7313 TSテック 2020-11-09 17:00:00
株式会社今仙電機製作所との資本業務提携契約の締結並びに株式会社今仙電機製作所株式に対する公開買付けの開始及び第三者割当増資の引受けに関するお知らせ [pdf]

                                                    2020 年 11 月9日
各 位
                                       埼玉県朝霞市栄町三丁目7番 27 号
                                       テイ・エス     テック株式会社
                                       代表取締役社長       保 田 真 成
                                       (コード:731 3    東証第一部)
                                       問い合わせ先:
                                       総務部広報課長       郷 間 良 俊
                                       電話番号   (048) 462 1121



株式会社今仙電機製作所(証券コード 7266)との資本業務提携契約の締結並びに株式会社今仙電機製作所
        株式に対する公開買付けの開始及び第三者割当増資の引受けに関するお知らせ



 テイ・エス テック株式会社(以下「当社」又は「公開買付者」といいます。
                                   )は、本日開催の取締役会にお
いて、以下のとおり、株式会社今仙電機製作所(コード番号 7266、株式会社東京証券取引所(以下「東京証
券取引所」といいます。
          )市場第一部及び株式会社名古屋証券取引所(以下「名古屋証券取引所」といいます。
                                                )
市場第一部上場、以下「対象者」といいます。
                    )の普通株式(以下「対象者株式」といいます。
                                         )を金融商品取
引法(昭和 23 年法律第 25 号。その後の改正を含みます。以下「法」といいます。
                                         )に定める公開買付け(以
下「本公開買付け」といいます。
              )により取得することを決定いたしましたので、お知らせいたします。


1.買付け等の目的等
(1)買付け等の目的
  公開買付者は、本日現在、東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部に上場している対
 象者株式 638,000 株(所有割合(注1)
                       :3.06%)を所有しておりますが、この度、本日開催の当社取締役
 会において、公開買付者及び対象者との間で、本日付で、資本業務提携契約(以下「本資本業務提携契約」
 といいます。なお、本資本業務提携契約の概要については、下記「
                              (3)本公開買付けに関する重要な合意
 等」をご参照ください。
           )を締結し、東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部に上場し
 ている対象者株式を対象にした本公開買付けを実施すること、及び対象者が実施する当社を割当予定先とす
 る最大で対象者株式 5,207,300 株(所有割合:24.99%。有価証券上場規程(東京証券取引所)第 432 条及
 び名古屋証券取引所の定める上場有価証券の発行者の会社情報の適時開示等に関する規則第 34 条に定める
 独立第三者からの意見入手又は株主の意思確認手続きが必要となる 25%以上の希薄化を伴う第三者割当と
 ならない最大の株式数であり、以下「最大割当株式数」といいます。)の第三者割当による募集株式発行
 (以下「本第三者割当増資」といい、本公開買付け及び本第三者割当増資を総称して「本取引」といいま
 す。
  )を、本公開買付けの結果に応じて、引き受けることを決議いたしました。
  本取引は、当社が対象者を持分法適用関連会社とすることを目的とするものであること、及び本公開買付
 け成立後も引き続き対象者株式の上場を維持することから、本公開買付けにおける買付予定数の上限を
 5,209,500 株(所有割合:25.00%)としております。当社は、本取引において、対象者を持分法適用関連
 会社とすることを目的としておりますが、本第三者割当増資に係る払込み後に当社が所有する対象者株式に
 係る増資後所有割合(注2)を 34.00%とすることを予定しているため、本公開買付けの結果を確認した上
 で、本第三者割当増資において、当社の増資後所有割合を 34.00%以上とするために必要な最小の数(ただ
 し、100 株未満については 100 株単位に切り上げます。以下、本第三者割当増資において引き受ける株式数
 の計算において同じです。
            )と、最大割当株式数のいずれか少ない数の対象者株式について払込みを行う予
 定です。なお、本公開買付けに応じて応募がなされた株券等(以下「応募株券等」といいます。
                                           )の総数が


                             1
3,181,173 株(所有割合:15.27%)以下の場合には、最大割当株式数を引き受けても当社の増資後所有割
合(四捨五入前)が 34.00%未満となります。かかる場合には、下記「
                                  (5)本公開買付け後の株券等の追
加取得予定」のとおり、市場内取引等の方法により当社の増資後所有割合を 34.00%以上とするために必要
な最小の株式数に相当する対象者株式を追加的に取得することを予定しておりますが、現時点では、その時
期及び具体的方策等については未定です。他方、本公開買付けにより買付予定数の上限 5,209,500 株の買付
け等を行った場合、本第三者割当増資によって引き受ける対象者株式は 2,134,200 株(所有割合:10.24%。
以下「最小割当株式数」といいます。
                )となる予定です。また、当該買付予定数の上限は、対象者において
今後の生産能力強化等のために少なくとも約 18 億円の資金需要等があることを考慮の上決定された本第三
者割当増資における最小割当株式数を前提とした場合に、本取引完了時において当社の増資後所有割合を
34.00%以上とするために必要な最小の株式数に相当する数としております。
 応募株券等の総数が買付予定数の上限(5,209,500 株)を超える場合は、その超える部分の全部又は一部
の買付け等を行わず、法第 27 条の 13 第5項及び発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する
内閣府令(平成2年大蔵省令第 38 号。その後の改正を含みます。以下「府令」といいます。
                                           )第 32 条に規
定するあん分比例の方式により、株券等の買付け等に係る受渡しその他の決済を行います。また、本取引後
の当社の増資後所有割合は 34.00%となることが予定されてはいるものの、本取引は、当社が対象者を持分
法適用関連会社とすることを目的とするものであるため、本公開買付けにおいて買付予定数の下限は設定し
ておりません。したがって、応募株券等の総数が買付予定数の上限(5,209,500 株)以下の場合は、応募株
券等の全部の買付け等を行います。なお、本公開買付けが成立した場合における当社の増資後所有割合は、
最小で 22.02%となりますが、この場合でも、上記の当社が対象者を持分法適用関連会社とするという目的
は達成されます。
 なお、対象者が本日公表した「テイ・エス テック株式会社による当社株券に対する公開買付けに関する
意見表明、同社との資本業務提携、及び同社を割当予定先とする第三者割当による新株式発行に関するお知
らせ」
  (以下「対象者プレスリリース」といいます。
                      )によれば、対象者は、本日開催の対象者取締役会にお
いて、本公開買付けに関して、当社が対象者を持分法適用関連会社化することで、当社と対象者との間で安
定的かつ強固な関係を構築することが、対象者の財務基盤の強化を可能にするとともに、対象者の収益力の
強化にも資するとの判断に至ったことから、賛同の意見を表明するとともに、本公開買付けにおける対象者
株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。
                                )については、第三者算定機関で
あるSMBC日興証券株式会社(以下「SMBC日興証券」といいます。
                                )から 2020 年 11 月6日に取得し
た株式価値算定書(以下「対象者算定書」といいます。
                        )の結果と比較しても合理的な水準であると考えて
いるものの、本公開買付けには買付予定数に上限が設定され、本公開買付け後も引き続き対象者株式の上場
を維持していく方針であることから、対象者株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについては、中立
の立場を取り、対象者株主の皆様のご判断に委ねること及び当社との間で本資本業務提携契約を締結するこ
とを決議したとのことです。対象者取締役会の意思決定の過程の詳細については、対象者プレスリリース及
び下記「
   (4)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公
開買付けの公正性を担保するための措置」の「④対象者における利害関係を有しない取締役全員による承認
及び監査役全員の異議がない旨の意見」をご参照ください。


 さらに、対象者が本日関東財務局長に提出した有価証券届出書(以下「対象者有価証券届出書」といいま
す。
 )及び対象者プレスリリース(以下、対象者有価証券届出書と併せて「対象者有価証券届出書等」とい
います。
   )によれば、対象者は、本日開催の対象者取締役会において、当社を割当予定先とし、本公開買付
けに係る買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。
                           )の終了後の 2020 年 12 月 16 日から 2021 年
1月 29 日までを払込期間とする第三者割当の方法による募集株式の発行(普通株式 5,207,300 株、払込価
格は本公開買付価格と同額である1株当たり 930 円、総額 4,843 百万円(百万円未満を四捨五入。以下、本
第三者割当増資に係る金額について「百万円」と記載されているものについて同じです。
                                       )について決議し
ているとのことです。なお、払込金額の総額 4,843 百万円から本第三者割当増資の発行諸費用の概算額 149
百万円を控除した 4,694 百万円が差引手取概算額とのことです。本第三者割当増資により調達する資金は、
①シートアジャスタ(注3)事業における生産能力強化に 3,000 百万円、②既存工場の再編及び設備の合理


                            2
化改善に 500 百万円、③研究開発投資に 200 百万円、④電子部品関連の生産/開発能力強化に 994 百万円を
充当する予定とのことです。主として、公開買付者グループ(以下に定義されます。)と対象者グループ
(以下に定義されます。
          )が互いに協力して継続的に発展していくための資金として①から③に充当する予
定とのことですが、本第三者割当増資での調達資金が①から③の総額を超えた場合、④電子部品関連への投
資の費用として充当する予定とのことです(具体的な使途及び支出予定時期については、下記「
                                          (5)本公
開買付け後の株券等の追加取得予定」をご参照ください。。なお、本第三者割当増資によって引き受ける対
                          )
象者株式の数が最小割当株式数に留まった場合、総額 1,985 百万円(普通株式 2,134,200 株、払込価格は本
公開買付価格と同額である1株当たり 930 円)から本第三者割当増資の発行諸費用の概算額 139 百万円を控
除した 1,846 百万円が差引手取概算額とのことです。その場合の資金は、①シートアジャスタ事業における
生産能力強化に 1,500 百万円、②既存工場の再編及び設備の合理化改善に 246 百万円、③研究開発投資に
100 百万円を充当する予定とのことです。本第三者割当増資に関して、当社は、本公開買付けが成立した場
合に、本公開買付けの結果を確認した上で、当社の増資後所有割合を 34.00%以上とするために必要な最小
の数と、最大割当株式数のいずれか少ない数の対象者株式について払込みを行う予定です。そのため、当社
は、本公開買付けの結果に応じて、本第三者割当増資における募集株式の発行数として対象者が決議した株
式数(普通株式 5,207,300 株)のうちの一部について、払込みを行わない可能性があります。対象者有価証
券届出書等によれば、当社からの払込金額が減額される場合の上記項目に関しては、金融機関等からの借入
れ等によって実施していく予定とのことです。なお、本第三者割当増資の詳細については、下記「
                                           (5)本
公開買付け後の株券等の追加取得予定」をご参照ください。
(注1) 対象者が本日公表した「2021 年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕
                                        (連結)(以下「対象
                                            」
      者第2四半期決算短信」といいます。
                      )に記載された 2020 年9月 30 日現在の対象者の発行済株式
      総数(21,341,152 株)から、対象者第2四半期決算短信に記載された 2020 年9月 30 日現在の対
      象者が所有する自己株式数(503,611 株)を控除した数(20,837,541 株)に占める割合をいいま
      す(なお、小数点以下第三位を四捨五入しております。以下比率の計算について他の取扱いを定
      めない限り同じです。。
                )
(注2) 本日現在の当社が所有する対象者株式数 638,000 株に、本公開買付け及び本第三者割当増資の引
      受けにより当社が所有することとなる対象者株式数を加えた対象者株式数を分子とし、対象者第
      2四半期決算短信に記載された 2020 年9月 30 日現在の対象者の発行済株式総数(21,341,152 株)
      に、本第三者割当増資により当社が引き受ける対象者株式数を加えた対象者株式数を分母として
      算出される割合をいいます。
(注3) 自動車の座面を調整するための部品の総称です。


