7181 かんぽ生命保険 2021-09-15 15:00:00
(開示事項の経過)業務改善計画の進捗状況について [pdf]

                                      2021 年 9 月 15 日
各   位



                  会 社 名   株 式 会 社 か ん ぽ 生 命 保 険
                  代表者名    取締役兼代表執行役社長 千 田 哲 也
                            (コード番号:7181 東証第一部)
                  問合せ先    広報部(TEL.03-3477-2357)



        (開示事項の経過)業務改善計画の進捗状況について



 株式会社かんぽ生命保険(東京都千代田区、取締役兼代表執行役社長 千田哲也、 「か
                                      以下
んぽ生命」
    )は、本日、業務改善命令(2019 年 12 月 27 日)に基づく業務改善計画の進捗状
況(2021 年 8 月末時点)を金融庁に報告しました。業務改善計画の進捗状況の要旨は別紙
のとおりです。


 本件につき、今後開示すべき事象が発生した場合は、速やかに開示いたします。


                                                  以上
                                           別紙

          業務改善計画の進捗状況について



1   かんぽ生命のご契約調査の結果

(1) 特定事案調査の進捗状況
    特定事案調査については、お客さま約 15.6 万人に対し、郵送・架電・訪
  問により、申込時の募集状況の確認や契約復元等のご意向確認を行い、お客
  さま都合によるもの等を除き、2020 年 3 月末でお客さま対応が完了してお
  ります。お客さま都合によるもの等についても、引き続き丁寧な対応を実施
  しております。

(2) 特定事案調査の募集人調査の進捗状況
    特定事案調査の募集人調査については、      病休等により調査ができないもの
  を除き判定が完了しております。法令違反が認められた人数は 415 人、社内
  ルール違反が認められた人数は 2,215 人となっております。また、募集人処
  分としては、業務廃止が 76 人(他事案 13 人(*) 、退職者等 47 人の業廃相当
  含む)、1 カ月から 6 カ月の業務停止が 1,002 人、2 週間または 3 週間の業務
  停止が 1,550 人、不服申立期間中など処分判定中が 2 人となっております。
    さらに、   特定事案調査に係る募集人調査の結果、     法令違反または社内ルー
  ル違反が認められた募集人に対する研修を順次開始しております(対象募集
  人は 2,456 人)。
  * 他事案 13 人は、 多数契約調査のうち 2019 年より実施している事案 10 人、
    その他お客さまの声等から発覚した事案 3 人

(3) 全ご契約調査の進捗状況
    全ご契約調査については、お客さま約 1,900 万人に対して、返信はがきを
  同封した書面によりご意向確認を行い、100 万通を超える回答を受領し、お
  客さま都合によるもの等を除き、お客さま対応が 2020 年 3 月末に完了して
  おります。お客さまからの契約復元措置等のご要望など、お客さま都合によ
  るもの等についても、不利益回復に係る対応を実施する等、引き続き丁寧な
  対応を実施してまいります。

(4) 全ご契約調査の深掘調査の進捗状況
  ① 多数契約調査の進捗状況
     深掘調査の多数契約調査については、お客さま都合によるもの等を除き、
    お客さまへの対応は完了しております。お客さま都合によるもの等につい
                      1
ても、引き続き丁寧な対応を実施しております。
  2020 年 2 月から優先的に対応を開始したお客さま(897 人)      (*1)に加
え、  優先対応以外のお客さま      (5,532 人)
                             (*2) について調査を進めており、
2021 年 8 月 31 日時点でご契約内容の確認が完了したお客さまが 6,371 人
(99%)  (*3) 、そのうち 2,794 人(44%)のお客さまが契約復元措置等を
希望され、2,720 人(43%)のお客さまについて契約復元措置等が完了し
ております。
 *1.過去 5 年間(2014 年 4 月から 2019 年 3 月までの間を指します。以下
    同じ。  )で新規契約を 15 件以上加入し、その半数以上が消滅したもの
 *2.過去 5 年間で新規契約を 10 件以上加入し、その 3 割以上が消滅した
    もの
 *3.再案内送付分を含む

