6952 カシオ計 2020-05-22 15:00:00
2020年3月期決算説明会資料 [pdf]
2020年3⽉期 決算説明会
2020年5⽉22⽇
カシオ計算機株式会社
本資料における業績予想及び将来の予想等に関する記述は、
現時点で入手された情報に基づき判断した予想であり、潜在的
なリスクや不確実性が含まれております。
従って、実際の業績は、様々な要因により、これらの業績とは
異なることがありますことをご承知おき下さい。
2020年3⽉期実績
3
2020年3⽉期決算のポイント
■円⾼影響や⽶中貿易摩擦等の逆⾵があったものの、中期経営計画の
初年度として成⻑拡⼤事業(時計・教育関数)の順調な進捗、
収益改善事業の構造改⾰推進の効果により、第3Qまでは極めて好調に推移。
■第4Qは新型コロナウイルス感染拡⼤により、⽣産・物流⾯での制約による
出荷影響、及び需要・販売が⼤きく減退、⼤幅な減収、減益。
4
新型コロナウイルスによる影響
⽣産・物流拠点の状況
■中国広東省の⽣産拠点4か所(中⼭、韶関、東莞、深圳)及び
物流拠点1か所(前海湾倉庫)については政府からの要請を受け
春節から稼働停⽌していたが、2⽉中に全拠点再開済み
■その他⽣産拠点(⼭形、タイ)は影響なし
■現在は⽣産・物流⾯での⼤きな問題は発⽣していない
需要・販売への影響
■コロナ影響により多くの商品において⼤幅に需要が減退
■学校休校等の影響により教育関連商品の売上計上時期に期ズレが発⽣
2020年3⽉期業績影響
■売上⾼ ー210億円 (⽣産・物流影響︓-90億円、需要・販売影響︓-120億円)
5
2020年3⽉期 連結決算概況
単位︓億円
19年 20年 19年 20年
連結 3⽉期 3⽉期 前年⽐ 3⽉期 3⽉期 前年⽐
4Q実績 4Q実績 通期実績 通期実績
売上⾼ 799 613 77% 2,982 2,808 94%
営業利益 78 38 48% 303 291 96%
利益率 9.8% 6.2% 10.1% 10.4%
経常利益 80 36 45% 299 285 95%
当期純利益 52 -16 - 221 176 79%
1株利益(円) 20.94 -6.53 89.86 72.23
6
セグメント別実績 売上・営業利益
単位︓億円
19年 20年 19年 20年
連結 3⽉期 3⽉期 前年⽐ 3⽉期 3⽉期 前年⽐
4Q実績 4Q実績 通期実績 通期実績
売
コンシューマ 695 526 76% 2,574 2,451 95%
上 システム 88 73 84% 338 301 89%
その他 16 14 88% 70 56 80%
⾼
合計 799 613 77% 2,982 2,808 94%
営
コンシューマ 96 65 68% 382 390 102%
業 システム -1 -10 - -9 -27 -
利 その他 0 1 - 3 3 100%
調整額 -17 -19 - -74 -76 -
益
合計 78 38 48% 303 291 96%
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時計事業(成⻑拡⼤事業)
4Q実績/通期実績
コロナウイルス影響 ︓ 売上⾼ -135億円
■1⽉までは中国のG-SHOCKが牽引し、時計事業全体を押し上げたが、
2⽉以降はコロナウイルス影響による外出規制、店舗休業等により、
4Q売上⾼は対前年 -116億円
■但し、Gメタルはコロナウイルス影響があったものの4Qは対前年増収+2%確保
単位︓億円
3Q 4Q 下期 通期
売上⾼ 483 308 791 1,643
営業利益率 22% 18% 20% 21%
増収率 +2% -27% -12% -4%
(現地通貨ベース) (+6%) (-25%) (-9%) (-1%)
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時計事業(成⻑拡⼤事業)
4Q実績/通期実績
■4Q売上⾼︓308億円 利益率︓18%
