7774 J-J・TEC 2019-03-20 13:00:00
自家培養角膜上皮(開発名:EYE-01M)の製造販売承認申請のお知らせ [pdf]
2019 年 3 月 20 日
各位
会 社 名 株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
代表者氏名 代表取締役 社長執行役員 畠 賢 一 郎
(コード番号:7774 JQ)
本店所在地 愛知県蒲郡市三谷北通 6 丁目 209 番地の 1
問合せ先 取締役 常務執行役員 原 俊 之
電話番号 0 5 3 3 - 6 6 - 2 0 2 0 ( 代 表 )
自家培養角膜上皮(開発名:EYE-01M)の製造販売承認申請のお知らせ
株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(本社:愛知県蒲郡市、代表取締役:畠 賢一
郎)は、このたび、角膜上皮幹細胞疲弊症※の治療を目的とした、自家培養角膜上皮(開発名:EYE-01M)
の製造販売承認申請を厚生労働省に行いましたのでお知らせいたします。
本申請は、眼科医療機器メーカーである株式会社ニデック(愛知県蒲郡市、代表取締役社長:小澤
素生)からの委託を受けて実施したもので、 眼科領域の再生医療等製品では国内初の申請となります。
1.目的
「EYE-01M」は、患者自身の角膜組織の輪部から角膜上皮幹細胞を採取してシート状に培養したもの
で、本品を移植することにより角膜上皮を再建させ、視力、その他臨床症状(眼痛、異物感、流涙、
乾燥感など)を改善させることを目的としています。
※ 角膜上皮幹細胞疲弊症
結膜と角膜の境界領域である輪部に存在する角膜上皮幹細胞が、先天的もしくは外的要因によって消失すること
で発症する疾患。角膜が混濁し、視力の低下や、眼痛などの臨床症状が見られます。
2.背景
当社は、 ニデックから「EYE-01M」の開発委託を受けて、 イタリア モデナ大学の Graziella Pellegrini
教授と Michele De Luca 教授、大阪大学大学院医学系研究科の西田幸二教授(眼科学)らより角膜培
養に関する技術を導入し、2014 年 10 月より国内で治験を実施してきました。
現在、当社は、国内初の再生医療等製品である自家培養表皮「ジェイス」などの開発で蓄積したノウ
ハウと、確立したシステムを活かして、自社製品の開発のみならず、治験品開発や商業生産などを行
う開発製造受託(CDMO) 、薬事コンサルティングや治験を行う開発業務受託(CRO)など、再生医療等
製品の開発初期から市販後までワンストップかつシームレスにサポートする再生医療受託事業に注
力しています。今回の「EYE-01M」の製造販売承認申請は、ニデックからの委託を受けて、再生医療受
託事業の一環として行ったものです。なお、「EYE-01M」の販売はニデックが行う予定です。
当社は、自社再生医療等製品の開発を加速させるとともに、臨床研究や臨床試験、製造をサポート
する再生医療受託事業を通じて、再生医療の実用化・産業化を進め、患者の生活の質(QOL)の向上へ
も寄与することを目指します。
3.今後の見通し
当社は、本件に係る事業計画について 2018 年 4 月 27 日付「中期経営計画(2019 年 3 月期∼2021
年 3 月期)
」にて公表しており、計画どおりに進行しているため、本件に伴う当社の 2019 年 3 月期通
期業績予想への影響は軽微です。今後、当社の業績に重大な影響を与える新たな事実が判明した場合
は、速やかにお知らせいたします。
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(補足)
角膜上皮は、眼の最表層に位置し、結膜と角膜の境界領域である輪部に存在する角膜上皮幹細胞が細胞
源になっています。角膜上皮幹細胞が消失すると角膜上皮幹細胞疲弊症と呼ばれる状態となり、角膜が
混濁し、視力低下の原因となります。角膜上皮幹細胞疲弊症の原因には、先天性のものとして無虹彩症
や強膜化角膜、外因性のものとしてアルカリ腐食や熱傷、内因性のものとしてスティーブンス・ジョン
ソン症候群や眼類天疱瘡、そのほか特発性のものが挙げられます。
水晶体
ボーマン膜 デスメ膜
結膜 角膜
硝子体
角膜実質 角膜内皮
輪部:角膜と結膜の境界にあり、角膜上 角膜
角膜上皮:角膜最表層に存在する部分で角膜上皮細胞
皮細胞の幹細胞が存在する。
からなる。
EYE-01M
以上
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