7203 トヨタ自 2019-05-09 11:30:00
パナソニック株式会社との街づくり事業に関する合弁会社の設立に向けた合意に関するお知らせ [pdf]

                                                     2019 年5月9日


各 位
                        会 社 名   トヨタ自動車株式会社
                        代 表 者   取締役社長 豊田 章男
                                (コード:7203 東証・名証第一部)
                        お問合せ先   経理部長 近 健太
                                (TEL.0565-28-2121)




 パナソニック株式会社との街づくり事業に関する合弁会社の設立に向けた

                   合意に関するお知らせ


当社及びパナソニック株式会社は、本日、街づくり事業に関する新しい合弁会社の設立に向けた契約を締結
しましたのでお知らせいたします。
本件に関する詳細につきましては、別紙プレスリリースをご参照ください。




                                                          以 上
                                          2019 年5月9日
                                       パナソニック株式会社
                                       トヨタ自動車株式会社


     パナソニック株式会社とトヨタ自動車株式会社、
      街づくり事業に関する合弁会社の設立に合意


 パナソニック株式会社(以下、パナソニック)とトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ自動車)は
本日、街づくり事業に関する新しい合弁会社(以下、本合弁会社)の設立に向けた契約を締結しまし
た。両社は本合弁会社の設立を通じた協業により、トヨタ自動車が進めるモビリティサービスへの取
り組みと、パナソニックが進める「くらし」のアップデートへの取り組みを融合させつつ、街全体で
の新たな価値の創出を目指します。
 家電や住宅設備などの急速な IoT(注1)化や、モビリティにおける CASE(注2)、車・公共交通
などの移動手段を IT でつなぎ、サービスとして提供する「MaaS」(注3)などの進展により、今後急
速な変化が進むと考えられる街づくり事業の成長・発展を模索しつつ、人々のより良い暮らしの実現
を目指します。
 また、今後市場の競争激化が想定される住宅事業においては、両社住宅事業の統合により事業基盤
の強化も進めていきます。


 パナソニックの津賀社長は「今後、お客様や地域にとって価値ある街づくりには、ハードウェアは
もちろん、テクノロジーに支えられたサービスの充実が一層重要になってきます。モビリティ領域を
リードするトヨタ自動車と、人の「くらし」に寄り添い続けてきた当社の強みを掛け合わせ、新たな
価値の提供に取り組んでいきます。協業を通じて、お客様一人ひとりの「理想のくらし」に向けて進
化を続ける街づくりを目指し、挑戦を重ねていきたいと考えています。」と語りました。

 トヨタ自動車の豊田社長は、「CASE の進展によって、これから先は人々の暮らしを支える全てのモ
ノ、サービスが情報でつながり、クルマを含めた町全体、社会全体という大きな視野で考えること、
すなわち、“コネクティッド・シティ”という発想が必要となります。この実現には「どんな未来を創
りたいのか」という目的を共有し、仲間と協調する精神が重要になってくると思います。両社の住宅
事業を核としながら、クルマやコネクティッド事業を持つトヨタと、家電や電池、IoT 事業を持つパ
ナソニック両社の強みを持ち寄り、競争力を高めながらベターベターの精神で、新たな生活スタイル
の提供にチャレンジしていきたいと思います。」と語りました。

 街づくり事業においては、これまでパナソニックでは先進的な街づくりとして、サスティナブル・
スマートタウン(SST)(注4)の開発に様々な企業と取り組み、国内外から注目を集める先端事例と
して成功を収めてきました。一方、トヨタ自動車はこれまで、誰もが自由で安心快適なモビリティ社
会を目指し、クルマのコネクティッド化を通じて「モビリティサービス・プラットフォーム」(MSPF)
(注5)の構築を進め、ビッグデータを活用してお客様や社会に貢献する取り組みを推進してきまし
た。また、国内外の様々な企業と提携し、新たなモビリティサービスを創出することに取り組んでき


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ました。本合弁会社の設立によって、パナソニックのくらしに対する知見やデジタルテクノロジーと、
トヨタ自動車のモビリティに対する知見を活用しながら、より魅力ある街づくりの実現に取り組んで
いきます。

 (注1)「IoT」とは、Internet of Things(モノのインターネット)の略称であり、様々な電子機器
    に通信機能を持たせ、自動制御や遠隔操作、計測などを行う技術やサービスをいいます。
 (注2)「CASE」とは、Connected(コネクティッド)、Autonomous(自動化)、Shared(シェアリ
    ング)及び Electric(電動化)の頭文字を取った略称です。
 (注3)「MaaS」とは、Mobility as a Service の頭文字を取った略称であり、公共機関やレンタ
    カー、タクシー、レンタサイクルなどを組み合わせて人の移動をシームレスに行うサービス
    を意味しています。
 (注4)「サスティナブル・スマートタウン」とは、最先端の技術やサービスを取り入れ、より良
    い暮らしを追求することで持続的に進化する街をいいます。
 (注5)「モビリティサービス・プラットフォーム」とは、トヨタ自動車が構築したコネクティッ
    ドカー向けの情報インフラを意味しています。