(4Q 前年⽐ 27%減収、現通ベース 25%減収)
【ジャンル別】(円ベース)
・販売数量、平均単価
-時計全体:数量-26%、単価 -1%(円ベース)/+1%(現通ベース)
G-SHOCK, BABY-G(メタル)
G-SHOCK, BABY-G(プラ)
G以外 ■Gメタル対前年増収確保、
G-SHOCK全体では対前年93%
G-SHOCK
億円 フルメタル
『GMW-B5000』
19年3⽉4Q 20年3⽉4Q
億円
・Gメタル売上︓ 41億円 ⇒ 42億円 対前年 +2%
・販売数量、平均単価
G-SHOCK
メタル
-Gメタル:数量+2%、単価±0%(円ベース)/+1%(現通ベース)
『GM-6900』
・Gメタルはコロナウイルス影響を受けたものの対前年増収確保
5000シリーズフルメタル『GMW-B5000』が引き続き好調
若者向け新製品『GM-6900』(2⽉発売)等の新製品投⼊効果 G-SHOCK
プラ
『GA-110』
■G-SHOCK以外の売上は⼀時的に減少
コロナウイルス影響による消費者マインドの冷え込み、
時計市場縮⼩が響き減収
EDIFICE
19年3⽉期 20年3⽉期 19年3⽉期 20年3⽉期
・ノンブランドなどの⼀般時計に⼤きなマイナス影響
超薄型
4Q 4Q 通期 通期 『EQB-1000』
・OCEANUSは国内百貨店の急激な落ち込みにより苦戦
・EDIFICEの差別化された超薄型商品『EQB-1000』は好調継続
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時計事業(成⻑拡⼤事業)
【エリア別】
4Q実績/通期実績
⽇本 北⽶ 欧州 中国 その他
【エリア別概況/4Q・通期】(前年⽐:現地通貨ベース) 億円
億円
4Qで各エリア共にコロナウイルス影響により減収
■⽇ 本(前年⽐4Q -32%/通期 -8%)
主に量販店とインバウンドが⼤きく減少
⼀般時計の落ち込みが⼤きく、フレッシャーズ向けの需要も低調
■北 ⽶(前年⽐4Q -36%/通期 -11%)
■欧 州(前年⽐4Q -27%/通期 -5%)
■中 国(前年⽐4Q -21%/通期 +22%)
店舗封鎖の影響により実店舗での売上⼤幅減
ECは相対的には影響軽微も全体では減収
19年3⽉期 20年3⽉期 19年3⽉期 20年3⽉期
4Q 4Q 通期 通期
■その他(前年⽐4Q -19%/通期 -1%)
前海湾倉庫の稼働停⽌影響により⼀部出荷できず
億円 【EC】 億円
【実店舗】
【EC販売実績/通期】
・全体︓EC販売拡⼤、EC販売⽐率約25%
・中国50%強で⾼⽔準、他のエリアもEC構成⽐拡⼤
- 中国︓2⼤EC(天猫、京東)の販売⼤幅増
- 欧⽶︓実店舗販売減少も、AmazonなどのEC販売増
19年3⽉期 20年3⽉期 19年3⽉期 20年3⽉期
通期 通期 通期 通期 10
教育関数事業戦略(成⻑拡⼤事業)
4Q実績/通期実績
コロナウイルス影響 ︓ 売上⾼ -25億円 単位︓億円
3Q 4Q 下期 通期
売上⾼ 83 81 164 404
営業利益率 14% 14% 14% 14%
増収率 -2% -23% -14% -10%
(現地通貨ベース※) (+2%) (-21%) (-11%) (-4%)
※海外⼦会社での会計基準変更影響除く
<既存事業>
・関数電卓︓学販重点13カ国(アジアその他地域)は前年並と健闘したが、
全体としてはコロナウイルス影響により売上計上翌期ずれ込み
・⼀般電卓︓軽減税率駆け込み需要の反動減とコロナウイルス影響により減収
<新規事業>
・北⽶WEBアプリ事業はコロナウイルス影響もあり、⼀時的に商談中断
ClassWiz
『FX‐991EX』
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収益改善事業戦略
4Q実績/通期実績 (電⼦辞書、楽器、プロジェクター、その他システム等)
コロナウイルス影響 ︓ 売上⾼ -50億円
単位︓億円
3Q 4Q 下期 通期
