7518 ネットワン 2021-04-27 15:00:00
2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]

 

 
                       2021年3月期  決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                                                     2021年4月27日
上場会社名      ネットワンシステムズ株式会社                                            上場取引所  東
コード番号      7518      URL  https://www.netone.co.jp/
代表者        (役職名) 代表取締役 社長執行役員                 (氏名)竹下 隆史
問合せ先責任者 (役職名) 財務経理部長                          (氏名)勝村 忠雄              TEL  03-6256-0615
定時株主総会開催予定日          2021年6月23日               配当支払開始予定日 2021年6月24日
有価証券報告書提出予定日 2021年6月24日                                            
 
決算補足説明資料作成の有無: 有      
 
決算説明会開催の有無      : 有   (アナリスト向け)
 
 
                                                                              (百万円未満切捨て)
1.2021年3月期の連結業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
  (1)連結経営成績                                                                 (%表示は対前期増減率)
 
                                                                             親会社株主に帰属する
                    売上高                営業利益                   経常利益
                                                                                  当期純利益
                  百万円         %       百万円           %        百万円         %         百万円        %
  2021年3月期       202,122     8.5      19,673      19.2       18,208    11.1        12,321   25.5
  2020年3月期       186,353     6.6      16,499      39.7       16,387    36.1         9,817   37.2
 
(注)包括利益      2021年3月期 12,466百万円 (24.5%)               2020年3月期 10,014百万円 (35.6%)
 
                  1株当たり              潜在株式調整後               自己資本          総資産            売上高
 
                  当期純利益            1株当たり当期純利益            当期純利益率        経常利益率          営業利益率
                           円 銭                   円 銭               %            %             %
  2021年3月期                145.42                145.09          17.8          12.5           9.7
  2020年3月期                115.90                115.63          15.9          12.7           8.9
 
(参考)持分法投資損益          2021年3月期        -百万円         2020年3月期          -百万円
 
  (2)連結財政状態
                    総資産                 純資産                 自己資本比率             1株当たり純資産
                          百万円                   百万円                      %                 円 銭
  2021年3月期               155,782                73,795                 47.2               867.48
  2020年3月期               135,764                65,337                 47.9               767.89
 
(参考)自己資本       2021年3月期       73,513百万円      2020年3月期       65,053百万円
 
  (3)連結キャッシュ・フローの状況
                営業活動による              投資活動による               財務活動による            現金及び現金同等物
 
              キャッシュ・フロー             キャッシュ・フロー             キャッシュ・フロー                 期末残高
                          百万円                   百万円                   百万円                 百万円
  2021年3月期                 9,800              △3,336                 △5,505               32,429
  2020年3月期                12,281              △1,194                 △5,131               31,473
 
2.配当の状況
                                      年間配当金                          配当金総額          配当性向     純資産配当
                                                                      (合計)          (連結)     率(連結)
               第1四半期末     第2四半期末      第3四半期末     期末        合計
                  円 銭        円 銭         円 銭      円 銭       円 銭            百万円          %           %
2020年3月期            -        21.00         -      24.00     45.00           3,812     38.8         6.2
2021年3月期            -        24.00         -      40.00     64.00           5,423     44.0         7.8
2022年3月期
(予想)
                      -       36.00        -       36.00     72.00                    40.7      
 
3.2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)
                                 (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
 
                                                 親会社株主に帰属     1株当たり
                 売上高       営業利益        経常利益
                                                 する当期純利益      当期純利益
              百万円     %  百万円      %  百万円      %   百万円      %      円 銭
  第2四半期(累計)   87,000 5.6  6,700  0.5  6,700  3.3   4,700  4.2     55.46
      通期     209,000 3.4 22,000 11.8 22,000 20.8  15,000 21.7    177.01
 
※  注記事項
  (1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動): 無    
 
  (2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
      ①  会計基準等の改正に伴う会計方針の変更: 無    
 
      ②  ①以外の会計方針の変更              : 無    
 
      ③  会計上の見積りの変更                : 無    
 
      ④  修正再表示                          : 無    
       
 
  (3)発行済株式数(普通株式)
      ①  期末発行済株式数(自己株式を含む)                2021年3月期      86,000,000株 2020年3月期      86,000,000株
      ②  期末自己株式数                          2021年3月期       1,257,153株 2020年3月期       1,281,836株
      ③  期中平均株式数                          2021年3月期      84,734,973株 2020年3月期      84,710,396株
 
(参考)個別業績の概要
2021年3月期の個別業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
  (1)個別経営成績                                                                (%表示は対前期増減率)
 
                   売上高                   営業利益                 経常利益             当期純利益
                 百万円          %         百万円          %       百万円        %      百万円          %
  2021年3月期      161,069      9.9        15,357     19.6      14,926    8.3     10,147     25.7
  2020年3月期      146,541      0.3        12,838     49.7      13,780   38.4      8,070     40.7
 
                 1株当たり                潜在株式調整後
 
                 当期純利益             1株当たり当期純利益
                           円 銭                    円 銭
  2021年3月期                119.76                 119.49
  2020年3月期                 95.28                  95.06
 
  (2)個別財政状態
                   総資産                    純資産               自己資本比率           1株当たり純資産
                          百万円                    百万円                    %                円 銭
  2021年3月期               137,405                 63,526               46.1              747.02
  2020年3月期               120,454                 57,484               47.6              676.41
 
(参考)自己資本      2021年3月期        63,304百万円        2020年3月期      57,304百万円
 
※  決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
 
※  業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
    (将来に関する記述等についてのご注意)
      本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判
    断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等
    は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用に当たっての
    注意事項等については、添付資料P.2「1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況」をご覧ください。
     
 
                                    ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

○添付資料の目次
 
    1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………         2
     (1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………         2
     (2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………        11
    2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………        13
    3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………        14
     (1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………………        14
     (2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………        16
        連結損益計算書 ……………………………………………………………………………………………………        16
        連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………………………………        17
     (3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………………        18
     (4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………        20
     (5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………        21
       (継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………………        21
       (表示方法の変更) …………………………………………………………………………………………………        21
       (追加情報) …………………………………………………………………………………………………………        21
       (連結貸借対照表関係) ……………………………………………………………………………………………        22
       (連結損益計算書関係) ……………………………………………………………………………………………        22
       (連結株主資本等変動計算書関係) ………………………………………………………………………………        23
       (連結キャッシュ・フロー計算書関係) …………………………………………………………………………        24
       (セグメント情報) …………………………………………………………………………………………………        25
       (1株当たり情報) …………………………………………………………………………………………………        27
       (重要な後発事象) …………………………………………………………………………………………………        27
 




                            - 1 -
                                        ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

1.経営成績等の概況
    (1)当期の経営成績の概況
      
     (当期の経営成績)
 
         近年のデジタル化の加速と今般の新型コロナウイルス感染症の拡大によって、当社グループが所属するICT(情報
     通信技術)市場は大きな変革期を迎えています。お客様の多くは、新事業の創出や既存事業の効率化による「事業の
     成長」と、テレワークに代表される働き方の抜本的な見直しによる「事業の継続」の双方を実現するために、ICTの
     利活用を拡大しています。
       
      このような市場環境で当社グループが継続して成長するためには、高付加価値の創出、即ちネットワーク・クラ
     ウド・セキュリティ・働き方改革等の高品質なICT基盤の導入に加えて、それらの効果を最大化する「利活用の加
     速」までを一貫して支援することで、明確な投資対効果をお客様にお届けすることが必要です。
       
      これを踏まえ、当社グループは、2020年3月期~2022年3月期の3年間を対象期間とした以下の中期事業計画を
     定め、市場の変化に対応した取り組みを進めています。
      
      
     中期事業計画と当連結会計年度の取り組み
      当社グループの企業理念は、「ICTの利活用を通じて、社会変革へ貢献する」ことです。ICT市場の変革に対応
     し、高付加価値を創出するために、「お客様・パートナーの成長」「会社の成長」「社員の成長」を実現します。
       
