7518 ネットワン 2021-03-19 15:00:00
再発防止策及び今後の対応に関するお知らせ [pdf]
2021 年 3 月 19 日
各 位
会 社 名 ネットワンシステムズ株式会社
代表者名 代表取締役 社長執行役員 荒 井 透
(コード番号:7518 東証第1部)
問合せ先 管理本部 広報・IR 室 村元 裕二
(TEL. 03−6256−0615)
再発防止策及び今後の対応に関するお知らせ
当社は、2021 年 3 月 18 日付「外部調査委員会調査報告書∼ガバナンス・企業文化の観点から∼の受領及
び開示版の公表に関するお知らせ」 のとおり、外部調査委員会から、外部調査委員会の 2020 年 12 月 14 日付
調査報告書において指摘された不正事案の原因に関する調査結果及び再発防止策の提言を受けました。当社
は、外部調査委員会の調査結果・提言を真摯に受け止め、本日開催の取締役会において、当社の再発防止策
及び今後の対応について決定しましたので、その概要を下記のとおり報告します。
当社は、再発防止策の継続的かつ実効的な推進活動を通じて、グループ一丸となって健全なガバナンス体
制の構築と企業文化の改革に邁進する所存です。
株主・投資家の皆様及びお取引先をはじめ関係者の皆様には、多大なるご迷惑とご心配をおかけしており
ますことを深くお詫び申し上げます。
皆様の信頼回復と当社の企業価値の向上に尽力して参りますので、今後ともご支援を賜りますよう、よろ
しくお願い申し上げます。
記
1.外部調査委員会の再発防止策に関する提言(要旨)
外部調査委員会による再発防止策の提言要旨は、以下のとおりです。詳細につきましては、2021 年 3 月 18
日付「外部調査委員会調査報告書∼ガバナンス・企業文化の観点から∼の受領及び開示版の公表に関するお
知らせ」をご覧ください。
(1)ガバナンスに関する再発防止策
①経営陣の意識改革・役職員の会計リテラシーの向上
②経営トップによるコンプライアンス推進のメッセージ発出
③リスク管理体制の強化
④経営陣と現場とのコミュニケーション強化
⑤取締役会による監督機能の強化
⑥社外役員による監督・監査機能の強化
⑦各部門等の役割や機能に応じた適正な人員配置
⑧原因分析及び再発防止策の提言、過去の不祥事に対する十分な理解と再発防止策のモニタリング
⑨有事対応マニュアルの整備等
(2)業務執行(第 1 ライン・第 2 ライン)に係る体制その他の社内体制に関する再発防止策
⑩第 1 ラインにおける健全な営業体制
⑪第 2 ラインにおける健全な牽制、支援及び監督体制
⑫実効性あるルール及び社内システム構築
⑬コンプライアンス等に係る教育及びモニタリング
⑭内部通報に関する信頼の醸成
(3)内部監査をはじめとする三様監査の在り方・体制に関する再発防止策
⑮内部監査の強化
⑯監査役の体制強化
⑰内部監査室と会計監査人の連携強化
(4)企業文化等の改革
⑱コンプライアンス、健全な価値観及び人事制度に関する企業文化改革
⑲企業理念、行動規範及び会社としての一体感に関する企業文化改革
⑳外部専門機関の有効活用
2.再発防止策について
2020 年 3 月 12 日付「特別調査委員会の調査結果と今後の対応に関するお知らせ」記載の再発防止策につ
きましては、既に全ての対策が実行済みとなっており、そのモニタリングと一部の改善を実施しながら、現
在も継続して推進しております。
今般、 外部調査委員会から前述の各提言を受けたことを踏まえ、 当社は、以下を中核とする再発防止策(以
下「本再発防止策」といいます。 )の策定・実行につき検討して参ります。具体策につきましては、新たな経
営体制において熟思を重ねた上で、2021 年4月末日迄に改めて開示を行う予定です。
(1)ガバナンスの改革と推進
再発防止策 関連する提言
経営陣が自ら意識改革をし、組織文化の改革を推進する ①⑱⑲
組織体制の在り方について抜本的な見直しを行う ③⑤⑥⑦⑩⑪
⑫⑮⑯
取締役会による監督強化 ⑤
社外役員(諮問委員会も含む)による監督・監査強化 ⑥