売上⾼ 157 208 366 696
(前年実績) (154) (254) (408) (747)
営業利益 -7 -10 -17 -24
(前年実績) (-10) (7) (-3) (-13)
※4Q実績内訳)
売上⾼︓電⼦辞書約40% 楽器約25% システム約35%(内プロジェクター 約25%)
営業利益︓プロジェクター -8億円
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収益改善事業の構造改⾰成果
4Q実績/通期実績 (電⼦辞書、楽器、プロジェクター、その他システム等)
<構造改⾰効果の進捗状況>
単位︓億円
上期 下期 通期 摘要
3Q 4Q
早期退職優遇制度 +2 +2 +2 +4 +6 スタッフ・営業部⾨
全社経費削減 +1 +1 +2 +3 +4 TV・広告塔等
事業経費削減 +1 +1 +2 +3 +4 販売網の⾒直しによる販促費削減等
プロジェクター・SA︓競争激化に伴う粗利減
粗利額改善 +1 -2 0 -2 -1 楽器︓新モデル部品点数削減等による粗利増
事業構造改善費⽤効果 +3 +3 +2 +5 +8 減損計上による減価償却費低減等
⽶中貿易摩擦影響 ― -1 -1 -2 -2 楽器
開発投資等 -5 -1 -2 -3 -8
コロナウイルス影響
― ― -22 -22 -22
売上減に伴う粗利減
合計 +3 +3 -17 -14 -11
(前回3Q決算説明) (+5) (+8) (+11)
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収益改善事業
電⼦辞書
4Qでシリーズ初となるWi-Fi通信機能の新製品を投⼊するも、
学校での販売会中⽌の影響で売上計上は翌期ずれ込み
楽 器
「Slim & Smart」の好調継続、通期で増収
ミックスの改善効果等により収益性向上
プロジェクター
プロジェクター市場の縮⼩、価格競争の激化により減収
⇒ 抜本的な⾒直し実施
その他システム
SA: ドイツ、フランスの法令レジスターの需要が⾒込めず苦戦
⇒ 抜本的な⾒直し実施
PA: コロナ影響による需要減退
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2021年3⽉期以降の取り組み
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ポイント
■65期末(2021年3⽉末)まではコロナ影響が残ると仮定
■アフターコロナで世界中の市場環境が⼀変する
■アフターコロナの⼀変した社会環境に対応した持続可能な会社に
商品・事業構造・ビジネスモデルなど全てを組みなおし、
新たなカシオとして懸念事項が⼀つもない状態でスタート
■成⻑拡⼤事業(時計、教育関数)は、強みを活かして更にパワーアップ
■収益改善事業は、抜本的な構造改⾰を断⾏して正常化
■新規事業は、Only1の新規事業を成功の確度を⾼めて速やかに⽴ち上げる
■65期(2021年3⽉期)の業績予想は、現段階において新型コロナウイルス
感染症拡⼤が業績に与える影響を合理的に算定することが困難なことから
未定とする。
今後、業績への影響を慎重に⾒極め、合理的な業績予想の算定が可能と
なった時点で速やかに公表
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アフターコロナ社会に対応した持続可能な会社へ⽣まれ変わる
■アフターコロナ社会に対応した事業別中間ゴールイメージ
売上⾼ 営業利益 利益率
時計事業 2,000億円 400億円 20% コロナ前の右肩上がりの状態へ戻す
GAKUHAN再拡⼤
教育関数事業 550億円 80億円 15% +WEBアプリビジネスの事業貢献
事業を抜本的に⾒直し、
収益改善事業 600億円 30億円 5% 構造改⾰完遂。継続的⿊字体質へ
カシオの強みを⽣かし、継続的に
新規事業 100億円 50億円 営業利益最低年間50億円を
毎期確保できる新規事業構造確⽴