② 多数契約以外の調査の進捗状況
  多数契約調査以外の調査についても、        お支払いいただく保険料が高額で
あったり、   被保険者や保険種類を変更するなどして新規契約に加入したこ
とがあるなどのお客さまに対して、金額や回数の多寡に応じて、かんぽ生
命の支店社員のご訪問やご契約状況のわかる書面を送付し、           ご契約内容の
確認を実施しております。お客さま都合によるもの等を除き、お客さまへ
の対応が完了しており、お客さま都合によるもの等についても、引き続き
丁寧な対応を実施しております。
  お支払いいただく月額保険料が 20 万円以上のお客さま       (5,103 人)*1)
                                            (
について調査を進め、2021 年 8 月 31 日時点でご契約内容の確認が完了し
たお客さまが 5,085 人(100%) (*2)であり、そのうち 1,986 人(39%)
のお客さまが契約復元措置等を希望され、1,913 人(38%)のお客さまに
ついて契約復元措置等が完了しております。
  被保険者や保険種類を変更するなどして新規契約に加入したことが複
数回あるなどのお客さま(2,650 人)     (*3,4)の調査についても、2021 年
8 月 31 日時点でご契約内容の確認が完了したお客さまが 2,608 人      (98%)
(*2)であり、そのうち 848 人(33%)のお客さまが契約復元措置等を希
望され、819 人(31%)のお客さまについて契約復元措置等が完了してお
ります。
  お支払いいただく月額保険料が 10 万円以上のお客さま       (14,059 人)*5)
                                             (
について調査を進め、2021 年 8 月 31 日時点でご契約内容の確認が完了し
たお客さまが 14,030 人(100%) (*2)であり、そのうち 1,197 人(9%)
のお客さまが契約復元措置等を希望され、1,119 人(8%)のお客さまにつ
いて契約復元措置等が完了しております。
  被保険者や保険種類を変更するなどして新規契約に加入したことがあ
るなどのお客さま、   保険期間等短縮変更制度を利用した契約乗換などのお
客さま(32,814 人)(*6,7,8)の調査についても、2021 年 8 月 31 日時点
                     2
  でご契約内容の確認が完了したお客さまが 32,195 人    (98%) *2)
                                      (    であり、
  そのうち 1,251 人(4%)のお客さまが契約復元措置等を希望され、1,175
  人(4%)のお客さまについて契約復元措置等が完了しております。
    なお、  書面に同封したアンケートの返送をいただけていないお客さまに
  対しては、2020 年 7 月 30 日に再度ご案内の書面を送付しております。
  *1 2019 年 12 月時点で 65 歳以上の契約者が月額保険料 20 万円以上の払
     込を行っており、かつ短期消滅契約が 1 件以上発生(2014 年 4 月∼
     2019 年 12 月)しているもの
  *2 再案内送付分を含む
  *3 過去 5 年間で契約者が同一で被保険者を変更した新規契約を締結し、
     その変更後契約が複数回短期消滅しているもの
  *4 保険⇔年金の乗換の繰り返しが複数回あったもの
  *5 2019 年 12 月時点で 65 歳以上の契約者が月額保険料 10 万円以上の払
     込を行っており、かつ短期消滅契約が 1 件以上発生(2014 年 4 月∼
     2019 年 12 月)しているもの
  *6 過去 5 年間で契約者が同一で被保険者を変更した新規契約を締結し、
     その変更後契約が 1 回短期消滅しているもの
  *7 過去 5 年間で年金から保険への乗換があったもの
  *8 保険期間等を短縮変更し、新規契約の申込をしているもののうち、新
     規契約が引受謝絶等に該当するもの

