7162 J-アストマックス 2019-07-31 15:00:00
2020年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
2020年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年7月31日
上場会社名 アストマックス株式会社 上場取引所 東
コード番号 7162 URL https://www.astmax.co.jp/
代表者 (役職名) 代表取締役社長 (氏名) 本多 弘明
問合せ先責任者 (役職名) 常務取締役 (氏名) 小幡 健太郎 TEL 03-5447-8400
四半期報告書提出予定日 2019年8月14日
配当支払開始予定日 ―
四半期決算補足説明資料作成の有無 : 有
四半期決算説明会開催の有無 : 無
(百万円未満切捨て)
1. 2020年3月期第1四半期の連結業績(2019年4月1日∼2019年6月30日)
(1) 連結経営成績(累計) (%表示は、対前年同四半期増減率)
親会社株主に帰属する
営業収益 営業利益 経常利益
四半期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期第1四半期 1,783 △12.7 △106 ― △88 ― 478 ―
2019年3月期第1四半期 2,043 109.7 82 116.3 66 ― 13 ―
(注)包括利益 2020年3月期第1四半期 488百万円 (―%) 2019年3月期第1四半期 40百万円 (―%)
潜在株式調整後1株当たり四半期
1株当たり四半期純利益
純利益
円銭 円銭
2020年3月期第1四半期 36.40 ―
2019年3月期第1四半期 1.00 ―
(2) 連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率
百万円 百万円 %
2020年3月期第1四半期 13,512 6,074 42.8
2019年3月期 13,167 5,993 41.3
(参考)自己資本 2020年3月期第1四半期 5,778百万円 2019年3月期 5,444百万円
2. 配当の状況
年間配当金
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計
円銭 円銭 円銭 円銭 円銭
2019年3月期 ― 0.00 ― 11.00 11.00
2020年3月期 ―
2020年3月期(予想) ― ― ― ―
(注)2020年3月期の配当予想に関しましては、未定とさせていただいておりますが、当社の配当性向は30%を目途とする、期末配当年1回を基本方針とし
ております。
3. 2020年 3月期の連結業績予想(2019年 4月 1日∼2020年 3月31日)
当社グループのアセット・マネジメント事業及びディーリング事業は、業績が経済情勢や市場環境によって大きな影響を受けるため、業績予想が困難であり
ます。そこで、業績予想の開示に代えてアセット・マネジメント事業の運用資産残高及び再生可能エネルギー関連事業の保有発電所の発電状況を月次で
開示し、会社業績については四半期毎の決算開示に集約させていただいております。詳細は当社ウェブサイトをご参照ください。
※ 注記事項
(1) 当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 有
アストマックス投信投資顧問
新規 ― 社 (社名) 、 除外 1 社 (社名)
株式会社
(2) 四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用 : 無
(3) 会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 無
② ①以外の会計方針の変更 : 無
③ 会計上の見積りの変更 : 無
④ 修正再表示 : 無
(4) 発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2020年3月期1Q 13,160,300 株 2019年3月期 13,160,300 株
② 期末自己株式数 2020年3月期1Q 104 株 2019年3月期 104 株
③ 期中平均株式数(四半期累計) 2020年3月期1Q 13,160,196 株 2019年3月期1Q 13,160,196 株
※ 四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、
実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる仮定及び業績予想のご利用にあたっての注意事項については、
(添付資料)2ページ「1.当四半期決算に関する定性的情報」をご覧ください。また、決算補足説明資料は当社ウェブサイトに掲載いたします。
アストマックス株式会社(7162) 2020年3月期 第1四半期決算短信
○添付資料の目次