調整額 -80億円
合計 3,250億円 480億円 15%
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時計事業 65期はアフターコロナを想定してそれに対応する
【商品戦略】 G-SHOCKを中⼼に強化
・地域にあったカスタマイズ、コラボ商品
・コロナ影響下の4Qでも対前年93%のG-SHOCKは売上安定が期待
・G-SHOCK以外は販売実績のあるモデル(EDIFICE等)へ⽣産を絞る G-SHOCKフルメタル
G-SQUAD
⼼拍計・GPS搭載
『GMW-B5000CS』
『GBD-H1000』
【エリア戦略】 国別市場環境に合わせたマーケティングを展開
ユーザーコミュニケーション改⾰/流通改⾰を実⾏
■中国︓コロナ終息 ⇒ 従来の展開に戻った(上期は対前年130%で計画)
・天猫スーパーブランドデイ(5⽉9⽇)の結果は好調(詳細別紙)
今後の中国売上を占う⼤イベントでの成功(⼥性ユーザーも⼤幅拡⼤)
⇒ 中国の伸びしろは⼤きい
(地⽅開拓+⼥性ユーザー拡⼤/ペア商品の企画+中⾼価格帯シフト)
■中国以外︓地元Gファンの囲い込みとEC販売の拡⼤
・SNSを主体としたコミュニケーションの改⾰
・地域別に最適EC⽐率のターゲット設定
・⾃社ECの充実により更なる収益性のアップ
【サプライチェーン改⾰】
・国毎に週次でニーズを掴み、販売/⽣産計画をタイムリーに⾒直し実施
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時計事業 中国事例
天猫スーパーブランドデイ(5⽉9⽇)結果
コロナ終息後初のイベント、好調な成果を収めた
⇒ 65期の中国時計事業の拡⼤継続が⾒込まれる
実績前年比較 オンライン発表会
5/8 20:00-21:20
前年 実績
+1.5億円・対前年163%
売上 3.3億円 4.8億円 昨年ブランドデイ当⽇1⽇の売上で
時計部⾨1位を獲得、2⽉に他社に
(1,970万元) (3,210万元) 1位を譲ったものの、今回1位奪還
発表
商品
前年 実績 +1.2億円・対前年581%
内
BABY 0.3億円 1.5億円 これまで若い男性中⼼だった
ユーザーを⼥性に拡⼤
-G (174万元) (1,011万元) 今後の中国市場の伸びしろ顕在化
前年 実績
訪客
数 69万人 76 万人 +7万人・対前年110%
前年 実績
拡散
数 2.3 億PV 3.5 億PV +1.2億PV
視聴者数:829万人
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時計事業 アフターコロナの姿
コロナ禍を経て市場環境が⼤きく変わる
商品 プロモーション 販売流通
図抜けた堅牢性 & ユニークなデザイン Shock The World/Fan Festa ショッピングモール/⼤型量販店/免税店
コ
ロ
ナ
前
集客型マーケティング
コ
ロ ユーザーコミュニケーション
ナ
ユーザーコミュニケーション SNS を活かせる Online Sales
(G-SHOCK独⾃の体験/サービス)
後 を提供できる商品開発
ユーザーコミュニケーション
(G-SHOCK独⾃の体験/サービス) ⾃社ECの強化
商品戦略 ユーザーコミュニケーション戦略 販売戦略 20
カシオが考えるスマートウォッチ事業
G-SHOCKが実現してきた時計に情緒的な価値を提供する「時計事業」と、
⼈の健康的な⽣活創造という機能価値を提供する「スポーツ健康事業」が合わさり、
カシオらしい固有のブランドとして選ばれる存在になる。
G-SHOCKは時計をファッションやカルチャーに
昇華し、情緒的な価値を提供するブランドに
時計事業
情緒価値に 機能価値に
変換する ⾝に着ける ⼈の情報を取る 変換する
Wearable Device Sensing Technology Functional Value
Emotional Value
Creation Creation
スポーツ健康事業
