6952 カシオ計 2020-11-10 15:00:00
2021年3月期第2四半期決算説明会資料 [pdf]
2021年3月期第2四半期 決算概要
2021年3月期 業績見通し
2020年11月10日
カシオ計算機株式会社
本資料における業績予想及び将来の予想等に関する記述は、
現時点で入手された情報に基づき判断した予想であり、潜在的
なリスクや不確実性が含まれております。
従って、実際の業績は、様々な要因により、これらの業績とは
異なることがありますことをご承知おき下さい。
2021年3月期第2四半期 決算概要
2021年3月期第2四半期 連結決算実績
単位:億円
20年3月期 21年3月期 20年3月期 21年3月期
連結 2Q実績 2Q実績
前年比 上期実績 上期実績
前年比
売上高 797 639 80% 1,458 1,039 71%
営業利益 91 54 59% 167 42 25%
利益率 11.5% 8.5% 11.4% 4.1%
経常利益 87 56 65% 157 46 29%
当期純利益 78 61 78% 127 52 41%
1株利益(円) 32.25 25.25 52.12 21.53
4
セグメント別実績 売上・営業利益
単位:億円
20年3月期 21年3月期 20年3月期 21年3月期
連結 2Q実績 2Q実績 前年比 上期実績 上期実績 前年比
売
コンシューマ 686 569 83% 1,267 921 73%
上 システム 95 58 61% 162 96 59%
その他 15 11 74% 29 22 77%
高
合計 797 639 80% 1,458 1,039 71%
営
コンシューマ 106 83 79% 207 108 52%
業 システム 3 ▲7 - ▲6 ▲25 -
利 その他 1 1 68% 2 2 87%
調整額 ▲19 ▲24 - ▲37 ▲43 -
益
合計 91 54 59% 167 42 25%
5
事業別売上 前年比
現通ベース 売上前年比
1Q 2Q 上期
時計 58% 83% 72%
教育関数 50% 71% 62%
辞書 64% 64% 64%
楽器 127% 114% ※ 120%
プロジェクター 38% 43% 40%
その他システム 65% 65% 65%
合計 62% 80% 72%
※楽器:想定を上回る売上好調により9月在庫不足
6
時計事業概況(成長拡大事業)
上期実績
■1Qは全地域でコロナウイルス影響を大きく受けたものの、
2Qは中国が牽引し急回復(中国2Q前年比+49%)
■ジャンル別ではG-SHOCK、特にGメタルの回復基調が顕著
単位:億円
上期
1Q 2Q
売上高 222 383 605
営業利益率 11% 20% 17%
増収率 -44% -16% -29%
(現地通貨ベース) (-42%) (-17%) (-28%)
7
時計事業(成長拡大事業)
【ジャンル別】(円ベース) ■2Q売上高:383億円 利益率:20% G-SHOCK
フルメタル
(前年比 16%減収、現通ベース 17%減収) 『GMW-B5000GD』
・販売数量、平均単価
G-SHOCK, BABY-G(メタル) -時計全体:数量-20%、単価 +4%(円ベース)/+3%(現通ベース)
G-SQUAD
G-SHOCK, BABY-G(プラ) 心拍計・GPS搭載
『GBD-H1000』
G以外
■G-SHOCK 前年比
1Q:-37% → 2Q:-5%まで急回復
G-SHOCKの中でも特にGメタルが全地域で1Q対比大幅回復 G-SHOCK
プラ
億円 Gメタル 前年比 1Q:-47% → 2Q:+2% 『GA-2100』
・中国で金色のG-SHOCKフルメタル『GMW-B5000GD』好調
・5月発売のワークアウトに最適なG-SQUAD『GBD-H1000』 G-SHOCK
好調継続 八村 塁選手
シグネチャーモデル
『GST-B100RH』
・八角形フォルムのデジタル・アナログコンビネーションモデル
『GA-2100』が欧州、アジア新興国地域を中心に販売好調
■G-SHOCK以外の売上減少
OCEANUS
Manta
