6969 松尾電機 2019-03-13 16:00:00
当社の事業の現状及び今後の事業展開等について [pdf]

                                                           平成 31 年3月 13 日

各 位
                                        会 社 名   松 尾 電 機 株 式 会 社
                                        代表者名 代表取締役社長執行役員 常俊 清治
                                             (コード番号 6969 東証第2部)
                                        問合せ先 取締役執行役員総務経理部門長 網谷 嘉寛
                                             (TEL 06-6332-0871)


                  当社の事業の現状及び今後の事業展開等について


 当社は、下記のとおり、事業の現状及び今後の事業展開等について、株式会社東京証券取引所に対し、同
社有価証券上場規程第 601 条第1項第4号a本文に定める書面を提出いたしましたので、お知らせいたしま
す。
 本書面の提出により、2019 年9月末日までのいずれかの月において、月間平均時価総額及び月末時価総額
が 10 億円以上になった時は、同上場廃止基準に該当しないこととなります。
 当社は、この度、時価総額基準に抵触いたしましたが、下記「2.今後の展開について」に記載いたしま
した事業計画の推進により、業績の向上を図り、市場の信頼を回復することによって、今後も東京証券取引
所市場第二部上場を維持するよう努めてまいる所存であります。

                                    記

1.事業の現状について
(1)経営の基本方針
 当社は、昭和 24 年(1949 年)12 月に創業し、「企業の存在を許容するのは、お客様である」ことを原点
に、世界中のお客様の信頼を得ることができる価値ある技術商品の開発・製造・販売を事業活動の軸とする
「技術立社」であり続けることを経営の基本理念としています。この経営理念の推進により、経済的・環境
的・社会的に持続可能な質の高い成長を目指し、株主価値の向上等を図ることができるように経営に取り組
んでおります。
 なお、当社情報の詳細につきましては、当社ホームページ (https://www.ncc-matsuo.co.jp/ir/investor/atagl
ance/)をご参照ください。


(2)当社の事業の現状
 当社グループの業績は、平成 31 年3月期第3四半期決算(平成 30 年4月1日から平成 30 年 12 月 31 日
まで)において、売上高 3,439 百万円(前年同四半期比 1.3%減少)、営業利益 109 百万円(前年同四半期比
3.1%増加)、経常利益 72 百万円(前年同四半期比 23.8%減少)、親会社株主に帰属する四半期純損失 259
百万円(前年同四半期比 266 百万円悪化)となりました。
 親会社株主に帰属する四半期純損失計上の主要因は、独占禁止法等関連損失 324 百万円(前年同四半期比
125 百万円増加)の計上であり、そのうち、韓国公正取引委員会により賦課された課徴金は、184 百万円とな
りました。
 なお、平成 31 年3月期第3四半期決算におけるセグメント別の業績は次のとおりです。
 ① タンタルコンデンサ事業
  コンデンサとは一時的に電気を蓄える電子部品で、小形かつ長寿命で信頼性を高めるために、貴金属であ
るタンタルを利用したものがタンタルコンデンサです。タンタルコンデンサ事業につきましては、ヘッドセ
ット等のオーディオ向け、補聴器等の医療機器向け及び人工衛星等の宇宙向けの需要等が増加しましたが、


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自動車電装を始めとするカーエレクトロニクス向けの需要が減少しました。この結果、タンタルコンデンサ
事業の売上高は、28 億9千1百万円(前年同四半期比 0.6%減少)、セグメント利益は、3億4千8百万円
(前年同四半期比 7.5%増加)となりました。
 ② 回路保護素子事業
  回路保護素子とは、過電流や過電圧(静電気)からその回路を保護又は加熱や発火といった事故を防止
 する目的で使用される電子部品です。回路保護素子事業につきましては、ゲーム機向けのヒューズの需要
 が減少しました。この結果、回路保護素子事業の売上高は、4億3千3百万円(前年同四半期比 3.1%減少)、
 セグメント利益は、6千7百万円(前年同四半期比 9.0%減少)となりました。
 ③その他
  その他の売上高は、1億1千4百万円(前年同四半期比 11.0%減少)、セグメント損失は1千8百万円
 (前年同四半期比4百万円悪化)となりました。
 また、最近の当社の連結業績の推移は下表のとおりです。
                                                                     (単位:百万円)
                                                                           平成31年3月期
             平成26年3月期 平成27年3月期 平成28年3月期 平成29年3月期 平成30年3月期                   第3四半期
        期別                                                                  連結累計期間
区分
              平成25年4月1日 平成26年4月1日 平成27年4月1日 平成28年4月1日 平成29年4月1日 平成30年4月1日
             ~平成26年3月31日 ~平成27年3月31日 ~平成28年3月31日 ~平成29年3月31日 ~平成30年3月31日~平成30年12月31日

