6954 ファナック 2020-04-24 15:00:00
2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年4月24日
上場会社名 ファナック株式会社 上場取引所 東
コード番号 6954 URL https://www.fanuc.co.jp
代表者 (役職名) 代表取締役社長 (氏名) 山口 賢治
問合せ先責任者 (役職名) 広報部長 (氏名) 藤井 敬介 (TEL) 0555 (84) 5555
定時株主総会開催予定日 2020年6月26日 配当支払開始予定日 2020年6月29日
有価証券報告書提出予定日 2020年6月30日
決算補足説明資料作成の有無 : 有
決算説明会開催の有無 : 有
(百万円未満四捨五入)
1.2020年3月期の連結業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1)連結経営成績 (%表示は、対前期増減率)
親会社株主に帰属する
売上高 営業利益 経常利益
当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 508,252 △ 20.0 88,350 △ 45.9 102,816 △ 44.0 73,371 △ 52.4
2019年3月期 635,568 △ 12.5 163,297 △ 28.9 183,459 △ 26.5 154,163 △ 15.3
(注) 包括利益 2020年3月期 57,377百万円 (△61.6%) 2019年3月期 149,357百万円 (△21.1%)
1株当たり 潜在株式調整後 自己資本 総資産 売上高
当期純利益 1株当たり当期純利益 当期純利益率 経常利益率 営業利益率
円 銭 円 銭 % % %
2020年3月期 381.89 ー 5.3 6.6 17.4
2019年3月期 795.34 ー 10.6 10.9 25.7
(参考) 持分法投資損益 2020年3月期 8,752百万円 2019年3月期 14,243百万円
(2)連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2020年3月期 1,512,499 1,362,865 89.6 7,064.22
2019年3月期 1,625,340 1,445,146 88.5 7,417.70
(参考) 自己資本 2020年3月期 1,355,100百万円 2019年3月期 1,437,775百万円
.
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動による 投資活動による 財務活動による 現金及び現金同等物
キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー 期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2020年3月期 144,872 △ 84,319 △ 140,726 515,008
2019年3月期 177,738 △ 123,343 △ 172,868 607,714
2.配当の状況
年間配当金 配当金総額 配当性向 純資産配当
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期 末 合 計 (合計) (連結) 率(連結)
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 百万円 % %
2019年3月期 ー 598.19 ー 404.92 1,003.11 194,435 126.1 13.4
2020年3月期 ー 125.35 ー 174.65 300.00 57,558 78.6 4.1
2021年3月期
(予想) ー ー ー ー ー ー
(注) 2019年3月期 第2四半期末配当金の内訳 普通配当252円87銭 特別配当345円32銭
(注) 2019年3月期 期末配当金の内訳 普通配当224円34銭 特別配当180円58銭
(注) 2020年3月期 期末配当金の内訳 普通配当103円79銭 特別配当70円86銭
(注) 2021年3月期の第2四半期末および期末の配当金につきましては、開示が可能になった時点で速やかに開示する予定です。
3.2021年3月期第2四半期(累計)の連結業績予想(2020年4月1日~2020年9月30日)
(%表示は、対前年同四半期増減率)
親会社株主に帰属 1株当たり
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
する当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭
第2四半期(累計) 197,900 △ 24.2 18,900 △ 61.4 23,100 △ 59.5 16,400 △ 59.2 85.49
(注) 2021年3月期第2四半期(累計)の連結業績見通しには、現時点で当社が把握可能な情報に基づいて、新型コロナウイルス感染症
の拡大による影響を見込んでおりますが、当予想は大きく変動する可能性があります。尚、2021年3月期の通期連結業績予想に
ついては、今後の新型コロナウイルス感染症の拡大の程度や収束時期を現時点で合理的に予想することが困難な状況にあります
ので公表を見送り、開示が可能となった時点で速やかに公表いたします。
※ 注記事項
