7725 インターアクション 2021-08-02 17:00:00
2021年5月期決算説明会 質疑応答(要旨) [pdf]

                                                                 2021 年 8 月 2 日
各 位
                                         会 社 名    株式会社インターアクション
                                         代表者名     代表取締役社長            木 地    伸 雄
                                               (コード番号         7725    東証第一部)
                                         問合せ先     経 営 企 画 室 I R 担 当
                                                         電話番号        045-263-9220




             2021 年5月期決算説明会 質疑応答(要旨)


  当社は 2021 年 7 月 16 日に 2021 年 5 月期 決算説明会(アナリスト・機関投資家向け)
をオンライン形式により実施いたしました。本資料は、同説明会での質疑応答について主な
内容をまとめ、公表するものです。なお、理解促進のために一部内容の加筆修正を行ってお
ります。


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質問1:海外顧客向け光源装置に関して色比改造を施していると思うが、それはどのよう
な改造か。また、今後国内の主要顧客への展開も考えているか。


回答1:海外顧客向け光源装置については色比調整機能を付加している。
  色比調整機能は、色の彩度をイメージセンサごとに調整して常に安定したテスト品質を
確保するシステム。このシステムを入れるメリットは自動キャリブレーションが可能とな
ることにある。自動キャリブレーションを実現するメリットは、ひとつずつテストをして
いくときに、個々の調整がいらなくなること。一種の自動メンテナンス機能と捉えてもら
えれば良いと思う。
  これが国内の主要顧客に必要とされるかという観点では、個人的には必要になると考え
ている。検査するイメージセンサごとに調整をしなくてはならず、このコロナ禍でも出社
しなくてはいけない要因の一つとなっていると思う。そういう意味でも色比を自動で調整
する機能はニーズがあると考えている。
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質問 2:IoT 関連事業セグメントの受注高(プレゼンテーション資料 7 ページ)につい
て、第 4 四半期 3 か月間だけの実績を見ると、前年同期比で大幅に増加しているが、増減
の要因はどのようなものか。
  また、国内主要顧客の長崎新棟に関連した受注は既に入ってきているか。


回答 2:受注高の内容に関しては、第 4 四半期までの受注高のうち瞳モジュールは例年と
比べて受注高の比率が高い印象がある。
  今後に関しては、国内顧客向け光源装置は前期と比べて堅調に推移すると想定してい
る。海外顧客向け光源装置についても現状はそこまで悪い状況になるとは想定していない
が、下半期の動向が不透明であるため、期初のガイダンスにはリスクも織り込んで作成し
ている。
  国内主要顧客の長崎新棟ではイメージセンサ生産設備の前工程の立上げが行われている
と思うが、それが終わった後、我々の関係する検査工程に順次投資が行われていくと考え
ており、現段階では長崎新棟関連の受注は含まれていないと理解している。


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質問 3:IoT 関連事業セグメントの今期(2022 年 5 月期)会社計画の売上高について、前
期(2021 年 5 月期)と比べて国内主要顧客向けは増収、海外主要顧客向けは減収という想
定でいるということで良いか。


回答 3:国内主要顧客向け光源装置に関して、前期はかなり低調に推移したので、それを
上回るものは今期間違いなく期待できると思っている。
  問題は瞳モジュールと海外顧客向け光源装置だが、この 2 つに関しては前期で過去最高
の売上高となった。瞳モジュールに関しては、第 4 四半期での受注も好調であり、顧客側
での生産数量や稼働率も高い状況であるため、現時点では過去最高を狙える可能性はある
と考えている。ただ、今期のリスクとして、顧客側で瞳モジュールの使い回しがどれだけ
あるかが読めていない点がある。瞳モジュールにドッキングするプローブカードを交換す
る際に一緒に交換するのが通常の流れだが、瞳モジュールも安いものではないので、顧客
側では同じイメージセンサであれば使いまわしていきたいという要望がある。その使いま
わし分がどれだけあるかは弊社側では読み切れない。現段階ではまだそういったリスクは
顕在化してはいないが、不透明感がある。
  海外顧客に関しては、現段階では下半期の動向が非常に不透明な点がある。個人的には
来期の設備投資も堅調に推移するのではと思ってはいるが、期初の段階ではこのようなガ
イダンスが一番適切であると考えている。
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質問4:今期の IoT 関連事業セグメントの受注高の目線について、ガイダンスは開示され
ていないと思うが、大体どれくらいと想定しているか。当該セグメントの売上高予想が 45
億円ほどなので、受注高も同じくらいの水準を想定しているか。
  また、もし海外主要顧客の下半期の不透明感が解消して想定よりも強い受注が入った場
合や、国内主要顧客の長崎新棟の受注が入ってきた場合は、どれくらいまで伸びそうか。


