医療に相当する治療)として承認されたこ
とにより、自己軟骨のマイルストーンとして売上計上したものであります。さらに今後治療を開始し、
10 症例完了時には、50,000 千円のマイルストーン売上を計上する予定です。また将来的には、MetaTech
社が開発する軟骨再生シートが上市(販売)に至った際には、MetaTech 社の売上高に応じて数%程度
のロイヤリティの売上を計上する予定です。
    今後も引き続き MetaTech 社に対して食道再生上皮シート及び軟骨再生シート事業にかかる支援を
行って参ります。
    一方、食道、軟骨以外のパイプラインの開発・製造・販売にかかる事業提携は、当社と MetaTech 社
が中心となり 2019 年 11 月に共同出資して、2020 年1月に台湾に設立した合弁会社で実施する予定で
す。
    具体的には、設立した合弁会社では、日本又は台湾の大学、研究機関から提供を受けたシーズ技術
を基に細胞シート工学を応用した再生医療等製品・治療法の開発を行い、その実現に向けて製品概要
の検討、製造方法の最適化などを行います。台湾義大医療財団法人義大病院(台湾高雄市)の杜元坤
教授(Dr.YUAN-KUN TU)が開発したシーズが候補の一例です。再生医療支援事業としては、臨床開発の
コンサルティング及び製造販売承認申請の支援なども行っていく予定です。
    また将来的には、当社が開発した食道、軟骨再生シート以外の品目を導出するのみならず、合弁会
社が開発した品目を日本に導入して製造販売承認を目指す方法もあります。その際には当社の売上に
寄与するものと考えております。
    このような活動を行った結果、当連結会計年度の売上高は 275,824 千円(前連結会計年度比 750,269
千円の減少)営業損失は 780,796 千円
      、               (前連結会計年度は営業利益 140,062 千円)経常損失は 786,234
                                               、
千円(前連結会計年度は経常利益 140,675 千円)
                          、親会社株主に帰属する当期純損失は 782,398 千円
(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益 129,745 千円)となりました。
    セグメントの業績は次のとおりであります。
①     再生医療支援事業
    温度応答性細胞培養器材を中心とする器材販売活動を推進し、上述のように特に海外売上が前年比
大幅に増加し器材事業として過去最高の売上を計上することが出来ました。国内におきましても主要
代理店を戦略的に集約し、マーケティング情報の共有、マーケティング活動の協業を実施した事も売
上拡大に貢献しました。また、当社細胞培養センターを活かした再生医療を支援する新たな事業とし
て 2018 年 11 月に開始した再生医療受託事業は、2019 年に売上を計上することが出来ました。
    このような活動を行った結果、売上高は 117,134 千円(前連結会計年度比 51,040 千円の増加)
                                                       、営
業損失は 46,531 千円(前連結会計年度は営業損失 70,272 千円)となりました。