(2)本公開買付けの目的及び背景並びに本公開買付け後の経営方針
 ①   本公開買付けの目的及び背景
      公開買付者並びに公開買付者の連結子会社 36 社及び持分法適用関連会社2社で構成される企業グ
     ループ(以下、当該企業グループを「公開買付者グループ」といいます。
                                     )は、「人材重視」「喜ば
                                              、
     れる企業」という経営理念を掲げております。
                         「人材重視」とは「人こそ企業成長の決め手」と考え、
     働く者全てが「夢」と「情熱」を持って活き活き働くことができる企業でありたいという想いであ
     り、
      「喜ばれる企業」とは「快適さや感動を与えられる製品」の消費者への提供を通じ社会と融合す
     ることで、世界のシート・内装システムサプライヤーとしての地位を確立し、全てのステークホル
     ダーから喜ばれ、存在を期待される企業でありたいという想いです。公開買付者グループは、この
     経営理念に基づき、
             「わたしたちは 常に モノづくりに夢を求めて 無限の可能性に 挑戦し 快
     適で良質な商品を 競争力のある価格で 世界のお客様に 提供する」という社是を実践し、企業
     価値の向上に努めております。
      公開買付者は、1954 年5月帝都布帛工業株式会社シート部として二輪車用シートの製造を開始し、
     1960 年 12 月に帝都布帛工業株式会社から分離独立し、東京シート株式会社として設立されました。
     その後、1963 年6月に四輪車用シートの製造を開始し、1997 年 10 月に商号を「テイ・エス テック
     株式会社」に変更し、2007 年2月に東京証券取引所市場第一部へ上場いたしました。創業当時より


                             3
築き上げてきた得意先との強固な関係を維持し、これまで培ってきた技術力や世界 14 ヵ国にまたが
るグローバル開発・生産体制等の強みを活かして、新たな顧客・商権獲得に向け、積極的に事業を
展開しております。公開買付者は、技術革新、モビリティの進化といったこれまでにない著しい変
革期にある自動車業界において、これまで培ってきた土台をより一層盤石にしながら、環境変化に
強い、持続的な成長企業であり続けるために、2020 年度から 2022 年度までの第 14 次中期経営計画
を策定いたしました。
         『ESG経営による企業進化』という経営方針の下、事業成長に向けた進化と
して(i)顧客の潜在ニーズを引き出す魅力商品開発、
                        (ii)主要客先シェアの向上及び新規顧客・
商権獲得、
    (iii)グループ資本効率の全体最適化、
                       (iv)マテリアリティへの取り組みの加速の実現
を、進化を支える事業体質強化として(a)品質No.1評価の獲得、
                               (b)持続的な収益体質の強化、
(c)
  「働きがい」と業務効率の向上の実現を目指してまいります。なお、第 14 次中期経営計画の詳
細は、公開買付者ホームページの「テイ・エス テックレポート 2020」をご確認ください(https://
ssl4.eir-parts.net/doc/7313/ir_material_for_fiscal_ym3/86944/00.pdf)
                                                                   。


 一方、対象者は、本日現在、対象者並びに子会社 15 社及び関連会社1社からなる企業グループ
(以下、当該企業グループを「対象者グループ」といいます。
                           )を構成しており、自動車用の機構製
品及び電装製品の製造販売を主な内容とし、さらにワイヤーハーネス(注1)
                                  、福祉機器の製造販売
等にも事業活動を展開しているとのことです。対象者グループは、1939 年の創業以来、<IMASEN の
使命>(<IMASEN の使命>につきましては、対象者ホームページ(http://www.imasen.co.jp/ir_po
licy.html)をご参照ください。)である想像力を豊かにし、これまでに存在しない全く新しい製
品・サービスを創造しこれをより安く、より速く、世の中に提供することで、人々の豊かな暮らし
に貢献すべく既存事業の成長と新規事業の創出に取り組み、企業価値ひいては株主共同の利益の向
上に努めてきたとのことです。1965 年 11 月に自動車用リクライニングアジャスタ(注2)
                                             、1966 年
11 月には自動車用スライドアジャスタ(注3)の生産を開始し、主力事業であるシートアジャスタ
事業の発展をしてきたとのことです。2001 年9月名古屋証券取引所市場第二部へ上場し、2002 年9
月名古屋証券取引所市場第一部へ指定、2003 年2月東京証券取引所市場第一部へ上場したとのこと
です。
 対象者グループは、中期経営計画「Dream2020」
                          (中期経営計画「Dream2020」につきましては、対
象者ホームページ(http://www.imasen.co.jp/ir_interview_twenty.html)をご参照ください。
                                                                  )を
策定し、2020 年に達成すべきビジョンとして(i)シートアジャスタで世界トップ(商品性、技術力
で世界をリードする製品を提供し続ける)(ⅱ)オンリーワン製品で環境・自動車安全に貢献(機
                   、
構技術と電子技術の融合による環境・安全関連製品を市場に投入し、技術の柱とする)(ⅲ)非自
                                       、
動車事業の存在感を高める(福祉機器、航空宇宙、検査機器分野等の育成により国内事業を再構築
する)(ⅳ)効率的で公平なグローバルマネジメント(グローバルでグループ経営最適化を追求で
   、
きる管理体制を構築する)を掲げて取り組んできたとのことです。また、フェーズ3の経営目標と
して 2020 年度営業利益率6%を掲げておりますが、2019 年度営業利益率は 2.4%となったとのこと
です。2020 年度においては、徹底的なロスの排除、原価低減活動、生産性向上を推進していくとの
ことですが、新型コロナウイルス感染症による影響は大きく、自動車部品関連事業につきましては
特に日本及びアジアでの受注減、ワイヤーハーネス関連事業につきましては工作機械及び航空機関
連の受注減、福祉機器関連事業につきましては、電動車いすの販売が減少したこと等によりさらに
厳しい状況が予測されるとのことです。
 一方、自動車業界においては、CASE(注4)や MaaS(注5)に代表されるように大きな変革期に
置かれており、次世代技術への転換の流れが一層加速する見通しとなっているとのことです。また、
これに伴う業界再編の流れも続くものと見込んでいるとのことです。
 このような環境下において、対象者グループは新たなニーズにタイムリーに対応し、顧客にとっ
て、より優れた自動車部品メーカーになるべく事業を展開する上で、中期経営計画「Dream2020」の
フェーズ3で掲げた重点展開方針である「技術革新」
                       (対象者グループの「技術」「造り」「品質」
                                   、    、  、
「管理」の全ての総力を集結させ、イノベーションを推進する)「国内事業の再構築」
                             、        (国内市場に


                                      4
おいて事業、生産拠点をあるべき姿に再構築する)「グローバル拠点最適化」
                       、          (グローバル拠点の競
争力及びネットワークの強化を推進する)「人材育成」
                   、    (グローバルでの人材育成を加速させ強化す
る)「事業の選択と集中」
  、        (リソースの適正配分により事業全体での収益体質強化を図る)への取り
組みに注力しており、その中で、他社との資本・業務提携を含めたあらゆる選択肢を検討してきた
とのことです。


 そのような状況において、対象者は、2019 年5月中旬より、公開買付者の提案を受け、対象者グ
ループの主力事業であるシート事業の主要取引先である公開買付者グループと対象者グループとの
間で提携関係を構築することで、日本国内だけでなく世界中の両社の拠点でのシート事業領域での
将来的な事業性向上に繋がり、両社のシート事業における売上拡大やより付加価値の高いサービス
を提供することが可能になると考え、公開買付者との協議を進めてきたとのことです。
 公開買付者グループと対象者グループは、1988 年より四輪車用シートに関連した事業にて、開発
から生産に至るまでの協力関係にあり、主に対象者が生産したシートアジャスタを公開買付者が購
入する、という形で取引を行っております。対象者では、各得意先の海外進出に伴い、1990 年代後
半より主にシートアジャスタ事業での海外進出を本格化させ、現在は世界9ヶ国にまたがるグロー
バルネットワークを構築しているとのことですが、公開買付者グループは、これらの拠点のうち、
アメリカ、インド、インドネシア、タイ、中国及びメキシコの6拠点で主要な得意先として対象者
グループとの取引を行っており、グローバル化の進展に伴ってその取引規模を拡大し、強固な関係
を築いてまいりました。
 公開買付者と対象者は資本関係を有しておりますが、その経緯は以下のとおりです。公開買付者は、
1996 年 12 月に取引拡大に伴う関係強化を目的として対象者株式 10,000 株(出資比率(注6):
0.06%)について対象者が株式公開に伴い行った公募増資を引き受け、対象者に資本参加いたしまし
た。その後、公開買付者は、新技術開発の促進及び開発効率の向上を図るための関係強化を目的とし
て、2010 年 11 月、市場内取引によって、対象者株式 300,000 株(合計所有株式数(注7)
                                                  :310,000
株、出資比率:1.71%)を取得いたしました。さらに、当該目的のもとで、2018 年 11 月から 2019
年2月にかけて、市場内取引によって、対象者株式 328,000 株(合計所有株式数:638,000 株、出資
比率:2.99%)を取得し、現在の公開買付者の対象者株式の所有株式数(638,000 株、現在の所有割
合は 3.06%)に至っております。
 また、対象者は、2010 年 11 月に新技術開発の促進及び開発効率の向上を図るための関係強化を目
的として、東京証券取引所市場第一部に上場している公開買付者の普通株式(以下「公開買付者株
式」といいます。
       )212,000 株(出資比率:0.31%)を取引先証券会社による VWAP トレードを利用し
て、取得したとのことです。さらに、当該目的のもとで、対象者は、2018 年 11 月、立会外取引
(ToSTNeT-1)にて公開買付者株式 100,000 株(合計所有株式数:312,000 株、出資比率:0.46%)
を取得し、現在の対象者の公開買付者株式の所有株式数(312,000 株、現在の出資比率は 0.46%)
に至ったとのことです。
 上記のとおり、公開買付者及び対象者が営むシート事業に関連する市場は、技術革新やモビリ
ティの進化によって著しく変化しており、更なる企業価値の向上を目指すためには、シート単独で
はなくシートアジャスタ技術を含んだ総合提案力、競合他社を超える営業・新技術提案力及び低価
格を実現できる事業体質の構築が求められております。このような事業環境を背景に、公開買付者
は、シートアジャスタメーカーである対象者との間でこれまでの取引関係から、より一層踏み込ん
だ提携関係を構築することが、公開買付者及び対象者の更なる企業価値の向上に繋がると考え、
2019 年5月中旬から、対象者に対して、これまで以上に両社の緊密な連携を可能とする業務提携関
係及び資本提携関係の構築について提案を行ってまいりました。その後、約1年をかけて、双方の
事業の方向性や製造・技術開発プロセスなどを踏まえた具体的な業務提携及び資本提携の可能性に
関する対話を重ねる中で、2020 年5月下旬、当社と対象者の間で業務提携関係及び資本提携関係を
強化し、互いの保有する専門知見や技術を共有し、連携することで、顧客の期待に十分かつ迅速に
応え、付加価値の高い製品を供給できる体制を整えることが可能になるとの考えで一致いたしまし