         そして、これら3つの成長を実現するために、以下3つの基本戦略を進めています。
          
     1.注力市場・新モデルの拡大:市場カバレッジの拡張
      注力市場として、デジタル化が大きく進展する3つの市場を選定しています。1)大規模病院を対象とした「ヘ
     ルスケア」、2)教育委員会や学校を対象とした「スクールシステム」、3)製造工場を対象とした「スマートファ
     クトリー」です。
      また、新モデルとして、「所有から利用」への需要の変化を捉えた2つのモデルを選定しています。1)サービ
     ス事業者(通信事業者や大手民間企業)と新サービスを共創する「MSP(マネージド・サービス・プロバイダー)の
     支援」、2)再生品を活用してコスト効率の高いサービスを提供する「リファービッシュメント(再生品)の展開」
     です。
      中期事業計画期間において、注力市場及び新モデルそれぞれで+50億円の伸長(合計+250億円の伸長)を計画して
     います。
          




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                                            ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

     各市場・モデルにおける、当連結会計年度の状況は以下の通りです。

                       中期事業計画期間における
                       各年度の受注高の進捗額
項目     名称                                             当連結会計年度の状況
                                       2021年3月期
                          2020年3月期
              2019年3月期                (2年目:
                            (1年目)
                                      当連結会計年度)
                                                  外部要因:新型コロナウイルス感
                                                  染症の影響で、病院においてICTへ
                                                  の投資が減少
     ヘルスケア      40億円       60億円           38億円
                                                  内部要因:投資総額が減少した中
                                                  で案件の獲得に努めたものの、受
                                                  注高が減少
                                                  外部要因:文部科学省のGIGAスク
                                                  ール構想に伴い、学校のネットワ
                                                  ーク整備に向けた補正予算が発生
     スクールシ
                51億円       76億円           239億円   内部要因:ネットワークの接続品
     ステム
                                                  質・速度及び運用負荷において差
注力                                                別化のある提案を進めたことで、
市場                                                受注高が大きく増加
                                                  外部要因:新型コロナウイルス感
                                                  染症の影響で、製造業におけるICT
                                                  投資意欲は減少傾向に。一方で、
                                                  事業成長に向けたデジタル化の投
                                                  資優先順位は高い状況を維持
     スマートフ
                40億円       67億円           71億円    内部要因:製造工場のデジタル化
     ァクトリー
                                                  に向けた、生産機器等を接続する
                                                  高品質なネットワーク及び工場特
                                                  有のセキュリティ対策の提案を進
                                                  め、当初想定には多少届かなかっ
                                                  たものの受注高が拡大
                                                  外部要因:新型コロナウイルス感
                                                  染症による、テレワーク等の働き
                                                  方改革の需要が拡大
     MSPの支援     37億円       47億円           86億円
                                                  内部要因:拡大需要の獲得に向け
                                                  て、MSPと新サービスの共創を加速
                                                  したことで、受注高が増加
新モ                                                外部要因:投資・運用コストの最
デル                                                適化に対する需要が継続
                                                  内部要因:新型コロナウイルス感
     リファービ
                                                  染症の影響で、再生品や第三者保
     ッシュメン      0億円        16億円           20億円
                                                  守サービスの新規提案に遅れが発
     トの展開
                                                  生し、受注高が当初想定に未達。
                                                  一方で、事業収益性の高さから、
                                                  利益は計画通りに進捗
  
 2.統合サービス事業の加速:サービス比率の拡大
  当社グループでは、お客様への活動の全てを、高付加価値を創出するための「統合サービス事業」と定義し、計
 画・導入・運用・最適化の全てのICTライフサイクルを支援しています。当中期事業計画期間では、サービス比率を
 50%まで増加させることを計画しています。当連結会計年度では、高付加価値サービスの提供に向けて、運用・最適
 化サービスの拡大、お客様ICT基盤のグランドデザイン段階からの支援及びお客様と創出価値を対話する施設の整備
 等の各種取り組みが順調に進捗しました。
  



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                                        ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信



                 中期事業計画期間における各年度の進捗額
                                                   当連結会計年度の
        項目
                                                    サービス比率
                                       2021年3月期
                         2020年3月期
              2019年3月期                (2年目:
                           (1年目)
                                      当連結会計年度)

    サービス受注高    796億円      888億円         894億円         43.9%

    サービス売上高    744億円      797億円         852億円         42.2%
 
  
3.働き方改革2.0/DXの実践:生産性の向上
  当社グループは2010年より、いつでも・どこでも業務が可能な環境を整備してきました。これを「働き方改革
1.0」と称しています。これに加えて、全ての業務を見直してシステムと一体化することで、業務のスピードや品質
を向上させ、全社の生産性向上に取り組んでいます。これを、「働き方改革2.0/DX」と呼びます。また、「働き方改
革2.0/DX」の取り組みを通して得られた成功・失敗の知見をお客様に還元する(netone on netone)ことで、他社が
真似できない当社独自の価値の提供に取り組んでいます。
  
 当連結会計年度では、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、当社においても働き方改革に係る取り組みを
全社を挙げて推し進め、テレワークを中心とする新しい働き方・デジタル化を実現しました。また、DXに関しては、
データの可視化や業務の自動化の実現に向けた詳細設計及び新収益認識基準への対応準備を進めました。
 
 
新型コロナウイルス感染症の影響及び対応状況
 当連結会計年度では、新型コロナウイルス感染症の影響として、テレワーク等の働き方改革による新たな事業機
会の獲得が実現できた一方で、一部の製造業・病院・パートナー企業において投資の低減傾向がみられました。
  
新たな事業機会の獲得
 お客様は、緊急事態宣言時のテレワーク対応及びWith/Afterコロナを見据えた事業継続の観点から働き方の抜本
的な見直しを進めています。当社グループは、テレワーク環境を実現する仮想デスクトップ・Web会議等の各種シス
テム及び社外でも安全に業務を進められるセキュリティ対策の提供を通して、お客様の事業継続・働き方改革を支援
しました。
  
お客様の投資低減
 製造業では、投資優先順位の高いデジタル化への取り組みは加速したものの、既存設備の更新等についてはその
時期を延期する動きが見られました。病院では、新型コロナウイルス感染症への対応を優先し、ICT投資が減少しま
した。パートナー企業では、テレワーク等の業務環境の変化やエンドユーザの業績の影響を受けて事業が低調となり
ました。
 
当社グループの事業継続性の向上
 当社グループは、既にテレワークでも業務を進められる環境を整備しており(働き方改革1.0)、緊急事態宣言時
にも迅速かつ柔軟に対処することができました。その後、人事制度を最適化して、2020年10月よりテレワークを原則
とする働き方へと移行しました。
 また、ICT基盤の保守・運用サービス施設であるコンタクトセンターを、Web会議/チャット/仮想デスクトップ/モ
バイルの活用により完全テレワーク化し、出勤が困難な状況においてもお客様へのサービス提供に影響が無い体制を
構築しました。
     




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不正事案及び過年度業績の修正について
 当社は、2019年11月に東京国税局による指摘を端緒に、同年12月13日から2020年3月11日まで特別調査委員会に
よる調査を実施し、2020年3月12日に「納品実体のない取引に関する調査最終報告書」を開示しました。
     
    その後、外部機関からの指摘があり、資金流用の疑義並びに仕入先及び売上先を利用した原価付替の疑義を認識
したため、当社とは利害関係を有しない外部の弁護士及び公認会計士で構成される外部調査委員会を設置し、調査を
実施しました。また、2021年3月期第2四半期決算準備の過程において、外部機関の指摘により、上記納品実体のな
い取引により、当社から複数業者へ流出した資金の一部が、当社が売上として計上した取引にかかる役務や物品の提
供に充てられていた可能性があるとの疑義が判明したため、社内調査チームによる事実確認を実施しました。
     
    当社は、これらの調査結果に基づき、1)当社元従業員による仕入先を利用した資金流用、2)当社従業員によ
る得意先を利用した資金流用、3)立替金約51億円の損失の計上方法の変更、4)売上原価の追加計上、5)その
他、について適切な会計処理を行う必要があるとの認識に至ったため、過年度の当社連結財務諸表及び財務諸表を訂
正しました。親会社株主に帰属する当期純利益(純資産)への累計影響額は△13億29百万円となりました。
  
 なお、当社は、2021年3月18日付「外部調査委員会調査報告書~ガバナンス・企業文化の観点から~の受領及び
開示版の公表に関するお知らせ」のとおり、外部調査委員会から、外部調査委員会の2020年12月14日付調査報告書に
おいて指摘された不正事案の原因に関する調査結果及び再発防止策の提言を受けました。当社は、外部調査委員会の
調査結果・提言を真摯に受け止め、当社の再発防止策(後述)を決定し、取り組みを進めています。
 