                            -2-
②    細胞シート再生医療事業
    細胞シート再生医療事業では、食道再生上皮シート及び軟骨再生シートの細胞シート再生医療等製
品パイプラインの自社開発を中心とした研究開発を推進しております。
    食道再生上皮シート再生医療等製品パイプラインでは、2016 年8月より進めて参りました治験につ
いて 2018 年4月までに治験実施施設での症例登録を終了いたしました。本治験の安全性については、
本製品に関連した副作用の発生はなく、問題は認められませんでした。一方で、主要評価項目である
ESD(内視鏡的粘膜切除術)後 8 週目の狭窄予防効果において、閾値奏効率(ESD 後の無処置患者に対
する非狭窄率)に対して統計的な優位性が証明されませんでした。今般、独立行政法人医薬品医療機
器総合機構(以下、PMDA)より安全性は確認できたものの、有効性については十分なデータであると
は言い切れず、製造販売承認申請については追加の臨床試験を実施し、有効性を確認するデータの提
出が必要である旨の回答がありました。
    一方、2017 年に発刊された食道癌診療ガイドライン(日本食道学会編)では、食道癌の内視鏡治療
後の狭窄予防として、ステロイド局注、ステロイド内服のいずれかを行うことを強く推奨すると掲載
され、最近では狭窄の予防を図るためステロイドが主な治療法として用いられることが多くなりまし
た。ステロイドは安価で有効な治療法として認知されてきており、追加の臨床試験は対象患者をステ
ロイド投与にリスクがある患者とする必要が生じたことから、対象患者や必要な症例数等についての
協議を PMDA と行っております。
    このような状況であることから、引き続き開発を進めていく一方、製造販売承認申請の時期につい
ては PMDA との協議が完了次第すみやかにお知らせいたします。
    軟骨再生シート再生医療等製品パイプラインでは、2019 年1月に共同研究先の東海大学医学部付属
病院が申請いたしました「自己細胞シートによる軟骨再生治療」が厚生労働省「第 71 回先進医療会
議」において承認されました。なお、当該先進医療が東海大学で開始した際には、当社は自己軟骨細
胞シートの受託加工を請け負い 2020 年に売上計上できる見込みであります。今後も収益を獲得しつ
つ、引き続き開発を進めて参る予定であります。
    また、当社と東海大学の佐藤正人教授は、軟骨細胞シートに関する特許「培養細胞シート、製造方
法及びその利用方法」を米国に共同出願し 2019 年 11 月に成立いたしました。当該特許は、移植用「軟
骨再生シート」の基本特許であり、既に 2012 年2月7日及び 2018 年3月 27 日付でお知らせしており
ます国内および欧州で登録済みの特許(日本特許番号:第 4921353 号)に対応するものです。これに
より、現在開発中の軟骨再生シートを世界の主要な医薬品市場である日米欧において、知的財産面で
保護することが出来ました。
 また、同種細胞を用いた軟骨再生シートについては、日本医療研究開発機構(AMED)が公募した補
助事業である 2018 年度「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速
支援)
  」に、当社が提案した研究開発課題(同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の製品化に向けた製造方法
の確立)が採択されました。事業期間は 2018 年 10 月から 2021 年 3 月までの 3 年間です。この事業で
は多指症由来軟骨細胞のセルストックの構築、軟骨細胞シートの製造方法や品質管理試験の最適化を
行ったのち、安全性試験などのデータ取得を実施し、得られたデータをもとに早期事業化を目指して
参ります。この事業において企業が商用利用のためにヒト組織を入手し、細胞ストックを構築するた
めの仕組みづくりを模索しています。しかしながらセルストック構築には、各種医療機関・行政にお




                           -3-
 ける細胞を採取・保管・供給するための仕組み作りに未だ整備が十分ではない点も見受けられ、組織
 の入手が遅れました。ようやく 2020 年 1 月になって初めて組織の入手が出来ましたが、当初予定して
 いた治験開始の時期が遅れることになりました。
  また共同研究先である東海大学では、同種軟骨細胞シートの臨床研究では 10 名の患者への移植が
 12 月に完了しました。今後移植 1 年後の検査結果の報告を期待するところです。
  海外展開におきましては、台湾企業(MetaTech 社)との間で締結した細胞シート再生医療事業に関
 する台湾での独占的事業提携契約に基づく売上を 150,000 千円計上いたしました。
  以上のような活動を行った結果、売上高は 158,689 千円(前連結会計年度比 801,310 千円の減少)
                                                       、
 営業損失は 424,248 千円(前連結会計年度は営業利益 497,664 千円)となりました。


(2)中期経営計画の概要及び策定の背景
  中期経営計画の概要は以下の通りです

  (細胞シート再生医療事業)

  ●食道再生上皮シートの追加治験に関して PMDA と協議を進め、早期の製造販売承認申請を目指す。

  ●自己軟骨再生シートは東海大学より先進医療に係る製造を受託。先進医療を見据えて治験実施。

  ●同種軟骨再生シートの早期の治験開始に向けセルストック構築、細胞シート製造自動化などの仕
   組み作りを加速する。

  ●東京医科歯科大学との間で食道再生上皮シート、軟骨再生シートに続く、第三品目の歯根膜再生
   シートについて詳細検討に向けた協議終了後、開発に着手する。

  ●日本発の細胞シート工学の世界展開のために事業提携を積極的に推進し収益の拡大を目指す。

  ●台湾における再生医療ビジネスへの投資拡大を見据え、MetaTech 社、台湾合弁会社との協業を
   強化し、更なる収益機会獲得を目指す。

  (再生医療支援事業)

  ●器材の新製品開発の推進、需要増加に対応した生産能力の確保、更なる収益機会の拡大を目指す。

  ●受託製造・コンサルティング事業を推進し、更なる収益機会獲得を目指す。

  当社は、細胞シート工学という日本発の革新的再生医療技術を基盤として様々な細胞シート再生医
 療等製品を開発し、その世界普及を目指しております。
  2014 年 11 月に「医薬品医療機器等法」並びに「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」が施行
 された以降、日本における再生医療を取り巻く環境が大きく変化し、再生医療等製品の産業化が進み
 つつあります。実際この約5年の間で、7 品目の製造販売が承認され、当社も引き続き製造販売承認
 に向け開発を進めてまいります。
  再生医療支援事業などの領域において、海外での器材ビジネスの拡大、受託事業の体制構築、
 MetaTech 社、台湾合弁会社との協業強化など社内外で環境が整ってまいりました。
  この日本のみならず海外における大きな外部環境の変化を活かしつつ、上記概要の通り計画を推進
 して参ります。