                          5
た。
 具体的には、公開買付者及び対象者は、対象者がその設立以来、独立系自動車部品メーカーとし
てシートアジャスタ以外においても幅広い製品群により業容を拡大させてきた背景を踏まえ、業務
提携及び資本提携を進める上では両社の上場企業としての経営の独立性を維持し、特定の分野や
テーマごとに緊密な連携を図りながらも、それぞれが独自の強みを発揮していくことが、現在の事
業環境においては両社の企業価値向上にとって最も望ましいとの認識で一致いたしました。なお、
公開買付者及び対象者は、対象者を公開買付者の連結子会社とすることも当初は協議を行ったもの
の、上記の検討を経て、対象者において経営の独立性を維持したいという強い意向もあったことか
ら、対象者を公開買付者の連結子会社ではなく持分法適用関連会社とする方向で、また、公開買付
けを通じて対象者の株主の皆様が対象者株式を売却するための機会を確保する方向で、協議を進め
てまいりました。
 かかる協議の中で、2020 年5月下旬、公開買付者は、対象者グループより、公開買付者グループ
に対する高付加価値製品の提供に向けた製造設備への投資、次世代技術開発のための研究開発等を
目的とした資金需要の申し出を受けました。対象者グループの投資意欲は旺盛であり、対象者グ
ループが将来にわたりそれらを賄えるだけの手元流動性及び追加借入余力を確保可能な財務健全性
を強化することは、公開買付者グループの企業価値向上にも資することから、慎重な検討の結果、
公開買付けを通じて対象者の株主の皆様が対象者株式を売却するための機会を確保することに加え、
公開買付者は対象者による第三者割当増資を引き受ける方針で検討を進めてまいりました。このた
め、2020 年6月初旬、公開買付者は、対象者に対し、公開買付者が対象者を持分法適用関連会社と
すること、また、その具体的な方法として、対象者の株主の皆様が対象者株式を売却するための機
会を確保しつつ、対象者の財務健全性を強化し、対象者の資金需要を満たすために、公開買付けと
第三者割当増資を組み合わせることを提案いたしました。その後、公開買付者は、対象者との間で
資本業務提携の内容の詳細、公開買付けと第三者割当増資を組み合わせるスキーム及び第三者割当
増資によって引き受ける株数等について慎重に協議・検討を行ってまいりました。
 その後、公開買付者は、本取引の実現可能性の精査のための対象者に対するデュー・ディリジェ
ンスを 2020 年7月下旬から 2020 年 10 月中旬まで実施し、当該デュー・ディリジェンスの結果も踏
まえ、2020 年 10 月中旬に対象者との間で、本取引の諸条件についての協議を始めました。2020 年
10 月 12 日、公開買付者は、対象者に対して、本公開買付価格及び本第三者割当増資に係る払込価格
を 900 円としたい旨を提案し、対象者と協議・交渉を重ねてまいりました。その後、公開買付者は、
2020 年 10 月 27 日に本公開買付価格及び本第三者割当増資に係る払込価格を 930 円とする最終提案
を行うに至りました。公開買付者は、かかる提案と並行して、対象者との間で、本取引の意義及び
目的、本取引によって創出が見込まれるシナジー効果、本取引後の経営体制・事業方針、本取引に
おける諸条件等についても協議・検討を継続してまいりました。これらの協議・検討の結果、公開
買付者は、公開買付者が対象者を持分法適用関連会社とすること、また、その具体的な方法として
公開買付けと第三者割当増資を組み合わせることが両社それぞれの企業価値及び株主価値の向上を
図るための手段として極めて有用であるとの結論に至ったことから、本日、公開買付者と対象者と
の間において、本資本業務提携契約を締結し、本取引の実施を決定いたしました。なお、公開買付
者及び対象者は、両社の上場企業としての経営の独立性を維持し、それぞれが独自の強みを発揮し
ながらも、特定の分野やテーマごとに緊密な連携を図ること(具体的には、下記「
                                    (3)本公開買付
けに関する重要な合意等」の「⑤業務提携の内容」に記載のとおり、新機種シート開発における企
画段階からの連携、生産効率の向上に向けた協働取り組み、両社の製造リソースの有効活用等を想
定しております。
       )が両社の企業価値向上にとって望ましいと考えられることから、対象者を公開買
付者の連結子会社とすることも当初は協議を行ったものの、対象者において経営の独立性を維持し
たいという強い意向もあったことから、現在の事業環境においては、対象者を公開買付者の連結子
会社ではなく持分法適用関連会社とすることが両社にとって最善の選択であると考えております。
さらに、本取引によって公開買付者が目指す公開買付者の増資後所有割合については、両社の上場
企業としての経営の独立性を維持し、それぞれが独自の強みを発揮しながらも、本資本業務提携契


                        6
約に基づく資本業務提携の実効性を高めるため、公開買付者が単独では対象者の会社法(平成 17 年
法律第 86 号。その後の改正を含みます。以下「会社法」といいます。
                                 )上の株主総会普通決議事項
に係る拒否権を有しないことを前提としつつ、対象者にとってより重要性の高い会社法上の株主総
会特別決議事項については公開買付者が拒否権を有することで、対象者と公開買付者の間の協議に
より行うことを意図して、34.00%に設定することで対象者と合意いたしました。その内訳について
は、上記のとおり、公開買付けを通じて対象者の株主の皆様が対象者株式を売却するための機会を
確保することに加え、対象者の資金需要の申し出を受け、公開買付者は対象者による第三者割当増
資を引き受ける方針としたことから、対象者において今後の生産能力強化等のために少なくとも約
18 億円の資金需要等があることを考慮し、最小割当株式数を対象者と合意いたしました。当該最小
割当株式数を前提に、本取引完了時において当社の増資後所有割合を 34.00%以上とするために必要
な最小の株式数に相当する数として本公開買付けにおける買付予定数の上限を 5,209,500 株とする
とともに、有価証券上場規程(東京証券取引所)第 432 条及び名古屋証券取引所の定める上場有価
証券の発行者の会社情報の適時開示等に関する規則第 34 条に定める独立第三者からの意見入手又は
株主の意思確認手続きが必要となる 25%以上の希薄化を伴う第三者割当とならない最大の株式数を
最大割当株式数として合意いたしました。


   公開買付者及び対象者は、本取引の実施により、対象者を公開買付者の持分法適用関連会社と
することで、両社の強みを活かし、以下のような施策の実施とシナジーの実現を目指してまいりま
す。


(i)販路・商権の拡大
      対象者の電子事業(ECU(Electronic Control Unit)、画像処理技術等)とのコラボ
     レーションによる新商品の創出等、両社の保有する専門知識を組み合わせた高レベルの技術
     提案力によって商権の拡大が可能と考えております。また、両社それぞれの得意先・販売
     ルートを相互活用することで販路の拡大が期待されております。


(ii)技術・研究開発の強化
      公開買付者が長年培ってきたユーザーの利便性を向上させるシートアレンジ技術や、乗員
     の様々な状態を検知するセンシング技術と、対象者が有する機構部品を電子制御するための
     電装技術等の融合により、技術・研究開発の効率が向上し、競合他社に勝てる新商品開発の
     加速が期待されております。


(iii)コスト競争力の強化
      共同調達や調達資材の共通化による調達コストの削減や、両社のプレス金型・治具の製造
     ノウハウ及びリソースを活かした内作化の促進等の取り組みによって原価低減を実現し、コ
     スト競争力のある事業基盤の構築が可能と考えております。


(注1)電源供給や信号通信に用いられる複数の電線の束と、端子やコネクタで構成された集合部品
     です。自動車の車内配線等、高性能かつ多機能な機械装置の内部に使用されます。
(注2)自動車の座面のリクライニングを調節するための部品です。
(注3)自動車の座面を前後に調整するためのレール部品です。
(注4)Connected(コネクティッド)
                     、Autonomous/Automated(自動化)
                                              、Shared(シェアリング)
                                                            、
     Electric(電動化)の4つの頭文字をつなげた言葉で、この新しい領域での技術革新が、ク
     ルマ、ひいてはモビリティや社会のあり方を変えていくと想定されます。
(注5)Mobility as a Service の略語で、自動車等の移動手段を、必要な時だけ料金を支払いサー
     ビスとして利用するという新しい動きです。
(注6)ある時点において公開買付者が所有する対象者株式数が、当該時点における対象者の発行済


                           7
            株式総数に占める割合、又は、ある時点において対象者が所有する公開買付者株式数が、当
            該時点における公開買付者の発行済株式総数に占める割合をいいます。
     (注7)ある時点において、公開買付者が所有する対象者株式の合計数、又は、ある時点において対
            象者が所有する公開買付者株式の合計数をいいます。


 ②   本公開買付け後の経営方針
      公開買付者及び対象者は、本取引成立後においては、特定の分野やテーマごとに緊密な連携を図
     りながらも(具体的には、下記「
                   (3)本公開買付けに関する重要な合意等」の「⑤業務提携の内容」
     に記載のとおり、新機種シート開発における企画段階からの連携、生産効率の向上に向けた協働取
     り組み、両社の製造リソースの有効活用等を想定しております。、それぞれが独立して経営を行う
                                 )
     ことを想定しており、両社の保有する事業体・ブランドの現状を維持するものといたします。
      このように、公開買付者及び対象者は、本取引成立後、これまでに培われた両社の信頼関係を土台
     としたより強固な資本関係を構築することにより、更なる成長戦略の実現を目指す方針です。また、
     対象者の現在の経営陣及び従業員には、引き続き事業運営の中核として事業の発展に尽力していた
     だきたいと考えております。なお、下記「
                       (3)本公開買付けに関する重要な合意等」の「⑦役員派
     遣」に記載のとおり、公開買付者及び対象者は、公開買付者による対象者の常勤の取締役又は執行
     役員最大1名の指名について協議を行う予定ですが、当該協議の時期、結果その他の事項は現時点
     では未定です。


(3)本公開買付けに関する重要な合意等
 公開買付者は、対象者との間で、本日付で本資本業務提携契約を締結しております。本資本業務提携契
約に基づく合意の概要は、以下のとおりです。


 ①   目的
      公開買付者及び対象者の企業成長を目的とし、両社のシート事業における売上拡大と将来の事業
     性向上に向けた包括的な協業体制の確立を目指す。


 ②   資本提携の方法
      公開買付者の増資後所有割合を 34.00%以上とするために必要な最小の対象者株式数を公開買付者
     が取得するように、本公開買付け及び本第三者割当増資を組み合わせることにより行う。