(5) 全ご契約調査の深掘調査等の募集人調査の進捗状況
    深掘調査等の募集人調査については、2021 年 8 月 31 日時点において、
  法令違反が認められた人数は 860 人、社内ルール違反が認められた人数は
  244 人となっております。
    また、多数契約調査のうち 2019 年より実施している事案については、病
  休から復帰して現在調査中の 1 事案を除き調査が終了しております。
    法令違反が認められた人数は 85 人であり、募集人処分としては、業務廃
  止が 77 人(退職者等 9 人の業廃相当含む) カ月から 6 カ月の業務停止
                            、1
  が 8 人となっております。
    これらの調査に加え、苦情の内容が重篤な事案に関与しているなど問題
  があると考えられる募集人 292 人やその共同募集人に対して追加の募集人
  調査を実施した結果、2021 年 8 月 31 日時点において、法令違反が認めら
  れた人数は 17 人、社内ルール違反が認められた人数は 5 人となっておりま
  す。
    さらに、その他の募集人延べ 14,609 人に対しては、書面による募集実態
  調査を順次実施しております。本調査等を通じて募集人の自己申告により
  募集内容の問題の有無を確認し、募集内容に問題があったと自己申告した
  募集人 41 人やその共同募集人に対して募集人調査を実施した結果、2021
  年 8 月 31 日時点において、法令違反が認められた人数は 17 人、社内ルー
  ル違反が認められた人数は 2 人となっております。


                     3
(6) フォローアップ活動について
    上記以外についても、信頼回復・ご契約内容確認のための活動として、
  2019 年 4 月以降に契約乗換を行った契約等を有する 12,104 人のお客さまへ
  の確認を実施しており、     お客さま都合によるもの等を除き、        お客さまへの対
  応が完了しております。     お客さま都合によるもの等についても、         引き続き丁
  寧な対応を実施しております。
    具体的には、2021 年 8 月 31 日時点で、12,065 人(100%)(*)のお客さ
  まにご契約内容をご確認いただいており、そのうち 4,254 人(35%)のお客
  さまが契約復元措置等を希望され、4,213 人(35%)のお客さまについて契
  約復元措置等が完了しております。
    契約者・被保険者別人の終身保険をお持ちになっている 34,201 人のお客
  さまへの確認を実施しており、        お客さま都合によるもの等を除き、      お客さま
  への対応が完了しております。        お客さま都合によるもの等についても、      引き
  続き丁寧な対応を実施しております。
    具体的には、2021 年 8 月 31 日時点で、34,041 人(100%)(*)のお客さ
  まにご契約内容をご確認いただいており、そのうち 1,463 人(4%)のお客
  さまが契約復元措置等を希望され、1,396 人(4%)のお客さまについて契
  約復元措置等が完了しております。
    払込完了となった契約を解約した上で契約乗換を行った契約をお持ちに
  なっている 9,907 人のお客さまへの確認を実施しており、お客さま都合に
  よるもの等を除き、     お客さまへの対応が完了しております。        お客さま都合に
  よるもの等についても、引き続き丁寧な対応を実施しております。
    具体的には、2021 年 8 月 31 日時点で、9,887 人(100%)(*)のお客さま
  にご契約内容をご確認いただいており、そのうち 404 人(4%)のお客さま
  が契約復元措置等を希望され、384 人(4%)のお客さまについて契約復元
  措置等が完了しております。
    * 再案内送付分を含む

  これらの信頼回復・ご契約内容確認のための活動を通じ、    お客さまのご意
 見・ご要望を丁寧にお聞きしてまいります。
  さらに、2021 年 5 月より、ご契約者さまの誕生月の前月に合わせて「ご
 契約内容のお知らせ」を発送するとともに(7 月誕生月のお客さまから発送
 開始)、
    「ご契約内容のお知らせ」    を受領したご契約者さまへの説明を行うな
 どのご契約内容確認活動を進めてまいります。
  今後も様々な機会を通じてお客さまからの声をいただく取り組みにより、
 お客さまのご意向に沿い、    お客さまの生活環境の変化に合わせて、ご加入の
 生命保険をお客さまのお役に立てる活動を続けてまいります。


                        4
2    1の調査により、不適正な募集行為を行ったと認められる募集人に対する
    適切な対応(事故判定・処分基準の厳格化と運用の徹底を含む)

(1) 事実認定・事故判定の厳格化等
  ① 自認に頼らない事実認定・事故判定の実施
     募集人が不適正募集の事実を否定した場合であっても、外形的にお客さ
   まに不利益と認められる契約形態、お客さまからの回答内容や信憑性の高
   い状況証拠に基づき、不適正募集に関する事実認定を行い、適切な処分を
   実施しております。【2019 年 11 月実施済み】