時計に⼈体の情報を取得する機能を掛け合わせることで
⼈々の健康的な⽣活を実現するという機能的な価値を提供する
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教育関数事業 関数『GAKUHAN』活動の拡⼤
学⽣が授業で使⽤する必需品のためコロナ影響を受けにくい事業構造
■各国の授業再開状況に合わせてタイムリーに商品提供
63期 64期
◇重点13カ国での成功事例︓台湾(スタンダード関数電卓)9.2万台→16.6万台
・関数電卓使⽤の政府許可(2019年9⽉) 1年間で約2倍
・中⾼普通科⾼校の全教科書にカシオ関数電卓が掲載(活⽤⽅法含め)
・先⽣⽅が関数電卓の利活⽤に関⼼と期待
・⾼校の50%に備品導⼊が短期間に決まり、急激に拡⼤中
◇⾼単価商品シフトへの成功事例︓イギリス(グラフ関数電卓)
・2017年秋、Aレベル※において政府より『グラフ描画ツールの授業での活⽤』が推奨
・現在約30%(約3万⼈)のAレベル⽣徒が活⽤。2022年には50%を⽬指す
・対象コースの全ての先⽣⽅がグラフ関数電卓の利活⽤に⼤きな関⼼と期待
・⼀般関数電卓の当社7割超の⾼シェアを活⽤し、グラフ関数電卓の導⼊サポート実施
※⼤学進学を⽬指す2年間コース
他、イタリア、ケニア(アフリカで初めて掘り起こしたGAKUHAN活動)などで成功
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教育関数事業 オンライン授業への対応
■海外の遠隔授業向け『関数電卓ソフト』無償提供
・【通学】 ⇒ 【オンライン・TV授業】 への世界的な流れに対応
・PC導⼊率の低い国でもTV授業へのニーズからダウンロード数が急増する事例も
先⽣に無償提供した数学アプリをWEB/TV授業に使⽤してもらい、
授業を通してさらにその先の⽣徒の実機購⼊に繋げる(新規開拓)
オンラインTV授業の流れにより、未開拓エリアへの開拓加速
例)ポルトガルにおける数学教師へのオンライントレーニング
コロナ前
コロナ後
数学教師に向けて「関数電卓ソフト」を使⽤したオンライントレーニングを実施、オンライン・TV授業に展開
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教育関数事業 WEBアプリ事業等の早期拡⼤
■WEBアプリ事業(⾃動採点)の拡⼤
・北⽶新規ビジネスパートナー開拓
・欧州CBT※化リサーチから販売に繋げる
※Computer Based Testing
■国内基本戦略
・GIGAスクール構想※/アフターコロナの環境変化
⇒ 【オンライン授業】で活⽤できる【カシオ資産】を⼀気に浸透
※児童⽣徒1⼈1台の学習⽤PCと⾼速⼤容量の通信ネットワークなどを整備し、公正に個別最適化された学びを
全国の学校現場で持続的に実現させることを⽬指した構想
⼿書き数式⼊⼒
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グラフモジュール 図形モジュール
ClassPad.net フロントエンドの各種モジュール
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収益改善事業の構造改⾰を加速
■変⾰オフィス(構造改⾰を強⼒に推進する全社組織)の⽴ち上げ
・部⾨横断で実現する全社改⾰テーマを設定
・各本部内の改⾰プロジェクトと連携推進
【改⾰テーマ】
アフターコロナの社会環境に合わせて
①⽣産/調達の最適化 ②営業⽣産性の最適化
③間接業務の効率化 ④事業運営サイクル強化
⑤新規事業創出
【活動例】
・スマートファクトリーを中⼼としたサプライチェーン改⾰
・調達⼀元化の推進、部品共有化/設計改⾰(部品点数削減)
・投資基準の厳格化、商品化認定基準のハードルレート⾒直し
・営業拠点等の統廃合、合理化推進
・本社費等のスリム化
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収益改善事業(楽器事業)