1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………2
(1)経営成績に関する説明 ………………………………………………………………………………2
(2)財政状態に関する説明 ………………………………………………………………………………6
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 …………………………………………………6
2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………7
(1)四半期連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………7
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 …………………………………………9
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………11
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………11
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ……………………………………………11
1
アストマックス株式会社(7162) 2020年3月期 第1四半期決算短信
1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
当社グループは、創業以来、培ってきたノウハウを活用し、金融事業と総合エネルギー事業を展開しております。
当第1四半期連結累計期間の経営環境は以下のとおりです。
当第1四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年6月30日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善を背
景に、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の先行
きなど海外経済の不確実性、英国のEU離脱問題などの政治情勢、それらに伴う金融資本市場の変動などにより、先行
きは不透明な状況にあります。
当第1四半期連結会計期間末の日経平均株価は前期末比0.33%上昇の21,275.92円、ドル円は前期末比2円97銭円高の
107.56円となりました。また、原油価格は米国がイランに対する制裁を強めたことを受け4月から上昇基調となりまし
た。米国のWTI原油は一時、年初来高値となる66.60ドルをつけましたが、その後は米中の貿易戦争による景気減速へ
の懸念から下落基調に転じました。金価格は安定的に推移していましたが、米国の年内利下げ観測が強まったことを
皮切りに金市場に資金が流入し、約6年ぶりに1,400ドルを超える水準に上昇しました。
再生可能エネルギーを取り巻く環境については、改正FIT法に基づき、2019年度の太陽光発電のFIT価格は14円(税
抜)となり、入札制度の対象が出力2,000kW以上の設備から500kW以上の設備に拡大されました。また、未稼働案件に
対して運転開始期限設定を義務化する新たな仕組みも定められました。
一方で、既存案件について、当社グループの保有する太陽光発電設備が稼働する九州電力管轄内において、電力需
給バランス維持、電力の安定供給の必要性により、出力抑制が発令されました。
FIT価格は制度スタート時の40円(税抜)から大幅に低下しましたが、「パリ協定」や「持続可能な開発目標
(SDGs)」、「RE100(事業で使用する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする国際的なイニシ
アチブ)」など、脱炭素社会を目指す動きは世界的に広がり続けています。
電力市場においては、2016年4月の電力小売全面自由化以降、小売電力事業者の事業者数及び切替件数は、共に、順
調に増加しています。一方、電力価格については、天候不順等による価格変動リスクが高まっており、小売電力事業
者や発電事業者の経営においても、電力市場価格の「リスク管理」の重要性が認識されており電力取引のヘッジニー
ズが高まってきています。
なお、2019年4月1日付で開示しましたとおり、当社はアセット・マネジメント事業のさらなる発展のため、アスト
マックス投信投資顧問株式会社(以下、「ASTAM社」という。)の株式の一部をヤフー株式会社に追加譲渡いたしまし
た。これにより、当社のASTAM社株式の持株比率は49.9%となり、ASTAM社は当社の持分法適用会社となりました。し
たがって、当第1四半期連結累計期間より、ASTAM社の営業収益及び営業費用等は連結財務諸表に取り込まれず、ASTAM
社の四半期純利益の当社持分は営業外収益に計上しております。
2
アストマックス株式会社(7162) 2020年3月期 第1四半期決算短信