(1)期中における重要な子会社の異動 (連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 無
(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 有
② ①以外の会計方針の変更 : 無
③ 会計上の見積りの変更 : 無
④ 修正再表示 : 無
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2020年3月期 204,031,841株 2019年3月期 204,040,771株
② 期末自己株式数 2020年3月期 12,205,848株 2019年3月期 10,210,522株
③ 期中平均株式数 2020年3月期 192,123,630株 2019年3月期 193,834,048株
(参考)個別業績の概要
1.2020年3月期の個別業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1)個別経営成績 (%表示は、対前期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 352,407 △ 25.1 37,992 △ 64.1 67,586 △ 54.3 54,697 △ 59.9
2019年3月期 470,644 △ 17.9 105,852 △ 39.5 147,956 △ 24.6 136,326 △ 7.7
1株当たり 潜在株式調整後
当期純利益 1株当たり当期純利益
円 銭 円 銭
2020年3月期 284.69 ー
2019年3月期 703.31 ー
(2)個別財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2020年3月期 1,177,585 1,084,633 92.1 5,654.25
2019年3月期 1,292,323 1,173,464 90.8 6,054.08
(参考) 自己資本 2020年3月期 1,084,633百万円 2019年3月期 1,173,464百万円
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
本資料に記述されている業績予想および将来予想は、主要市場における製品の需給動向、競合状況、経済情勢その他に不透明な面があ
本資料に記述されている業績見通し等の将来に関する記述は、主要市場における製品の需給動向、競合状況、経済情勢その他に不透明
り、実際の業績は見通しと異なる可能性があることをご承知おき願います。業績予想につきましては、添付資料5ページ「今後の見通し」をご
な面があり、実際の業績は見通しと異なる可能性があることをご承知おき願います。業績予想につきましては、添付資料4ページ「今後の見
覧下さい。なお、2019年3月期の第2四半期末および期末の予想配当金につきましては、公表が可能になった時点で速やかに開示する予定
通し」をご覧下さい。なお、2021年3月期の第2四半期末および期末の予想配当金につきましては、公表が可能になった時点で速やかに開
です。
示する予定です。
ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
○ 添付資料の目次
1.経営成績等の概況 2
(1) 当期の経営成績の概況 2
(2) 当期の財政状態の概況 4
(3) 当期のキャッシュ・フローの概況 4
(4) 今後の見通し 4
(5) 利益配分に関する基本方針および当期の配当 5
2.経営方針 6
(1) 経営の基本方針 6
(2) 対処すべき課題 6
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 7
4.連結財務諸表及び主な注記 8
(1) 連結貸借対照表 8
(2) 連結損益計算書及び連結包括利益計算書 10
(3) 連結株主資本等変動計算書 12
(4) 連結キャッシュ・フロー計算書 14
(5) 連結財務諸表に関する注記事項 15
(継続企業の前提に関する注記) 15
(会計方針の変更) 15
(表示方法の変更) 15
(セグメント情報等) 15
(1株当たり情報) 16
(重要な後発事象) 17
1
ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
当期(2019 年 4 月 1 日から 2020 年 3 月 31 日まで)における当社グループを
取り巻く事業環境は、米中貿易摩擦の影響により、中国市場を中心に設備投資に
慎重な動きとなるなど、総じて厳しい状況となりました。さらに、当期の期末に
は新型コロナウイルス感染症の影響が重なり、極めて不透明で厳しい事業環境と
なっています。
このようななか、当社グループは、中長期的な視点に立った経営を継続すべく、
「one FANUC」、「壊れない」「壊れる前に知らせる」
「壊れてもすぐ直せる」およ
び「サービス ファースト」をキーワードに、信頼性・保守性に優れた商品開発の
推進、高品質・短納期を実現する生産体制の構築、お客様の生産活動を支えるサ
ービス体制の強化などの重要テーマに、グループ一丸となって取り組みました。
同時に、現在の厳しい市場環境に対処すべく、全社で経費と時間の削減、業務
の合理化に取り組み、優先度に応じて設備の導入計画を見直すなど、地道に企業
体質の強化を図りました。
2019 年度における連結業績は、売上高が 5,082 億 52 百万円(前期比 20.0%減)
、