①当連結会計年度における市場別の受注高・売上高・受注残高
 
    当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響があるものの、スクールシステム(GIGAスクール構
想を含む)・テレワーク拡大・セキュリティ対策・クラウド基盤等のビジネスが堅調に推移しました。
 受注高は2,035億20百万円(前年同期比0.5%減)、売上高は2,021億22百万円(前年同期比8.5%増)、受注残高は
949億15百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
 
 市場別の内訳としては、エンタープライズ(ENT)市場では、新型コロナウイルス感染症対応への要望が強
く、テレワークの拡大、セキュリティ対策、クラウド基盤ビジネスが堅調に推移しました。一方で、新型コロナウイ
ルス感染症の影響で、投資意欲の減少や一部案件の延期が発生しました。
 受注高は572億81百万円(前年同期比4.9%減)、売上高は545億47百万円(前年同期比1.5%減)、受注残高は292
億8百万円(前年同期比10.3%増)となりました。
 
 通信事業者(SP)市場では、設備投資意欲は全体的に低調なものの、サービス基盤や法人事業の支援、テレワ
ークの増加に伴う回線の増強が好調に推移しました。
  受注高は394億64百万円(前年同期比11.3%増)、売上高は364億89百万円(前年同期比3.7%増)、受注残高は
174億81百万円(前年同期比20.5%増)となりました。
 
    パブリック(PUB)市場では、スクールシステム(GIGAスクール構想を含む)が好調であった一方で、ヘルス
ケアは低調となりました。
 受注高は712億55百万円(前年同期比13.7%増)、売上高は697億95百万円(前年同期比25.1%増)、受注残高は
397億15百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
   
 パートナー事業(ネットワンパートナーズ株式会社)では、パートナー各社が新型コロナウイルス感染症の影響
を受けた結果、一部案件の延期もあり、受注高は低調となりました。売上高は昨年度に受注した大型案件が寄与しま
した。
 受注高は338億65百万円(前年同期比24.7%減)、売上高は397億30百万円(前年同期比2.6%増)、受注残高は82
億99百万円(前年同期比41.4%減)となりました。
 
    その他では、受注高が16億52百万円、売上高が15億58百万円、受注残高が2億10百万円となりました。
 




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                                    ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

②当連結会計年度における商品群別の受注高・売上高・受注残高
 機器商品群では、受注高は昨年度に受注した大型案件が剥落したものの横ばいで推移しました。売上高は当第4
四半期にGIGAスクール案件が集中して増加しました。
 その結果、受注高は1,141億11百万円(前年同期比1.4%減)、売上高は1,168億28百万円(前年同期比9.6%
増)、受注残高は246億34百万円(前年同期比9.9%減)となりました。
 
    サービス商品群では、「統合サービス事業」が進捗し、受注高・売上高・受注残高が増加しました。
 その結果、受注高は894億8百万円(前年同期比0.6%増)、売上高は852億93百万円(前年同期比6.9%増)、受
注残高が702億80百万円(前年同期比6.2%増)となりました。
  
③損益の状況
 「統合サービス事業」が進捗したことにより、機器商品群・サービス商品群の収益性が改善し、売上総利益は559
億13百万円(前年同期比14.2%増)となりました。従業員数の増加及び従業員のテレワーク環境を支援したことで販
売費及び一般管理費は362億39百万円(前年同期比11.7%増)となり、営業利益は196億73百万円(前年同期比19.2%
増)となりました。経常利益は、不正取引に関する調査費用等並びに新型コロナウイルス感染症対策の支援を目的と
した寄付金を営業外費用に計上したことにより182億8百万円(前年同期比11.1%増)となりました。親会社株主に
帰属する当期純利益は123億21百万円(前年同期比25.5%増)となりました。
 
(次期の見通し)
 
    当社グループは、不正事案の再発防止を最重要課題とするとともに、継続して中期事業計画に沿った事業成長を
図ってまいります。
 
不正事案の再発防止
外部調査委員会による原因分析
 外部調査委員会は、不正事案の原因について、「外部調査委員会調査報告書~ガバナンス・企業文化の観点から
~」において以下のように分析しています。
 
1)内部統制・内部通報・企業文化の視点からの分析
 主要な問題点としては、3ラインモデル(組織のリスク管理・統制活動のモデル。一般的に、第1ライン:事業
部門、第2ライン:管理部門、第3ライン:内部監査部門、で構成される)のうちの第1ラインについては、営業部
門内において、また、営業部門と他部門の間においてチェック機能が欠如していたこと等が挙げられ、第2ラインに
ついては、責任部門や役割の分担が不明確なリスクの管理体制、不十分なリスクモニタリング活動及びコンプライア
ンス活動が挙げられる。そして、かかる第1ライン及び第2ラインの問題点を生み出した東日本第1事業本部を中心
として存在する企業文化については、業績を上げることを過度に重視する価値観、営業担当者個人に責任を集中させ
るやり方、経営陣と現場の意識の乖離といった問題点が挙げられる。
  
2)三様監査の視点からの分析
 監査役及び内部監査室において不正リスクへの意識が希薄であったこと、内部監査室におけるフォローアップ、
能力、被監査部署との関係に問題があったこと、監査役、会計監査人と内部監査室との連携及び経営陣と内部監査室
との連携が必ずしも十分でなかったことなどが挙げられる。また、内部監査室の業務の一つである内部統制評価業務
の形骸化も確認された。
  
3)過去調査を踏まえた再発防止策の不徹底という視点からの分析
 再発防止策(特に2013年事案の再発防止策)は、管理部門が主導して作成されたものであり、「現場を良く知る
人間」の関与が不十分であったため、必ずしも現場の実務を反映しておらず、ルールが不足、形骸化していた等の問
題点が確認された。
  
4)ガバナンスの視点からの分析
 ネットワンシステムズの経営トップをはじめとする経営陣は、リスク管理体制の脆弱性を認識しながら、その是
正のための取組を行っておらず、また、過去に会計不正事案が繰り返し発生していたにもかかわらず、コンプライア
ンスについて役職員に対して強いメッセージを十分に発してこなかったなど、各検討事項のいずれについても、経営
陣の認識や取組について会計不正リスク管理の観点から問題なしとはし得なかった。
     



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      外部調査委員会の提言を踏まえ、詳細の策定を進めている再発防止策は以下の通りです。
       
                          再発防止策

    1.ガバナンスの改革と推進

                            a   コンプライアンス活動宣言及びその実施

                            b   コンプライアンス教育の実施

                            c   コンプライアンス室の設置
          経営陣が自ら意識改革をし、組織
    (1)                         上場会社における取締役の役割と責任等に係る役員研修
          文化の改革を推進する        d
                                の実施
                            e   ガバナンスを司る既存の会議体の位置づけの整理

                            f   内部監査結果の報告体制の整備

                            a   3ラインに係る組織体制の見直し
                                営業部門・事業部門における業務内容・牽制機能の明確
                            b
                                化
                                購買部門、管理部門、その他の部署における業務内容・
                            c
          組織体制の在り方について抜本的       牽制機能の明確化
    (2)
          な見直しを行う           d   b及びcの業務ガイドライン等による文書化

                            e   従業員に対する各部門の役割の理解促進

                            f   役員・執行役員の管掌部門の見直し

                            g   人員配置の見直し
                                内部監査室による経営委員会及び取締役会における再発
                            a
                                防止策の実施状況の内部監査結果の報告
                            b   執行役員による各担当部署の日常的モニタリングの実施
                                取締役間及び取締役・従業員間のコミュニケーションの
                            c
                                促進
          取締役会による監督強化・ハンズ
    (3)                     d   重要な委員会活動のモニタリング
          オン
                            e   取締役による重要会議の資料等へのアクセス体制の構築

                            f   取締役会の運営方法の見直し

                            g   取締役のスキル等の開示

                            h   取締役会の運営に係る社内体制の再構築
                                社外役員による重要会議の資料等へのアクセス体制の構
                            a
                                築
                            b   社外役員と内部監査室との連携強化

