7047 M-ポート 2021-11-19 17:00:00
2022年3月期第2四半期決算説明会 Q&A [pdf]

各位
                                             2021年11月19日
                     会  社  名 ポ  ー  ト   株    式    会    社
                     代 表 者 名 代表取締役社長 春 日 博 文
                     (コード番号:7047 東証マザーズ・福証Q-Board)
                     問い合わせ先 取 締 役 副 社 長 丸 山 侑 佑
                                       TEL. 03-5937-6466




      2022年3月期第2四半期決算説明会                Q&A

当社は、2021年11月12日(金)に2022年3月期第2四半期決算説明会を行いました。ご出席
の皆様から頂いた主なご質問に対する回答をまとめてレポートいたします。なお、理解促進
のために一部内容の加筆修正を行っております。




業績について


#業績
Q.通期業績予想に対する2Q進捗率を見ると数字上ではあまりよく見えませんでした。季節
的な要因でしょうか。想定通りで問題ないのでしょうか?

利益レンジを上方修正させていただいておりますので、ポジティブに見ていただければと思
います。
2Q期間の進捗率に関して言いますと、計画以上に進捗しています。
ただし、カードローン領域のところで顧客の予算縮小があったり、リフォーム領域で想定以
上の成長を実現できていないといった点は当然課題と認識しています。売上も利益も完全に
今の利益レンジを突破するというようなことは申し上げられませんが、計画以上に順調に推
移しているというところは間違いないと思っております。

Q.決算説明資料の5ページに2Q計画として売上収益1,513(百万円)がありますが、これは
レンジ(コロナ回復である上限〜コロナ現状維持である下限)のどの位置を想定していま
すでしょうか?

まず当社の業績計画に関しまして、コロナ渦を想定しているのが下限値で回復の状況を想定
しているのが上限値とし開示をしております。そのため現段階では上限のところまでは回復
していないと考えております。
ただ当初想定していたレベルより現状が多少回復という状況になったので下限値という点に
関しては達成したと考えております。また結果として通年利益予想レンジを上方修正するこ
ともできたと思います。


#中期経営計画
Q.中期経営計画での数字目標としてはEBITDAで出されておりますが、当期利益の伸び率を
出していただけたら嬉しいです。

おっしゃる通りです。中期経営計画に関してはEBITDA20億というものを開示しております。
営業キャッシュフローを増やしていくためには、EBITDAを伸ばすことがまず大切であると考
えております。そういった意味でまずはEBITDA20億を目指すということになります。
来期の通期業績計画を発表するタイミングでは、当然当期利益も開示できるようにしたいと
思っております。



会社全体について


#新型コロナウイルス
Q.2Qは緊急事態宣言下の影響はどの程度ありましたか?

就職領域に関して、小売、販売等、労働集約性の高い(従業員を多く採用する)ビジネスに
関してはコロナの影響を大きく受けているので、そのような企業様は採用を完全にストップ
しているケースが多いです。
ただし、中途採用やアルバイト採用等に比べると新卒採用は継続的に行っていこうという傾
向があります。リーマンショック時に新卒採用を完全に数年ストップさせた結果、その年代
層の人達がその会社にいないことが現在問題になっているからです。
今回のこのコロナのタイミングでも求人倍率という観点では、新大卒者に対する求人倍率は
比較的安定しておりました。
とはいえ、今回コロナの影響を大きく受けているような、採用人数の多い会社というのは人
材紹介サービスを使用する傾向にあるため、我々の紹介可能な件数に関しても落ち込みます
し、我々が送客サービスを行っている各人材紹介会社様にも影響があり結果的に人材紹介会
社様の売り上げが落ちると当社の方も落ちてくるという傾向があります。
そのため、やはり就職領域は影響を受けており、依然として求人がまだ100%回復している
というわけではありません。
おそらく、22年卒の新卒採用はこのままクローズになるかと思いますが23卒採用に向けて、
どのように回復していくかが重要だと思っています。
加えて就職領域に関してはイベントもございます。合同説明会をはじめオフラインのイベン
トというところも非常に大きいマーケットで当社にとっても重要な収益機会でした。コロナ
禍においてオンラインイベント等新たなスタイルのイベントも増えていった一方で、リアル
な場でのイベントが開催されない、もしくは規模が縮小するなどした結果、当社にとっても
送客機会が減ってしまったという点で影響を受けております。