回答4:受注高としては、来期(2023 年 5 月期)が我々の中期事業計画の最終年度である
こともあり、BB レシオは必ず 1 を上回っていく数字になると考えている。
  特に下半期に関しては、売上高の計画以上に受注高が積みあがっていくと想定してい
る。その想定の背景としては、国内主要顧客の長崎新棟の立上げがある。国内主要顧客は
かなりの勢いでイメージセンサの増産を考えている可能性があり、そういった増産に対し
て我々の責任を果たすべく、今期は増産体制の構築がひとつテーマとしてある。
  現段階で既に来期の商談が始まっており、今までになかった流れとなっているため、そ
のくらい来期は納期がタイトになっていくと思う。
  非常に楽観的なシナリオではあるが、海外主要顧客の設備投資が前期と同等あるいはそ
れ以上であり、かつ国内主要顧客の長崎新棟の受注も下半期に来るとなれば、恐らく嬉し
い悲鳴となると思う。


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質問5:2019 年 5 月期に IoT 関連事業セグメントで 50 億円弱の売上高があり、現状の生
産能力はこの金額プラスアルファほどと推測しているが、今後生産能力をどれくらい増強
する予定か。また、それに伴う費用はどれくらいを見込んでいるか。


回答5:中長期的に上げていかなければならないのは瞳モジュールの生産能力と考えてい
る。光源装置と比べて生産にノウハウが必要であり、難易度が高い。人の育成に時間がか
かる。
  国内顧客の増産に伴って瞳モジュールの需要も増えてくると想定しており、この 1 年を
かけてしっかり増産体制を構築する必要があると考えている。生産能力は現状の 2 倍ほど
まで引き上げたいと考えている。
  瞳モジュールの増産体制構築にかかる設備投資の総額は、大体 1 億円以内の想定でい
る。当社は 4 畳半から立ち上げた会社であり、ヒト・モノが無い中でも体制を構築するこ
とが出来るため、設備投資にキャッシュが多くかかるといった心配をする必要はない。
  光源装置の製造に関しては比較的柔軟に対応できるため、特に増産体制の構築は考えて
いない。
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質問6:瞳モジュールに関して、決算短信には中国の顧客から新たに受注を獲得したこと
が記載されていたが、以前光源装置を受注した中国の顧客と同じか。
  また、同じく決算短信には中国国内でのイメージセンサの生産には時間がかかる想定と
記載されていたが、どれくらいの時間軸で見ているか。先行して検討が進んでいる海外の
主要顧客向け瞳モジュールよりも早く立ち上がることはあるか。


回答6:今回瞳モジュールを受注した中国の顧客は以前光源装置を受注した顧客と同じ。
瞳モジュールを使うということは、かなりハイエンドなイメージセンサを開発していると
考えている。
  ただ、イメージセンサのテストの難しさは、人の感覚やセンスを数値化することにあ
る。例えば、人がキレイと感じる青とは何か、その感覚をどうやってパラメーターにし
て、テストのアルゴリズムに落とし込むか、これを構築するのに時間がかかる。デジタル
信号や電気的な処理ができれば良い、というものではない。時間軸としては 2~3 年はか
かるのではないかと個人的には考えている。
  その間に既存のメーカーで様々な技術開発が行われると思うので、果たして中国メーカ
ーがそこに追いつけるかは疑問に思う。ただ、我々が想定しているシナリオの一つとして
中国の市場が立ち上がった時に、我々がしっかりと役に立てるような準備はできていると
思う。
  海外主要顧客向け瞳モジュールに関して、しっかりとビジネス自体は進捗しているが、
中国顧客との違いは、我々は海外主要顧客に対して量産フェーズを求めていることにあ
る。そこは今期引き続き挑戦していく。特にイメージセンサが最先端になるほど瞳モジュ
ールは使われる傾向にあり、需要もあると考えている。


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                                                                            以上