7747 アサヒインテック 2021-03-11 18:00:00
株式会社A-Tractionの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ [pdf]
2021 年3月 11 日
各 位
会 社 名 朝 日 イ ン テ ッ ク 株 式 会 社
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 宮田 昌彦
( 東証第一部・名証第一部 コード番号:7747)
問合せ先 取 締 役 管 理 本 部 長 伊藤 瑞穂
( TEL.0561-48-5551 )
株式会社 A-Traction の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ
当社グループは、2021年3月11日開催の取締役会において、以下のとおり、株式会社A-Tractionの
全株式を取得し、100%連結子会社化することについて決議いたしましたのでお知らせいたします。
1. 株式取得の理由
株式会社 A-Traction(以下、A-Traction 社)は、国立研究開発法人国立がん研究センターの認
定ベンチャーで、臨床現場で生まれたニーズを基に腹腔鏡手術支援ロボットの開発に取り組んで
います。これまでも、A-Traction 社と当社グループは、2020 年2月 14 日開示の「株式会社 A-
Traction との腹腔鏡手術支援ロボットに関する基本合意書の締結について」のとおり、薬事申請
及び交換部品の受託製造に関する基本合意を締結するなど、開発から製造に関して協力関係にあ
りました。当社グループのコアコンピタンスであるワイヤーは、当ロボットのロボットハンドの
駆動用ワイヤーとして適用され、重要な機能を担っております。
A-Traction 社が手掛ける腹腔鏡手術支援ロボットは、独自のコンセプトで、術者の視野確保や
臓器の牽引・テンション維持など、術者をサポートする助手の機能に特化したロボットです。ま
た執刀医師自らが、通常の腹腔鏡手術をしながら当ロボットを操作できることが最大の特徴です。
当ロボットは、主に直腸の TaTME(注)を中心として、結腸などの消化器系や婦人科系などの幅広
い分野において適用することができ、当ロボットを用いて手術が行われることにより、腹腔鏡手
術がより安全に行えることや、手術に携わる助手の数が大幅に削減できる効果が期待されており、
医療機関においてコストやスペースを抑えた中でのロボティックスの導入が進み、外科医師不足
の解消や、医療費抑制への効果があるものと考えております。
昨今、消化器腫瘍の外科手術は、手術器具や技術の進歩に伴い、開腹手術に比べて手術創が小
さくなることにより、患者様の負担が軽く、入院期間の短縮化も図られる腹腔鏡による手術が普
及しております。また、近年では、人間の手の動きを正確に再現し、より精緻な手術を可能とす
る腹腔鏡手術支援ロボットによる執刀例が増加しており、米国 Intuitive Surgical 社の
“da Vinci”
(ダヴィンチ)システムが腹腔鏡手術支援ロボットとして世界的にシェアを獲得している中、特
許期限の観点から国内外のロボットメーカー各社による新たな開発競争が進んでいる状況です。
A-Traction 社が手掛ける腹腔鏡手術支援ロボットは、これらの他のメーカー各社とは全く異なる
1
独自のコンセプトで、術者をサポートする助手の機能に特化したロボットです。
なお、当面は、当ロボットの開発・製造・販売については A-Traction 社が行い、当ロボットの
使用時に必要となる鉗子などのディスポーザブルな消耗品については当社グループが医療機関に
直接供給することを想定しています。
また今後、A-Traction 社のロボティックスに関する技術と当社グループの保有する技術や医療
機器分野のノウハウが融合することで、当ロボットの普及が拡大することに加え、将来的には消
化器領域のみならず、他の診療領域なども含めて、新たな画期的な医療ロボットを実現化できる
可能性が高まり、これらの実現によって患者様や医療機関などの負担を軽減する低侵襲治療の普
及や医療費抑制などへの貢献に繋がると考え、このたびの株式取得を決議いたしました。
当社グループは「患部・治療領域の拡大」
「新規事業の創出」を中長期戦略に掲げておりますが、
A-Traction 社の子会社化を通じて、幅広い分野での低侵襲治療製品の普及と患者様の QOL
(Quality of Life)向上の一助となる様、今後とも努めて参ります。
(注) TaTME(transanal total mesorectal excision:経肛門直腸間膜全切除術)とは、腹部側、肛門
側の双方からのアプローチにより直腸の腫瘍を切除する術式です。腹部側からのみでは難しい肛門周
囲の病変の切除を肛門側から行うことにより、腫瘍の位置や浸潤の度合いによってはがんの根治性向
上や肛門温存が可能となり、患者様のQOL向上に貢献します。
2.株式取得の要旨
(1) 異動する子会社(株式会社A-Traction)の概要
① 名 称 株式会社 A-Traction
千葉県柏市柏の葉 6-5-1 国立がん研究センター東病院
② 所 在 地
NEXT 医療機器開発センター 手術機器開発室 1
③ 代表者の役職・氏名 代表取締役社長 安藤 岳洋
④ 事 業 内 容 腹腔鏡手術支援ロボットの開発
資 本 金
⑤ 976 百万円(2020 年 12 月 31 日時点)
(資本剰余金を含む)