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ただし、採用影響を受けていない、DXやIT関連会社、理系職を中心とした専門職の求人等は
非常に順調に推移しております。むしろ採用人数が増加している会社様もございます。その
ようなところをしっかりと抑えており、その点に関してはむしろポジティブだと思っていま
す。
就職は依然として影響を受けているのですが、こういったところはコロナが回復するとより
一気に加速することが想定されますし回復を見込んでおります。
カードローン領域に関しては顧客となる事業者様の予算というところが一定程度縮小傾向に
あります。各社様マンスリーレポート(新規申し込み率や申込件数、貸付率といったものの
レポート)を出しており、こちらを2年前と比べるとまだ100%回復はしきっているわけでは
ないという状況です。しかし昨年があまりにも悪い状況であったので、その状況からは当初
の想定よりも早く(マーケットが)回復しているということで結果的には予算対比で好調に
なりました。
今後の見通しとしては、毎年3月決算のお客様が大半なので決算前のタイミングで各事業者
の予算規模が回復するだろうと見込んでおります。また来期は予算縮小の影響は、より少な
くなるだろうと思っております。
リフォームの領域は、コロナ影響の点では相変わらず好調であると思ってます。昨年 M&A
した状況からトレンドの変更は特段ございません。


#業務提携
Q.いろいろな企業と業務提携されましたが、現時点での、そして、未来におけるシナジー
は具体的にどれほどと考えられますか?

業務提携のリリースに関して、業務提携は契約時に双方のシナジーを模索しますというよう
な形で開示しているのではなく、ある程度具体的に何を行うのか決めた上で行っています。
業務提携をさせていただく企業様は我々よりも規模の大きい企業様が全てなので、そのよう
な意味でも企業様に当社を信頼していただけるかどうかということがポイントだと思ってい
ます。そのため、各リリース単体で非常に成果が出ているというよりも、それが積み重なっ
て成果が出てくると考えております。
また、今後において大きく業績に影響するものが出ると認識した際には提携の進捗や結果を
開示したいと思っています。


#経営陣
Q.新規事業が増えると、物理的に春日社長が管掌できる質も量も分散されてしまいます。
各事業を安心して任せられる経営ボードメンバーの獲得や育成についての考え方、方向性
をお聞かせください。

当然、物理的な論点もありますが、まずは私が成長することが重要だと思っています。
私自身がまだまだ成長できるポテンシャルを持たなければと思っていますし、まだまだ成長
できると思っていますので、まずは自分自身がより高いレベルの高い経営者になっていくこ
とが非常に重要な課題であると思います。先日チェンジ社と提携させていただきましたが経
営レベルの高い経営者の方々に支援をいただきながら自分自身を成長させるレバレッジのひ
とつの手段にさせていただければという思いもございます。


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また、大前提として様々な社会課題を解決する会社を目指しています。会社がそのようにな
れるのかというとやはりその領域でNo.1の業績やアセットといったものを持っている会社
であり、そのような会社がその領域でのゲームチェンジャーになれると思っています。
そういった意味では新規事業を増やしていくことも大事ですし、加えて事業の見切りをつけ
ることも重要です。今回、中期経営計画を出すタイミングには非常に小さい事業利益を作っ
ていたプロダクトを一気に精算しました。今は逆に就職領域でクロスセルしながら周辺のビ
ジネスで事業を作っていくといった非常に有機的にシナジーを作れるビジネスに参画してお
ります。新規事業開発後の規模はもちろん成功確率も高まっていくと思います。
やはりチャレンジの数を減らすと経営ボードメンバーの獲得や育成というところにも支障が
出ますのでいかにこの事業の開発スピードを下げないかというところも非常に意識しており
ますが、いかに早く辞めるかといった迅速な判断も重要であると思っております 。

Q.春日社長は経営者として素晴らしいと感じているのですが、春日社長自身の経営者とし
ての強みと弱みを教えてください。

ありがとうございます。ポートは私が大学を卒業してそのまま創業した会社になりますの
で、この会社と共に自分自身も成長してきたと思っています。ただ一方でこの会社の成長率
をより高めていく必要がありますし、そのボトルネック自体は当然自分にあると思っていま
す。そのため、自分自身のレバレッジを高めていく必要があり、私自身レバレッジを高めて
いくためのアプローチとしまして様々な経営者の方々から学びの機会を増やしております。
ある種それが強みにもなっています。また当然成果を出すということに対しては強いコミッ
トを持っているつもりです。これまで開示してきている計画は全て達成してきているので、
そういう意味でもコミットメントというものはある程度やってきているつもりです。
一方でよりレバレッジを効かせていくためのレバレッジポイントをちゃんと把握していく、
俯瞰的な視野を持って取り組んでいくといったところはまだまだやるべき事があると思って
います。これはいろんな経営者様とも話していく中で自分自身の課題ポイントだと思ってい
ます。これらの点は、しっかりと改善しながら会社も成長させていきたいと思っておりま
す 。


#将来像
Q.まずは中期経営計画の達成が目標になるとは思いますが、春日社長の中では何年先の具
体的なポート社の姿がイメージできていますか?

