7518 ネットワン 2021-06-24 15:00:00
財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ [pdf]

                                                       2021 年6月 24 日

 各    位
                           会 社 名     ネットワンシステムズ株 式 会 社
                           代表者名      代表取締役 社長執行役員 竹下 隆史
                                             (コード番号:7518 東証第1部)
                           問 合 せ先    経営企画本部 IR室         村元 裕二
                                                (TEL. 03-6256-0615)


          財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ


 当社は、本日、金融商品取引法第 24 条の4の4第1項に基づき、関東財務局に提出いたしました 2021 年
3月期(第 34 期)の内部統制報告書において、開示すべき重要な不備があり、財務報告に係る内部統制は
有効でない旨を記載いたしましたので、下記の通りお知らせいたします。

                               記

1.開示すべき重要な不備の内容
  当社は、前事業年度(2020 年3月期)末日時点において、商流取引に関するルールの形骸化等、受発注か
 ら検収に至る業務プロセスに係る内部統制が不正リスクを考慮して運用することができていなかったこ
 と、並びに、業務プロセスに係る内部統制の運用状況に影響を及ぼす全社的な内部統制についても、リス
 ク管理の推進態勢や経営者・管理者によるコンプライアンス活動等が不十分であったことは、開示すべき
 重要な不備に該当すると判断しました。当該開示すべき重要な不備を是正するため、当事業年度(2021 年3
 月期)において以下の是正措置を整備し、概ね運用を開始しました。
     ア 商流取引に関する架空取引リスクを排除するための営業取引の基本方針の見直し
     イ リスク管理体制の強化
     (ア)CRO(Chief Risk Officer)の役割及びリスク管理の責任部門の明確化
     (イ)部門ごとの重要リスクの識別・評価
     (ウ)内部監査の強化
     ウ 業務プロセスに係る内部統制の強化
     (ア)営業部門の権限の見直し
     (イ)購買部門の独立及び購買プロセスに係る内部統制の見直し
     (ウ)人事ローテーションの実施による業務の属人化の防止
     エ コンプライアンス活動の見直し
     (ア)内部通報制度の運用見直し
     (イ)コンプライアンス教育を通じた経営層や幹部職を含む全社員のコンプライアンス意識の強化

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   (ウ)従業員相互の信頼感を醸成し協調性を重視する企業風土の形成


  しかしながら、当事業年度においても、外部機関から従業員不正の指摘があり、有価証券報告書及び四半
 期報告書の訂正報告書を提出することになりました(2020 年 12 月 16 日付 2021 年3月期第2四半期報告
 書及び四半期決算短信の提出、並びに過年度の有価証券報告書等、決算短信等の訂正に関するお知らせ)
                                               。
 本不正行為の背景として、短期的な業績向上に注力するために個人の成果主義に依拠した経営体制であっ
 たことを背景とした企業風土、一連の過去の不正取引において内部からの積極的な発見を推奨する体制が
 不十分であったこと、経営陣が現場の状況を十分に把握できていなかったことなどがあると認識しており、
 前事業年度に識別した全社的な内部統制の不備が十分に是正されていないものと判断しました。また、受
 発注から検収に至る業務プロセスに係る内部統制についても、情報サービス産業における会計環境の特質
 を考慮して内部統制を構築・運用することに課題が残っており、前事業年度に識別した業務プロセスに係
 る内部統制の不備の一部が是正されていないものと判断しました。

2.事業年度末に是正できなかった理由
   当事業年度の末日までに是正できなかった理由は、是正措置の運用開始が当下半期からとなったこと、
 2021 年3月に外部調査委員会からガバナンス・企業文化に関する提言を受領したことなどから当事業年度
 末日まで時間がなく、また、IT に係る業務処理統制の導入が翌事業年度からとなったためであります。

3.開示すべき重要な不備の是正方針
   財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性は認識しており、当社としても前事業年度の再発防
 止策に加えて 2021 年3月に下記の追加の再発防止策を宣言しております。翌事業年度においては、適切な
 内部統制を整備・運用する方針であります。
   (1)ガバナンスの改革と推進
   (2)リスク管理体制の強化
   (3)業務執行(第 1 ライン・第 2 ライン)に係る体制及び社内体制の強化
   (4)内部監査体制の抜本的な見直し
   (5)従業員の声を集める仕組み
   (6)組織文化の改革・形成
   (7)会計リテラシー教育及び過去の不祥事からの学び・啓蒙
   (8)モニタリング体制の継続

4.財務諸表及び連結財務諸表に与える影響
   当事業年度末日時点において開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、社内調査によって特定
 され、全て財務諸表及び連結財務諸表に反映しております。

5.財務諸表及び連結財務諸表の監査報告における監査意見
   2021 年6月 24 日付にて、限定付適正意見をいただいております。

                                                   以上

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