6988 日東電 2020-04-27 16:00:00
当社連結子会社社員の不正行為に係る社内調査結果等に関するお知らせ [pdf]

                                             2020 年4月 27 日
各    位
                         会社名:    日東電工株式会社
                                 (コード番号 6988 東証第一部)
                         代表者名:   取締役社長 髙﨑 秀雄
                         問合せ先:   執行役員
                                 未来戦略統括部長 明間 健二郎
                         電話番号:   06-7632-2101(代表)


          当社連結子会社社員の不正行為に係る社内調査結果等に関するお知らせ

 2020年1月27日付「当社連結子会社社員の不正行為に関するお知らせ」で公表いたしましたとおり、
当社の連結子会社である上海日東光学有限公司(本社:中華人民共和国・上海市)において、現地の
購買担当社員らによる不正行為(以下「本件不正行為」といいます。)が行われていたことが判明し
たため、当社は、外部の専門家を交えた社内調査委員会を設置し調査を進めてまいりました。
 今般、社内調査委員会から調査結果の報告を受けましたので、その概要と今後の対応について、下
記のとおりお知らせいたします。
 本件不正行為が当社連結財務諸表に与える影響は軽微と判断しておりますが、関係者の皆様にご心
配をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。社内調査委員会による提言を真摯に受け止め、グ
ループ全体のガバナンス強化に取り組んでまいります。
 なお、本件不正行為に関しては現地当局の捜査が継続中であります。当社は、捜査に協力するとと
もに、当局による事実確認と損害額の査定が完了次第、損害の回収に努めてまいる所存です。


                          記


1. 社内調査委員会による調査結果の概要
(1)社内調査委員会の構成
      委員長 神崎 正巳 (当社常勤監査役)
      委 員 那須 美帆子(公認会計士 PwCアドバイザリー合同会社)
      委   員 藤津 康彦 (弁護士 森・濱田松本法律事務所)
    なお、社内調査委員会は、社内の調査補助者に加えて、PwCビジネスアシュアランス合同会社及び
    森・濱田松本法律事務所を社外の調査補助者として起用した。また、現地における一部の調査につ
    いては、君合律師事務所に委託して実施した。
(2)本件不正行為の概要
    現地子会社の購買担当社員が、遅くとも2014年頃から、その親族らが経営する会社(以下「関与
    ベンダー」という。)を通じて、通常の購入価格よりも高い金額で副資材・間接材を購入すること
    によって当社グループに損害を与えるとともに、関与ベンダーにはその分不当な利益を得させてい
    た可能性が極めて高い。なお、調査の結果、架空取引又は数量の水増取引が行われていた可能性は
    低いと考えられる。


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(3)本件不正行為が当社連結財務諸表に与える影響
  本件不正行為による支出額は、製造に伴う材料費等として売上原価に計上されており、当該支出
 額が当社連結財務諸表に与える影響は軽微である。
(4)本件不正行為の発生原因
  本件不正行為の発生原因としては、従業員のコンプライアンス意識の欠如や副資材・間接材の管
 理の不十分性、人事ローテーションの不十分性などが挙げられるが、さらに、現地子会社における
 日本人管理者と現地従業員のコミュニケーション不全やコンプライアンスよりも事業運営を優先
 する風潮といった組織風土、加えて、ローカル化の歪みや事業に対する監視・牽制機能の不十分性
 といったグループガバナンス上の問題点が、長期に亘る不正行為を許したと考えられる。
(5)再発防止策
  前記原因分析を踏まえた再発防止策としては、関与者に対する厳正な対処や教育・研修などを通
 じたコンプライアンス意識の醸成、ベンダー管理や権限分掌管理、在庫管理や社内規則整備などを
 含む副資材・間接材の管理の改善、人事ローテーションの再検討に加え、コミュニケーション改善
 などによる組織風土の改善、ローカル化に伴う体制強化や管理部門の役割・権限の明確化を通じた
 監視・牽制機能の強化などが考えられる。
2. 今後の対応
(1)関係者の処分
  本件不正行為に関与した従業員及び管理監督の立場にある従業員等につきましては、当社就業規
 則に則り、厳正に処分いたします。
(2)再発防止への取組
 本件不正行為が長期にわたり発見できなかったことを重く受け止め、当社グループ全体として、
 再発防止に向けて着実に取り組んでまいります。
 本件不正取引が発生した直接的な原因に対しては緊急対策として、内部統制の改善に既に着手し
 ておりますが、今後、抜本的な対策として、実効的な再発防止策の立案・実行、グループ全社への
 横展開、それらの推進とモニタリングを徹底してまいります。
(3)損害額の回収
 今後、現地当局の捜査に全面的に協力し、捜査結果が判明次第、速やかに損害賠償請求等の必要
 な対応を取り、損害の回収に努めてまいります。


                                            以   上




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