                           -4-
(3)事業の進捗状況及び今後の見通し並びにその前提条件
<細胞シート再生医療事業>

●食道再生上皮シート
 特 徴:自己口腔粘膜上皮細胞より培養した細胞シート
 適応症:内視鏡による早期食道癌除去後の食道狭窄の防止

   近年、初期の食道癌に対しては、内視鏡を用いて病変部を局所的に切除する内視鏡的粘膜下層剥離
 術(ESD)が行われています。ESD は身体への負担は小さいものの、術後に癌切除部位にしばしば狭窄
 が生じます。食道狭窄に対してはバルーン拡張術で狭窄部を広げる治療が行われますが、強い痛みを
 伴う難点があります。   また繰り返し生じる狭窄の度にバルーン拡張治療が必要になるため、   患者の QOL
 が低くなってしまう問題があります。このような初期の食道癌治療の問題を解決するために東京女子
 医科大学で、細胞シートを用いた治療が開発されました。これは患者自身の口の中から採取した組織
 (口腔粘膜組織)から細胞シートを作製し、癌切除部に貼り付ける治療法です。癌切除部位の治癒を
 促進させることで、食道狭窄の生じる頻度を抑える効果があり、術後の身体的負担を軽減させること
 ができます。
   当パイプラインでは、2016 年8月より進めて参りました治験について 2018 年4月までに治験実施
 施設での症例登録を終了いたしました。本治験の安全性については、本製品に関連した副作用の発生
 はなく、問題は認められませんでした。一方で、主要評価項目である ESD(内視鏡的粘膜切除術)後
 8 週目の狭窄予防効果において、閾値奏効率(ESD 後の無処置患者に対する非狭窄率)に対して統計
 的な優位性が証明されませんでした。今般、PMDA より安全性は確認できたものの、有効性については
 十分なデータであるとは言い切れず、製造販売承認申請については追加の臨床試験を実施し、有効性
 を確認するデータの提出が必要である旨の回答がありました。
   一方,2017 年発刊された食道癌診療ガイドライン(日本食道学会編)では,食道癌の内視鏡治療後
 の狭窄予防として,ステロイド局注,ステロイド内服のいずれかを行うことを強く推奨すると掲載さ
 れ、最近では狭窄の予防を図るためステロイドが治療法として用いられることが多くなりました。
   ステロイドは安価で有効な治療法として認知されてきており、追加の臨床試験は対象患者をステロ
 イド投与にリスクがある患者とする必要が生じたことから、改めて対象患者や必要な症例数等につい
 ての協議を PMDA と行っております。
   このような状況であることから、引き続き開発を進めていく一方、製造販売承認申請の時期につい
 ては PMDA との協議が終わり次第すみやかにお知らせいたします。

●軟骨再生シート
 特 徴:自己軟骨細胞及び同種軟骨細胞より培養した細胞シート
 適応症:軟骨欠損、変形性膝関節症

  変形性膝関節症は加齢・肥満・遺伝・外傷などを原因として膝関節の軟骨表面が摩耗・変性し、膝
 に痛みを感じ、曲げ伸ばしが困難になる疾患です。変形性膝関節症の患者数は近年増加の一途を辿っ
 ており、自覚症状を有する推定患者数は 1000 万人ともいわれております。症状が軽度の場合はリハ
 ビリテーション・サポーターなどの装具療法・ヒアルロン酸注射などの薬物療法といった保存療法が
 行われ、症状が重度の場合は手術療法が行われます。これらの治療法は一定の効果はあるものの、根
 本的な治療法ではありません。
  当社は細胞シート工学を応用し、共同研究先の東海大学が患者さん自身の軟骨組織から軟骨再生シ
 ートを作製することに成功しました。軟骨再生シートは温度操作のみで回収しているため細胞表面の
 接着タンパク質などを保持していることから、容易に移植部分に接着する特徴を持っています。移植
 された軟骨再生シートは損傷部分の保護や軟骨再生に必要な栄養分の分泌を行い、本来の軟骨組織へ
 の再生に貢献すると考えられます。
  さらに東海大学は自己細胞を用いた軟骨再生シートについて、臨床研究時よりも適応面積の拡大を
 検証することで、企業治験に資するデータを収集することができ、より多くの変形性膝関節症患者を
 対象にすることを目的として、先進医療申請いたしました。2019 年1月には「自己細胞シートによる
 軟骨再生治療」が厚生労働省「第 71 回先進医療会議」において承認されました。なお、当該先進医療