    ②    調査協力(自己申告)制度の取組強化
         調査の実施に当たって、     自らの違反行為の申告や調査への十分な協力を
        行った場合には、     募集人に対する処分について、本来よりも軽減又は免除
        を行うといった迅速な原因究明等に資する取組みを実施しております。
        【2019 年 11 月から順次実施済み】

(2) 処分基準の厳格化等
  ① 募集人処分における「業務停止」及び「注意」の追加
      募集人処分については、従前は「業務廃止」と「厳重注意」の二段階と
    しておりましたが、一定期間募集を停止させる処分等を追加し、不適正募
    集の態様・程度に応じた処分を実施するための規程改正を 2020 年 3 月に
    行い、同年 4 月から当該規程に基づく運用を実施しております。【2020 年
    4 月実施済み】

    ② 管理者に対する処分
      不適正募集を発生させた募集人の管理者については、       過怠の程度に応じ
     た厳格な処分を日本郵便に対して要請することとし、       そのための規程改正
     を 2020 年 3 月に行い、同年 4 月から当該規程に基づく運用を実施してお
     ります。   【2020 年 4 月実施済み】

    ③    不適正募集を発生させた募集人及び募集態様に課題がある募集人への
        対応
         不適正募集を発生させた募集人及び募集態様に課題がある募集人に対
        しては、研修を実施するとともに、     「募集事前チェック」の対象とした上
        で、一定期間、保険募集時における保障設計書の作成を制御し、郵便局管
        理者がお客さまの加入意向等について確認をするフォローアップを実施
        しております。【2020 年 4 月実施済み】


                         5
3   主な対策の進捗状況

(1) 適正な営業推進態勢の確立(乗換を助長しない、かつ実態に即した営業目
   標の策定を含む)

    ①    適正な営業目標の設定
        ア 営業の実力に見合った営業目標の設定と配算方法の見直し
          2021 年度は、お客さまとの信頼構築に継続して取り組むこと、結果
         のみでなく社員の活動プロセスも評価するマネジメント変革に取り組
         むことから、2020 年度に引き続き、営業目標の設定を行わないことを
         決定しました。
          今後、  営業目標を設定する場合においては、生命保険マーケット等の
         見通しを踏まえ、現場の営業力に不適切な募集が含まれていないかを
         確認することのほか、当年度と次年度の各種施策の変化要素にコンサ
         ルタント数の増減の影響を加えた上で算出するとともに、適正な募集
         品質に基づく営業力で達成できるものになっているか等、  営業部門・経
         営企画部門のほか、募集管理部門との間で協議のうえ、決定します。
          また、営業目標の日本郵便の各支社及び各郵便局への配算に際して
         は、営業目標の水準の適正化と合わせて、  適切に実施できているか日本
         郵便の取組みの確認を行います。

        イ 販売額(フロー)を重視した営業目標から、保有契約(ストック)を
         重視した営業目標への見直し等
          2021 年度以降に営業目標を設定する場合においては、これまでの新
         契約月額保険料実績に偏重した目標管理等を改め、  新契約と契約継続の
         両方を同じ重要度で評価できるよう、新契約と消滅契約(解約等)の月
         額保険料を差し引きしたストックを重視した目標に改めます。
          また、 年間消滅率を目標化するとともに、純新規の契約者数及び青
               3
         壮年の契約者数についても指標化し、  青壮年層に重点を置いた営業活動
         に移行します。

        ウ 人事評価の見直し
          営業推進と募集品質の人事評価項目を一本化することにより、募集品
         質の確保を前提とした営業推進を評価する内容に見直すこととしまし
         た。【2020 年 4 月実施済み】




                       6
②    契約乗換への対策
    ア 契約乗換の販売実績不計上・手当不支給
       契約乗換については販売実績の計上を行わないとしたことに加え、
     2020 年 4 月に手当(通常の契約の二分の一支給)も不支給とする見直
     しを実施しました。    【2020 年 4 月実施済み】

    イ 契約乗換潜脱の防止
      契約乗換の判定期間を拡大するとともに(新規契約の契約日前3か
     月・後6か月→前12か月・後13か月)     、判定期間に近接する契約に
     ついてはアラート表示を行い、     確認するためのシステム改正を実施しま
     した。【2020 年 4 月実施済み】