 ③   本公開買付けに関する事項
     (i)    公開買付者は、本プレスリリース記載の内容にて、本公開買付けを実施する。
     (ii)   対象者は、本資本業務提携契約締結日において、本公開買付けに賛同(ただし、対象者の
            株主による本公開買付けに対する応募については中立とする。
                                       )する旨の取締役会決議を行
            い、その内容(出席取締役全員の賛成によるものであり、かつ出席監査役全員の異議がな
            い旨の意見を得たものである旨を含む。
                             )を公表する。
     (iii) 対象者は、本資本業務提携契約締結日以降、本公開買付期間の末日までの間、当該賛同決
            議を維持し、変更又は撤回せず、また、当該賛同決議と矛盾する内容のいかなる決議も行
            わない。
     (iv)   上記(ii)及び(iii)に定める対象者のいずれかの義務を履行することが、対象者の取締役と
            しての忠実義務違反又は善管注意義務違反を構成する可能性が高いと対象者の取締役が、
            外部弁護士の意見を得た上で合理的に判断する場合、対象者は当該義務を履行する義務を
            負わない。


 ④   本第三者割当増資に関する事項
     (i)    対象者は、本資本業務提携契約締結日において、大要以下の条件で本第三者割当増資を行


                             8
           う旨の取締役会決議を行い、その内容(出席取締役全員の賛成によるものであり、かつ出
           席監査役全員の異議がない旨の意見を得たものである旨を含む。
                                       )を公表するとともに、法
           令等に従い、本第三者割当増資に係る有価証券届出書を提出する。
           募集株式の種類及び数:普通株式 5,207,300 株
           払込期間:2020 年 12 月 16 日から 2021 年1月 29 日まで
           払込金額:1株当たり 930 円
           払込金額の総額:4,842,789,000 円
    (ii)   対象者は、当該決議を維持し、変更又は撤回せず、また、当該決議と矛盾する内容のいか
           なる決議も行わない。ただし、かかる義務を履行することが対象者の取締役としての忠実
           義務違反又は善管注意義務違反を構成する可能性が高いと対象者の取締役が、外部弁護士
           の意見を得た上で、合理的に判断する場合には、この限りでない。
    (iii) 公開買付者は、本公開買付けが成立した場合、本公開買付けの結果を確認の上、本公開買
           付けに係る決済開始日の翌営業日に、公開買付者の増資後所有割合を 34.00%以上とするた
           めに必要な最小の数と、最大割当株式数のいずれか少ない数の対象者株式について払込み
           を行う。ただし、払込期間の開始日において、(a)対象者の基礎的な表明保証事項(注)が
           重要な点において真実かつ正確であること、(b)本第三者割当増資に係る有価証券届出書の
           効力が発生し、かつ、その効力が停止していないこと、(c)本公開買付けが成立しているこ
           と、及び(d)本第三者割当増資を制限又は禁止する旨のいかなる法令等又は司法・行政機関
           等の判断等も存在しないことを条件とする。ただし、公開買付者は、当該条件の全部又は
           一部を放棄することができる。
           (注)対象者の基礎的な表明保証事項とは、(ア)設立及び存続の有効性、(イ)本資本業務
           提携契約の締結に関する権利能力、必要な手続きの履践、(ウ)本資本業務提携契約の有効
           性及び執行可能性、(エ)法令等との抵触の不存在、(オ)本取引実行のために必要とされる
           許認可等の取得、並びに(カ)法的倒産手続き等の不存在を指します。
    (iv)   公開買付者は、本公開買付けが成立しなかった場合、対象者株式を取得するために必要な
           払込金額の払込みの全部を行わない。


⑤   業務提携の内容
     公開買付者及び対象者は、主として以下を内容とする業務提携を行う。
    (i)    公開買付者及び対象者は、新機種シートの企画段階から、両社の開発部門が連携して製品
           開発にあたる体制を構築し、シートとしての対他競争力を高めることで新規・既存顧客か
           らの受注を促進する。
    (ii) 公開買付者及び対象者は、生産効率の向上に向け、シートフレーム工程系列の最適化、
           シートデバイスの造りの進化に共同で取り組み、コスト競争力の向上を図る。
    (iii) 公開買付者及び対象者は、全世界に展開している両社の製造リソースを活用し、最適な相
           互補完生産体制を確立する。


⑥   経営の独立性
     公開買付者は、公開買付者の関係会社として対象者を管理するが、事業運営については、対象者
    の自主性を原則的に尊重する。


⑦   役員派遣
    (i)    公開買付者及び対象者は、本取引完了日以降、公開買付者による対象者の常勤の取締役又
           は執行役員最大1名(ただし、対象者の要請に基づき、公開買付者が対象者に対して提案
           した執行役員の候補者は当該人数に含まれない。
                                )の指名について協議を行う。公開買付者
           が当該役員の候補者について提案を行った場合、対象者は、当該提案を誠実に検討しなけ
           ればならない。


                                     9
    (ii) 公開買付者及び対象者の協議により公開買付者の提案に係る候補者を対象者の取締役又は
          執行役員として指名する旨が合意された場合、対象者は、法令等、定款及び社内規則等に
          基づき合理的に必要となる手続きを履践する。
    (iii) 公開買付者の提案に係る候補者が両当事者の協議及び合意に基づき取締役又は執行役員に
          選任された場合、その報酬は有償とし、報酬金額は、対象者の社内規程に則るものとする。


⑧   誓約事項等
    (i)   対象者は、本取引完了日以降、公開買付者の完全希薄化ベース所有割合(対象者の発行済
          株式総数に、対象者の新株予約権、新株予約権付社債及びその他の株式を取得できる権利
          の目的となる対象者株式の数を加え、対象者が所有する自己株式の数を控除した数を分母
          とし、対象者の株主が所有する対象者株式の数を分子として算出される割合を意味する。
          以下同じ。
              )が 34.00%を下回ることになる対象者の株式等の発行等の一切の行為(ただし、
          (a)役員に対する譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分を行う場合、(b)新株予約権、
          新株予約権付社債及びその他の株式等を取得できる権利の行使、並びに、(c)会社法第 194
          条第1項に規定する定款の定めに基づく単元未満株式売渡請求に対応して行う場合その他
          対象者が法令等に基づく義務として行う場合を除く。
                                 )については、公開買付者の書面によ
          る事前の承諾を要する。
    (ii) 公開買付者は、本取引完了日以降、本取引による取得を除き、公開買付者グループ(本取
          引完了日以降の対象者グループを除く。
                           )の完全希薄化ベース所有割合の合計が 34.00%を
          上回ることとなる対象者の株式の取得(組織再編行為による承継を含むが、対象者による
          自己株式の取得、対象者の組織再編行為に伴う公開買付者グループへの対象者株式の割当
          てその他の公開買付者グループの行為に起因しないものを除く。
                                      )を行わず、かつ、行わせ
          ない。公開買付者がかかる義務に違反し、公開買付者グループの完全希薄化ベース所有割
          合が 34.00%を上回る場合には、実務上可能な限り速やかにその割合が 34.00%以下となる
          よう、法令等上許容される範囲で株式の売却を含む必要かつ合理的な措置を講じなければ
          ならない。
    (iii) 公開買付者の増資後所有割合が本取引完了日直後の時点において 34.00%を下回る場合(た
          だし、公開買付者の責めに帰すべき事由による場合を除く。、公開買付者が増資後所有割
                                     )
          合を 34.00%以上とするために必要な最小の株式数を取得することを希望するときは、両当
          事者は、当該取得のための方策について誠実に協議するものとし、当該方策が合意された
          場合は、対象者は当該合意に従った措置を講じるものとする。
    (iv) 上記(i)ただし書きに規定する場合であって、公開買付者の完全希薄化ベース所有割合が
          34.00%を下回る場合、公開買付者が完全希薄化ベース所有割合を 34.00%以上とするため
          に必要な最小の株式数を取得することを希望するときは、両当事者は、当該取得のための
          方策について協議し、対象者は当該取得に向けて商業上合理的な範囲で最大限協力する。
    (v)   対象者は、対象者グループ各社が一定の重要事項を決定する場合には、事前に公開買付者
          に対して書面で通知し、公開買付者との間で協議を行うものとする。
    (vi) 両当事者は本業務提携の対象となる事業と同一の事業について、業務提携又はこれに類す
          る継続的関係の構築を第三者との間で行おうとする場合、相手方との間での当該提携等の
          実施を優先的に検討するべく、相手方との間で、事前に当該提携等の可否、条件等につい
          て、誠実に協議する。


⑨   終了事由
     本資本業務提携契約は、本公開買付けが不成立となった場合(法令等の定めに従い、公開買付者
    が撤回した場合を含む。、公開買付者及び対象者が書面により合意した場合又は公開買付者もしく
               )
    は対象者が本資本業務提携契約を解除した場合に終了する。




                            10
(4)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの
  公正性を担保するための措置
 本日現在において、対象者は公開買付者の子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による公開買付け
に該当しませんが、本公開買付価格の公正性を担保し、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過
程における恣意性の排除の観点から、公開買付者及び対象者は、以下のような措置を実施いたしました。な
お、以下の記載のうち、対象者において実施した措置については、対象者から受けた説明に基づくものです。


 ①   公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
      公開買付者は、本公開買付価格の決定にあたり、公開買付者及び対象者から独立した第三者算定
     機関としてファイナンシャル・アドバイザーである野村證券株式会社(以下「野村證券」といいま
     す。
      )に対して、対象者株式の株式価値の算定を依頼いたしました。なお、野村證券は公開買付者及
     び対象者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有しておりません。
      公開買付者が 2020 年 11 月6日に野村證券から取得した対象者の株式価値に関する株式価値算定
     書(以下「公開買付者算定書」といいます。)の詳細については、下記「2.買付け等の概要」の
     「
     (4)買付け等の価格の算定根拠等」の「① 算定の基礎」をご参照ください。


 ②   対象者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
      対象者は、本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付けに関する意見を決定するにあ
     たり、第三者算定機関としてSMBC日興証券に対象者株式の株式価値の算定を依頼し、SMBC
     日興証券から、2020 年 11 月6日に対象者算定書を取得しているとのことです。なお、対象者は、S
     MBC日興証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得し
     ていないとのことです。また、SMBC日興証券は、公開買付者及び対象者の関連当事者には該当
     せず、本公開買付けを含む本取引に関して、重要な利害関係は有していないとのことです。
      SMBC日興証券は、対象者株式の価値算定にあたり必要となる情報を収集・検討するため、対
     象者の経営陣から事業の現状及び将来の見通し等の情報を取得して説明を受け、それらの情報を踏
     まえて、対象者株式の価値算定を行っているとのことです。SMBC日興証券は、複数の株式価値
     算定手法の中から対象者株式の価値算定にあたり採用すべき算定手法を検討の上、対象者が継続企
     業であるとの前提の下、対象者株式の価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに
     基づき、市場株価法、類似上場会社比較法、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下
     「DCF法」といいます。
                )を採用して、対象者株式の価値を算定しているとのことです。SMBC
     日興証券が上記各手法に基づき算定した対象者株式の1株当たりの価値はそれぞれ以下のとおりと
     のことです。