1. 主な合意内容
 ◇ 本合弁会社の出資比率は、パナソニックグループ・トヨタ自動車間で同一とする。なお、街づく
   り事業に関連する新たな価値創出を目的とした覚書を締結した三井物産株式会社(以下、三井物
   産)と本合弁会社の発展に資する協議を進めており、三井物産による出資の可能性を含め検討し
   ていく予定。また、本合弁会社は、パナソニックおよびトヨタ自動車の連結の範囲外となる見込
   み
 ◇ パナソニックは、パナソニック建設エンジニアリング株式会社(以下、パナソニック建設エンジ
   ニアリング)については、パナソニック建設エンジニアリングの一部事業(住設機器代理店から
   の施工請負等)をパナソニックの子会社に吸収分割させたうえで、本日現在直接または子会社を
   通じて間接に保有するパナソニックホームズ株式会社(以下、パナソニックホームズ)、パナソ
   ニック建設エンジニアリング、株式会社松村組(以下、松村組)の株式の全てを、トヨタ自動車
   は、トヨタホーム株式会社(以下、トヨタホーム)がトヨタ自動車のグループ会社等からの自己
   株式取得等を実施することでトヨタホームを完全子会社化したうえで、トヨタホームの株式の全
   てを、共同株式移転の方法により、それぞれ本合弁会社に移管(以下、本件取引)する予定
 ◇ トヨタ自動車は、いわゆる三角株式交換により、トヨタホームを通じて、トヨタホーム以外の株
   主が保有しているミサワホーム株式会社(以下、ミサワホーム)の株式約 49%を取得する予定
 ◇ 本合弁会社は、三角株式交換後、トヨタホームからミサワホーム株式を取得する予定


2. 本合弁設立の背景と目的
 今後自動運転等のモビリティの高度化や通信等のテクノロジーの発達、お客様の価値観変化等に
よって、家のあり方や街のあり方が大きく変化する可能性がある中で、街づくり事業における街の競
争力の源泉が「立地」から「生活を支えるサービスインフラの充実度」に変化していく可能性があり
ます。


 また、国内住宅市場においては、人口動態を背景とした新設住宅着工戸数の減少と、それに伴う市
場での競争の激化が想定されております。かかる状況下において、パナソニックとトヨタ自動車は本
合弁会社の設立によって、今後市場の競争激化が想定される住宅事業においては、両社住宅事業の統


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合により事業基盤を強化し、今後成長が期待される街づくり事業においては、両社の街づくり事業の
強みを活用した成長達成を目指していきます。


 パナソニックホームズ・トヨタホーム・ミサワホームの住宅事業の統合によって、戸建住宅供給戸
数約1万7千戸を誇る国内住宅業界でトップクラスの地位を獲得し、事業規模の拡大による経営体質
の筋肉質化及び更なる収益性の向上を目指していきます。


 本合弁会社は、引き続き両株主のサポートを得ながら、自律的な経営を行うべく、パナソニックグ
ループ・トヨタ自動車間の出資比率を同一に設定する予定です。また、本合弁会社はパナソニック・
トヨタ自動車の連結の範囲外となる見込みですが、引き続き不動産事業とテクノロジーの融合を通じ
た街づくり事業の成長・発展は、パナソニック・トヨタ自動車にとって重要な戦略上の課題でありま
す。本合弁会社が、両社住宅事業を統合することによって事業基盤を強化し、今後の成長の柱となる
街づくり事業の展開を機動的に実施できる体制を整えていきます。


3. 本合弁会社の概要
(1) 名称              プライム ライフ テクノロジーズ株式会社
                    (Prime Life Technologies Corporation)
(2) 所在地             東京都
(3) 代表者の役職・氏名       代表取締役社長 北野 亮
(4) 事業内容            街づくり事業、新築請負事業、リフォーム事業、不動産流通・管理
                    事業、住宅内装事業、省エネソリューション事業、リノベーション
                    事業、建設工事請負事業、建設コンサルタント事業等
(5) 資本金             未定
(6) 設立年月日           2020 年1月7日(予定)
(7) 出資比率            パナソニックグループ・トヨタ自動車間で同一
(2019 年5月9日時点)


4. 移管対象事業の概要
(1) 名称              パナソニックホームズ株式会社
(2) 所在地             大阪府豊中市新千里西町1丁目1番4号
(3) 代表者の役職・氏名       代表取締役社長 松下 龍二
(4) 事業内容            新築請負事業、街づくり事業、リフォーム事業、不動産流通・管理
                    事業等
(5) 資本金             28,375 百万円
(6) 設立年月日           1963 年7月1日
(7) 大株主及び持株比率       パナソニック 100%
(2018 年3月 31 日時点)


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(1) 名称              パナソニック建設エンジニアリング株式会社(注6)
(2) 所在地             東京都品川区東品川4丁目 10 番 27 号 品川ビル 10 階
(3) 代表者の役職・氏名       代表取締役社長 眞殿 秀一
(4) 事業内容            住宅内装事業、省エネソリューション事業、リノベーション事業等
(5) 資本金             400 百万円
(6) 設立年月日           1989 年9月1日
(7) 大株主及び持株比率       パナソニック 100%(間接保有を含む)
(2018 年3月 31 日時点)
 (注6)パナソニック ES 建設エンジニアリング株式会社は、2019 年4月1日付でパナソニック建
    設エンジニアリング株式会社に社名を変更しました。