【楽器事業】 コロナ期間中も順調(65期も増収・増益の⾒込み)
■コロナ影響での巣ごもり需要を捉え、楽器⼤幅拡⼤
⇒ 4⽉販売実績(対前年⽐) Privia『PX‐S1000』
国内170%、北⽶210%(全体120%)
・契約アーティストやインフルエンサーを活⽤したオンラインでの演奏動画拡散
・⾃社EC販売拡⼤
■前期に⼗分な投資を⾏い市場で評価されるモデル
(Slim&Smartモデル)に⼊れ替え
・電⼦ピアノ︓デザイン、鍵盤タッチ、⾳質が⾼評価 Casiotone『CT‐S200』
ブルートゥースオーディオを使った楽しみ⽅が可能
・電⼦キーボード︓スタイリッシュなデザインと持ち運びのしやすい軽くコンパクトな形状
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収益改善事業(システム事業)
【SA事業(システム)】 構造改⾰費⽤17億円計上
・欧州、UK、北⽶地域における⾼級機ジャンルの撤退
・顧客とつながるブルートゥースレジ、及びキャッシュレス決済対応レジに経営資源を集中
⇒ 売り切り型からサブスクリプションモデルに事業変⾰
【プロジェクター事業】 ⼩型に特化した戦略転換
・当社の強みである独⾃技術資源(独⾃プロジェクション光源エンジン)を活かした
新領域創造
◆組込/モジュール領域 → 新たな⽤途に適した⼩型プロジェクションモジュールを展開
◆コミュニケーション領域 → 場所を選ばない新たな情報&映像表⽰を活⽤し、
⼈と⼈との直接的なコミュニケーションの深化を提供
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新規事業
カシオの強み(シーズ)とドメイン(ニーズ)を明確にし、
(1)最適なパートナーと共創し
(2)PoCを活⽤した成功事例を⽣み出し
(3)最⼩限の投資にて、最短で⽴ち上げ最⼤効果をあげる
■64期(2020年3⽉期)投資実績及び今後の⾒通し
64期初 今後の
設定枠 実績 ⾒通し
通常の全社費 50億円 50億円 50億円
新規投資枠 60億円 26億円 30億円
全社調整額 110億円 76億円 80億円
■投資⽅針の⾒直し
新規投資の上限枠を引き下げ、投資対効果の審査を厳正化する
売上よりも、投資回収後の事業の収益性を最重視した資源配分を実施。
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新規事業 【スポーツテック事業】
×
■ウェアラブルEXPO共同出展(2020年2⽉12⽇〜14⽇)
・アシックスと共同開発中のランニング解析⽤モーションセンサーと、
フォームの可視化や最適なトレーニング⽅法を提案するアプリを初披露
来場者からは「⾃分のフォームをアプリ上で確認できたり、点数化できるのは⾯⽩い」
「⽇系企業同⼠のコラボに期待したい」と⾼評価
【将来性・期待度】
⼤いに満⾜ ⼤いに期待
満⾜ 期待
満⾜ どちらでもない あまり期待できない
やや不満 期待できない
期待
⼤いに満⾜
⼤いに期待
デモンストレーションの様⼦ 体験ブースの満⾜度 CASIOとアシックスの協業について
■アシックス提携ランニングイベントにて価値検証を実施
・定員40名に対して3倍以上の申し込み(参加⽬的として「センサを⽤いたフォーム分析」
をあげる⼈が過半数以上)、ランニングイベントとして⾼い満⾜度
49 51 51 46 57 37 46 51
% % % % % % % %
ランニングイベントの様⼦ センサを⽤いたフォーム分析 参加者アンケート 29
新規事業 【スポーツテック事業】
※1笹川スポーツ財団スポーツライフ・データ(2018)をもとに直近のランニングアプリ増加率からのcasio推計
※2完成品出荷ベース
⽇本国内ランニング⼈⼝
︓1200万⼈※1 ランナーニーズに合わせた ASICSの実拠点
すべての⼊⼒デバイスに対応 ・施設・サービス
新ランナー向け統合サービス
効率的な体の動き (新ブランド)