     市場株価法      :634 円~699 円
     類似上場会社比較法:765 円~1,197 円
     DCF法       :925 円~1,410 円


      市場株価法では、2020 年 11 月6日を基準日として、東京証券取引所市場第一部における対象者株
     式の普通取引の基準日における終値 634 円、直近1ヶ月間の終値の単純平均値 634 円(小数点以下
     を四捨五入。以下、終値の単純平均値の計算において同じです。、直近3ヶ月間の終値の単純平均
                                  )
     値 660 円及び直近6ヶ月間の終値の単純平均値 699 円をもとに、対象者株式の1株当たりの価値の
     範囲を 634 円から 699 円までと分析しているとのことです。
      類似上場会社比較法では、対象者と類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性を示す財務
     指標との比較を通じて、対象者の株式価値を算定し、1株当たりの価値のレンジを 765 円から 1,197
     円までと分析しているとのことです。
      DCF法では、対象者の 2021 年3月期から 2023 年3月期までの事業計画、直近までの業績の動
     向に基づき、2021 年3月期第2四半期以降に対象者が生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・


                                 11
    フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて対象者の企業価値や株式価値を分析し、対象者株式
    の1株当たりの価値のレンジを 925 円から 1,410 円までと分析しているとのことです。なお、DC
    F法の前提とした対象者の事業計画においては、計画期間において、大幅な増減益を見込んでいる
    事業年度が含まれているとのことです。具体的には新型コロナウイルス感染症の影響により受注が
    減少したことにより、2021 年3月期では営業損失 1,100 百万円と大幅な減益を見込んでいるとのこ
    とです。また、2022 年3月期は新型コロナウイルス感染症の影響の回復により営業利益において大
    幅な増益を見込んでいるとのことです。なお、本取引実行により実現することが期待されるシナ
    ジー効果については、現時点で見積もることが困難であるため、当該事業計画は、本取引の実行を
    前提としたものではないとのことです。
    (注)SMBC日興証券は、株式価値算定書の作成にあたり、その基礎とされている資料及び情報が
       全て正確かつ完全なものであることを前提とし、その正確性及び完全性に関して独自の検証は
       行っておらず、その義務及び責任を負うものではなく、提供された情報が不正確又は誤解を招
       くようなものであるとする事実又は状況等につき対象者において一切認識されていないことを
       前提としているとのことです。また、対象者及びその関係会社の資産又は負債に関して、独自
       に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関に対する評価、鑑定又は査定の依頼も行
       なっていないとのことです。これらの資料及び情報の正確性及び完全性に問題が認められた場
       合には、算定結果は大きく異なる可能性があるとのことです。さらに、対象者及びその関係会
       社に関する未開示の訴訟、紛争、環境、税務等に関する債権債務その他の偶発債務・簿外債務
       並びに株式価値算定書に重大な影響を与えるその他の事実については存在しないことを前提と
       しているとのことです。SMBC日興証券が、株式価値算定書で使用している事業計画等は、
       算定基準日における最善の予測及び判断に基づき、対象者により合理的かつ適正な手続きに
       従って作成されたことを前提としているとのことです。また、株式価値算定書において、SM
       BC日興証券が提供された資料及び情報に基づき提供された仮定をおいて分析を行っている場
       合には、提供された資料、情報及び仮定が正確かつ合理的であることを前提としているとのこ
       とです。SMBC日興証券は、これらの前提に関し、正確性、妥当性及び実現性について独自
       の検証は行っておらず、その義務及び責任を負うものではないとのことです。なお、SMBC
       日興証券の算定結果は、SMBC日興証券が対象者の依頼により、対象者の取締役会が本公開
       買付価格を検討するための参考に資することを唯一の目的として対象者に提出したものであり、
       当該算定結果は、SMBC日興証券が本公開買付価格の公正性について意見を表明するもので
       はないとのことです。また、かかる算定において参照した対象者の財務見通しについては、対
       象者により現時点で得られる最善の予測及び判断に基づき合理的に準備・作成されたことを前
       提としていること、並びにかかる算定は 2020 年 11 月6日現在の情報と経済情勢を反映したも
       のであることを前提としているとのことです。


③   対象者における独立した法律事務所からの助言
     対象者は、対象者取締役会における意思決定の公正性及び適正性を担保するため、公開買付者及
    び対象者から独立したリーガルアドバイザーとして成田・長谷川法律事務所及び森・濱田松本法律
    事務所を選任し、本取引に関する諸手続きを含む対象者取締役会の意思決定の方法及び過程等につ
    いて法的助言を受けているとのことです。


④   対象者における利害関係を有しない取締役全員による承認及び監査役全員の異議がない旨の意見
     対象者は、公開買付者との間で、本資本業務提携契約の内容、本第三者割当増資の必要性及びそ
    の条件、並びに本公開買付価格、その他本公開買付けの諸条件について慎重に協議・検討を行って
    きたとのことです。なお、対象者はこのような協議・検討の過程で、第三者算定機関であるSMB
    C日興証券に対し、対象者株式の価値算定を依頼し、対象者算定書を取得するとともに、対象者
    リーガルアドバイザーとして、成田・長谷川法律事務所及び森・濱田松本法律事務所から法的助言
    を得たとのことです。


                          12
     近年、車両の電動化・システム化が急速に進んでおり、次世代自動車開発をはじめとした先端領
    域への研究開発に集中するため、車体のモジュール化(同一の車体基礎構造から複数のモデルを生
    産)
     ・部品共通化等による業界再編の流れがあり、対象者グループとしても事業環境の変化を踏まえ、
    より優れた自動車部品メーカーになるべく事業を展開することを検討していたとのことです。
     今般、対象者グループの主力事業であるシート事業の主要取引先である公開買付者グループと対
    象者グループとの間で提携関係を構築することで、日本国内だけでなく世界中の両社の拠点での
    シート事業領域での将来的な事業性向上に繋がり、両社のシート事業における売上拡大やより付加
    価値の高いサービスを提供することが可能になると考えているとのことです。
     上記協議・検討の結果、対象者は、本取引の実施を通じて、公開買付者が対象者を持分法適用関
    連会社とすることで、公開買付者と対象者との間で安定的かつ強固な関係を構築することが、対象
    者の財務基盤の強化を可能にするとともに、対象者の収益力の強化にも資するとの判断に至ったこ
    とから、本日開催の対象者取締役会において、全ての取締役が本公開買付けに係る審議に参加し、
    参加した取締役の全員の一致により、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明することを決議した
    とのことです。
     また、対象者は、本公開買付価格(930 円)は、第三者算定機関であるSMBC日興証券から取得
    した対象者算定書(なお、対象者は、SMBC日興証券から本公開買付価格の公正性に関する意見
    書(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。
                                )の結果(市場株価法:634~699 円、
    類似上場会社比較法:765~1,197 円、DCF法:925~1,410 円)と比較しても合理的な水準である
    と考えているものの、本公開買付けには買付予定数に上限が設定され、本公開買付け後も引き続き
    対象者株式の上場を維持していく方針であることから、対象者株主の皆様が本公開買付けに応募す
    るか否かについては、中立の立場を取り、対象者株主の皆様のご判断に委ねるべきとの判断に至っ
    たことから、本日開催の対象者取締役会において全ての取締役が本公開買付けに係る審議に参加し、
    参加した取締役の全員の一致により、その旨を決議したとのことです。
     また、上記の取締役会には、対象者の監査役4名(うち社外監査役2名)全員が本公開買付けに
    係る審議に参加し、上記各決議につき異議なく賛同する旨の意見を述べているとのことです。


(5)本公開買付け後の株券等の追加取得予定
 対象者有価証券届出書等によれば、対象者は、本日開催の対象者取締役会において、当社を割当予定先と
し、公開買付期間の終了後の 2020 年 12 月 16 日から 2021 年1月 29 日までを払込期間とする第三者割当の
方法による募集株式の発行(普通株式 5,207,300 株、払込価格は本公開買付価格と同額である1株当たり
930 円、総額 4,843 百万円)について決議しているとのことです。なお、総額 4,843 百万円から本第三者割
当増資の発行諸費用の概算額 149 百万円を控除した 4,694 百万円が差引手取概算額とのことです。本第三者
割当増資により調達する資金は、①シートアジャスタ事業における生産能力強化に 3,000 百万円、②既存工
場の再編及び設備の合理化改善に 500 百万円、③研究開発投資に 200 百万円、④電子部品関連の生産/開発
能力強化に 994 百万円を充当する予定とのことです。主として、公開買付者グループと対象者グループが互
いに協力して継続的に発展していくための資金として①から③に充当する予定とのことですが、第三者割当
増資での調達資金が①から③の総額を超えた場合、④電子部品関連への投資の費用として充当する予定との
ことです。なお、本第三者割当増資によって引き受ける対象者株式の数が最小割当株式数に留まった場合、
払込金額の総額 1,985 百万円(普通株式 2,134,200 株、払込価格は本公開買付価格と同額である1株当たり
930 円)から本第三者割当増資の発行諸費用の概算額 139 百万円を控除した 1,846 百万円が差引手取概算額
とのことです。その場合の資金は、①シートアジャスタ事業における生産能力強化に 1,500 百万円、②既存
工場の再編及び設備の合理化改善に 246 百万円、③研究開発投資に 100 百万円を充当する予定とのことです。
具体的な使途及び支出予定時期につきましては、以下のとおりとのことです。


      具体的な使途              金額(百万円)                 支出予定時期
①   シートアジャスタ事業にお                     3,000   2021 年3月期-2023 年3月期
    ける生産能力強化


                             13
②    既存工場の再編及び設備の                     500    2021 年3月期-2023 年3月期
     合理化改善
③    研究開発投資                           200    2021 年3月期-2023 年3月期
④    電子部品関連の生産/開発                     994    2021 年3月期-2023 年3月期
     能力強化
合計                                   4,694            -
 (注)調達した資金を実際に支出するまでは、対象者取引銀行の口座にて管理する予定とのことです。


 昨今の自動車業界における次世代自動車の研究開発や業界再編により、対象者を取り巻く事業における
競争が激化している状況において、対象者は、公開買付者との関係性を強化し、互いに協力して継続的に発
展していくことが対象者の企業価値の向上のために必要であり、具体的には、自動車部品メーカーとして、
対象者が以下のような製品群を提供することが必要であると考えているとのことです。


    (i) 付加価値の高い製品
          操作性や音・振動等を抑えた感覚的性能を高めたスライドアジャスタ、ハイトアジャスタ(注)
         やリクライニングアジャスタといった、付加価値の高い製品群
    (ii) 次世代技術製品
          自動運転技術の進展に伴って変化する車内空間に求められる機能に対応したシートシステムを構
         成する製品群


 上記の目的のため、本第三者割当増資により調達した資金は、
                            (i)公開買付者グループをはじめとする
対象者グループの主要取引先との取引における生産性向上のため関連する設備への国内外拠点における投資
資金、
  (ii)次世代技術開発資金/機動的な生産能力獲得資金、として用いたいと考えており、これらによ
り、2021 年3月期から 2023 年3月期にかけて、対象者は以下の投資を実行していく予定とのことです。