ポートという会社のポテンシャルはまだまだあると思っています。そのポテンシャルを自分
が一番信じています。この会社の成長の源泉、エンジンは自分が創っていかなくてはいけな
いという責任感を持って取り組んでおります。そのためには、まずは中期経営計画を達成さ
せることが全てだと思います。
中期経営計画では最低でも年率30%以上の成長率を実現させるという目標を掲げさせていた
だきましたが、この30%を必ず実現させようとすると事業のレバレッジをいかに効かせてい
く事ができるか、大きな市場で戦いその領域でナンバーワンを取れるかという事が非常に重
要になると思っています。




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「3年後、5年後をこのようなイメージをしています」という具体的なイメージを今お伝え
するのは難しいですが、常に30%以上の成長を中長期で実現していくために会社がすべきこ
とは何かということを意識して行ってきています。もちろん10年後、20年後こうなっていた
いという願望はありますが、絵になっているかと聞かれるとまだそこまではないかなと思っ
ています。一方で継続的にレバレッジを効かせた会社経営を実現するという事に関しては取
り組めていると感じています。


#ブランディング戦略
Q.現在は各領域の成長に注力している段階かと思いますが、現在または将来的な会社自体
のブランディング戦略について、どのようにお考えか教えていただけますか?

日本が抱えている社会課題は非常に山積みです。エネルギー領域は政府の後押しもあるため
非常に改革が進んでくると思いますが、一方でユーザーがその状況について来れるかという
と決してそうではないと考えております。様々な領域でユーザーは自分自身のノウハウが蓄
積されていない非日常の体験において非常に難易度が高い意思決定を行う状況が続くと思い
ます。
そういったさまざまな領域にチャレンジしていくこと自体が成長の源泉だと思っています
し、その成長の源泉を作るのはまさに組織だと思っています。
その組織という中で責任をもって事業を作っていける人材をどれだけ育てることができるか
が重要だと考えております。当社に入ると事業責任者として、チャレンジできる機会が多い
ということを強みにしたいと思っています。チャレンジ機会の溢れる会社にいかにできる
か。そこが非常に重要だと考えております。


#採用、人材育成
Q.今後の事業拡大に伴って有能な人材の獲得・育成が必要と考えます。今年は20人程度の
人員増であったとのことですが、今後は年間何名程度の人員増を計画されていますか?ま
た、新規採用や人材教育に当たって重視している点をご教示ください。

この20名程度というのは新卒採用の人数であると思いますが、今年は1Qのタイミングでも中
途メンバーを随時採用してきております。
今後年間の売上成長率という点においては年率約30%を実現していきたいと思っておりま
す。中期経営計画を発表する前のタイミングで売上高に対する利益率が約20%であり、我々
のマッチングビジネスの一般的な水準が約20%前後となります。
そのような中でまずは売上高、利益の成長率をしっかりと意識し最大化させることこそが最
終的な営業キャッシュフローの最大化につながるとし、これまで取り組んできました。
中期計画期間中においては引き続きこちらの方針を実行していく前提で考えております。
その中で新規で何名程度採用するのかという点に関して、これまで人員増は年間約20%前後
としておりましたが、これは今後の成長曲線を実現していくにあたってより必要になるかも
しれません。このような点に関しては柔軟に考えていきたいと思っております 。




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#人材育成
Q.社員数を引き続き増加させる方針と理解しておりますが、御社の人材育成についての考
え方、教育方針についてはどのようにお考えでしょうか?直近の離職率と、目指すべき離
職率とそれに対する対応策につきご教示ください。安定した経営には、安定した人材基盤
が必須と捉えており、その観点での質問になります。

採用人数をいかに純増させるかという点が非常に重要だと考えております。
我々は成長意欲が非常に高く、チャレンジに対して非常に前向きで、新しい事業にチャレン
ジしていくことに対して恐れず取り組んでいけるメンバーを数多く採用しています。そうい
ったメンバーにとって重要なことは、当然ながら成長機会、報酬、そして何よりもチャレン
ジする機会が多い環境であることだと思っています。
そのため我々の業績成長の源泉はチャレンジの数だと思っています。事業を多く創っていく
こと、そして何よりも報酬の源泉は営業利益なので業績をしっかりと創っていくことの2点
が正に重要な点だと考えております。チャレンジの最大化が従業員にとってのポジティブの
最大化にも繋がるという認識をしております。



各領域に関する質問


#就職
Q.最近はコロナ後を見据えて人材系が活況とのニュースを見聞きするようになりました。
御社の就職領域について、特に就職エージェント部門の動向や業績・見通しについてはい
かがでしょうか?