経常利益が 1,028 億 16 百万円(前期比 44.0%減)、当期純利益が 733 億 71 百万
円(前期比 52.4%減)となりました。
(注)[経営成績等の概況]における「当期純利益」は、連結損益計算書における「親会社株主に
帰属する当期純利益」を指します。
なお、当期におきまして、アームにケーブルを内装し、デザインと機能を両立
させた「ファナック ロボット R-2000iD/210FH」が「2019 年日刊工業新聞十大
新製品賞 本賞」および「2019 年日経優秀製品・サービス賞 優秀賞 日経産業新
聞賞」を受賞いたしました。また、経済産業省 特許庁が実施する「知財功労賞」
において、知的財産権制度活用優良企業(オープンイノベーション推進企業)と
して「経済産業大臣賞」を受賞いたしました。
部門別の状況は、以下のとおりです。
[FA 部門]
CNC システムの主要顧客である工作機械業界において、米中貿易摩擦の影響等
を受け、中国市場での機械需要が落ち込んだほか、中国市場に大きく依存してい
る台湾でも機械需要が落ち込みました。日本国内、欧州についても、設備投資抑
制の動きを受け、需要が落ち込みました。また、韓国や前期堅調であったインド
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ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
でも、内需の弱さ等により低調に推移しました。世界的に、機械需要への影響が
大きい自動車関連への投資が冷え込んでいる状況です。これらの結果、当社グル
ープの CNC システムの売上高は前年度に比べ減少しました。
レーザにつきましては、拡販に努めましたが、海外メーカとの競争がさらに厳
しさを増しています。
FA 部門の連結売上高は、1,432 億 47 百万円(前期比 32.1%減)、全連結売上
高に対する構成比は 28.3%となりました。
[ロボット部門]
ロボット部門につきましては、米州では堅調に推移しました。国内では自動車
産業向けが若干増加、一般産業向けが若干減少しました。中国および欧州では、
自動車産業向け、一般産業向けともに売上が低調でした。これらの結果、ロボッ
ト部門全体の売上高は前年度に比べ減少しました。
ロボット部門の連結売上高は、2,024 億 91 百万円(前期比 6.9%減)、全連結
売上高に対する構成比は 39.8%となりました。
[ロボマシン部門]
ロボマシン部門につきましては、ロボドリル(小型切削加工機)は、IT関係の
一時的需要がほぼなくなりましたが、自動車部品市場への拡販に注力しました。
しかしながら、自動車関連も当期後半から減速したため、売上が減少しました。
ロボショット(電動射出成形機)は、自動車部品、IT関係、医療市場向けを中心
に粘り強く拡販に努めましたが、売上は若干減少しました。ロボカット(ワイヤ
カット放電加工機)についても、中国市場を中心に売上が減少しました。
ロボマシン部門の連結売上高は、749億12百万円(前期比34.9%減)
、全連結売
上高に対する構成比は14.7%となりました。
[サービス部門]
サービスにつきましては、「サービス ファースト」のキーワードのもと、サー
ビス体制の強化、 技術の積極的な導入による効率アップ、
IT サービス技術の向上、
サービスツールの充実などを進めました。世界中に 260 以上のサービス拠点を置
き、108 ヶ国をカバーする体制を構築し、お客様の工場でのダウンタイムを最小
限にするための迅速な保守サービス活動を行っております。
サービス部門の連結売上高は、876 億 2 百万円(前期比 4.7%減)、全連結売上
高に対する構成比は 17.2%となりました。
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ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
(2)当期の財政状態の概況
資産合計は、前年度末比 1,128 億 41 百万円減の 1 兆 5,124 億 99 百万円となり
ました。
負債合計は、前年度末比 305 億 60 百万円減の 1,496 億 34 百万円となりました。
純資産合計は、前年度末比 822 億 81 百万円減の 1 兆 3,628 億 65 百万円となり
ました。
なお当社は、当社の株主還元方針(5 ページ)に基づき、発行済株式総数の 5%
を超える自己株式(8,930 株、88 百万円)を 2019 年 5 月 31 日付で消却いたし
ました。(本消却に伴う純資産合計額への影響はありません。
)
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年度末比 927
億 6 百万円減の 5,150 億 8 百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前年同期比 328 億 66 百万円減の 1,448 億 72
百万円であり、これは主に税金等調整前当期純利益が減少したことによるもので
す。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前年同期比 390 億 24 百万円減の 843 億 19
百万円であり、これは主に有形固定資産の取得による支出が減少したことによる
ものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前年同期比 321 億 42 百万円減の 1,407 億 26