『OCW-S5000E』
消費マインドの低下、時計市場縮小により引き続き厳しい状況
20年3月期 21年3月期
20年3月期
1Q
21年3月期
1Q 2Q 2Q ・ノンブランドなどの一般時計のマイナス継続
・OCEANUSはMantaなど一部モデルが堅調に推移 EDIFICE
Scuderia
Alpha Tauri
・EDIFICEのScuderia Alpha Tauri限定モデル コラボモデル
『EQB-1100AT』
『EQB-1100AT』による話題訴求とファン層拡大
8
時計事業(成長拡大事業)
【エリア別概況:1Q/2Q・上期】(前年比:現地通貨ベース)
各エリア回復傾向、特に中国が急回復
■日 本(前年比 1Q -52%/2Q -35% 上期 -43%) 【エリア別】
インバウンド消失、前年消費増税特需影響により減収
日本 北米 欧州 中国 その他
■北 米(前年比 1Q -25%/2Q -20% 上期 -22%)
自社EC販売増により実店舗の落ち込みを一定程度カバー
億円
■欧 州(前年比 1Q -32%/2Q -24% 上期 -27%)
消費マインドの低下影響あるも、ECは好調推移
■中 国(前年比 1Q -10%/2Q +49% 上期 +20%) 目標値達成
⇒
オンラインの好調に加え、モール店頭での週末イベント実施
などによりオフラインも大幅拡大
9月6日 京東スーパーブランドデイ 当社販売好調
・ 売上 4.68億円(3,122万元)→ 時計カテゴリ内 歴代1位
・ ターゲット毎に最適な商品、メディア展開
・ TikTokを活用した事前情報拡散と動画投稿参加型オンラインイベント
・ 番組型生中継での新製品発表+ブランド配信でオンライン店舗集客、事前予約促進
20年3月期 21年3月期 20年3月期 21年3月期
1Q 1Q 2Q 2Q
■その他(前年比 1Q -59%/2Q -27% 上期 -42%)
一部地域(香港、インド)ではオンラインが牽引役となり
1Q対比で改善が見られたものの、全体としては直営店、
モールを中心とするオフライン中心の展開のため苦戦
9
時計事業(成長拡大事業)
【オンライン/オフライン販売実績】
全体:2QのEC販売は前年比約+30%と大幅拡大(EC販売比率約35%)
■中国:京東スーパーブランドデイ好調、EC販売比率50%強
2Q 前年比 EC販売+44%、実店舗+56%
■欧米:EC販売拡大継続、自社EC販売も順調に拡大中
【EC】 【実店舗】
日本 北米 欧州 中国 その他
億円
億円
20年3月期 21年3月期 20年3月期 21年3月期 20年3月期 21年3月期 20年3月期 21年3月期
1Q 1Q 2Q 2Q 1Q 1Q 2Q 2Q
10
教育関数事業概況(成長拡大事業)
上期実績
単位:億円
上期
1Q 2Q
売上高 50 96 146
営業利益率 2% 9% 6%
増収率 -52% -28% -39%
(現地通貨ベース) (-50%) (-29%) (-38%)
・関数電卓:欧州では対面型授業開校に伴い売上回復
(例:UK、フランス、ドイツ2Q売上 対前年90~100%水準まで回復)
新興国の主要エリアでは休校が続いており、売上が3Q以降に後ろずれ
(学校再開予定 アフリカ、インド 3Q以降、中南米4Q以降)
・一般電卓:新興国を中心に文具流通再開遅れにより減収 ClassWiz
『FX-991EX』
11
教育関数事業(地域別状況)
下期は対面型授業開校に伴い関数電卓売上回復が見込まれる
出典:UNESCO
12
収益改善事業概況
上期実績 (電子辞書、楽器、プロジェクター、その他システム等)
■楽器は構造改革完了及び巣ごもり需要により増収・増益
単位:億円
上期
1Q 2Q
売上高 115 146 261
営業利益率 -17% -7% -11%
増収率 -21% -21% -21%
※2Q内訳)売上高 :電子辞書約12% 楽器約46% プロジェクター約7%
その他システム約33% 他電子文具
営業利益:楽器 6億円、プロジェクター -4億円
13
楽器(収益改善事業)
構造改革の早期完遂により事業収益構造大幅改善