人材は全体的に回復傾向であると思っています。緊急事態宣言が明けて飲食や旅行といった
事業に対してもユーザーのニーズが戻ってきている一方でその担い手が休業期間中に離職す
る等、人材が不足している点がニュースに取り上げられています。しかしそこに関してはア
ルバイトや派遣が非常にダイレクトに影響を受ける部分だと思っております。新卒採用は会
社経営の中長期的な目標を見据えて採用するのでコロナが明けてすぐ回復するといったもの
ではございません。
一方で今期、当社が結果を出すことができているのは、新たな送客先が拡大できているから
です。コロナ渦が明けて、通常に戻ると我々の就職領域のアップサイドをより作っていくフ
ェーズに入っていくと思っていますので、ここをしっかりと取り込んでいきたいと思ってい
ます。

Q.就職領域で、2Qの山をとれたとの話がありましたが、2Qの山とは何でしょうか?また、
今期とれたのはどのような施策が効いたのか教えてください。また4Qの山を大きくとるこ
とに繋がってくるのかどうか気になります。




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山というのは需要期を指します。新卒採用は6月が選考スタートタイミングのため一気に内
定者が出る時期になります。こちらに関してはいろんな議論が出ているものの未だに新卒採
用のマーケットというのは6月に選考、内定出しが始まります。
そういった中で6月に一定程度内定結果が出ると、2Qのタイミングである7月、8月、9月もも
う一度学生が動きます。例えば「選考を受けて志望する企業様に受からなかった」または、
「満足いく就職活動ができなかった。見直ししたい」といった学生が7月から出てきます。
そのため7月、8月、9月は我々からすると企業様への送客が非常にしやすくなるタイミング
になります。
4Qは3月1日がナビサイト解禁でそれに向けて、1月~2月(ナビサイトがオープンする前)の
タイミングで採用活動を先取りしていきたいという企業様たちが多くいらっしゃるので結果
4Qが一番の売上となっています。そこは変わらないです。
また2Qの山についてお伝えしましたが2Qの山と4Qの山というのは全く別物です。
2Qの山というのは大学4年生が6月に選考を終えて7月、8月、9月にもう1回動くという需要期
になります。
一方で4Qの山というのは大学3年生が大学4年生になる直前のタイミングのものです。
つまり2Qと4Qでは学生の卒業年度が違います。そのため、「2Qの山をとると4Qの山が取れな
くなる」ということではございませんのでこちらはご安心いただければと思います。

Q.就職領域主要指標の送客予算とは何でしょうか?また、その消化率が上がると何が良く
なるのでしょうか。消化率を上げるために何を行っているかについても教えてください。

送客先から「これぐらい集めていいよ」と言われているのが予算で、その予算に対して当社
が実際に送客できた率が消化率です。
全てマッチングの成果報酬となるので、例えば事業者さんが開催しているイベントにオンラ
インでユーザーが参加したり、サービスにお申し込みがあったりといったエントリーアクシ
ョンに対して収益をいただくモデルです。そのため、「何人集めていいよ」と言われたもの
に対して、「実際何件集まりました」というものが消化率になります。
この消化率を上げていくためにはマッチングの精度を上げていくということが重要ですし、
1ユーザーあたりのアクション回数が伸びればここは当然100%に近づきます。
ただし、今は送客予算を獲得する動きを意図的にとっており、地方や専門求人など、様々な
ところの予算を取りにいっていますので、その影響で結果として消化率というのが下がって
おります。

Q.就職領域のクロスセルは以前から成長率だけをみると著しいものがありますが、実際の
売上規模はどの程度でしょうか?現在はどの領域に計上されているのでしょうか?またキ
ャリアクロスセルに注力していく時期は近いのでしょうか?