③    高齢者募集への対策
     満 70 歳以上のお客さまについては、原則、募集人からの勧奨を停止し
    ております。お客さまのご意向によりお申込みをいただく場合には、必ず
    ご家族等の同席またはご家族等への事前のご説明を実施しておりますが、
    満 80 歳以上のお客さまからのお申込みの受付時に被保険者さまから事前
    同意をいただく取扱いを満 70 歳以上のお客さまに拡大しました。【2020
    年 4 月実施済み】

④  お客さまの保障ニーズに応えるための商品開発
   多様な保険商品の開発が出来ていない中、低金利環境下で、商品魅力が
  低下している養老保険・年金保険等の貯蓄性の高い商品が主力となってい
  たことを踏まえ、    青壮年層を含めたお客さまの保障ニーズに応えるための
  商品の開発を目指します。
   その一環として、働き盛りの方に対する商品の魅力向上の観点から、保
  険期間を延長した普通定期保険及び特別養老保険の販売を開始しました。
  【2021 年 4 月実施済み】

(2) コンプライアンス・顧客保護を重視する健全な組織風土の醸成(適切な募
   集方針の策定・浸透や職員及び募集人に対する研修を含む)

①    適切な募集方針の策定・浸透
    ア お客さま本位の理念に基づいた行動規範の策定
      生命保険本来の役割・使命を踏まえた高い倫理観に基づき保障を提
     供するというプリンシプルベースの基本的な行動の実践を徹底するた
     め、2020 年 2 月の取締役会においてお客さま本位の理念を反映させた
     勧誘方針を決議しました。

                    7
          また、Web サイトへの掲載を通じて、お客さまに対して勧誘方針を公
         表しました。  【2020 年 4 月実施済み】

     イ 「かんぽ営業スタンダード」の策定
       お客さま本位の理念を反映させた勧誘方針に基づくかんぽ営業の行
      動原則を「かんぽ営業スタンダード」として定義するとともに、これを
      具体化した研修資料を 2020 年 2 月に作成しました。
       この「かんぽ営業スタンダード」に基づき、お客さまの将来への不安
      や保険のご加入状況等を踏まえた真のニーズを的確に把握したうえで
      商品提案を行うための「ご意向お伺いシート」     の作成及び同シートを活
      用した具体的なご意向確認方法を導入しました。     【2020 年 4 月実施済
      み】

 ②     募集人等に対する研修
       「かんぽ営業スタンダード」の意義や基本的な考え方に関する研修を
     2020 年 2 月 21 日から開始しました。【2020 年 3 月末までにかんぽ生命及
     び日本郵便の全募集人等に対して実施済み】
       なお、引き続き各種研修を通じて、      「かんぽ営業スタンダード」の確実
     な定着を図っていきます。

 ③    社員の声の把握の充実
      既に、かんぽ生命社員から同社社長への直接提案制度について実施し
     ており、2021 年 8 月末までに累計 2,781 件の提案がありました。これら
     の社員の声を踏まえ、本社からの情報発信の強化、現場志向を高める人事
     制度の導入、 社員の声に迅速に対応する態勢の整備等についての検討を進
     めています。
      また、上記の提案制度に加え、かんぽ生命経営陣が各支店等を訪問し、
     現場の社員の声を直接聞く「役員ダイアログ(対話)        」を実施【2020 年 2
     月開始】しております。

(3) 適正な募集管理態勢の確立  (代理店に対する十分なけん制機能の構築を含
   む)
  ① お申込みから契約締結までの重層的なチェックの実施
     外形上、募集品質に懸念のある申込みについては、既に導入している
    「募集事前チェック機能」の対象を拡大【2019 年 4 月以降順次実施】す
    るとともに、郵便局管理者【2019 年 9 月実施済み】及びかんぽ生命の専
    用コールセンター【2020 年 1 月実施済み】によるお客さまへのご意向確
    認に加え、引受審査時のかんぽ生命のサービスセンター【2019 年 8 月実

                         8
 施済み】による重層的なご意向確認を行っております。
  また、お客さまのご自宅等での解約請求の際には、郵便局管理者による
 説明・確認に加え、かんぽ生命の専用コールセンターからお客さまに意向
 確認や不利益事項のご説明の有無の確認を行っております。【2020 年 1 月
 実施済み】
  さらに今後は、解約手続きを原則郵便局の窓口のみで実施することの検
 討のほか、解約等請求時のサービスレベル低下の回避策として、  ダイレク
 トチャネルでの解約等受付についても検討します。