(1) 名称              株式会社松村組
(2) 所在地             大阪市北区天満1-3-21
(3) 代表者の役職・氏名       代表取締役社長 岩本 恭治
(4) 事業内容            建設工事請負事業、建設コンサルタント事業等
(5) 資本金             500 百万円
(6) 設立年月日           1919 年7月 15 日
(7) 大株主及び持株比率       パナソニック 100%(間接保有を含む)
(2018 年3月 31 日時点)


(1) 名称              トヨタホーム株式会社
(2) 所在地             愛知県名古屋市東区泉一丁目 23 番 22 号
(3) 代表者の役職・氏名       取締役社長     山科 忠
(4) 事業内容            建築用部材及び住宅関連機器の設計・製造・販売等、土地開発・都
                    市開発等に関する企画・設計・監理・施工・請負、不動産の売買・
                    賃貸借等
(5) 資本金             12,902 百万円
(6) 設立年月日           2003 年4月1日
(7) 大株主及び持株比率       トヨタ自動車 89.25%
                    トヨタ自動車のグループ会社等 10.75%
(2019 年3月 31 日時点)




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(1) 名称                     ミサワホーム株式会社
(2) 所在地                    東京都新宿区西新宿二丁目4番1号
(3) 代表者の役職・氏名              代表取締役          磯貝 匡志
(4) 事業内容                   ・建物及び構築物の部材の製造及び販売
                           ・建築、土木、外構、造園その他工事の設計、請負、施工及び監理
                           他
(5) 資本金                    11,892 百万円
(6) 設立年月日                  2003 年8月1日
(7) 大株主及び持株比率              トヨタホーム 51%
(2019 年3月 31 日時点)


5. 取引ストラクチャーの概要
                    現状                                             合弁設立後


          パナソニック          トヨタ自動車                         パナソニック
                                                                   トヨタ自動車        三井物産
           グループ            グループ等                          グループ




パナソニック   パナソニック建設
                    松村組   トヨタホーム   一般株主                       プライム ライフ テクノロジーズ
 ホームズ    エンジニアリング




                                               パナソニック   パナソニック建設
                              ミサワホーム                                松村組      トヨタホーム     ミサワホーム
                                                ホームズ    エンジニアリング




6. 本件取引の日程
統合契約書、および合弁契約書の締結                                       2019 年5月9日(本日)
本合弁会社設立登記日(株式移転効力発生日)                                   2020 年1月7日(予定)
(注)本件取引の実行は、各国の競争法上の許認可その他本件取引を実行するために必要な許認可の
  取得等を前提としております。また、上記日程は、本件取引の実行に向けた手続の進行等に応じ
  て必要があるときは、パナソニックとトヨタ自動車の協議に基づき変更されることがあります。


【報道関係者様 お問い合わせ先】
パナソニック株式会社 ブランドコミュニケーション本部 広報部
(東京)電話:03-3574-5661 / (大阪)電話:06-6908-0447


トヨタ自動車株式会社 渉外広報部
(東京)電話:03-3817-9111〜7 / (名古屋)電話:052-552-0603〜8 /
(豊田)電話:0565-23-3510〜9




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トヨタ自動車は、パナソニック及びトヨタ自動車の住宅事業の統合の一環として行うことが予定され
ているトヨタホームとミサワホームとの株式交換(「本株式交換」)に伴い、Form F-4 による登録届
出書を米国証券取引委員会(「SEC」)に提出する可能性があります。Form F-4 を提出することに
なった場合、Form F-4 には、目論見書(prospectus)及びその他の文書が含まれることになります。
Form F-4 が提出され、その効力が発生した場合、本株式交換を承認するための議決権行使が行われる
予定であるミサワホームの株主総会の開催日前に、Form F-4 の一部として提出された目論見書が、ミ
サワホームの米国株主に対し発送される予定です。Form F-4 を提出することになった場合、提出され
る Form F-4 及び目論見書には、トヨタ自動車、トヨタホーム及びミサワホームに関する情報、本株式
交換及びその他の関連情報など重要な情報が含まれます。かかる目論見書が配布される米国株主にお
かれましては、株主総会において本株式交換について議決権を行使される前に、本株式交換に関連し
て SEC に提出される可能性のある Form F-4、目論見書及びその他の文書を注意してお読みになられま
すようお願いいたします。本株式交換に関連して SEC に提出される全ての書類は、提出後に SEC の
ホームページ (www.sec.gov)にて無料で公開されます。なお、かかる資料につきましては、お申し
込みに基づき、無料にて郵送いたします。郵送のお申し込みは、下記のトヨタ自動車の連絡先にて承
ります。


蜂須賀正義
トヨタ自動車株式会社 経理本部
愛知県豊田市トヨタ町1番地
(TEL.0565-23-2005)


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