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が東海大学で開始した際には、当社は受託加工を請け負い 2020 年に売上計上できる見込みであり、
収益を獲得しつつ、引き続き開発を進めて参る予定であります。
 同種細胞を用いた軟骨再生シートについては、2017 年6月に国立研究開発法人 日本医療研究開発
機構が公募した 2017 年度「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療等の産業化
に向けた評価手法等の開発)   」に、当社を代表機関とした研究開発項目が採択されました。また、2018
年9月には 2018 年度「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速
支援) に、
   」  当社が提案した研究開発課題   (同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の製品化に向けた製造方法
の確立)が採択されました。上述の委託事業等を活用して、自己細胞由来軟骨再生シートの開発と並
行して同種細胞由来軟骨再生シートの開発を推進して参りました。また、同種細胞由来軟骨再生シー
トの開発では、同種細胞をストックするためのセルストック構築や細胞シート製造の自動化に向けた
開発にも着手を開始いたしました。しかしながらセルストック構築には、各種医療機関・行政におけ
る細胞を採取・保管・供給するための仕組み作りに未だ整備が十分ではない点も見受けられ、想定以
上に組織の入手が遅れました。ようやく 2020 年 1 月になって初めて組織の入手が出来ましたが、当
初予定していた治験開始の時期が遅れることになりました。治験実施計画再検討後、実施計画の時期
を決定し次第すみやかにお知らせいたします。

●事業提携活動
  台湾企業(MetaTech 社)と細胞シート再生医療事業に関する台湾での独占的事業提携契約を 2017
年4月に締結いたしました。本契約に基づく 2019 年度売上高は 150,000 千円となりました。
  また、 アジア諸国特に中国への新規の事業提携・ライセンシングに向けた活動を進めて参りました。
しかしながら、交渉企業先の中には MetaTech 社のように開発中案件に関心を示す企業はあるものの、
2019 年中に最終的な契約締結に至った案件はございませんでした。   当社は、  開発中パイプラインの開
発推進による事業価値向上と並行してアジア諸国特に中国を中心とした細胞シート再生医療事業の
普及を目指して、事業提携・ライセンシング等を進めて参ります。

●台湾合弁会社設立
設立した合弁会社では、日本又は台湾の大学、研究機関から提供を受けたシーズ技術を基に細胞シー
ト工学を応用した再生医療等製品・治療法の開発を行い、その実現に向けて製品概要の検討、製造方
法の最適化なども行います。台湾義大医療財団法人義大病院の杜元坤教授(Dr.YUAN-KUN TU)が開発
したシーズが候補の一例です。再生医療支援事業としては、臨床開発のコンサルティング、製造販売
承認申請の支援及び細胞培養器材事業も行っていく予定です。上述の活動により、当社は合弁会社に
対する役務提供により、技術指導料等のコンサルティングフィーの受領、当社が開発した食道、軟骨
再生シート以外の品目の導出による売上を予定しております。

●歯根膜再生シート、角膜再生上皮シート
 2019年8月、東京医科歯科大学との間で、食道再生上皮シート、軟骨再生シートに続く第三品目
の開発案件として、同種歯根膜由来間葉系幹細胞シート(歯根膜細胞シート)の臨床開発につい
て、詳細検討に向けた協議を開始することを決議しました。
 当該開発は、歯周組織を再建する再生医療治療に関するものです。現在、東京医科歯科大学にお
いて、治験責任者岩田隆紀主任教授により実施されている医師主導治験では、既存治療で治すこと
の出来ない重度の歯周組織欠損を有する歯周炎患者を対象に、健常人ドナーから採取した歯根膜由
来間葉系幹細胞で作製した歯根膜細胞シートを移植し、その有効性と安全性を評価しております。
 現在、当社と医科歯科大学は、歯根膜細胞シート臨床研究の実用化開発、治験及び製造販売承認
申請について相互に協力体制を構築した上で推進していくことを目的に協議中です。協議終了後、
開発基本合意書を締結した際にはすみやかにお知らせいたします。
 また今後の日本での角膜再生上皮シートの開発については、引き続き、関係各所と協議を進めて
いく予定です。


<再生医療支援事業>
●再生医療支援事業では、顧客の要望を踏まえた新規器材開発の強化に取り組みいたします。また
販売面においては、温度応答性細胞培養器材を中心とした器材製品の拡販に向け、主要販売代理店