② 適正な募集管理に向けた態勢の強化
 ア かんぽ生命の本社の機能の見直し等
    従来第 2 線(コンプライアンス部門・募集管理部門)が担ってきた適
  正募集の実現に向けた企画・指導業務を第 1 線(営業部門)に移管する
  ことで、これまでよりも第 1 線が募集品質の確保を前提とした営業への
  責任を担うとともに、第 2 線が第 1 線の施策に対する検証業務に注力す
  ることで、適切な相互牽制の下、お客さま本位に立脚した施策の立案が
  可能となる態勢を構築しました。  【2020 年 4 月実施済み】
    また、不適正募集等に対する調査業務の指揮命令機能をコンプライア
  ンス調査室  (新設)に集約することで調査機能を強化しました。         【2020 年
  4 月実施済み】
    上記のほか、本社の募集管理部門、コンプライアンス部門及び苦情対
  応部門等の体制を引き続き強化していきます。       【2020 年 4 月以降継続実
  施】

イ  かんぽ生命の支店等の機能の見直し
   営業推進に注力した代理店支援から、募集品質の確保を前提とした代
  理店支援・指導へ見直し、募集態様調査及び適正募集指導に係る体制を
  強化しました。
   また、お客さまの声等に対する点検確認等を支店で行い、支店パート
  ナー部が適時状況を把握し、募集実態を踏まえた効果的な指導に活かし
  ていけるよう機能を見直しました。【2020 年 10 月実施済み】

ウ  お客さま情報の高度化
   かんぽ生命の支店及び郵便局において、お客さまからお申込みをいた
  だいた際に、お客さまの過去の契約の加入・消滅履歴等をシステム上、
  簡易に把握できる仕組みを設け、募集品質管理に活用できる態勢を整備
  します。
   この一環として、2020 年 4 月には、郵便局等におけるお客さまの契約

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    の消滅履歴の確認範囲を過去 3 か月から過去 24 か月に拡大しました。
    【2020 年 4 月実施済み、10 月機能追加】

③ 条件付解約等制度・契約転換制度の導入
  保障の見直しをお客さま本位で実現できる制度として、         条件付解約等制
 度の導入を実施しました。     【2020 年 1 月実施済み】
  また、既契約の解約を伴わない契約転換制度の導入を実施しました。
 【2020 年 11 月認可取得済み、2021 年 4 月実施済み】

④ 募集状況の録音・録画・保管
  募集時において、コンサルタントの携帯端末機で募集状況を録音・保管
 することにより、募集状況の可視化を図り、お客さまから苦情があった場
 合に、お客さまのご意向に沿ったご提案ができていたかを確認できる仕組
 みの構築に向けて、2020 年 3 月 2 日から試行を開始しておりましたが、
 試行において判明した課題や改善点について対応を行ったうえで、 月 24    8
 日から実施対象者を全コンサルタントに拡大しております。      【2020 年 8 月
 実施済み】

⑤ 苦情等からの潜在的問題の把握
  募集態様に問題が疑われる苦情を高いリスク感度を持って検知し、     各担
 当部署の役割分担を明確にした上で、入口から出口まで責任を持って、フ
 ォローを行う態勢を引き続き強化していきます。【2019 年 12 月以降順次
 実施】

⑥ 募集チェック態勢の検証
  不適正募集の未然防止及び早期発見の観点から、第 2 線において、業務
 改善計画に基づき実施された募集チェック態勢の効果検証を実施し、その
 有効性を確認しております。【2020 年 3 月に中間報告、同年 8 月に結果報
 告を実施済み】

(4) 上記を着実に実行し、定着を図るためのガバナンスの抜本的な強化

① 募集状況等の実態把握の強化及び PDCA サイクルの徹底
 ア 社内外のリスク情報の把握・分析
   お客さまからの苦情、  社員の声、SNS 等様々なリスク情報を把握・分析
  するための専任チームを設置し、経営へのレポートラインの整理等、検
  知した声を改善に活かすための PDCA の仕組を構築しております。 【2020
  年 4 月以降順次実施】