長期赤字体質 ⇒ 利益率 9% (2021年3月期 上期)
構造改革取り組み
・自社生産体制強化(高品質化)/自動化ライン導入
・電子キーボードラインアップの効率化(60→30ラインアップへ半減)
・戦略的投資による新音源開発 ⇒ 品質向上(単価アップへ)
・設計の抜本的改善 ⇒ 省スペース化で物流コスト大幅削減 スタイル・音・タッチの最適バランスを実現した電子ピアノ PX-S1000
・流通再構築
コンパクトかつ高品質なSlim&Smart戦略商品の開発
Slim&Smartは粗利率高、既存の商品対比 +10%
楽器全体のうち、Slim&Smartが占める割合 45%(2Q時点)
手軽に持ち運び、好きな場所で演奏が楽しめる電子キーボード CT-S200
EC販売比率大幅向上
2020年3月期 上期 約24% ⇒ 2021年3月期 上期 約35%(+11%)
特に欧州やアジア新興国で大きく伸長
例) インドでの成功事例
大手ECサイトや自社SNSを駆使し、オンライン上で自社Appによる
セルフラーニングを訴求。一気にEC販売加速。
(2021年3月期 上期 EC売上対前年6倍/EC販売比率約6割)
14
収益改善事業
電子辞書
・学生向けは上期対前年微増
・社会人、シニア向けはコロナ影響により需要減退
プロジェクター
・既存の汎用データプロジェクター市場展開から次世代プロジェクション領域へ全面転換。
・当社独自の小型プロジェクション技術を活かせる新規事業領域を創造。
・構造改革費用として特別損失17億円計上(資産廃棄損、固定資産の減損等)
その他システム
PA:大型案件売上獲得により堅調推移
SA:コロナ影響により減収
15
2021年3月期 業績見通し
2021年3月期計画
単位:億円
2021年3月期
連結
上期実績 前年比 下期計画 前年比 通期計画 前年比
売上高 1,039 71% 1,161 86% 2,200 78%
営業利益 42 25% 58 47% 100 34%
利益率 4.1% 5.0% 4.5%
経常利益 46 29% 44 35% 90 32%
当期純利益 52 41% 13 26% 65 37%
1株利益(円) 21.53 5.26 26.79
※上期実績を踏まえ、通期営業利益+40億円、経常利益+40億円、当期純利益+35億円上方修正
17
2021年3月期計画 セグメント別売上・営業利益
単位:億円
2021年3月期
連結
上期実績 前年比 下期計画 前年比 通期計画 前年比
売
コンシューマ 921 73% 1,064 90% 1,985 81%
上 システム 96 59% 69 50% 165 55%
その他 22 77% 28 103% 50 90%
高
合計 1,039 71% 1,161 86% 2,200 78%
営
コンシューマ 108 52% 132 72% 240 61%
業 システム ▲25 - ▲25 - ▲50 -
利
その他 2 87% ▲2 - 0 -
調整額 ▲43 - ▲47 - ▲90 -
益
合計 42 25% 58 47% 100 34%
18
2022年3月期計画
アフターコロナを想定した事業計画 単位:億円
2022年3月期
売上高 営業利益 利益率
時計事業 1,600 290 18%
教育関数事業 550 80 15%
収益改善事業 600 30 5%
新規事業・その他
50 -80
(全社調整額含)
合計 2,800 320 11%
市場環境の変化に適応するために
必要な構造改革を今期中にやり切る
19
今期(2021年3月期)の取り組み
20
アフターコロナでの前提と取り組み(成長拡大事業)
前提 取り組み
①顧客とのタッチポイント変化 ①自社EC比率拡大、デジタルマーケティング強化
(既存の売り場縮小)
②一般時計の市場縮小 ②G-SHOCKコアファンの囲い込み
(但し、唯一無二のG-SHOCKは 中国、新興国など市場ポテンシャルが高いエリアで拡大
時
引き続き強い需要) G-SHOCK資産の有効活用による一般時計売上維持
計
③スマートウォッチ市場拡大 ③自社の得意な領域を活かした、ランニング/健康に特化