⑥ 設 立 年 月 日 2015 年8月7日
MPI-1号投資事業有限責任組合 50.92%
朝日インテック株式会社 14.94%
⑦ 大株主及び持株比率
その他 (会社など1社・個人3名)(※1) 34.14%
(2020 年 12 月 31 日時点)
資 本 関 係 当社が 14.94%を出資しております。
上場会社と当該会社 当社と当該会社の間には、記載すべき人的関係はご
⑧ 人 的 関 係
と の 間 の 関 係 ざいません。
取 引 関 係 当社が当該会社に部材の供給を行っております。
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⑨ 当該会社の最近の経営成績及び財政状態(単体)
決算期 2018 年 12 月期 2019 年 12 月期 2020 年 12 月期
純 資 産 211 百万円 552 百万円 301 百万円
総 資 産 220 百万円 605 百万円 352 百万円
1株当たり純資産(※2) 11,770 円 23,597 円 12,872 円
売 上 高 0 百万円 -百万円 -百万円
営 業 利 益 △50 百万円 △160 百万円 △225 百万円
経 常 利 益 △50 百万円 △163 百万円 △225 百万円
当 期 純 利 益 △50 百万円 △208 百万円 △251 百万円
1株当たり当期純利益
△2,825 円 △8,883 円 △10,725 円
(※2)
1 株 当 た り 配 当 金 ‐ ‐ ‐
※1:その他の中には、当該会社の株式を 10%以上保有している大株主(個人)が2名含まれております
が、当該株主からの要請により非開示とさせていただきます。
※2:当該会社は、2019 年3月 29 日付けで1株当たり 10 株の割合で、株式分割を行っております。この
ため、2018 年 12 月期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産、1株当たり当期純
利益を算定しております。
(2)株式取得の相手先の概要
① 名 称 MPI-1号投資事業有限責任組合
② 所 在 地 東京都中央区日本橋室町3丁目2番1号
③ 設 立 根 拠 等 投資事業有限責任組合契約に関する法律
組成期間中に上場他これに準ずる流通状況が見込める株式会社への
④ 組 成 目 的
出資
⑤ 組 成 日 2013 年 11 月
⑥ 出 資 の 総 額 60 億円
株式会社 INCJ
出資者・出資比率
⑦ 株式会社みずほ銀行
・ 出 資 者 の 概 要
MedVenture Partners 株式会社
名 称 MedVenture Partners 株式会社
東京都中央区日本橋室町3丁目2番1号
所 在 地
業務執行組合員の 日本橋室町三井タワー7階
⑧
概 要 代 表 者 の
代表取締役社長 大下 創
役職・氏名
事 業 内 容 医療機器インキュベーションファンドの管理・運営
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上場会社と
当該ファンド
上場会社と当該ファ との間の関係 当社と当該ファンドの間には、資本関係・人的関
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ンドとの間の関係 上場会社と業 係・取引関係はございません。
務執行組合員
との間の関係
※上記の他、会社など1社及び個人7名から株式及び新株予約権を取得する予定です。
当該会社及び個人との間には記載すべき資本関係・人的関係・取引関係はありません。
(3)取得株式数、取得価額及び取得前後の所有株式の状況
3,500 株
① 異動前の所有株式数
(議決権の数: 3,500 個)(議決権所有割合:14.94%)
20,330 株 及び 新株予約権 1,030 個
② 取 得 株 式 数
(議決権の数: 20,330 個)
一時金 2,680 百万円
今後一定の条件達成に応じたマイルストーンとして、2023 年 12 月まで
③ 取 得 価 額
に最大 860 百万円の支払いが発生する可能性があります。
なお、買収資金は手元資金などによる充当を予定しています。
23,830 株
④ 異動後の所有株式数
(議決権の数: 23,830 個)(議決権所有割合:100.00%)
(4)日 程
① 取 締 役 会 決 議 2021 年3月 11 日
② 契 約 締 結 日 2021 年3月 11 日
③ 株 式 譲 渡 実 行 日 2021 年7月 1日
3.今後の見通し
今回の株式の取得に伴う当社グループの 2021 年6月期の連結業績に与える影響は、軽微と判断
しております。また、2022 年6月期の連結業績に与える影響は、現在精査中です。2022 年6月期
の業績予想は、改めてご報告申し上げる予定です。
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(参考)当期連結業績予想(2020 年8月 14 日公表分)及び前期連結実績
親会社株主に
連結売上高 連結営業利益 連結経常利益
帰属する当期純利益
当期連結業績予想
60,542 百万円 12,619 百万円 12,496 百万円 9,193 百万円
(2021 年6月期)
前期連結実績
56,546 百万円 12,445 百万円 12,310 百万円 9,178 百万円
(2020 年6月期)
以 上
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