          社外役員(諮問委員会も含む)に   c   役員間の情報共有の充実
    (4)
          よる監督・監査強化             社外役員による監督・監査強化のための取締役会の運営
                            d
                                方法の見直し
                            e   株主との対話

                            f   報酬・処遇等の在り方を見直すことによる間接的な牽制
 




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                                         ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信
 
                                再発防止策

          従業員へのメッセージの頻度・質   a    従業員へのメッセージ配信
    (5)
          を高める              b    従業員へのメッセージ配信の強化・フォロー活動の実施
                                 コンプライアンス教育の実施等を通じたコミュニケーシ
                            a
                                 ョン強化
          業務を執行する現場と経営との乖
                            b    コミュニケーション促進のための職場環境づくり
    (6) 離を埋めるコミュニケーションの
        強化                  c    中間管理層に対する役割意識の教育

                            d    ボトムアップでの課題解決
          取締役及び執行役員の選定基準を
    (7)                     a    取締役及び執行役員の選定基準の見直し
          整備
    2.リスク管理体制の強化
          リスクオーナーとしての第1ライ
          ンの自覚の醸成・第1ラインへの        第1ラインの自覚の醸成及び第2ラインとしての意識改
    (1)                     a
          牽制支援を担う第2ラインとして        革
          の意識改革
                                 不正リスクに対する組織体制及び運用方法の設計(ディ
                            a
                                 フェンス・ラインごとの役割及び責任の整理を含む)
                            b    リスク調査シートによるリスク管理強化
          リスク管理委員会による網羅的か
    (2)                     c    リスク管理委員会へのリスク情報の集約
          つ主体的マネジメント能力の強化
                            d    発生したリスクの社内共有

                            e    内部統制強化協議会との連携
          リスク管理室の権限・人員・意識
    (3)                     a    リスク管理室の体制の強化
          の強化
          有事対応への備え(クライシスマ
    (4)                     a    有事対応マニュアルの整備
          ネジメント)
        リスク管理委員会及びコンプライ
                                 リスク管理委員会及びコンプライアンス委員会等への外
    (5) アンス委員会等への外部有識者の     a
                                 部有識者の参画
          参画
    3.業務執行(第1ライン・第2ライン)に係る体制及び社内体制の強化
                                 営業部門、技術部門及び購買部門を「チーム」として機
          3ラインモデルを踏まえた組織体   a
    (1)                          能させる体制作り
          制の見直し
                            b    「チーム」としてのコミュニケーション、情報の共有化
          第1ラインの承認審査関係・ルー   a    販売及び購買プロセスに関する規程の見直し
          ルの明確化(不正の動機・機会・
    (2)
          正当化の排除)による健全な営         営業統轄室、業務管理部(旧営業管理室)、購買部によ
                            b
          業・技術・購買の相互牽制体制         るコントロール
          第2ラインにおける管理部門間の   a    実効性のあるコントロールの導入
          連携強化及びチェック・フォロー
    (3)                     b    管理部門間の意見交換の場の設定
          アップ体制の整備・強化による健
          全な牽制・支援体制         c    財務経理部によるチェック体制の整備

                            a    財務経理部による案件単位での検証
          原価管理体制の強化(予算管理ル
          ールの再考等)・その他実行性の   b    実行可能な原価管理策の導入
    (4)
          あるルール及び社内システムの刷   c    追加原価の申請ルールの見直し
          新・構築
                            d    取引の妥当性について監視する仕組みの導入
 




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                                         ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信
 
                                再発防止策

    4.監査体制の抜本的な見直し

                            a    内部監査室の人員構成の変更

                            b    内部監査機能の強化

                            c    資格の推奨及び取得サポートの導入
          内部監査室の体制強化・人員構成   d    内部監査に係る研修の実施
    (1)
          の変更・権限強化
                                 営業部門全体での不備ゼロ運動の横断的実施とその実施
                            e
                                 状況のフォロー・検証等
                            f    内部監査への協力義務を社内規程に明記

                            g    内部監査室に係る人事評価の見直し
          内部監査室のキャリアパス化(部
    (2)                     a    内部監査室のキャリアパス化
          署としての地位・役割向上)
                            a    J-SOX統制文書の見直し

                            b    J-SOX評価の見直し
    (3) J-SOX業務の抜本的見直し
                            c    J-SOXの管理部門の明確化

                            d    J-SOXに係る研修等の実施

                            a    経営陣との定期的な意見交換

                            b    内部監査室との定期的な意見交換
    (4) 監査役の体制強化
                            c    不正事案等に係る研修への参加

                            d    監査役に会計リテラシーが高い者を起用
          内部監査室と会計監査人の連携強
    (5)                     a    内部監査室と会計監査人との連携強化
          化
    5.社員の声を集める仕組み

                            a    内部通報制度・通報相談窓口の周知活動及び教育
    (1) 内部通報に関する信頼の醸成
                            b    内部通報規程の整備及びその周知

    (2) 第三者を窓口とした目安箱の継続     a    第三者を窓口とした目安箱の継続

    6.組織文化の改革・形成
                                 営業個人インセンティブルールの変更施策策定・実施・
                            a
          コンプライアンスに関する企業文        検証
    (1)
          化改革                    コンプライアンスの状況を盛り込んだ人事評価制度及び
                            b
                                 目標設定の検討
                            a    企業文化改革委員会の発足

                            b    企業理念・行動指針の見直し
          会社としての一体感に関連する企        ビジョンブック作成・特設サイトの企画、実行計画の策
    (2)                     c
          業文化改革                  定
                            d    ビジョンウィークの企画、実行計画の策定

                            e    行動指針に基づく行動宣言の策定と浸透
          当事者意識の醸成・他人事文化の
    (3)                     a    人事ローテーションの確立(属人化防止)
          打破
 




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                                                  ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信
 
                                     再発防止策

    7.会計リテラシー教育及び過去不祥事からの学び・啓蒙

             会計リテラシーの向上・会計知識教    a    会計リテラシーの向上・会計知識教育
    (1)
             育                   b    自社及び他社の不正事例の事例研究会
             コンプライアンス教育・浸透度の継
    (2)                          a    コンプライアンス意識の浸透度の確認
             続的確認
                                 a    過去不祥事の役職者に対する周知活動
    (3) 過去不祥事からの学び・啓蒙の強化
                                 b    過去の不正事案の手法の分析及び把握
             日々の失敗事例(ヒヤリハット)か
    (4)                          a    失敗事例からの学び
             らの学び
    8.モニタリング体制の継続
             3ラインモデルを意識した当社の内
        部統制システム全般の強化を目的と
    (1) して設置予定である「内部統制強化         a    内部統制強化協議会の発足
             協議会」による全社横断的かつ継続
             的な有効性の評価・改善提案の実施
             不正等(会計不正に限らない)の有
             無に係る、内部監査室による内部監
    (2)                          a    内部監査以外の定期的なパトロール
             査とは別個の定期的なパトロールの
             実施
         
     
    中期事業計画の推進
        当社グループは、継続した成長に向けて、引き続き以下3つの基本戦略に取り組みます。
     
    1.注力市場・新モデルの拡大:市場カバレッジの拡張
     各市場・モデルにおいて、以下の取り組みを進めてまいります。
            項目              名称                     2022年3月期の市場想定と取り組み
                                               ●徐々に投資回復を想定
                    ヘルスケア                      ●働き方改革・遠隔医療・クラウド活用・院内セキュ
                                                リティ等のデジタル化を提案
                                               ●GIGAスクール案件は反動減を想定
        注力市場        スクールシステム                   ●一方で、児童・生徒の持ち帰り学習支援、教職員の
                                                働き方改革、運用サービスを加速
                                               ●見込み案件の堅調な増加を想定
                    スマートファクトリー                 ●継続してエッジクラウド、セキュリティ、運用高度
                                                化、ローカル5Gを推進
                                               ●デジタル化やグループ全体のセキュリティを中心
                    MSP(マネージド・サービス・プロバ
                                                に、通信事業者やパートナー企業とのサービス共創
                    イダー)への支援
                                                を加速
        新モデル                                   ●需要の高い通信事業者向けの第三者保守サービスの
                    リファービッシュメント(再生品)            拡大
                    の展開                        ●ネットワーク機器に加えて、サーバ等まで取り扱い
                                                品目を拡大
     