就職領域のクロスセルに関して実際の売上規模は開示しておりません。まだまだの規模感で
あるとご認識いただければと思います。ここ2年連続で就活生の70%のシェアを獲得した結
果、現在一気に既卒のマーケットもシェアを取り始めています。来期、大卒向けの規模感に
並ぶかというところまではまだ分かりませんが、開示できるレベルの業績規模になると見込
んでおります。そちらをぜひご期待いただければと思います。



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どの領域に計上されているのかというところに関して、現在は就職領域に計上しておりま
す。
既卒や第二新卒といった20代の若手のマーケットというのは新卒領域に非常に近しいという
ところもあります。このようなクロスセルは専門のグループを作って事業責任者を立てて行
っております。大卒の就職に並べるようにそして抜けるように事業責任者たちと取り組んで
参ります。

Q.就職領域について、以前IRがありましたオンラインスクールについてスタート後の動き
はいかがでしょうか?ネットビジョンアカデミー全受講者に対するオンラインスクール受
講生の割合や、就職率などお答えいただける範囲で結構ですので教えていただけますか?

ネットビジョンアカデミーでは20代の方々を中心としたエンジニア未経験の方に1ヶ月間ネ
ットワークの仕事に就くための講座を受講していただきます。その後CCNAという資格を取得
していただき、就業機会を創るという取り組みです。ここは就職領域の既卒クロスセルの売
上高に直結するものであります。現役のネットワークエンジニアに講義を行ってもらい現場
で活躍できるエンジニアを育成し就職支援までを行っております。就職率は98%と非常に高
い就職率を実現しています。
また今までの課題として講座のスケジュールがございました。今までは普通に働きながら取
得するのが難しかったため、改善策としてオンラインスクールというものを作りました。就
業しながらオンラインスクールという形で講座を受講できるようにしていくことによって全
体の受講数を伸ばしていくという取り組みです。結果的に入校するユーザー数は約2倍とな
り、かなり収益に直結する期待が持てるのではないかと思っております。こちらに関しても
一定の規模になりましたら、しっかりと開示させていただければと思います。

Q.中期経営計画では就職領域の成長が達成の最重要ポイントだと思いますが、来期にユー
ザー、顧客基盤が整い、売上達成されれば就職領域としては一旦成長はフラットになるの
でしょうか?これまで同様のさらなる成長が見込めるのでしょうか?

就職領域の事業のアップサイドはまだまだあると思っています。前提としてこの採用支援全
般のマーケットというのが非常に大きいためです。かつ、我々の場合は企業向けのソリュー
ションとして人材紹介等のサービスだけでなく、その就職領域の事業者である人材会社様の
販促コストも送客ビジネスのマーケットになります。そのため就職領域のマーケットの成長
に伴い業績も取り込めます。加えてそのマーケットの市場規模が生み出す販促コスト市場も
取り込めるというところが我々の成長可能性だと思います。
また、新卒のマーケットは今後も間違いなく広がっていくと思っています。
既卒、第二新卒、といった若年層の就職支援マーケットも広がってきています。ここのクロ
スセルの実績も実際に出てきていますので、まだまだ成長できる可能性があると思っており
ます。


#リフォーム
Q.2QのIRがリフォーム領域に偏っていたので気になっています。現状と今後について伺え
ると幸いです。


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現在積極的に提携をしておりますがこれは IRのためにやっているものではございません。
中期経営計画を達成するためには、顧客開拓をしっかりと行っていく必要があるということ
を皆様にもお伝えしている通り、こちらを果たすために取り組んでいます。
加えて今の問題意識はリフォーム領域にあるため、そこに対して私の介入度が非常に高い状
況にあります。そのため結果的にリフォーム領域のIRが多いコーポレートアクションになっ
たと考えております。ただし、全体的にフラットに事業は見ていますので IRが出せるも
の、出すべきポイントがあれば積極的に出させていただきたいと思っております。

Qリフォーム領域の成約については、加盟店さんに成約する気がないということもあるので
しょうか?

リフォーム領域はまず加盟店様に我々がユーザーを紹介させていただく際に送客収益を頂
き、その後契約したタイミングで契約収益をいただく二段階収益のモデルになっています。
加盟店様はリストを買う時にお金を払っているので、基本的にはやる気はあるという風に思
っていただければと思います。
ただし、やはりマーケット全体的に営業組織を持っている会社ではないケースが非常に多
く、例えば塗装屋さんだとすると塗装職人さんが休憩時間にそのまま直接営業に行くという
ケースも非常に多くあります。そのため、「小規模の施工店は1つ1つの商圏が狭く、当社
としての商圏を広げるためには積極的に営業しなければならない」というのが1Qのタイミ
ングでお伝えさせていただいておりました。
そのため2Qでは大型の企業様と事業提携を行っております。また、現在もインバウンドで加
盟店件数は伸びています。そこに関しては一定程度順調です。ただしやはり継続率や加盟店
1社あたりの販売件数が伸びきれていない要因は、成約するプラットフォームであるかない
かという点だと思っています。現状まだまだ加盟店様に対して十分な価値をお返しできてい
ないと我々は思っています。その状況をしっかりと認識し改善に向けて取り組んでいきたい
と思っています。
結果として2Qのタイミングで成約件数は各四半期ベースで最高の件数になりました。ここを
しっかり作っていくことによって成約率を向上させられれば当然ながら収益も継続件数も伸
びるのでまずはそこに注力したいと考えています。