北米市場においてSWが逆転 したスマートウォッチ展開
上期対前年実績
SW:93%、一般時計:65%
①対面型授業の再開と共に関数電卓 ①『GAKUHAN』活動の継続
実機の需要回復
教 ②オンライン学習/試験へのニーズの ②TV・オンライン授業環境下での教師向け数学授業支援
育 高まり オンライン授業/試験、電子教科書への対応
関 ・関数電卓ソフトの浸透 『ClassPad.net』
数 ・Webアプリビジネスの拡大(自動採点、問題作成支援等)
③国内GIGAスクール構想の前倒し ③新たに発生する学習ツール・コンテンツニーズを取り込む
スタート
21
アフターコロナでの前提と取り組み(収益改善事業/新規事業)
前提 取り組み
高付加率(Slim&Smart)の比率UP
楽器 巣ごもり需要による販売拡大
EC販売拡大、自社Appによるセルフラーニング支援
収 学生向け専用機需要は変わらず
益 電子辞書 カスタマイズ化(本当に必要なコンテンツ厳選)
教育現場のデジタル化加速
改
善 SA:キャッシュレス対応レジへ切り替え
キャッシュレス化が加速(SA)
その他システム 売り切り型から業務支援トータルソリューション事業へ変革
運輸・流通現場での人手不足(PA)
PA:既存ラインアップで十分対応可能
スマートウォッチメーカーによる機能を
アジア、日本市場において、ランニング、健康管理のドメイン
スポーツ 活用した領域拡大
展開を今まで以上に加速させる
・健康 エクササイズ需要の増加、健康志向の
ランナー向け製品・サービス概要を2021年1月に発表
高まり
利便性向上に向けたサプライ、ハードウェア改良開発推進、
新 ビューティテック 変化なし
実証実験により最適なビジネスモデルを検討
規
事 ダーモカメラ、ダーモスコープの海外展開に加え、
メディカル 変化なし
業 AI診断サポートサービスのグローバル展開を図る
AI搭載カメラモジュールによる監視/セキュリティ、FA/点検
イメージング 安心、安全、省力化へのニーズ増加
分野への事業貢献
プロジェクター 元々の市場縮小傾向に加え、
小型プロジェクション技術を活かせる新規事業領域創造
(小型プロジェクション) コロナ禍により市場大幅縮小
22
アフターコロナでの前提と取り組み(全社構造改革)
前提 取り組み
■オンライン社会への移行やDXといった コロナ禍でのライフスタイル、ワークスタイルの変化に対応
メガトレンドの急激な前倒しと顕在化 するため、DXの強力展開を中心とした業務の効率化、
■世界中でライフスタイルやワークスタイル 並びに高度化を推進
が一変
■企業がお客様にどう近付くか求められる <営業本部>
全 ターゲットユーザーに対して適切に価値を提供するための、
社
時代
営業体制・流通・マーケティングの抜本的な見直し
構
造
改 <生産本部>
革 モノづくりのDXによりお客様への提供価値最大化を図る
また、バリューチェーン全体を最適化し経営基盤を強化
<本社スタッフ>
DXを活用した各部門の専門機能強化及び経費効率化
23
時計事業(G-SHOCKのファンマーケティング)
コロナ禍で流通、ユーザーの生活様式が変化/ユーザーと直接つながる場所・機会がより大事に
オフライン オンライン
SNS G-SHOCKファン数
Facebook Instagram
G-SHOCKフォロワー数 G-SHOCKフォロワー数
900万人 300万人
Facebook 時計ブランド フォロワー数No.1
非公式コミュニティグループ
グループ数:108 メンバー総数:117万人
北米での自社EC成功事例
全世界 約1400店舗 G-SHOCK.com 2021年3月期上期
(北米G-SHOCKサイト) 売上 前年比 約3倍
単なる「売り場」→「タッチポイント」へ 訪問者数 1,091万人
進化が必要 (前年比148%)
他地域の自社ECも強化促進
事例)G-SHOCKを多数保有するロイヤルファンのG-SHOCKストア(非直営店)来訪時エピソード
プレミアムG-SHOCK(高額商品)を買おうとしたが在庫切れ、店員からは「入荷したら電話で連絡します」
で終わってしまった。せっかくの接点において、もっと別の対応があったのではないか。