を⾝に付けたい
フルマラソン
20
万⼈ 運動分析
×
完⾛ sub4.5
40 フォーム
万⼈ ASICS RUNNING LAB
運動強度を知りたい
⾛⾏距離
習慣化
週⼆回以上 ペース CASIO
実施 ⼼拍 ×+ BigData
ランナー
ASICS
300万⼈ 低酸素環境下トレーニング施設
ランニングに関するあらゆる情報を 「ASICS Sports Complex TOKYO BAY」
⼿軽に運動量管理
週1回以上実施 歩数 集約しビックデータ化
継続 カロリー 様々なデータの掛け合わせをAI解析
実施 550万⼈
運動を始めたい
成⻑する 楽しみ 出会い
年1回以上実施
運動履歴
スポーツ・コンシャス・ユーザ
ASICS直営店
4600万⼈
・国内No.1スポーツ⽤品メーカー ASICSと 国内NO.1時計メーカー※2
CASIOで、すべてのランナーに向けた統合サービスの⽴上げ
・ウェアラブルデバイス、スマホアプリケーション、施設・サービスのシームレス
な融合とデータ⼀元化&AIによる価値ある顧客フィードバック
2020年度中 サービス⽴上げ 30
新規事業 【ビューティテック事業】
■ネイルプリンターと関連サービスの事業化に向けた実証実験
総括 昨年12⽉より実施のMaison KOSÉ (銀座) での新しいネイル体験提供の実証実験
3⽉末までの約2000⼈体験者のご評価 ご評価いただいた流通数社のご意⾒
・印刷品質及びKOSÉブランドデザイン ・印刷品質に⾼評価
コラボに⾼評価 ・新規ユーザー獲得と客単価アップへの期待
・ユーザーオリジナルデザインプリント ・デザイン発信による来店頻度アップ、
要望もあり リピーター獲得への期待
定期的なネイルデザインの発信、 ビジネスモデルの⽅向性を売切り型から
デザインアレンジ⽅法提案の発信等々による ⽉額課⾦型、サブスクリプション型ビジネスの
ユーザー満⾜度継続⼿段の必要性(LTV向上) 必要性
今期よりKOSÉ取引流通(化粧品専⾨店・GMS・ヘアサロン等)での
ネクスト
フェーズ 有料サービス実証実験開始
⇒事業化成功確度アップ⽬指したユーザーの購買⾏動の仮説検証を実施
■ネイルプリンターの利便性向上を図るための技術開発
・ネイルプリント⼯程削減、利便性向上、満⾜度アップに向けた 今期中にPoCを
KOSÉとのサプライの共同開発とハードウェアの改良 実施予定
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新規事業 【メディカル事業】
千葉⼤学 信州⼤学 慶應⼤学・理化学研究所
昭和⼤学・東京⼤学・埼⽟県⽴がんセンター※1
■ダーモカメラ「DZ-D100」に続き、ダーモスコープ「DZ-S50」を3⽉発売
■ダーモカメラ、ダーモスコープの海外展開
⇒ オーストラリア、ニュージーランドに65期上期に出荷予定
■AI⽪膚がん診断⽀援システム
⇒ AIによる画像診断サポート装置の事業化に向けAMED※2 、信州⼤学と2年⽬の研究計画を推進
⇒ PMDA※3 との対⾯助⾔、開発前相談完了、プロトコール相談に向け準備中
■共同研究推進
千葉⼤学/信州⼤学/慶應⼤学・理化学研究所と⽪膚科分野の共同研究推進
昭和⼤学・東京⼤学・埼⽟県⽴がんセンター※1 と産婦⼈科分野の共同研究推進
※1 埼⽟県⽴がんセンター︓今年度より共同研究を開始予定
※2 AMED︓国⽴研究開発法⼈ ⽇本医療研究開発機構 「先進医療機器・システム等開発プロジェクト」に採択
※3 PMDA︓独⽴⾏政法⼈ 医薬品医療機器総合機構 32
新規事業 【イメージング事業】
|
超⾼速/低消費電⼒でエンドポイントAIを実現
するイメージングモジュールを開発/提供
■⼩型端末内での撮影から、AIが認識しやすい画像処理、AIの推論実⾏
まで可能な『イメージングモジュール』を開発中
・ターゲット市場︓セキュリティ関連、⽣体認証関連、⼯場設備関連
⇒ 具体的要件に基づき開発中
・⼯場設備関連事業︓
⼯場における⽣産設備の画像による⾃動点検の事業化に向けて