Q.リフォーム領域の加盟店数の増加成長率は鈍化しているように見えますが、具体的にど
のような施策を行っていくのでしょうか?IRで施策は講じているが、どうような施策で成
長率を上げられますか?

加盟店数の増加成長率が鈍化しているという点について、当然これは母数が増えてくると成
長率というところを維持することは非常に難しくなるという前提にはなりますが、高い成長
率を実現していくことは非常に重要であると認識しています。
加盟店の件数を伸ばすために例えばアウトバウンドを注力する等、様々考えられますが、
今回2Qで新規で業務提携をさせて頂いている事業者様は、一事業者様と提携すると一気に
10~20加盟店分の予算を持っている会社様になるので、そういった意味ではIRで出させてい
ただいているような提携は非常に効果的であると認識しています。



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加えてリフォーム領域に関しては、今はいかに成約が出せるプラットフォームにできるかと
いう点が重要になると考えています。しっかりと加盟店を伸ばし、継続率を上げられるよ
う、努力していきたいと思います 。

Q.リフォームの成約率を改善するというのは具体的にどのような施策をとられるのでしょ
うか?

施策は様々行っておりますが一例で申し上げますと、我々は今までプラットフォーマーとし
てユーザーと事業者様をマッチングしてからは基本的にはノータッチで、双方でコミュニケ
ーションを取って施工内容を決めていただいていたのですが、やはりここにはユーザーの知
見に対する情報の非対称性や営業組織がない中で営業をやる加盟店様ということで、なかな
か成約まで至らないという課題がありました。
ここをいかに埋められるかという点が非常に重要だと思っています。そのため我々が間に入
るタイミングでネット上だけでなく、オフラインでユーザーに見積書の見方を支援したり、
「このリフォームのこの施工内容をもう少しこうしてくれたらこの会社に発注したいんだよ
ね」というニーズを聞き出し加盟店様にその内容をフィードバックするといった細かい対応
で双方の間を埋めるサービス対応を行いました。2Qでこの対応の結果が出てきていますの
で、3Q以降もプラスに転じてくるのではないかと思っています。
また、それだけではなくプラットフォーム力を高めていくためにどうするかという点も常に
考えています。「ユーザーとしても発注する意味がある。加盟店様としてもこのプラットフ
ォームで受注する意味がある。」そんなプラットフォームを作っていきたいと思っておりま
す。

Q.リフォーム領域の実際の成約数の具体的な数字は2Qでどの程度でしょうか?加盟店数は
4,200社程度ありますが、現状で各加盟店の割合に対してどの程度か教えていただきたいで
す。

現時点では具体的な成約件数を開示するタイミングではないと認識しております。
一方で成約率を改善する上で成約件数は重要な指標ですので、しっかりと開示できる状況に
なり次第速やかに公表させていただければと思っております。
また加盟店件数4,200社程度というところは国内でも最大規模になります。こちらも加盟店
様の総購入件数やいかに一加盟店様にたくさんの送客をさせて頂ける状況ができるかという
点が重要になってきます。ここは継続率や会社あたりの単価等の課題感を埋めていく一つの
手段であり、これが最も重要だと捉えておりますのでここに向かって取り組んでいきたいと
思っております。

Q.リフォーム領域について1Q決算でおっしゃられていた課題が2Qでもあまり改善されて
いないように感じるのですがどうでしょうか?3Qも半分過ぎましたが手ごたえはどうでし
ょうか?