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イ 問題を検知した事象に対する同種同構造の事案の網羅的な横展開調査
  重大なリスクの検知に漏れがないように、問題を検知した事象に対し
 て個別的に対応するのみならず、あらゆる不適正募集の端緒を収集・分
 析し、同種同構造の事案を検知した場合には、能動的に調査を行うこと
 としております。なお、上記のプロセスと役割分担を明確化し、取組み
 を開始しております。【2020 年 4 月以降順次実施】

ウ PDCA サイクルの徹底
  改善策の検討に当たっては、真因分析を行った上で、改善策の優先順
 位を含め、経営陣での深度ある議論を行い、募集品質向上に向けた改善
 策の効果検証・見直しのサイクルについてスピード感をもって徹底する
 態勢を整備します。
  当面は今般の業務改善計画等における適正な募集管理態勢確立のた
 めの各種改善策の効果検証を実施しております。【2020 年 4 月以降順次
 実施】

② 内部統制の強化
 ア 取締役会等のガバナンス機能強化
  (ア) 取締役会における「審議」の新設等
      経営課題を前広に議論するため、従来の「決議」「報告」に加え、 、
    決議案の作成段階から社外取締役の知見を活用する「審議」の新設を
    2020 年 3 月の取締役会において決議しました。2020 年 3 月実施済み】
                                  【
      また、取締役会の臨時開催のほか、積極的な意見交換を目的とした
    取締役懇談会や社外取締役間会合を開催し、内部統制システムの運用
    状況や取締役会の実効性評価、営業再開に向けた考え方等について議
    論しました。     【2020 年 2 月実施済み(今後も随時開催)】

    (イ) 監査委員会の機能強化
     A 内部監査計画の決定・変更および内部監査部門の重要人事(担当
       執行役・部長)については、監査委員会の事前同意を必要とすること
       と改めるための規程改正を 2020 年 3 月に実施し、    同年 4 月から当該
       規程に基づく運用を実施しております。     【2020 年 3 月実施済み】

    B    監査委員会として、募集態様の実態やお客さまに生じている不利
        益事項に踏み込んだ報告を受けたうえで、検証のための調査を指示
        し、調査結果をもとに担当執行役に対して必要な助言等を行う体制
        を整備しております。2020 年 2 月の監査委員会においては、内部監

                       11
    査担当執行役から調査報告を受け、報告内容をもとに協議を実施し
    ました。【2020 年 2 月実施済み(今後も随時実施)】

イ内部監査
 内部監査の人材・体制を強化するほか、外部の専門家の協力も得なが
ら、リスクアセスメントの強化などに取り組んでおります。
                          【2020 年 4 月
以降順次実施】
                                 以上




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                           お客さまの信頼回復に向けたご契約調査の進捗状況                                                              別紙

1 特定事案調査/全ご契約調査                                     B    【多数契約以外の調査】
                                                    • 多数契約以外の調査についても、金額や回数の多寡に応じて、かんぽ生命支店社員
A    【特定事案調査】                                         の訪問またはレターによる調査を実施。8月31日時点において、訪問調査※1につい
                                                      ては、契約復元措置等を希望されたお客さま2,834人に対して2,732人のお客さまへ
• 特定事案調査については、2020年3月末でお客さま対応が完了。※お客さま都合によるも
    の等は引き続き丁寧な対応を実施。
                                                      の契約復元措置等を完了。レター調査※2については、契約復元措置等を希望され
                                                      たお客さま2,448人に対して2,294人のお客さまへの契約復元措置等を完了。
• 特定事案調査の募集人調査については病休等により調査ができないものを除き完了
                                                        ※1下記の契約を有するお客さまを対象とした調査
  しており、法令違反は415人、社内ルール違反は2,215人。
                                                        ・2019年12月時点で65歳以上の契約者が月額保険料20万円以上の払込を行っており、かつ短期消滅契約が1件以上発生
                                                         (2014年4月∼2019年12月)しているもの
                                                        ・過去5年間(2014年4月から2019年3月までの間を指します。以下同じ。)で契約者が同一で被保険者を変更した新規契約を
B    【全ご契約調査】                                            締結し、その変更後契約が複数回短期消滅しているもの
                                                        ・保険⇔年金の乗換の繰り返しが複数回あったもの
• 全ご契約調査は、8月31日時点で103.8万人のお客さまからご回答をいただいており、            ※2下記の契約を有するお客さまを対象とした調査
  2020年3月末でお客さま対応が完了。※お客さま都合によるもの等は引き続き丁寧な対応を実施。        ・2019年12月時点で65歳以上の契約者が月額保険料10万円以上の払込を行っており、かつ短期消滅契約が1件以上発生
                                                         (2014年4月∼2019年12月)しているもの
                                                        ・過去5年間で契約者が同一で被保険者を変更した新規契約を締結し、その変更後契約が1回短期消滅しているもの
                                                        ・過去5年間で年金から保険への乗換があったもの
                                                        ・保険期間等を短縮変更し、新規契約の申込をしているもののうち、新規契約が引受謝絶等に該当するもの