     ①   シートアジャスタ事業における生産能力強化
          シートアジャスタ事業における生産能力強化の 3,000 百万円については、対象者主力事業であ
         るシートアジャスタ事業にて(ⅰ)新モデル車種の生産にかかわる生産効率化、収益性向上のた
         めの内製化、自働化、省人化ロボット等への設備投資の資金と、
                                     (ⅱ)設計・解析ソフトウェアへ
         の投資等、製品開発、工機強化等への間接投資の資金として、2021 年3月期から 2023 年3月期
         までの期間において充当する予定とのことです。
     ②   既存工場の再編及び設備の合理化改善
          既存工場の再編及び設備の合理化改善の 500 百万円については、日本国内工場においての自動
         車部品関連事業の既存設備における生産性効率化、収益性向上のための工場再編、グローバルで
         の取引先ニーズに沿った生産設備の合理化を目的とした資金として、2021 年3月期から 2023 年
         3月期までの期間において充当する予定とのことです。
     ③   研究開発投資
          研究開発投資の 200 百万円については、シートアジャスタで培った機構技術と第2の柱として
         育成している電子部品技術との融合開発を通じた、公開買付者グループをはじめとした主要顧客
         への提案力強化、次世代技術製品のための研究開発(具体的には乗員の昇降や乗車中の様々な動
         作に対応して自動的に適正な姿勢を保つようシートの動作を電子制御する機能を持った機構製品
         等といった製品群の研究開発)のための先行投資として、2021 年3月期から 2023 年3月期まで
         の期間において充当する予定とのことです。
     ④   電子部品関連の生産/開発能力強化
          電子部品関連の生産/開発能力強化の 994 百万円については、近年の CASE 普及に伴う次世代の
         自動車ニーズに求められる新規性のある電子部品開発のために、
                                     (ⅰ)電子部品関連の生産設備の
         新規立ち上げ及び既存設備の増強等への設備投資の資金と、
                                   (ⅱ)新製品開発能力強化のためのテ


                              14
        クニカルセンター等への設備投資の資金として、2021 年3月期から 2023 年3月期までの期間に
        おいて充当する予定とのことです。


        (注)自動車の座面の高さを調整するための部品です。


    本第三者割当増資に関して、当社は、本公開買付けが成立した場合に、本公開買付けの結果を確認した
上で、当社の増資後所有割合を 34.00%以上とするために必要な最小の数と、最大割当株式数のいずれか少
ない数の対象者株式について払込みを行う予定です。そのため、当社は、本公開買付けの結果に応じて、本
第三者割当増資における募集株式の発行数として対象者が決議した株式数(普通株式 5,207,300 株)のうち
の一部について、払込みを行わない可能性があります。対象者有価証券届出書等によれば、当社からの払込
金額が減額される場合の上記項目に関しては、金融機関等からの借入れ等によって実施していく予定とのこ
とです。
    なお、本公開買付けにおいて応募株券等の総数が 3,181,173 株(所有割合:15.27%)以下となり、最大
割当株式数を引き受けても公開買付者の増資後所有割合が 22.02%以上 34.00%(四捨五入前)未満となっ
た場合、公開買付者としては、市場動向等に照らし市場内取引等の方法により公開買付者の増資後所有割合
を 34.00%以上とするために必要な最小の株式数に相当する対象者株式を追加的に取得することを予定して
おりますが、現時点では、その時期及び具体的方策等については未定です。


(6)上場廃止となる見込み及びその事由
    本日現在、対象者株式は東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部に上場しております
が、本公開買付けは対象者の上場廃止を企図するものではなく、当社は、5,209,500 株(所有割合:
25.00%)を上限として本公開買付けを実施いたします。また、上記「
                                 (5)本公開買付け後の株券等の追加
取得予定」に記載のとおり、本公開買付けが成立し、かつ本第三者割当増資の払込みが完了した場合におい
ても、増資後所有割合は最大でも 34.00%となりますので、本取引後も対象者株式の東京証券取引所市場第
一部及び名古屋証券取引所市場第一部における上場は維持される方針です。



2.買付け等の概要
(1)対象者の概要
①   名               称   株式会社今仙電機製作所
②   所       在       地   愛知県犬山市字柿畑1番地
③   代表者の役職・氏名           代表取締役社長執行役員 櫻井 孝充
④   事   業       内   容   自動車用の機構製品及び電装製品、ワイヤーハーネス、福祉機器の製造販売等
⑤   資       本       金   6,297 百万円(2020 年9月 30 日現在)
⑥   設   立   年   月   日   1939 年2月1日
⑦                       日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口):                             5.97%
                        本田技研工業株式会社:                                          5.11%
                        IMASEN 取引先持株会:                                       4.51%
                        株式会社日本カストディ銀行(信託口):                                  3.60%
    大株主及び持株比率
                        今仙電機従業員持株会:                                          3.22%
    (2020 年9月 30 日現
                        テイ・エステック株式会社:                                        3.06%
        在 )(注)
                        株式会社三菱UFJ 銀行:                                        2.90%
                        ヤマハ発動機株式会社:                                          2.59%
                        株式会社第三銀行:                                            2.42%
                        DFA INTL SMALL CAP VALUE PORTFOLIO(常任代理人 シティバンク、エヌ


                                         15
                             ・エイ東京支店 証券業務部):                                    2.03%
⑧   上場会社と対象者の関係
                            当社が所有している対象者の株式数             638,000 株(2020 年9月 30 日現在)
    資       本       関   係
                            対象者が所有している当社の株式数             312,000 株(2020 年9月 30 日現在)
    人       的       関   係   該当事項はありません。
    取       引       関   係   当社と対象者との間には、原料販売、製品購入の取引関係があります。
    関 連 当 事 者 へ の
                            該当事項はありません。
    該       当       状   況
(注)
  「⑦大株主及び持株比率(2020 年9月 30 日現在)
                             」における持株比率の記載は、対象者の発行済株式総
        数から自己株式を除いた総数に対する所有株式数の割合(小数点以下第三位を四捨五入)を記載して
        おります。


(2)日程等
    ① 日程
取   締   役       会   決   議   2020 年 11 月9日(月曜日)
本資本業務提携契約締結日                2020 年 11 月9日(月曜日)
                            2020 年 11 月 10 日(火曜日)
公開買付開始公告日                    電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。
                             (電子公告アドレス https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/)
公開買付届出書提出日                  2020 年 11 月 10 日(火曜日)
                            本第三者割当増資に関する払込期間は、2020 年 12 月 16 日(水曜日)から 2021
                            年1月 29 日(金曜日)まで
払       込       期       間   (なお、当社による払込みは、本公開買付けの決済の開始日の翌営業日(公開
                            買付期間が当初の予定どおり終了した場合には 2020 年 12 月 16 日(水曜日)
                                                                      )
                            とすることが予定されています。
                                          )


    ② 届出当初の買付け等の期間
        2020 年 11 月 10 日(火曜日)から 2020 年 12 月8日(火曜日)まで(20 営業日)


    ③ 対象者の請求に基づく延長の可能性
            法第 27 条の 10 第3項の規定により、対象者から公開買付期間の延長を請求する旨の記載がされた
        意見表明報告書が提出された場合は、公開買付期間は 30 営業日、2020 年 12 月 22 日(火曜日)まで
        となります。


    ④ 期間延長の確認連絡先
        連絡先         テイ・エス テック株式会社
        埼玉県朝霞市栄町三丁目7番 27 号
        (048)462-1121
        総務部広報課長             郷間 良俊
        確認受付時間              平日9時から 17 時まで


(3)買付け等の価格
     普通株式1株につき、930 円


(4)買付け等の価格の算定根拠等
    ① 算定の基礎
            当社は、本公開買付価格の決定にあたり、当社及び対象者から独立した第三者算定機関としてファ
        イナンシャル・アドバイザーである野村證券に対して、対象者株式の株式価値の算定を依頼いたしま

                                              16
した。なお、野村證券は当社及び対象者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な
利害関係を有しておりません。
 野村證券は、複数の株式価値算定手法の中から対象者株式の株式価値算定にあたり採用すべき算定
手法を検討のうえ、対象者が東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部に上場して
おり、市場株価が存在することから市場株価平均法による算定を行うとともに、比較可能な類似する
上場会社が複数存在し、類似会社比較法による株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法
を、さらに将来の事業活動の状況を評価に反映するためDCF法を採用して対象者株式の株式価値の
算定を行い、当社は 2020 年 11 月6日付で公開買付者算定書を取得いたしました。なお、公開買付者
は野村證券から本公開買付価格の妥当性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しており
ません。
 野村證券により上記各手法において算定された対象者株式の1株当たりの株式価値の範囲は、それ
ぞれ以下のとおりです。
 市場株価平均法    :598 円から 699 円
 類似会社比較法    :723 円から 1,393 円
 DCF法       :889 円から 1,162 円
 市場株価平均法では、2020 年 11 月6日を基準日として、東京証券取引所市場第一部における対象
者株式の基準日終値 634 円、直近5営業日の終値の単純平均値 598 円、直近1ヶ月間の終値の単純平
均値 634 円、直近3ヶ月間の終値の単純平均値 660 円、直近6ヶ月間の終値の単純平均値 699 円を基
に、対象者株式の1株当たりの株式価値の範囲を 598 円から 699 円までと算定しております。
 類似会社比較法では、対象者と比較的類似する事業を営む上場会社の市場株価や財務状況を示す財
務指標との比較を通じて対象者株式の株式価値を分析し、対象者株式の1株当たりの株式価値の範囲
を 723 円から 1,393 円までと算定しております。
 DCF法では、対象者から提供され当社が確認した事業計画(2021 年3月期から 2023 年3月期ま
で)
 、当社が対象者に対して行ったデュー・ディリジェンスの結果、一般に公開された情報等諸々の
要素等を考慮した 2021 年3月期第2四半期以降の対象者の将来の収益予想に基づき、2021 年3月期
第2四半期以降に対象者が生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在
価値に割り引いて対象者の企業価値や株式価値を分析し、対象者株式の1株当たりの株式価値の範囲
を 889 円から 1,162 円までと算定しております。なお、DCF法による分析に用いた対象者の事業計
画において大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、営業利益、経常
利益及び親会社株主に帰属する当期純利益に関し、2021 年3月期においては、新型コロナウイルス
感染拡大の影響によって受注が減少したことにより大幅な減益を、2022 年3月期及び 2023 年3月期
においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響の回復により大幅な増益を見込んでおります。なお、
本取引実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点で見積もることが困難
であるため、当該事業計画は、本取引の実行を前提としたものではありません。
 当社は、2020 年 11 月6日に野村證券から取得した公開買付者算定書の算定結果に加え、当社にお
いて実施した対象者に対するデュー・ディリジェンスの結果、対象者取締役会による本公開買付けへ
の賛同の可否、対象者株式の市場株価動向及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案
し、対象者との協議・交渉の結果等を踏まえ、本日開催の取締役会において、本公開買付価格を1株
当たり 930 円と決定いたしました。
 なお、本公開買付価格は、本公開買付けの公表日の前営業日である 2020 年 11 月6日の東京証券取
引所市場第一部における対象者株式の終値 634 円に対して 46.69%(小数点以下第三位を四捨五入。
以下、プレミアムの計算において同じです。、同日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値 634 円に
                    )
対して 46.69%、同日までの過去3ヶ月間の終値の単純平均値 660 円に対して 40.91%、同日までの
過去6ヶ月間の終値の単純平均値 699 円に対して 33.05%のプレミアムをそれぞれ加えた価格であり
ます。
 なお、公開買付者は、2018 年 11 月から 2019 年2月にかけて、市場内取引によって、対象者株式
328,000 株を平均取得単価 1,019 円(小数点以下を四捨五入)で取得しておりますが、当該平均取得


