7013 IHI 2019-04-08 17:00:00
航空機エンジン部品製造における不適切検査について(追加調査に関するご報告) [pdf]

                                                   2019年4月8日
各   位
                                 株   式   会   社     I   H    I
                                 東京都江東区豊洲三丁目1番1号
                                 代表取締役社長             満岡 次郎
                                            (コード番号 7013)
                                 問合せ先 広 報 ・ I R 部 長 白井 崇喜
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航空機エンジン部品製造における不適切検査について(追加調査に関するご報告)


 2019年3月8日付「当社民間航空機エンジン整備事業で発生した不適切事象に関する中間報告」
においてお知らせしましたとおり,当社の民間航空機エンジンの整備事業に関し,複数の不適切な
事象が判明したことを受け,品質に関する総点検を全社に水平展開し,航空機エンジン事業全般に
ついて詳細に調査したところ,部品製造においても,社内で定めた規定に反する不適切な検査が行
われていたことが判明しましたので,ご報告いたします。
 部品製造においても,不適切な検査が行われていたことを極めて重く受け止め,全てのステーク
ホルダーの皆様に,重ねて,心よりお詫び申し上げます。
 当社は,一連の事態を受けて,コンプライアンス遵守の徹底を図るとともに,不適切検査の原因
分析も踏まえたうえで,再発防止策を確実なものとし,全社一丸となって,信頼回復に努めてまい
ります。




1.航空機エンジンの部品製造に関する不適切検査の概要
    (調査期間:2017年1月~2019年1月)
        航空機エンジン部品を製造している相馬工場(福島県相馬市大野台),呉第二工場(広島県
    呉市昭和町),瑞穂工場(東京都西多摩郡瑞穂町殿ヶ谷)における調査の結果,作業件数約180
    万件のうち,7,138件の不適切検査が判明しました。
        不適切検査の内容としましては,社内で定めた規定を逸脱し,訓練生による検査や検査記録
    への入力・押印がなされていたり,検査員が他の検査員に代わって検査記録への入力や押印を
    行っていたものでした。
        なお,今回判明した不適切な事象は,既に,改善を実施しております。


2.部品の機能・性能等について
        不適切検査が行われた全てのエンジン部品に関して,最終的な検査までに同内容の検査がな
    されているか,製造プロセスにおいては,規定通り正しく行われていたことが確認されている



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  か,または資格者と同等の十分な技能を有した従業員による該当の検査実施が行われているか
  が確認されております。したがいまして,完成・納入した部品は図面で指定された寸法・強度・
  機能・性能を全て満たしております。
   以上は,部品の納入先である各エンジンの製造メーカーにも詳細に報告しており,技術的に
  問題がないことを確認しております。


3.本件発生の原因について
   本件発生の原因は,以下に要約されると認識しております。
 (1) 規定・ルール遵守を第一義とするコンプライアンス意識の不足
 (2) 業務量増加に即した検査員増強対策の不徹底


4.再発防止策について
 (1) 実施済みの対策
     ・検査員の育成による増員
     ・検査員資格一時停止と再教育
 (2) 抜本的対策
      再発防止を徹底するため,コンプライアンス体制・教育の強化など,各工場のみな
     らず,航空・宇宙・防衛事業領域,全社の対策を検討しております。




                                         以   上




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