従業員へのメッセージの頻度・質を高める ②
現場と経営との乖離を埋めるコミュニケーションの強化 ④
コンプライアンスに関する資質・能力等の経営幹部選定基準を整備 ①②
(2)リスク管理体制の強化
再発防止策 関連する提言
リスクオーナーとしての第 1 ラインの自覚の醸成・第 1 ラインへの牽制支援を担 ②③⑪⑱
う第 2 ラインとしての意識改革
リスク管理委員会による網羅的かつ主体的マネジメント能力の強化 ③
リスク管理室の権限・人員・意識の強化 ③⑦
有事対応への備え(クライシスマネジメント) ⑨
リスク管理委員会及びコンプライアンス委員会等への外部有識者の参画 ③⑳
(3)業務執行(第 1 ライン・第 2 ライン)に係る体制及び社内体制の強化
再発防止策 関連する提言
3 ラインモデルを踏まえた組織体制の見直し ③⑦
第 1 ラインの承認審査関係・ルールの明確化(不正の動機・機会・正当化の排除) ⑩
による健全な営業・技術・購買の相互牽制体制
第 2 ラインにおける管理部門間の連携強化及びチェック・フォローアップ体制の ⑪
整備・強化による健全な牽制・支援体制
原価管理体制の強化(予算管理ルールの再考等) ・その他実行性のあるルール及び ⑩⑪⑫
社内システムの刷新・構築
(4)監査体制の抜本的な見直し
再発防止策 関連する提言
内部監査室の体制強化・人員構成の変更・権限強化 ⑦⑮
内部監査室のキャリアパス化(部署としての地位・役割向上) ⑮
J-SOX 業務の抜本的見直し ①⑩⑪⑮
監査役の体制強化 ⑯
内部監査室と会計監査人の連携強化 ⑰
(5)社員の声を集める仕組み
再発防止策 関連する提言
内部通報に関する信頼の醸成 ⑭
第三者を窓口とした目安箱の継続(本再発防止策の実行及び進捗に関するものを ④⑳
も含めた社員からの意見及び評価の集約等)
(6)組織文化の改革・形成
再発防止策 関連する提言
コンプライアンスに関する企業文化改革(人事制度及び人事評価の改革等) ②⑱⑲
会社としての一体感に関連する企業文化改革(企業理念 行動規範等の見直しに関
・ ④⑲
する委員会等への人事コンサルティング及び外部有識者の参画等)
当事者意識の醸成 他人事文化の打破
・ (ローテーション制度の強化による他部門の ①⑦⑩⑪⑲
業務の把握等)
(7)会計リテラシー教育及び過去不祥事からの学び・啓蒙
再発防止策 関連する提言
会計リテラシーの向上・会計知識教育 ①⑮⑯
コンプライアンス教育・浸透度の継続的確認 ①②⑧⑬⑱
過去不祥事からの学び・啓蒙の強化 ①②⑧⑬⑱
日々発生する失敗事例(ヒヤリハット)からの学び ④
(8)モニタリング体制の継続
再発防止策 関連する提言
3 ラインモデルを意識した当社の内部統制システム全般の強化を目的として設置 ④⑧⑬
予定である 「内部統制強化協議会」による全社横断的かつ継続的な有効性の評価・
改善提案の実施
不正等 (会計不正に限らない)の有無に係る、内部監査室による内部監査とは別個 ④⑧⑬
の定期的なパトロールの実施
3.経営責任の明確化について
外部調査委員会による調査結果を受けて、その責任を重く受け止めた代表取締役社長の荒井透、取締役会長
の吉野孝行、取締役の平川慎二、及び監査役の松田徹は、2021 年 3 月 31 日をもって取締役及び監査役を辞任す
る旨を申し出、当社はこれを受理いたしました。その詳細につきましては、本日併せて公表しました「代表取締役の
異動及び役員の辞任に関するお知らせ」をご参照ください。
当社は、今後、コーポレート・ガバナンスの更なる充実を図り、不正事案によって毀損したステークホルダーの皆
様の信用を早期に回復するため、経営体制の刷新を図ることとしております。当社は外部調査委員会より、2019 年
に生じた循環取引事案に関し、経営陣の処分のプロセスについて適切さに疑問が残る旨の評価を頂いており、今
後、新体制の下で、不正行為の当事者への責任追及や関係者の処分のプロセスを改めて見直すとともに、上記事
案に関する追加の処分の必要性についても真摯に検討して参ります。
以上