                               17
 単価と本公開買付価格(930 円)との間には 89 円の差異があります。これは、当該取得の時点以降、
 対象者株式の市場株価が変動しているためです。


 (注)野村證券は、対象者株式の株式価値の算定に際して、公開情報及び野村證券に提供された一切
     の情報が正確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性につい
     ての検証は行っておりません。対象者及びその関係会社の資産又は負債(金融派生商品、簿外
     資産及び負債、その他の偶発債務を含みます。
                         )について、個別の資産及び負債の分析及び評
     価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も
     行っておりません。対象者の財務予測(利益計画その他の情報を含みます。
                                      )については、公
     開買付者の経営陣により現時点で得られる最善かつ誠実な予測及び判断に基づき合理的に検討
     又は作成されたことを前提としております。野村證券の算定は、2020 年 11 月6日までに野村
     證券が入手した情報及び経済条件を反映したものです。なお、野村證券の算定は、公開買付者
     の取締役会が対象者株式の株式価値を検討するための参考に資することを唯一の目的としてお
     ります。


② 算定の経緯
  (本公開買付価格の決定に至る経緯)
   上記「1.買付け等の目的等」の「(2)本公開買付けの目的及び背景並びに本公開買付け後の経
 営方針」の「①本公開買付けの目的及び背景」に記載のとおり、当社は、シートアジャスタメーカー
 である対象者との間でこれまでの取引関係から、より一層踏み込んだ提携関係を構築することが、当
 社及び対象者の更なる企業価値の向上に繋がると考え、2019 年5月中旬から、対象者に対して、こ
 れまで以上に両社の緊密な連携を可能とする業務提携関係及び資本提携関係の構築について提案を
 行ってまいりました。その後、約1年をかけて、双方の事業の方向性や製造・技術開発プロセスなど
 を踏まえた具体的な業務提携及び資本提携の可能性に関する対話を重ねる中で、2020 年5月下旬、
 当社と対象者の間で業務提携関係及び資本提携関係を強化し、互いの保有する専門知見や技術を共有
 し、連携することで、顧客の期待に十分かつ迅速に応え、付加価値の高い製品を供給できる体制を整
 えることが可能になるとの考えで一致いたしました。
  具体的には、当社及び対象者は、対象者がその設立以来、独立系自動車部品メーカーとしてシート
 アジャスタ以外においても幅広い製品群により業容を拡大させてきた背景を踏まえ、業務提携及び資
 本提携を進める上では両社の上場企業としての経営の独立性を維持し、特定の分野やテーマごとに緊
 密な連携を図りながらも、それぞれが独自の強みを発揮していくことが、現在の事業環境においては
 両社の企業価値向上にとって最も望ましいとの認識で一致いたしました。なお、当社及び対象者は、
 対象者を当社の連結子会社とすることも当初は協議を行ったものの、上記の検討を経て、対象者にお
 いて経営の独立性を維持したいという強い意向もあったことから、対象者を当社の連結子会社ではな
 く持分法適用関連会社とする方向で、また、公開買付けを通じて対象者の株主の皆様が対象者株式を
 売却するための機会を確保する方向で、協議を進めてまいりました。
   かかる協議の中で、2020 年5月下旬、当社は、対象者グループより、公開買付者グループに対す
 る高付加価値製品の提供に向けた製造設備への投資、次世代技術開発のための研究開発等を目的とし
 た資金需要の申し出を受けました。対象者グループの投資意欲は旺盛であり、対象者グループが将来
 にわたりそれらを賄えるだけの手元流動性及び追加借入余力を確保可能な財務健全性を強化すること
 は、公開買付者グループの企業価値向上にも資することから、慎重な検討の結果、公開買付けを通じ
 て対象者の株主の皆様が対象者株式を売却するための機会を確保することに加え、当社は対象者によ
 る第三者割当増資を引き受ける方針で検討を進めてまいりました。このため、2020 年6月初旬、当
 社は、対象者に対し、当社が対象者を持分法適用関連会社とすること、また、その具体的な方法とし
 て、対象者の株主の皆様が対象者株式を売却するための機会を確保しつつ、対象者の財務健全性を強
 化し、対象者の資金需要を満たすために、公開買付けと第三者割当増資を組み合わせることを提案い
 たしました。その後、当社は、対象者との間で資本業務提携の内容の詳細、公開買付けと第三者割当
 増資を組み合わせるスキーム及び第三者割当増資によって引き受ける株数等について慎重に協議・検

                       18
    討を行ってまいりました。
     その後、当社は、本取引の実現可能性の精査のための対象者に対するデュー・ディリジェンスを
    2020 年7月下旬から 2020 年 10 月中旬まで実施し、当該デュー・ディリジェンスの結果も踏まえ、
    2020 年 10 月中旬に対象者との間で、本取引の諸条件についての協議を始めました。2020 年 10 月 12
    日、当社は、対象者に対して、本公開買付価格及び本第三者割当増資に係る払込価格を 900 円とした
    い旨を提案し、対象者と協議・交渉を重ねてまいりました。その後、当社は、2020 年 10 月 27 日に
    本公開買付価格及び本第三者割当増資に係る払込価格を 930 円とする最終提案を行うに至りました。
    当社は、かかる提案と並行して、対象者との間で、本取引の意義及び目的、本取引によって創出が見
    込まれるシナジー効果、本取引後の経営体制・事業方針、本取引における諸条件等についても協議・
    検討を継続してまいりました。
     これらの協議・検討の結果、当社は、当社が対象者を持分法適用関連会社とすること、また、その
    具体的な方法として公開買付けと第三者割当増資を組み合わせることが両社それぞれの企業価値及び
    株主価値の向上を図るための手段として極めて有用であるとの結論に至りました。
     以上を踏まえ、当社は、本日開催の取締役会において、当社による対象者の持分法適用関連会社化
    を目的として、本公開買付けを実施することを決議し、以下の経緯により本公開買付価格について決
    定いたしました。
    (i) 算定の際に意見を聴取した第三者の名称
         当社は、本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するにあたり、当
      社及び対象者から独立した第三者算定機関としてのファイナンシャル・アドバイザーである野
      村證券に対象者株式の株式価値の算定を依頼いたしました。なお、野村證券は当社及び対象者
      の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有しておりません。


    (ii) 当該意見の概要
        野村證券は、市場株価平均法、類似会社比較法及びDCF法の各手法を用いて対象者株式の
      株式価値の算定を行っており、各手法において算定された対象者株式の1株当たりの株式価値
      の範囲はそれぞれ以下のとおりです。
        市場株価平均法         :598 円から 699 円
        類似会社比較法         :723 円から 1,393 円
        DCF法            :889 円から 1,162 円


    (iii) 当該意見を踏まえて本公開買付価格を決定するに至った経緯
        当社は、2020 年 11 月6日に野村證券から取得した公開買付者算定書の算定結果に加え、当
      社において 2020 年7月下旬から 2020 年 10 月中旬まで実施した対象者に対するデュー・ディ
      リジェンスの結果、対象者取締役会による本公開買付けへの賛同の可否、対象者株式の市場株
      価動向及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、上記「
                                       (本公開買付価格
      の決定に至る経緯)
              」に記載の対象者との本公開買付価格を含む本公開買付けに関する協議・
      交渉の結果等を踏まえ、本日開催の取締役会において、本公開買付価格を1株当たり 930 円と
      決定いたしました。


  ③ 算定機関との関係
    当社のファイナンシャル・アドバイザー(算定機関)である野村證券は、当社及び対象者の関連当事
   者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有しておりません。


(5)買付予定の株券等の数
     買付予定数                  買付予定数の下限              買付予定数の上限

         5,209,500(株)                      ―(株)       5,209,500(株)

(注1)応募株券等の総数が買付予定数の上限(5,209,500 株)以下の場合は、応募株券等の全部の買付け等

                                  19
    を行います。応募株券等の総数が買付予定数の上限(5,209,500 株)を超える場合は、その超える部
    分の全部又は一部の買付け等は行わないものとし、法第 27 条の 13 第5項及び府令第 32 条に規定す
    るあん分比例の方式により、株券等の買付け等に係る受渡しその他の決済を行います。
(注2)単元未満株式も本公開買付けの対象としております。なお、会社法に従って株主による単元未満株式
    買取請求権が行使された場合には、対象者は法令の手続きに従い公開買付期間中に自己の株式を買い
    取ることがあります。
(注3)本公開買付けを通じて、対象者が所有する自己株式を取得する予定はありません。


(6)買付け等による株券等所有割合の異動
買付け等前における公開買付者の
                               6,380 個    (買付け等前における株券等所有割合 3.06%)
所有株券等に係る議決権の数
買付け等前における特別関係者の
                              10,662 個    (買付け等前における株券等所有割合 5.12%)
所有株券等に係る議決権の数
買付け等後における公開買付者の
                              58,475 個    (買付け等後における株券等所有割合 28.06%)
所有株券等に係る議決権の数
買付け等後における特別関係者の
                                   ―個       (買付け等後における株券等所有割合―%)
所有株券等に係る議決権の数

対象者の総株主等の議決権の数                208,041 個

(注1)
   「買付け等前における特別関係者の所有株券等に係る議決権の数」及び「買付け等後における特別関
    係者の所有株券等に係る議決権の数」は、各特別関係者(ただし、特別関係者のうち法第 27 条の2
    第1項各号における株券等所有割合の計算において府令第3条第2項第1号に基づき特別関係者から
    除外される者を除きます。
               )が所有する株券等に係る議決権の数の合計を記載しております。
(注2)
   「対象者の総株主等の議決権の数」は、対象者が 2020 年8月7日に提出した対象者第 84 期第1四半
    期報告書に記載された 2020 年6月 30 日現在の総株主の議決権の数(1単元の株式数を 100 株として
    記載されたもの)です。ただし、単元未満株式も本公開買付けの対象としているため、
                                          「買付け等前
    における株券等所有割合」及び「買付け等後における株券等所有割合」の計算においては、対象者第
    2四半期決算短信に記載された 2020 年9月 30 日現在の対象者の発行済株式総数(21,341,152 株)
    から、対象者第2四半期決算短信に記載された 2020 年9月 30 日現在の対象者が所有する自己株式数
    (503,611 株)を控除した株式数(20,837,541 株)に係る議決権の数である(208,375 個)を「対象
    者の総株主等の議決権の数」として計算しております。
(注3)
   「買付け等前における株券等所有割合」及び「買付け等後における株券等所有割合」については、小
    数点以下第三位を四捨五入しております。
(注4)対象者有価証券届出書等によれば、対象者は、本日開催の対象者取締役会において、本第三者割当
    増資について決議しているとのことです。本第三者割当増資に関して、当社は、本公開買付けが成立
    した場合に、本公開買付けの結果を確認した上で、当社が本公開買付けにより取得する対象者株式と
    合計して、当社の増資後所有割合を 34.00%以上とするために必要な最小の数と、最大割当株式数の
    いずれか少ない数の対象者株式について払込みを行う予定です。そのため、当社は、本公開買付けの
    結果に応じて、本第三者割当増資における募集株式の発行数として対象者が決議した株式数(普通株
    式 5,207,300 株)のうちの一部について、払込みを行わない可能性があります。