このような市場環境等のもと、当第1四半期連結累計期間における経営成績は以下のとおりです。
(単位:百万円)
2019年3月期 2020年3月期
増減率
第1四半期 第1四半期 増減 増減の主要因ほか
(%)
連結累計期間 連結累計期間
①ASTAM社の非連結化(△469)
②ディーリング事業(△103)
営業収益 2,043 1,783 △259 △12.7
③再生可能エネルギー関連事業(+4)
④電力取引の増加(+284)
①ASTAM社の非連結化
営業費用 1,961 1,889 △71 △3.6 ②電力取引の増加(+284)
③ガス事業の先行投資
営業利益 82 △106 △188 -
①アセット・マネジメント事業のセグメン
ト損益の増減(△55)
②ディーリング事業のセグメント損益の増
経常利益 66 △88 △154 -
減(△79)
③ASTAM社株式の一部譲渡に関連し租税公
課等が増加する等、全社費用が増加
ASTAM社株式の一部を追加譲渡したこと等
特別利益 - 945 945 -
による
税金等調整前
66 857 791 1,193.5
四半期純利益
法人税等合計 25 369 343 1,353.1
非支配株主に帰属
27 9 △18 △65.7 ASTAM社の非連結化
する四半期純利益
親会社株主に帰属
13 478 465 3,543.9
する四半期純利益
セグメント毎の業績及び取り組み状況は次のとおりです。
なお、セグメント利益又は損失は当第1四半期連結累計期間の経常損失と調整を行っており、連結会社間の内部取引
消去等の調整額が含まれております。
(セグメント別営業収益・セグメント損益) (単位:百万円)
2019年3月期 2020年3月期
増減率
第1四半期 第1四半期 増減
(%)
連結累計期間 連結累計期間
営業収益 494 24 △469 △94.9
アセット・マネジメント事業
セグメント損益 59 3 △55 △93.8
営業収益 149 45 △103 △69.3
ディーリング事業
セグメント損益 30 △48 △79 -
営業収益 163 168 4 3.0
再生可能エネルギー関連事業
セグメント損益 17 37 19 110.4
営業収益 1,230 1,514 284 23.1
電力取引関連事業
セグメント損益 △37 △28 9 -
営業収益 9 33 24 268.1
その他(※1)
セグメント損益 △2 △7 △5 -
営業収益 △3 △3 △0 -
調整額(※2)
セグメント損益 △1 △45 △43 -
営業収益 2,043 1,783 △259 △12.7
四半期連結財務諸表計上額
セグメント損益 66 △88 △154 -
※1 「その他」は、地方創生事業など、現時点で事業セグメント化されていない事業を示しています。
※2 「調整額」のマイナスの増加は、ASTAM社株式の一部譲渡に関連し租税公課等が増加する等、全社費用が増
加したことによります。
3
アストマックス株式会社(7162) 2020年3月期 第1四半期決算短信
<アセット・マネジメント事業>
前述のとおり、2019年4月1日付で、当社はアセット・マネジメント事業を主として営むASTAM社株式の一部をヤフー
株式会社に追加譲渡し、当社のASTAM社株式の持株比率は49.9%となり、ASTAM社は当社の持分法適用会社となりまし
た。したがって、当第1四半期連結累計期間よりアセット・マネジメント事業の営業収益はアストマックス・ファン
ド・マネジメント株式会社(以下、「AFM社」という。)の数字を表しております。AFM社においては、学校法人東京
理科大学が主に出資する大学発ベンチャーキャピタルファンドの営業者としてファンド運営業務等を担い、投資金額
の順調な積み上げを継続しております。
ASTAM社においては、日本の株式への連動又は逆連動を目指すファンドやスワップ取引を対象としたファンドからの
資金流出に加え、公募投資信託「WTI原油先物ファンド(ロング・ポジション/ショート・ポジション/マネー・
ポジション)」の満期償還等を受け、運用資産残高合計は6月末時点で前連結会計年度末比295億円減少の約3,878億円
となりました。全体として運用資産残高が前年同期間を下回る水準で推移したことに加え、報酬率が相対的に高い運
用資産残高の減少等を受けて運用資産全体の報酬率が前年同期に比べ低下しました。
当社の報告セグメントの利益または損失は、経常利益ベースの数値であります。当事業においては、前連結会計年
度までASTAM社の経常利益の100%をアセット・マネジメント事業のセグメント利益に取り込んでおりましたが、当第1
四半期連結累計期間よりASTAM社の税引き後の当期純利益の当社持分(49.9%)のみを取り込む事になったことも、セ
グメント利益が大幅に減少した主な要因です。
以上の結果、当事業における当第1四半期連結累計期間の営業収益は24百万円(前年同期間比469百万円(94.9%)
の減少)となり、セグメント利益は3百万円(前年同期間比55百万円(93.8%)の減少)となりました。