⇒ G-SHOCKストアという良い流通資産が既にあるのに、まだまだチャンスロスをしている
⇒ 顧客情報登録を促すことで、購入履歴から最適な新商品紹介や代替商品の提案が可能ではなかったか
24
時計事業(デジタルマーケティングを活用したユーザーの囲い込み)
データを活用したユーザー理解と、商品やサービスのパーソナライゼーションを促進し、
ユーザー一人ひとりに満足していただける体験をデジタル技術を活用して提供する
ユーザーデータの統合管理 オムニチャネル化
様々なデータをユーザー単位で 自社ECとG-SHOCKストアを連携させて、
統合してユーザー理解を促進する ユーザーの要望に応えたサービスを提供
ウェブサイト
ウェブ接客の個別最適化
行動
ウェブサービス ウェブサイトでユーザーごとに情報や
/アプリ利用 コンテンツを個別に提供する
製品登録
ユーザーデータ ファン限定サービスの提供
統合管理
EC購入 G-SHOCK/CASIOのファンの方々に
向けた特別なサービスを限定で提供
製品
アフター 利用状況 製品やサービスのカスタマイズ
サービス
お客様の好みや利用状況に合わせて
アプリや製品をカスタマイズして提供する
25
時計事業(G-SHOCKユーザー層とコミュニケーションの方向性)
G-SHOCKユーザー層 コミュニケーションの方向性
一人ひとりに寄り添った
ブランドのサービス化 価値提供により
G-SHOCKを3個以上所有している
G-SHOCK ユーザーが参加し、ブランドを
ユーザーかつG-SHOCKの好意度が
5段階評価でTOP1(≒コアファン) 体感する各種サービスを提供し、 ロイヤルファン
コアファン 商品の購買へとつなげる
約500万人
として囲い込み、
深く長く繋がり続ける
コミュニケーション
時計の購入候補として プラットフォーム
G-SHOCKを挙げているユーザー G-SHOCK
(G-SHOCK所有は2個以下) ユーザーへの情報提供やコンテンツ
(購入意向のあるユーザー 23%) 好感層 提供を最適化し、自社ECの購買
を促進する
約5,000万人
G-SHOCK 新しいタッチポイントの開発
G-SHOCKの購入意向が
非関心層 関心が低いユーザーに振り向いて
無いユーザー もらう為の新しい接点や新しい
体験を提供する
約1億6,000万人
出典:当社時計グローバルブランド調査(2020年2月)を活用して推計(31カ国調査)
26
時計事業(注力市場:中国、新興国)
■中国における市場ポテンシャル(中国ではG-SHOCKを中心に時計売上拡大の余地は大きい)
時計全体 G-SHOCK
カシオ中国
カシオ計算機 スイス輸出統計 カシオ計算機 G-SHOCK
(2020年3月期) (2019年) (2020年3月期) 潜在市場
900億円
カシオ中国
時計全体
潜在市場
1,200億円
日本 中国 日本 中国 日本 中国 中国
販売数量ポテンシャル
(当社試算値)
※人口、可処分所得、認知率を調査の上 当社にて独自算定
・中国ではG-SHOCKの認知度が低かったが、SNSなどを活用し徐々に認知度上昇
・オフライン/オンライン販売の最適比率(45%:55%)を設定、 中国2大ECと強固な関係を
築くことで、オンライン販売を順調に拡大
⇒ 更に、中国の成功事例を今後の成長が見込まれる新興国に横展開、売上拡大を図る
27
時計事業(スマートウオッチ:得意領域を活かした市場での成功)
G-SQUAD:ワークアウトに最適なG-SHOCK
G-SQUAD(GBD-H1000)で初めてハートレートモニター、GPS機能、二次電池を同時搭載
(本年5月発売以降販売好調/ステップカウンター、トリプルセンサーも搭載)
スポーツ・健康志向ユーザーへ新たな価値を提供し、G-SHOCKファンの指名買いに加えて、
エクササイズ需要増加に伴う新規ユーザーの取り込みにも成功。
ハートレートモニター GPS機能 ステップカウンター
※今下期にステップカウンター搭載のG-SQUADシリーズは累計150万台突破予定
ランニング総合サービスの提供(アシックス社と共同開発)