実際の⽣産現場での検証を開始(本年1⽉より)
※事業化に向けたスケジュール
2020年度︓⼯場設備関連 試験運⽤開始
⽣体認証関連 PoC実⾏
2021年度︓セキュリティ関連/⽣体認証関連 商品提供開始予定
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財務体質/資本政策
・潤沢な⼿元流動性1,347億円
(ネットキャッシュ状態の維持717億円)
強固な ・財務安全性の維持
財務基盤 ・⾃⼰資本⽐率60.6%、D/Eレシオ0.31
・健全な年⾦財政の維持
超過積⽴額+68億円/超過積⽴率13%
バックアップ ・コミットメントライン︓500億円
ライン マルチボロワー/マルチカレンシーの借⼊可能枠
・業績連動かつ安定配当を重視し、今期は据え置き45円配当
※期末配当は定時株主総会で決議予定
資本政策
・⾃社株購⼊については、有事の状況下では⼿元資⾦を優先
ただし理論株価との乖離が⼤きい場合には⾃社株購⼊も機動的に実施
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総括
アフターコロナを⾒据えた今期(65期)取り組みにより、今後経済が正常化
したときの当社が⽬指す姿
■成⻑拡⼤事業(時計、教育関数)
現状の⾼成⻑+⾼収益に戻っている
■収益改善事業
不安要素がすべてなくなっている
楽器/辞書・英会話 ⇒ 収益体質が確⽴できている
プロジェクター/他システム ⇒ 事業そのものの構造が変わっている
■サプライチェーン、バリューチェーンを始めとした抜本的変⾰による
経営基盤の改⾰
■新規事業
収益性を最重視した成功事例が積み上がり、Only1の新規事業の
収益貢献化がスタート(売切りからリカーリングビジネスへ)
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<ご参考①>
為替影響について
1円変動による影響額(年間)
為替感応度(21/3) 為替前提
(主要通貨) (年間) 売上高 営業利益
米ドル 108円 10億円 ー (※1)
ユーロ 118円 3.5億円 2.5億円
人民元 15.0円 18億円 12億円
※1 ドル円は輸出・輸入がほぼ均衡しており影響軽微
為替レート実績(20/3)
(前年差) 第4四半期 通期
米ドル 108.9円(-1.3円) 108.7円(-2.2円)
ユーロ 120.1円(-5.0円) 120.8円(-7.6円)
人民元 15.6円(-0.7円) 15.6円(-0.9円)
<ご参考②>
財務状況
■手元流動資金・有利子負債・ネットキャッシュ
(億円)
<ご参考③>
■自己資本比率・D/Eレシオ
(倍)
<ご参考④>
■年金財政
・年金財政は積立超過(財政健全化)を維持
2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
3月 3月 3月 3月 3月
年金資産 653億円 693億円 684億円 652億円 600億円
退職給付債務(A) 576億円 567億円 557億円 543億円 532億円
積立超過額(B) +78億円 +126億円 +127億円 +108億円 +68億円
超過割合(B÷A) +14% +22% +23% +20% +13%
電機・精密29社平均 -30% -27% -26% -25% ー
<ご参考⑤>
株主還元
■1株配当・自社株買い・総還元性向
1株配当(円) 自社株買い(億円) 総還元性向
(円) (億円)
50 160
記念配当
45 136.0% 10円
140
40
120
35
100
30 90.5%
82.0%
25 80
63.0%
20
66.1% 60
15
50.4% 50.1%
(除く 40
10 記念配当)
20
5
0 0
2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
3月期 3月期 3月期 3月期 3月期 3月期
(記念配当10円含む)
END