ASTAM社では引き続き、投資信託の販売会社等との協業を通じて運用資産残高の積み上げに努めるとともに、収益基
盤の拡充にも取り組んでおります。また、ASTAM社は、既存主力事業である機関投資家向けビジネスに加え、個人投資
家向けビジネスについても一層の強化を図るべく、投資未経験者を含む個人投資家の皆様に向けて、対面型営業によ
る長期積立型投資信託事業に加え、ファイナンシャル・テクノロジーを活用した長期資産形成に貢献できる事業を展
開しております。当社は、引き続きASTAM社の企業価値向上を目指し、ASTAM社においてヤフー株式会社と協働して推
進する事業にも全力で取り組んでまいります。
<ディーリング事業>
当事業は、アストマックス・トレーディング株式会社(以下、「ASTRA社」という。)が推進し、東京商品取引所、
CME、ICE等、国内外の主要取引所において商品先物を中心に、株価指数等の金融先物を取引対象とした自己勘定取引
を行っております。東京商品取引所の6月末の取組高は約35万枚と前年度末比約1万枚増加しましたが、当第1四半期連
結累計期間の日次平均出来高は約7万9千枚と前年同期間比約1万5千枚減少しています。
前述の市場環境の中、原油市場では市場間の値差を利用した裁定取引で一定の収益を確保することができましたが、
金、白金の裁定取引では値鞘の拡大が一方的な展開となり、取引の一部で損失が発生しました。ここ数年注力してき
た大幅なコスト削減によっても収益の低下が賄いきれず、セグメント損失となりました。
以上の結果、当事業における当第1四半期連結累計期間の営業収益は45百万円(前年同期間比103百万円(69.3%)
の減少)、セグメント損失は48百万円(前年同期間は30百万円のセグメント利益)となりました。
当事業では、今後も経費節減に努めると同時に、ディーリング資金の効率的な運用を行い、取引所の組織や制度変
更にも適切に対応し、また収益力の増加を図るため中国先物市場の海外投資家への開放等の取引の好機を的確に捉え、
引き続き収益力の回復を目指してまいります。
<再生可能エネルギー関連事業>
当事業は主にASTRA社及びアストマックスえびの地熱株式会社(以下、「えびの地熱社」という。)が推進しており
ます。再生可能エネルギーを取り巻く環境は冒頭のとおりですが、当事業は、企業理念と行動指針に基づき、エネル
ギー問題、気候変動問題を中心とした環境への取り組みにより包括的で持続可能な社会(SDGs)の実現に貢献したい
と考えております。国のエネルギー基本計画に基づき、2030年までに最大年間66,000トン(太陽光発電100MW相当)の
CO2削減を目指すとともに、再生可能エネルギーの導入及び拡大に寄与する方針であり、以下のとおり、継続的に再生
可能エネルギー発電所の開発、取得、維持・運営管理を行っております。
(太陽光発電事業)
当事業では、引き続き、以下の1を開発中であることに加え、以下の2のとおり既に売電を行っている太陽光発
4
アストマックス株式会社(7162) 2020年3月期 第1四半期決算短信
電所を取得しました。これより、当事業が従事した完工済みの案件は15箇所、合計28.9メガワットとなり、建設中
の案件は2箇所、合計2.5メガワットになります。
改正FIT法の施行、競合他社の参入、優良案件の減少等により、環境的には案件確保は容易ではないと言えます
が、今後におきましても、引き続き太陽光発電設備の自社開発に加え、未稼働ID及びセカンダリー市場(完成した
発電所の売買市場)での案件確保に取り組むと共に、保有している既存発電設備についても、譲渡を行うこと等を
含めて、事業ポートフォリオの一部入替を検討する等、期間利益を確保しながら、事業採算性の向上にも取り組ん
でまいります。
自社開発・新規取得:
1. 鹿児島県霧島市 出力規模:約2.2メガワット
既に開示しておりますとおり、2016年10月に着工となりました本案件につきましては、当社グループとして
の事業リスクを限定するために、SPC(特別目的会社)及び匿名組合契約(ASTRA社を出資者とし、SPCを営業者
とする契約)を使った投資スキームを利用しており、2016年12月16日付にて太陽光発電設備を設置する合同会
社に対し出資をしております。稼働開始は、2018年3月を見込んでおりましたが、工程が変更となり2019年10月
以降となる見込みです。稼働後はASTRA社による管理・オペレーション業務を行います。
セカンダリー市場:
2.埼玉県吉見町 出力規模:約0.9メガワット
2019年5月に既稼働設備
(地熱発電事業等)
当事業では、ベースロード電源である地熱を利用した発電事業の取り組みも進めております。
宮崎県えびの市尾八重野地域では、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構による「地熱資源開発調査事
業費助成金交付事業」の採択を受け、2メガワット規模の地熱発電の事業化を目指し、2017年3月に1号調査井、2017
