6890 J-フェローテック 2020-04-15 15:30:00
半導体シリコンウェーハ再生事業の設備投資の決定に関するお知らせ [pdf]

                                                                          2020 年 4 月 15 日

各         位


                                       会       社   名   株式会社フェローテックホールディングス
                                       代 表 者 名         代表取締役社長        山     村         章
                                                       (JASDAQ・コード           6890)
                                       問 合 わ せ 先       執行役員 IR 室長     佐     藤    昭    広
                                                       ( 0 3 - 3 2 8 1 - 8 1 8 6 )



              半導体シリコンウェーハ再生事業の設備投資の決定に関するお知らせ


 当社は、本日開催の取締役会において、下記の通り、中国における半導体シリコンウェーハ再生サービス事
業における設備投資について決議しましたので、以下の通りお知らせいたします。


                                               記
1. 設備投資の決定に至る経緯および理由
  当社は、2019 年 8 月 30 日付「中華人民共和国における半導体シリコンウェーハ再生事業の新会社設立に
 関するお知らせ」にて公表しました通り、当社中国子会社の上海申和熱磁電子有限公司(以下、       「FTS」とい
 います。)と中華人民共和国安徽省銅陵市政府(以下、「銅陵市政府」といいます。)との共同出資で、半
 導体シリコンウェーハの再生サービス事業参入のための新会社、安徽富楽徳長江半導体材料股份有限公司
 (以下、「FTASM」といいます)を、安徽省銅陵市に設立しました。その後、社内にて本事業に関する精査を
 行ってきた結果、今般下記の理由から本設備投資(第一期)を行うことを決定しました。

    <投資決定に至った理由>
     中国における 300mm ポリッシュドウェーハ市場の成長と共に、再生ウェーハ需要は拡大基調にある一
      方、300mm 半導体シリコンウェーハ再生事業者数はグローバルでも限られており、かつ米国、日本、
      台湾などに集中していること。
     当社のこれまで培った半導体ウェーハ研磨技術や精密部品再生洗浄技術が再生ウェーハ事業に転用
      できること。
     当社の半導体ウェーハ事業や精密部品再生洗浄事業の顧客と本再生ウェーハ事業の顧客が重複する
      為、クロスセルによる既存事業とのシナジーが期待できること。
     本再生ウェーハ事業のキー・プロセスである使用済ウェーハの被膜除去工程 ※において、技術の確立
      の目途が立ったこと。
      ※
          再生ウェーハの工程については、別添の「ウェーハ再生の一般的なプロセス」をご参照。


    2.設備投資の概要
     (1)      設 備 投 資 の 内 容       再生ウェーハ工場建屋、内装(クリーンルーム含む)、附属設備、専
                                  用装置(研磨、洗浄、検査、測定各装置)
     (2)      投       資       額   約 5 億人民元 ※設備投資及び一部運転資金を含みます。
                                  (日本円換算:76.5 億円 *為替レート 人民元 = 15.3 円)
     (3)      所       在       地   中国安徽省銅陵市金橋経済開発区内
     (4)      敷   地       面   積   約 50,000 ㎡   ※工場延べ床面積は、約 40,000 ㎡
     (5)      生   産       品   目   半導体シリコンウェーハ再生サービス
     (6)      資 金 調 達 方 法         FTS、銅陵市政府系ファンドによる出資金にて調達の予定。
     (7)      今 後の スケ ジュ ール       2019 年    9月     銅陵市政府との投資協定締結、FTASM 設立
                                  2019 年   10 月    着工
                       2020 年    9月    竣工
                                12 月   設備搬入、据付、テスト
                       2021 年    1月    試作、顧客認証開始
                                 4月    量産開始
                   -     第一期のラインとして、月産 65 千枚の再生ウェーハ(300mm)生産ライン
                         の体制を構築。
                   -     その後、段階的に生産枚数を拡大し、最終的に月産 200 千枚の生産体制
                         を構築予定。



3.今後の見通し
  当社の 2021 年 3 月期の連結業績に与える影響は軽微と見込んでおりますが、今後開示すべき事項が生じ
 た場合には、速やかにお知らせいたします。
                                                           以   上
[   別添       ]

    <当該子会社の概要>
     (1)             名                   称   安徽富楽徳長江半導体材料股份有限公司(FTASM)
     (2)             所           在       地   中国安徽省銅陵市金橋経済開発区内
     (3)             代 表 者の 役職 ・ 氏名          董事長      賀   賢漢
     (4)             事       業       内   容   半導体ウェーハの再生サービス
     (5)             資           本       金   5 億人民元※(日本円換算:76.5 億円 *為替レート 人民元= 15.3 円)
     (6)             設    立      年   月   日   2019 年 9 月
     (7)             大 株 主 及 び               ・上海申和熱磁電子有限公司(FTS)             3.5 億人民元 (70%)
                     持 ち 株 比 率 ※             (内、1 億人民元は現金出資、2.5 億人民元は 3 年以内の現物出資)
                                             ・銅陵発展投資集団有限公司(銅陵発投)            0.75 億人民元 (15%)
                                             ・銅陵市建設投資控股有限責任公司(銅陵建投)0.75 億人民元 (15%)
                                              ※
                                                  銅陵発投、銅陵建投は銅陵市が運営するファンドです。
     (8)             上 場 会社 と当 該 会社          資    本   関   係    当社が 100%出資している上海申和熱磁電子有限公
                     と の 間 の 関 係                               司、及び銅陵市政府の共同出資による孫会社とな
                                                               ります。
                                             人    的   関   係    該当事項はありません
                                             取    引   関   係    記載すべき取引関係はありません。
    ※
            現状決定している最終的な資本金金額及び持ち株比率です。


    <ウェーハ再生の一般的なプロセス>

        1        受       入       検   査   ウェーハ受入れ、目視検査
                             ↓
        2        被       膜       除   去   薬液による付着膜の除去及び洗浄、乾燥処理
                             ↓
        3        脱       膜       検   査   目視検査による残膜やウェーハ表面キズ等をチェック後、研磨量設定
                             ↓
        4        一       次       研   磨   設定研磨量にて一次研磨
                             ↓
        5        中       間       検   査   厚さ、平坦度、反り、抵抗率を測定し、ウェーハ種類(P 型/N 型)を判定
                             ↓
        6        仕       上       研   磨   ウェーハを仕上げ研磨
                             ↓
        7        仕       上       洗   浄   パーティクル及び金属汚染を目的に多段の薬液洗浄・水洗い・乾燥
                             ↓
        8        最       終       検   査   目視検査、パーティクル検査、メタル分析
                             ↓
        9        包                   装   製品ウェーハケースを梱包
                             ↓
        10       出       荷       検   査   全ての検査結果を確認し、検査成績書を発行(出荷許可)
                             ↓
        11       容       器       洗   浄   原料入荷容器を洗浄し、再利用して出荷



        ※
                         の工程が、本再生ウェーハ事業におけるキー・プロセスとなります。