百万円であり、これは主に配当金の支払額が減少したことによるものです。
(4)今後の見通し
今後の新型コロナウイルス感染症の拡大の程度や収束時期を現時点で合理的に
予想することが困難なこと、IT 関係の一時的需要が引き続き見込めない状況が続
くことに加え、貿易摩擦の影響を含む各国の関税政策や為替動向などの様々な不
透明な要因から、総じて予断を許さない状況が続くものと思われます。
4
ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
2021 年 3 月期第 2 四半期(累計)の連結業績見通しには、現時点で当社が把
握可能な情報に基づいて、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を見込ん
でおりますが、当予想は大きく変動する可能性があります。
2021 年 3 月期第 2 四半期(累計)の連結業績予想
金額(百万円) 前年同期比(%)
売上高 197,900 △24.2
営業利益 18,900 △61.4
経常利益 23,100 △59.5
当期純利益 16,400 △59.2
注)2020 年 4 月 1 日から 2020 年 9 月 30 日までの期間における為替レート
は、平均 100 円/ドル、115 円/ユーロを想定しております。
(5)利益配分に関する基本方針および当期の配当
当社は、株主の皆様への利益還元につきましては、以下の基本方針に基づき
行います。
1.配当について
連結配当性向 60%を基本方針として実施する。
2.自己株式取得について
成長投資とのバランスを考慮し、株価水準に応じて、自己株式取得を機
動的に行う。
3.自己株式の消却について
自己株式の保有は発行済株式総数の 5%を上限とし、それを超過する部
分は原則として毎期消却する。
当社は、上記基本方針に基づき株主還元を実施してきました。
また、当社は、2019 年 4 月 24 日、7 月 29 日、10 月 28 日および 2020
年 1 月 29 日開催の取締役会において、500 億円を上限とする自己株式の取得
を決議しておりましたが、米中貿易摩擦や新型コロナウイルス感染症拡大等の影
響を受けた株式市場の著しい変動等により、決議した自己株式の取得価額総額の
上限には至りませんでした。
当期末は、連結配当性向 60%の配当に加えて、上記の取締役会において決議し
た自己株式の取得価額総額(上限)のうちの未取得分を主な原資として、特別配
5
ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
当として還元するものです。
当期の配当金につきましては、以下を予定しております。
期末配当 年間配当 配当
中間配当
(予定) (予定) 性向
174 円 65 銭 300 円 00 銭
当期
125 円 35 銭 78.6%
(2019 年度) (普通配当 103 円 79 銭) (普通配当 229 円 14 銭)
(特別配当 70 円 86 銭) (特別配当 70 円 86 銭)
(ご参考) 598 円 19 銭 404 円 92 銭 1,003 円 11 銭
前期 (普通配当 252 円 87 銭)(普通配当 224 円 34 銭) (普通配当 477 円 21 銭) 126.1%
(2018 年度) (特別配当 345 円 32 銭)(特別配当 180 円 58 銭) (特別配当 525 円 90 銭)
2.経営方針
(1)経営の基本方針
ファナックは 1956 年に日本で民間初の NC とサーボ機構の開発に成功して以
来、一貫して工場の自動化を追求してまいりました。
ファナックの基本技術である NC とサーボから成る FA 事業と、その基本技術
を応用したロボット事業およびロボマシン事業の三本柱に、IoT を担うオープン
プラットフォーム「FIELD system」を加えた事業によって、お客様における製造
の自動化と効率化を推進することで、国内外の製造業の発展に貢献してまいりま
す。
(2)対処すべき課題
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響等により、世界景気の不透明感
が増しており、予断を許さない状況が続くものと思われます。
当社グループは、お客様、お取引先、社員およびその家族の感染予防・感染拡
大の防止を最優先としつつ、お客様への商品の供給とサービス活動の継続を図っ
てまいります。
一方、このような厳しい状況下ではありますが、会社の将来を見据え、中長期
的な視点に立った経営は継続していく所存です。
当社グループは、「one FANUC」をキーワードに、FA・ロボット・ロボマシ
ンが一体となってトータルソリューションを提供してまいります。またグループ
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ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
一体となって世界中のお客様へ商品を供給しサービスを提供してまいります。
また、ファナックの商品は生産財ですので、お客様の工場におけるダウンタイ
ムを最小化し稼働率向上を図るため、 「壊れない」「壊れる前に知らせる」「壊れ
てもすぐ直せる」を商品開発において徹底いたします。同時に、生産財のサプラ
イヤとしてお客様への供給責任を果たすべく、お客様にご安心いただける生産体