年12月に2号調査井、2018年9月に3号調査井の掘削を完了し、2019年7月より4号調査井の工事に着手しております。
発電規模を確認するための仮噴気試験につきましては、2018年2月に1号調査井の自噴を確認し、2号井については
2018年5月に高温熱水の存在を確認しました。3号調査井は熱水資源の還元ゾーンを調査する目的でしたが、掘削結
果を受け、生産ゾーンの調査へと目的を切り替え、仮噴気試験を実施したところ、2019年1月に自噴を確認致しまし
た。今後は、開発規模を2メガワット以上の開発も視野に入れつつ引き続き事業化に向けて取り組んでまいります。
なお、本件は、九州電力株式会社主宰の電源接続案件募集プロセス(2015年4月に設立された電力広域的運営推進
機関により新たに規定されたルールであり、発電設備等を電力系統に連系するにあたり、系統連系希望者により工
事費負担金を共同負担する手続き)の手続き中でしたが、2019年7月10日付で、九州電力株式会社より、募集プロセ
スが完了した旨の発表がありました。
また、既に開示しておりますとおり、今後の事業規模の拡大を目指すことを前提に、最大49%までの範囲にて第
三者からの事業参加を想定し、パートナー企業の参画をより容易にすることを目的に、ASTRA社から宮崎県えびの市
の地熱事業を新たに設立したえびの地熱社に承継させる新設分割を、2019年5月7日に実施いたしました。
当事業では、前連結会計年度に続き発電所の開発に係るコスト(建設コストを賄うための銀行借入に対する諸手数
料や金利負担等)を負担しております。4~5月には、九州地方で出力抑制が発令されたものの、保有する太陽光発電
設備の増設を前連結会計年度中に行ったことが奏功し、セグメント利益を増加することができました。
以上の結果、当事業における当第1四半期連結累計期間の営業収益は168百万円(前年同期間比4百万円(3.0%)の
増加)、セグメント利益は37百万円(前年同期間比19百万円(110.4%)の増加)となりました。
<電力取引関連事業>
当事業は、小売電気事業者等を対象にシステム及び付帯サービスを提供するアストマックス・エナジー・サービス
株式会社と、小売電気事業者であり、日本卸電力取引所の会員でもあるASTRA社の協業により推進しております。
小売電気自由化が開始された2016年4月から2019年4月までのみなし小売電気事業者から新電力へのスイッチングの
累積件数は1,003万件、全体に占める割合は約16.0%となり、1年前に比べ351万件増加しております。一方、販売電力
量に占める新電力のシェアは2019年4月迄の12ヶ月平均で14.5%のシェアを占めています。
このような環境の中、当事業では、需給管理業務を中心とした業務代行サービスの提供、電力取引の提供、米国に
おいて実績のあるEnergy Services Group, LLCの電力小売事業サポートシステムの日本版の提供を行っております。
また、2018年10月にはASTRA社の経済産業大臣へのガス小売事業者登録が完了し、商品ラインナップの1つとしてガ
5
アストマックス株式会社(7162) 2020年3月期 第1四半期決算短信
ス小売事業を開始するべく準備を行っております。
(電力事業)
当事業の内、業務代行サービス及びシステム販売については、既存顧客へのサービスの提供により収入を確保し
ながら、引き続き新規取引先を増やすべく、顧客ニーズにあったきめ細かいサービスの提案を行っており、当第1四
半期連結累計期間には新たに2件の契約を獲得することが出来ました。
電力取引については、顧客の電力調達ニーズ、価格変動リスク及び電力市場の需給状況等を考慮し、電力先渡取
引を行うと同時に、電力取引における価格変動リスクを抑える目的でデリバティブ取引である電力スワップ取引に
も必要に応じて取り組んでおります。前連結会計年度に続き顧客開拓を続けた結果、新たに6件の新規取引先を獲得
し、加えて取引も活発化したことにより、営業収益と営業費用はともに増加しました。会計上現物取引である上記
電力先渡取引については、時価評価の対象ではなく、確定損益のみが会計上計上されています。電力取引は年度を
越えて長期契約する可能性があり、また、電力価格と取引量には季節性があることから、月次及び四半期の損益変
動幅が拡大する可能性があります。
電力取引の増加及び多様化に伴うリスク管理の重要性が増加していることに鑑み、当社グループでは、リスク管
理体制の強化も推進しております。
(ガス事業)
昨年参入を決定して以降、パートナー候補である複数の企業からお問い合わせをいただいております。現時点に
おきましても、引き続き事業開始に向け契約候補会社と契約内容及び事業計画の確認を進めております。
以上の結果、当事業の当第1四半期連結累計期間は、前述のとおり、業務代行サービスの顧客増加や電力販売の増加
により、営業収益は1,514百万円(前年同期間比284百万円(23.1%)の増加)となりましたが、天候不順により想定
よりは取引が伸びず、また、ガス事業の先行投資等もあり、28百万円のセグメント損失(前年同期間は37百万円のセ