                         -6-
からの売上情報等の収集分析、共同での営業活動を実施し、国内売上だけでなく前連結会計年度に
おいて好調であった海外売上を拡大して参ります。また現在、市販製品については大日本印刷株式
会社に製造を委託しておりますが、製品の安定供給を維持しつつ、生産能力の拡充も検討して参り
ます。
●当社細胞培養センターを活かした再生医療を支援する事業、再生医療受託事業については、既存
の大学、企業等からの細胞シートの製造受託だけでなく、細胞シート再生医療事業で獲得した様々
なノウハウを活かしたコンサルティング事業を推進し、更なる収益機会の獲得を目指します。




                     -7-
2.今期の業績予想及び今後の業績目標
(1)損益目標数値(2020 年 12 月期~2022 年 12 月期)
                                                                   親会社株主に帰属
                       売上高                 営業利益        経常利益         する当期純利益
                               百万円             百万円         百万円           百万円


  2020 年 12 月期(計画)             310          △1,020      △1,020        △1,020

  2021 年 12 月期(目標)             360          △1,030      △1,030        △1,030

  2022 年 12 月期(目標)         1,400                  10          10           8
※売上高構成
  再生医療支援事業   :2020 年 230 百万円     2021 年 320 百万円 2022 年 390 百万円
  細胞シート再生医療事業:2020 年 80 百万円      2021 年 40 百万円 2022 年 1,010 百万円


(2)業績予想及び業績目標の計画達成のための具体的な施策・前提条件・数値根拠

 ①再生医療支援事業
  器材については新製品開発を推進し、現状の好調な需要動向が引き続き継続し特に海外売上の増加
  が貢献。Thermo Fisher Scientific Inc、大日本印刷株式会社との協業強化によるサプライチェー
  ンの向上による収益拡大
  再生医療受託サービスの受注を拡充

 ②細胞シート再生医療事業
 ●軟骨再生シート
  <自己細胞>
   2020 年上期以降、共同研究先である東海大学より先進医療(今後 5 年間で約 20 症例を移植予定)
   に係る製造を受託。先進医療の状況を見据えて治験を実施。
  <同種細胞>
   東海大学で臨床研究実施中(2020 年終了予定)  。
   それに対応してレギュラトリーサイエンス戦略相談・レギュラトリーサイエンス総合相談
   引き続きセルバンクの構築と細胞シート製造の自動化に向けた開発を推進する。企業治験開始の
   時期は現段階において未定のため決定次第すみやかにお知らせいたします。
 ●食道再生上皮シート
   PMDA と協議中であるため、治験届、企業治験終了及び製造販売承認申請の時期については現時点
   では未定の為、PMDA との協議が終わり次第すみやかにお知らせいたします。
 ●事業提携活動
   既契約先である MetaTech 社の支援を引き続き推進しつつ、MetaTech 社と当社が中心となり台湾
   合弁会社を設立。国内を含めたアジア諸国をターゲットに当中期経営計画期間中に新規事業提携
   先を獲得。

 ③全社・共通事項
 ●人員計画
  再生医療等製品の研究開発には様々な専門スキルを有する人材が必要であり、特に細胞シート再生
 医療は工学・細胞生物学・化学などの学際分野に属することから多様な専門人材の採用・育成が不可
 欠です。また MetaTech 社に加え台湾合弁会社設立によって、今後は今まで以上に台湾における共同
 開発、事業化に重点を置く予定であることから、日本国内のみならずグローバルで活躍できる人材の
 確保に注力する方針です。
 ●資金調達
  今後の必要資金については、現有手許資金を充当する他、公的助成・補助の活用、エクイティ・フ



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ァイナンス、金融機関からの借入れを含めた金融的手法など様々な手段を活用して機動的に手当てを
行う方針です。


                                             以上




 本開示資料は、投資者に対する情報提供を目的として将来の中期経営計画等を記載したものであっ
て、投資勧誘を目的としたものではありません。当社の中期経営計画等に対する評価及び投資に関する
決定は投資者ご自身の判断において行われるようお願いいたします。
 また、当社は、中期経営計画に関する損益目標その他の事項の実現・達成等に関しその蓋然性を如何
なる意味においても保証するものではなく、その実現・達成等に関して一切責任を負うものではありま
せん。
 本開示資料に記載されている将来に係わる一切の記述内容(前提条件、ビジョン、各種方針、損益目
標数値を含みますがそれらに限られません。)は現時点で入手可能な情報から得られた当社の判断に基
づくものであり、将来の経済環境の変化等を含むこれらの記述内容の前提に変動が生じた場合その他
様々な要因の変化により実際の当社グループの事業の状態・業績等がそれらの影響を受けて本開示資料
の記載内容と大きく異なる可能性があります。




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