ランナー一人ひとりにパーソナライズしたアドバイスが可能な統合サービス
⇒ 2021年 1月 製品・サービス概要発表予定
今後 「ウォーキング」 「疲労(睡眠)リカバリー」 など健康領域へ拡大
28
教育関数事業
■『GAKUHAN』活動の継続
⇒ 関数電卓実機へのニーズは変わらず
(例:2Q対面型授業開校に伴いUK、フランス、ドイツ売上 対前年90~100%水準まで回復)
・景気の影響を受けない安定した学生市場で継続的に売上確保できるビジネスモデル
・新興国を中心に重点開拓国を定めて新規市場へのアプローチ
・既存市場でも偽物対策を強化してシェア拡大 ClassWiz
『FX-991EX』
■TV・オンライン授業環境下での教師向け数学授業支援
・教師向けのエミュレーターを活用した関数電卓授業セミナー実施
・オンラインワークショップやSNSなどで無償エミュレーター提供を訴求
⇒ 教師は関数電卓の使用方法を教えるツールとしてエミュレーターを活用し、
生徒は実機購入(新規需要開拓)
⇒ 累計 約28万ダウンロード
【エミュレーター使用事例】 インドネシア
・教育局と連携したオンライン授業導入に
関する数学教師向けセミナー実施
オンライン授業セミナーの様子 29
教育関数事業
■オンライン授業/試験、電子教科書への対応
関数電卓ソフトの浸透 『ClassPad.net』
・2018年8月海外、2020年6月国内で開始
・パソコンやタブレットで関数計算、グラフ描画ができる数学学習ツール
『ClassPad.net』
Webアプリビジネスの拡大 『ClassPad.net Engine』
・電子試験(CBT)の問題作成、自動採点機能(国内含む全世界)
・電子教科書、及びその補助ツール
■国内GIGAスクール構想への対応
・学内ビジネスでの資産・実績・ノウハウ活用(出版社ネットワーク、学校・先生コネクション)
・ICT端末を活用した双方向授業に新たに発生する学習ツール・コンテンツニーズの取り込み
30
収益改善事業(楽器/電子辞書)
楽器
■高付加率のSlim&Smart戦略商品の販売拡大(下期売上前年比+70%)
■EC販売比率拡大
EC販売比率 2021年3月期 上期実績 35% ⇒ 2021年3月期 下期目標 50%
■自社Appによるセルフラーニングの支援
アフターコロナの生活様式に適した音楽レッスン支援
『Chordana』アプリ好評
⇒ 伸びしろ大、次の成長ステージへ ⇒ 今後は鍵盤以外の楽器へも展開
電子辞書
■学生向け1to1カスタマイズ電子辞書の実現へ
従来のコンテンツ数の勝負から、学校販売で吸い上げたノウハウを活用した
本当に必要なコンテンツを厳選
31
収益改善事業(その他システム:SA/PA)
SA
商店街の店舗と来店客にトータルソリューションを提供
「レジの提供」から「商店街と来店客を結ぶプラットフォームの提供」に変える
高円寺パル商店街 実証実験プロジェクト始動
キャッシュレス+レジ+ビーコン+アプリによる レジ
購買・顧客分析と商店街全体の活性化施策を アプリ
オープンイノベーション型で開始 キャッシュレス
サービス
店舗 ユーザー
ビーコン サービス
PA
拡張インターフェースを
上期に主力ジャンルであるPDA型にてAndroid 利用した例
プラットフォームのフラッグシップ機を発売。
下期は、その端末を強みにお客様の生産性を向上
させるソリューション展開にて拡大を図る。 IT-G600 IT-G650
(テンキー付き) (フルスクリーン)
暗所カメラ、RFID
サーモカメラなど
32
新規事業(スポーツ・健康/ビューティテック)
スポーツ・健康 ×
ランニング走行時の状態
成長度、ポテンシャルを
把握して改善
↓
2021年1月
製品・サービス概要
発表予定
アジア、日本の全ての
ランナー市場獲得
ビューティテック
・メゾンコーセー、コーセー取引流通等において、
ネイルプリンターの事業化に向けた実証実験実施
・異業種流通でのネイルプリンタの実証実験を計画中
2020年12月 サンリオピューロランド
2021年年明け以降 Bリーグ サンロッカーズ渋谷 ⓒ'76,'09,'20 SANRIO.