グメント損失)となりました。
(2)財政状態に関する説明
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて4.2%増加し、6,919百万円となりました。これは、連結子会社であった
ASTAM社株式の一部譲渡に伴い現金及び預金が521百万円増加したこと等によります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて1.1%増加し、6,588百万円となりました。これは、前述のアストマックス
投信投資顧問株式会社が持分法適用会社になったこと等に伴い投資有価証券が271百万円増加したこと等によります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて2.6%増加し、13,512百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて8.4%増加し、3,510百万円となりました。これは、短期借入金が771百万円
増加したこと等によります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて0.2%減少し、3,928百万円となりました。これは、長期借入金が9百万円減
少したこと等によります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて3.7%増加し、7,438百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1.3%増加し、6,074百万円となりました。これは、親会社株主に帰属す
る四半期純利益獲得等により利益剰余金が334百万円増加したこと等によるものです。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
当社グループのアセット・マネジメント事業及びディーリング事業は、業績が経済情勢や市場環境によって大きな
影響を受けるため、業績予想が困難であります。そこで、業績予想の開示に代えてアセット・マネジメント事業の運
用資産残高及び再生可能エネルギー関連事業の保有発電所の発電状況を月次で開示し、会社業績については四半期毎
の決算開示に集約させていただいております。詳細は当社ウェブサイトをご参照ください。
6
アストマックス株式会社(7162) 2020年3月期 第1四半期決算短信
2.四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)四半期連結貸借対照表
(単位:千円)
前連結会計年度 当第1四半期連結会計期間
(2019年3月31日) (2019年6月30日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 3,143,280 3,664,317
営業未収入金 511,233 149,145
製品 1,415,752 1,676,890
差入保証金 954,934 789,816
自己先物取引差金 305,477 400,076
その他 311,130 239,112
流動資産合計 6,641,807 6,919,357
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物 556,166 548,294
減価償却累計額 △171,702 △176,758
建物及び構築物(純額) 384,463 371,536
機械及び装置 3,606,409 3,606,409
減価償却累計額 △690,764 △745,054
機械及び装置(純額) 2,915,645 2,861,354
車両運搬具 2,196 2,196
減価償却累計額 △1,750 △1,824
車両運搬具(純額) 445 371
器具及び備品 84,286 73,508
減価償却累計額 △70,368 △63,350
器具及び備品(純額) 13,917 10,158
土地 422,308 453,925
建設仮勘定 1,835,343 1,960,997
有形固定資産合計 5,572,123 5,658,344
無形固定資産
のれん 160,863 2,333
その他 67,227 49,303
無形固定資産合計 228,090 51,636
投資その他の資産
投資有価証券 369,972 641,870
出資金 63,514 61,630
長期差入保証金 154,070 139,244
繰延税金資産 117,027 22,559
その他 15,305 13,301
投資その他の資産合計 719,889 878,606
固定資産合計 6,520,104 6,588,586
繰延資産
創立費 334 282
開業費 5,157 4,767
繰延資産合計 5,492 5,049
資産合計 13,167,404 13,512,993
7
アストマックス株式会社(7162) 2020年3月期 第1四半期決算短信
(単位:千円)