制を確保してまいります。
そして「サービス ファースト」の精神のもと、世界中のどこでもファナックの
グローバルスタンダードの高水準なサービスを提供し、お客様が使用し続ける限
り保守を続ける「生涯保守」を行ってまいります。
さらに、当社グループは、IoT・AI 技術を、今後も競争力の高い商品を開発し
市場投入していくうえで必要不可欠な技術と考えております。当社はこれらの技
術をFA・ロボット・ロボマシンに積極的に適用し、お客様における生産の効率
化を一層推進してまいります。
現在、当社を取り巻く事業環境は厳しい状況ではありますが、
当社グループは、
長期的視点に立ち、商品競争力の強化、セールス・サービス活動の強化、工場の
自動化・ロボット化の推進など、より強い企業体質にするための施策を推し進め
ております。一方で、全社で経費と時間の削減および業務の合理化に取り組み、
優先度に応じて設備の導入計画の見直しも進めております。
今後も当社グループは、基本理念である「厳密」と「透明」を徹底し、こうし
た諸施策をグループ一丸となって推し進めることにより、お客様の当社グループ
への安心と信頼を高めるとともに、激しい環境変化に適応し、永続的に発展でき
るよう努力してまいります。
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性および企業間の比較可能性を
考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。
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ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
4.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月31日) (2020年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 607,155 405,861
受取手形及び売掛金 106,204 85,266
有価証券 15,000 126,700
商品及び製品 71,042 65,122
仕掛品 55,174 51,979
原材料及び貯蔵品 29,930 25,450
その他 24,302 10,833
貸倒引当金 △1,123 △831
流動資産合計 907,684 770,380
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物(純額) 301,179 310,060
機械装置及び運搬具(純額) 55,823 60,216
土地 145,885 146,085
建設仮勘定 56,715 65,458
その他(純額) 14,974 15,317
有形固定資産合計 574,576 597,136
無形固定資産 9,603 10,219
投資その他の資産
投資有価証券 86,674 83,337
繰延税金資産 36,552 33,912
退職給付に係る資産 6,737 13,968
その他 3,970 4,003
貸倒引当金 △456 △456
投資その他の資産合計 133,477 134,764
固定資産合計 717,656 742,119
資産合計 1,625,340 1,512,499
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(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月31日) (2020年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 36,567 26,974
未払法人税等 15,007 9,270
アフターサービス引当金 8,215 8,306
その他 75,278 56,413
流動負債合計 135,067 100,963
固定負債
退職給付に係る負債 42,097 44,652
その他 3,030 4,019
固定負債合計 45,127 48,671
負債合計 180,194 149,634
純資産の部
株主資本
資本金 69,014 69,014
資本剰余金 96,265 96,265
利益剰余金 1,380,439 1,351,122
自己株式 △91,040 △127,822
株主資本合計 1,454,678 1,388,579
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 9,111 5,058
為替換算調整勘定 △6,677 △26,608
退職給付に係る調整累計額 △19,337 △11,929
その他の包括利益累計額合計 △16,903 △33,479
非支配株主持分 7,371 7,765
純資産合計 1,445,146 1,362,865
負債純資産合計 1,625,340 1,512,499
9
ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
連結損益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
売上高 635,568 508,252
売上原価 369,761 326,095
売上総利益 265,807 182,157
販売費及び一般管理費 102,510 93,807
営業利益 163,297 88,350