(7)買付代金     4,844,835,000 円
  (注)買付代金は、買付予定数(5,209,500 株)に本公開買付価格(930 円)を乗じた金額を記載してお
     ります。


(8)決済の方法
  ① 買付け等の決済をする金融商品取引業者・銀行等の名称及び本店の所在地


                                     20
   野村證券株式会社                東京都中央区日本橋一丁目 13 番1号


 ② 決済の開始日
   2020 年 12 月 15 日(火曜日)
   (注)法第 27 条の 10 第3項の規定により、対象者から公開買付期間の延長を請求する旨の記載がさ
        れた意見表明報告書が提出された場合、決済の開始日は 2020 年 12 月 29 日(火曜日)となり
        ます。


 ③ 決済の方法
      公開買付期間終了後遅滞なく、公開買付けによる買付け等の通知書を応募株主等(外国人株主等の
   場合は常任代理人)の住所宛に郵送します。
      買付け等は、金銭にて行います。応募株主等は公開買付けによる売却代金を、送金等の応募株主等
   が指示した方法により、決済の開始日以後遅滞なく受け取ることができます(送金手数料がかかる場
   合があります。。
         )


 ④ 株券等の返還方法
      下記「
        (9)その他買付け等の条件及び方法」の「①法第 27 条の 13 第4項各号に掲げる条件の有無
   及び内容」及び「②公開買付けの撤回等の条件の有無、その内容及び撤回等の開示の方法」に記載の
   条件に基づき応募株券等の全部又は一部を買付けないこととなった場合には、公開買付期間末日の
   翌々営業日(公開買付けの撤回等を行った場合は撤回等を行った日)以後速やかに、公開買付代理人
   の応募株主等口座上で、返還すべき株券等を応募が行われた直前の記録に戻すことにより返還します
   (株券等を他の金融商品取引業者等に設定した応募株主等の口座に振替える場合は、応募の受付をさ
   れた公開買付代理人の本店又は全国各支店にご確認ください。。
                               )
   ※新型コロナウイルス感染拡大防止等の対応に伴い、公開買付期間中、店舗の店頭業務を一時休止す
   る等の特別な対応を行っている可能性があります。詳細については、公開買付代理人の本店又は全国
   各支店にお問い合わせください。併せて、対象となる店舗、特別な対応等につきましては、公開買付
   代理人のホームページ(https://www.nomura.co.jp/)もご参照ください。


(9)その他買付け等の条件及び方法
  ①   法第 27 条の 13 第4項各号に掲げる条件の有無及び内容
       応募株券等の総数が買付予定数の上限(5,209,500 株)以下の場合は、応募株券等の全部の買付
      け等を行います。
       応募株券等の総数が買付予定数の上限(5,209,500 株)を超える場合は、その超える部分の全部
      又は一部の買付け等は行わないものとし、法第 27 条の 13 第5項及び府令第 32 条に規定するあん
      分比例の方式により、株券等の買付け等に係る受渡しその他の決済を行います(各応募株券等の数
      に1単元(100 株)未満の株数の部分がある場合、あん分比例の方式により計算される買付株数は
      各応募株券等の数を上限とします。。
                      )
       あん分比例の方式による計算の結果生じる1単元未満の株数を四捨五入して計算した各応募株
      主等からの買付株数の合計が買付予定数の上限に満たない場合は、買付予定数の上限以上になるま
      で、四捨五入の結果切捨てられた株数の多い応募株主等から順次、各応募株主等につき1単元(追
      加して1単元の買付け等を行うと応募株券等の数を超える場合は応募株券等の数までの数)の応募
      株券等の買付け等を行います。ただし、切捨てられた株数の等しい複数の応募株主等全員からこの
      方法により買付け等を行うと買付予定数の上限を超えることとなる場合には、買付予定数の上限を
      下回らない範囲で、当該応募株主等の中から抽せんにより買付け等を行う株主等を決定します。
       あん分比例の方式による計算の結果生じる1単元未満の株数を四捨五入して計算した各応募株
      主等からの買付株数の合計が買付予定数の上限を超える場合は、買付予定数の上限を下回らない数
      まで、四捨五入の結果切上げられた株数の多い応募株主等から順次、各応募株主等につき買付株数


                                  21
    を1単元(あん分比例の方式により計算される買付株数に1単元未満の株数の部分がある場合は当
    該1単元未満の株数)減少させるものとします。ただし、切上げられた株数の等しい複数の応募株
    主等全員からこの方法により買付株数を減少させると買付予定数の上限を下回ることとなる場合に
    は、買付予定数の上限を下回らない範囲で、当該応募株主等の中から抽せんにより買付株数を減少
    させる株主等を決定します。


②   公開買付けの撤回等の条件の有無、その内容及び撤回等の開示の方法
     金融商品取引法施行令(昭和 40 年政令第 321 号。その後の改正を含みます。以下「令」といい
    ます。
      )第 14 条第1項第1号イないしリ及びヲないしソ、第3号イないしチ及びヌ並びに同条第2
    項第3号ないし第6号に定める事情のいずれかが生じた場合は、本公開買付けの撤回等を行うこと
    があります。なお、本公開買付けにおいて、令第 14 条第1項第3号ヌに定める「イからリまでに
    掲げる事実に準ずる事実」とは、①対象者が過去に提出した法定開示書類について、重要な事項に
    つき虚偽の記載があり、又は記載すべき重要な事項の記載が欠けていることが判明した場合、及び
    ②対象者の重要な子会社に同号イないしリに掲げる事実が発生した場合をいいます。撤回等を行お
    うとする場合は、電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。ただし、公開買付期間末
    日までに公告を行うことが困難である場合は、府令第 20 条に規定する方法により公表し、その後
    直ちに公告を行います。


③   買付け等の価格の引下げの条件の有無、その内容及び引下げの開示の方法
     法第 27 条の6第1項第1号の規定により、公開買付期間中に対象者が令第 13 条第1項に定め
    る行為を行った場合には、府令第 19 条第1項の規定に定める基準に従い、買付け等の価格の引下
    げを行うことがあります。買付け等の価格の引下げを行おうとする場合は、電子公告を行い、その
    旨を日本経済新聞に掲載します。ただし、公開買付期間末日までに公告を行うことが困難である場
    合は、府令第 20 条に規定する方法により公表し、その後直ちに公告を行います。買付け等の価格
    の引下げがなされた場合、当該公告が行われた日以前の応募株券等についても、引下げ後の買付け
    等の価格により買付け等を行います。


④   応募株主等の契約の解除権についての事項
     応募株主等は、公開買付期間中においては、いつでも公開買付けに係る契約を解除することが
    できます。契約の解除をする場合は、公開買付期間末日の 15 時 30 分までに下記に指定する者の応
    募の受付を行った本店又は全国各支店に、公開買付けに係る契約の解除を行う旨の書面(以下「解
    除書面」といいます。
             )を交付又は送付してください。ただし、送付の場合は、解除書面が公開買
    付期間末日の 15 時 30 分までに到達することを条件とします。
     オンラインサービスで応募された契約の解除は、オンラインサービス(https://hometrade.nom
    ura.co.jp/)上の操作又は解除書面の交付もしくは送付により行ってください。オンラインサービ
    ス上の操作による場合は当該画面上に記載される方法に従い、公開買付期間末日の 15 時 30 分まで
    に解除手続きを行ってください。なお、お取引店で応募された契約の解除に関しては、オンライン
    サービス上の操作による解除手続きを行うことはできません。解除書面の交付又は送付による場合
    は、予め解除書面をお取引店に請求したうえで、公開買付期間末日の 15 時 30 分までにお取引店に
    交付又は送付してください。ただし、送付の場合は、解除書面が公開買付期間末日の 15 時 30 分ま
    でに到達することを条件とします。
     ※新型コロナウイルス感染拡大防止等の対応に伴い、公開買付期間中、店舗の店頭業務を一時
    休止する等の特別な対応を行っている可能性があります。詳細については、公開買付代理人の本店
    又は全国各支店にお問い合わせください。併せて、対象となる店舗、特別な対応等につきましては、
    公開買付代理人のホームページ(https://www.nomura.co.jp/)もご参照ください。
     解除書面を受領する権限を有する者
     野村證券株式会社                     東京都中央区日本橋一丁目 13 番1号


                             22
                              (その他の野村證券株式会社全国各支店)
     なお、公開買付者は、応募株主等による契約の解除があった場合においても、損害賠償又は違
    約金の支払いを応募株主等に請求することはありません。また、応募株券等の返還に要する費用も
    公開買付者の負担とします。


⑤   買付条件等の変更をした場合の開示の方法
     公開買付者は、公開買付期間中、法第 27 条の6第1項及び令第 13 条第2項により禁止される
    場合を除き、買付条件等の変更を行うことがあります。買付条件等の変更を行おうとする場合は、
    その変更の内容等につき電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。ただし、公開買付
    期間末日までに公告を行うことが困難である場合は、府令第 20 条に規定する方法により公表し、
    その後直ちに公告を行います。買付条件等の変更がなされた場合、当該公告が行われた日以前の応
    募株券等についても、変更後の買付条件等により買付け等を行います。


⑥   訂正届出書を提出した場合の開示の方法
     訂正届出書を関東財務局長に提出した場合(ただし、法第 27 条の8第 11 項ただし書に規定す
    る場合を除きます。
            )は、直ちに、訂正届出書に記載した内容のうち、公開買付開始公告に記載し
    た内容に係るものを、府令第 20 条に規定する方法により公表します。また、直ちに公開買付説明
    書を訂正し、かつ、既に公開買付説明書を交付している応募株主等に対しては訂正した公開買付説
    明書を交付して訂正します。ただし、訂正の範囲が小範囲に止まる場合には、訂正の理由、訂正し
    た事項及び訂正後の内容を記載した書面を作成し、その書面を応募株主等に交付する方法により訂
    正します。


⑦   公開買付けの結果の開示の方法
     本公開買付けの結果については、公開買付期間末日の翌日に、令第9条の4及び府令第 30 条の
    2に規定する方法により公表します。


⑧   その他
     本公開買付けは、直接間接を問わず、米国内においてもしくは米国に向けて行われるものでは
    なく、また、米国の郵便その他の州際通商もしくは国際通商の方法・手段(電話、テレックス、
    ファクシミリ、電子メール、インターネット通信を含みますが、これらに限りません。
                                          )を使用し
    て行われるも