Sanrio characters
・更なる利便性向上に向け、ネイルプリント工程削減のための ⓒ'76,'10,'20 SANRIO APPR. S611425
ⓒ'17,'20 SANRIO MP,TX
サプライ共同開発及びハードウェアの改良開発推進中、
今年度中に実証実験予定
ネイルデザイン例 33
新規事業(メディカル/イメージング)
メディカル ※ダーモカメラ:約1,000台
ダーモスコープ:約500台
・国内では国内皮膚科医約14,000人の約10%に普及済※、
今後は海外展開を加速、オセアニアをスタートとし、アジア/北米/欧州で展開予定
✔ オーストラリア、ニュージーランド、台湾での医療認証の取得完了(国内の医療機器認証クラス1相当)
✔ 北米でFDA(510K)認証申請済(2021年3月取得予定)
✔ 世界最大級の医療機器展示会「virtual.MEDICA 2020」に出展、海外販売パートナー選定開始
・AI診断サポートサービスも展開予定、PMDA申請に向けた臨床性能試験のためのプロトコル準備開始
・「イメージングデータを用いた皮膚がん診断ソリューション開発」が
AMED(国立研究開発法人 日本医療研究開発機構)の「先進的医療機器・システム等開発プロジェクト」に採択
・「2020年度グッドデザイン賞」受賞
ダーモカメラ「DZ-D100」、ダーモスコープ「DZ-S50」、「D’z IMAGE Viewer」が
グッドデザイン・ベスト100に選出
イメージング ×
・カシオ(画像処理技術)+ルネサス(ローパワーAIエンジン開発)+(生体認証・物体認識技術等)
⇒ 共同開発したAI画像処理モジュールの供給により、社会の安全・利便性の向上、
非接触・密回避社会への変革に貢献
・試作モジュールにて各種AI開発、実装中
・監視/セキュリティ関連:数社 FA/点検関連:数社 とAI搭載カメラモジュールの
供給に向けて推進中(商品仕様調整、性能確認)、2021年度中に商品提供開始予定
34
新規事業(小型プロジェクションビジネス)
■当社独自技術で実現可能な「小型」+「明るい」だからできる市場の確立
小型エンジン第一弾展開 当社独自技術資源
明るさ2000lm
クラス世界最小最軽量* 高効率半導体光源技術
(2021年春発売) レーザー&LED光源
*2020年10月末時点
ISO/IEC 21118準拠で明るさ2000ルーメン以上
のプロジェクターとして、カシオ計算機調べ
組込領域
今後の成長市場へ⼩型プロジェクションエンジンを組込モジュールとして展開
コミュニケーション領域
小型プロジェクションソリューションにより、場所を選ばない新たな対面コミュニケーション
の価値を提供
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小型プロジェクションビジネス 対象市場規模
■既存プロジェクター市場
800 カシオ計算機推計値
単位:万台
600
400
2014 2015 2016 2017 2018 2019
■今後の注力市場
汎用備品としてのプロジェクター市場から当社独自資源を活かせる「成長市場領域への展開」と
「独自市場ポジション(ニッチ)の確立」により、衰退市場からの脱却を図る
関連市場予測 スマートファクトリー スマートホーム スマートビルディング
2019年 2024年 2019年 2024年 2019年 2024年
$1,536億 $2,448億 $877億 $1,234億 $607億 $1,058億
出典 : MARKETSandMARKETS 出典 : MARKETSandMARKETS 出典 : MARKETSandMARKETS
Smart Factory Market by Technology Smart Home Market Smart Building Market
-Global Forecast to 2024 -Global Forecast to 2025 - Global Forecast to 2024 36
全社構造改革
営業本部 ターゲットユーザーに対して適切に価値を提供するための、
流通・マーケティング・営業体制の抜本的な見直し
・流通の変化に対応した改革
EC販売比率拡大、自社EC強化
時計EC比率 来期(2022年3月期) 35%、将来ターゲット40%
・デジタルを活用した営業戦略立案体制の強化
デジタルコンテンツ管理プラットフォーム導入
メーカーHPの整備/閲覧者の情報解析/PIM・DAM導入(コンテンツ充実、運用効率化)/
HPやSNSから自社ECに直結誘導
⇒ CRM(Customer Relationship Management)を活用しロイヤルファンを育成、
オンラインとオフラインを結びつける
・海外拠点再構築
欧 米:ルート営業主体からデジタル化に最適化した体制へ
ASEAN:市場に近い人材、マーケティングで消費者の志向を捉える体制へ
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全社構造改革
生産本部 モノづくりのDXによりお客様への提供価値最大化を図る
また、バリューチェーン全体を最適化し経営基盤を強化
・サプライチェーン改革
サプライチェーンプロセスのDX (2021年4月導入予定)
・生産サイクル3か月→2か月化、月次計画→週次へ