売上高                6,299       5,648        4,684      4,484       4,733       3,439

営業利益又は営業損失
                    △13        △262         △310       △322         143         109
(△)
経常利益又は経常損失
                      5        △238         △300       △306         159          72
(△)
親会社株主に帰属する
当期(四半期)純利益            27     △1,139        △1,597    △1,209        △116        △259
又は純損失(△)
総資産額               9,221       8,061        7,207      6,259       6,063       5,934

純資産額               6,701       5,589        3,870      2,691       2,548       2,281



2.今後の展開について
 当社は、平成 30 年 11 月 14 日付で公表しましたとおり、平成 31 年3月1日付で、当社の連結子会社であ
る島根松尾電子株式会社を吸収合併しました。これは、主に、両社が生産していた回路保護素子事業及び連
結子会社で生産していたフィルムコンデンサ事業に関する意思決定の迅速化を目的としたものです。
 また、本日付で公表しました「回路保護素子の新製品開発に関するお知らせ」のとおり、販売重点製品で
ある回路保護素子の新製品開発により、車載用回路保護素子及び高電流ヒューズに関するラインアップの充
実を図り、新製品の販売促進により、売上高の増加及び収益性の向上を図ります。
 主力のタンタルコンデンサ事業につきましては、当社が世界に先駆けて開発し高密度実装が可能な下面電
極構造のタンタルコンデンサを販売重点製品として、補聴器等の医療機器向けの売上高の増加を図ります。
 当社としましては、中期経営計画(2018 年3月期から 2020 年3月期)を目標どおり推進しております。
 この中期経営計画では、売上高の増加を図る一方、その売上高で利益の出る費用構造の実現を喫緊の課題
としました。その対応状況につきましては、成長品種の生産地を福知山工場に移管し、当社の主力工場であ
る福知山工場の損益の黒字化を図る目標を達成し、合わせて、当社グループの製品構成を見直し、不採算品
種を段階的に縮小する採算重視の営業活動を推進しています。
 今後は、組織的営業力を強化し、新規顧客の獲得及び既存顧客からの受注増加を目指すことで、売上高及
び営業利益の増加を図ります。また、独占禁止法及び競争法に係る件については、着実に早期解決を目指す
とともに、新たに強化したコンプライアンス管理体制を維持し、再発防止を図っております。


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 なお、当社の中期経営計画の詳細につきましては、当社ホームページ (https://www.ncc-matsuo.co.jp/ir/ma
nagement/plan/)をご参照ください。


3.今後の見通し及び上場維持について
 当社は、平成 31 年3月期通期業績予想につきましては、平成 30 年 11 月2日付で公表し、売上高 4,700
百万円(前年同期比 0.7%減)、営業利益 140 百万円(前年同期比 2.1%減)、経常利益 120 百万円(前年同
期比 24.5%減)、当期純損失 230 百万円(前年同期は 116 百万円の損失)としていますが、「2.今後の展
開について」に掲げました施策の実施等により、今後、業績予想の修正が生じた場合は、速やかにお知らせ
いたします。
 以上のように、業績については更なる改善を図り、市場からの信頼回復と企業価値の向上に向けて取り組
んでまいります。これにより、当社株式の月間平均時価総額及び月末時価総額について、株式会社東京証券
取引所の定める基準を上回ることにより、今後も東京証券取引所市場第二部上場を維持すべく努力してまい
る所存であります。
 株主の皆様をはじめ関係者の皆様には多大なご迷惑とご心配をおかけいたしますが、今後ともご理解とご
支援を賜りますようお願い申し上げます。
                                                                 以上




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