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        2.統合サービス事業の加速:サービス比率の拡大
         継続した高付加価値サービスの提供に向けて、ネットワーク・クラウド・セキュリティ・働き方改革等の高品質
        なICT基盤の導入に加えて、その効果を最大化する「利活用の加速」まで一貫して支援することで、お客様のデジタ
        ル化におけるビジネスパートナーの地位確立を図ります。
         また、自治体情報セキュリティクラウド等の仕様が共通している案件について、提供ソリューションを統一する
        ことで品質向上及び生産性向上を図ります。
 
        3.働き方改革2.0/DXの実践:生産性の向上
         働き方改革においては、新しい働き方におけるコラボレーションを加速する、バーチャルとリアルを融合させた
        オフィスの検討を進めます。また、DXにおいては、再発防止策として、ガバナンス強化機能の追加を優先して対応を
        進めます。
 
        市場別の要望と取り組み
         エンタープライズ市場では、お客様単体ではなくグループ全体でのデジタル化(スマートファクトリーを含む)・
        セキュリティ強化・クラウド活用・働き方改革への要望が増加しています。通信事業者市場では、法人事業・MSPビ
        ジネスにおける、民間企業・公共機関向けのデジタル化・セキュリティ強化ビジネスの支援要望が増加しています。
        パブリック市場では、全国的に自治体情報セキュリティクラウドやセキュリティ強靭化システムの更新需要が高まっ
        ています。そして、パートナー事業では、協業ビジネス・MSPビジネスにおいて当社ソリューションへの期待が高ま
        っています。
         
            当社グループは、統合サービス事業の各種ソリューションによって、これらの要望に対応します。そして、それら
        ソリューションの統一化によって高品質かつコスト効率の高いシステムを実現します。
         
         また、各市場共通の取り組みとして、新型コロナウイルス感染症の影響が続く状況において、当社グループの働き
        方改革のノウハウの提供とともにテレワーク環境・セキュリティ対策の実装を進めることで、お客様の事業継続に貢
        献します。
         
         これらを踏まえ、中期事業計画の最終年度となる2022年3月期の連結業績につきましては、売上高2,090億円、営
        業利益220億円、経常利益220億円、親会社株主に帰属する当期純利益150億円、営業利益率10.5%、サービス比率
        45.0%、ROE19.2%を予定しています。営業利益・営業利益率・ROEにおいて、中期事業計画を達成する見込みです。
           
        (注)上記の業績見通しは、当社が現時点で合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績と大き
        く異なることがあります。実際の業績に影響を与える重要な要素としては、①当社を取り巻く経済情勢・需要動向な
        どの変化、②為替相場の急激な変動などです。但し、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありま
        せん。
     
     
    (2)当期の財政状態の概況
       
        ①資産、負債及び純資産の状況

            (資産)
             当連結会計年度末の資産合計は1,557億82百万円となり、前連結会計年度末に比べ200億18百万円の増加
            (14.7%増)となりました。
             資産の内訳は、流動資産は1,424億82百万円となり、前連結会計年度末に比べ176億86百万円の増加(14.2%
            増)となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が101億81百万円、リース投資資産が26億11百万円、未成工
            事支出金が10億14百万円、前払費用が15億99百万円それぞれ増加したことによるものです。また、固定資産は133
            億円となり、前連結会計年度末に比べて23億31百万円の増加(21.3%増)となりました。

            (負債)
             当連結会計年度末の負債合計は819億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ115億60百万円の増加(16.4%
            増)となりました。これは主に、買掛金が12億18百万円、リース債務が53億91百万円、未払法人税等が16億98百
            万円、賞与引当金が15億57百万円それぞれ増加したことによるものです。




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 (純資産)
  当連結会計年度末の純資産合計は737億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ84億57百万円(12.9%増)と
 なりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益123億21百万円の計上と配当金の支払い40億66百万円
 により利益剰余金が82億55百万円の増加したことによるものです。

②キャッシュ・フローの状況

     当連結会計年度においては、税金等調整前当期純利益の計上等により、営業活動によるキャッシュ・フローは
 98億円の収入となりました。
   また、投資活動によるキャッシュ・フローについては、敷金の差入による支出等により33億36百万円の支出と
 なり、財務活動によるキャッシュ・フローについては、リース債務や配当金の支払い等により55億5百万円の支
 出となりました。差引合計で現金及び現金同等物は9億56百万円増加し、期末残高は324億29百万円(前期末比
 3.0%増)となりました。
   なお、前連結会計年度との比較は次のとおりです。
  
  (営業活動によるキャッシュ・フロー)
  営業活動による収入は98億円となり、前連結会計年度に比べ24億80百万円の収入減となりました。これは主
 に、税金等調整前当期純利益の計上による収入が31億54百万円増加、賞与引当金の増加による収入が22億60百万
 円増加し、一方で、その他流動資産の減少による収入が52億26百万円減少、売上債権の増加による収入が26億3
 百万円減少したことによるものです。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)
  投資活動による支出は33億36百万円となり、前連結会計年度に比べ21億41百万円の支出増となりました。これ
 は主に、敷金の差入による支出が17億98百万円増加、有形固定資産の取得による支出が2億60百万円増加したこ
 とによるものです。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
  財務活動による支出は55億5百万円となり、前連結会計年度に比べ3億74百万円の支出増となりました。これ
 は主に、リース債務の返済による支出が2億27百万円減少し、一方で、配当金の支払額が5億86百万円増加した
 ことによるものです。

 (キャッシュ・フロー関連指標の推移)

  
                             2017年     2018年    2019年    2020年    2021年
                  
                             3月期       3月期      3月期      3月期      3月期
     自己資本比率(%)                  50.8     52.4     48.1     47.9     47.2

     時価ベースの自己資本比率(%)            74.8    134.0    194.2    140.3    192.3

     キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)    2,695.2     63.2    186.2    131.2    219.4

     インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)         4.0    218.1    132.3    248.3    207.5
 (注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
      時価べースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
         キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
         インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
       2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。
       3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。
         また、株式分割があった場合は、権利落ち価格を修正して算出しています。
       4.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」
         を使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている
         全ての負債を対象としています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息
         の支払額」を使用しています。
       5.キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・
         フローがマイナスである決算期、あるいは有利子負債及び利払いのない決算期につきましては記載し
         ていません。



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2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
    当社グループは、国内の同業他社との比較可能性を確保するため、会計基準につきましては日本基準を適用しており
    ます。
 




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3.連結財務諸表及び主な注記
    (1)連結貸借対照表
                                                      (単位:百万円)
                              前連結会計年度             当連結会計年度
                             (2020年3月31日)        (2021年3月31日)
    資産の部                                                          
     流動資産                                                         
       現金及び預金                           31,473              32,429
       受取手形及び売掛金                        52,845              63,027
       リース投資資産                          11,693              14,305
       商品                                2,254               3,009
       未着商品                                337                 585
       未成工事支出金                          12,955              13,970
       貯蔵品                                  14                  27
       前払費用                             12,092              13,691
       その他                               1,129               1,438
       貸倒引当金                               △2                  △2
       流動資産合計                          124,795             142,482
     固定資産                                                         
       有形固定資産                                                     
         建物                              3,225               3,583
          減価償却累計額                      △2,303              △2,729
          建物(純額)                           922                 853
         工具、器具及び備品                      19,961              20,743
          減価償却累計額                     △16,173             △17,092
          工具、器具及び備品(純額)                  3,787               3,651
         有形固定資産合計                        4,709               4,504
       無形固定資産                                                     
         のれん                                64                  -
         その他                             1,436               1,467
         無形固定資産合計                        1,501               1,467
       投資その他の資産                                                   
         投資有価証券                         ※1 171              ※1 171

         長期貸付金                               5                   1
         繰延税金資産                          2,601               3,387
         その他                          ※1 2,004            ※1 3,792

         貸倒引当金                            △25                 △25
         投資その他の資産合計                      4,757               7,328
       固定資産合計                           10,968              13,300
     資産合計                              135,764             155,782
 