営業外収益
受取利息 4,195 3,861
受取配当金 1,510 1,444
持分法による投資利益 14,243 8,752
雑収入 4,222 2,733
営業外収益合計 24,170 16,790
営業外費用
固定資産撤去費用 1,955 971
投資有価証券評価損 47 454
寄付金 292 300
雑支出 1,714 599
営業外費用合計 4,008 2,324
経常利益 183,459 102,816
特別利益
厚生年金基金代行返上益 25,081 -
特別利益合計 25,081 -
特別損失
減損損失 - 1,973
特別損失合計 - 1,973
税金等調整前当期純利益 208,540 100,843
法人税、住民税及び事業税 48,977 24,450
法人税等調整額 4,794 1,776
法人税等合計 53,771 26,226
当期純利益 154,769 74,617
非支配株主に帰属する当期純利益 606 1,246
親会社株主に帰属する当期純利益 154,163 73,371
10
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連結包括利益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
当期純利益 154,769 74,617
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △3,979 △4,053
為替換算調整勘定 △1,946 △18,634
退職給付に係る調整額 4,780 7,408
持分法適用会社に対する持分相当額 △4,267 △1,961
その他の包括利益合計 △5,412 △17,240
包括利益 149,357 57,377
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 148,906 56,796
非支配株主に係る包括利益 451 581
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(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 69,014 96,265 1,398,977 △91,020 1,473,236
会計方針の変更によ
-
る累積的影響額
会計方針の変更を反映
69,014 96,265 1,398,977 △91,020 1,473,236
した当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △173,665 △173,665
親会社株主に帰属す
154,163 154,163
る当期純利益
合併による変動 1,121 1,121
自己株式の取得 △187 △187
自己株式の処分 6 4 10
自己株式の消却 △6 △157 163 -
株主資本以外の項目
の当期変動額(純
額)
当期変動額合計 - - △18,538 △20 △18,558
当期末残高 69,014 96,265 1,380,439 △91,040 1,454,678
その他の包括利益累計額
その他有価証券評 退職給付に係る調 その他の包括利益 非支配株主持分 純資産合計
為替換算調整勘定
価差額金 整累計額 累計額合計
当期首残高 13,090 △619 △24,117 △11,646 6,040 1,467,630
会計方針の変更によ
-
る累積的影響額
会計方針の変更を反映
13,090 △619 △24,117 △11,646 6,040 1,467,630
した当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △173,665
親会社株主に帰属す
154,163
る当期純利益
合併による変動 1,121
自己株式の取得 △187
自己株式の処分 10
自己株式の消却 -
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 △3,979 △6,058 4,780 △5,257 1,331 △3,926
額)
当期変動額合計 △3,979 △6,058 4,780 △5,257 1,331 △22,484
当期末残高 9,111 △6,677 △19,337 △16,903 7,371 1,445,146
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ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 69,014 96,265 1,380,439 △91,040 1,454,678
会計方針の変更によ
△63 △63
る累積的影響額
会計方針の変更を反映
69,014 96,265 1,380,376 △91,040 1,454,615
した当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △102,541 △102,541
親会社株主に帰属す
73,371 73,371
る当期純利益
合併による変動 -
自己株式の取得 △36,875 △36,875
自己株式の処分 4 5 9
自己株式の消却 △4 △84 88 -
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 -
額)