2     全ご契約調査の深掘調査
                                                   3 フォローアップ活動
• 深掘調査については、お客さまへの対応が完了。※お客さま都合によるもの等は引き続き丁寧な対
    応を実施。
                                                   • 信頼回復・ご契約内容確認のための活動に関して、2019年4月以降に契約乗換を行っ
                                                     た契約等を有するお客さま、契約者・被保険者別人の終身保険をお持ちのお客さま、払
• 深掘調査等の募集人調査については、8月31日時点で法令違反は860人、社内              込完了となった契約を解約し契約乗換を行った契約をお持ちになっているお客さまへの確
  ルール違反は244人。                                        認活動を実施し、お客さまへの対応が完了。※お客さま都合によるもの等は引き続き丁寧な対応を実
• これまでの調査に加え、苦情の内容が重篤な事案に関与しているなど問題があると考            施。
                                                                                                              8月31日時点
  えられる募集人292人に対し、追加の募集人調査を実施した結果、 8月31日時点
                                                                                  2019年4月以降 契約者・被保険者          払込完了契約
  で法令違反は17人、社内ルール違反は5人。                                                             契約乗換等     別人契約              乗換
• また、その他の募集人延べ14,609人に書面による募集実態調査を実施。募集内容                                           対象人数(%)  対象人数(%)          対象人数(%)
  に問題があったと自己申告した募集人41人に対して募集人調査を実施した結果、 8          ご契約内容の確認が完了したお客さま       …A     12,065(100) 34,041(100)     9,887(100)
  月31日時点で法令違反は17人、社内ルール違反は2人。                       契約復元措置等を希望されたお客さま …B            4,254(35)    1,463(4)         404(4)
                                                    契約復元措置等完了のお客さま         …C       4,213(99)   1,396(95)        384(95)
A    【多数契約調査】                                      対象のお客さま数                              12,104      34,201          9,907
                                                    ※契約復元措置等を希望されたお客さまの割合はご契約内容の確認が完了したお客さまが分母(B/A)であり、契約復元措置
• 多数契約調査については、8月31日時点で契約復元措置等を希望されたお客さま              等完了のお客さまの割合は契約復元措置等を希望されたお客さまが分母(C/B)となるもの
                                                    ※「ご契約内容の確認が完了したお客さま」は再案内を送付済みを含む
  2,794人に対して、2,720人のお客さまへの契約復元措置等を完了。
• 多数契約調査のうち一昨年より実施している事案※の募集人調査については、病休            • 本年5月より、ご契約者さまの誕生月の前月に合わせて「ご契約内容のお知らせ」を発
  から復帰して現在調査中の1事案を除き調査終了。8月31日時点で法令違反は85             送(7月誕生月のお客さまから発送開始)。「ご契約内容のお知らせ」を受領したご契
  人。                                                 約者さまへの訪問・説明を行うなどのご契約内容確認活動を進めていく。
    ※2019年6月27日プレスリリース参照                           • 今後も様々な機会を通じてお客さまからの声をいただく取り組みにより、お客さまのご意向
                                                     に沿い、お客さまの生活環境の変化に合わせて、ご加入の生命保険をお客さまのお役に
                                                     立てる活動を続けていく。