前連結会計年度 当第1四半期連結会計期間
(2019年3月31日) (2019年6月30日)
負債の部
流動負債
営業未払金 951,638 564,365
短期借入金 1,091,756 1,863,668
1年内返済予定の長期借入金 248,476 248,476
自己先物取引差金 266,771 222,946
未払金 80,667 40,392
未払費用 34,792 28,762
未払法人税等 80,454 268,098
賞与引当金 59,620 6,398
インセンティブ給引当金 8,061 5,871
その他 417,427 261,758
流動負債合計 3,239,664 3,510,737
固定負債
長期借入金 2,950,872 2,941,539
修繕引当金 52,420 54,699
製品保証引当金 1,851 1,851
資産除去債務 145,681 145,788
その他 783,421 784,350
固定負債合計 3,934,247 3,928,230
負債合計 7,173,912 7,438,967
純資産の部
株主資本
資本金 2,013,545 2,013,545
資本剰余金 2,911,783 2,911,783
利益剰余金 517,081 851,306
自己株式 △53 △53
株主資本合計 5,442,356 5,776,581
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 2,093 1,801
その他の包括利益累計額合計 2,093 1,801
非支配株主持分 549,041 295,643
純資産合計 5,993,492 6,074,026
負債純資産合計 13,167,404 13,512,993
8
アストマックス株式会社(7162) 2020年3月期 第1四半期決算短信
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
四半期連結損益計算書
第1四半期連結累計期間
(単位:千円)
前第1四半期連結累計期間 当第1四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2018年6月30日) 至 2019年6月30日)
営業収益
アセット・マネジメント事業収益 494,866 24,994
ディーリング事業収益 149,447 45,845
再生可能エネルギー関連事業収益 159,694 164,478
電力取引関連事業収益 1,230,024 1,514,667
その他の営業収益 9,096 33,144
営業収益合計 2,043,129 1,783,131
営業費用 1,961,026 1,889,605
営業利益又は営業損失(△) 82,103 △106,474
営業外収益
業務受託料 92 -
持分法による投資利益 - 3,076
売電収入 - 43,180
投資有価証券償還益 992 -
違約金収入 - 12,934
その他 686 3,532
営業外収益合計 1,771 62,724
営業外費用
支払利息 13,038 18,280
持分法による投資損失 2,765 -
減価償却費 - 23,622
その他 1,763 2,587
営業外費用合計 17,567 44,489
経常利益又は経常損失(△) 66,307 △88,239
特別利益
関係会社株式売却益 - 944,146
その他 - 1,800
特別利益合計 - 945,946
税金等調整前四半期純利益 66,307 857,706
法人税、住民税及び事業税 16,419 293,315
法人税等調整額 8,989 75,894
法人税等合計 25,409 369,209
四半期純利益 40,898 488,496
非支配株主に帰属する四半期純利益 27,753 9,509
親会社株主に帰属する四半期純利益 13,144 478,987
9
アストマックス株式会社(7162) 2020年3月期 第1四半期決算短信
四半期連結包括利益計算書
第1四半期連結累計期間
(単位:千円)
前第1四半期連結累計期間 当第1四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2018年6月30日) 至 2019年6月30日)
四半期純利益 40,898 488,496
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △190 △889
持分法適用会社に対する持分相当額 - 597
その他の包括利益合計 △190 △292
四半期包括利益 40,708 488,204
(内訳)
親会社株主に係る四半期包括利益 13,010 478,694
非支配株主に係る四半期包括利益 27,698 9,509
10
アストマックス株式会社(7162) 2020年3月期 第1四半期決算短信
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
該当事項はありません。
11