当期変動額合計 - - △29,254 △36,782 △66,036
当期末残高 69,014 96,265 1,351,122 △127,822 1,388,579
その他の包括利益累計額
その他有価証券評 退職給付に係る調 その他の包括利益 非支配株主持分 純資産合計
為替換算調整勘定
価差額金 整累計額 累計額合計
当期首残高 9,111 △6,677 △19,337 △16,903 7,371 1,445,146
会計方針の変更によ
△63
る累積的影響額
会計方針の変更を反映
9,111 △6,677 △19,337 △16,903 7,371 1,445,083
した当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △102,541
親会社株主に帰属す
73,371
る当期純利益
合併による変動 -
自己株式の取得 △36,875
自己株式の処分 9
自己株式の消却 -
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 △4,053 △19,931 7,408 △16,576 394 △16,182
額)
当期変動額合計 △4,053 △19,931 7,408 △16,576 394 △82,218
当期末残高 5,058 △26,608 △11,929 △33,479 7,765 1,362,865
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ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益 208,540 100,843
減価償却費 39,709 45,913
減損損失 - 1,973
貸倒引当金の増減額(△は減少) △200 △261
退職給付に係る負債の増減額(△は減少) △25,320 2,762
退職給付に係る資産の増減額(△は増加) △6,732 △7,456
受取利息及び受取配当金 △5,705 △5,305
持分法による投資損益(△は益) △14,243 △8,752
売上債権の増減額(△は増加) 67,500 18,358
たな卸資産の増減額(△は増加) △6,249 10,288
仕入債務の増減額(△は減少) △16,393 △8,646
その他 3,855 14,118
小計 244,762 163,835
利息及び配当金の受取額 13,662 11,965
法人税等の支払額 △79,985 △29,655
その他 △701 △1,273
営業活動によるキャッシュ・フロー 177,738 144,872
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の預入による支出 △60,142 △32,248
定期預金の払戻による収入 67,357 28,672
有形固定資産の取得による支出 △125,324 △75,429
その他 △5,234 △5,314
投資活動によるキャッシュ・フロー △123,343 △84,319
財務活動によるキャッシュ・フロー
自己株式の取得による支出 △183 △36,870
配当金の支払額 △173,571 △102,546
その他 886 △1,310
財務活動によるキャッシュ・フロー △172,868 △140,726
現金及び現金同等物に係る換算差額 △580 △12,533
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) △119,053 △92,706
現金及び現金同等物の期首残高 725,903 607,714
非連結子会社との合併に伴う現金及び現金同等物の
864 -
増加額
現金及び現金同等物の期末残高 607,714 515,008
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ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
(5) 連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(会計方針の変更)
(国際財務報告基準第 16 号「リース」の適用)
国際財務報告基準を適用している子会社は、当連結会計年度より、国際財務報告基準
第 16 号「リース」(以下「IFRS 第 16 号」という。) を適用しております。これにより、
リースの借手は、原則としてすべてのリースを貸借対照表に資産および負債として計上
することとしました。 IFRS 第 16 号の適用については、経過的な取扱いに従っており、
会計方針の変更による累積的影響額を当連結会計年度の期首の利益剰余金に計上してお
ります。なお、当該会計基準の適用が連結財務諸表に及ぼす影響は軽微であります。
(米国財務会計基準審議会会計基準編纂書第 606 号「顧客との契約から生じる収益」の適用)
米国会計基準を適用している子会社は、当連結会計年度より、米国財務会計基準審議
会会計基準編纂書第 606 号「顧客との契約から生じる収益」(以下「ASC 第 606 号」とい
う。) を適用しております。これにより、約束した財又はサービスが顧客に移転された
時点で、当該財又はサービスと交換に利益を得ると見込む対価を反映した金額で、収益
を認識しております。ASC 第 606 号の適用については、経過的な取扱いに従っており、
会計方針の変更による累積的影響額を当連結会計年度の期首の利益剰余金に計上してお