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                                                   (単位:百万円)
                           前連結会計年度             当連結会計年度
                          (2020年3月31日)        (2021年3月31日)
    負債の部                                                       
     流動負債                                                      
       買掛金                           19,906              21,124
       リース債務                          4,995               6,677
       未払金                            1,694               2,303
       未払法人税等                         3,173               4,872
       前受金                           16,851              17,068
       資産除去債務                            13                 172
       賞与引当金                          3,308               4,866
       役員賞与引当金                          154                  34
       その他                            8,596               9,516
       流動負債合計                        58,694              66,637
     固定負債                                                      
       リース債務                         11,078              14,787
       資産除去債務                           612                 522
       その他                               41                  39
       固定負債合計                        11,732              15,350
     負債合計                            70,427              81,987
    純資産の部                                                      
     株主資本                                                      
       資本金                           12,279              12,279
       資本剰余金                         19,503              19,536
       利益剰余金                         33,992              42,247
       自己株式                         △1,007                △987
       株主資本合計                        64,767              73,075
     その他の包括利益累計額                                               
       その他有価証券評価差額金                      -                    0
       繰延ヘッジ損益                          293                 448
       為替換算調整勘定                         △7                 △10
       その他の包括利益累計額合計                    286                 438
     新株予約権                              180                 222
     非支配株主持分                            103                  60
     純資産合計                           65,337              73,795
    負債純資産合計                         135,764             155,782
 




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    (2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
    (連結損益計算書)
                                                          (単位:百万円)
                                前連結会計年度               当連結会計年度
                              (自 2019年4月1日          (自 2020年4月1日
                               至 2020年3月31日)         至 2021年3月31日)
    売上高                                   186,353               202,122
    売上原価                                  137,399               146,209
    売上総利益                                  48,953                55,913
    販売費及び一般管理費                       ※1,※2 32,453          ※1,※2 36,239

    営業利益                                   16,499                19,673
    営業外収益                                                              
     受取利息                                       1                     0
     関係会社業務受託収入                               201                   153
     販売報奨金                                     70                    91
     団体保険配当金                                   73                    21
     為替差益                                      22                    -
     固定資産受贈益                                    4                    -
     その他                                      137                   319
     営業外収益合計                                  512                   586
    営業外費用                                                              
     支払利息                                      49                    47
     為替差損                                      -                    221
     貸倒損失                                     198                    -
     寄付金                                       -                  1,354
     特別調査費用等                                  363                   306
     その他                                       12                   122
     営業外費用合計                                  624                 2,051
    経常利益                                   16,387                18,208
    特別損失                                                               
     固定資産除却損                                 ※3 4                 ※3 14

     投資有価証券評価損                                 87                    -
     不正取引関連損失                               1,257                    -
     特別損失合計                                 1,348                    14
    税金等調整前当期純利益                            15,039                18,193
    法人税、住民税及び事業税                            5,107                 6,661
    法人税等調整額                                   133                 △786
    法人税等合計                                  5,241                 5,875
    当期純利益                                   9,797                12,318
    非支配株主に帰属する当期純損失(△)                       △19                    △3
    親会社株主に帰属する当期純利益                         9,817                12,321
 




                            - 16 -
                               ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

    (連結包括利益計算書)
                                                  (単位:百万円)
                          前連結会計年度              当連結会計年度
                        (自 2019年4月1日         (自 2020年4月1日
                         至 2020年3月31日)        至 2021年3月31日)
    当期純利益                           9,797               12,318
    その他の包括利益                                                  
     その他有価証券評価差額金                     △1                     0
     繰延ヘッジ損益                          232                  154
     為替換算調整勘定                        △14                   △5
     その他の包括利益合計                       216                  148
    包括利益                           10,014               12,466
    (内訳)                                                      
     親会社株主に係る包括利益                  10,041               12,473
     非支配株主に係る包括利益                    △27                   △6
 




                      - 17 -
                                                               ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

    (3)連結株主資本等変動計算書
            前連結会計年度(自    2019年4月1日        至    2020年3月31日)
                                                                                                         (単位:百万円)

                                                              株主資本

                         資本金              資本剰余金               利益剰余金              自己株式                株主資本合計

    当期首残高                       12,279          19,475            27,647                  △1,044            58,357

    当期変動額                                                                                                        
    剰余金の配当                                                       △3,472                                     △3,472

    親会社株主に帰属する当期
    純利益
                                                                   9,817                                     9,817

    自己株式の取得                                                                                  △0                △0

    自己株式の処分                                         27                                        37                64

    株主資本以外の項目の当期
    変動額(純額)
                                                                                                                 

    当期変動額合計                         -               27             6,345                      37             6,409

    当期末残高                       12,279          19,503            33,992                  △1,007            64,767

 
                                                                                                                   
                                    その他の包括利益累計額
                                                                                           非支配株主
                                                                              新株予約権                       純資産合計
                       その他有価証     繰延ヘッジ        為替換算          その他の包括利                        持分
                       券評価差額金      損益          調整勘定          益累計額合計

    当期首残高                   1            61          -               62          163                -       58,584

    当期変動額                                                                                                        
    剰余金の配当                                                                                                  △3,472

    親会社株主に帰属する当期
    純利益
                                                                                                             9,817

    自己株式の取得                                                                                                    △0

    自己株式の処分                                                                                                     64

    株主資本以外の項目の当期
                           △1            232        △7            223             16               103         343
    変動額(純額)

    当期変動額合計                △1            232        △7            223             16               103       6,752

    当期末残高                  -             293        △7            286            180               103      65,337

 




                                               - 18 -
                                                               ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

            当連結会計年度(自    2020年4月1日        至    2021年3月31日)
                                                                                                         (単位:百万円)

                                                              株主資本

                         資本金              資本剰余金               利益剰余金              自己株式                株主資本合計

    当期首残高                       12,279          19,503            33,992                  △1,007            64,767

    当期変動額                                                                                                        
    剰余金の配当                                                       △4,066                                     △4,066

    親会社株主に帰属する当期
    純利益
                                                                  12,321                                    12,321

    自己株式の取得                                                                                  △0                △0

    自己株式の処分                                         32                                        19                52

    株主資本以外の項目の当期
    変動額(純額)
                                                                                                                 

    当期変動額合計                         -               32             8,255                      19             8,307

    当期末残高                       12,279          19,536            42,247                   △987             73,075

 
                                                                                                                   
                                    その他の包括利益累計額
                                                                                           非支配株主
                                                                              新株予約権                       純資産合計
                       その他有価証     繰延ヘッジ        為替換算          その他の包括利                        持分
                       券評価差額金      損益          調整勘定          益累計額合計

    当期首残高                  -             293        △7            286            180               103      65,337

    当期変動額                                                                                                        
    剰余金の配当                                                                                                  △4,066

    親会社株主に帰属する当期
    純利益
                                                                                                            12,321

    自己株式の取得                                                                                                    △0

    自己株式の処分                                                                                                     52

    株主資本以外の項目の当期
                            0            154        △2            151             41               △42         150
    変動額(純額)

    当期変動額合計                 0            154        △2            151             41               △42       8,457

    当期末残高                   0            448       △10            438            222                60      73,795

 




                                               - 19 -
                                       ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