⇒ 見込み生産から実需にリンクした生産投入による製品在庫適正化
・営業/生産/管理拠点をITでダイレクトに繋ぐ統合プロセス構築による経費効率化
・生産改革
エンジニアリングチェーンプロセスのDX
・フロントローディング改革実行⇒開発~生産のシームレス化推進
・生産準備プロセスDX標準化による経費効率化
山形マザー工場機能強化によるモノづくりの進化
・山形マザー技術による品質の造り込み → 音質検査AI化、設備予兆保全
・楽器、関数電卓生産自動化の更なる向上
スマートファクトリー ⇒ カシオ自社工場のモノづくり基盤強化
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全社構造改革
本社スタッフ DXを活用した各部門の専門機能強化及び経費効率化
・スタッフ部門の専門機能強化
経営戦略機能強化、プロフェッショナルサービス機能のグローバル化及び高度化
・スタッフ組織、業務の効率化
重複業務排除、IT化・ペーパーレス化
・グローバル拠点統廃合、間接要員の最適化
・人財のグローバルでの見える化と最適化
これら営業、生産、スタッフ等の改革テーマについては責任者を決め、
変革オフィス(全社横断組織)が外部コンサルの知見を借りながら
全体進捗を管理することで、構造改革を今期中に必ず完遂させる。
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DXへの取り組み
経済産業省・東証の「DX注目企業2020」に選定
東証の上場会社全社を対象に、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進について評価の高い企業または注目すべき
取り組みを行っている企業を選定。「DX銘柄2020」は35社、「DX注目企業2020」は21社を選定。
主力技術・製品を核としつつ、新規ビジネスやサービス、新たな仕組みへ意欲的に展開している点が評価
既存事業の変革
・G-SHOCKのスマート化
・教育事業でのアプリとオンライン授業支援
新規事業の創出
・「スポーツ・健康」 「ビューティテック」 「メディカル」 「イメージング」
自社の強みを生かしながら、それぞれの市場で新しい付加価値を生み出せる
パートナー企業との共創を推進
革新的な生産性向上
全社横断で変革の取り組みを加速
組織と人材の活性化/働き方改革/システム基盤の強化・刷新
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ESGへの取り組み
中長期GHG(温室効果ガス)排出削減目標を引き上げる
2030年度に2018年度比で38%削減、2050年度に『実質ゼロ』とする
(従来は、2030年度に2013年度比で26%削減、2050年度に2013年度比で80%削減)
■SBT認証取得申請を行い、サプライチェーンも含めた排出削減に取り組む
パリ協定が求める水準に整合した、温室効果ガス排出削減目標
■RE100への加盟申請を行い、2050年に再エネ100%での事業運営を目指す
企業が自らの事業の使用電力を100%再エネで賄うことを目指す国際的イニシアティブ
■TCFDへの賛同表明を行い、要件に沿った気候関連情報の開示を行う
気候変動がもたらすリスク及び機会の財務的影響の把握、開示を求める国際的イニシアティブ
参考)選定されているESGインデックス
・Dow Jones Sustainability Index (3年連続「Asia Pacific」に選定)
・FTSE4 Good Index (4年連続選定)
・MSCI WORLD ESG Leaders Index(6年連続選定)
GPIFが選定した4つのインデックスすべてに選定
・FTSE Blossom Japan Index ・MSCI ジャパンESGセレクトリーダーズ指数
・MSCI 日本株女性活躍指数 ・S&P/JPX カーボンエフィシェント指数
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キャッシュフロー創出力
(億円)
■潤沢なフリーキャッシュフローを維持(約250億円/年)
■業績連動かつ安定配当を重視した配当政策は継続
■有事の状況下により手元資金を優先(ただし状況に応じて自社株買いも機動的に実施)
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<ご参考①>
為替影響について
1円変動による影響額(年間)
為替感応度 為替前提
(主要通貨) (2020年10月~2021年3月)
売上高 営業利益
米ドル 105円 10億円 ― (※1)
ユーロ 122円 3.5億円 2.5億円
人民元 15.3円 18億円 12億円
※1 ドル円は輸出・輸入がほぼ均衡しており影響軽微
為替レート実績
(前年差) 第1四半期 第2四半期 上期
米ドル 107.6円(-2.3円) 106.2円(-1.1円) 106.9円(-1.7円)
ユーロ 118.5円(-5.0円) 124.1円(+4.8円) 121.3円(-0.1円)
人民元 15.2円(-0.9円) 15.4円(+0.1円) 15.3円(-0.4円)
<ご参考②>
財務状況
■手元流動資金・有利子負債・ネットキャッシュ(第2四半期対比)
(億円)
<ご参考③>
■自己資本比率・D/Eレシオ
(倍)
END