ります。なお、当該会計基準の適用が連結財務諸表に及ぼす影響は軽微であります。
(表示方法の変更)
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において、独立掲記しておりました「営業外費用」の「固定資産除売
却損」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より営業外費用の「雑支
出」に含めて表示しております。また、前連結会計年度において、「営業外費用」の
「雑支出」に含めて表示しておりました「投資有価証券評価損」および「寄付金」は、
金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法
の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、「営業外費用」に表示していた「固定資産除売却損」1,059 百万円、「雑
支出」994 百万円は、「投資有価証券評価損」47 百万円、「寄付金」292 百万円、「雑
支出」1,714 百万円として組み替えております。
(セグメント情報等)
1 セグメント情報
前連結会計年度(自 2018 年 4 月 1 日 至 2019 年 3 月 31 日)及び
当連結会計年度(自 2019 年 4 月 1 日 至 2020 年 3 月 31 日)
当社グループは、ファクトリーオートメーション(FA)の総合的なサプライヤと
して、自動化による生産システムに使用される CNC システムと CNC システムの技
術をベースとしたその応用商品の開発、製造、販売を主な事業とする単一業種の事
業活動を営んでおります。
当社グループでは、すべての商品に、CNC、サーボモータが使用されていること
から、投資の意思決定は、特定の商品の状況だけではなく、すべての商品の受注・
売上、製造の状況により判断しております。
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ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
このように、当社グループにおいては投資の意思決定を全体で実施し、事業セグ
メントは単一であるためセグメント情報の記載を省略しております。
2 関連情報
当連結会計年度(自 2019 年 4 月 1 日 至 2020 年 3 月 31 日)
(1) 製品及びサービスごとの情報
(単位:百万円)
FA ロボット ロボマシン サービス 合計
外部顧客への売上高 143,247 202,491 74,912 87,602 508,252
(2) 地域ごとの情報
◎ 売上高
(単位:百万円)
日本 米州 欧州 アジア その他の地域 合計
117,134 125,121 99,157 162,941 3,899 508,252
(注)売上高は顧客の所在地別を基礎とし、国又は地域別に分類しております。
◎ 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の額が連結貸借対照表の有形固定資産の額
の 90%超であるため、記載を省略しております。
(1株当たり情報)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月 1日 (自 2019年4月 1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
1株当たり純資産額 7,417.70円 1株当たり純資産額 7,064.22円
1株当たり当期純利益金額 795.34円 1株当たり当期純利益金額 381.89円
なお、潜在株式調整後1株当たり当期純利益 なお、潜在株式調整後1株当たり当期純利益
金額については、潜在株式が存在しないため記 金額については、潜在株式が存在しないため記
載しておりません。 載しておりません。
(注) 1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
項目 (自 2018年4月 1日 (自 2019年4月 1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
親会社株主に帰属する当期純利益金額(百万円) 154,163 73,371
普通株主に帰属しない金額(百万円) ─ ─
普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純利益 154,163 73,371
金額(百万円)
普通株式の期中平均株式数(千株) 193,834 192,124
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ファナック㈱(6954)2020年3月期決算短信
(重要な後発事象)
(自己株式の消却)
当社は 2020 年 4 月 24 日開催の取締役会において、会社法第 178 条の規定に基づき、
自己株式を消却することを決議しました。
1 消却する株式の種類 :当社普通株式
2 消却する株式の数 :2,109,744 株
(消却前発行済株式総数に対する割合 1.03%)
3 消却予定日 :2020 年 5 月 29 日
4 消却後の発行済株式総数 :201,922,097 株
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