    (4)連結キャッシュ・フロー計算書
                                                            (単位:百万円)
                                  前連結会計年度               当連結会計年度
                                (自 2019年4月1日          (自 2020年4月1日
                                 至 2020年3月31日)         至 2021年3月31日)
    営業活動によるキャッシュ・フロー                                                    
     税金等調整前当期純利益                           15,039                 18,193
     減価償却費                                  3,020                  2,962
     のれん償却額                                   100                     64
     株式報酬費用                                    43                     53
     賞与引当金の増減額(△は減少)                        △703                   1,557
     役員賞与引当金の増減額(△は減少)                         20                  △120
     貸倒引当金の増減額(△は減少)                          △1                       0
     受取利息及び受取配当金                              △1                     △0
     支払利息                                      49                     47
     投資有価証券評価損益(△は益)                           87                     -
     特別調査費用等                                  363                    306
     不正取引関連損失                               1,257                     -
     固定資産除却損                                    4                     14
     売上債権の増減額(△は増加)                        △7,373                △9,977
     たな卸資産の増減額(△は増加)                       △1,242                △2,029
     その他の流動資産の増減額(△は増加)                     6,346                  1,119
     仕入債務の増減額(△は減少)                           673                  1,229
     未払又は未収消費税等の増減額                           571                    580
     その他の流動負債の増減額(△は減少)                     1,077                    703
     その他                                     △93                   1,226
     小計                                    19,238                 15,931
     利息及び配当金の受取額                                1                      0
     利息の支払額                                  △49                    △47
     特別調査費用等の支払額                            △127                   △203
     不正取引による支出                             △1,257                     -
     法人税等の支払額又は還付額(△は支払)                   △5,806                △4,970
     その他                                      281                  △910
     営業活動によるキャッシュ・フロー                      12,281                  9,800
    投資活動によるキャッシュ・フロー                                                    
     有形固定資産の取得による支出                         △566                   △826
     無形固定資産の取得による支出                         △662                   △690
     連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による
                                                 12                    -
     収入
     貸付けによる支出                                  △8                    △4
     貸付金の回収による収入                                 6                     8
     敷金の差入による支出                               △30                △1,828
     その他                                        53                     5
     投資活動によるキャッシュ・フロー                      △1,194                △3,336
    財務活動によるキャッシュ・フロー                                                    
     リース債務の返済による支出                         △1,651                △1,424
     配当金の支払額                               △3,475                △4,061
     その他                                       △3                   △19
     財務活動によるキャッシュ・フロー                      △5,131                △5,505
    現金及び現金同等物に係る換算差額                             2                   △2
    現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                      5,957                   956
    現金及び現金同等物の期首残高                          25,305                31,473
    新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額                       209                    -
    現金及び現金同等物の期末残高                        ※ 31,473              ※ 32,429

 




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                                       ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

    (5)連結財務諸表に関する注記事項
    (継続企業の前提に関する注記)
      該当事項はありません。
 
    (表示方法の変更)
    (連結キャッシュ・フロー計算書)
     前連結会計年度において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「敷金の差入による
    支出」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反
    映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
     この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の
    「その他」に表示していた23百万円は、「敷金の差入による支出」△30百万円、「その他」53百万円として組み替え
    ております。
        
    (追加情報)
     (不正取引に関する事項)
      当社は、前連結会計年度において、2014年12月以降、納品実体のない取引が繰り返し行われていたことを認識する
    に至り、納品実体のない取引が行われた期間にわたって損失を計上するため、前第3四半期連結累計期間における納
    品実体のない取引にかかる支出額のうち、前第3四半期連結累計期間の末日から2か月間に入金がない場合、当該支
    出額を特別損失(不正取引関連損失)として計上しております。
     不正行為に関連した取引を取消処理したこと等により生じた債務5,553百万円を流動負債の「その他」に含めて表示
    しております。
     なお、当社は、みずほ東芝リース株式会社(以下「原告」)と日鉄ソリューションズ株式会社(以下「被告」)と
    の間の違約金請求事件について、2020年10月28日付で、被告より訴訟告知を受けました。訴訟告知書によると、当該
    違約金請求事件は、原告が被告に対して売買契約の解約違約金として10,926百万円及び遅延損害金を請求するもので
    あり、被告が当該違約金請求事件に敗訴した場合、当社元従業員による不正行為に関連した取引に巻き込まれた結果
    として、当社に対し使用者責任に基づく損害賠償請求権を行使することになるとあります。当社の訴訟告知への対応
    方針は未定でありますが、上記債務を充当する可能性があります。
     当該不正取引に関与した各社間での訴訟が継続しており、各社間での清算並びに当社における法人税等の更正の請
    求等は完了していないため、今後の状況によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性が
    あります。
 
    (新型コロナウイルス感染症の影響)
     新型コロナウイルス感染拡大による事業への影響については、テレワーク案件の増加がある一方、一部のプロジェ
    クトに遅れが生じています。その結果、当社グループの事業に対する影響は、現在のところ軽微であります。しかし
    ながら、今後の事業に対する影響につきましては、注視していく必要があるものと考えております。
 




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                                                     ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

    (連結貸借対照表関係)
    ※1      非連結子会社及び関連会社に対するものは、次のとおりであります。
                                        前連結会計年度                   当連結会計年度
                    
                                       (2020年3月31日)              (2021年3月31日)
    投資有価証券(株式)                                       126百万円                    126百万円
    その他(出資金)                                         30                        30
            計                                        156                       156
 
        2   当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行4行と当座貸越契約を締結しております。これらの契約
            に基づく連結会計年度末の借入未実行残高は、次のとおりであります。
                                        前連結会計年度                   当連結会計年度
                    
                                       (2020年3月31日)              (2021年3月31日)
    当座貸越極度額の総額                                    21,200百万円                 21,200百万円
    借入実行残高                                           -                         -
            差引額                                   21,200                    21,200
 
    (連結損益計算書関係)
    ※1      販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。
                                       前連結会計年度                    当連結会計年度
                                      (自 2019年4月1日               (自 2020年4月1日
                                       至 2020年3月31日)              至 2021年3月31日)
    給与手当                                          10,815百万円                 11,328百万円
    賞与                                             1,879                     2,513
    賞与引当金繰入額                                       2,876                     4,289
    役員賞与引当金繰入額                                       155                        35
    退職給付費用                                           643                       658
    賃借料                                            3,155                     3,468
    減価償却費                                          1,479                     1,565
    のれん償却額                                           100                        64
 
    ※2      一般管理費に含まれる研究開発費の総額は、次のとおりであります。
                   前連結会計年度                                  当連結会計年度
                  (自 2019年4月1日                             (自 2020年4月1日
                   至 2020年3月31日)                            至 2021年3月31日)
                           3,004百万円                                 3,410百万円
     
    ※3      固定資産除却損の内訳は、次のとおりであります。
                                        前連結会計年度                   当連結会計年度
                                      (自 2019年4月1日              (自 2020年4月1日
                                       至 2020年3月31日)             至 2021年3月31日)
    建物                                                -百万円                       2百万円
    工具、器具及び備品                                          4                        11
    その他                                               -                          0
            計                                          4                        14
     




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                                                              ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

    (連結株主資本等変動計算書関係)
         前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
         1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
                                   当連結会計年度             当連結会計年度           当連結会計年度          当連結会計年度末
 
                                   期首株式数(株)            増加株式数(株)          減少株式数(株)         株式数(株)

    発行済株式                                                                                  

     普通株式                            86,000,000                -                    -            86,000,000

               合計                    86,000,000                -                    -            86,000,000

    自己株式                                                                                   

     普通株式      (注)1.2.               1,328,696                 680               47,540           1,281,836

               合計                    1,328,696                 680               47,540           1,281,836
 (注)1.普通株式の自己株式の株式数の増加680株は、譲渡制限付株式報酬に関する株式の無償取得による増加620
      株、単元未満株式の買取りによる増加60株であります。
        2.普通株式の自己株式の株式数の減少47,540株は、新株予約権行使による減少34,800株、譲渡制限付株式報酬
          としての自己株式の処分による減少12,740株であります。
 
         2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項

                                     新株予約権の             新株予約権の目的となる株式の数(株)                        当連結会計
      区分          新株予約権の内訳           目的となる             当連結会計 当連結会計 当連結会計 当連結会計 年度末残高
                                     株式の種類             年度期首  年度増加   年度減少  年度末  (百万円)

 提出会社           株式報酬型ストック・オプ
                                          -              -       -           -            -            180
(親会社)           ションとしての新株予約権
                   合計                     -              -       -           -            -            180
          
         3.配当に関する事項
           (1)配当金支払額
                                      配当金の総額               1株当たり
                         株式の種類                                             基準日                 効力発生日
    (決議)                               (百万円)               配当額(円)
    2019年6月13日
                          普通株式                1,693          20.00       2019年3月31日           2019年6月14日
    定時株主総会
    2019年10月24日
                          普通株式                1,779          21.00       2019年9月30日           2019年11月15日
    取締役会
            
           (2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
                                   配当金の総額                    1株当たり
                    株式の種類                         配当の原資                       基準日               効力発生日
    (決議)                            (百万円)                    配当額(円)
    2020年6月11日
                        普通株式         2,033        利益剰余金          24.00     2020年3月31日         2020年6月12日
    定時株主総会
 




                                                  - 23 -
                                                               ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

         当連結会計年度(自         2020年4月1日      至    2021年3月31日)
         1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
                                    当連結会計年度             当連結会計年度           当連結会計年度          当連結会計年度末
 