我々も非常に悔しい気持ちであります。M&A後のグロースを作ること自体が当社の仕事だと
思っていますしそれ自体がどう実現できるかが重要になってくると思います。M&Aから成長



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していないかというと、当然成長はしています。ただ成長率が我々が実現すべき成長率まで
及んでいないという状況のため非常に悔しい気持ちではあります。
しかしながら各バリューチェーンの把握と実行という点で、もっとスピーディーに実行でき
たポイントは間違いなくあったと思っています。リフォーム領域が現時点で成長が鈍化して
いるという点に関しては大変申し訳ないと思っていますが、一方で今後の成長を取り込める
と期待を持っている状況ですので、今後の我々のグロースのパワーを見ていただきたいなと
思っております。

Q.「家仲間」を利用し良いと思った点は、それぞれ見積りを頂いた業者さんとサイト内で
チャットが出来ることや、過去の評価や施主のコメントが見られるという所でしたが「外
壁塗装の窓口」もその様な仕組みはありますか?

家仲間さんのサイトは「マッチング数を増やす、客数を増やす」といった取り組みだけでな
く、施工業者さん達が販促ツールを作れるというサービスも提供しています。
そのため「施工業者様自体がホームページを作り、そこに自分たちができる施工内容を公開
し、お客様を獲得していく。かつ、そこでお客様ともコミュニケーションを取れる。」とい
ったプラットフォームになっております。
我々の「外壁塗装の窓口」は直接マッチングはしておりますが、現状、決済やコミュニケー
ションをとれるプラットフォームは提供しておりません。貴重なご意見ありがとうございま
す。こういった点は検討していきたいと思っています。成約率を向上させていくためには、
やり取りの見える化や、施工業者様の実績を出すといった取り組みを開始する必要があると
思っています。こういった点もしっかりと検討していきたいです。


#エネルギー領域
Q. エネルギー事業は今期の業績見込みに含まれていますか。もしこれから修正が必要であ
れば今期どのくらい予算を立てているのか教えてください。

エネルギー領域に関して、当社としては第4の柱にしていきたいと思っております。
リフォーム領域とクロスセルしていけるマーケットであると同時に、我々がまさに参入すべ
きマーケットと捉えております。
しかし、現段階において予算は今期の業績見込みには含んでおりません。
最近スタートした新規事業のため、今期には含んでおりませんが、当然来期に向けて取り組
んでいきたいと思っております。

Q. 再生可能エネルギー事業というよりリフォーム事業の一部(1サービス)のように感じ
ますが、事業ポートフォリオの一つを担う程の事業規模を目指すということでしょうか?

やはり当社の強みは会員ビジネスなので、こちらの強みを生かさない手はないというふうに
考えています。その中でまずはクロスセルを中心にスタートしていきますが、単独での事業
成長というのも想定しています。会員を活かす、そしてそこで収益が出るようであれば新規
事業化する、といった取り組みもしっかりと行っていきたいと思っています。




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就職領域では就活生の会員データを活用して既卒向けのキャリアサービスを行っており、こ
ちらが非常に好調です。こちらは正にクロスセルで新規事業のタネを作って結果的に伸びそ
うであれば事業化するという取り組みの一つです。


#オンライン診療
Q. オンライン診療について、現状と今後について教えてください。
また、新しい柱にはなりそうでしょうか?

オンライン診療では高血圧診療のパッケージに取り組んでおります。以前は BtoCに特化し
ていましたが、ここ最近はBtoBのマーケットを視野に入れて取り組んでおります。
大企業には企業内診療所がありますが、オンライン環境の中でこの企業内診療所自体の機能
が低くなってきております。そのため企業としてもオンライン診療を活用した診療体制サポ
ートを作っていく所に対しては非常に興味関心が高い状況です。
そこを踏まえた上で、まずは高血圧という一番潜在患者数が多い(マーケット規模が大き
い)領域で我々は国内でも初めて「オンライン診療×高血圧」の効果実証の研究発表をさせ
ていただきました。そのためこの領域に対しての知見は高いと考えております。高血圧領域
において世界ナンバーワンのオムロン社とも提携させていただきながら取り組んでおりま
す。こういったオンライン診療の事業は成長のポテンシャルがある考えております。そのた
め新規領域という事で取り組んでおりますが、こちらに関しましても新たな事業の柱になる
と判断した際に開示させていただきたいと思います。

Q. オンライン診療(ポートメディカル)サービスについての動向はいかがでしょうか?

オンライン診療のサービスに関してはプラットフォームの提供というよりは、診療領域をあ
る程度定めて取り組んでおります。それが正に高血圧の領域になります。まずはその領域で
の開拓というところを取り組んでいきたいと考えております。


その他


#新規事業
Q.新規事業のアイデアは春日社長ご自身が提案されているのでしょうか?あるいは企画部
の様な部門が存在するのでしょうか?