                                    期首株式数(株)            増加株式数(株)          減少株式数(株)         株式数(株)

    発行済株式                                                                                   

     普通株式                             86,000,000                -                    -            86,000,000

               合計                     86,000,000                -                    -            86,000,000

    自己株式                                                                                    

     普通株式     (注)1.2.                 1,281,836                 457               25,140           1,257,153

               合計                     1,281,836                 457               25,140           1,257,153
 (注)1.普通株式の自己株式の株式数の増加457株は、譲渡制限付株式報酬に関する株式の無償取得による増加410
          株、単元未満株式の買取りによる増加47株であります。
        2.普通株式の自己株式の株式数の減少25,140株は、新株予約権行使による減少16,500株、譲渡制限付株式報酬
             としての自己株式の処分による減少8,640株であります。
 
         2.新株予約権及び自己新株予約権に関する事項

                                      新株予約権の   新株予約権の目的となる株式の数(株)    当連結会計
      区分            新株予約権の内訳          目的となる  当連結会計 当連結会計 当連結会計 当連結会計 年度末残高
                                      株式の種類  年度期首  年度増加   年度減少  年度末  (百万円)

 提出会社          株式報酬型ストック・オプ
                                           -              -       -           -            -            222
(親会社)         ションとしての新株予約権
                   合計                      -              -       -           -            -            222
          
         3.配当に関する事項
          (1)配当金支払額
                                       配当金の総額               1株当たり
                          株式の種類                                             基準日                 効力発生日
    (決議)                                (百万円)               配当額(円)
    2020年6月11日
                          普通株式                 2,033          24.00       2020年3月31日           2020年6月12日
    定時株主総会
    2020年10月27日
                          普通株式                 2,033          24.00       2020年9月30日           2020年11月20日
    取締役会
              
             (2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
                                    配当金の総額                    1株当たり
                        株式の種類                      配当の原資                       基準日               効力発生日
    (決議)                             (百万円)                    配当額(円)
    2021年6月23日
                        普通株式          3,389        利益剰余金          40.00     2021年3月31日         2021年6月24日
    定時株主総会
 
    (連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※    現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりであります。
                                         前連結会計年度                               当連結会計年度
                                       (自  2019年4月1日                         (自  2020年4月1日
                                        至  2020年3月31日)                        至  2021年3月31日)
    現金及び預金勘定                                    31,473百万円                             32,429百万円
    現金及び現金同等物                                   31,473                                32,429 
 
 




                                                   - 24 -
                                 ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

(セグメント情報)
 1.報告セグメントの概要
   当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高
  経営意思決定機関である取締役会及び経営委員会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検
 討を行う対象となっているものであります。
  当社グループは、市場・顧客別の営業体制を敷いており、本社及び各地方拠点の営業組織は、当社グループが取
 り扱う商品・サービス等の販売計画及び販売戦略をそれぞれ立案し、事業活動を展開しております。
  これらにより、当社グループは、市場・顧客別の営業体制を基礎としたマーケット別のセグメントから構成され
 ており、一般民間企業を主なマーケットとする「ENT事業」、通信事業会社を主なマーケットとする「SP事
 業」、中央省庁・自治体、文教及び社会インフラを提供している企業を主なマーケットとする「PUB事業」、パ
 ートナー企業との協業に特化した「パートナー事業」の4つを報告セグメントとしております。
  
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
   報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と
 概ね同一であります。なお、資産及び負債については、事業セグメントに配分していないため、報告セグメントご
 との開示は行っておりません。
  報告セグメントの利益は営業利益ベースの数値であり、また、セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価
 格に基づいております。
   




                        - 25 -
                                                                                  ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

    3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
      前連結会計年度(自  2019年4月1日  至  2020年3月31日)
                                                                                                                         (単位:百万円)
                                          報告セグメント
                                                                                            その他                        調整額    連結損益計
                                                                                                         合計
                        ENT          SP           PUB          パートナ                        (注)1                       (注)2    算書計上額
                                                                              計
                         事業          事業            事業           ー事業
    売上高                                                                                                                               
     外部顧客への売
                        55,376       35,176       55,793       38,727       185,073         1,279       186,353          -     186,353
     上高
     セグメント間の
     内部売上高又は                 8            3            7            7             26           10           37         △37         -
     振替高
          計             55,384       35,180       55,800       38,735       185,100         1,290       186,391        △37     186,353
    セグメント利益又
                         6,294       3,708         4,327        3,093       17,424           △39        17,385         △885     16,499
    は損失(△)
    その他の項目                                                                                                                            

     減価償却費               1,142         518         1,106          235         3,002            17         3,020          -       3,020
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、グローバル事業等を含んでおり
        ます。
      2.セグメント利益又は損失(△)(営業利益)の調整額△885百万円には、各報告セグメントに配分していない
              全社費用等△885百万円が含まれております。全社費用は、主にセグメントに帰属しない一般管理費であり
              ます。
 
          当連結会計年度(自  2020年4月1日  至  2021年3月31日)
                                                                                                                         (単位:百万円)
                                          報告セグメント
                                                                                            その他                        調整額    連結損益計
                                                                                                         合計
                        ENT          SP           PUB          パートナ                        (注)1                       (注)2    算書計上額
                                                                              計
                         事業          事業            事業           ー事業
    売上高                                                                                                                               
     外部顧客への売
                        54,547       36,489       69,795       39,730       200,563         1,558       202,122          -     202,122
     上高
     セグメント間の
     内部売上高又は                 9            3            8           16             37           52           89         △89         -
     振替高
          計             54,557       36,493       69,803       39,746       200,601         1,610       202,212        △89     202,122
    セグメント利益又
                         5,089       3,688         8,260        3,507       20,546          △102        20,444         △770     19,673
    は損失(△)
    その他の項目                                                                                                                            

     減価償却費                 984         426         1,151          375         2,937            25         2,962          -       2,962
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、グローバル事業等を含んでおり
      ます。
      2.セグメント利益又は損失(△)(営業利益)の調整額△770百万円には、各報告セグメントに配分していない
        全社費用等△770百万円が含まれております。全社費用は、主にセグメントに帰属しない一般管理費であり
              ます。
 




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                                               ネットワンシステムズ㈱ (7518) 2021年3月期 決算短信

    (1株当たり情報)
                               前連結会計年度                     当連結会計年度
                             (自  2019年4月1日               (自  2020年4月1日
                              至  2020年3月31日)              至  2021年3月31日)
    1株当たり純資産額                                 767.89円                 867.48円
    1株当たり当期純利益                                115.90円                 145.42円
    潜在株式調整後1株当たり当期純利益                         115.63円                 145.09円
 
(注)1.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
                               前連結会計年度                      当連結会計年度
 
                              (2020年3月31日)                 (2021年3月31日)
 純資産の部の合計額(百万円)                             65,337                   73,795
    純資産の部の合計額から控除する金額
                                                283                     282
    (百万円)
     (うち新株予約権(百万円))                           (180)                   (222)
     (うち非支配株主持分(百万円))                         (103)                    (60)
    普通株式に係る期末の純資産額(百万円)                     65,053                   73,513
 1株当たり純資産額の算定に用いられた期末
                                        84,718,164              84,742,847
    の普通株式の数(株)
 
         2.1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりでありま
           す。
                                前連結会計年度                     当連結会計年度
                              (自 2019年4月1日                (自 2020年4月1日
                               至 2020年3月31日)               至 2021年3月31日)
    1株当たり当期純利益                                                                 
     親会社株主に帰属する当期純利益
                                              9,817                  12,321
     (百万円)
     普通株主に帰属しない金額(百万円)                          -                        -
     普通株式に係る親会社株主に帰属する当期
                                              9,817                  12,321
     純利益(百万円)
     普通株式の期中平均株式数(株)                    84,710,396              84,734,973
                                                                           
    潜在株式調整後1株当たり当期純利益                                                      
     親会社株主に帰属する当期純利益調整額
                                                -                        -
     (百万円)
     普通株式増加数(株)                             191,336                 188,959
     (うち新株予約権(株))                        (191,336)               (188,959)
    希薄化効果を有しないため、潜在株式調整後                -                       -
    1株当たり当期純利益の算定に含めなかった
    潜在株式の概要
 
    (重要な後発事象)
     該当事項はありません。
 




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