企画部門が企画を立ててその企画を実行するメンバーを充てるというよりは手を挙げるメン
バーと議論をしながら「こういう事もやってみよう」ということで事業を作っていくケース
が多いです。私が事業のアイデアを作り「これをやるんだ」ということもありますし、そう
やって解像度を高めて事業を作っていくというところも大事だと思っています。
ポートには事業を創造するということに対して非常に前向きで、興味関心が高く、成長意欲
も高いメンバーが多いので、積極的なチャレンジの場の提供をしていくということが、我々
の競争優位性の源泉を作っていく一番の大事なポイントだと思っています。




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制度を作るほどの会社規模感ではなく、メンバーとも直接話せる距離感なので、そこまで堅
苦しくやっているわけではないですが積極的に取り組んでいます。


#株主還元
Q.株主還元についてはどのように考えていますか?時期が来た時の施策としては配当と自
社株買いどちらを考えていますか?

今は成長源泉に使わせていただいております。中期経営計画の達成に向けて非常に多くの事
業投資をしてきております。販管コストを削って事業の利益を出していくことは一定程度で
きるとは思いますが、我々は各領域でのナンバーワンを目指しており各領域でしっかりとし
たポジションを取るためには投資コストをしっかりと使っていく必要があると考えておりま
す。
当然株主還元というところは、株価の上昇と配当、自社株買いといったところにあると思い
ます。過去に自社株買いを一部実行しておりますのでそういった可能性もしっかり考えてい
きたいと思っていますが、先程お伝えさせていただきました成長そして株価の上昇といった
ところで株主還元をさせていただくのがまずは大事だと思っています。


#SNS
Q.長期保有のファン株主を増やすためには社長のパーソナリティ、そして思想を知っても
らうことも重要だと思います。SNSでの発信などはしないのでしょうか?

前回の決算説明会のタイミングでもご指摘を頂戴しまして、大変恐縮ではございますが、し
っかりとこういった発信に関しても強化していきたいと思っています。
今IRで開示させていただく際には、全て私の方で解説を行っている動画も一緒に公開してお
ります。このような取り組みを引き続き行いながら発信力強化を図っていきたいと思いま
す。また、ニュース自体をいかに多くの人に知って頂けるかという点も非常に重要であると
思っていますのでこちらもしっかり取り組んで参りたいと思います。


#チェンジ社
Q.以前チェンジ社福留社長と土曜にミーティングを行っていると伺いました。そのミーテ
ィングは今も続けていますでしょうか?

現在も隔週でミーティングをさせていただいておりまして、その中で事業についてのご相談
やチェンジ社がこれまで体験した様々な事象をインプットする場としております。このよう
な場はしっかりと活用させていただきたいと思っています。

Q.チェンジ社は2020年度に市場に期待されたことも含めて株価の評価は大幅な上昇が生じ
たかと思います。チェンジ社との資本業務提携に関してDX支援のみの打ち合わせだけでな
く、企業価値向上、市場評価の向上に向けて経営アドバイザリーとして福留氏とどのよう
な方針を立てているのでしょうか?時価総額600億を目指されているということは新株発行
などを行わなければ現在の株価が5倍以上になる計算となります。



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まずは中期経営計画を達成するというところ、そしてそれ以降のレバレッジもどうしていく
かというところが重要だと思っております。チェンジ社は M&Aしたプロダクトを営業利益
で10倍にしているので、そのようなレバレッジの効かせ方というのを我々も行っていくべき
だと思っています。
また、それだけでなく、資本市場で評価頂ける適切なコミュニケーションをとっていくこと
も非常に重要だと思っています。そこに向けては提携やIR活動はもちろん、会社の業績をど
う作っていくか、どう伸ばしていくかというのが一番のポイントだと思っています。そのよ
うな点に関してチェンジ社にはしっかりとサポートを頂いておりますので、我々としてもま
ずは中期経営計画の達成というところに向かって取り組んで行きたいと思います。




会社概要

■会社概要
会社名     :ポート株式会社
所在地     :東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー12F
代表者     :代表取締役社長 春日博文
設 立     :2011年4月
資本金     :933百万円(2021年9月末時点)
URL     :https://www.theport.jp/


                  ■本件に関するお問い合わせ
                  ポート株式会社:広報IR担当
           コーポレートサイト:https://www.theport.jp/
            E-mail: pr@theport.jp TEL:03-5937-6731

   ※全社原則在宅勤務を実施しており、お電話が通じにくくなる可能性がございます。
         お問い合わせはE-mailまでお願いできますと幸いです。




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